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"321000111_0": "闇夜の侵入者",
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"321000111_1": "「ううッ……身体が……」",
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"321000111_2": "「セレナ……」",
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"321000111_3": "「駄目……う、動かない……」",
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||||
"321000111_4": "「調……」",
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||||
"321000111_5": "「油断……した、わ……」",
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||||
"321000111_6": "「マリア……」",
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"321000111_7": "「切歌……逃げな、さい……」",
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"321000111_8": "「そんなッ! アタシ1人で逃げるわけにはいかないデスよッ!」",
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||||
"321000111_9": "「少しは楽しませてくれると思ったが……。\\n とんだ期待外れだったようだ」",
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||||
"321000111_10": "「まるで肩慣らしにもならん」",
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||||
"321000111_11": "「がはッ!?」",
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||||
"321000111_12": "「マリアッ!?」",
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||||
"321000111_13": "「やめるデスッ!!」",
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||||
"321000111_14": "「やめさせたくば己が力をもって止めるがいい。\\n 汝にそれだけの力があれば、だがな」",
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||||
"321000111_15": "「馬鹿にして……ッ!」",
|
||||
"321000111_16": "「アタシが護るデス……みんなをッ!」",
|
||||
"321000111_17": "「アタシの大事な家族をッ!」",
|
||||
"321000111_18": "「きり、か……」",
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||||
"321000111_19": "「絶対鋭利のイガリマの絶唱特性は、相手の魂を刈り取る刃――。\\n この一撃で決めてやるデスッ!!」",
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||||
"321000111_20": "「例え何を引き換えにしても――ッ!」",
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||||
"321000111_21": "「むッ? なんだ、この力は――ッ?」",
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||||
"321000111_22": "「そ、それは……」",
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||||
"321000111_23": "「絶唱――ッ!?」",
|
||||
"321000111_24": "「だ……駄目だよッ、切ちゃん――ッ!!」",
|
||||
"321000111_25": "3時間前――",
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||||
"321000111_26": "「到着デース」",
|
||||
"321000111_27": "「いやあ、久しぶりにセレナとマムに会えるなんて嬉しいデスね」",
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||||
"321000111_28": "「うん、嬉しいね」",
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||||
"321000111_29": "「2人とも、あまり浮かれてちゃ駄目よ。\\n 遊びに来てるんじゃないんだから」",
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||||
"321000111_30": "「もちろん、わかってるデスよッ?」",
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||||
"321000111_31": "「そう。ならいいの」",
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||||
"321000111_32": "「<size=20>そういうマリアだって、セレナに会えるって、\\n 夕べからウキウキしてたデスよね?</size>」",
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||||
"321000111_33": "「<size=20>うん。鼻歌唄ったり</size>」",
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||||
"321000111_34": "「おほん……何か言ったかしら?」",
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||||
"321000111_35": "「な、なんでもないデース」",
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||||
"321000111_36": "「うんうん」",
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||||
"321000111_37": "「とにかく、聖遺物研究所に向かいましょう」",
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||||
"321000111_38": "「マリア姉さんッ! 月読さんに暁さんもッ!」",
|
||||
"321000111_39": "「また来てくれたんだ。嬉しいな」",
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||||
"321000111_40": "「わたしもよ。元気そうでよかったわ」",
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||||
"321000111_41": "「今日はどうしたの? もしかして、またアラートが?」",
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||||
"321000111_42": "「いいえ。でも、例の件のこともあるから、定期連絡にね」",
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||||
"321000111_43": "「ああ……姉さんの世界に現れたっていう、大きな蛇の……」",
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"321000111_44": "「ええ。こちらには現れてないわね?」",
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||||
"321000111_45": "「うん、今のところ。\\n カルマノイズも出てないよ」",
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"321000111_46": "「そう、よかったわ。\\n でも、いつ何が起こるかわからないから、気をつけてね」",
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||||
"321000111_47": "「うん。わかってる」",
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||||
"321000111_48": "「積もる話も沢山あるけど、先にマムに連絡があるの」",
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||||
"321000111_49": "「じゃあ、わたしが案内するね」",
|
||||
"321000111_50": "「ありがとう」",
|
||||
"321000111_51": "「いいでしょう。\\n この試験は現在のアプローチのまま続行で」",
|
||||
"321000111_52": "「承知しました」",
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"321000111_53": "「マム、お客さんだよッ!」",
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"321000111_54": "「なんですか、セレナ。そんな大声を出して」",
|
||||
"321000111_55": "「ああ、マリアたちですか。よく来てくれましたね。\\n 無事にまた会えて何よりです」",
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||||
"321000111_56": "「マムこそ、元気そうでよかったわ」",
|
||||
"321000111_57": "「お邪魔するデース」",
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||||
"321000111_58": "「こんにちは、マム」",
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||||
"321000111_59": "「どうしました?\\n カルマノイズの異常発生の件に何か進展でも?」",
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"321000111_60": "「進展という程じゃないけれど、最新の情報共有ということで、\\n S.O.N.G.からデータを預かってきたわ」",
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"321000111_61": "「そうですか。\\n それでは、こちらでもその観測データを元に分析してみましょう」",
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"321000111_62": "「お願いね、マム」",
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"321000111_63": "「教授、こちらのアプローチですが、目立った反応が\\n 見られませんでした。いかがしましょう?」",
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"321000111_64": "「そうですね……周波数を幾つか変えて試してみましょう」",
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"321000111_65": "「了解です」",
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"321000111_66": "「ずいぶん忙しそう……」",
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"321000111_67": "「デスね。何かあったデスか?」",
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||||
"321000111_68": "「ちょうど、最近運び込まれたばかりの\\n 聖遺物の分析を行っていたところだったのです」",
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"321000111_69": "「聖遺物?」",
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"321000111_70": "「ええ。以前、怪盗事件で回収したものに付随していた代物です」",
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"321000111_71": "「怪盗事件って、あの時の――」",
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"321000111_72": "「マリアとセレナがノリノリでやってたアレデスかッ!?」",
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"321000111_73": "「ちょっとッ! ノリノリでなんてやってないわッ!\\n しょうがなくよ、しょうがなくッ!」",
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"321000111_74": "「マリア姉さん楽しそうだったよ?」",
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"321000111_75": "「う……、\\n か、怪盗の話はもういいでしょう?」",
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"321000111_76": "「それでマム。続きをお願い」",
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"321000111_77": "「そうですね、あなたたちならいいでしょう」",
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"321000111_78": "「ヴァンパイア伝承、について知っていますか?」",
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"321000111_79": "「ヴァンパイアって……つまり吸血鬼?」",
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"321000111_80": "「ずいぶんと唐突デスね?」",
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"321000111_81": "「映画くらいの知識なら……」",
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"321000111_82": "「でしたら、わかるかもしれませんね」",
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"321000111_83": "「今私たちが調べている聖遺物は、\\n 過去にヴァンパイアを倒したとされる、純銀の弾丸です」",
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"321000111_84": "「シルバー・バレット……破魔の弾丸……」",
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||||
"321000111_85": "「ええ。その伝承通り、\\n 強力な破魔の特性があるようなのです」",
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"321000111_86": "「で、でもでもッ! 純銀の弾丸はともかく、\\n ヴァンパイアなんて、本当はいないんデスよね?」",
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||||
"321000111_87": "「……そうとも限りませんね」",
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"321000111_88": "「なんデスとッ!?」",
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"321000111_89": "「実際、真偽はわかりませんがヴァンパイアのものとされる遺骸\\n なら、先ほど検査が終わり、聖遺物保管庫に移送中です」",
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||||
"321000111_90": "「純銀の弾丸は、まさに、そのヴァンパイアのものと思われる\\n 遺骸から取り出されたものなのですから」",
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||||
"321000111_91": "「ゲゲッ!? ってことは――」",
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||||
"321000111_92": "「あの怪盗事件で、わたしたちが回収したミイラが……?」",
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||||
"321000111_93": "「ヴァンパイアの遺骸だった?」",
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||||
"321000111_94": "「ええ、そういうことです」",
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"321000111_95": "(……自分で運んだんだと思うと、いっそう気味が悪いわね……)",
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||||
"321000111_96": "「……それで、その純銀の弾丸は起動しそうなの?」",
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||||
"321000111_97": "「いえ、まだなんとも。\\n それで、今も分析を続けているところです」",
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||||
"321000111_98": "「じゅ、十字架とニンニクは無いデスかッ!」",
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||||
