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{
"317000111_0": "赤い宝石と可愛い獣",
"317000111_1": "S.O.N.G.に呼ばれたから今日は遅くなる、か……。\\n 響が一緒じゃないと、寮までの道のりも遠く感じちゃうな",
"317000111_2": "(でも、響は装者の1人として頑張ってるんだから、\\n 仕方ないよね……",
"317000111_3": "「そうだッ! きっと疲れて帰ってくるだろうし、\\n 元気の出るものを作ろうかな」",
"317000111_4": "「たくさん食べるだろうから、\\n 多めに買って――」",
"317000111_5": "「きゃあッ!?」",
"317000111_6": "「うう……」",
"317000111_7": "「だ、大丈夫ですかッ!?\\n ……ッ」",
"317000111_8": "「怪我をしてるじゃないですかッ!\\n すぐに救急車を――」",
"317000111_9": "「私のことはいいから……、\\n あなたは早くここから離れて……ッ」",
"317000111_10": "「それはどういう――」",
"317000111_11": "「アルカ・ノイズッ!?」",
"317000111_12": "「くッ、もう追いついてきたのね……」",
"317000111_13": "「あなたは早く逃げてッ!\\n ここは私が……」",
"317000111_14": "「1人で逃げるなんてできませんッ!\\n 走れないなら、肩を貸しますからッ」",
"317000111_15": "「でも……」",
"317000111_16": "「こっちへ行けば抜けられるはずですッ!」",
"317000111_17": "「……ありがとう」",
"317000111_18": "(きっと響たちが助けに来てくれる。\\n それまでは、わたしがこの人を護らないとッ",
"317000111_19": "「頑張ってください。助けは呼びましたから、\\n きっともうすぐ来てくれますッ」",
"317000111_20": "「はぁ、はぁ……」",
"317000111_21": "(この怪我でこれ以上走るのは無理かもしれない。\\n こうなったら、わたしが背負って――",
"317000111_22": "「回り込まれたッ!?\\n こっちがダメなら、他の道を――」",
"317000111_23": "「ダメ、完全に囲まれてる……」",
"317000111_24": "「ここまでのようね……。\\n あなたを巻き込んでしまって、ごめんなさい……」",
"317000111_25": "「謝らないでください。まだ諦めたらダメですッ!」",
"317000111_26": "(わたしにも響たちのように戦う力があれば、\\n この人を護ることができるのに……",
"317000111_27": "「わたしには、護れないの……?」",
"317000111_28": "「はあああああ――ッ!」",
"317000111_29": "「響――ッ!」",
"317000111_30": "「おまたせ、未来ッ!\\n もう大丈夫だから、任せてッ」",
"317000111_31": "「うんッ!」",
"317000111_32": "「このバカ、いくら心配だからって\\n 人で突っ走り過ぎだッ」",
"317000111_33": "「アルカ・ノイズの相手はわたしたちがするッ!\\n 小日向は怪我人を連れて離れていてくれ」",
"317000111_34": "「はいッ!」"
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{
"317000112_0": "「ったく、どこのどいつだ、\\n アルカ・イズを呼び出したのはッ」",
"317000112_1": "「クリスちゃん、後ろッ!」",
"317000112_2": "「ああ、悪いッ!\\n こっちはあたしが……ッ」",
"317000112_3": "「これで最後だ。\\n ……斬り捨てるッ」",
"317000112_4": "「ふう、片付いたな」",
"317000112_5": "「うんッ! もう大丈夫ッ!」",
"317000112_6": "「あの子たちは……」",
"317000112_7": "「頼りになる友だちです。\\n みんながいますから、もう大丈夫ですよ」",
"317000112_8": "「いいえ、まだ彼女が近くに……」",
"317000112_9": "「え? 今なんて……」",
"317000112_10": "「くッ……、はぁ、はぁ……」",
"317000112_11": "「だ、大丈夫ですかッ!?\\n いま応急手当をしますから……ッ」",
"317000112_12": "「……あなたにお願いがあるの……。\\n この子を……護って……」",
"317000112_13": "「これは……、宝石?」",
"317000112_14": "「……」",
"317000112_15": "「あ、あの、大丈夫ですかッ!?\\n 返事をしてくださいッ」",
"317000112_16": "「おい、どうしたんだッ!?」",
"317000112_17": "「この人、怪我をしてて、\\n それで返事がなくてッ」",
"317000112_18": "「……気を失っているだけのようだ。S.O.N.G.の救護が\\n 到着するまで、安静にしておいた方がいいだろう」",
"317000112_19": "「そうですか……。よかった……」",
"317000112_20": "「未来のおかげだよ。きっとよくなるから大丈夫ッ!\\n あれ…… 手に持ってるのって……」",
"317000112_21": "「あ、そういえばこれ……」",
"317000112_22": "「赤い宝石か? なんでそんなものがあるんだ?」",
"317000112_23": "「この人に渡されたの。\\n でも、これが何か聞く前に気を失っちゃって……」",
"317000112_24": "「キラキラ光ってて、きれいな宝石だねッ!」",
"317000112_25": "「うん、本当に……」",
"317000112_26": "「――きゃあッ!?」",
"317000112_27": "「宝石が光をッ!?\\n 何が起こっているんだ……」",
"317000112_28": "「お、おいッ!\\n おまけにどんどん光が強くなってるぞッ」",
"317000112_29": "「危ない物かも……ッ!\\n 未来、宝石から離れてッ」",
"317000112_30": "(なんだろう、嫌な感じがしない……。\\n この光はとても暖かいような……",
"317000112_31": "「お、おい、何やってんだッ!\\n 早く離さないと――」",
"317000112_32": "「待って、宝石が動いてる。\\n ……ううん、形が変わってるッ」",
"317000112_33": "「ええッ!?」",
"317000112_34": "「見ろ、光が収まってきた。\\n  あれは……」",
"317000112_35": "「キューッ!」",
"317000112_36": "「ええッ!?」",
"317000112_37": "「何、この子……?」"
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{
"317000121_0": "「キュイキュイッ!」",
"317000121_1": "「……ネコ? いや、ウサギか……?」",
"317000121_2": "「どっちも違うような……。\\n それより、さっきの宝石が無くなってるぞッ」",
"317000121_3": "「ホントだ、どこにも無いッ!\\n ……まさか、その子が食べちゃったとか」",
"317000121_4": "「ううん。たぶん、あの宝石がこの子になったんだよ。\\n ほら、おでこのところを見て」",
"317000121_5": "「キュ?」",
"317000121_6": "「……あッ、さっきの宝石がくっついてる」",
"317000121_7": "「はあッ!? 宝石が変身した?\\n そんなのが普通の生き物のわけがないよな……」",
"317000121_8": "「ああ。おそらく聖遺物か哲学兵装か。\\n いずれにしても……」",
"317000121_9": "「キュイーッ!」",
"317000121_10": "「きゃあッ!」",
"317000121_11": "「未来、大丈夫ッ!?」",
"317000121_12": "「アハハ、もう、くすぐったいよ。\\n こら、ほっぺたなめないでッ」",
"317000121_13": "「なんか、普通にじゃれついてるな。\\n 今のところ危険は無さそうだ……」",
"317000121_14": "「そのようだな。むしろ……」",
"317000121_15": "「すっごく可愛いッ! ねえ、わたしにも触らせてッ!」",
"317000121_16": "「……」",
"317000121_17": "「あれ? 避けられた……」",
"317000121_18": "「キュッ!」",
"317000121_19": "「あ、待ってッ!」",
"317000121_20": "「逃げちゃったッ!」",
"317000121_21": "「まずいぞ、聖遺物か哲学兵装かもしれないんだろッ!?」",
"317000121_22": "「とにかく、追いかけようッ!」",
"317000121_23": "「うんッ!」",
"317000121_24": "「ま、待て……ッ!\\n ……人とも行ってしまったか……」",
"317000121_25": "「仕方ない。わたしはこの女性を見ているとしよう」",
"317000121_26": "「……アルカ・ノイズに襲われていた女性と、\\n 動物に変化する宝石か。一体何が起こっているんだ……」"
{
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"317000121_7": "「はあッ!? 宝石が変身した?\\n そんなのが普通の生き物のわけがないよな……」",
"317000121_8": "「ああ。おそらく聖遺物か哲学兵装か。\\n いずれにしても……」",
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"317000121_10": "「きゃあッ!」",
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"317000121_15": "「すっごく可愛いッ! ねえ、わたしにも触らせてッ!」",
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"317000121_22": "「とにかく、追いかけようッ!」",
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"317000211_0": "宝石を追う者",
"317000211_1": "「おーいッ! 出ておいでーッ!」",
"317000211_2": "「はぁ、見当たらないね。\\n こっちのほうに来たはずなんだけど……」",
"317000211_3": "「誰かに見つかったら大騒ぎになるかもしれないから、\\n 早く見つけるぞ」",
"317000211_4": "「ねえねえ、明日ふらわーに行かない?」",
"317000211_5": "「賛成ッ!」",
"317000211_6": "「ナイスな提案ですわ。最近行っていませんでしたし……」",
"317000211_7": "「あら? 今何か通ったような……」",
"317000211_8": "「なになにッ!? 猫?」",
"317000211_9": "「猫でも犬でもないような気がしましたけど……」",
"317000211_10": "「えー? アニメじゃないんだから、\\n そんな生き物がこんなところにいる訳が……」",
"317000211_11": "「キュキュ?」",
"317000211_12": "「ね、ねえ……、アレって……」",
"317000211_13": "「あの子ですわッ! やっぱり、猫じゃないみたいです」",
"317000211_14": "「すごいすごいッ! ねえ、もっと近くで見てみようよ」",
"317000211_15": "「よーし、そーっと、そーっと……」",
"317000211_16": "「キュッ!?」",
"317000211_17": "「ああ、待ってーッ!」",
"317000211_18": "「あれ? ビッキーとヒナだッ!\\n 珍しいところで会うね」",
"317000211_19": "「ちょっと探し物をしてて……。\\n 人はどうしたの」",
"317000211_20": "「新種の動物を見つけたのッ!\\n こっちのほうに来たはずなんだけど……」",
"317000211_21": "「……ッ!」",
"317000211_22": "「ふわふわで可愛い動物だったんですよ」",
"317000211_23": "「ねえ、ビッキーたちは見なかった?」",
"317000211_24": "「えッ!? えーっと……」",
"317000211_25": "「そ、そいつなら、公園の外に出て行ったぞッ!」",
"317000211_26": "「大変、すぐに追いかけないと逃げられちゃうッ!」",
"317000211_27": "「じゃあ、またねッ!」",
"317000211_28": "「ありがとうございました」",
"317000211_29": "「ふーッ、ありがとうクリスちゃん」",
"317000211_30": "「とっさにあんなこと言って、悪いことしたな……」",
"317000211_31": "「見つかったら騒ぎになっちゃうし、しょうがないよ」",
"317000211_32": "「そうだね。もっといろんな人に見つかっちゃう前に、\\n 早く探さないと……」",
"317000211_33": "「キュー……」",
"317000211_34": "「いたーッ!」",
"317000211_35": "「茂みの中に隠れてたのか」",
"317000211_36": "「よーし、わたしが捕まえてくるッ!」",
"317000211_37": "「待って。この子、怯えてるみたい。\\n わたしに任せてくれない」",
"317000211_38": "「う、うん……」",
"317000211_39": "「さっきはびっくりさせちゃってごめんね?」",
"317000211_40": "「いきなり知らない人に追いかけられたから、\\n 怖くなって逃げちゃったんだよね」",
"317000211_41": "「キュキュー……」",
"317000211_42": "「あなたを運んでいた人は怪我をしちゃったけど、\\n きっとまた元気になるから大丈夫だよ」",
"317000211_43": "「キュー?」",
"317000211_44": "「あの人にお願いされたの。あなたを護ってって。\\n だからお願い、わたしを信じてくれないかな」",
"317000211_45": "「キュ、キューッ!」",
"317000211_46": "「キュー、キューッ!」",
"317000211_47": "「フフ、信じてくれてありがとう」",
"317000211_48": "「うわー、すごい……」",
"317000211_49": "「キューッ!」",
"317000211_50": "「え? どうしたの?」",
"317000211_51": "「おでこの宝石を……、未来のおでこにくっつけてる?」",
"317000211_52": "「何か伝えたいみたいだけど、しゃべれないもんな。\\n その行動はどんな意味があるんだ」",
"317000211_53": "「わからないけど……、なんだか嬉しい感じがする」",
"317000211_54": "「きっと『あの女の人を助けてくれてありがとう』だよッ!」",
"317000211_55": "「キューッ! キューッ!」",
"317000211_56": "「本当にそうなの? フフ、どういたしまして。\\n わたしは必死に逃げていただけだけど……」",
"317000211_57": "「詳しい話は、とりあえずS.O.N.G.に連れていって\\n からにするか」",
"317000211_58": "「うん。どうして宝石がモフモフに変身したのか、\\n 調べてもらわないとね」",
"317000211_59": "「そうはいかないわ」",
"317000211_60": "「誰ッ!? そうはいかないって、どういう……」",
"317000211_61": "「カーバンクルは渡してもらうわよ」",
"317000211_62": "「こ、この人、さっきの……、\\n ううん、すごく似てるけど、なんだか雰囲気が……」",
"317000211_63": "「ああ。別人だけど、無関係ってわけじゃなさそうだな」",
"317000211_64": "「あの、カーバンクルって……?」",
"317000211_65": "「まさか、コイツのことか?」",
"317000211_66": "「キュー?」",
"317000211_67": "「渡してもらうって……、この子をどうするつもりですか?」",
"317000211_68": "「あなたたちとのんびり話をしている暇はないのよ。\\n 悪いけど、力づくで奪わせてもらうわッ」",
"317000211_69": "「……」",
"317000211_70": "「あの服……、まさか錬金術師ッ!?」",
"317000211_71": "「じゃあ、アルカ・ノイズを使って\\n あの人を襲わせたのはお前たちかッ」",
"317000211_72": "「……やりなさい」",
"317000211_73": "「ああ」",
"317000211_74": "「問答無用かよッ!」",
"317000211_75": "「なんで戦わなくちゃいけないんですかッ!\\n 事情があるなら、まずは話を聞かせてくださいッ」",
"317000211_76": "「向こうはそんなつもりないみたいだぞ。\\n 話はアルカ・イズを全部倒してからにしろッ」",
"317000211_77": "「う、うん……」",
"317000211_78": "「Killter Ichaival tron――」",
"317000211_79": "「Balwisyall Nescell gungnir tron――」",
"317000211_80": "「な……変身したッ!?」",
"317000211_81": "「なんだ、その姿はッ!」",
"317000211_82": "「ハッ、ただの人間だと思ったら大間違いだッ!」",
"317000211_83": "「フン、余計に生かして帰すわけにはいかなくなったわ」",
"317000211_84": "「未来はどこかに隠れてて。\\n すぐにやっつけるからッ」",
"317000211_85": "「う、うん……」",
"317000211_86": "「行くぞッ!」"
{
"317000211_0": "宝石を追う者",
"317000211_1": "「おーいッ! 出ておいでーッ!」",
"317000211_2": "「はぁ、見当たらないね。\\n こっちのほうに来たはずなんだけど……」",
"317000211_3": "「誰かに見つかったら大騒ぎになるかもしれないから、\\n 早く見つけるぞ」",
"317000211_4": "「ねえねえ、明日ふらわーに行かない?」",
"317000211_5": "「賛成ッ!」",
"317000211_6": "「ナイスな提案ですわ。最近行っていませんでしたし……」",
"317000211_7": "「あら? 今何か通ったような……」",
"317000211_8": "「なになにッ!? 猫?」",
"317000211_9": "「猫でも犬でもないような気がしましたけど……」",
"317000211_10": "「えー? アニメじゃないんだから、\\n そんな生き物がこんなところにいる訳が……」",
"317000211_11": "「キュキュ?」",
"317000211_12": "「ね、ねえ……、アレって……」",
"317000211_13": "「あの子ですわッ! やっぱり、猫じゃないみたいです」",
"317000211_14": "「すごいすごいッ! ねえ、もっと近くで見てみようよ」",
"317000211_15": "「よーし、そーっと、そーっと……」",
"317000211_16": "「キュッ!?」",
"317000211_17": "「ああ、待ってーッ!」",
"317000211_18": "「あれ? ビッキーとヒナだッ!\\n 珍しいところで会うね」",
"317000211_19": "「ちょっと探し物をしてて……。\\n 人はどうしたの」",
"317000211_20": "「新種の動物を見つけたのッ!\\n こっちのほうに来たはずなんだけど……」",
"317000211_21": "「……ッ!」",
"317000211_22": "「ふわふわで可愛い動物だったんですよ」",
"317000211_23": "「ねえ、ビッキーたちは見なかった?」",
"317000211_24": "「えッ!? えーっと……」",
"317000211_25": "「そ、そいつなら、公園の外に出て行ったぞッ!」",
"317000211_26": "「大変、すぐに追いかけないと逃げられちゃうッ!」",
"317000211_27": "「じゃあ、またねッ!」",
"317000211_28": "「ありがとうございました」",
"317000211_29": "「ふーッ、ありがとうクリスちゃん」",
"317000211_30": "「とっさにあんなこと言って、悪いことしたな……」",
"317000211_31": "「見つかったら騒ぎになっちゃうし、しょうがないよ」",
"317000211_32": "「そうだね。もっといろんな人に見つかっちゃう前に、\\n 早く探さないと……」",
"317000211_33": "「キュー……」",
"317000211_34": "「いたーッ!」",
"317000211_35": "「茂みの中に隠れてたのか」",
"317000211_36": "「よーし、わたしが捕まえてくるッ!」",
"317000211_37": "「待って。この子、怯えてるみたい。\\n わたしに任せてくれない」",
"317000211_38": "「う、うん……」",
"317000211_39": "「さっきはびっくりさせちゃってごめんね?」",
"317000211_40": "「いきなり知らない人に追いかけられたから、\\n 怖くなって逃げちゃったんだよね」",
"317000211_41": "「キュキュー……」",
"317000211_42": "「あなたを運んでいた人は怪我をしちゃったけど、\\n きっとまた元気になるから大丈夫だよ」",
"317000211_43": "「キュー?」",
"317000211_44": "「あの人にお願いされたの。あなたを護ってって。\\n だからお願い、わたしを信じてくれないかな」",