"321000111_99": "「……急にどうしたのですか?」",
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||||
"321000111_100": "「ちょうどこの間、映画で見たんです。それで……」",
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||||
"321000111_101": "「フフ……そういうところは変わりませんね」",
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||||
"321000111_102": "「大丈夫だよ、切ちゃん。\\n わたしがついてるから」",
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||||
"321000111_103": "「別に怖いわけじゃないデスよッ!」",
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||||
"321000111_104": "「でも、調には傍にいてほしいデス」",
|
||||
"321000111_105": "「姉さん、わたしもちょっと怖い」",
|
||||
"321000111_106": "「フフ。もう、セレナったら。甘えん坊さんね」",
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||||
"321000111_107": "「心配しなくても大丈夫ですよ。\\n ヴァンパイアの遺骸の方からはなんの反応もありませんから」",
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"321000111_108": "「それに。\\n 現代においてヴァンパイアなど、それこそ伝承の中でしか――」",
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||||
"321000111_109": "「何事ですかッ!?」",
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||||
"321000111_110": "「聖遺物保管庫付近にて何者かの襲撃を受けているもようです」",
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||||
"321000111_111": "「襲撃ってッ!?」",
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||||
"321000111_112": "「今、聖遺物保管庫って……」",
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||||
"321000111_113": "「聖遺物保管庫はこの施設でも最重要機密のひとつ。\\n 敵対組織によるものかもしれません」",
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||||
"321000111_114": "「さっき、ヴァンパイアの遺骸を運んでるって言ってたデスッ!\\n もしかして……」",
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||||
"321000111_115": "「まさか……、\\n セレナ、念のため戦闘の準備を」",
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||||
"321000111_116": "「はい、マムッ!」",
|
||||
"321000111_117": "「マム、わたしたちも」",
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||||
"321000111_118": "「お願いできますか?」",
|
||||
"321000111_119": "「モチのロンデスよッ!」",
|
||||
"321000111_120": "「正体不明の敵は怖くないんだ……」",
|
||||
"321000111_121": "「アタシの鎌で切れる相手なら、なんだって来いデスッ!」",
|
||||
"321000111_122": "「調子いいんだから……」",
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||||
"321000111_123": "「とにかく3人ともッ! 急ぐわよッ!」",
|
||||
"321000111_124": "「聖遺物保管庫の建物はこの先だよッ!」",
|
||||
"321000111_125": "「見て、何かいる」",
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||||
"321000111_126": "「な……なんデスか、あれは?」",
|
||||
"321000111_127": "「オオカミ……?\\n いや、ただのオオカミじゃない」",
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||||
"321000111_128": "「なんでこんなところに?」",
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||||
"321000111_129": "「誰かが操ってるとか?」",
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||||
"321000111_130": "「その可能性もあるわね。\\n それより気をつけて、どう見てもまともな生物じゃないわ……」",
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||||
"321000111_131": "「とにかく。\\n みんな、ギアをッ!」",
|
||||
"321000111_132": "「そうだね」",
|
||||
"321000111_133": "「わかったッ!」",
|
||||
"321000111_134": "「やってやるデスよッ!」",
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||||
"321000111_135": "「Seilien coffin airget-lamh tron――」",
|
||||
"321000111_136": "「さあ。行くわよッ!」",
|
||||
"321000111_137": "「<size=40>あッ! ちょっと待つデスよ、マリアッ!</size>」",
|
||||
"321000111_138": "「ど、どうしたの、切歌?」",
|
||||
"321000111_139": "「びっくりした……急に大きな声出すから」",
|
||||
"321000111_140": "「思い出したんデスよッ!」",
|
||||
"321000111_141": "「思い出したって……何を?」",
|
||||
"321000111_142": "「ヴァンパイアはオオカミにもなれるデスよッ!」",
|
||||
"321000111_143": "「そういえば、映画にもそういうシーンがあった」",
|
||||
"321000111_144": "「え、本当に?」",
|
||||
"321000111_145": "「あれがヴァンパイアの変身した姿ですって?」",
|
||||
"321000111_146": "「違いないデスよ、うう……」",
|
||||
"321000111_147": "「本当にそうかは――試してみればわかることよッ!」",
|
||||
"321000111_148": "「一撃で……」",
|
||||
"321000111_149": "「すごいッ! 流石マリア姉さんッ!」",
|
||||
"321000111_150": "「仮にヴァンパイアの変身だったとしても、\\n この程度なら恐れることないわ」",
|
||||
"321000111_151": "「ほ、本当デスか……?」",
|
||||
"321000111_152": "「心配しすぎよ、切歌」",
|
||||
"321000111_153": "「グズグズしてたら被害が広がる。一気に片付けるわよッ!」",
|
||||
"321000111_154": "「そうだね」",
|
||||
"321000111_155": "「わ、わかったデスよ……」"
|
||||
{
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||||
"321000111_0": "闇夜の侵入者",
|
||||
"321000111_1": "「ううッ……身体が……」",
|
||||
"321000111_2": "「セレナ……」",
|
||||
"321000111_3": "「駄目……う、動かない……」",
|
||||
"321000111_4": "「調……」",
|
||||
"321000111_5": "「油断……した、わ……」",
|
||||
"321000111_6": "「マリア……」",
|
||||
"321000111_7": "「切歌……逃げな、さい……」",
|
||||
"321000111_8": "「そんなッ! アタシ1人で逃げるわけにはいかないデスよッ!」",
|
||||
"321000111_9": "「少しは楽しませてくれると思ったが……。\\n とんだ期待外れだったようだ」",
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||||
"321000111_10": "「まるで肩慣らしにもならん」",
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"321000111_11": "「がはッ!?」",
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"321000111_13": "「やめるデスッ!!」",
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"321000111_14": "「やめさせたくば己が力をもって止めるがいい。\\n 汝にそれだけの力があれば、だがな」",
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||||
"321000111_15": "「馬鹿にして……ッ!」",
|
||||
"321000111_16": "「アタシが護るデス……みんなをッ!」",
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"321000111_17": "「アタシの大事な家族をッ!」",
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"321000111_18": "「きり、か……」",
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|
||||
"321000111_20": "「例え何を引き換えにしても――ッ!」",
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"321000111_21": "「むッ? なんだ、この力は――ッ?」",
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"321000111_24": "「だ……駄目だよッ、切ちゃん――ッ!!」",
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"321000111_25": "3時間前――",
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"321000111_26": "「到着デース」",
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"321000111_27": "「いやあ、久しぶりにセレナとマムに会えるなんて嬉しいデスね」",
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"321000111_28": "「うん、嬉しいね」",
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"321000111_29": "「2人とも、あまり浮かれてちゃ駄目よ。\\n 遊びに来てるんじゃないんだから」",
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"321000111_37": "「とにかく、聖遺物研究所に向かいましょう」",
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"321000111_38": "「マリア姉さんッ! 月読さんに暁さんもッ!」",
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"321000111_47": "「うん。わかってる」",
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"321000111_48": "「積もる話も沢山あるけど、先にマムに連絡があるの」",
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"321000111_50": "「ありがとう」",
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"321000111_53": "「マム、お客さんだよッ!」",
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"321000111_55": "「ああ、マリアたちですか。よく来てくれましたね。\\n 無事にまた会えて何よりです」",
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"321000111_56": "「マムこそ、元気そうでよかったわ」",
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"321000111_57": "「お邪魔するデース」",
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"321000111_58": "「こんにちは、マム」",
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"321000111_59": "「どうしました?\\n カルマノイズの異常発生の件に何か進展でも?」",
|
||||
"321000111_60": "「進展という程じゃないけれど、最新の情報共有ということで、\\n S.O.N.G.からデータを預かってきたわ」",
|
||||
"321000111_61": "「そうですか。\\n それでは、こちらでもその観測データを元に分析してみましょう」",
|
||||
"321000111_62": "「お願いね、マム」",
|
||||
"321000111_63": "「教授、こちらのアプローチですが、目立った反応が\\n 見られませんでした。いかがしましょう?」",
|
||||
"321000111_64": "「そうですね……周波数を幾つか変えて試してみましょう」",
|
||||
"321000111_65": "「了解です」",
|
||||
"321000111_66": "「ずいぶん忙しそう……」",
|
||||
"321000111_67": "「デスね。何かあったデスか?」",
|
||||
"321000111_68": "「ちょうど、最近運び込まれたばかりの\\n 聖遺物の分析を行っていたところだったのです」",
|
||||
"321000111_69": "「聖遺物?」",
|
||||
"321000111_70": "「ええ。以前、怪盗事件で回収したものに付随していた代物です」",
|
||||
"321000111_71": "「怪盗事件って、あの時の――」",
|
||||
"321000111_72": "「マリアとセレナがノリノリでやってたアレデスかッ!?」",
|
||||
"321000111_73": "「ちょっとッ! ノリノリでなんてやってないわッ!\\n しょうがなくよ、しょうがなくッ!」",
|
||||
"321000111_74": "「マリア姉さん楽しそうだったよ?」",
|
||||
"321000111_75": "「う……、\\n か、怪盗の話はもういいでしょう?」",
|
||||
"321000111_76": "「それでマム。続きをお願い」",
|
||||
"321000111_77": "「そうですね、あなたたちならいいでしょう」",
|
||||
"321000111_78": "「ヴァンパイア伝承、について知っていますか?」",
|
||||
"321000111_79": "「ヴァンパイアって……つまり吸血鬼?」",
|
||||
"321000111_80": "「ずいぶんと唐突デスね?」",
|
||||
"321000111_81": "「映画くらいの知識なら……」",
|
||||
"321000111_82": "「でしたら、わかるかもしれませんね」",
|
||||
"321000111_83": "「今私たちが調べている聖遺物は、\\n 過去にヴァンパイアを倒したとされる、純銀の弾丸です」",
|
||||
"321000111_84": "「シルバー・バレット……破魔の弾丸……」",
|
||||
"321000111_85": "「ええ。その伝承通り、\\n 強力な破魔の特性があるようなのです」",
|
||||
"321000111_86": "「で、でもでもッ! 純銀の弾丸はともかく、\\n ヴァンパイアなんて、本当はいないんデスよね?」",
|
||||
"321000111_87": "「……そうとも限りませんね」",
|
||||
"321000111_88": "「なんデスとッ!?」",
|
||||
"321000111_89": "「実際、真偽はわかりませんがヴァンパイアのものとされる遺骸\\n なら、先ほど検査が終わり、聖遺物保管庫に移送中です」",
|
||||
"321000111_90": "「純銀の弾丸は、まさに、そのヴァンパイアのものと思われる\\n 遺骸から取り出されたものなのですから」",
|
||||
"321000111_91": "「ゲゲッ!? ってことは――」",
|
||||
"321000111_92": "「あの怪盗事件で、わたしたちが回収したミイラが……?」",
|
||||
"321000111_93": "「ヴァンパイアの遺骸だった?」",
|
||||
"321000111_94": "「ええ、そういうことです」",
|
||||
"321000111_95": "(……自分で運んだんだと思うと、いっそう気味が悪いわね……)",
|
||||
"321000111_96": "「……それで、その純銀の弾丸は起動しそうなの?」",
|
||||
"321000111_97": "「いえ、まだなんとも。\\n それで、今も分析を続けているところです」",
|
||||
"321000111_98": "「じゅ、十字架とニンニクは無いデスかッ!」",
|
||||
"321000111_99": "「……急にどうしたのですか?」",
|
||||
"321000111_100": "「ちょうどこの間、映画で見たんです。それで……」",
|
||||
"321000111_101": "「フフ……そういうところは変わりませんね」",
|
||||
"321000111_102": "「大丈夫だよ、切ちゃん。\\n わたしがついてるから」",
|
||||
"321000111_103": "「別に怖いわけじゃないデスよッ!」",
|
||||
"321000111_104": "「でも、調には傍にいてほしいデス」",
|
||||
"321000111_105": "「姉さん、わたしもちょっと怖い」",
|
||||
"321000111_106": "「フフ。もう、セレナったら。甘えん坊さんね」",
|
||||
"321000111_107": "「心配しなくても大丈夫ですよ。\\n ヴァンパイアの遺骸の方からはなんの反応もありませんから」",
|
||||
"321000111_108": "「それに。\\n 現代においてヴァンパイアなど、それこそ伝承の中でしか――」",
|
||||
"321000111_109": "「何事ですかッ!?」",
|
||||
"321000111_110": "「聖遺物保管庫付近にて何者かの襲撃を受けているもようです」",
|
||||
"321000111_111": "「襲撃ってッ!?」",
|
||||
"321000111_112": "「今、聖遺物保管庫って……」",
|
||||
"321000111_113": "「聖遺物保管庫はこの施設でも最重要機密のひとつ。\\n 敵対組織によるものかもしれません」",
|
||||
"321000111_114": "「さっき、ヴァンパイアの遺骸を運んでるって言ってたデスッ!\\n もしかして……」",
|
||||
"321000111_115": "「まさか……、\\n セレナ、念のため戦闘の準備を」",
|
||||
"321000111_116": "「はい、マムッ!」",
|
||||
"321000111_117": "「マム、わたしたちも」",
|
||||
"321000111_118": "「お願いできますか?」",
|
||||
"321000111_119": "「モチのロンデスよッ!」",
|
||||
"321000111_120": "「正体不明の敵は怖くないんだ……」",
|
||||
"321000111_121": "「アタシの鎌で切れる相手なら、なんだって来いデスッ!」",
|
||||
"321000111_122": "「調子いいんだから……」",
|
||||
"321000111_123": "「とにかく3人ともッ! 急ぐわよッ!」",
|
||||
"321000111_124": "「聖遺物保管庫の建物はこの先だよッ!」",
|
||||
"321000111_125": "「見て、何かいる」",
|
||||
"321000111_126": "「な……なんデスか、あれは?」",
|
||||
"321000111_127": "「オオカミ……?\\n いや、ただのオオカミじゃない」",
|
||||
"321000111_128": "「なんでこんなところに?」",
|
||||
"321000111_129": "「誰かが操ってるとか?」",
|
||||
"321000111_130": "「その可能性もあるわね。\\n それより気をつけて、どう見てもまともな生物じゃないわ……」",
|
||||
"321000111_131": "「とにかく。\\n みんな、ギアをッ!」",
|
||||
"321000111_132": "「そうだね」",
|
||||
"321000111_133": "「わかったッ!」",
|
||||
"321000111_134": "「やってやるデスよッ!」",
|
||||
"321000111_135": "「Seilien coffin airget-lamh tron――」",
|
||||
"321000111_136": "「さあ。行くわよッ!」",
|
||||
"321000111_137": "「<size=40>あッ! ちょっと待つデスよ、マリアッ!</size>」",
|
||||
"321000111_138": "「ど、どうしたの、切歌?」",
|
||||
"321000111_139": "「びっくりした……急に大きな声出すから」",
|
||||
"321000111_140": "「思い出したんデスよッ!」",
|
||||
"321000111_141": "「思い出したって……何を?」",
|
||||
"321000111_142": "「ヴァンパイアはオオカミにもなれるデスよッ!」",
|
||||
"321000111_143": "「そういえば、映画にもそういうシーンがあった」",
|
||||
"321000111_144": "「え、本当に?」",
|
||||
"321000111_145": "「あれがヴァンパイアの変身した姿ですって?」",
|
||||
"321000111_146": "「違いないデスよ、うう……」",
|
||||
"321000111_147": "「本当にそうかは――試してみればわかることよッ!」",
|
||||
"321000111_148": "「一撃で……」",
|
||||
"321000111_149": "「すごいッ! 流石マリア姉さんッ!」",
|
||||
"321000111_150": "「仮にヴァンパイアの変身だったとしても、\\n この程度なら恐れることないわ」",
|
||||
"321000111_151": "「ほ、本当デスか……?」",
|
||||
"321000111_152": "「心配しすぎよ、切歌」",
|
||||
"321000111_153": "「グズグズしてたら被害が広がる。一気に片付けるわよッ!」",
|
||||
"321000111_154": "「そうだね」",
|
||||
"321000111_155": "「わ、わかったデスよ……」"
|
||||
}
|
|
@ -1,27 +1,27 @@
|
|||
{
|
||||
"321000121_0": "「はあ――ッ!」",
|
||||
"321000121_1": "「やあ――ッ!」",
|
||||
"321000121_2": "「駄目、姉さん。\\n 倒しても倒しても、次から次へと湧いてくる」",
|
||||
"321000121_3": "「ええ。\\n しかも、人間やノイズに比べて低姿勢で動きが素早い……」",
|
||||
"321000121_4": "「相手にするのは、ちょっとばかり面倒な相手ね」",
|
||||
"321000121_5": "「でも、これくらいなら――」",
|
||||
"321000121_6": "「ただ数が多いだけなら、楽勝デースッ!」",
|
||||
"321000121_7": "「はあ――ッ!」",
|
||||
"321000121_8": "「デ――スッ!」",
|
||||
"321000121_9": "「すごい、2人とも……」",
|
||||
"321000121_10": "「フフ。切歌もすっかりヴァンパイアの話、忘れてるみたいね」",
|
||||
"321000121_11": "「本当だ。よかった……」",
|
||||
"321000121_12": "「あッ!?」",
|
||||
"321000121_13": "「2人とも、気をつけてくださいッ!\\n 頭の上に――ッ!」",
|
||||
"321000121_14": "「な、なんデスとッ!?」",
|
||||
"321000121_15": "「今度は――<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>ッ!?」",
|
||||
"321000121_16": "「って、やっぱりヴァンパイア関連じゃないデスかッ!?」",
|
||||
"321000121_17": "「オオカミ同様、まっとうな生き物には見えない……」",
|
||||
"321000121_18": "「聖遺物保管庫から来ているのを見ると、\\n これらはなんらかの聖遺物の影響で出現している?」",
|
||||
"321000121_19": "「マムッ! 保管中だった聖遺物の中に心あたりはッ!?」",
|
||||
"321000121_20": "「保管庫内の物は一通り把握していますが、\\n 該当するような物はありません」",
|
||||
"321000121_21": "「聖遺物の暴発ではなく、\\n 侵入者に関係した何かと見るべきでしょう」",
|
||||
"321000121_22": "「じゃあ、やっぱり侵入者がヴァンパイアなんデスよッ!」",
|
||||
"321000121_23": "「もう、そんな映画じゃないんだから……」",
|
||||
"321000121_24": "「来るよ。気をつけてッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000121_0": "「はあ――ッ!」",
|
||||
"321000121_1": "「やあ――ッ!」",
|
||||
"321000121_2": "「駄目、姉さん。\\n 倒しても倒しても、次から次へと湧いてくる」",
|
||||
"321000121_3": "「ええ。\\n しかも、人間やノイズに比べて低姿勢で動きが素早い……」",
|
||||
"321000121_4": "「相手にするのは、ちょっとばかり面倒な相手ね」",
|
||||
"321000121_5": "「でも、これくらいなら――」",
|
||||
"321000121_6": "「ただ数が多いだけなら、楽勝デースッ!」",
|
||||
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|
||||
"321000121_8": "「デ――スッ!」",
|
||||
"321000121_9": "「すごい、2人とも……」",
|
||||
"321000121_10": "「フフ。切歌もすっかりヴァンパイアの話、忘れてるみたいね」",
|
||||
"321000121_11": "「本当だ。よかった……」",
|
||||
"321000121_12": "「あッ!?」",
|
||||
"321000121_13": "「2人とも、気をつけてくださいッ!\\n 頭の上に――ッ!」",
|
||||
"321000121_14": "「な、なんデスとッ!?」",
|
||||
"321000121_15": "「今度は――<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>ッ!?」",
|
||||
"321000121_16": "「って、やっぱりヴァンパイア関連じゃないデスかッ!?」",
|
||||
"321000121_17": "「オオカミ同様、まっとうな生き物には見えない……」",
|
||||
"321000121_18": "「聖遺物保管庫から来ているのを見ると、\\n これらはなんらかの聖遺物の影響で出現している?」",
|
||||
"321000121_19": "「マムッ! 保管中だった聖遺物の中に心あたりはッ!?」",
|
||||
"321000121_20": "「保管庫内の物は一通り把握していますが、\\n 該当するような物はありません」",
|
||||
"321000121_21": "「聖遺物の暴発ではなく、\\n 侵入者に関係した何かと見るべきでしょう」",
|
||||
"321000121_22": "「じゃあ、やっぱり侵入者がヴァンパイアなんデスよッ!」",
|
||||
"321000121_23": "「もう、そんな映画じゃないんだから……」",
|
||||
"321000121_24": "「来るよ。気をつけてッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,42 +1,42 @@
|
|||
{
|
||||
"321000131_0": "「そこをどいてッ!」",
|
||||
"321000131_1": "「やあ――――ッ!」",
|
||||
"321000131_2": "「もうすぐ保管庫だよ」",
|
||||
"321000131_3": "「なんだか焦げ臭いデスね……」",
|
||||
"321000131_4": "「森が燃えてる……?」",
|
||||
"321000131_5": "「燃えてるのは、保管庫の手前?\\n もしかして、狙われたのは、移送中のヴァンパイアの遺骸……」",
|
||||
"321000131_6": "「気をつけて。誰かいるわ」",
|
||||
"321000131_7": "「フフ……ハハハハハッ!」",
|
||||
"321000131_8": "「人……? いや、違う。\\n なんなの、この男は?」",
|
||||
"321000131_9": "「我が身体……確かに返してもらったッ!」",
|
||||
"321000131_10": "「身体って……何を言ってるデスか?」",
|
||||
"321000131_11": "「きゃあッ!?」",
|
||||
"321000131_12": "「どうしたの、セレナ?」",
|
||||
"321000131_13": "「あの人の足下ッ! 警備員さんたちが……」",
|
||||
"321000131_14": "「死んでる、デスか……?」",
|
||||
"321000131_15": "「遅かったようね……。\\n それにしても、遺体の様子が変よ」",
|
||||
"321000131_16": "「干からびてる?」",
|
||||
"321000131_17": "「ええ……まるで固く絞った雑巾か、ミイラみたいにね」",
|
||||
"321000131_18": "「ひッ? ホラー映画そのものデスッ!」",
|
||||
"321000131_19": "「待って。警備員さんたちの他に、1人だけ白衣の人も倒れてる。\\n 研究員の人?」",
|
||||
"321000131_20": "「みたいだけど……あんな人いたかな……?」",
|
||||
"321000131_21": "(彼だけは干からびていない……?)",
|
||||
"321000131_22": "(まさか内通者? でも、なんのために……?)",
|
||||
"321000131_23": "(いえ、今考えても仕方ないことだわ)",
|
||||
"321000131_24": "「ともかく、あの男が首謀者なのは確かなようね」",
|
||||
"321000131_25": "(そう。仮に内通者の手引きがあったとしても、\\n 警戒厳重なこの研究所に潜入する力は侮れない)",
|
||||
"321000131_26": "(オオカミや<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>を操る以外に、どんな力を持っているか――)",
|
||||
"321000131_27": "「あなたは一体何者な――」",
|
||||
"321000131_28": "「ッ!?」",
|
||||
"321000131_29": "「く――ッ!!」",
|
||||
"321000131_30": "「姉さんッ!?」",
|
||||
"321000131_31": "「何するデスかッ!」",
|
||||
"321000131_32": "「マリア、大丈夫ッ!?」",
|
||||
"321000131_33": "「ええ、問題ないわ」",
|
||||
"321000131_34": "「ほう……今のを躱すか」",
|
||||
"321000131_35": "(ギアを纏っていたから反応できたけど。\\n そうでなかったら……)",
|
||||
"321000131_36": "「とても人間の身体能力とは思えないわ。\\n みんな、油断しちゃ駄目よ」",
|
||||
"321000131_37": "「ふむ……追討の手がかかるとは思っていたが。\\n まさか珍妙な装束を纏った女子供ばかりとはな」",
|
||||
"321000131_38": "「だが……先程の男どもよりは愉しませてくれそうだ」",
|
||||
"321000131_39": "「我の肩慣らしに付き合ってもらおうかッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000131_0": "「そこをどいてッ!」",
|
||||
"321000131_1": "「やあ――――ッ!」",
|
||||
"321000131_2": "「もうすぐ保管庫だよ」",
|
||||
"321000131_3": "「なんだか焦げ臭いデスね……」",
|
||||
"321000131_4": "「森が燃えてる……?」",
|
||||
"321000131_5": "「燃えてるのは、保管庫の手前?\\n もしかして、狙われたのは、移送中のヴァンパイアの遺骸……」",
|
||||
"321000131_6": "「気をつけて。誰かいるわ」",
|
||||
"321000131_7": "「フフ……ハハハハハッ!」",
|
||||
"321000131_8": "「人……? いや、違う。\\n なんなの、この男は?」",
|
||||
"321000131_9": "「我が身体……確かに返してもらったッ!」",
|
||||
"321000131_10": "「身体って……何を言ってるデスか?」",
|
||||
"321000131_11": "「きゃあッ!?」",
|
||||
"321000131_12": "「どうしたの、セレナ?」",
|
||||
"321000131_13": "「あの人の足下ッ! 警備員さんたちが……」",
|
||||
"321000131_14": "「死んでる、デスか……?」",
|
||||
"321000131_15": "「遅かったようね……。\\n それにしても、遺体の様子が変よ」",
|
||||
"321000131_16": "「干からびてる?」",
|
||||
"321000131_17": "「ええ……まるで固く絞った雑巾か、ミイラみたいにね」",
|
||||
"321000131_18": "「ひッ? ホラー映画そのものデスッ!」",
|
||||
"321000131_19": "「待って。警備員さんたちの他に、1人だけ白衣の人も倒れてる。\\n 研究員の人?」",
|
||||
"321000131_20": "「みたいだけど……あんな人いたかな……?」",
|
||||
"321000131_21": "(彼だけは干からびていない……?)",
|
||||
"321000131_22": "(まさか内通者? でも、なんのために……?)",
|
||||
"321000131_23": "(いえ、今考えても仕方ないことだわ)",
|
||||
"321000131_24": "「ともかく、あの男が首謀者なのは確かなようね」",
|
||||
"321000131_25": "(そう。仮に内通者の手引きがあったとしても、\\n 警戒厳重なこの研究所に潜入する力は侮れない)",
|
||||
"321000131_26": "(オオカミや<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>を操る以外に、どんな力を持っているか――)",
|
||||
"321000131_27": "「あなたは一体何者な――」",
|
||||
"321000131_28": "「ッ!?」",
|
||||
"321000131_29": "「く――ッ!!」",
|
||||
"321000131_30": "「姉さんッ!?」",
|
||||
"321000131_31": "「何するデスかッ!」",
|
||||
"321000131_32": "「マリア、大丈夫ッ!?」",
|
||||
"321000131_33": "「ええ、問題ないわ」",
|
||||
"321000131_34": "「ほう……今のを躱すか」",
|
||||
"321000131_35": "(ギアを纏っていたから反応できたけど。\\n そうでなかったら……)",
|
||||
"321000131_36": "「とても人間の身体能力とは思えないわ。\\n みんな、油断しちゃ駄目よ」",
|
||||
"321000131_37": "「ふむ……追討の手がかかるとは思っていたが。\\n まさか珍妙な装束を纏った女子供ばかりとはな」",
|
||||
"321000131_38": "「だが……先程の男どもよりは愉しませてくれそうだ」",
|
||||
"321000131_39": "「我の肩慣らしに付き合ってもらおうかッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,39 +1,39 @@
|
|||
{
|
||||
"321000141_0": "「はあああッ!」",
|
||||
"321000141_1": "「フ……この程度ッ!」",
|