"317000211_45": "「キュ、キューッ!」",
"317000211_46": "「キュー、キューッ!」",
"317000211_47": "「フフ、信じてくれてありがとう」",
"317000211_48": "「うわー、すごい……」",
"317000211_49": "「キューッ!」",
"317000211_50": "「え? どうしたの?」",
"317000211_51": "「おでこの宝石を……、未来のおでこにくっつけてる?」",
"317000211_52": "「何か伝えたいみたいだけど、しゃべれないもんな。\\n その行動はどんな意味があるんだ」",
"317000211_53": "「わからないけど……、なんだか嬉しい感じがする」",
"317000211_54": "「きっと『あの女の人を助けてくれてありがとう』だよッ!」",
"317000211_55": "「キューッ! キューッ!」",
"317000211_56": "「本当にそうなの? フフ、どういたしまして。\\n わたしは必死に逃げていただけだけど……」",
"317000211_57": "「詳しい話は、とりあえずS.O.N.G.に連れていって\\n からにするか」",
"317000211_58": "「うん。どうして宝石がモフモフに変身したのか、\\n 調べてもらわないとね」",
"317000211_59": "「そうはいかないわ」",
"317000211_60": "「誰ッ!? そうはいかないって、どういう……」",
"317000211_61": "「カーバンクルは渡してもらうわよ」",
"317000211_62": "「こ、この人、さっきの……、\\n ううん、すごく似てるけど、なんだか雰囲気が……」",
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@ -1,33 +1,33 @@
{
"317000212_0": "「はあああ――ッ!」",
"317000212_1": "「吹き飛べ――ッ!」",
"317000212_2": "「くッ、なんなんだこいつらはッ!」",
"317000212_3": "「追加だッ! どんどん追加しろッ!」",
"317000212_4": "「チッ、次から次へとッ!」",
"317000212_5": "「でも、負けないッ!」",
"317000212_6": "「ああ、当たり前だッ!」",
"317000212_7": "(2人とも、一生懸命戦ってる……。\\n なのに、わたしは見ていることしかできないなんて……",
"317000212_8": "(わたしにできることは、本当にないの……?)",
"317000212_9": "「キュー……」",
"317000212_10": "(……わたしはせめて、この子を護りきらないと。\\n あの人にお願いされたんだから……",
"317000212_11": "「大丈夫だよ。2人はとっても強いから、心配しないで」",
"317000212_12": "「キュイッ!?」",
"317000212_13": "「こんなところに隠れていたのね。\\n さあ、それは返してもらうわッ」",
"317000212_14": "「……ッ!」",
"317000212_15": "(銃ッ!? ダメ、撃たれる……ッ!)",
"317000212_16": "「キュ――ッ!」",
"317000212_17": "「キュウッ!」",
"317000212_18": "「何ッ!?\\n カーバンクルが、ただの人間をかばうなんて……」",
"317000212_19": "「そんな……」",
"317000212_20": "「……」",
"317000212_21": "「だ、大丈夫ッ!? しっかりしてッ!」",
"317000212_22": "「ごめんね、わたしのせいで……。\\n 護るって言ったのに……」",
"317000212_23": "「さあ、死にたくなければその子を引き渡しなさい」",
"317000212_24": "「イヤですッ!\\n この子は絶対に渡しませんッ」",
"317000212_25": "「そう……。\\n そんなに死にたいなら仕方がないわね」",
"317000212_26": "「……ッ!」",
"317000212_27": "「はあ――ッ!」",
"317000212_28": "「……くッ、新手かッ!」",
"317000212_29": "「遅くなったッ!」",
"317000212_30": "「助太刀に来たわよッ!」"
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@ -1,17 +1,17 @@
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"317000221_0": "「アタシたちも参戦デースッ!」",
"317000221_1": "「殲滅する……ッ!」",
"317000221_2": "(この反応……。フフ、面白い)",
"317000221_3": "「くそッ! 形勢不利だッ!」",
"317000221_4": "「……いいわ、退きましょう」",
"317000221_5": "「いいのかッ!? カーバンクルを奪われてしまうぞッ!」",
"317000221_6": "「ええ。私に考えがあるの。\\n ここは大人しく従いなさい」",
"317000221_7": "「あ、ああ……」",
"317000221_8": "「簡単に逃がすと思っているの?\\n あなたには聞きたいことが山程あるのよッ」",
"317000221_9": "「もうアルカ・ノイズはほとんど片付けたッ!」",
"317000221_10": "「なら……、次はこれが相手よッ!」",
"317000221_11": "「見たことないアルカ・ノイズが出てきたデスよッ!」",
"317000221_12": "「キラキラしてて、宝石みたい……」",
"317000221_13": "「見とれている場合ではない……ッ!\\n すぐに撃破して、奴らを確保するぞ」",
"317000221_14": "「ええ。幸い敵は少数だわ。\\n 速攻で倒すわよッ」"
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@ -1,35 +1,35 @@
{
"317000222_0": "「はッ!」",
"317000222_1": "「やあッ!」",
"317000222_2": "「なんという堅さだ……ッ!」",
"317000222_3": "「こっちの攻撃が全然効いてないッ!?」",
"317000222_4": "「それなら……、一点集中で撃破するぞッ!」",
"317000222_5": "「了解デスッ!」",
"317000222_6": "「合わせますッ!」",
"317000222_7": "「行くわよッ!」",
"317000222_8": "「はああああ――ッ!」",
"317000222_9": "「やああああ――ッ!」",
"317000222_10": "「……なんとか倒せたわね」",
"317000222_11": "「うん。でも……」",
"317000222_12": "「あの錬金術師たちには逃げられちゃったデスね……」",
"317000222_13": "「それより、未来はッ!?」",
"317000222_14": "「大丈夫?」",
"317000222_15": "「ありがとう、わたしは大丈夫。\\n でも、この子がわたしをかばって……」",
"317000222_16": "「……」",
"317000222_17": "「カーバンクルか……。お前に懐いていたもんな……」",
"317000222_18": "「キュッ! キューッ!」",
"317000222_19": "「ええッ!? きゃッ!」",
"317000222_20": "「キューイッ!」",
"317000222_21": "「よかった……、元気みたいだね」",
"317000222_22": "「幸い、弾はかすった程度だったようだな」",
"317000222_23": "「ったく、ひやひやさせやがって……」",
"317000222_24": "「お前たち、怪我は無かったか?」",
"317000222_25": "「師匠ッ!」",
"317000222_26": "「ええ、大した負傷は無いわ」",
"317000222_27": "「それはよかったです」",
"317000222_28": "「未来くんが救ってくれたという女性も無事だ。\\n まだ意識は戻っていないが、じきに目を覚ますだろう」",
"317000222_29": "「そうですか……」",
"317000222_30": "「キューン?」",
"317000222_31": "「……確認しなければならないことがたくさんあるようだな。\\n それに、休息も必要だ」",
"317000222_32": "「詳しい話は、本部に戻ってから聞くとしよう」"
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@ -1,119 +1,119 @@
{
"317000311_0": "カーバンクルの宝珠",
"317000311_1": "「皆、まずはご苦労だった」",
"317000311_2": "「さて、1つ目だが、先ほど保護した女性に関して、\\n 未だ意識は戻っていない」",
"317000311_3": "「ですが、傷は命に関わるほどのものでは\\n ありませんので安心してください」",
"317000311_4": "「ひとまず回復するまでは、\\n S.O.N.G.で彼女を保護することにした」",
"317000311_5": "「彼女の素性はわかったのかしら?」",
"317000311_6": "「残念ながら身元が判明するようなものを持っていなくてな。\\n 現時点では、敵か味方かも判断できない」",
"317000311_7": "「意識が回復し次第、アルカ・ノイズに襲われていた\\n 理由など、詳しい事情を聞くことになるだろう」",
"317000311_8": "「そして、2つ目の問題がそれだな……」",
"317000311_9": "「キュー?」",
"317000311_10": "「その女性から手渡され、動物型に変化した宝石についてだ」",
"317000311_11": "「結論から言うと、正体は完全聖遺物だと判明しました」",
"317000311_12": "「やはり、そうだったか……」",
"317000311_13": "「名前は『カーバンクルの宝珠』です。敵の発言と、\\n 古い記録を照らし合わせ、判明しました」",
"317000311_14": "「カーバンクルの宝珠……」",
"317000311_15": "「とても完全聖遺物には見えないけどな」",
"317000311_16": "「こんなに可愛い聖遺物なんてあるんデスねー」",
"317000311_17": "「うん、今まで見てきたものと全然違う」",
"317000311_18": "「それで、そのカーバンクルの宝珠はどういう聖遺物なんだ?」",
"317000311_19": "「伝説では、カーバンクルは額に真紅の宝石を持った生き物で、\\n その宝石を手に入れた者は、富と名声を得ると伝えられています」",
"317000311_20": "「その姿は伝承によって様々に伝えられています。\\n 犬やリス、さらには竜のような姿など、諸説あるようです」",
"317000311_21": "「しかし、詳細な記録は残っておらず、\\n 残念ながら聖遺物としての特性はほとんどわかっていません」",
"317000311_22": "「確かなのは、自律型の聖遺物であるということくらいです」",
"317000311_23": "「自律型……ネフィリムと同じような特性ということね」",
"317000311_24": "「そうですね。その他の特性については、\\n 引き続き調査が必要です」",
"317000311_25": "「3つ目の問題が、お前たちを襲ったという\\n 錬金術師たちと謎の女性のことだ」",
"317000311_26": "「アイツら、見たことないアルカ・ノイズを出していたな」",
"317000311_27": "「普通のより堅いし鋭いし、すごく強かったデス……」",
"317000311_28": "「体の一部が宝石のように硬質化しているみたいだった……」",
"317000311_29": "「以前戦ったスピード特化型アルカ・ノイズのように、\\n 特別な改造を加えた個体だと推測されます」",
"317000311_30": "「便宜上『ジュエル型アルカ・ノイズ』と呼ぶことにします。\\n こちらも、詳しい調査が必要です」",
"317000311_31": "「ああ、敵は目的を達成していない以上、\\n 必ずまた攻撃を仕掛けてくるだろう」",
"317000311_32": "「ジュエル型アルカ・ノイズへの対策は必須だ」",
"317000311_33": "「カーバンクルはこの本部内で保護し、敵の襲撃に\\n 備えたいのだが……、 最後に最大の問題がある……」",
"317000311_34": "「キューッ! キュキュ」",
"317000311_35": "「えっと……、わたしですか……?」",
"317000311_36": "「フフ、カーバンクルちゃん、未来から絶対\\n 離れようとしないんだね」",
"317000311_37": "「確かに、ものすごい懐きようだよな」",
"317000311_38": "「笑い事じゃないよ……。 ものすごく懐いてて、\\n 絶対離れようとしないし、離そうとすると暴れるし……」",
"317000311_39": "「どうしたものかしら……」",
"317000311_40": "「まるで動物のように感情のある聖遺物なんて……、驚きです。\\n 銃から護ったというのも、通常では考えられません」",
"317000311_41": "「キュキューッ!」",
"317000311_42": "「わッ! もう……。ほら、ここにいるから大丈夫だよ」",
"317000311_43": "「未来、その子のお母さんみたいだね」",
"317000311_44": "「ええッ!? わたしがお母さん?」",
"317000311_45": "「ということは、お父さんは……」",
"317000311_46": "「そんなの1人しかいないデスよッ!」",
"317000311_47": "「わ、わたしッ!?」",
"317000311_48": "「そりゃそうだろ……」",
"317000311_49": "「こんなに可愛い子のお父さんだったら嬉しいかもッ!」",
"317000311_50": "「……」",
"317000311_51": "「ほーら、おいでー。お父さんだよー」",
"317000311_52": "「キュキュッ!」",
"317000311_53": "「……あれ? 今、手を避けた?\\n こ、怖くないよー、未来とは大親友で――」",
"317000311_54": "「フーッ! キューッ!」",
"317000311_55": "「うわ、噛まれたッ!?」",
"317000311_56": "「大丈夫ッ!?」",
"317000311_57": "「フーフーッ! キュキュキュッ!」",
"317000311_58": "「い、い……あれ、痛くない?\\n ぷにぷにってしてて、くすぐったいかも」",
"317000311_59": "「ふぅ、よかった……。\\n ダメでしょ、人を噛んだりしたら」",
"317000311_60": "「キュゥ……」",
"317000311_61": "「未来さん以外には懐かないんでしょうか」",
"317000311_62": "「でも、アタシたちには触らせてくれるデスよ?」",
"317000311_63": "「ふわふわ、もこもこ……気持ちいい」",
"317000311_64": "「キュイキュイ」",
"317000311_65": "「動物に嫌われるタイプなんじゃないのか?」",
"317000311_66": "「ええッ!? そんなことないよッ!」",
"317000311_67": "「きっと嫉妬してるんデスよ。\\n 人の関係を動物的な勘で察したに違いないデス」",
"317000311_68": "「動物にもわかる仲の良さ。\\n お母さんを取られるかもしれないって思ったのかも」",
"317000311_69": "「そんな、わたしだけ触れられないなんて……」",
"317000311_70": "「ううむ……。カーバンクルのみ保護しようにもこれでは無理だ。\\n 下手に拘束し、暴れられても困るからな」",
"317000311_71": "「感情がある以上、ストレスを与えてしまうと\\n 何が起こるかわかりません」",
"317000311_72": "「そこで、未来くんに提案がある。当面の間、\\n カーバンクルとともにここで生活をしてもらえないだろうか」",
"317000311_73": "「君は一般人だ、無理強いすることは出来ないが……」",
"317000311_74": "「やりますッ! わたしにも、協力させてくださいッ!」",
"317000311_75": "「……いいのか?」",
"317000311_76": "「わたしはこの子を護ってあげたい。\\n でも、結局護られたのはわたしのほうです……」",
"317000311_77": "「だから、今度こそ、わたしはこの子を護りたいッ!」",
"317000311_78": "「力の無いわたしでも、きっとやれることはあるから。\\n できることをできる限りやりたいんですッ」",
"317000311_79": "「せめて、あの人が目覚めて、この子の帰る場所が\\n わかるまでの期間だけでも……」",
"317000311_80": "「ああ、ありがとう」",
"317000311_81": "「それなら、わたしもここに泊まりますッ!\\n 未来人でなんて――」",
"317000311_82": "「シャーッ!」",
"317000311_83": "「完全に嫌われちゃってるみたいね……」",
"317000311_84": "「これでは、一緒に生活することは無理そうだな……」",
"317000311_85": "「響……」",
"317000311_86": "「未来……」",
"317000311_87": "「ごめんね。でも、わたしのことを護ってくれた\\n この子のためにも、わたしも役に立ちたいの」",
"317000311_88": "「うん、未来の気持ちはわかってるよ。\\n でも、人だと寂しいよね……」",
"317000311_89": "「それは、うん……」",
"317000311_90": "(いつも響と一緒だったもんね。\\n でも、今回は……",
"317000311_91": "「……」",
"317000311_92": "「大丈夫、わたしは――」",
"317000311_93": "「ちょっと待て」",
"317000311_94": "「クリス……?」",
"317000311_95": "「あたしもここに泊まる。おっさん、構わないだろ?\\n 敵が攻めてきてもすぐに対応できた方がいいしな」",
"317000311_96": "「もちろん構わない。\\n 協力してくれるというなら、こちらとしても助かる」",
"317000311_97": "「でも、本当にいいの?」",
"317000311_98": "「世話はやってくれよ。\\n あたしはそいつが変なことしないように見張るだけだ」",
"317000311_99": "「うん、ありがとうッ!」",
"317000311_100": "「では、正式に要請させてくれ。\\n 両名にカーバンクルの宝珠の護衛任務を頼む」",
"317000311_101": "「はいッ!」",
"317000311_102": "「任せとけってッ!」",
"317000311_103": "「それでは、宿泊用の設備の用意をしておこう。\\n 人は一度帰って荷物を取ってきてくれ」",
"317000311_104": "「未来の荷物はわたしが持ってくるね。\\n それにしても、いいなあ……。クリスちゃんだけずるい……」",
"317000311_105": "「一緒に泊まりたかったらカーバンクルに好かれないとな」",
"317000311_106": "「よーしッ! 撫でてあげるッ! だから……」",
"317000311_107": "「フーッ!」",
"317000311_108": "「ダメみたいだな……」",
"317000311_109": "「うう……、今は諦めるよ……」",
"317000311_110": "「わたしがいないからって夜更かししちゃダメだよ?\\n ちゃんと寝る前は歯を磨いて、あとそれから……」",
"317000311_111": "「そうそう、寂しかったらメールして。\\n わたしもちゃんと返すからね」",
"317000311_112": "「うん、わかった……。\\n いっぱいメールしちゃうと思うけど、いいかな」",
"317000311_113": "「うん、もちろんだよ」",
"317000311_114": "「じゃあ、離れ離れになる前に\\n 未来の温もりを――」",
"317000311_115": "「シャーッ!」",
"317000311_116": "「それもさせてくれないのッ!?」"
{
"317000311_0": "カーバンクルの宝珠",
"317000311_1": "「皆、まずはご苦労だった」",
"317000311_2": "「さて、1つ目だが、先ほど保護した女性に関して、\\n 未だ意識は戻っていない」",
"317000311_3": "「ですが、傷は命に関わるほどのものでは\\n ありませんので安心してください」",
"317000311_4": "「ひとまず回復するまでは、\\n S.O.N.G.で彼女を保護することにした」",
"317000311_5": "「彼女の素性はわかったのかしら?」",
"317000311_6": "「残念ながら身元が判明するようなものを持っていなくてな。\\n 現時点では、敵か味方かも判断できない」",
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"317000311_12": "「やはり、そうだったか……」",
"317000311_13": "「名前は『カーバンクルの宝珠』です。敵の発言と、\\n 古い記録を照らし合わせ、判明しました」",
"317000311_14": "「カーバンクルの宝珠……」",
"317000311_15": "「とても完全聖遺物には見えないけどな」",
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"317000311_17": "「うん、今まで見てきたものと全然違う」",
"317000311_18": "「それで、そのカーバンクルの宝珠はどういう聖遺物なんだ?」",
"317000311_19": "「伝説では、カーバンクルは額に真紅の宝石を持った生き物で、\\n その宝石を手に入れた者は、富と名声を得ると伝えられています」",