||||
"321000141_2": "(痛ッ。なに?)",
|
||||
"321000141_3": "「やああ――ッ!」",
|
||||
"321000141_4": "「無駄だ」",
|
||||
"321000141_5": "「くッ、今、何かに刺された……?」",
|
||||
"321000141_6": "「隙ありデスッ!!」",
|
||||
"321000141_7": "「むッ!」",
|
||||
"321000141_8": "「まだよッ!」",
|
||||
"321000141_9": "「ぐぬうッ!」",
|
||||
"321000141_10": "「当たったデスかッ!?」",
|
||||
"321000141_11": "「でも、大したダメージになってないみたいね」",
|
||||
"321000141_12": "「それでも繰り返しやれば勝てるはず」",
|
||||
"321000141_13": "「ふむ、流石に多勢に無勢か……」",
|
||||
"321000141_14": "「ここに来るまでの間に、\\n ある程度は、状況を把握したつもりだったが」",
|
||||
"321000141_15": "「まさかこの時代に、この様な者たちがいるとはな」",
|
||||
"321000141_16": "「この時代って……?」",
|
||||
"321000141_17": "「どういうこと?」",
|
||||
"321000141_18": "「詮索は後。今はまずこの男を止めるのが先決よ」",
|
||||
"321000141_19": "「うん」",
|
||||
"321000141_20": "「そうだね」",
|
||||
"321000141_21": "「え……ッ!?」",
|
||||
"321000141_22": "「か、身体が……?」",
|
||||
"321000141_23": "「調ッ!? セレナッ!?」",
|
||||
"321000141_24": "「なッ? すごい熱……」",
|
||||
"321000141_25": "「うう……な、何、これ……」",
|
||||
"321000141_26": "「はぁはぁ……苦しい、よ……姉さん……」",
|
||||
"321000141_27": "「そろそろ効いてきたらしいな」",
|
||||
"321000141_28": "「2人に何をしたんデスかッ!?」",
|
||||
"321000141_29": "「なに、至高の存在となるための\\n ちょっとした手引きをしてやったまで」",
|
||||
"321000141_30": "「赤い……針? まさか聖遺物?」",
|
||||
"321000141_31": "「この我と同じヴァンパイアになれるチャンスを与えて\\n やったのだ。感謝したまえ」",
|
||||
"321000141_32": "「ヴァンパイアって……ほ、本当にいたんデスかッ!?」",
|
||||
"321000141_33": "「……ふざけないでッ!\\n 誰が2人をヴァンパイアなんかにさせるものですかッ!」",
|
||||
"321000141_34": "「そうデスッ! 調を……セレナを治すデスッ!」",
|
||||
"321000141_35": "「心配するな、お前たちも仲間はずれにはせぬよ」",
|
||||
"321000141_36": "「だから安心して、この血塗られし針――。\\n カズィクル・ベイの餌食となるがいいッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000141_0": "「はあああッ!」",
|
||||
"321000141_1": "「フ……この程度ッ!」",
|
||||
"321000141_2": "(痛ッ。なに?)",
|
||||
"321000141_3": "「やああ――ッ!」",
|
||||
"321000141_4": "「無駄だ」",
|
||||
"321000141_5": "「くッ、今、何かに刺された……?」",
|
||||
"321000141_6": "「隙ありデスッ!!」",
|
||||
"321000141_7": "「むッ!」",
|
||||
"321000141_8": "「まだよッ!」",
|
||||
"321000141_9": "「ぐぬうッ!」",
|
||||
"321000141_10": "「当たったデスかッ!?」",
|
||||
"321000141_11": "「でも、大したダメージになってないみたいね」",
|
||||
"321000141_12": "「それでも繰り返しやれば勝てるはず」",
|
||||
"321000141_13": "「ふむ、流石に多勢に無勢か……」",
|
||||
"321000141_14": "「ここに来るまでの間に、\\n ある程度は、状況を把握したつもりだったが」",
|
||||
"321000141_15": "「まさかこの時代に、この様な者たちがいるとはな」",
|
||||
"321000141_16": "「この時代って……?」",
|
||||
"321000141_17": "「どういうこと?」",
|
||||
"321000141_18": "「詮索は後。今はまずこの男を止めるのが先決よ」",
|
||||
"321000141_19": "「うん」",
|
||||
"321000141_20": "「そうだね」",
|
||||
"321000141_21": "「え……ッ!?」",
|
||||
"321000141_22": "「か、身体が……?」",
|
||||
"321000141_23": "「調ッ!? セレナッ!?」",
|
||||
"321000141_24": "「なッ? すごい熱……」",
|
||||
"321000141_25": "「うう……な、何、これ……」",
|
||||
"321000141_26": "「はぁはぁ……苦しい、よ……姉さん……」",
|
||||
"321000141_27": "「そろそろ効いてきたらしいな」",
|
||||
"321000141_28": "「2人に何をしたんデスかッ!?」",
|
||||
"321000141_29": "「なに、至高の存在となるための\\n ちょっとした手引きをしてやったまで」",
|
||||
"321000141_30": "「赤い……針? まさか聖遺物?」",
|
||||
"321000141_31": "「この我と同じヴァンパイアになれるチャンスを与えて\\n やったのだ。感謝したまえ」",
|
||||
"321000141_32": "「ヴァンパイアって……ほ、本当にいたんデスかッ!?」",
|
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"321000141_33": "「……ふざけないでッ!\\n 誰が2人をヴァンパイアなんかにさせるものですかッ!」",
|
||||
"321000141_34": "「そうデスッ! 調を……セレナを治すデスッ!」",
|
||||
"321000141_35": "「心配するな、お前たちも仲間はずれにはせぬよ」",
|
||||
"321000141_36": "「だから安心して、この血塗られし針――。\\n カズィクル・ベイの餌食となるがいいッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,51 +1,51 @@
|
|||
{
|
||||
"321000142_0": "「せい――ッ!」",
|
||||
"321000142_1": "「はあ――ッ!」",
|
||||
"321000142_2": "「クッ。猪口才な真似を」",
|
||||
"321000142_3": "「今のは惜しかったデスッ!」",
|
||||
"321000142_4": "(例の連携トレーニングの結果が出てる。\\n 2人でもなんとかやれるわ)",
|
||||
"321000142_5": "「いいわ、この調子で攻め続けるわよ」",
|
||||
"321000142_6": "「わかったデスッ!」",
|
||||
"321000142_7": "「なるほど、なかなかの技を持っているようだ」",
|
||||
"321000142_8": "「だが――こうしたらどうするのかね?」",
|
||||
"321000142_9": "「一体、何を?」",
|
||||
"321000142_10": "「――はッ! いけない、オオカミが2人の方にッ!?」",
|
||||
"321000142_11": "「やらせはしないデ――スッ!!」",
|
||||
"321000142_12": "「なかなか素早い反応だが。\\n 命取りと思わぬか?」",
|
||||
"321000142_13": "「しまったッ!?」",
|
||||
"321000142_14": "「切歌ッ!」",
|
||||
"321000142_15": "「笑止。そのような代物で止められるとでもッ?」",
|
||||
"321000142_16": "「ば、馬鹿なッ!」",
|
||||
"321000142_17": "「ああ――ッ!?」",
|
||||
"321000142_18": "「マ、マリア――ッ!!」",
|
||||
"321000142_19": "「フフ……他愛ないものよ」",
|
||||
"321000142_20": "「幾ばくかの技芸や武器を持っていても、\\n 肉体ばかりか精神までもが、こうも惰弱なのではな」",
|
||||
"321000142_21": "「う、うう……」",
|
||||
"321000142_22": "「マ、マリア、大丈夫デスかッ!?」",
|
||||
"321000142_23": "「く、まずいわね……」",
|
||||
"321000142_24": "「これで3人目……。あとはお前だけだ」",
|
||||
"321000142_25": "「ううッ……身体が……」",
|
||||
"321000142_26": "「セレナ……」",
|
||||
"321000142_27": "「駄目……う、動かない……」",
|
||||
"321000142_28": "「調……」",
|
||||
"321000142_29": "「油断……した、わ……」",
|
||||
"321000142_30": "「マリア……」",
|
||||
"321000142_31": "「切歌……逃げな、さい……」",
|
||||
"321000142_32": "「そんなッ! アタシ1人で逃げるわけにはいかないデスよッ!」",
|
||||
"321000142_33": "「少しは楽しませてくれると思ったが……。\\n とんだ期待外れだったようだ」",
|
||||
"321000142_34": "「まるで肩慣らしにもならん」",
|
||||
"321000142_35": "「がはッ!?」",
|
||||
"321000142_36": "「マリアッ!?」",
|
||||
"321000142_37": "「やめるデスッ!!」",
|
||||
"321000142_38": "「やめさせたくば己が力をもって止めるがいい。\\n 汝にそれだけの力があれば、だがな」",
|
||||
"321000142_39": "「馬鹿にして……ッ!」",
|
||||
"321000142_40": "「アタシが護るデス……みんなをッ!」",
|
||||
"321000142_41": "「アタシの大事な家族をッ!」",
|
||||
"321000142_42": "「きり、か……」",
|
||||
"321000142_43": "「絶対鋭利のイガリマの絶唱特性は、相手の魂を刈り取る刃――。\\n この一撃で決めてやるデスッ!!」",
|
||||
"321000142_44": "「例え何を引き換えにしても――ッ!」",
|
||||
"321000142_45": "「むッ? なんだ、この力は――ッ?」",
|
||||
"321000142_46": "「そ、それは……」",
|
||||
"321000142_47": "「絶唱――ッ!?」",
|
||||
"321000142_48": "「だ……駄目だよッ、切ちゃん――ッ!!」"
|
||||
{
|
||||
"321000142_0": "「せい――ッ!」",
|
||||
"321000142_1": "「はあ――ッ!」",
|
||||
"321000142_2": "「クッ。猪口才な真似を」",
|
||||
"321000142_3": "「今のは惜しかったデスッ!」",
|
||||
"321000142_4": "(例の連携トレーニングの結果が出てる。\\n 2人でもなんとかやれるわ)",
|
||||
"321000142_5": "「いいわ、この調子で攻め続けるわよ」",
|
||||
"321000142_6": "「わかったデスッ!」",
|
||||
"321000142_7": "「なるほど、なかなかの技を持っているようだ」",
|
||||
"321000142_8": "「だが――こうしたらどうするのかね?」",
|
||||
"321000142_9": "「一体、何を?」",
|
||||
"321000142_10": "「――はッ! いけない、オオカミが2人の方にッ!?」",
|
||||
"321000142_11": "「やらせはしないデ――スッ!!」",
|
||||
"321000142_12": "「なかなか素早い反応だが。\\n 命取りと思わぬか?」",
|
||||
"321000142_13": "「しまったッ!?」",
|
||||
"321000142_14": "「切歌ッ!」",
|
||||
"321000142_15": "「笑止。そのような代物で止められるとでもッ?」",
|
||||
"321000142_16": "「ば、馬鹿なッ!」",
|
||||
"321000142_17": "「ああ――ッ!?」",
|
||||
"321000142_18": "「マ、マリア――ッ!!」",
|
||||
"321000142_19": "「フフ……他愛ないものよ」",
|
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|
||||
"321000142_22": "「マ、マリア、大丈夫デスかッ!?」",
|
||||
"321000142_23": "「く、まずいわね……」",
|
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"321000142_24": "「これで3人目……。あとはお前だけだ」",
|
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|
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|
||||
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||||
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|
||||
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|
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||||
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"321000142_33": "「少しは楽しませてくれると思ったが……。\\n とんだ期待外れだったようだ」",
|
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"321000142_34": "「まるで肩慣らしにもならん」",
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"321000142_37": "「やめるデスッ!!」",
|
||||
"321000142_38": "「やめさせたくば己が力をもって止めるがいい。\\n 汝にそれだけの力があれば、だがな」",
|
||||
"321000142_39": "「馬鹿にして……ッ!」",
|
||||
"321000142_40": "「アタシが護るデス……みんなをッ!」",
|
||||
"321000142_41": "「アタシの大事な家族をッ!」",
|
||||
"321000142_42": "「きり、か……」",
|
||||
"321000142_43": "「絶対鋭利のイガリマの絶唱特性は、相手の魂を刈り取る刃――。\\n この一撃で決めてやるデスッ!!」",
|
||||
"321000142_44": "「例え何を引き換えにしても――ッ!」",
|
||||
"321000142_45": "「むッ? なんだ、この力は――ッ?」",
|
||||
"321000142_46": "「そ、それは……」",
|
||||
"321000142_47": "「絶唱――ッ!?」",
|
||||
"321000142_48": "「だ……駄目だよッ、切ちゃん――ッ!!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,103 +1,103 @@
|
|||
{
|
||||
"321000211_0": "ヴァンパイアの呪い",
|
||||
"321000211_1": "「……この感じ、どうやら口だけではなさそうだな」",
|
||||
"321000211_2": "「その力に興味はあるが……、\\n 今はまだ生を受けたばかり、慎重に事を運ぶべきか」",
|
||||
"321000211_3": "(なッ!? オオカミに変身したデスかッ!?)",
|
||||
"321000211_4": "「待つデスよッ!」",
|
||||
"321000211_5": "「うッ……」",
|
||||
"321000211_6": "(ぜ、絶唱の……バックファイア、が……?)",
|
||||
"321000211_7": "(途中で止めてたのにこれ、デスか……)",
|
||||
"321000211_8": "「みん、な……」",
|
||||
"321000211_9": "「う……ん……」",
|
||||
"321000211_10": "「あれ……ここ……は……?」",
|
||||
"321000211_11": "「目が覚めましたか」",
|
||||
"321000211_12": "「マム……アタシ、は……?」",
|
||||
"321000211_13": "「マム、みんなはッ!?」",
|
||||
"321000211_14": "「隣に寝ていますよ」",
|
||||
"321000211_15": "「…………」",
|
||||
"321000211_16": "「…………」",
|
||||
"321000211_17": "「……う……ん……」",
|
||||
"321000211_18": "「よかった、無事だったんデスね……」",
|
||||
"321000211_19": "「いえ、そうとは言えません」",
|
||||
"321000211_20": "「なんでデスかッ!?」",
|
||||
"321000211_21": "「切歌、起きられそうですか?」",
|
||||
"321000211_22": "「少しだけ眩暈がするけど……もう大丈夫デス」",
|
||||
"321000211_23": "「そうですか。なら、場所を変えて話すとしましょう」",
|
||||
"321000211_24": "「何を……デスか?」",
|
||||
"321000211_25": "「一緒に来ればわかります」",
|
||||
"321000211_26": "(マムの顔、暗いデス……。\\n すごく、嫌な予感がするデスよ……)",
|
||||
"321000211_27": "「それで、話っていうのは――?」",
|
||||
"321000211_28": "「実は爆発によって監視カメラが損傷してしまい、あなたたちが\\n 到着した後の保管庫周辺の映像が残っていなかったのです」",
|
||||
"321000211_29": "「ある程度は通信越しに把握していますが、こちらの情報とすり\\n 合わせをしたいので、まず当時の状況を教えて頂けますか?」",
|
||||
"321000211_30": "「は、はいデス……」",
|
||||
"321000211_31": "「ええと、聖遺物保管庫に向かう途中、オオカミみたいなのとか\\n <ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>みたいな化け物がたくさん襲ってきたデス」",
|
||||
"321000211_32": "「そいつらをやっつけて進んだら、火の手が上がった森の奥に、\\n 黒いマントを着た男がいたデス」",
|
||||
"321000211_33": "「そいつの足下に、警備員の人たちが干からびて死んでて……」",
|
||||
"321000211_34": "「あ。そうだ、1人だけ、白衣の研究員の人が倒れてたんデス」",
|
||||
"321000211_35": "「で……そのマントの男は、\\n 『身体を返してもらった』とか言ってたデスね」",
|
||||
"321000211_36": "「身体を――やはり、ですか」",
|
||||
"321000211_37": "「やはり?」",
|
||||
"321000211_38": "「はい。\\n 保管庫周辺の森に設置されたカメラの映像によると――」",
|
||||
"321000211_39": "「その研究員が、警備の者を吹き飛ばし、\\n 移送中のミイラに接触していた場面が残っていました」",
|
||||
"321000211_40": "「それじゃ、その人が犯人デスか?」",
|
||||
"321000211_41": "「恐らく、ある意味では」",
|
||||
"321000211_42": "「でも、どうして死んでたんデス? 仲間割れデスか?」",
|
||||
"321000211_43": "「わかりません。ですが、ミイラが起き上がると同時に、\\n 彼はまるで糸が切れるように倒れてしまったのです」",
|
||||
"321000211_44": "「残された遺体の損傷状況から、\\n その段階で絶命していたものと思われます」",
|
||||
"321000211_45": "「残念ながら、映像はここまでです」",
|
||||
"321000211_46": "「マントの男は、そのミイラから復活した\\n ヴァンパイア……ということなのでしょう」",
|
||||
"321000211_47": "「そういえば……。確かにアイツは、\\n 自分のことをヴァンパイアだって言ってたデスよ」",
|
||||
"321000211_48": "「そうですか……」",
|
||||
"321000211_49": "「警備員たちが皆、全身の血を抜かれる形で絶命していたのも、\\n 彼が真正のヴァンパイアであることの証左でしょう」",
|
||||
"321000211_50": "「そ、それって、血を吸われた人たちも、ヴァンパイアに――?」",
|
||||
"321000211_51": "「いえ、遺体を調査しましたが、伝承のように血を吸われた\\n 者がヴァンパイア化するような兆候は見られませんでした」",
|
||||
"321000211_52": "「で、でも。\\n アイツはアタシたちを仲間にしてやるって言ってたデス」",
|
||||
"321000211_53": "「調とセレナが倒れたとき、アイツは変な赤い針を見せて――」",
|
||||
"321000211_54": "「アタシを庇ったマリアも、\\n 同じ針に刺されて倒れたんデスよ……」",
|
||||
"321000211_55": "「赤い針――」",
|
||||
"321000211_56": "「あれが何か知っているデスか?」",
|
||||
"321000211_57": "「ええ。実は、白衣の男の遺体の身元を調べたところ、\\n 他の聖遺物研究所の研究員だったことが判明しました」",
|
||||
"321000211_58": "「その赤い針は、その研究所から持ち出された\\n 聖遺物だったようです」",
|
||||
"321000211_59": "「なんデスとッ!?」",
|
||||
"321000211_60": "「その研究所では『鮮血の針』と呼んでいたようですね。\\n 随分と特殊な聖遺物であるようです」",
|
||||
"321000211_61": "「効果がわかってるデスか?」",
|
||||
"321000211_62": "「今わかっているのは、伝承レベルの話に過ぎませんが」",
|
||||
"321000211_63": "「どんな伝承デス?」",
|
||||
"321000211_64": "「その針に刺されることで人間が不死になれる――、\\n といった伝承があるようです」",
|
||||
"321000211_65": "「不死にッ!? それって、まさか――」",
|
||||
"321000211_66": "「ええ。あの男の言葉からしても、恐らくヴァンパイア的な\\n ものへと変貌してしまうのではないかと……」",
|
||||
"321000211_67": "「そ、それじゃ……調やセレナやマリアは……」",
|
||||
"321000211_68": "「今の昏睡状態は、その変貌過程にあるのかもしれません」",
|
||||
"321000211_69": "「そんなッ!?」",
|
||||
"321000211_70": "「その進行には波があるのか、ひどく苦しんでは落ち着くのを、\\n 時間を空けつつ、何度も繰り返しています」",
|
||||
"321000211_71": "「ですが、その周期も徐々に縮まっているようです。\\n このままでは――」",
|
||||
"321000211_72": "「マリアたちが、本物のヴァンパイアに……?」",
|
||||
"321000211_73": "「恐らくは」",
|
||||
"321000211_74": "「なんとかならないデスかッ!?」",
|
||||
"321000211_75": "「あなたが寝ている間にも、あの針を保管していた研究機関から\\n 関連資料を取り寄せていたところです」",
|
||||
"321000211_76": "「じきに到着するはず。\\n 対策はそれを元に考えましょう」",
|
||||
"321000211_77": "「そんなの待ってられないデスッ!\\n アタシがアイツを探して、みんなを助け――」",
|
||||
"321000211_78": "「――ううッ!?」",
|
||||
"321000211_79": "「そんな身体では無茶です」",
|
||||
"321000211_80": "「む、無茶も……へったくれも……ないデス、よ……」",
|
||||
"321000211_81": "「今無理をしてどうします?\\n もう少しだけお待ちなさい」",
|
||||
"321000211_82": "「でも、このままじゃ、みんながッ!」",
|
||||
"321000211_83": "「時間が無いのはわかっています。ですが――」",
|
||||
"321000211_84": "「相手の居場所もわからないこの状況下で、\\n 当てもなくどこを探すつもりですか?」",
|
||||
"321000211_85": "「それこそ時間と体力の無駄というものです」",
|
||||
"321000211_86": "「そ、それは……」",
|
||||
"321000211_87": "「仮に見つけたとしても。まだ絶唱のバックファイアの影響で\\n まともに動けぬ身体。一体どうやって戦うつもりですか?」",
|
||||
"321000211_88": "「鎌がまともに振るえなくても、絶唱を唄えば――」",
|
||||
"321000211_89": "「もしそんな状態でもう一度絶唱を唄えば、\\n 間違いなく命を落とすことになりますよ?」",
|
||||
"321000211_90": "「それを、皆が望むと思いますか?」",
|
||||
"321000211_91": "「うぐッ……」",
|
||||
"321000211_92": "「今は、身体を休めなさい。何かわかればすぐに知らせます」",
|
||||
"321000211_93": "「でも――じっとしていられないデス」",
|
||||
"321000211_94": "「……仕方ありませんね」",
|
||||
"321000211_95": "「どうしてもと言うなら、\\n シミュレータルームを開放しておきます」",
|
||||
"321000211_96": "「徐々に身体をならして、\\n 必要な時のためにコンディションを整えておいてください」",
|
||||
"321000211_97": "「マムッ!? ありがとうデス」",
|
||||
"321000211_98": "「でも、無理のしすぎは絶対に禁物ですよ?」",
|
||||
"321000211_99": "「わ、わかったデス……」",
|
||||
"321000211_100": "(切歌は人一倍仲間想いの強い子、\\n それを引き金に暴走しないといいのですが……)"
|
||||
{
|
||||
"321000211_0": "ヴァンパイアの呪い",
|
||||
"321000211_1": "「……この感じ、どうやら口だけではなさそうだな」",
|
||||
"321000211_2": "「その力に興味はあるが……、\\n 今はまだ生を受けたばかり、慎重に事を運ぶべきか」",
|
||||
"321000211_3": "(なッ!? オオカミに変身したデスかッ!?)",
|
||||
"321000211_4": "「待つデスよッ!」",
|
||||
"321000211_5": "「うッ……」",
|
||||
"321000211_6": "(ぜ、絶唱の……バックファイア、が……?)",
|
||||
"321000211_7": "(途中で止めてたのにこれ、デスか……)",
|
||||
"321000211_8": "「みん、な……」",
|
||||
"321000211_9": "「う……ん……」",
|
||||
"321000211_10": "「あれ……ここ……は……?」",
|
||||
"321000211_11": "「目が覚めましたか」",
|
||||
"321000211_12": "「マム……アタシ、は……?」",
|
||||
"321000211_13": "「マム、みんなはッ!?」",
|
||||
"321000211_14": "「隣に寝ていますよ」",
|
||||
"321000211_15": "「…………」",
|
||||
"321000211_16": "「…………」",
|
||||
"321000211_17": "「……う……ん……」",
|
||||
"321000211_18": "「よかった、無事だったんデスね……」",
|
||||
"321000211_19": "「いえ、そうとは言えません」",
|
||||
"321000211_20": "「なんでデスかッ!?」",
|
||||
"321000211_21": "「切歌、起きられそうですか?」",
|
||||
"321000211_22": "「少しだけ眩暈がするけど……もう大丈夫デス」",
|
||||
"321000211_23": "「そうですか。なら、場所を変えて話すとしましょう」",
|
||||
"321000211_24": "「何を……デスか?」",
|
||||
"321000211_25": "「一緒に来ればわかります」",
|
||||
"321000211_26": "(マムの顔、暗いデス……。\\n すごく、嫌な予感がするデスよ……)",
|
||||
"321000211_27": "「それで、話っていうのは――?」",
|
||||
"321000211_28": "「実は爆発によって監視カメラが損傷してしまい、あなたたちが\\n 到着した後の保管庫周辺の映像が残っていなかったのです」",
|
||||
"321000211_29": "「ある程度は通信越しに把握していますが、こちらの情報とすり\\n 合わせをしたいので、まず当時の状況を教えて頂けますか?」",
|
||||
"321000211_30": "「は、はいデス……」",
|
||||
"321000211_31": "「ええと、聖遺物保管庫に向かう途中、オオカミみたいなのとか\\n <ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>みたいな化け物がたくさん襲ってきたデス」",
|
||||
"321000211_32": "「そいつらをやっつけて進んだら、火の手が上がった森の奥に、\\n 黒いマントを着た男がいたデス」",
|
||||
"321000211_33": "「そいつの足下に、警備員の人たちが干からびて死んでて……」",
|
||||
"321000211_34": "「あ。そうだ、1人だけ、白衣の研究員の人が倒れてたんデス」",
|
||||
"321000211_35": "「で……そのマントの男は、\\n 『身体を返してもらった』とか言ってたデスね」",
|
||||
"321000211_36": "「身体を――やはり、ですか」",
|
||||
"321000211_37": "「やはり?」",
|
||||
"321000211_38": "「はい。\\n 保管庫周辺の森に設置されたカメラの映像によると――」",
|
||||
"321000211_39": "「その研究員が、警備の者を吹き飛ばし、\\n 移送中のミイラに接触していた場面が残っていました」",
|
||||
"321000211_40": "「それじゃ、その人が犯人デスか?」",
|
||||
"321000211_41": "「恐らく、ある意味では」",
|
||||
"321000211_42": "「でも、どうして死んでたんデス? 仲間割れデスか?」",
|
||||
"321000211_43": "「わかりません。ですが、ミイラが起き上がると同時に、\\n 彼はまるで糸が切れるように倒れてしまったのです」",
|
||||
"321000211_44": "「残された遺体の損傷状況から、\\n その段階で絶命していたものと思われます」",
|
||||
"321000211_45": "「残念ながら、映像はここまでです」",
|
||||
"321000211_46": "「マントの男は、そのミイラから復活した\\n ヴァンパイア……ということなのでしょう」",
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"321000211_47": "「そういえば……。確かにアイツは、\\n 自分のことをヴァンパイアだって言ってたデスよ」",
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"321000211_48": "「そうですか……」",
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"321000211_49": "「警備員たちが皆、全身の血を抜かれる形で絶命していたのも、\\n 彼が真正のヴァンパイアであることの証左でしょう」",
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"321000211_50": "「そ、それって、血を吸われた人たちも、ヴァンパイアに――?」",
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"321000211_51": "「いえ、遺体を調査しましたが、伝承のように血を吸われた\\n 者がヴァンパイア化するような兆候は見られませんでした」",
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"321000211_52": "「で、でも。\\n アイツはアタシたちを仲間にしてやるって言ってたデス」",
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"321000211_53": "「調とセレナが倒れたとき、アイツは変な赤い針を見せて――」",
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"321000211_54": "「アタシを庇ったマリアも、\\n 同じ針に刺されて倒れたんデスよ……」",
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"321000211_55": "「赤い針――」",
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"321000211_56": "「あれが何か知っているデスか?」",
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"321000211_57": "「ええ。実は、白衣の男の遺体の身元を調べたところ、\\n 他の聖遺物研究所の研究員だったことが判明しました」",
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"321000211_58": "「その赤い針は、その研究所から持ち出された\\n 聖遺物だったようです」",
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"321000211_59": "「なんデスとッ!?」",
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"321000211_60": "「その研究所では『鮮血の針』と呼んでいたようですね。\\n 随分と特殊な聖遺物であるようです」",
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"321000211_61": "「効果がわかってるデスか?」",
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"321000211_62": "「今わかっているのは、伝承レベルの話に過ぎませんが」",
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"321000211_63": "「どんな伝承デス?」",
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"321000211_64": "「その針に刺されることで人間が不死になれる――、\\n といった伝承があるようです」",
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"321000211_65": "「不死にッ!? それって、まさか――」",
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"321000211_66": "「ええ。あの男の言葉からしても、恐らくヴァンパイア的な\\n ものへと変貌してしまうのではないかと……」",
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"321000211_67": "「そ、それじゃ……調やセレナやマリアは……」",
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"321000211_68": "「今の昏睡状態は、その変貌過程にあるのかもしれません」",
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"321000211_69": "「そんなッ!?」",
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"321000211_70": "「その進行には波があるのか、ひどく苦しんでは落ち着くのを、\\n 時間を空けつつ、何度も繰り返しています」",
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||||
"321000211_71": "「ですが、その周期も徐々に縮まっているようです。\\n このままでは――」",
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"321000211_72": "「マリアたちが、本物のヴァンパイアに……?」",
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"321000211_73": "「恐らくは」",