"317000311_20": "「その姿は伝承によって様々に伝えられています。\\n 犬やリス、さらには竜のような姿など、諸説あるようです」",
"317000311_21": "「しかし、詳細な記録は残っておらず、\\n 残念ながら聖遺物としての特性はほとんどわかっていません」",
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"317000311_25": "「3つ目の問題が、お前たちを襲ったという\\n 錬金術師たちと謎の女性のことだ」",
"317000311_26": "「アイツら、見たことないアルカ・ノイズを出していたな」",
"317000311_27": "「普通のより堅いし鋭いし、すごく強かったデス……」",
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"317000311_29": "「以前戦ったスピード特化型アルカ・ノイズのように、\\n 特別な改造を加えた個体だと推測されます」",
"317000311_30": "「便宜上『ジュエル型アルカ・ノイズ』と呼ぶことにします。\\n こちらも、詳しい調査が必要です」",
"317000311_31": "「ああ、敵は目的を達成していない以上、\\n 必ずまた攻撃を仕掛けてくるだろう」",
"317000311_32": "「ジュエル型アルカ・ノイズへの対策は必須だ」",
"317000311_33": "「カーバンクルはこの本部内で保護し、敵の襲撃に\\n 備えたいのだが……、 最後に最大の問題がある……」",
"317000311_34": "「キューッ! キュキュ」",
"317000311_35": "「えっと……、わたしですか……?」",
"317000311_36": "「フフ、カーバンクルちゃん、未来から絶対\\n 離れようとしないんだね」",
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"317000311_49": "「こんなに可愛い子のお父さんだったら嬉しいかもッ!」",
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"317000311_51": "「ほーら、おいでー。お父さんだよー」",
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"317000311_53": "「……あれ? 今、手を避けた?\\n こ、怖くないよー、未来とは大親友で――」",
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"317000311_90": "(いつも響と一緒だったもんね。\\n でも、今回は……",
"317000311_91": "「……」",
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"317000311_94": "「クリス……?」",
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"317000311_102": "「任せとけってッ!」",
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"317000321_0": "「よっと、いよいよ本部での生活の始まりか」",
"317000321_1": "「かなり荷物少ないね」",
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"317000321_4": "「パパとママの位牌だ。\\n 毎日手を合わせないと、落ち着かなくて……」",
"317000321_5": "「……部屋に置かせてもらっても、いいか?」",
"317000321_6": "「うん、もちろんだよッ!\\n わたしも一緒に手を合わせてもいいかな」",
"317000321_7": "「あ、ああ……。ありがとうな」",
"317000321_8": "「よーし、とりあえず荷ほどき頑張るぞーッ!」",
"317000321_9": "「随分と楽しそうだな。\\n あのバカと離れ離れで寂しいんじゃなかったのか」",
"317000321_10": "「そうだけど、クリスが一緒にいてくれるから」",
"317000321_11": "「友だちとお泊りって、それだけで楽しいでしょ。\\n 何しようかってわくわくするもの」",
"317000321_12": "「そういうもんか? あたしにはわかんないな」",
"317000321_13": "「って言ってるけど、かばんの中に\\n トランプとか、ボードゲームとか見えたけど」",
"317000321_14": "「なッ!? こ、これはたまたま入ってただけだッ!\\n 適当に放り込んできたから、紛れ込んで……」",
"317000321_15": "「キュッキュ」",
"317000321_16": "「あッ! こら、勝手に取り出すな。\\n 大体、お前はボードゲームなんてできないだろ」",
"317000321_17": "「そうかな?\\n 教えてみたら、案外できちゃったりして」",
"317000321_18": "「それなら勝手にやってくれッ!\\n いいか、買ったばかりなんだから壊すなよ」",
"317000321_19": "「キュイッ!」",
"317000321_20": "「買ったばかり……?」",
"317000321_21": "「……ッ!\\n いいから、とっとと部屋に入るぞッ」",
"317000321_22": "「フフ。……うんッ! よろしくね」",
"317000321_23": "「キューッ!」",
"317000321_24": "「ここが宿泊用の部屋か」",
"317000321_25": "「おじゃまします」",
"317000321_26": "「キュー……キュキュ……」",
"317000321_27": "「部屋に上がり込むなり、そこら中嗅ぎ回って……。\\n あいつは何やってんだ」",
"317000321_28": "「ええっとね、初めて入った場所だと、\\n ああいう行動を取るものらしいよ」",
"317000321_29": "「へえ、そうなのか。……って、その本はなんだ?\\n 『誰でもわかる猫の育て方』……」",
"317000321_30": "「うん。一緒に生活をする上で参考になるかもしれないって、\\n 藤尭さんに渡されたの」",
"317000321_31": "「聖遺物をペット扱いか?」",
"317000321_32": "「これも貰っちゃった。\\n ほーら、ねこじゃらしだよー」",
"317000321_33": "「キュー、キューッ!」",
"317000321_34": "「ねこじゃらしで喜ぶのかよッ!\\n ったく、緊張感が無いな……」",
"317000321_35": "「そうだ、そろそろお腹空いてるんじゃないかな。\\n 猫缶も貰ったから、あげてみようよ」",
"317000321_36": "「聖遺物って腹減るのか?」",
"317000321_37": "「うーん、どうだろう?\\n はい、ごはんですよー」",
"317000321_38": "「キュキュ……キュイッ!」",
"317000321_39": "「あッ、お皿をひっくり返しちゃった……」",
"317000321_40": "「キュー……」",
"317000321_41": "「どうやら、食事は必要ないみたいだな」",
"317000321_42": "「そこは猫とは違うんだね。\\n あ、身体がエサで汚れちゃってる」",
"317000321_43": "「向こうに洗面所があるから、そこで洗ってやれ」",
"317000321_44": "「うん。じゃあ、ちょっと行ってくるね」",
"317000321_45": "「ええっと、洗うときはぬるま湯にしてっと……。\\n すぐに終わるからじっとしててね」",
"317000321_46": "「キュキュッ!?」",
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"317000321_52": "「ダメ、カーバンクルッ!\\n そんなに走り回ったら危ないよッ」",
"317000321_53": "「言わんこっちゃない。\\n よーし、あたしが捕まえてや――」",
"317000321_54": "「キュッ!」",
"317000321_55": "「うわッ! \\n 思ったよりすばしっこいな……ッ」",
"317000321_56": "「今度はわたしが……ッ! えいッ!」",
"317000321_57": "「きゃッ!?」\\n「うわッ」",
"317000321_58": "「いたた……大丈夫ッ!?\\n ごめんね、ぶつかっちゃった……」",
"317000321_59": "「ああ、大丈夫だ。それより早くそこを……」",
"317000321_60": "「ひゃッ!?\\n お、おいッ 変なとこ触るなッ」",
"317000321_61": "「う、うん……、すぐにどくね」",
"317000321_62": "「……はあ、完全にあいつに振り回されてるな」",
"317000321_63": "「うん、追いかけっこをして遊んでるつもりだったみたい……。\\n あれ カーバンクルはどこ……」",
"317000321_64": "「――うわッ!?\\n あいつ、棚の上に登ってるぞッ」",
"317000321_65": "「キューイ」",
"317000321_66": "「あんな高いところに登ったら……」",
"317000321_67": "「キュッ!?」",
"317000321_68": "「――落ちちゃうッ!」",
"317000321_69": "「危ない……ッ!」",
"317000321_70": "「さすがクリスッ! ナイスキャッチッ!」",
"317000321_71": "「とんだお転婆だな」",
"317000321_72": "「キュ?」",
"317000321_73": "「嫌いな水を掛けようとしちゃってごめんね」",
"317000321_74": "「でも、もう高いところに登っちゃダメだからね。\\n わかった」",
"317000321_75": "「キュゥ……」",
"317000321_76": "「こいつは怒らせると怖いんだから、ほどほどにしとけよ」",
"317000321_77": "「キュッ!」",
"317000321_78": "「……怪我が無くて本当によかった。\\n あんまり心配させないでね」",
"317000321_79": "「キュー」",
"317000321_80": "「く、くすぐったいよ。どうしたの、急にすり寄ってきて」",
"317000321_81": "「そいつなりに謝ろうとしてんじゃないか?」",
"317000321_82": "「キュッキュッ、キューッ!」",
"317000321_83": "「えッ!? あたしもか?\\n ……まあ、どういたしまして」",
"317000321_84": "「言葉は通じなくても、こうやって意思を伝え合えるし、\\n 仲良く暮らせそうだね」",
"317000321_85": "「ああ、そうだな」",
"317000321_86": "「でも、ルールはきちんと教えないとな。\\n また振り回されるのはごめんだぞ」",
"317000321_87": "「じゃあ、わたしたち2人で頑張って教えてあげないとね」",
"317000321_88": "「あたしもやるのか?\\n そういうのは苦手なんだけどな……」",
"317000321_89": "「フフ、大丈夫だよ。\\n クリスは優しくて、意外と面倒見がいいんだから」",
"317000321_90": "「……まあ、頑張ってみるよ」",
"317000321_91": "「クー、クー……」",
"317000321_92": "「やっと寝てくれたね。\\n お茶を淹れたから、わたしたちもゆっくりと……」",
"317000321_93": "「すう……」",
"317000321_94": "「寝ちゃってる……。いっぱい頑張ってくれてたから\\n 起こさないようにしないと……」",
"317000321_95": "(こうやって、寝顔を見てると初めて\\n 会ったときのことを思い出すな……",
"317000321_96": "(あのときはボロボロで、辛そうな寝顔で……。\\n 心配でずっと目が離せなかった",
"317000321_97": "「むにゃ……」",
"317000321_98": "(今は柔らかくて可愛い寝顔になったよ)",
"317000321_99": "(たくさんの人と出会って、たくさんいい思い出ができて……。\\n きっとそのおかげなんだよね",
"317000321_100": "「今のクリスの寝顔、好きだな……」",
"317000321_101": "「ん……?」",
"317000321_102": "「ごめんね、起こしちゃった?」",
"317000321_103": "「いや、勝手に目が覚めただけで……」",
"317000321_104": "「というか、顔が近いぞ……ッ!」",
"317000321_105": "(なんか聞こえたような気がしたけど、気のせいだよな)",
"317000321_106": "「寝顔を見てたらね、なんだか昔のことを思い出しちゃって。\\n ついつい見入っちゃってたの」",
"317000321_107": "「昔のことって?」",
"317000321_108": "「わたしとクリスが初めて会った時のこと。\\n ほら、体操服を貸してあげたの、覚えてない」",
"317000321_109": "「覚えてるに決まってるだろ。\\n 寝てる間に着替えさせられてるなんて思わなかったからな」",
"317000321_110": "「あの頃からクリスは優しかったけど、\\n 今よりつんけんしてたよね。口調も荒々しかったし」",
"317000321_111": "「む、昔のことを引っ張り出すなよなッ!\\n いろいろあったんだよ、いろいろ」",
"317000321_112": "「キュー……?」",
"317000321_113": "「……悪い、起こしちゃったか。\\n まだ寝てていいぞ」",
"317000321_114": "「キュー、キュー」",
"317000321_115": "「なんだよ、急に甘えてきて。\\n お前の親はあっちだぞ。寝ぼけてんのか」",
"317000321_116": "「ちゃんとわかってて、寄って行ってるんだよ。\\n クリスが優しい人だって」",
"317000321_117": "「はぁ? あたしは別に……」",
"317000321_118": "「キュッキュ……」",
"317000321_119": "「ん? なんだ……?」",
"317000321_120": "「カーバンクルが……、額の宝珠をクリスの\\n おでこに当ててる……」",
"317000321_121": "「……意外と温かいな。\\n これはどういう意思表示なんだ……」",
"317000321_122": "「んー、本には書いてないけど、たぶん『大好き』かな?」",
"317000321_123": "「そういえばお前にもやってたっけな」",
"317000321_124": "「キュワー……」",
"317000321_125": "「あくび……? まだ眠いのかな」",
"317000321_126": "「……まあ、夜も遅いからな、\\n あたしたちもちゃんとベッドで寝るか」",
"317000321_127": "「そうだね。そろそろ寝よう」",
"317000321_128": "「響がいないと寂しいなぁ……。\\n 代わりにカーバンクルを抱いて寝ようっと」",
"317000321_129": "「代わりにってお前らまさか、一緒に……」",
"317000321_130": "「うん、毎晩一緒に寝てるよ?」",
"317000321_131": "「……ッ! マジかよ……」",
"317000321_132": "「よかったら、クリスも一緒に……」",
"317000321_133": "「そういうのはあのバカとだけにしろッ!\\n おやすみッ」",
"317000321_134": "「うん、おやすみ」"
{
"317000321_0": "「よっと、いよいよ本部での生活の始まりか」",
"317000321_1": "「かなり荷物少ないね」",
"317000321_2": "「まあ、足りなかったら取りに戻ればいいからな。\\n あたしはこれさえあれば……」",
"317000321_3": "「それって……」",
"317000321_4": "「パパとママの位牌だ。\\n 毎日手を合わせないと、落ち着かなくて……」",
"317000321_5": "「……部屋に置かせてもらっても、いいか?」",
"317000321_6": "「うん、もちろんだよッ!\\n わたしも一緒に手を合わせてもいいかな」",
"317000321_7": "「あ、ああ……。ありがとうな」",
"317000321_8": "「よーし、とりあえず荷ほどき頑張るぞーッ!」",
"317000321_9": "「随分と楽しそうだな。\\n あのバカと離れ離れで寂しいんじゃなかったのか」",
"317000321_10": "「そうだけど、クリスが一緒にいてくれるから」",
"317000321_11": "「友だちとお泊りって、それだけで楽しいでしょ。\\n 何しようかってわくわくするもの」",
"317000321_12": "「そういうもんか? あたしにはわかんないな」",
"317000321_13": "「って言ってるけど、かばんの中に\\n トランプとか、ボードゲームとか見えたけど」",
"317000321_14": "「なッ!? こ、これはたまたま入ってただけだッ!\\n 適当に放り込んできたから、紛れ込んで……」",
"317000321_15": "「キュッキュ」",
"317000321_16": "「あッ! こら、勝手に取り出すな。\\n 大体、お前はボードゲームなんてできないだろ」",
"317000321_17": "「そうかな?\\n 教えてみたら、案外できちゃったりして」",
"317000321_18": "「それなら勝手にやってくれッ!\\n いいか、買ったばかりなんだから壊すなよ」",
"317000321_19": "「キュイッ!」",
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"317000321_38": "「キュキュ……キュイッ!」",
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"317000332_8": "「なるほどデースッ! あの堅い体を砕くには、えーっと……」",
"317000332_9": "「こっちも堅くなるとか?」",
"317000332_10": "「いいアイデアデスッ! あれ……?\\n でも、どんな心象になったら堅くなれるんデスかッ」",
"317000332_11": "「うーむ……。\\n 剣そのものになることができれば。あるいは……」",
"317000332_12": "「アルマジロ型ギアとか、堅そう」",
"317000332_13": "「どれも現実的ではなさそうね……」",
"317000332_14": "「仕方がない。\\n 引き続きシミュレータを相手に鍛錬を積むとしよう」",
"317000332_15": "「なぜ、撤退させたんだ? おかげでカーバンクルの宝珠を\\n S.O.N.G.に奪われてしまったではないか」",
"317000332_16": "「計算通りよ。カーバンクルの宝珠の力を引き出すためには、\\n 必要なプロセスなの」",
"317000332_17": "「あなたたちは、完全に覚醒した状態のカーバンクルの宝珠が\\n 欲しいんでしょう」",
"317000332_18": "「ああ、もちろんだ。軍事利用できなければ、意味がないからな」",
"317000332_19": "「しかし、奪われるのが必要なプロセスとはどういうことだ」",
"317000332_20": "「ずっと宝珠状態のまま変化のなかったカーバンクルが\\n 動き出した理由……」",
"317000332_21": "「それは、あの唄いながら戦う兵器にあるわ」",
"317000332_22": "「あの兵器が近くで起動している時、カーバンクルの宝珠が\\n 活性化する様子が観測できたの」",
"317000332_23": "「なるほど……。つまり、敢えてあちらに保有させることで\\n カーバンクルの宝珠の覚醒を促すということか」",
"317000332_24": "「それで覚醒が完了したとして、どうやって回収するつもりだ?」",
"317000332_25": "「ジュエル型アルカ・ノイズを使えば可能よ。\\n あの兵器にも有効だったのは、あなたたちも見たでしょう」",
"317000332_26": "「……なるほどな」",
"317000332_27": "「わかったら、定期的にS.O.N.G.を襲撃しなさい。\\n 倒す必要は無いわ。重要なのは、兵器を起動させることよ」",
"317000332_28": "「ああ、わかった。\\n そういうことなら任せておけ」",
"317000332_29": "「……フン、カーバンクルの宝珠の真の覚醒がどういうことかも\\n 知らず、バカな連中だわ」",
"317000332_30": "「翠に逃亡された時は、肝を冷やしたけれど、\\n あの兵器の登場は、嬉しい誤算ね」",
"317000332_31": "「錬金術師も、S.O.N.G.も、\\n 私のために働いてもらうわよ……ッ」"
{
"317000332_0": "「はあ――ッ!」",
"317000332_1": "「……はあ、はあ……」",
"317000332_2": "「ジュエル型アルカ・ノイズ……、こうも堅い物なのッ!?」",
"317000332_3": "「エルフナインがこの前の戦闘データをもとに作ったって\\n 言ってたから、たぶん間違いないと思う」",
"317000332_4": "「こんなのがたくさん攻めてきたら、\\n はっきり言ってピンチデス……」",
"317000332_5": "「これまでも、特別な特性を持った敵とは\\n 何度か戦ってきたわ」",
"317000332_6": "「そんな時、対抗することができたのは……」",
"317000332_7": "「ギアの心象変化かッ!」",
"317000332_8": "「なるほどデースッ! あの堅い体を砕くには、えーっと……」",
"317000332_9": "「こっちも堅くなるとか?」",
"317000332_10": "「いいアイデアデスッ! あれ……?\\n でも、どんな心象になったら堅くなれるんデスかッ」",
"317000332_11": "「うーむ……。\\n 剣そのものになることができれば。あるいは……」",
"317000332_12": "「アルマジロ型ギアとか、堅そう」",
"317000332_13": "「どれも現実的ではなさそうね……」",