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"321000211_74": "「なんとかならないデスかッ!?」",
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"321000211_75": "「あなたが寝ている間にも、あの針を保管していた研究機関から\\n 関連資料を取り寄せていたところです」",
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"321000211_76": "「じきに到着するはず。\\n 対策はそれを元に考えましょう」",
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"321000211_77": "「そんなの待ってられないデスッ!\\n アタシがアイツを探して、みんなを助け――」",
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"321000211_78": "「――ううッ!?」",
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"321000211_79": "「そんな身体では無茶です」",
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"321000211_80": "「む、無茶も……へったくれも……ないデス、よ……」",
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"321000211_86": "「そ、それは……」",
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"321000211_87": "「仮に見つけたとしても。まだ絶唱のバックファイアの影響で\\n まともに動けぬ身体。一体どうやって戦うつもりですか?」",
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||||
"321000211_88": "「鎌がまともに振るえなくても、絶唱を唄えば――」",
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||||
"321000211_89": "「もしそんな状態でもう一度絶唱を唄えば、\\n 間違いなく命を落とすことになりますよ?」",
|
||||
"321000211_90": "「それを、皆が望むと思いますか?」",
|
||||
"321000211_91": "「うぐッ……」",
|
||||
"321000211_92": "「今は、身体を休めなさい。何かわかればすぐに知らせます」",
|
||||
"321000211_93": "「でも――じっとしていられないデス」",
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||||
"321000211_94": "「……仕方ありませんね」",
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"321000211_95": "「どうしてもと言うなら、\\n シミュレータルームを開放しておきます」",
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||||
"321000211_96": "「徐々に身体をならして、\\n 必要な時のためにコンディションを整えておいてください」",
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||||
"321000211_97": "「マムッ!? ありがとうデス」",
|
||||
"321000211_98": "「でも、無理のしすぎは絶対に禁物ですよ?」",
|
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|
||||
"321000211_100": "(切歌は人一倍仲間想いの強い子、\\n それを引き金に暴走しないといいのですが……)"
|
||||
}
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|
@ -1,46 +1,46 @@
|
|||
{
|
||||
"321000212_0": "「たああ――ッ!」",
|
||||
"321000212_1": "(あそこで逃がさず、仕留めていれば――)",
|
||||
"321000212_2": "「でああああ――ッ!」",
|
||||
"321000212_3": "(いや、その前にアタシがマリアとの連携を崩さなければ――)",
|
||||
"321000212_4": "「はああああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000212_5": "(ううん、違うデス。そもそもアタシが\\n ヴァンパイアを怖がったりしたから――)",
|
||||
"321000212_6": "「あああああ――――ッ!!」",
|
||||
"321000212_7": "「はあッ、はあッ、はあッ……」",
|
||||
"321000212_8": "「痛ッ!?」",
|
||||
"321000212_9": "「身体の、痛み、なんて……」",
|
||||
"321000212_10": "(この胸の痛みに比べたら……なんてことないデスよ……)",
|
||||
"321000212_11": "(みんなの苦しみに比べたら……)",
|
||||
"321000212_12": "「調、マリア、セレナ……」",
|
||||
"321000212_13": "「みんな、大丈夫……デスよね……?」",
|
||||
"321000212_14": "「…………」",
|
||||
"321000212_15": "「…………」",
|
||||
"321000212_16": "「…………」",
|
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|
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|
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|
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|
||||
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|
||||
"321000212_22": "「みんなが苦しみだしたデスッ!?\\n これが発作デスかッ!?」",
|
||||
"321000212_23": "「マム、マムッ! マリアたちが苦しんでるデスッ!\\n すぐ来てほしいデスッ!」",
|
||||
"321000212_24": "「こちらでも確認しました。\\n わかりました。すぐ行きます」",
|
||||
"321000212_25": "「マムッ! マリアたちがッ!」",
|
||||
"321000212_26": "「大丈夫です。すぐに処置します」",
|
||||
"321000212_27": "「教授、3名ともにバイタル急上昇中ですッ!」",
|
||||
"321000212_28": "「解熱鎮痛剤を追加投与なさい。\\n 痙攣も起きているようならば筋弛緩剤も1単位追加で」",
|
||||
"321000212_29": "「はいッ!」",
|
||||
"321000212_30": "(前回の急変からの経過時間は……)",
|
||||
"321000212_31": "「どうしたデス?」",
|
||||
"321000212_32": "「いえ、今、薬を投与したところです。\\n すぐに落ち着くでしょう」",
|
||||
"321000212_33": "「はぁ……はぁ……すぅ……」",
|
||||
"321000212_34": "「ふぅ…………」",
|
||||
"321000212_35": "「はぁ…………」",
|
||||
"321000212_36": "「……。よかったデス……」",
|
||||
"321000212_37": "(やはり、発作の間隔が短くなってきているようですね……)",
|
||||
"321000212_38": "(このまま有効な手が打てなければ、早晩、3人とも……)",
|
||||
"321000212_39": "「ナスターシャ教授」",
|
||||
"321000212_40": "「どうしました?」",
|
||||
"321000212_41": "「例の研究所から、請求していた資料が届きました」",
|
||||
"321000212_42": "「わかりました。すぐに研究室へ戻ります」",
|
||||
"321000212_43": "「あ、それならアタシも行くデスよッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000212_0": "「たああ――ッ!」",
|
||||
"321000212_1": "(あそこで逃がさず、仕留めていれば――)",
|
||||
"321000212_2": "「でああああ――ッ!」",
|
||||
"321000212_3": "(いや、その前にアタシがマリアとの連携を崩さなければ――)",
|
||||
"321000212_4": "「はああああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000212_5": "(ううん、違うデス。そもそもアタシが\\n ヴァンパイアを怖がったりしたから――)",
|
||||
"321000212_6": "「あああああ――――ッ!!」",
|
||||
"321000212_7": "「はあッ、はあッ、はあッ……」",
|
||||
"321000212_8": "「痛ッ!?」",
|
||||
"321000212_9": "「身体の、痛み、なんて……」",
|
||||
"321000212_10": "(この胸の痛みに比べたら……なんてことないデスよ……)",
|
||||
"321000212_11": "(みんなの苦しみに比べたら……)",
|
||||
"321000212_12": "「調、マリア、セレナ……」",
|
||||
"321000212_13": "「みんな、大丈夫……デスよね……?」",
|
||||
"321000212_14": "「…………」",
|
||||
"321000212_15": "「…………」",
|
||||
"321000212_16": "「…………」",
|
||||
"321000212_17": "「…………」",
|
||||
"321000212_18": "「3人とも……アタシが絶対に助けるデスからね……」",
|
||||
"321000212_19": "「…………る……し……」",
|
||||
"321000212_20": "「う……あああ……ッ!?」",
|
||||
"321000212_21": "「くう……はぁ……はぁ……はぁ……」",
|
||||
"321000212_22": "「みんなが苦しみだしたデスッ!?\\n これが発作デスかッ!?」",
|
||||
"321000212_23": "「マム、マムッ! マリアたちが苦しんでるデスッ!\\n すぐ来てほしいデスッ!」",
|
||||
"321000212_24": "「こちらでも確認しました。\\n わかりました。すぐ行きます」",
|
||||
"321000212_25": "「マムッ! マリアたちがッ!」",
|
||||
"321000212_26": "「大丈夫です。すぐに処置します」",
|
||||
"321000212_27": "「教授、3名ともにバイタル急上昇中ですッ!」",
|
||||
"321000212_28": "「解熱鎮痛剤を追加投与なさい。\\n 痙攣も起きているようならば筋弛緩剤も1単位追加で」",
|
||||
"321000212_29": "「はいッ!」",
|
||||
"321000212_30": "(前回の急変からの経過時間は……)",
|
||||
"321000212_31": "「どうしたデス?」",
|
||||
"321000212_32": "「いえ、今、薬を投与したところです。\\n すぐに落ち着くでしょう」",
|
||||
"321000212_33": "「はぁ……はぁ……すぅ……」",
|
||||
"321000212_34": "「ふぅ…………」",
|
||||
"321000212_35": "「はぁ…………」",
|
||||
"321000212_36": "「……。よかったデス……」",
|
||||
"321000212_37": "(やはり、発作の間隔が短くなってきているようですね……)",
|
||||
"321000212_38": "(このまま有効な手が打てなければ、早晩、3人とも……)",
|
||||
"321000212_39": "「ナスターシャ教授」",
|
||||
"321000212_40": "「どうしました?」",
|
||||
"321000212_41": "「例の研究所から、請求していた資料が届きました」",
|
||||
"321000212_42": "「わかりました。すぐに研究室へ戻ります」",
|
||||
"321000212_43": "「あ、それならアタシも行くデスよッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,69 +1,69 @@
|
|||
{
|
||||
"321000221_0": "「……なるほど。そうですか」",
|
||||
"321000221_1": "「何かわかったデスか?」",
|
||||
"321000221_2": "「ええ、鮮血の針についての有力な情報が\\n 幾つか寄せられました」",
|
||||
"321000221_3": "「本当デスか?」",
|
||||
"321000221_4": "「どうやら、鮮血の針には、\\n ヴァンパイアの魂が封じられていたようです」",
|
||||
"321000221_5": "「ヴァンパイアの……魂?」",
|
||||
"321000221_6": "「ええ。さらに、先方の研究所の調べでは、針には猛毒ともいえる\\n 高純度の呪いも付与されていたそうです」",
|
||||
"321000221_7": "「これに刺された者は苦しみの末にヴァンパイアに変化するか、\\n 耐え切れず死ぬかのいずれかになるのだと――」",
|
||||
"321000221_8": "「そんなッ!?」",
|
||||
"321000221_9": "「まさか、そんな物、実際に使ってみたんデスか?」",
|
||||
"321000221_10": "「いえ。向こうの研究所で起動は成されたのですが、効果の実験を\\n 行う前に1人の研究員が針と共に姿を消してしまったそうです」",
|
||||
"321000221_11": "「その研究員っていうのは――」",
|
||||
"321000221_12": "「ええ。事件現場に倒れていた彼で間違いありません」",
|
||||
"321000221_13": "「恐らくは、聖遺物の起動と共に目覚めたヴァンパイアの魂に\\n 操られ、今回の事件を引き起こしたのでしょう」",
|
||||
"321000221_14": "「それで、肝心の治療法はわかったんデスかッ!?」",
|
||||
"321000221_15": "「……いいえ、残念ながら。\\n 今の所は、有効な対処法は見つかっていません」",
|
||||
"321000221_16": "「どうしてデスッ!?」",
|
||||
"321000221_17": "「鮮血の針の毒は、毒と言っても超常的な呪いの産物です。\\n 投薬や外科的なものでその効果を消すことは不可能でしょう」",
|
||||
"321000221_18": "「そ、そんな……それじゃ、どうすれば……」",
|
||||
"321000221_19": "「文献によれば、\\n 鮮血の針は、別名『カズィクル・ベイ』とも呼ばれ――」",
|
||||
"321000221_20": "「針を刺された者は、刺した者――。この場合は\\n ヴァンパイアですが――それに連なる<ruby=けんぞく>眷属</ruby>になる、とあるそうです」",
|
||||
"321000221_21": "「その呪いは、刺したヴァンパイア当人を倒すことで\\n 消失する、ともあるそうですが……」",
|
||||
"321000221_22": "「が? 何か問題があるデスか?」",
|
||||
"321000221_23": "「しかし、ひとたび\\n 完全にヴァンパイアの<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となってしまえば……」",
|
||||
"321000221_24": "「どうなるデス?」",
|
||||
"321000221_25": "「ヴァンパイアとの間に霊的なパスが結ばれてしまうため、祖と\\n なるヴァンパイアが死ねば同時に<ruby=けんぞく>眷属</ruby>も死んでしまうと――」",
|
||||
"321000221_26": "「そ、そんなッ!?」",
|
||||
"321000221_27": "「ですから、彼女たちが<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となり果てる前に、\\n ヴァンパイア本体を倒す必要があります」",
|
||||
"321000221_28": "「結局、やらなきゃいけないことは変わらないデスね……」",
|
||||
"321000221_29": "「誰です?」",
|
||||
"321000221_30": "「ッ!?」",
|
||||
"321000221_31": "「マリアッ!!」",
|
||||
"321000221_32": "「どうしてこんなところに? そんな身体で無茶デスよッ!」",
|
||||
"321000221_33": "「話は、聞こえていたわ……」",
|
||||
"321000221_34": "「ッ!?」",
|
||||
"321000221_35": "「正直に教えて、マム」",
|
||||
"321000221_36": "「わたしたちには、どれくらいの時間があるの?」",
|
||||
"321000221_37": "「推測ですが、もってあと数日でしょう……」",
|
||||
"321000221_38": "「そんなッ!? 短すぎデスよッ!\\n なんとかならないデスかッ?」",
|
||||
"321000221_39": "「私もギリギリまでその進行を遅らせられるよう、\\n 努力はしますが……」",
|
||||
"321000221_40": "「恐らく、それ以上はあなたたち自身の身体が保ちません」",
|
||||
"321000221_41": "「死ぬか、それともヴァンパイアになり果てるか……。\\n どちらにしても、そうなれば……」",
|
||||
"321000221_42": "「そう……」",
|
||||
"321000221_43": "(マリア……)",
|
||||
"321000221_44": "「マリアッ! 心配無用デスよッ!」",
|
||||
"321000221_45": "「アタシが必ずヴァンパイアをやっつけてやるデスッ!\\n だから、ほんの少しの辛抱デス」",
|
||||
"321000221_46": "「切歌……ありがとう。\\n そして、ごめんなさい……」",
|
||||
"321000221_47": "「この状態では、わたしはとても手助けできない。\\n あなたばかりに負担をかけることになってしまった……」",
|
||||
"321000221_48": "「だけど……切歌、無茶だけはしないでね」",
|
||||
"321000221_49": "「アイツは……あのヴァンパイアの力は……」",
|
||||
"321000221_50": "「わかってるデスよ」",
|
||||
"321000221_51": "「だから、マリアたちは心配しないで、ゆっくり休んでるデス」",
|
||||
"321000221_52": "「絶対……絶対に、アタシがやり遂げてみせるデスからね」",
|
||||
"321000221_53": "「切歌……」",
|
||||
"321000221_54": "「ッ!? ううッ!!」",
|
||||
"321000221_55": "「また発作ですかッ!?\\n すぐにメディカルルームへ――」",
|
||||
"321000221_56": "「ち……違う、わ……」",
|
||||
"321000221_57": " 「違うって、ならなんデスかッ!?」",
|
||||
"321000221_58": "「この感じ……アイツの気配が……」",
|
||||
"321000221_59": "「緊急事態発生ッ! 研究所外の監視カメラに複数の敵影ッ!\\n 先日のオオカミタイプと思われますッ!」",
|
||||
"321000221_60": "「向こうから打って出てきましたか」",
|
||||
"321000221_61": "「ヴァンパイア本体は?」",
|
||||
"321000221_62": "「いえ、目下の所確認出来ておりません」",
|
||||
"321000221_63": "「ヴァンパイアがいようがいまいが、\\n このまま野放しにしておくわけにはいかないデスよ」",
|
||||
"321000221_64": "「それはそうですが……。\\n くれぐれも気をつけてください」",
|
||||
"321000221_65": "「わかってるデス。\\n マムはマリアたちのこと、お願いするデスよッ!」",
|
||||
"321000221_66": "「切、歌……」"
|
||||
{
|
||||
"321000221_0": "「……なるほど。そうですか」",
|
||||
"321000221_1": "「何かわかったデスか?」",
|
||||
"321000221_2": "「ええ、鮮血の針についての有力な情報が\\n 幾つか寄せられました」",
|
||||
"321000221_3": "「本当デスか?」",
|
||||
"321000221_4": "「どうやら、鮮血の針には、\\n ヴァンパイアの魂が封じられていたようです」",
|
||||
"321000221_5": "「ヴァンパイアの……魂?」",
|
||||
"321000221_6": "「ええ。さらに、先方の研究所の調べでは、針には猛毒ともいえる\\n 高純度の呪いも付与されていたそうです」",
|
||||
"321000221_7": "「これに刺された者は苦しみの末にヴァンパイアに変化するか、\\n 耐え切れず死ぬかのいずれかになるのだと――」",
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||||
"321000221_8": "「そんなッ!?」",
|
||||
"321000221_9": "「まさか、そんな物、実際に使ってみたんデスか?」",
|
||||
"321000221_10": "「いえ。向こうの研究所で起動は成されたのですが、効果の実験を\\n 行う前に1人の研究員が針と共に姿を消してしまったそうです」",
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||||
"321000221_11": "「その研究員っていうのは――」",
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||||
"321000221_12": "「ええ。事件現場に倒れていた彼で間違いありません」",
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||||
"321000221_13": "「恐らくは、聖遺物の起動と共に目覚めたヴァンパイアの魂に\\n 操られ、今回の事件を引き起こしたのでしょう」",
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||||
"321000221_14": "「それで、肝心の治療法はわかったんデスかッ!?」",
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||||
"321000221_15": "「……いいえ、残念ながら。\\n 今の所は、有効な対処法は見つかっていません」",
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||||
"321000221_16": "「どうしてデスッ!?」",
|
||||
"321000221_17": "「鮮血の針の毒は、毒と言っても超常的な呪いの産物です。\\n 投薬や外科的なものでその効果を消すことは不可能でしょう」",
|
||||
"321000221_18": "「そ、そんな……それじゃ、どうすれば……」",
|
||||
"321000221_19": "「文献によれば、\\n 鮮血の針は、別名『カズィクル・ベイ』とも呼ばれ――」",
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||||
"321000221_20": "「針を刺された者は、刺した者――。この場合は\\n ヴァンパイアですが――それに連なる<ruby=けんぞく>眷属</ruby>になる、とあるそうです」",
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||||
"321000221_21": "「その呪いは、刺したヴァンパイア当人を倒すことで\\n 消失する、ともあるそうですが……」",
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||||
"321000221_22": "「が? 何か問題があるデスか?」",
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"321000221_23": "「しかし、ひとたび\\n 完全にヴァンパイアの<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となってしまえば……」",
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"321000221_24": "「どうなるデス?」",
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"321000221_25": "「ヴァンパイアとの間に霊的なパスが結ばれてしまうため、祖と\\n なるヴァンパイアが死ねば同時に<ruby=けんぞく>眷属</ruby>も死んでしまうと――」",
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"321000221_26": "「そ、そんなッ!?」",
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"321000221_27": "「ですから、彼女たちが<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となり果てる前に、\\n ヴァンパイア本体を倒す必要があります」",
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||||
"321000221_28": "「結局、やらなきゃいけないことは変わらないデスね……」",
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||||
"321000221_29": "「誰です?」",
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||||
"321000221_30": "「ッ!?」",
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"321000221_31": "「マリアッ!!」",
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"321000221_37": "「推測ですが、もってあと数日でしょう……」",
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"321000221_38": "「そんなッ!? 短すぎデスよッ!\\n なんとかならないデスかッ?」",
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"321000221_39": "「私もギリギリまでその進行を遅らせられるよう、\\n 努力はしますが……」",
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"321000221_40": "「恐らく、それ以上はあなたたち自身の身体が保ちません」",
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"321000221_41": "「死ぬか、それともヴァンパイアになり果てるか……。\\n どちらにしても、そうなれば……」",
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||||
"321000221_42": "「そう……」",
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||||
"321000221_43": "(マリア……)",
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||||
"321000221_44": "「マリアッ! 心配無用デスよッ!」",
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||||
"321000221_45": "「アタシが必ずヴァンパイアをやっつけてやるデスッ!\\n だから、ほんの少しの辛抱デス」",
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||||
"321000221_46": "「切歌……ありがとう。\\n そして、ごめんなさい……」",
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||||
"321000221_47": "「この状態では、わたしはとても手助けできない。\\n あなたばかりに負担をかけることになってしまった……」",
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|
||||
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||||
"321000221_54": "「ッ!? ううッ!!」",
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||||
"321000221_55": "「また発作ですかッ!?\\n すぐにメディカルルームへ――」",
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||||
"321000221_56": "「ち……違う、わ……」",
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||||
"321000221_57": " 「違うって、ならなんデスかッ!?」",
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"321000221_58": "「この感じ……アイツの気配が……」",
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||||
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||||
"321000221_62": "「いえ、目下の所確認出来ておりません」",
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||||
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|
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|
||||
"321000221_66": "「切、歌……」"
|
||||
}
|
|
@ -1,16 +1,16 @@
|
|||
{
|
||||
"321000222_0": "「はあ――ッ!」",
|
||||
"321000222_1": "(アイツは――ヴァンパイアはどこにッ!?)",
|
||||
"321000222_2": "「はああああ――――ッ!」",
|
||||
"321000222_3": "(なんデス?)",
|
||||
"321000222_4": "(しきりに周りの匂いを嗅いで……)",
|
||||
"321000222_5": "(ひょっとして、何かを探してるデスか?)",
|
||||
"321000222_6": "(まさか、こいつら……マリアたちを攫いにきたデスッ?)",
|
||||
"321000222_7": "「そんなこと――絶対させないデスッ!」",
|
||||
"321000222_8": "「てやああ――――ッ!!」",
|
||||
"321000222_9": "「はぁ、はぁ、はぁ……」",
|
||||
"321000222_10": "「これで全部、倒しきった……デスか……?」",
|
||||
"321000222_11": "(まだ、身体のあちこちが痛むデス……)",
|
||||
"321000222_12": "(けど、そんなこと、言ってられないデス……)",
|
||||
"321000222_13": "「絶対……絶対に。\\n アタシが、みんなを救うんデスから……」"
|
||||
{
|
||||
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|
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|
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|
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|
||||
"321000222_4": "(しきりに周りの匂いを嗅いで……)",
|
||||
"321000222_5": "(ひょっとして、何かを探してるデスか?)",
|
||||
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|
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|
||||
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|
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|
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|
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|
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}
|
|
@ -1,85 +1,85 @@
|
|||
{
|
||||
"321000311_0": "銀の弾丸",
|
||||
"321000311_1": "「オオカミの撃退、ご苦労様でした」",
|
||||
"321000311_2": "「あれくらい余裕デス」",
|
||||
"321000311_3": "「頼もしいですが、油断は禁物ですよ」",
|
||||
"321000311_4": "「ヴァンパイア本体がいなかったことは、まだ態勢の整って\\n いない現状としては、むしろ<ruby=ぎょうこう>僥倖</ruby>と言えるでしょう」",
|
||||
"321000311_5": "「でも……いくら雑魚を倒しても、\\n マリアたちは助けられないデスよ」",
|
||||
"321000311_6": "「焦らないでください。\\n 今、様々な角度から情報を洗い出しています」",
|
||||
"321000311_7": "「それで、何かわかったデスか?」",
|
||||
"321000311_8": "「敵の本拠地の候補ならば、幾つか」",
|
||||
"321000311_9": "「それは何処デスかッ!?」",
|
||||
"321000311_10": "「オオカミの襲撃してきた方向、マリアが知覚するヴァンパイアの\\n 気配、ヴァンパイアの伝承に縁のある土地や建物――」",
|
||||
"321000311_11": "「それらを総合することで、ヴァンパイア本体がいる可能性の\\n ある場所を、何ヵ所かに絞り込むことができました」",
|
||||
"321000311_12": "「どうして、マリアがヴァンパイアの気配なんかを?」",
|
||||
"321000311_13": "「それは……」",
|
||||
"321000311_14": "「いいわ、マム。気を使わないで。\\n 自分が一番よくわかってるから」",
|
||||
"321000311_15": "「マリア……?」",
|
||||
"321000311_16": "「わたしの魂が、ヴァンパイア本体と結びつきつつある、\\n ということよ」",
|
||||
"321000311_17": "「ええッ!?」",
|
||||
"321000311_18": "「<ruby=けんぞく>眷属</ruby>になりかけているわたしだからこそ、\\n アイツの気配を感じ取ることができる――」",
|
||||
"321000311_19": "「そ……そんなッ!\\n いくらなんでも早すぎるデスよ」",
|
||||
"321000311_20": "「大丈夫よ。まだうっすらと、っていうレベルだから」",
|
||||
"321000311_21": "「で、でも……。だったらなおさら、今すぐにでも\\n その場所に乗り込んでアイツを倒すデスッ!」",
|
||||
"321000311_22": "「待ってください。まだ敵の本拠地の候補は幾つもあります」",
|
||||
"321000311_23": "「どれが本物か、見極めてからにしなければ時間の無駄になります」",
|
||||
"321000311_24": "「見極めるって――どうやってデスか?」",
|
||||
"321000311_25": "「複数ある候補地に、こちらから人員を送って調査を行います」",
|
||||
"321000311_26": "「ならアタシも行くデスよッ!」",
|
||||
"321000311_27": "「いいえ。切歌には、それとは別に\\n やっておいてもらいたいことがあります」",
|
||||
"321000311_28": "「アタシに……デスか?」",
|
||||
"321000311_29": "「ええ。私たちが調査を進める内に、あなたたちの世界に戻って、\\n この状況をS.O.N.G.に報告してもらいたいのです」",
|
||||
"321000311_30": "「そんなッ! 今戻ってる暇なんてないデスよッ!」",
|
||||
"321000311_31": "「切歌。今一番必要なことは何かを考えてください」",
|
||||
"321000311_32": "「マムの言う通りよ」",
|
||||
"321000311_33": "「マリア……」",
|
||||
"321000311_34": "「わたしたちが置かれているこの状況を、\\n S.O.N.G.はまだ認識してない」",
|
||||
"321000311_35": "「だから一度、この危機的状況をS.O.N.G.に\\n 伝えておく必要があるわ」",
|
||||
"321000311_36": "「今後の展開によっては、最悪のケースもありえるんだから……」",