"317000332_14": "「仕方がない。\\n 引き続きシミュレータを相手に鍛錬を積むとしよう」",
"317000332_15": "「なぜ、撤退させたんだ? おかげでカーバンクルの宝珠を\\n S.O.N.G.に奪われてしまったではないか」",
"317000332_16": "「計算通りよ。カーバンクルの宝珠の力を引き出すためには、\\n 必要なプロセスなの」",
"317000332_17": "「あなたたちは、完全に覚醒した状態のカーバンクルの宝珠が\\n 欲しいんでしょう」",
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"317000332_19": "「しかし、奪われるのが必要なプロセスとはどういうことだ」",
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"317000332_21": "「それは、あの唄いながら戦う兵器にあるわ」",
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@ -1,23 +1,23 @@
{
"317000411_0": "絆結ぶ赤き宝石",
"317000411_1": "「ジュエル型アルカ・ノイズが出現ッ!\\n 本部のすぐ近くですッ」",
"317000411_2": "「直接カーバンクルの宝珠を狙ってきたか。\\n お前たち、迎撃だッ」",
"317000411_3": "「はいッ!」",
"317000411_4": "「ジュエル型アルカ・ノイズがあんなにたくさんッ!?」",
"317000411_5": "「まだ有効な対抗策が見つかっていないというのに……」",
"317000411_6": "「カーバンクルを奪いにきたなら、\\n やるしかないだろッ」",
"317000411_7": "「Killter Ichaival tron――」",
"317000411_8": "「さあ、どいつからぶっ飛ばして……」",
"317000411_9": "「って、なんだこれッ!?」",
"317000411_10": "「ど、どうしたのそのギアッ!?\\n 宝石みたいにキラキラしてるッ」",
"317000411_11": "「なんらかの心象変化かッ!?」",
"317000411_12": "「あたしに聞かれてもわからねえよッ!\\n なんで突然――」",
"317000411_13": "「うわッ!\\n 不意打ちかよ――上等だッ」",
"317000411_14": "「ウソッ!? 簡単に砕いちゃったッ!」",
"317000411_15": "「今の攻撃は……ッ!?」",
"317000411_16": "「よくわからないけど、\\n このギアの攻撃はアイツらに通るみたいだ」",
"317000411_17": "「ぞろぞろ湧いてきたな」",
"317000411_18": "「ちょうどいい。このギアの力、試してやるッ!」",
"317000411_19": "「わたしたちも続くぞッ!」",
"317000411_20": "「はいッ!」"
{
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}

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@ -1,101 +1,101 @@
{
"317000412_0": "「お疲れ様ッ!」",
"317000412_1": "「あれ? カーバンクルは?」",
"317000412_2": "「戦いの間はちょっと興奮してたんだけど……、\\n 今は部屋で眠ってるよ」",
"317000412_3": "「……そうか」",
"317000412_4": "「ジュエル型アルカ・ノイズの撃退、ご苦労だった」",
"317000412_5": "「今回はクリスくんの働きが大きかったな」",
"317000412_6": "「あのギアのおかげで勝てたけど……、\\n あれは結局なんだったんだ」",
"317000412_7": "「それはおそらく、この人の話を聞けば判明するだろう」",
"317000412_8": "「こんにちは」",
"317000412_9": "「あなたは……ッ!」",
"317000412_10": "「よかった、意識が戻ったんですね」",
"317000412_11": "「あなたはあの時の女の子ね」",
"317000412_12": "「どうしてもあなたと話がしたかったの。\\n ずっと気を失っていて、お礼が言えてなかったから」",
"317000412_13": "「お礼、ですか?」",
"317000412_14": "「私もあの子も、あなたがいなかったら、\\n どうなっていたかわからないわ」",
"317000412_15": "「助けてくれて、どうもありがとう」",
"317000412_16": "「お礼なら響たちに言ってください。\\n アルカ・イズを倒してくれたのは、彼女たちです」",
"317000412_17": "「それにわたしは、逃げることしかできなくて……」",
"317000412_18": "「倒したのは彼女たちかもしれない」",
"317000412_19": "「でも、私の手を引いて、声をかけて、\\n 肩を貸してくれたのはあなたよ」",
"317000412_20": "「諦めそうになっていた私に勇気をくれたあなたに、\\n お礼を言いたかったの」",
"317000412_21": "「勇気を、わたしが……」",
"317000412_22": "「あ、ごめんなさいッ!\\n 自己紹介がまだだったわね」",
"317000412_23": "「私の名前は貴瀬翠。カーバンクルの研究者よ」",
"317000412_24": "「研究、ですか……?」",
"317000412_25": "「ええ。双子の姉と一緒にね」",
"317000412_26": "「錬金術師たちと手を組み、あなたたちを襲ったのが\\n 姉の貴瀬瑠璃よ」",
"317000412_27": "「ええッ!?」",
"317000412_28": "「双子の姉って……アイツかッ!\\n だから似てたんだな」",
"317000412_29": "「お姉さんと一緒に研究をされていたんですよね?」",
"317000412_30": "「それなのに、どうしてアルカ・ノイズに襲われて……」",
"317000412_31": "「そうね……、どこから説明したらいいかしら……」",
"317000412_32": "「できれば、一から話してもらえると助かる。\\n 目覚めたばかりで申し訳ないが、できる限りの情報がほしい」",
"317000412_33": "「そうですね、では……」",
"317000412_34": "「カーバンクルの宝珠はもともと、我が家に伝わる家宝であり、\\n 父の研究対象でした」",
"317000412_35": "「家宝と共に残された、『カーバンクルが覚醒したとき真の力を\\n 発揮する』という伝承を信じて父は研究に没頭したんです」",
"317000412_36": "「そんなある時、カーバンクルが動物の姿に変化したんです。\\n 父は覚醒に近づいたと、とても喜んでいました」",
"317000412_37": "「私たち姉妹は、カーバンクルと仲良くなって、\\n 父の研究の合間に遊びながら幸せに暮らしていました」",
"317000412_38": "「そんなことがあったんですね」",
"317000412_39": "「国連に所在が把握されていなかったということは、\\n お父様は秘密裏に研究を進めていたのだろう」",
"317000412_40": "「はい。しかし、夢が叶う前に父は亡くなってしまいました。\\n そして私たち姉妹は、父の悲願と共に、研究を受け継いだんです」",
"317000412_41": "「歯車が狂いだしたのは、その頃からです……」",
"317000412_42": "「姉は、父の想いを受け継ごうとするあまり研究に\\n 没頭していったんです」",
"317000412_43": "「そして、覚醒した姿こそがカーバンクルのあるべき姿だと、\\n その方法の究明を進めていった……」",
"317000412_44": "「一方私は、カーバンクルと一緒に暮らす生活が大好きだった。\\n 覚醒したら変わってしまうんじゃないかと怖かった……」",
"317000412_45": "「考えの違いと、研究がうまくいかない苛立ちから、\\n 私たちは反発し合うようになってしまいました」",
"317000412_46": "「そんなある日、カーバンクルは、\\n 突然宝珠に戻ってしまったんです」",
"317000412_47": "「ええッ!? あの、宝石の姿にですか……?」",
"317000412_48": "「ええ、私たちがいくら呼び掛けても、\\n 動物型にならなくなってしまったの」",
"317000412_49": "「それから私たちは再び協力し、カーバンクルが\\n 動物型に戻ってくれる方法を研究しました」",
"317000412_50": "「しかし、思わしい成果は上がらず、\\n 研究資金も尽きてきた頃――」",
"317000412_51": "「カーバンクルの存在をどこからか嗅ぎつけた\\n 錬金術師と名乗る男たちが接触してきたんです」",
"317000412_52": "「ここで錬金術師が登場するのか」",
"317000412_53": "「きな臭い予感しかしないわね……」",
"317000412_54": "「連中は資金援助の代わりに、研究結果の提出を要求しました」",
"317000412_55": "「カーバンクルに再び会うためにこれを受け入れてしまったのが、\\n 今思えば大きな過ちでした」",
"317000412_56": "「最初は問題なかったのですが……」",
"317000412_57": "「錬金術師が研究結果を軍事利用しているのが\\n 発覚した、といったところだろう」",
"317000412_58": "「ええ、その通りです。そこで、私たち姉妹はまた\\n 対立することになります」",
"317000412_59": "「私は、カーバンクルをそんなことに利用するのは\\n 反対だと主張したのですが……」",
"317000412_60": "「姉は、錬金術師と縁を切ったら資金源が無くなる。\\n それより、利用してやるべきだと――」",
"317000412_61": "「そのためには、軍事利用くらい問題ではないと言って\\n 聞きませんでした」",
"317000412_62": "「姉の願いは、再び目覚めたカーバンクルとあの頃のように\\n 暮らすことではなく、父の夢を叶えることだったんです」",
"317000412_63": "「姉は変わってしまいました……。いつからか錬金術師たちの\\n 思想に同調し、協力的に研究するようになって」",
"317000412_64": "「今では、錬金術師たちと手を取り合っています」",
"317000412_65": "「そしてある日、私は隙をついて研究室を爆破して……」",
"317000412_66": "「あの子と一緒に研究組織から逃げて、\\n わたしたちと出会ったんですね」",
"317000412_67": "「ええ。あなたに出会わなければ、アルカ・ノイズに\\n 殺されていたかもしれないわ」",
"317000412_68": "「だいたいわかったけど……、どうしてカーバンクルは今\\n 動物の姿になっているんだ ずっと宝珠のままだったんだろ」",
"317000412_69": "「わからないわ。私も先ほどそれを聞いて驚いたの」",
"317000412_70": "「ただ、あの子の力を悪用することに手を貸してしまった\\n 私を許してくれるか不安で……」",
"317000412_71": "「今は会いに行く勇気が出ないわ……」",
"317000412_72": "「カーバンクルの力の悪用とは、どういうことだろうか」",
"317000412_73": "「あなたたちを襲ったジュエル型アルカ・ノイズ……。\\n あれは、カーバンクルの研究結果を錬金術に応用したものよ」",
"317000412_74": "「カーバンクルには、物を結晶化させる能力があるの」",
"317000412_75": "「よく倒すことができたわね。あの結晶を砕くなんて……」",
"317000412_76": "「あたしのギアがあったからだ。\\n なぜか宝石みたいな見た目に変化していた」",
"317000412_77": "「聖遺物の力をそのように転化する技術が確立されていたのね」",
"317000412_78": "「ああ。とある天才科学者によってな。\\n 我々は悪用するつもりはないから安心してくれ」",
"317000412_79": "「ギアの変化は、心象の変化が反映されたものだと考えられます。\\n ただ今回の場合は、なぜ変化したのか……」",
"317000412_80": "「カーバンクルの力の影響を受けたのではないかしら。\\n 同じ力を持っていれば、当然砕くことができるはずよ」",
"317000412_81": "「一緒に過ごしたから、影響を受けたということでしょうか。\\n 昨日はカーバンクルとどのようなことを」",
"317000412_82": "「一緒に寝たり、遊んだり……。\\n 特にこれってのはないな……」",
"317000412_83": "「昨日そんな楽しそうなことをしてたなんてッ!\\n わたしも一緒に泊まればよかった」",
"317000412_84": "「それができないからあたしが泊まったんだろッ!」",
"317000412_85": "「そう……。あの子は元気なのね。\\n ……う……」",
"317000412_86": "「大丈夫ですかッ!?」",
"317000412_87": "「ええ、大丈夫。少しめまいがしただけよ」",
"317000412_88": "「すまない、病み上がりなのに無理をさせてしまったな。\\n 部屋に戻って休んでくれ」",
"317000412_89": "「一旦解散だ。敵組織への対応は追って連絡する」",
"317000412_90": "「ただいま」",
"317000412_91": "「キューキューッ!」",
"317000412_92": "「なんだ、起きてたんだな」",
"317000412_93": "「キュキュッ!」",
"317000412_94": "「うん、抱っこしてあげる」",
"317000412_95": "(カーバンクルの影響を受けたジュエル型ギア……。\\n もしかしたら、わたしの心象も……",
"317000412_96": "「キュッ!」",
"317000412_97": "「……あれ?」",
"317000412_98": "(なんだか、カーバンクルの体が重くなっているような……?)"
{
"317000412_0": "「お疲れ様ッ!」",
"317000412_1": "「あれ? カーバンクルは?」",
"317000412_2": "「戦いの間はちょっと興奮してたんだけど……、\\n 今は部屋で眠ってるよ」",
"317000412_3": "「……そうか」",
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"317000412_34": "「カーバンクルの宝珠はもともと、我が家に伝わる家宝であり、\\n 父の研究対象でした」",
"317000412_35": "「家宝と共に残された、『カーバンクルが覚醒したとき真の力を\\n 発揮する』という伝承を信じて父は研究に没頭したんです」",
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"317000412_37": "「私たち姉妹は、カーバンクルと仲良くなって、\\n 父の研究の合間に遊びながら幸せに暮らしていました」",
"317000412_38": "「そんなことがあったんですね」",
"317000412_39": "「国連に所在が把握されていなかったということは、\\n お父様は秘密裏に研究を進めていたのだろう」",
"317000412_40": "「はい。しかし、夢が叶う前に父は亡くなってしまいました。\\n そして私たち姉妹は、父の悲願と共に、研究を受け継いだんです」",
"317000412_41": "「歯車が狂いだしたのは、その頃からです……」",
"317000412_42": "「姉は、父の想いを受け継ごうとするあまり研究に\\n 没頭していったんです」",
"317000412_43": "「そして、覚醒した姿こそがカーバンクルのあるべき姿だと、\\n その方法の究明を進めていった……」",
"317000412_44": "「一方私は、カーバンクルと一緒に暮らす生活が大好きだった。\\n 覚醒したら変わってしまうんじゃないかと怖かった……」",
"317000412_45": "「考えの違いと、研究がうまくいかない苛立ちから、\\n 私たちは反発し合うようになってしまいました」",
"317000412_46": "「そんなある日、カーバンクルは、\\n 突然宝珠に戻ってしまったんです」",
"317000412_47": "「ええッ!? あの、宝石の姿にですか……?」",
"317000412_48": "「ええ、私たちがいくら呼び掛けても、\\n 動物型にならなくなってしまったの」",
"317000412_49": "「それから私たちは再び協力し、カーバンクルが\\n 動物型に戻ってくれる方法を研究しました」",
"317000412_50": "「しかし、思わしい成果は上がらず、\\n 研究資金も尽きてきた頃――」",
"317000412_51": "「カーバンクルの存在をどこからか嗅ぎつけた\\n 錬金術師と名乗る男たちが接触してきたんです」",
"317000412_52": "「ここで錬金術師が登場するのか」",
"317000412_53": "「きな臭い予感しかしないわね……」",
"317000412_54": "「連中は資金援助の代わりに、研究結果の提出を要求しました」",
"317000412_55": "「カーバンクルに再び会うためにこれを受け入れてしまったのが、\\n 今思えば大きな過ちでした」",
"317000412_56": "「最初は問題なかったのですが……」",
"317000412_57": "「錬金術師が研究結果を軍事利用しているのが\\n 発覚した、といったところだろう」",
"317000412_58": "「ええ、その通りです。そこで、私たち姉妹はまた\\n 対立することになります」",
"317000412_59": "「私は、カーバンクルをそんなことに利用するのは\\n 反対だと主張したのですが……」",
"317000412_60": "「姉は、錬金術師と縁を切ったら資金源が無くなる。\\n それより、利用してやるべきだと――」",
"317000412_61": "「そのためには、軍事利用くらい問題ではないと言って\\n 聞きませんでした」",
"317000412_62": "「姉の願いは、再び目覚めたカーバンクルとあの頃のように\\n 暮らすことではなく、父の夢を叶えることだったんです」",
"317000412_63": "「姉は変わってしまいました……。いつからか錬金術師たちの\\n 思想に同調し、協力的に研究するようになって」",
"317000412_64": "「今では、錬金術師たちと手を取り合っています」",
"317000412_65": "「そしてある日、私は隙をついて研究室を爆破して……」",
"317000412_66": "「あの子と一緒に研究組織から逃げて、\\n わたしたちと出会ったんですね」",
"317000412_67": "「ええ。あなたに出会わなければ、アルカ・ノイズに\\n 殺されていたかもしれないわ」",
"317000412_68": "「だいたいわかったけど……、どうしてカーバンクルは今\\n 動物の姿になっているんだ ずっと宝珠のままだったんだろ」",
"317000412_69": "「わからないわ。私も先ほどそれを聞いて驚いたの」",
"317000412_70": "「ただ、あの子の力を悪用することに手を貸してしまった\\n 私を許してくれるか不安で……」",
"317000412_71": "「今は会いに行く勇気が出ないわ……」",
"317000412_72": "「カーバンクルの力の悪用とは、どういうことだろうか」",
"317000412_73": "「あなたたちを襲ったジュエル型アルカ・ノイズ……。\\n あれは、カーバンクルの研究結果を錬金術に応用したものよ」",
"317000412_74": "「カーバンクルには、物を結晶化させる能力があるの」",
"317000412_75": "「よく倒すことができたわね。あの結晶を砕くなんて……」",
"317000412_76": "「あたしのギアがあったからだ。\\n なぜか宝石みたいな見た目に変化していた」",
"317000412_77": "「聖遺物の力をそのように転化する技術が確立されていたのね」",
"317000412_78": "「ああ。とある天才科学者によってな。\\n 我々は悪用するつもりはないから安心してくれ」",
"317000412_79": "「ギアの変化は、心象の変化が反映されたものだと考えられます。\\n ただ今回の場合は、なぜ変化したのか……」",
"317000412_80": "「カーバンクルの力の影響を受けたのではないかしら。\\n 同じ力を持っていれば、当然砕くことができるはずよ」",
"317000412_81": "「一緒に過ごしたから、影響を受けたということでしょうか。\\n 昨日はカーバンクルとどのようなことを」",
"317000412_82": "「一緒に寝たり、遊んだり……。\\n 特にこれってのはないな……」",
"317000412_83": "「昨日そんな楽しそうなことをしてたなんてッ!\\n わたしも一緒に泊まればよかった」",
"317000412_84": "「それができないからあたしが泊まったんだろッ!」",
"317000412_85": "「そう……。あの子は元気なのね。\\n ……う……」",
"317000412_86": "「大丈夫ですかッ!?」",
"317000412_87": "「ええ、大丈夫。少しめまいがしただけよ」",
"317000412_88": "「すまない、病み上がりなのに無理をさせてしまったな。\\n 部屋に戻って休んでくれ」",
"317000412_89": "「一旦解散だ。敵組織への対応は追って連絡する」",
"317000412_90": "「ただいま」",
"317000412_91": "「キューキューッ!」",
"317000412_92": "「なんだ、起きてたんだな」",
"317000412_93": "「キュキュッ!」",
"317000412_94": "「うん、抱っこしてあげる」",
"317000412_95": "(カーバンクルの影響を受けたジュエル型ギア……。\\n もしかしたら、わたしの心象も……",
"317000412_96": "「キュッ!」",
"317000412_97": "「……あれ?」",
"317000412_98": "(なんだか、カーバンクルの体が重くなっているような……?)"
}

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@ -1,86 +1,86 @@
{
"317000421_0": "「……で? 揃いも揃って、一体、何を始めるつもりだ?」",
"317000421_1": "「キュキュ?」",
"317000421_2": "「今回はみんなでその子と仲良くなろうと思って、\\n 遊ぶことにしたデスよッ」",
"317000421_3": "「どこで遊ぶの?\\n 外に連れ出しちゃダメって言ってたけど……」",
"317000421_4": "「だから、トレーニングルームを使うことにしたんです」",
"317000421_5": "「ここなら多少暴れても問題ないわ。\\n もちろん、司令の許可は貰っているわよ」",
"317000421_6": "「無論、ただ遊ぶだけという理由で許可が出たわけではない」",
"317000421_7": "「カーバンクルの宝珠と親しくなったことで、ジュエル型ギアへと\\n 変化したという仮定を立証するためだ」",
"317000421_8": "「ジュエル型アルカ・ノイズと戦えるのがあなただけという\\n 状況は負担も大きいし、あまりよくないから」",
"317000421_9": "「という建前は置いといて、今日は思いっきり遊ぶデースッ!」",
"317000421_10": "「なるほど、そういうことか。\\n よかったな、今日はこいつらが遊んでくれるらしいぞ」",
"317000421_11": "「キュー?」",
"317000421_12": "「何して遊ぼっか? わたしはね――」",
"317000421_13": "「フーッ!」",
"317000421_14": "「お前は見学だ」",
"317000421_15": "「ううん、今日は引き下がらないッ!\\n みんなが遊んでるのにわたしだけ見てるなんてッ」",
"317000421_16": "「それに今回はわたしなりに考えてきたんだから。\\n ほら、たくさん遊び道具持ってきたんだよ」",
"317000421_17": "「ボールにフリスビー、ねこじゃらし……?」",
"317000421_18": "「どれが喜んでくれるかなってッ!\\n ほら、ねこじゃらしだよーッ」",
"317000421_19": "「……」",
"317000421_20": "「無視されてんじゃねーか」",
"317000421_21": "「き、きっとねこじゃらしが気に入らなかっただけだよッ!」",
"317000421_22": "「なら、あたしに貸してみろ。\\n こうやって、目の前で動かせばいいんだよな」",
"317000421_23": "「キュイ、キュキュイッ!」",
"317000421_24": "「ものすごく楽しそうにじゃれついてるッ!?」",
"317000421_25": "「アタシにもやらせてほしいデスッ!\\n よッ はッ ていッ」",
"317000421_26": "「キュッ! キャッ! キュイッ!」",
"317000421_27": "「切ちゃん、次、わたしにも」",
"317000421_28": "(ねこじゃらしにじゃれつく姿……、可愛いッ!\\n わたしもやってみたいけど……",
"317000421_29": "「ちょっと待ったぁッ!\\n ねこじゃらしがダメなら、このボールを使えばッ」",
"317000421_30": "「ボールの中に鈴が入ってて、転がると音がなるんだよ。\\n これなら、この子も喜んでくれるはず。それッ」",
"317000421_31": "「キュキュッ!」",
"317000421_32": "「あッ、ボールのほうへ走っていったッ!?」",
"317000421_33": "「やったッ! これで遊べば、わたしも仲良くなれ――」",
"317000421_34": "「キュイーッ!」",
"317000421_35": "「ぐはッ!?」",
"317000421_36": "「な、なんで……」",
"317000421_37": "「尻尾で打ったボールが顔面に直撃したデスかッ!?」",
"317000421_38": "「……なるほど、キャッチボールがしたかったんだね。\\n よーし、とことんやるよッ えいッ」",
"317000421_39": "「キューッ!」",
"317000421_40": "「ううッ!?\\n そ、それっ、今度はこっちだよッ」",
"317000421_41": "「キューキューッ!」",
"317000421_42": "「これはなんと言えばいいんデスかね……」",
"317000421_43": "「恐ろしいほどに完璧なコントロール」",
"317000421_44": "「どの方向にボールが来ても、的確に彼女の顔へ当たるように\\n 尻尾で打ち返しているわ」",
"317000421_45": "「ああ、これは見事な尻尾さばきだ」",
"317000421_46": "「――でも、これくらいじゃ負けないッ!\\n どんどんいくよッ」",
"317000421_47": "「キューキューッ!」",
"317000421_48": "「フフ、まるでお父さんと子供が\\n 仲良くキャッチボールしてるみたいだね」",
"317000421_49": "「いやいや、カーバンクルは遊んでるっていうより、\\n 攻撃してるつもりなんじゃないか」",
"317000421_50": "「……ま、まあ、これをきっかけに2人が仲良くなってくれれば\\n わたしはどっちでもいいかな」",
"317000421_51": "「……なれるといいけどな」",
"317000421_52": "「マリアは混ざらなくていいのか?」",
"317000421_53": "「わ、わたしも――」",
"317000421_54": "「キューッ!」",
"317000421_55": "「えッ、な、何よ、急に寄ってきてッ!」",
"317000421_56": "「ごめんなさい、ちょっとうまく取れなくて。\\n ボールがそっちに行っちゃいました」",
"317000421_57": "「投げてやったらどうだ、きっと喜ぶぞ」",
"317000421_58": "「わたしが投げるの? でも、それは……」",
"317000421_59": "「……」",
"317000421_60": "「ほら、投げてくれるのを待っているようだぞ」",
"317000421_61": "「……」",
"317000421_62": "(卑怯よッ! そんなつぶらな瞳でわたしを見つめるなんてッ!)",
"317000421_63": "「し、仕方がないわね、今回だけよ。\\n それ、取ってきなさいッ」",
"317000421_64": "「キュキュッ! ギュー……」",
"317000421_65": "「……あれ? わたしの時と対応が違うッ!?」",
"317000421_66": "「だから、お前はもう諦めろ」",
"317000421_67": "「……ねえ、ちょっといいかな?」",
"317000421_68": "「ん、なんだ?」",
"317000421_69": "「あの子と仲良くなるっていう主旨だったと思うんだけど、\\n ちょっと違うんじゃないかなって」",
"317000421_70": "「そうか? 楽しそうに遊んでるじゃないか」",
"317000421_71": "「あれって、みんなと遊んでるっていうより、\\n 遊び道具と遊んでるつもりなんじゃないかな」",
"317000421_72": "「ほら、ボールを抱えて転がってるデスよ。\\n どっちがボールかわからないデス」",
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"317000421_77": "「この音は、まさかッ!」",
"317000421_78": "「全員、そこにいるな。\\n 今、錬金術師と例のジュエル型アルカ・イズが確認された」",
"317000421_79": "「それもこの本部の近くでだ。\\n 急ぎ出動してくれッ」",
"317000421_80": "「了解デスッ!」",
"317000421_81": "「外の敵はわたしたちがなんとかするから、\\n 未来はその子を護ってあげてねッ」",
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"317000422_5": "「見てないで捕まえてッ! それで何枚目になるか……。\\n そのたびに洗濯し直すんだよ」",
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"317000422_15": "「ううん、追いかけるから大丈夫ッ!」",
"317000422_16": "「ああ、行くぞッ!」",
"317000422_17": "「ふー、やっと見つかったか」",
"317000422_18": "「ダメだよ?\\n 叱られたら逃げないで、ちゃんとごめんなさいって言わないと」",
"317000422_19": "「キュー……」",
"317000422_20": "「よし、いい子いい子」",
"317000422_21": "「キュキュッ!」",
"317000422_22": "「うわッ! おい、くすぐったいだろ。じゃれつくなよ。\\n 話をちゃんと聞いていたのかッ」",
"317000422_23": "「フフ、クリスが戦いに出ちゃってたから寂しかったんだよ。\\n だからいたずらしちゃったんだよね」",
"317000422_24": "「そういうもんか……?\\n あれ、お前、ちょっと大きくなってないか」",
"317000422_25": "「やっぱりクリスもそう思う? この子も成長するのかな……」",
"317000422_26": "「キューッ!」",
"317000422_27": "「えッ、今度はわたし? フフ、ふわふわで気持ちいい」",
"317000422_28": "「キュイッ!」",
"317000422_29": "「そうだ、みんなで記念に写真を撮らない?」",
"317000422_30": "「はあ? 急になんだよ。\\n 記念って、なんの記念だ」",
"317000422_31": "「わたしと、この子と、クリスが仲良しになれた記念だよ」",
"317000422_32": "「な、なんだよ、その記念。\\n 子供じゃないんだから……」",
"317000422_33": "「いいから、ほら、こっちに来て。\\n カーバンクルはわたしたちの間に入ってね」",
"317000422_34": "「キュイ」",
"317000422_35": "「じゃあ、ここにカメラセットするからね。\\n ええっと、これでタイマーを設定して……よしッ」",
"317000422_36": "「ほらほら、早くこっちに来て」",
"317000422_37": "「な、なあ、くっつきすぎじゃないか?」",
"317000422_38": "「逆だよ、もうちょっとこっちにくっついて」",
"317000422_39": "(そういえば、前に響と写真を撮ったことがあったな)",
"317000422_40": "(装者として戦ってたことを知らなかったあの頃。\\n 響ともう友だちでいられないくらい大きな喧嘩をした……",
"317000422_41": "(でも、誤解が解けて、仲直りして……。\\n あのときは鏡が無くて変わりに写真を撮ったんだよね",
"317000422_42": "(ひどかったな、お互いにボロボロで。\\n ……でも、本当にいい写真だったな",
"317000422_43": "(この写真も、きっと大切なものになる)"
{
"317000422_0": "「こらーッ! 洗濯物くわえていっちゃダメって言ってるのにッ!\\n 待ちなさーいッ」",
"317000422_1": "「キュキューッ!」",
"317000422_2": "「こっちはジュエル型アルカ・ノイズを倒して帰ってきたと思ったら……、\\n なんだ この平和な空間は」",
"317000422_3": "「キュー」",
"317000422_4": "「おい、こっちに逃げてくるなって。\\n 悪いけど、あたしは悪さをしたお前をかばうつもりはないぞ」",
"317000422_5": "「見てないで捕まえてッ! それで何枚目になるか……。\\n そのたびに洗濯し直すんだよ」",
"317000422_6": "「ほら、大人しく捕まっとけ。\\n あれは怒ると本当に怖いんだからな」",
"317000422_7": "「キュッ!」",
"317000422_8": "「あッ、逃げないのッ!」",
"317000422_9": "「お、おい、人の周りをチョロチョロ走るなッ!」",
"317000422_10": "「キューキュッ!」",
"317000422_11": "「失礼します。ちょっとクリスさんのギアについて……」",
"317000422_12": "「キューッ!」",
"317000422_13": "「逃げ出したッ!?」",
"317000422_14": "「ご、ごめんなさいッ! 不注意でした……」",
"317000422_15": "「ううん、追いかけるから大丈夫ッ!」",
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"317000422_17": "「ふー、やっと見つかったか」",
"317000422_18": "「ダメだよ?\\n 叱られたら逃げないで、ちゃんとごめんなさいって言わないと」",
"317000422_19": "「キュー……」",
"317000422_20": "「よし、いい子いい子」",
"317000422_21": "「キュキュッ!」",
"317000422_22": "「うわッ! おい、くすぐったいだろ。じゃれつくなよ。\\n 話をちゃんと聞いていたのかッ」",
"317000422_23": "「フフ、クリスが戦いに出ちゃってたから寂しかったんだよ。\\n だからいたずらしちゃったんだよね」",
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"317000422_25": "「やっぱりクリスもそう思う? この子も成長するのかな……」",
"317000422_26": "「キューッ!」",
"317000422_27": "「えッ、今度はわたし? フフ、ふわふわで気持ちいい」",
"317000422_28": "「キュイッ!」",
"317000422_29": "「そうだ、みんなで記念に写真を撮らない?」",
"317000422_30": "「はあ? 急になんだよ。\\n 記念って、なんの記念だ」",
"317000422_31": "「わたしと、この子と、クリスが仲良しになれた記念だよ」",
"317000422_32": "「な、なんだよ、その記念。\\n 子供じゃないんだから……」",
"317000422_33": "「いいから、ほら、こっちに来て。\\n カーバンクルはわたしたちの間に入ってね」",
"317000422_34": "「キュイ」",
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"317000422_36": "「ほらほら、早くこっちに来て」",
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{
"317000512_0": "「ふぅ、お疲れ様。\\n ごめんなさい、急に誘ってしまって」",
"317000512_1": "「別に、暇してたからな」",
"317000512_2": "「やっぱり、ジュエル型アルカ・ノイズとは\\n 戦いづらそうだったな」",
"317000512_3": "「ええ、あなたのようにガンガン攻められたらいいんだけれど」",
"317000512_4": "「お疲れ様。\\n 訓練の様子を見させてもらっていたわ」",
"317000512_5": "「ギアの知識が私にあれば、今までの研究と合わせて\\n なんとかできたのかもしれないけど……、ごめんなさい」",
"317000512_6": "「気にすることはないわ。ギアのことはエルフナインでも\\n わからないことだらけだって言うし」",
"317000512_7": "「2人とも、お疲れ様。\\n 冷たい飲み物を用意したからどうぞ」",
"317000512_8": "「お、ありがとな」",
"317000512_9": "「ん、あいつは?」",
"317000512_10": "「エルフナインの研究室で検査を受けてるよ。ずっと一緒じゃ\\n なくても、少しならわかってくれるようになったみたい」",
"317000512_11": "「……私は、そろそろ戻るわね」",
"317000512_12": "「あの、やっぱりカーバンクルに会いませんか?\\n あなたはずっとそのために――」",
"317000512_13": "「いいのよ、もう。\\n 今あの子は楽しそうに生活しているんだもの」",
"317000512_14": "「それに、私のことなんてもう覚えてないかもしれない。\\n だから、私はこのままで――」",
"317000512_15": "「キュ? キュキューッ!」",
"317000512_16": "「わッ!? ど、どうして……」",
"317000512_17": "「キュー、キュー、キュー……」",
"317000512_18": "「ごめんなさいッ! また急に暴れだしてしまって……」",
"317000512_19": "「……私のことを覚えているの?\\n あんなに昔のことなのに……」",
"317000512_20": "「キューキューッ!」",
"317000512_21": "「覚えていてくれたのね……。\\n ありがとう、覚えていてくれて……ありが、とう……」",
"317000512_22": "「あなたのことを救うことができなかった……。\\n なのにあなたは、昔と変わらず、私に……」",
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"317000512_27": "「ごめんなさい。つい嬉しくて……。\\n もう落ち着いたから平気よ」",
"317000512_28": "「キュー、キュイキュイ……」",
"317000512_29": "「も、もうなめなくて大丈夫よ、泣いてないから。\\n そんなことされたら、また泣きそうになっちゃうわ」",
"317000512_30": "「本当にその子のことを大切に思っていたんですね」",
"317000512_31": "「ええ、もちろんよ。\\n 私も姉もこの子のことが大好きだったから……」",
"317000512_32": "「本当の家族のように過ごしていたわ。\\n ……それこそ、今のあなたたちのように」",
"317000512_33": "「宝珠をくっつけるあの仕草はね、\\n カーバンクルの親愛の証なのよ」",
"317000512_34": "「あ、わたしもクリスも、同じことをされました」",
"317000512_35": "「フフ、やっぱり」",
"317000512_36": "「ひょっとしたら、それが心象変化の鍵なのかもしれません」",
"317000512_37": "「互いに心を開いて親愛の証を示すことで、\\n 心象に変化が起きる……」",
"317000512_38": "「なるほど。おもちゃで遊ぶ程度では、\\n 本当に心を通わせたとは言えないものね」",
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"317000521_0": "「ジュエル型ギアは親愛の証……なるほど、\\n そういうことデスかッ」",
"317000521_1": "「もっともっと遊べばアタシも心象変化できるデスか?」",
"317000521_2": "「時間をかければ、できるかも」",
"317000521_3": "「よーし、じゃあさっそく遊びに行こうッ!」",
"317000521_4": "「あなたは無理なんじゃないかしら……?」",
"317000521_5": "「なんでですか……ッ!?\\n この前だって、わたしにおでこをくっつけてきて……」 ",
"317000521_6": "「あれは頭突きだ」",
"317000521_7": "「最近あの子、身体が大きくなってきたみたいなの。\\n 響に怪我をさせちゃわないか心配だよ……」",
"317000521_8": "「そっか……」",
"317000521_9": "「カーバンクル、成長してるんデスか?」",
"317000521_10": "「ああ、ご飯は食べないくせに、ここのところ\\n かなり大きくなってきてるな」",
"317000521_11": "「やっぱり、普通の動物とは違うんですね」",
"317000521_12": "(普通の動物とは違う、か……)",
"317000521_13": "(このままの勢いで成長していくとしたら、\\n わたしはいつまで、あの子と一緒にいられるんだろう",
"317000521_14": "(それに、カーバンクルはいつ宝珠の状態へ戻るのか、\\n わからないって言ってた",
"317000521_15": "(寝ている時、遊んでいる時……。\\n どの瞬間が最後の別れになるかわからないんだ……",
"317000521_16": "「未来、なんだか顔色が悪いよ。\\n どこか体調悪いの」",
"317000521_17": "「えッ? う、ううん、なんでもないよ」",
"317000521_18": "「……そっか、何かあったらすぐに相談してね」",
"317000521_19": "「うん……」",
"317000521_20": "「またアイツらかッ!」",
"317000521_21": "「毎回負けてるのに、懲りないデスね」",
"317000521_22": "「とにかく、出撃しよう」",
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"317000522_2": "「だとしても、違和感があるわね。\\n それほど攻撃の間隔が短いわけでもないし……」",
"317000522_3": "「まッ、どんな作戦を練ってるのか知らないけど、\\n 正面から叩き潰してやるだけだ」",
"317000522_4": "「うん、そうだねッ!」",
"317000522_5": "「あッ、みんな……」",
"317000522_6": "「あれ、未来? なんで研究室の前にいるの?」",
"317000522_7": "「それが、研究室が……」",
"317000522_8": "「なんだよ、青い顔して。\\n って……お、おい、なんだよこれッ」",
"317000522_9": "「研究室の壁が……赤い結晶に覆われているッ!?」",
"317000522_10": "「ジュエル型アルカ・ノイズの結晶に似てる?\\n アイツらがここに忍び込んだのかッ」",
"317000522_11": "「いや、それはジュエル型アルカ・ノイズの仕業ではない。\\n やったのはカーバンクルだ」",
"317000522_12": "「な……ッ!」",
"317000522_13": "「戦闘に入った時、カーバンクルはこの部屋で検査を受けて\\n いたんだが、突然興奮し、額の宝珠が光って……」",
"317000522_14": "「気がついたら、このありさまだ。壁も、機器類も結晶化\\n してしまっている」",
"317000522_15": "「当のカーバンクルは力を使ったあと、眠りに落ちた」",
"317000522_16": "「幸い、部屋の中には誰もいなかったので\\n 怪我人はいませんでした」",
"317000522_17": "「カーバンクルの力が暴走したみたい……」",
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@ -1,47 +1,47 @@
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"317000611_0": "檻の中のカーバンクル",
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"317000611_3": "「ああ、完全聖遺物にはストレスがどうこうって、\\n エルフナインが言ったんじゃないかッ」",
"317000611_4": "「2人とも落ち着いて」",
"317000611_5": "「落ち着けるわけないだろッ!」",
"317000611_6": "「自分の意見だけを一方的に話すなんて、子供のすることよ。\\n 大体、そんなに詰め寄ったら話しようがないでしょうッ」",
"317000611_7": "「くッ……、ああ……」",
"317000611_8": "「……」",
"317000611_9": "「2人の気持ちはわかっている。\\n だが、この決定を変えることはできない」",
"317000611_10": "「どうしてもなのか?」",
"317000611_11": "「ああ、暴走の原因も制御の方法もわからない状況だからな」",
"317000611_12": "「でも、一度だけですよ。\\n たった一度だけでいきなり隔離なんて……」",
"317000611_13": "「研究室の惨状を見たはずだ。\\n あの力がもし、人に向けられたらどうする」",
"317000611_14": "「ううん、あの子はそんなこと……」",
"317000611_15": "「絶対に無いと言い切れるだろうか」",
"317000611_16": "「現に我々はこの目で見るまで、その危険性を\\n 知ることができなかった」",
"317000611_17": "「何があるかわからない、そんな危険な存在と\\n お前たちを同じ部屋に住まわせることは許可できない」",
"317000611_18": "「わたしたちのため……」",
"317000611_19": "「可愛らしくじゃれる姿に、するべき警戒を緩め、\\n 最悪の事態を招くところだった」",
"317000611_20": "「これは全て俺の油断が招いた結果だ。\\n 本当に申し訳ない」",
"317000611_21": "「おっさん……」",
"317000611_22": "「……」",
"317000611_23": "(ここが隔離場所……。カーバンクルの額に拘束具……、\\n あれで、力の暴走を可能な限り押さえつけているんだ",
"317000611_24": "(ごめんね。本当ならすぐにでもあなたを\\n ここから出してあげたいんだけど……",
"317000611_25": "「……」",
"317000611_26": "「あ……」",
"317000611_27": "「……様子を見に来たんですか?」",
"317000611_28": "「ええ、どうやら、考えることは同じみたいね」",
"317000611_29": "「あの……、\\n ごめんなさい、この子のこんな姿、見たくありませんよね」",
"317000611_30": "「いえ、仕方ないことだと、私もわかっているわ。\\n ……ただ、どうしても気になってしまって」",
"317000611_31": "「こんなことをして、またこの子が宝珠の姿に戻ってしまうんじゃ\\n ないかって……」",
"317000611_32": "「前も同じことがあったって、言ってましたよね?」",
"317000611_33": "「あの時も、姉さんが研究を進めようとこの子をケージに\\n 入れた時に宝珠の姿になってしまったの」",
"317000611_34": "「そう、だったんですか……」",
"317000611_35": "「やはりS.O.N.G.の力は侮れん。\\n まさかあちらもカーバンクルの宝珠の力を利用してくるとは」",
"317000611_36": "「本当にこのまま作戦を続けて問題ないのだろうな?」",
"317000611_37": "「焦らなくても問題ないわ。\\n 計画どおりに事は進んでいる」",
"317000611_38": "「しかし、覚醒に成功したとしても、\\n 奪還することができなければ意味がないぞ」",
"317000611_39": "「安心して。そのための切り札を用意してあるわ」",
"317000611_40": "「なにッ!? なんだそれはッ!」",
"317000611_41": "「フフ、次の戦いで使ってみるといいわ……」",
"317000611_42": "「それともうひとつ、カーバンクルを奪還するために、\\n 使える駒がある」",
"317000611_43": "(あの時、カーバンクルがかばった少女。\\n 彼女は戦闘手段を持っていないようだった",
"317000611_44": "(彼女を手中に収めることができれば……)"
{
"317000611_0": "檻の中のカーバンクル",
"317000611_1": "「待ってくださいッ! あの子はただ怖くて、\\n わたしに会おうとしただけなんですッ」",
"317000611_2": "「もうしないように言い聞かせますから、\\n お願いします、隔離なんてやめてくださいッ」",
"317000611_3": "「ああ、完全聖遺物にはストレスがどうこうって、\\n エルフナインが言ったんじゃないかッ」",
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"317000611_5": "「落ち着けるわけないだろッ!」",
"317000611_6": "「自分の意見だけを一方的に話すなんて、子供のすることよ。\\n 大体、そんなに詰め寄ったら話しようがないでしょうッ」",
"317000611_7": "「くッ……、ああ……」",
"317000611_8": "「……」",
"317000611_9": "「2人の気持ちはわかっている。\\n だが、この決定を変えることはできない」",
"317000611_10": "「どうしてもなのか?」",
"317000611_11": "「ああ、暴走の原因も制御の方法もわからない状況だからな」",
"317000611_12": "「でも、一度だけですよ。\\n たった一度だけでいきなり隔離なんて……」",
"317000611_13": "「研究室の惨状を見たはずだ。\\n あの力がもし、人に向けられたらどうする」",
"317000611_14": "「ううん、あの子はそんなこと……」",
"317000611_15": "「絶対に無いと言い切れるだろうか」",
"317000611_16": "「現に我々はこの目で見るまで、その危険性を\\n 知ることができなかった」",
"317000611_17": "「何があるかわからない、そんな危険な存在と\\n お前たちを同じ部屋に住まわせることは許可できない」",
"317000611_18": "「わたしたちのため……」",
"317000611_19": "「可愛らしくじゃれる姿に、するべき警戒を緩め、\\n 最悪の事態を招くところだった」",
"317000611_20": "「これは全て俺の油断が招いた結果だ。\\n 本当に申し訳ない」",
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"317000611_22": "「……」",
"317000611_23": "(ここが隔離場所……。カーバンクルの額に拘束具……、\\n あれで、力の暴走を可能な限り押さえつけているんだ",
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}

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@ -1,18 +1,18 @@
{
"317000621_0": "「よし、これで忘れ物は無いかな」",
"317000621_1": "「未来、今日も行くんだね。\\n カーバンクルちゃんが隔離されてから毎日、ずっと通ってるよね」",
"317000621_2": "「うん……。できるだけ傍にいてあげたくて」",
"317000621_3": "「わたしにはそれくらいしかできないから……」",
"317000621_4": "「ううん、カーバンクルちゃんもきっと喜んでるよ。\\n わたしも一緒に行くね」",
"317000621_5": "「……うん、ありがとう」",
"317000621_6": "「でも未来、大丈夫?\\n 最近顔色悪いし、休める時は休まないとダメだよ」",
"317000621_7": "「……ありがとう。\\n わたしは大丈夫だから、心配しないで」",
"317000621_8": "(たぶん、大丈夫じゃないよね。\\n 未来は時々、わたしより無理をすることがあるから……",
"317000621_9": "「通信……ッ!?」",
"317000621_10": "「はい、はい……。\\n わかりました、すぐに向かいますッ」",
"317000621_11": "「S.O.N.G.の近くに錬金術師が現れたんだって。\\n 行ってくるから、未来はここにいてッ」",
"317000621_12": "「気をつけてね」",
"317000621_13": "「うんッ!」",
"317000621_14": "S.O.N.G.の近くで戦闘……あの子を狙って来たんだ……。\\n きっとあの子は、戦闘の音を聞いて怖がってる……",
"317000621_15": "(……そうだッ! 響の向かった反対側からなら、\\n 戦いに巻き込まれずにS.O.N.G.に入ることができるかも……)"
{
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@ -1,10 +1,10 @@
{
"317000632_0": "「何度も何度も襲ってきやがってッ!\\n いい加減に諦めろッ」",
"317000632_1": "「だけど、これまでの襲撃と比べて質が変わったわッ!」",
"317000632_2": "「決着をつけに来たということかッ!\\n だが、押されてばかりではないぞッ」",
"317000632_3": "「カチカチのジュエル型アルカ・ノイズは倒しにくいデスけど、\\n アタシたちも頑張るデスッ」",
"317000632_4": "「クリス先輩1人に戦わせたりしない」",
"317000632_5": "「ハッ、頼もしいな。\\n じゃあ遅れずについてこいよッ」",
"317000632_6": "「さっすがクリスちゃんッ! よーし、わたしも……ッ!」",
"317000632_7": "「これだけの数をものともしないか。\\n だが、これでいい……陽動は成功した」"
{
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"317000632_1": "「だけど、これまでの襲撃と比べて質が変わったわッ!」",
"317000632_2": "「決着をつけに来たということかッ!\\n だが、押されてばかりではないぞッ」",
"317000632_3": "「カチカチのジュエル型アルカ・ノイズは倒しにくいデスけど、\\n アタシたちも頑張るデスッ」",
"317000632_4": "「クリス先輩1人に戦わせたりしない」",
"317000632_5": "「ハッ、頼もしいな。\\n じゃあ遅れずについてこいよッ」",
"317000632_6": "「さっすがクリスちゃんッ! よーし、わたしも……ッ!」",
"317000632_7": "「これだけの数をものともしないか。\\n だが、これでいい……陽動は成功した」"
}

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@ -1,45 +1,45 @@
{
"317000641_0": "「早く行ってあげないと。\\n また戦いにおびえて、檻の中で暴れたりしたら大変……」",
"317000641_1": "「あの子は、わたしが護ってあげるって決めたんだ――」",
"317000641_2": "「見つけたぞ。\\n お前は我々の人質になってもらう」",
"317000641_3": "「あなたたちは、錬金術師ッ!?」",
"317000641_4": "「戦闘能力が無いとはいえ、油断はするな。\\n 確実に捕らえるんだッ」",
"317000641_5": "(どうしよう、逃げないとッ!\\n 人質なんかになるわけにはいかないッ",
"317000641_6": "「ふッ……こいつから逃げ切れるかな?」",
"317000641_7": "「ジュエル型アルカ・ノイズ?\\n でも、何か違う……」",
"317000641_8": "「ジュエル型アルカ・ノイズのさらに上位種だ。たとえお前が\\n 戦闘手段を隠し持っていたとしても、こいつを倒すことは不可能だ」",
"317000641_9": "「くッ……」",
"317000641_10": "「さあ、投降しろ。さもなければ……」",
"317000641_11": "「キューッ!」",
"317000641_12": "「カーバンクルッ!?」",
"317000641_13": "「どうしてここにいるの……ッ!?」",
"317000641_14": "「計算外だ……。だが、S.O.N.G.から出てきてくれたというなら\\n 好都合ッ まとめて捕らえてやろう」",
"317000641_15": "「フーッ!」",
"317000641_16": "「ダメッ! あなたが戦ったりしたら、\\n 今度は隔離だけじゃ済まなくなるよッ」",
"317000641_17": "「カーバンクルはなるべく傷つけるな。\\n 一斉にかかれッ」",
"317000641_18": "(わたしが絶対に護るって、そう決めたのに……。\\n またわたしは……ッ",
"317000641_19": "「このおおおッ! 未来から離れろおおおッ!」",
"317000641_20": "「響ッ!?」",
"317000641_21": "「ぐッ、援軍だとッ!?」",
"317000641_22": "「未来、怪我はない?\\n もう大丈夫だからね。あと、ええっと……」",
"317000641_23": "「キュキュ、キューキューッ!」",
"317000641_24": "「落ち着いて、わたしは大丈夫だから。\\n 助けに来てくれてありがとう」",
"317000641_25": "「あたしたちもいるぞッ!」",
"317000641_26": "「馬鹿な、全員こちらに……。\\n 陽動部隊は何をやっているッ」",
"317000641_27": "「アイツらならとっくに片付けてきたッ!\\n 次はお前らの番だッ」",
"317000641_28": "「みんな、来てくれたんだね……」",
"317000641_29": "「通信が入ったのよ。カーバンクルがさらに成長して、\\n 拘束が壊れて逃げ出したって」",
"317000641_30": "「ええッ!?」",
"317000641_31": "「きっと、動物的な勘であなたの危険を察知したんじゃないかしら?」",
"317000641_32": "「そうだったんですね……。\\n カーバンクル、わたしのために来てくれたの」",
"317000641_33": "「キュー」",
"317000641_34": "「想定外続きだが、こちらには上位種がいる。\\n 何人束になろうと、こいつにはかなうまいッ」",
"317000641_35": "「上位種だかなんだか知らないが、\\n シンフォギアの力を侮るなよなッ」",
"317000641_36": "「未来はその子と一緒に退いてッ!\\n 大丈夫、敵は通さないからッ」",
"317000641_37": "「わたしたちは戦いに巻き込まれないように隠れよう。\\n ここにいたら邪魔になっちゃう」",
"317000641_38": "(でも、本当はわたしも、護られるだけじゃなく\\n みんなと一緒に戦いたい",
"317000641_39": "(わたしにも、戦う力があれば……)",
"317000641_40": "「……」",
"317000641_41": "「どうしたの、こっちだよ。早く――」",
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"317000641_2": "「見つけたぞ。\\n お前は我々の人質になってもらう」",
"317000641_3": "「あなたたちは、錬金術師ッ!?」",
"317000641_4": "「戦闘能力が無いとはいえ、油断はするな。\\n 確実に捕らえるんだッ」",
"317000641_5": "(どうしよう、逃げないとッ!\\n 人質なんかになるわけにはいかないッ",
"317000641_6": "「ふッ……こいつから逃げ切れるかな?」",
"317000641_7": "「ジュエル型アルカ・ノイズ?\\n でも、何か違う……」",
"317000641_8": "「ジュエル型アルカ・ノイズのさらに上位種だ。たとえお前が\\n 戦闘手段を隠し持っていたとしても、こいつを倒すことは不可能だ」",
"317000641_9": "「くッ……」",
"317000641_10": "「さあ、投降しろ。さもなければ……」",
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"317000641_13": "「どうしてここにいるの……ッ!?」",
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"317000641_25": "「あたしたちもいるぞッ!」",
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"317000641_27": "「アイツらならとっくに片付けてきたッ!\\n 次はお前らの番だッ」",
"317000641_28": "「みんな、来てくれたんだね……」",
"317000641_29": "「通信が入ったのよ。カーバンクルがさらに成長して、\\n 拘束が壊れて逃げ出したって」",
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"317000641_31": "「きっと、動物的な勘であなたの危険を察知したんじゃないかしら?」",
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@ -1,21 +1,21 @@
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"317000711_0": "宝石龍カーバンクル",
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"317000711_2": "「ああ、攻撃も強度も桁違いだ。\\n 雪音でも体ずつ相手にするのがやっとか……」",
"317000711_3": "「勝てるッ! これなら勝てるぞッ!\\n あいつさえ潰せば、戦う手段は失われるッ」",
"317000711_4": "「あたしを狙うってのか。\\n そう簡単にやられると思ったら……」",
"317000711_5": "「キュキューッ!」",
"317000711_6": "「カーバンクルッ!?\\n 爪でジュエル型アルカ・イズの結晶を砕きやがったッ」",
"317000711_7": "「こんなところで何やってんだッ!\\n 危ないから、下がってろって……」",
"317000711_8": "「キューキューッ! キュッキュッ!」",
"317000711_9": "「お前も……一緒に戦いたいのか?」",
"317000711_10": "「この子がなんて言ってるのかわかったのッ!?」",
"317000711_11": "「……わかるわけじゃないけど、なんとなく」",
"317000711_12": "「きっと、お前もあの子を護りたいんだよな」",
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"317000711_14": "「でも、許可も無く……」",
"317000711_15": "「結晶を砕けるんなら、これ以上の助っ人はいないだろ」",
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"317000711_1": "「くッ、なんなんデスか、あのジュエル型アルカ・ノイズはッ!\\n 今までの相手とは比べものにならないデスよッ」",
"317000711_2": "「ああ、攻撃も強度も桁違いだ。\\n 雪音でも体ずつ相手にするのがやっとか……」",
"317000711_3": "「勝てるッ! これなら勝てるぞッ!\\n あいつさえ潰せば、戦う手段は失われるッ」",
"317000711_4": "「あたしを狙うってのか。\\n そう簡単にやられると思ったら……」",
"317000711_5": "「キュキューッ!」",
"317000711_6": "「カーバンクルッ!?\\n 爪でジュエル型アルカ・イズの結晶を砕きやがったッ」",
"317000711_7": "「こんなところで何やってんだッ!\\n 危ないから、下がってろって……」",
"317000711_8": "「キューキューッ! キュッキュッ!」",
"317000711_9": "「お前も……一緒に戦いたいのか?」",
"317000711_10": "「この子がなんて言ってるのかわかったのッ!?」",
"317000711_11": "「……わかるわけじゃないけど、なんとなく」",
"317000711_12": "「きっと、お前もあの子を護りたいんだよな」",
"317000711_13": "「キュッ!」",
"317000711_14": "「でも、許可も無く……」",
"317000711_15": "「結晶を砕けるんなら、これ以上の助っ人はいないだろ」",
"317000711_16": "「そうだね、頼もしいよッ!」",
"317000711_17": "「今回限りの相棒だ。いくぞッ!」",
"317000711_18": "「キュイッ!」"
}

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@ -1,23 +1,23 @@
{
"317000712_0": "「こいつでラストだッ! 合わせろよッ!」",
"317000712_1": "「キューッ!」",
"317000712_2": "「バ、バカなッ!?\\n 上位種全てを倒したというのかッ」",
"317000712_3": "「なかなか強いじゃねーか。\\n 初めての割に息も合ってたしな」",
"317000712_4": "「キュキュッ!」",
"317000712_5": "「これは強い味方ができたデスッ!\\n 向かう所敵なし、百人力デスよッ」",
"317000712_6": "「今回限りだって言ったろ。確かに頼りになる相棒だけど、\\n やっぱり怪我するところは見たくないからな」",
"317000712_7": "「キュー」",
"317000712_8": "「油断するな。錬金術師たちを捕らえるまでは……」",
"317000712_9": "「……」",
"317000712_10": "「ん? ……おい、うずくまってどうした。\\n どこか怪我でもしたのかッ」",
"317000712_11": "「グ、ググ、グ……ッ!」",
"317000712_12": "「お、おい、暴れるなッ!\\n どうしたんだ、何があったんだよッ」",
"317000712_13": "「ハハ、ハハハハッ! 作戦は成功よッ!\\n この時が来たのね。長かったわ、本当に長かったッ」",
"317000712_14": "「お前はッ!? 作戦ってのはなんだ。\\n こいつに何しやがったッ」",
"317000712_15": "「何をしたのか? いいえ、私は何もしていないわ。\\n その子に何かしたのはあなたたちでしょう」",
"317000712_16": "「カーバンクルが……さらに大きく?」",
"317000712_17": "「まずいわ、離れて……ッ!」",
"317000712_18": "「さあ、真の姿を見せなさいッ!\\n 私の、私だけのカーバンクルッ」",
"317000712_19": "「グアアアアアッ!」",
"317000712_20": "「あ、あれは……カーバンクル……?」"
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{
"317000721_0": "「これがあのカーバンクルだというのッ!?」",
"317000721_1": "「大きい……」",
"317000721_2": "「全然アタシたちのことがわかってないみたいデスッ!」",
"317000721_3": "「何言ってんだよッ!\\n どんな姿になろうが、あいつはあいつだッ」",
"317000721_4": "「あたしが話をつけてやるッ!」",
"317000721_5": "「待って、危ないよッ!」",
"317000721_6": "「ダメだ、暴れるな、お前は暴れちゃダメなんだッ!」",
"317000721_7": "「くッ……頼むから、話を聞いてくれッ!\\n あの子に説教をくらうぞ、いいのかよッ」",
"317000721_8": "「危ないッ!」",
"317000721_9": "「あいつ、あたしを攻撃して……」",
"317000721_10": "「きっと混乱してるだけだから、\\n 落ち着けばいつものあの子に戻るはずだよッ」",
"317000721_11": "「だから、諦めないでッ!\\n 声を掛け続けてあげようよッ」",
"317000721_12": "「……あ、ああ、そうだよな」",
"317000721_13": "「おお……、あれが覚醒かッ!」",
"317000721_14": "「しかし、暴れているぞッ!\\n 貴瀬瑠璃ッ 早く制御しろッ」",
"317000721_15": "「いいえ、完全覚醒したカーバンクルを制御することは\\n 誰にもできないわ」",
"317000721_16": "「な、なにッ!? 話が違うではないか……」",
"317000721_17": "「フフ、驚いて当然よ。これは翠も知らないこと……」",
"317000721_18": "「私は研究の末、辿りついたのよ。カーバンクルの真の力にッ!\\n でも、完全覚醒の方法が見つからなかった……」",
"317000721_19": "「そんな時、翠のおかげで、S.O.N.G.が所有するあの兵器を\\n 見つけることができたのよ」",
"317000721_20": "「あの人、何を言っているんデスか……?」",
"317000721_21": "「わたしたちを使って、カーバンクルを成長させていた……」",
"317000721_22": "「……フォニックゲインね」",
"317000721_23": "「なるほど、だから長年宝珠の姿だったのに、\\n あの時動物型に……。気づかないとは、迂闊だった……」",
"317000721_24": "「その力のおかげで今、カーバンクルが完全覚醒したッ!」",
"317000721_25": "「お前は何を言っているんだッ!?\\n 覚醒さえできれば、それだけでいいというのか……」",
"317000721_26": "「フフ、ええその通り」",
"317000721_27": "「それより、早く逃げないと危ないわよ?」",
"317000721_28": "「あいつ、こちらに来るッ!?\\n な、なんとかしろ、貴瀬瑠璃――」",
"317000721_29": "「ッ!? 人や街が結晶化したッ!?」",
"317000721_30": "「うそ、だろ……あいつが、人を……」",
"317000721_31": "「ひいッ、た、助けてくれッ!\\n あのバケモを早く殺してくれッ」",
"317000721_32": "「都合のいいことをッ!」",
"317000721_33": "「誰がバケモノだッ! あいつはあたしの大切な家族なんだ。\\n バケモなんて呼ぶんじゃねぇッ」",
"317000721_34": "「なあ、お前にはそんなの似合わないだろ。\\n キューキュー言って、悪さして、叱られて、遊んで……」",
"317000721_35": "「また一緒に暮らそう。な?\\n 多少、でっかくてもあの子は受け入れてくれるって」",
"317000721_36": "「まずい、避けてッ!」",
"317000721_37": "「ぐあああッ!」",
"317000721_38": "「きゃあああッ!」",
"317000721_39": "「クリスちゃん、調ちゃんッ!」",
"317000721_40": "「ッ!? 切歌、翼ッ!」",
"317000721_41": "「な、なんデスか、これは。ギアが、結晶化して……」",
"317000721_42": "「動かすことが……」",
"317000721_43": "「ギアのおかげで、身体の結晶化は防ぐことができたようね。\\n でも、もう戦うことは……」",
"317000721_44": "「くッ……、わたしたちは戦闘を離脱する。\\n ここにいても、邪魔になるだけだ」",
"317000721_45": "「じゃあ、今動けるのはわたしたち……ッ!\\n クリスちゃんはッ」",
"317000721_46": "「……」",
"317000721_47": "「よかった、無事だった……」",
"317000721_48": "「ジュエル型ギアのおかげ、かしら?でも、\\n 無事とは言えないわ、彼女は戦力として数えられない」",
"317000721_49": "「なんでですか?」",
"317000721_50": "「心身ともに戦える状態ではないわ。\\n 家族だと思っていた相手が人を殺し、攻撃してきたのだから」",
"317000721_51": "「そう、ですね……」",
"317000721_52": "「わたしたちで止めるしかないようね」",
"317000721_53": "「大丈夫ですかッ!?」",
"317000721_54": "「小日向か……。ああ、無事だ。\\n だが、ギアは結晶化の影響を受け戦えなくなってしまった」",
"317000721_55": "「向こうで暴れている、あの龍は……、\\n あの子なんですよね……」",
"317000721_56": "「……そうデス」",
"317000721_57": "「あれが真の姿だと、言っていました……」",
"317000721_58": "「そんな……」",
"317000721_59": "「ジュエル型ギア……。あれならば、\\n 止めることができるかもしれないが……」",
"317000721_60": "「そんな、無理デスよッ! クリス先輩1人で相手を\\n するなんてッ それに……」",
"317000721_61": "「大切な家族なのに、戦うなんて……」",
"317000721_62": "「……」",
"317000721_63": "「どうした?」",
"317000721_64": "「わたし、本部に行かないと……」",
"317000721_65": "「え?」",
"317000721_66": "「先に戻りますッ! ごめんなさいッ!」",
"317000721_67": "「行っちゃった……」",
"317000721_68": "「本部……。まさか……ッ!」"
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@ -1,11 +1,11 @@
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"317000722_0": "「おおっと……ッ!」",
"317000722_1": "「お願い、止まってッ!」",
"317000722_2": "「くッ、こっちの攻撃が全然効いてない……」",
"317000722_3": "「うわあああッ!?」",
"317000722_4": "「ギ、ギアが動かない……」",
"317000722_5": "「これで、わたし1人……」",
"317000722_6": "「わたしがカーバンクルを引き付けるわッ!\\n あなたはクリスと一緒に隠れていて」",
"317000722_7": "「はい……。マリアさん、気をつけて……」",
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{
"317000731_0": "「マリアさん……」",
"317000731_1": "「ハハ、戦えるのはあと1人ッ! それが倒れれば、\\n カーバンクルの邪魔をする者はいないッ」",
"317000731_2": "「あなたは……ッ!」",
"317000731_3": "「こんなことをさせて、\\n 目的はなんなんですかッ」",
"317000731_4": "「私の目的? そんなものは最初から決まっているわッ!\\n カーバンクルの覚醒、そして解放よッ」",
"317000731_5": "「覚醒と……解放……?」",
"317000731_6": "「ええそうよ。私は、父の悲願である覚醒を為すため、\\n 下劣な錬金術師と手を組むふりをしてきた……」",
"317000731_7": "「そして、覚醒すると強大な力を手に入れて自我を無くし、\\n ただ本能のままに暴走することがわかったわ」",
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"317000731_9": "「そんな……」",
"317000731_10": "「もう人間の欲のために利用されたり、\\n 研究のために狭い檻に閉じ込められたりしない」",
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"317000731_12": "「カーバンクルは覚醒することで、そのための力を\\n 手に入れたんだわッ」",
"317000731_13": "「それが、目的……」",
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"317000731_16": "「ガウ――ッ!」",
"317000731_17": "「くッ……」",
"317000731_18": "「ああ――ッ!」",
"317000731_19": "「そんな……、マリアさんまで……」",
"317000731_20": "「計算値以上の、ものすごい力だわ」",
"317000731_21": "「これさえあれば、カーバンクルは自由になれるッ!」",
"317000731_22": "「あなたを縛り付ける世界を滅ぼして、\\n あなたの世界を創りなさいッ」",
"317000731_23": "「……そんなこと、させるかよ」",
"317000731_24": "「なんですって?」",
"317000731_25": "「そんなことさせないって言ったんだッ!」",
"317000731_26": "「世界を滅ぼすなんて、あいつが望むわけないだろ。お前も\\n あいつと暮らしたことがあるなら、わかってるはずだッ」",
"317000731_27": "「……ッ!\\n ……あなたはわかっていないのよ」",
"317000731_28": "「カーバンクルが何を望んだとしても、力を持っている限り、\\n 平和な生活なんてできるわけない」",
"317000731_29": "「その時は、あたしたちが護ってやる。\\n またあの子と人でなッ」",
"317000731_30": "「グオオオオ――ッ!」",
"317000731_31": "「待ってろ……。\\n いまあたしが元に戻してやるからな……ッ」",
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"317000731_2": "「あなたは……ッ!」",
"317000731_3": "「こんなことをさせて、\\n 目的はなんなんですかッ」",
"317000731_4": "「私の目的? そんなものは最初から決まっているわッ!\\n カーバンクルの覚醒、そして解放よッ」",
"317000731_5": "「覚醒と……解放……?」",
"317000731_6": "「ええそうよ。私は、父の悲願である覚醒を為すため、\\n 下劣な錬金術師と手を組むふりをしてきた……」",
"317000731_7": "「そして、覚醒すると強大な力を手に入れて自我を無くし、\\n ただ本能のままに暴走することがわかったわ」",
"317000731_8": "「その時悟ったの。それこそが真の姿、\\n カーバンクルのあるべき姿だとッ」",
"317000731_9": "「そんな……」",
"317000731_10": "「もう人間の欲のために利用されたり、\\n 研究のために狭い檻に閉じ込められたりしない」",
"317000731_11": "「欲にまみれた人間なんて、ひねり潰せばいいッ!」",
"317000731_12": "「カーバンクルは覚醒することで、そのための力を\\n 手に入れたんだわッ」",
"317000731_13": "「それが、目的……」",
"317000731_14": "「グオオオオッ!」",
"317000731_15": "「これで止まりなさいッ!」",
"317000731_16": "「ガウ――ッ!」",
"317000731_17": "「くッ……」",
"317000731_18": "「ああ――ッ!」",
"317000731_19": "「そんな……、マリアさんまで……」",
"317000731_20": "「計算値以上の、ものすごい力だわ」",
"317000731_21": "「これさえあれば、カーバンクルは自由になれるッ!」",
"317000731_22": "「あなたを縛り付ける世界を滅ぼして、\\n あなたの世界を創りなさいッ」",
"317000731_23": "「……そんなこと、させるかよ」",
"317000731_24": "「なんですって?」",
"317000731_25": "「そんなことさせないって言ったんだッ!」",
"317000731_26": "「世界を滅ぼすなんて、あいつが望むわけないだろ。お前も\\n あいつと暮らしたことがあるなら、わかってるはずだッ」",
"317000731_27": "「……ッ!\\n ……あなたはわかっていないのよ」",
"317000731_28": "「カーバンクルが何を望んだとしても、力を持っている限り、\\n 平和な生活なんてできるわけない」",
"317000731_29": "「その時は、あたしたちが護ってやる。\\n またあの子と人でなッ」",
"317000731_30": "「グオオオオ――ッ!」",
"317000731_31": "「待ってろ……。\\n いまあたしが元に戻してやるからな……ッ」",
"317000731_32": "「無駄よ。あれが、カーバンクルの真の姿。一度覚醒して\\n しまったカーバンクルを元に戻す方法なんて、存在しない」"
}

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@ -1,8 +1,8 @@
{
"317000811_0": "大切なものを護るために",
"317000811_1": "「そこら中、結晶だらけだ。\\n ……ずいぶん暴れたな」",
"317000811_2": "「もう、返事はしてくれないのか……」",
"317000811_3": "「頼む、止まってくれ――ッ!」",
"317000811_4": "「効いてる――。\\n でも、止まらない……ッ」",
"317000811_5": "「くッ、わかった。あたしが遊んでやるッ!」"
{
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@ -1,24 +1,24 @@
{
"317000822_0": "「はあ――ッ!」",
"317000822_1": "「そうだよな…、痛いよな。\\n あたしだって、わかってんだよ、そんなことはッ」",
"317000822_2": "「でも、ほかにどうしたらいいっていうんだよッ!」",
"317000822_3": "「ぐッ! お前はいつもそうやってあたしたちを困らせてッ!」",
"317000822_4": "「最後の最後まで面倒かけさせんなッ! 大人しく……くッ、\\n とっとと寝させてやるからじっとしてろッ」",
"317000822_5": "「グアオオッ!」",
"317000822_6": "「周辺市民の避難、完了しました。\\n しかし、被害はなおも広がっています」",
"317000822_7": "「現在はイチイバルが交戦中。\\n カーバンクルをか所に留めることに成功しています」",
"317000822_8": "「しかし、クリスくん1人では負担が大きい。\\n いつまでもつか……」",
"317000822_9": "「なに弱気なこと言ってんだッ!\\n それより、カーバンクルを元に戻す方法は何かないのか」",
"317000822_10": "「カーバンクルの完全覚醒……、\\n 父の研究結果に記述があったわ」",
"317000822_11": "「本当かッ! 元に戻す方法は?」",
"317000822_12": "「覚醒した状態こそがカーバンクルの真の姿……、\\n 一度覚醒してしまえば、元に戻す方法は存在しない……」",
"317000822_13": "「……ッ!」",
"317000822_14": "「そうか……。クリスくん、俺はS.O.N.G.の司令として、\\n カーバンクルの討伐を命じなければならない」",
"317000822_15": "「ああ、そうだろうな」",
"317000822_16": "「君に、それができるか?」",
"317000822_17": "「わからない……。でも、やるしかないだろッ!\\n こいつに、人殺しなんてさせるかよ」",
"317000822_18": "「ああ……。では……」",
"317000822_19": "「待ってくださいッ!」",
"317000822_20": "「未来くん……ッ!?」",
"317000822_21": "「お願いです、わたしにも戦わせてくださいッ!」"
{
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{
"317000831_0": "「戦う……。それは、<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>を纏うということか」",
"317000831_1": "「そうです。\\n 並行世界からもたらされた<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>を使う許可をください」",
"317000831_2": "「わたしには戦う力がある。\\n それなのに……」",
"317000831_3": "「これ以上、見ているだけは耐えられませんッ!\\n お願いしますッ わたしに戦う許可をくださいッ」",
"317000831_4": "「…………」",
"317000831_5": "「君は今まで何度かギアを纏ったことがあるが、\\n それはあくまで一時的なものだった」",
"317000831_6": "「俺が君を正式な装者にしようとしなかったのは、\\n 君に戦いは向いていないと判断したからだ」",
"317000831_7": "「装者になれば、戦いの中に身を置くことになる」",
"317000831_8": "「普通の一般人ではなくなるということは、\\n 響くんを見てわかっているだろう」",
"317000831_9": "「はい」",
"317000831_10": "「未来くんに、その覚悟があるというのか?」",
"317000831_11": "「戦いに向いていないというのは、確かにその通りだと思います」",
"317000831_12": "「でも、カーバンクルが来てから、力が無くて護りたいものを\\n 護れないのは、戦えないのはとても辛かったんです」",
"317000831_13": "「護るもののために、わたしもみんなと肩を並べて戦いたい。\\n そのために、<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>が必要なんですッ!」",
"317000831_14": "「そうか……。君は今までもずっと、装者たちの帰りを\\n 待ちながら、戦えないもどかしさと戦い続けてきたんだな」",
"317000831_15": "「未来くんの覚悟はよくわかった」",
"317000831_16": "「……それじゃあッ!」",
"317000831_17": "「ああ、\\n 小日向未来、君を正式装者として認めよう」",
"317000831_18": "「――ッ!\\n ありがとうございますッ」",
"317000831_19": "(わたしが、正式装者――、\\n これでやっと……",
"317000831_20": "「すぐに<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>を用意する」",
"317000831_21": "「今も1人で戦っているクリスくんのためにも、苦しみながら\\n 暴れているカーバンクルのためにも、戦場に向かってくれ」",
"317000831_22": "「はい、わかりましたッ!」",
"317000831_23": "<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>……わたしに力を貸して――ッ!)",
"317000831_24": "「Rei shen shou jing rei zizzl――」",
"317000831_25": "(ギアは戦うための力……ううん、これは――ッ!)",
"317000831_26": "「大切なものを護るための力ッ!」"
{
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@ -1,26 +1,26 @@
{
"317000911_0": "嘆きの赤き獣",
"317000911_1": "「クリスッ!」",
"317000911_2": "「ああ、遅かったな」",
"317000911_3": "「あのね、わたし――」",
"317000911_4": "「通信で聞いてた。\\n 装者になった以上、足を引っ張ったら許さないからなッ」",
"317000911_5": "「うんッ!」",
"317000911_6": "「……というかそのギア、<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>だよな?」",
"317000911_7": "「うん……。わたしもカーバンクルのおかげで、\\n 心象変化をしていたみたい」",
"317000911_8": "「上等だッ! それならあいつを止められそうだな」",
"317000911_9": "(とはいえ、こっちもいい加減ボロボロだ。\\n どこまでフォローできるか……",
"317000911_10": "「しま――ッ!?」",
"317000911_11": "「危ないッ!」",
"317000911_12": "「よそ見してたら危ないよ」",
"317000911_13": "「あ、ああ。\\n ……さっきのは、余計な心配だったか」",
"317000911_14": "「え、なんのこと?」",
"317000911_15": "「いや、なんでもない。\\n お前こそ、あいつに集中しろッ」",
"317000911_16": "「グオオオオ――ッ!」",
"317000911_17": "(これが、本当にあのカーバンクルなの……?)",
"317000911_18": "「あいつを元に戻してやる方法は無いって話だ」",
"317000911_19": "「それで――、あたしたちの任務は、わかってるな?」",
"317000911_20": "「うん。……カーバンクルを倒して、暴走を止めること」",
"317000911_21": "「その覚悟はできてるんだろうな」",
"317000911_22": "「本当は救ってあげたい。でも、今のわたしに出来ることは、\\n あの子を止めてあげることだけだから……」",
"317000911_23": "「だから、カーバンクルを止めよう。\\n わたしたち人でッ」"
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@ -1,31 +1,31 @@
{
"317000922_0": "「今だ、その隙を突けッ!」",
"317000922_1": "「うんッ!\\n はあああ――ッ」",
"317000922_2": "「気をつけろッ! 攻撃がくるぞッ!」",
"317000922_3": "「くッ! 危なかった……」",
"317000922_4": "「次がくる前に、こっちから行くぞッ!\\n 先に仕掛けろ、あたしが合わせるッ」",
"317000922_5": "「わかった、お願いッ!」",
"317000922_6": "「両名とカーバンクルの交戦が続いています。\\n 初めてとは思えないほど、人の息が合ってますね」",
"317000922_7": "「このままいけばきっと……ッ!」",
"317000922_8": "「……だと、いいんだがな」",
"317000922_9": "「ガアアウ――ッ!」",
"317000922_10": "「あの子、苦しんでるの……?」",
"317000922_11": "「頼むから、いい加減止まってくれッ!\\n どれだけタフなんだ……」",
"317000922_12": "「無駄よ、覚醒したカーバンクルを止められはしない」",
"317000922_13": "「お前……ッ! まだこんなところにいたのかッ!」",
"317000922_14": "「今はここから離れてください。\\n あなたも巻き込まれますッ」",
"317000922_15": "「目的は果たされたわ。だからもう、\\n 私は、カーバンクルに殺されても構わない……」",
"317000922_16": "「そんな……」",
"317000922_17": "「私のやるべきことは、解放されたカーバンクルを\\n 最後まで見届けること……ッ」",
"317000922_18": "「見て、自由になってあんなに嬉しそう……」",
"317000922_19": "「そんなこと……ッ!」",
"317000922_20": "「かまうなッ! そいつのことはあとだ。\\n それより、また来るぞ」",
"317000922_21": "(喜んでいるわけなんてない。力が暴走して、暴れるしかなくて、\\n きっと、今もあの子は悲しんでる……",
"317000922_22": "(本当に、倒すしか方法は無いの?\\n 元に戻してあげる方法は……",
"317000922_23": "「バカッ、ぼさっとしてんな――ッ!」",
"317000922_24": "「……ッ!」",
"317000922_25": "(ダメ、避けられない――ッ!)",
"317000922_26": "「くうッ!」",
"317000922_27": "「うわあッ!」",
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@ -1,43 +1,43 @@
{
"317000931_0": "「クリスッ! 大丈夫ッ!?」",
"317000931_1": "「何やってんだ。\\n 戦うって決めておいて、迷うなよな……」",
"317000931_2": "「ごめん……。\\n 覚悟はできていたつもりだったのに……」",
"317000931_3": "「いざ、あの子を目の前にして、傷つけて傷つけられて、\\n 戦わなければいけないっていうことを肌で感じたら、悲しくて」",
"317000931_4": "「それなら、あたしが全部引き受ける」",
"317000931_5": "「……って言いたいところだけど、\\n さすがにもう動けなさそうだ……」",
"317000931_6": "「……止めてやらないと、ダメなんだ。\\n じゃないと、あいつは本当に怪物になっちまう……」",
"317000931_7": "「だから、あとは任せる。\\n あたしの分も、あのお転婆を叱ってやってくれ」",
"317000931_8": "「うん……。もう、迷わない」",
"317000931_9": "「グアアア――ッ!」",
"317000931_10": "「はああッ!」",
"317000931_11": "(どうして……、戦っているとカーバンクルとの\\n 思い出ばっかり浮かんでくる……",
"317000931_12": "(クリスと2人で同じ部屋に住んで、悪戯する\\n カーバンクルに振り回されて……",
"317000931_13": "「グオオオオッ!」",
"317000931_14": "「く――ッ!」",
"317000931_15": "(些細なことで喧嘩しても、クリスが気を使ってくれて\\n 仲直りできたっけ……",
"317000931_16": "(こんなことになるなら、\\n もっといっぱい写真を撮っておけば――",
"317000931_17": "「グ……ウウ……」",
"317000931_18": "「……ッ!?」",
"317000931_19": "「あの子、涙を……」",
"317000931_20": "「姉さん……」",
"317000931_21": "「翠ッ!? どうしてここに……」",
"317000931_22": "「いま、そんなことはどうでもいいでしょう?\\n それより、カーバンクルを見て」",
"317000931_23": "「……ッ!\\n あれは……、カーバンクルが泣いているッ」",
"317000931_24": "「自由になれたはずなのに、どうして……」",
"317000931_25": "「姉さんも、わかっているんでしょう?\\n あの子は、本当はそんなこと望んでいない」",
"317000931_26": "「……ッ! でも……あのままではカーバンクルは\\n 兵器にさせられていたわ」",
"317000931_27": "「私たちの力では救ってあげることができなかった……」",
"317000931_28": "「ええ、そうね……。でも、あの子たちは違った。\\n あの頃の私たちのように、カーバンクルと心を通わせていたの」",
"317000931_29": "「そして今も、カーバンクルを救おうと頑張っている……」",
"317000931_30": "「私だって、カーバンクルを救うことだけを考えていたわ。\\n でも、違ったというの……」",
"317000931_31": "「グウウ……」",
"317000931_32": "「カーバンクル……あなたも、覚えていてくれたんだね」",
"317000931_33": "「こんなふうに戦わなくちゃいけないのは、悲しいよね……」",
"317000931_34": "「……」",
"317000931_35": "「……ッ!\\n カーバンクルの想いが……、伝わってくる……」",
"317000931_36": "「……そう、あなたもそれを望んでいるんだね……」",
"317000931_37": "「グオオオオオオ――ッ!」",
"317000931_38": "「また、暴走が……ッ!」",
"317000931_39": "「でも、気持ちは伝わったよ」",
"317000931_40": "「クリスの分まで、わたしがあなたを止めてみせる――ッ!」"
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"317000931_2": "「ごめん……。\\n 覚悟はできていたつもりだったのに……」",
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"317000931_4": "「それなら、あたしが全部引き受ける」",
"317000931_5": "「……って言いたいところだけど、\\n さすがにもう動けなさそうだ……」",
"317000931_6": "「……止めてやらないと、ダメなんだ。\\n じゃないと、あいつは本当に怪物になっちまう……」",
"317000931_7": "「だから、あとは任せる。\\n あたしの分も、あのお転婆を叱ってやってくれ」",
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"317000931_24": "「自由になれたはずなのに、どうして……」",
"317000931_25": "「姉さんも、わかっているんでしょう?\\n あの子は、本当はそんなこと望んでいない」",
"317000931_26": "「……ッ! でも……あのままではカーバンクルは\\n 兵器にさせられていたわ」",
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{
"317000932_0": "「はあああ――ッ!」",
"317000932_1": "(あの子の泣き声が聞こえる……。\\n 助けてって叫び声が聞こえてくる……",
"317000932_2": "「うッ……痛いよね、カーバンクル。\\n 心も身体も痛くて、悲しくてたまらないよね……」",
"317000932_3": "「お願い、もう泣かないで。\\n わたしがすぐに解放してあげるから」",
"317000932_4": "「みんなや、わたしのために戦ってくれた響のためにも……」",
"317000932_5": "「泣きながらも引き金を引いた、クリスのためにも……」",
"317000932_6": "「そして、子供みたいに泣きじゃくる、あなたのためにも……」",
"317000932_7": "「もう、迷わないッ!」",
"317000932_8": "「はああ――ッ!」",
"317000932_9": "「ありがとう……ごめんね……」",
"317000932_10": "「カーバンクルの消滅を確認。\\n 結晶化していた街が元に戻っていきますッ」",
"317000932_11": "「やってくれたか」",
"317000932_12": "「カーバンクルの身体は、結晶化し四散しました。\\n 欠片に聖遺物の力は残っていないようです」",
"317000932_13": "「では、負傷したクリスちゃんと\\n 未来ちゃんを急ぎ回収します」",
"317000932_14": "「ああ、頼む。\\n ……しかし、彼女には大きな荷を背負わせてしまったな」",
"317000932_15": "「そうですね……」",
"317000932_16": "「カーバンクルの身体、バラバラに……」",
"317000932_17": "(カーバンクルの願い、叶えてあげられたんだ……)",
"317000932_18": "(でも、あの子はもう……。\\n ごめん、ごめんね……",
"317000932_19": "「……おい」",
"317000932_20": "「クリスッ! 大丈夫?」",
"317000932_21": "「ああ、あちこち痛いけど、一応な」",
"317000932_22": "「そう……、よかった」",
"317000932_23": "「ありがとうな。最後まで、やり遂げてくれて」",
"317000932_24": "「辛い役目を押し付けちゃったな」",
"317000932_25": "「ううん、誰かがやらなくちゃいけなかったんだよ」",
"317000932_26": "「……そうだな」",
"317000932_27": "「キュ」",
"317000932_28": "「――えっ?\\n 今、何か鳴き声が聞こえなかった」",
"317000932_29": "「はあ? そんなわけ――」",
"317000932_30": "「キュー……」",
"317000932_31": "「聞こえた……、あいつの鳴き声だッ!」",
"317000932_32": "「こっちッ!」",
"317000932_33": "「この欠片から、声が聞こえる……ッ!」",
"317000932_34": "「お前なのかッ!? なあ、返事をしてくれッ!」",
"317000932_35": "「……」",
"317000932_36": "「……気のせい、だったのか?」",
"317000932_37": "「ううん、確かに聞こえたよ」",
"317000932_38": "「きっと、あの子の心はこの中に残ってる。そんな気がするの」",
"317000932_39": "「……そうだな。じゃなきゃ、あの声の説明がつかないもんな」",
"317000932_40": "「おかえりなさい、カーバンクル」"
{
"317000932_0": "「はあああ――ッ!」",
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"317001011_0": "また出会える日を願って",
"317001011_1": "「あのあとから、ペンダントを身につけて生活してるのか?」",
"317001011_2": "「うん、もし何かが起きたら、\\n わたしも一緒に戦うために」",
"317001011_3": "「あの時はあんまり違和感なかったけど、\\n なんか慣れないな」",
"317001011_4": "「そうだよね。\\n 未来がまた怪我しないかってちょっと心配……」",
"317001011_5": "「もうッ! わたしが今まで、その心配をどれだけ\\n したと思ってるの」",
"317001011_6": "「う……ごめん」",
"317001011_7": "「だけど、正式装者だなんて、こんな重要なこと、\\n よく司令は認めてくれたわね」",
"317001011_8": "「これまでのことを踏まえての判断よ」",
"317001011_9": "「友里さんッ!?」",
"317001011_10": "「これまでのこと……?」",
"317001011_11": "「ええ、正式装者でないとはいえ、\\n これまで何度か装者として戦ってくれたことがあるでしょ」",
"317001011_12": "「それに、\\n 人でトレーニングルームで訓練をしていたり」",
"317001011_13": "「そういえば、一緒に心象訓練もしたことあったよね」",
"317001011_14": "「それらを踏まえての判断、と司令は言っていたわ」",
"317001011_15": "「……わたしのことちゃんと見ていてくれたんだ」",
"317001011_16": "「なるほど。\\n これまでずっと、装者としての資格を見極めていたってことね」",
"317001011_17": "「よかったね、未来」",
"317001011_18": "「うん」",
"317001011_19": "「だけど、やっぱりわたしとしては、心配だよ……」",
"317001011_20": "「あら、こんにちは。\\n もしかして、研究室へ向かう途中」",
"317001011_21": "「はい、宝珠の解析が終わったから来てほしいと言われて」",
"317001011_22": "「せっかくだから、私もご一緒させてもらっていいかしら」",
"317001011_23": "「はい、もちろんです」",
"317001011_24": "「そういや、あれからアイツらはどうなったんだ?\\n 詳しいことはまだ聞けてないんだ」",
"317001011_25": "「姉さんは、刑に服すことになったわ」",
"317001011_26": "「あれだけのことをしたんだから、当然よね……」",
"317001011_27": "「錬金術師たちの中で生き残ったものは全員逃亡してしまったそうよ」",
"317001011_28": "「そうか……」",
"317001011_29": "「お姉さんとは面会はできるんですか?」",
"317001011_30": "「ええ、何度か話をしているわ。姉さん、\\n カーバンクルの涙を見て、やっと昔を思い出したみたい」",
"317001011_31": "「姉妹で仲直りできたんですね」",
"317001011_32": "「まだちょっとぎこちないところはあるけどね」",
"317001011_33": "「皆さん、\\n 未来さんが持ち帰ったこの宝石についてですが――」",
"317001011_34": "「これはカーバンクルの宝珠の欠片で間違いありません」",
"317001011_35": "「やっぱり、そうなのかッ!?」",
"317001011_36": "「はい。ですが、完全聖遺物ではなくなってしまったので、\\n 今は力を検知することはできません」",
"317001011_37": "「おふたりが聞いたというカーバンクルの声についても、\\n 残念ながら確認はできませんでした」",
"317001011_38": "「でも、確かに聞いたぞ」",
"317001011_39": "「はい、それでこれは推測なんですが……」",
"317001011_40": "「もしかしたらこれは、ただの欠片なのではなく、\\n 宝珠の核というべきものなのかもしれません」",
"317001011_41": "「宝珠の核……?」",
"317001011_42": "「もともと意思のようなモノを持った聖遺物でしたので、\\n もしかしたらと」",
"317001011_43": "「じゃあ、カーバンクルは生きてるってこと?」",
"317001011_44": "「その質問の回答はとても難しいです」",
"317001011_45": "「意思のようなものが残っていたとしても、砕けてしまった\\n 宝珠を再び起動することができるか……」",
"317001011_46": "(もう一度、あの子と会えたら、\\n わたしは一体、何を話すのかな……",
"317001011_47": "「このカーバンクルの宝珠の欠片の処遇だが……」",
"317001011_48": "「ど、どうなるんだッ!?」",
"317001011_49": "「貴瀬翠くんに政府直轄の研究施設に所属してもらい、\\n 研究を託そうと思う」",
"317001011_50": "「……お気持ちは嬉しいですが、お受けできません」",
"317001011_51": "「どうしてですか?」",
"317001011_52": "「かつて宝珠の姿になったカーバンクルは、私たちがどんなに\\n 研究を重ねても、元の姿に戻ることはなかった」",
"317001011_53": "「だから、きっと私には……」",
"317001011_54": "「あの子が宝珠に戻ってしまった原因、わかるような気がします」",
"317001011_55": "「え……?」",
"317001011_56": "「あの子は、とっても寂しがり屋で、優しくて、\\n 一緒に暮らす人のことが大好きなんです」",
"317001011_57": "「……ええ、そうだったわね」",
"317001011_58": "「だからきっと、2人が喧嘩しているのを\\n 見たくなかったんじゃないでしょうか」",
"317001011_59": "「え……?」",
"317001011_60": "「自分のせいで仲のよかった2人の気持ちが離れていくのが\\n 耐えられなかったんだと思います」",
"317001011_61": "「だから、自分がいなくなれば喧嘩の原因がなくなると思って、\\n 自らの活動を停止し、宝珠の姿へ戻ったんじゃないでしょうか」",
"317001011_62": "「仮説でしかない話だが、深くカーバンクルと心を通わせた\\n 彼女が言うのなら本当にそうなのかもしれないな」",
"317001011_63": "「私たちの喧嘩が原因……。そうか……、\\n あの子なら、やるかもしれないわね」",
"317001011_64": "「お姉さんは罪を償ってからになりますけど、\\n 昔のように人の仲の良い姿を見せれば、きっと……」",
"317001011_65": "「フフ、なら研究者として、もう一度、あの子に会って、\\n 真相を確かめないといけないわね」",
"317001011_66": "「なら、決まりだな」",
"317001011_67": "「姉さんが罪を償って帰って来た時のために、\\n 宝珠を修復するための研究をしていこうと思います……」",
"317001011_68": "「そして、今度は姉妹で協力して、\\n カーバンクルとの再会を目指します」",
"317001011_69": "(後処理はいろいろとあるみたいだけど、\\n 今回の事件は解決って感じか",
"317001011_70": "(あとはあの部屋に置いてある荷物を持って家に帰れば\\n いつもの日常だな……",
"317001011_71": "(いつもの日常、か……。\\n そういや、あの部屋に何日くらい泊まったんだろう",
"317001011_72": "(すっかり居心地がよくなって、このドアを開けると、\\n カーバンクルのやつが飛びついてきてたんだよな",
"317001011_73": "「ただいまー、なんてな」",
"317001011_74": "「おかえりなさーい」",
"317001011_75": "「うわあッ!? な、なんでいるんだッ!」",
"317001011_76": "「そんなに驚くことないのに。\\n わたしは荷物を取りに来ただけだよ」",
"317001011_77": "「ああ、あたしと一緒か。\\n バタバタしてて、持って帰るの忘れてたんだよな」",
"317001011_78": "「というのはウソなんだけどね」",
"317001011_79": "「はあッ!? じゃあ、なんでこの部屋にいるんだよ」",
"317001011_80": "「2人であと1日だけ、この部屋でお泊りしたいなって思ったの。\\n だから、先回りして準備を整えてたんだ」",
"317001011_81": "「はぁ……あのな、あたしが断るとは思わなかったのか?」",
"317001011_82": "「えッ、帰っちゃうの?\\n 弦十郎さんたちから許可も取ってきたのに」",
"317001011_83": "「……ま、まあ、1日くらいなら構わないけど」",
"317001011_84": "「クリスならそう言ってくれると思ってたよ。\\n お茶淹れるから、ちょっと待っててね」",
"317001011_85": "「というか、あのバカはいいのか。\\n 一緒に泊まるーッ とか言いそうなのに」",
"317001011_86": "「ああ、それは大丈夫だよ。\\n 実はこのお泊りは響からの提案なんだ」",
"317001011_87": "「クリスちゃんは寂しがり屋だから、あと1日くらいは\\n 一緒にいてあげないとダメだよッ ……って」",
"317001011_88": "「どこの誰が寂しがり屋だ。あのバカ、あとで覚えとけよ……」",
"317001011_89": "「本当はわたしも誘うつもりでいたんだよ。\\n でも、迷惑かなって思ってた時に響から提案されたの」",
"317001011_90": "「本人はそのつもりなかったんだろうけど、\\n 背中を押された感じかな」",
"317001011_91": "<size=25>「そうだったのか。\\n たまにはいいことするじゃないか……」</size>",
"317001011_92": "「今、なんて言ったの?\\n ちょうどお湯が湧いて聞こえなかった」",
"317001011_93": "「な、なんでもない……」",
"317001011_94": "「……なんか、この部屋でここまでのんびり過ごすのも\\n 初めてかもしれないな」",
"317001011_95": "「いつもはあの子が部屋中を駆け回ったり、\\n どっちかの肩に乗っかってたりしてたもんね」",
"317001011_96": "「ねえ、見て?」",
"317001011_97": "「これは、あの時の……」",
"317001011_98": "「いい子だったね」",
"317001011_99": "「……ああ」",
"317001011_100": "「……」",
"317001011_101": "「……」",
"317001011_102": "「また、会えるかな……?」",
"317001011_103": "「当たり前だろ。きっと、また会える」"
{
"317001011_0": "また出会える日を願って",
"317001011_1": "「あのあとから、ペンダントを身につけて生活してるのか?」",
"317001011_2": "「うん、もし何かが起きたら、\\n わたしも一緒に戦うために」",
"317001011_3": "「あの時はあんまり違和感なかったけど、\\n なんか慣れないな」",
"317001011_4": "「そうだよね。\\n 未来がまた怪我しないかってちょっと心配……」",
"317001011_5": "「もうッ! わたしが今まで、その心配をどれだけ\\n したと思ってるの」",
"317001011_6": "「う……ごめん」",
"317001011_7": "「だけど、正式装者だなんて、こんな重要なこと、\\n よく司令は認めてくれたわね」",
"317001011_8": "「これまでのことを踏まえての判断よ」",
"317001011_9": "「友里さんッ!?」",
"317001011_10": "「これまでのこと……?」",
"317001011_11": "「ええ、正式装者でないとはいえ、\\n これまで何度か装者として戦ってくれたことがあるでしょ」",
"317001011_12": "「それに、\\n 人でトレーニングルームで訓練をしていたり」",
"317001011_13": "「そういえば、一緒に心象訓練もしたことあったよね」",
"317001011_14": "「それらを踏まえての判断、と司令は言っていたわ」",
"317001011_15": "「……わたしのことちゃんと見ていてくれたんだ」",
"317001011_16": "「なるほど。\\n これまでずっと、装者としての資格を見極めていたってことね」",
"317001011_17": "「よかったね、未来」",
"317001011_18": "「うん」",
"317001011_19": "「だけど、やっぱりわたしとしては、心配だよ……」",
"317001011_20": "「あら、こんにちは。\\n もしかして、研究室へ向かう途中」",
"317001011_21": "「はい、宝珠の解析が終わったから来てほしいと言われて」",
"317001011_22": "「せっかくだから、私もご一緒させてもらっていいかしら」",
"317001011_23": "「はい、もちろんです」",
"317001011_24": "「そういや、あれからアイツらはどうなったんだ?\\n 詳しいことはまだ聞けてないんだ」",
"317001011_25": "「姉さんは、刑に服すことになったわ」",
"317001011_26": "「あれだけのことをしたんだから、当然よね……」",
"317001011_27": "「錬金術師たちの中で生き残ったものは全員逃亡してしまったそうよ」",
"317001011_28": "「そうか……」",
"317001011_29": "「お姉さんとは面会はできるんですか?」",
"317001011_30": "「ええ、何度か話をしているわ。姉さん、\\n カーバンクルの涙を見て、やっと昔を思い出したみたい」",
"317001011_31": "「姉妹で仲直りできたんですね」",
"317001011_32": "「まだちょっとぎこちないところはあるけどね」",
"317001011_33": "「皆さん、\\n 未来さんが持ち帰ったこの宝石についてですが――」",
"317001011_34": "「これはカーバンクルの宝珠の欠片で間違いありません」",
"317001011_35": "「やっぱり、そうなのかッ!?」",
"317001011_36": "「はい。ですが、完全聖遺物ではなくなってしまったので、\\n 今は力を検知することはできません」",
"317001011_37": "「おふたりが聞いたというカーバンクルの声についても、\\n 残念ながら確認はできませんでした」",
"317001011_38": "「でも、確かに聞いたぞ」",
"317001011_39": "「はい、それでこれは推測なんですが……」",
"317001011_40": "「もしかしたらこれは、ただの欠片なのではなく、\\n 宝珠の核というべきものなのかもしれません」",
"317001011_41": "「宝珠の核……?」",
"317001011_42": "「もともと意思のようなモノを持った聖遺物でしたので、\\n もしかしたらと」",
"317001011_43": "「じゃあ、カーバンクルは生きてるってこと?」",
"317001011_44": "「その質問の回答はとても難しいです」",
"317001011_45": "「意思のようなものが残っていたとしても、砕けてしまった\\n 宝珠を再び起動することができるか……」",
"317001011_46": "(もう一度、あの子と会えたら、\\n わたしは一体、何を話すのかな……",
"317001011_47": "「このカーバンクルの宝珠の欠片の処遇だが……」",
"317001011_48": "「ど、どうなるんだッ!?」",
"317001011_49": "「貴瀬翠くんに政府直轄の研究施設に所属してもらい、\\n 研究を託そうと思う」",
"317001011_50": "「……お気持ちは嬉しいですが、お受けできません」",
"317001011_51": "「どうしてですか?」",
"317001011_52": "「かつて宝珠の姿になったカーバンクルは、私たちがどんなに\\n 研究を重ねても、元の姿に戻ることはなかった」",
"317001011_53": "「だから、きっと私には……」",
"317001011_54": "「あの子が宝珠に戻ってしまった原因、わかるような気がします」",
"317001011_55": "「え……?」",
"317001011_56": "「あの子は、とっても寂しがり屋で、優しくて、\\n 一緒に暮らす人のことが大好きなんです」",
"317001011_57": "「……ええ、そうだったわね」",
"317001011_58": "「だからきっと、2人が喧嘩しているのを\\n 見たくなかったんじゃないでしょうか」",
"317001011_59": "「え……?」",
"317001011_60": "「自分のせいで仲のよかった2人の気持ちが離れていくのが\\n 耐えられなかったんだと思います」",
"317001011_61": "「だから、自分がいなくなれば喧嘩の原因がなくなると思って、\\n 自らの活動を停止し、宝珠の姿へ戻ったんじゃないでしょうか」",
"317001011_62": "「仮説でしかない話だが、深くカーバンクルと心を通わせた\\n 彼女が言うのなら本当にそうなのかもしれないな」",
"317001011_63": "「私たちの喧嘩が原因……。そうか……、\\n あの子なら、やるかもしれないわね」",
"317001011_64": "「お姉さんは罪を償ってからになりますけど、\\n 昔のように人の仲の良い姿を見せれば、きっと……」",
"317001011_65": "「フフ、なら研究者として、もう一度、あの子に会って、\\n 真相を確かめないといけないわね」",
"317001011_66": "「なら、決まりだな」",
"317001011_67": "「姉さんが罪を償って帰って来た時のために、\\n 宝珠を修復するための研究をしていこうと思います……」",
"317001011_68": "「そして、今度は姉妹で協力して、\\n カーバンクルとの再会を目指します」",
"317001011_69": "(後処理はいろいろとあるみたいだけど、\\n 今回の事件は解決って感じか",
"317001011_70": "(あとはあの部屋に置いてある荷物を持って家に帰れば\\n いつもの日常だな……",
"317001011_71": "(いつもの日常、か……。\\n そういや、あの部屋に何日くらい泊まったんだろう",
"317001011_72": "(すっかり居心地がよくなって、このドアを開けると、\\n カーバンクルのやつが飛びついてきてたんだよな",
"317001011_73": "「ただいまー、なんてな」",
"317001011_74": "「おかえりなさーい」",
"317001011_75": "「うわあッ!? な、なんでいるんだッ!」",
"317001011_76": "「そんなに驚くことないのに。\\n わたしは荷物を取りに来ただけだよ」",
"317001011_77": "「ああ、あたしと一緒か。\\n バタバタしてて、持って帰るの忘れてたんだよな」",
"317001011_78": "「というのはウソなんだけどね」",
"317001011_79": "「はあッ!? じゃあ、なんでこの部屋にいるんだよ」",
"317001011_80": "「2人であと1日だけ、この部屋でお泊りしたいなって思ったの。\\n だから、先回りして準備を整えてたんだ」",
"317001011_81": "「はぁ……あのな、あたしが断るとは思わなかったのか?」",
"317001011_82": "「えッ、帰っちゃうの?\\n 弦十郎さんたちから許可も取ってきたのに」",
"317001011_83": "「……ま、まあ、1日くらいなら構わないけど」",
"317001011_84": "「クリスならそう言ってくれると思ってたよ。\\n お茶淹れるから、ちょっと待っててね」",
"317001011_85": "「というか、あのバカはいいのか。\\n 一緒に泊まるーッ とか言いそうなのに」",
"317001011_86": "「ああ、それは大丈夫だよ。\\n 実はこのお泊りは響からの提案なんだ」",
"317001011_87": "「クリスちゃんは寂しがり屋だから、あと1日くらいは\\n 一緒にいてあげないとダメだよッ ……って」",
"317001011_88": "「どこの誰が寂しがり屋だ。あのバカ、あとで覚えとけよ……」",
"317001011_89": "「本当はわたしも誘うつもりでいたんだよ。\\n でも、迷惑かなって思ってた時に響から提案されたの」",
"317001011_90": "「本人はそのつもりなかったんだろうけど、\\n 背中を押された感じかな」",
"317001011_91": "<size=25>「そうだったのか。\\n たまにはいいことするじゃないか……」</size>",
"317001011_92": "「今、なんて言ったの?\\n ちょうどお湯が湧いて聞こえなかった」",
"317001011_93": "「な、なんでもない……」",
"317001011_94": "「……なんか、この部屋でここまでのんびり過ごすのも\\n 初めてかもしれないな」",
"317001011_95": "「いつもはあの子が部屋中を駆け回ったり、\\n どっちかの肩に乗っかってたりしてたもんね」",
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"317001011_97": "「これは、あの時の……」",
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"317001011_99": "「……ああ」",
"317001011_100": "「……」",
"317001011_101": "「……」",
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"317001111_20": "「よーし、じゃあ今からその準備を……ッ!」",
"317001111_21": "「あれ? 今、玄関のドアが開く音がしたような……」",
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"317001111_23": "「ううん、今起きたところだよ……。\\n 未来こそ、帰ってくるの昼だって聞いてたけど」",
"317001111_24": "「ち、違うッ! そうじゃなくてッ!\\n ええっと、まだ出迎える準備ができてないよ……」",
"317001111_25": "「フフ、そんなことだと思った」",
"317001111_26": "「あの子との生活が終わって、落ち込んでるに違いないから、\\n 寂しさが吹き飛ぶような出迎えを、とか考えてたでしょ」",
"317001111_27": "「バレバレだったッ!?」",
"317001111_28": "「ねえ、響。わたしが一番会いたかったのは響だよ」",
"317001111_29": "「だから、寮に帰ってきて、ドアの向こうに\\n 響がいてくれるのがどんなお出迎えよりも嬉しいの」",
"317001111_30": "「未来……フフ、おかえりなさいッ!」",
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