|
||||
"321000311_37": "「最悪って……」",
|
||||
"321000311_38": "「あなたを含め、わたしたちが全員、\\n 連絡もなしに全滅することよ」",
|
||||
"321000311_39": "「そ、それは確かに駄目デスけど……」",
|
||||
"321000311_40": "「でも、連絡くらいなら誰だって――」",
|
||||
"321000311_41": "「ええ。本当ならば、連絡くらい自分で行きたいんだけど……」",
|
||||
"321000311_42": "「――あッ!」",
|
||||
"321000311_43": "「この状態で、今のわたしはギアを纏うことすらできない……」",
|
||||
"321000311_44": "「ギアを纏えないってことは……」",
|
||||
"321000311_45": "「ええ。今、ギャラルホルンのゲートを使って並行世界間を\\n 渡れるのは、この世界にはあなたしかいないのです」",
|
||||
"321000311_46": "「こんな時に、なんの役にも立てなくて、ごめんなさい……」",
|
||||
"321000311_47": "(マリアもアタシと同じくらい……。\\n いや、マリアこそ悔しいんデスよね……)",
|
||||
"321000311_48": "「わかったデス。行ってくるデスよ」",
|
||||
"321000311_49": "「ええ。ありがとう」",
|
||||
"321000311_50": "「あなたが戻るまでに、敵の居場所の特定は進めておきます」",
|
||||
"321000311_51": "「わかったデス」",
|
||||
"321000311_52": "「マリア、無理をさせてすみません。\\n あなたはすぐにメディカルルームへ戻ってください」",
|
||||
"321000311_53": "「ええ、わかったわ」",
|
||||
"321000311_54": "「それじゃ、お願いね」",
|
||||
"321000311_55": "「任せるデスよ。\\n マム、マリアたちのことお願いするデス」",
|
||||
"321000311_56": "「ええ、わかっています」",
|
||||
"321000311_57": "「という訳なんデス」",
|
||||
"321000311_58": "「なんということだ……」",
|
||||
"321000311_59": "「マリアさんたちが、ヴァンパイアに……」",
|
||||
"321000311_60": "「まさか、そんなものが実在するなんてね」",
|
||||
"321000311_61": "「状況はわかった」",
|
||||
"321000311_62": "「エルフナインくん、ナスターシャ教授から提供された資料を\\n 基に、呪毒の進行を遅らせる方法を調べてくれ」",
|
||||
"321000311_63": "「はい、すぐに取りかかります」",
|
||||
"321000311_64": "「お願いするデスよ」",
|
||||
"321000311_65": "「並行世界への装者の増援だが……。\\n 残念ながら、そちらは今すぐには難しい」",
|
||||
"321000311_66": "「ど、どうしてデスッ!?」",
|
||||
"321000311_67": "「そういえば……響さんたちはどこにいるんデスか?」",
|
||||
"321000311_68": "「今ちょうど、国連の作戦任務で海外に出かけてるところなの」",
|
||||
"321000311_69": "「現地の作戦が終了してから戻るとなると、\\n まだしばらく時間がかかってしまうね……」",
|
||||
"321000311_70": "「そ、そんな……」",
|
||||
"321000311_71": "「だが、そう悠長なことを言っていられる場合でないことも\\n わかった」",
|
||||
"321000311_72": "「敵はマリアくんたちを<ruby=けんぞく>眷属</ruby>にして、\\n 己の支配下に治めようと考えている可能性も高い」",
|
||||
"321000311_73": "「切歌くんが奴を追うとしても、\\n 研究所を防衛する戦力も備えるべきだろう」",
|
||||
"321000311_74": "「なんとか作戦を変更し、1人でも多く呼び戻して、\\n そちらの世界に派遣するよう手配しよう」",
|
||||
"321000311_75": "「ありがとうデスッ! なるべく早くお願いするデス」",
|
||||
"321000311_76": "「ああ。それまでは、なんとか耐えてくれ」",
|
||||
"321000311_77": "「じゃあ、マリアたちのことも心配デスし、アタシは戻るデスよ」",
|
||||
"321000311_78": "「少しくらい休んだ方がいいんじゃないの?」",
|
||||
"321000311_79": "「こうしている間にもアイツが襲ってくるかもしれないデスから」",
|
||||
"321000311_80": "「……状況が状況だけに、引き留める訳もいくまい」",
|
||||
"321000311_81": "「だが、決して気負いすぎるんじゃないぞ」",
|
||||
"321000311_82": "「……わかってるデス」"
|
||||
{
|
||||
"321000311_0": "銀の弾丸",
|
||||
"321000311_1": "「オオカミの撃退、ご苦労様でした」",
|
||||
"321000311_2": "「あれくらい余裕デス」",
|
||||
"321000311_3": "「頼もしいですが、油断は禁物ですよ」",
|
||||
"321000311_4": "「ヴァンパイア本体がいなかったことは、まだ態勢の整って\\n いない現状としては、むしろ<ruby=ぎょうこう>僥倖</ruby>と言えるでしょう」",
|
||||
"321000311_5": "「でも……いくら雑魚を倒しても、\\n マリアたちは助けられないデスよ」",
|
||||
"321000311_6": "「焦らないでください。\\n 今、様々な角度から情報を洗い出しています」",
|
||||
"321000311_7": "「それで、何かわかったデスか?」",
|
||||
"321000311_8": "「敵の本拠地の候補ならば、幾つか」",
|
||||
"321000311_9": "「それは何処デスかッ!?」",
|
||||
"321000311_10": "「オオカミの襲撃してきた方向、マリアが知覚するヴァンパイアの\\n 気配、ヴァンパイアの伝承に縁のある土地や建物――」",
|
||||
"321000311_11": "「それらを総合することで、ヴァンパイア本体がいる可能性の\\n ある場所を、何ヵ所かに絞り込むことができました」",
|
||||
"321000311_12": "「どうして、マリアがヴァンパイアの気配なんかを?」",
|
||||
"321000311_13": "「それは……」",
|
||||
"321000311_14": "「いいわ、マム。気を使わないで。\\n 自分が一番よくわかってるから」",
|
||||
"321000311_15": "「マリア……?」",
|
||||
"321000311_16": "「わたしの魂が、ヴァンパイア本体と結びつきつつある、\\n ということよ」",
|
||||
"321000311_17": "「ええッ!?」",
|
||||
"321000311_18": "「<ruby=けんぞく>眷属</ruby>になりかけているわたしだからこそ、\\n アイツの気配を感じ取ることができる――」",
|
||||
"321000311_19": "「そ……そんなッ!\\n いくらなんでも早すぎるデスよ」",
|
||||
"321000311_20": "「大丈夫よ。まだうっすらと、っていうレベルだから」",
|
||||
"321000311_21": "「で、でも……。だったらなおさら、今すぐにでも\\n その場所に乗り込んでアイツを倒すデスッ!」",
|
||||
"321000311_22": "「待ってください。まだ敵の本拠地の候補は幾つもあります」",
|
||||
"321000311_23": "「どれが本物か、見極めてからにしなければ時間の無駄になります」",
|
||||
"321000311_24": "「見極めるって――どうやってデスか?」",
|
||||
"321000311_25": "「複数ある候補地に、こちらから人員を送って調査を行います」",
|
||||
"321000311_26": "「ならアタシも行くデスよッ!」",
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||||
"321000311_27": "「いいえ。切歌には、それとは別に\\n やっておいてもらいたいことがあります」",
|
||||
"321000311_28": "「アタシに……デスか?」",
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||||
"321000311_29": "「ええ。私たちが調査を進める内に、あなたたちの世界に戻って、\\n この状況をS.O.N.G.に報告してもらいたいのです」",
|
||||
"321000311_30": "「そんなッ! 今戻ってる暇なんてないデスよッ!」",
|
||||
"321000311_31": "「切歌。今一番必要なことは何かを考えてください」",
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||||
"321000311_32": "「マムの言う通りよ」",
|
||||
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||||
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||||
"321000311_35": "「だから一度、この危機的状況をS.O.N.G.に\\n 伝えておく必要があるわ」",
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||||
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|
||||
"321000311_37": "「最悪って……」",
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||||
"321000311_38": "「あなたを含め、わたしたちが全員、\\n 連絡もなしに全滅することよ」",
|
||||
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|
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"321000311_45": "「ええ。今、ギャラルホルンのゲートを使って並行世界間を\\n 渡れるのは、この世界にはあなたしかいないのです」",
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||||
"321000311_46": "「こんな時に、なんの役にも立てなくて、ごめんなさい……」",
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||||
"321000311_47": "(マリアもアタシと同じくらい……。\\n いや、マリアこそ悔しいんデスよね……)",
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"321000311_49": "「ええ。ありがとう」",
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"321000311_51": "「わかったデス」",
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"321000311_52": "「マリア、無理をさせてすみません。\\n あなたはすぐにメディカルルームへ戻ってください」",
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"321000311_53": "「ええ、わかったわ」",
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"321000311_55": "「任せるデスよ。\\n マム、マリアたちのことお願いするデス」",
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"321000311_73": "「切歌くんが奴を追うとしても、\\n 研究所を防衛する戦力も備えるべきだろう」",
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|
@ -1,75 +1,75 @@
|
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"321000321_0": "「仕方ありません。\\n 投薬する薬の量を増やしましょう」",
|
||||
"321000321_1": "「わかりました」",
|
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"321000321_2": "「マム、何かあったんデスか?」",
|
||||
"321000321_3": "「戻りましたか」",
|
||||
"321000321_4": "「また発作が起きたんです」",
|
||||
"321000321_5": "「――ッ!? だ、大丈夫なんデスよね?」",
|
||||
"321000321_6": "「今はまだ大丈夫だと思いますが、\\n 薬の効果も薄れてきているので、あまり猶予はありません」",
|
||||
"321000321_7": "「そんな、一体どうすればいいんデスか……」",
|
||||
"321000321_8": "「S.O.N.G.には伝えて頂けましたか?」",
|
||||
"321000321_9": "「勿論デス。\\n 毒についてS.O.N.G.でも調べるって言ってたデスよ」",
|
||||
"321000321_10": "「ただ、増援はすぐには難しそうデス……」",
|
||||
"321000321_11": "「そうですか。まずはご苦労様です」",
|
||||
"321000321_12": "「あなたのいない間に、新たな情報が入りました」",
|
||||
"321000321_13": "「新たな情報?」",
|
||||
"321000321_14": "「ヴァンパイアの本拠地が判明しました」",
|
||||
"321000321_15": "「本当デスかッ!?」",
|
||||
"321000321_16": "「調査隊を送った場所のひとつ、\\n とある古城付近で、ミイラ化した遺体が複数発見されました」",
|
||||
"321000321_17": "「他にも多数の痕跡が見つかり、間違いはないかと」",
|
||||
"321000321_18": "「なら早速乗り込むデスッ!」",
|
||||
"321000321_19": "「待ってください」",
|
||||
"321000321_20": "「装者4人がかりでも歯が立たなかった相手です。\\n 流石にあなた1人では……」",
|
||||
"321000321_21": "「猶予がないって言ってたのはマムデスよ。\\n 悩んでいる暇なんてないデスッ!」",
|
||||
"321000321_22": "「ですが……」",
|
||||
"321000321_23": "「……すみません、わかってはいるのです」",
|
||||
"321000321_24": "「今、セレナたちを救える可能性があるのは、\\n あなただけだということを、ですが……」",
|
||||
"321000321_25": "「この状況はあまりにも……、\\n 切歌、もしあなたまで――」",
|
||||
"321000321_26": "「マムは、難しく考えすぎデス。\\n アタシに任せておけばなんも問題ないデスよ」",
|
||||
"321000321_27": "「3人とも、アタシが必ず助けてみせるデス」",
|
||||
"321000321_28": "「それに、秘策もあるデス」",
|
||||
"321000321_29": "「……秘策?」",
|
||||
"321000321_30": "「……」",
|
||||
"321000321_31": "「……」",
|
||||
"321000321_32": "「……」",
|
||||
"321000321_33": "「それじゃ、行ってくるデスよ、みんな」",
|
||||
"321000321_34": "「きり……ちゃん……?」",
|
||||
"321000321_35": "「調……気づいたデスか」",
|
||||
"321000321_36": "「うん……」",
|
||||
"321000321_37": "「切ちゃん、今、行ってくるって……どこに行くの?」",
|
||||
"321000321_38": "「ん? あ、ああ。ちょっとした野暮用デスよ」",
|
||||
"321000321_39": "「そっか……」",
|
||||
"321000321_40": "「いってらっしゃい。早く帰ってきてね」",
|
||||
"321000321_41": "「心配しなくてもすぐ戻ってくるデスよ」",
|
||||
"321000321_42": "「……すぅ……すぅ……」",
|
||||
"321000321_43": "(眠ったみたいデス)",
|
||||
"321000321_44": "(今は安定しているようデスが、\\n いつまた発作が襲ってくるか……)",
|
||||
"321000321_45": "(早くなんとかしないと、調たちはどんどん……)",
|
||||
"321000321_46": "(そんなこと、絶対にさせないデス)",
|
||||
"321000321_47": "「……行ってくるデス」",
|
||||
"321000321_48": "「こうして歩いてきたデスけど……」",
|
||||
"321000321_49": "「まさか1人で、こんな遠くまで来るとは……」",
|
||||
"321000321_50": "(マムが用意してくれたヘリが<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>たちに落とされちゃったから、\\n 仕方ないんデスけどね……)",
|
||||
"321000321_51": "「それにしても、周りに何も無さすぎデスよッ!」",
|
||||
"321000321_52": "「GPSがあるからって、こう何も無いと\\n 本当に正しい方向に進んでるのか不安になるデス……」",
|
||||
"321000321_53": "「このまま進んでちゃんと辿り着くんデスかね……?」",
|
||||
"321000321_54": "「はあ……」",
|
||||
"321000321_55": "「お腹も空いたし、少しだけ休憩するデス」",
|
||||
"321000321_56": "「確か、リュックに研究所の人が用意してくれた食べ物が――」",
|
||||
"321000321_57": "「こ、これはッ!?」",
|
||||
"321000321_58": "「『竹の木の小枝・イチゴ味』デスッ!」",
|
||||
"321000321_59": "「こんなお菓子見たことないデスッ!\\n 流石のアタシもこれには驚きを禁じ得ないデスよ」",
|
||||
"321000321_60": "「いただくデスッ!」",
|
||||
"321000321_61": "「ん~、ポリポリ食感にイチゴクリームの\\n マイルドな甘さがベストマッチデスよッ!」",
|
||||
"321000321_62": "「調ッ! 調もこれを食べて――」",
|
||||
"321000321_63": "「……あ」",
|
||||
"321000321_64": "「そうだったデス……」",
|
||||
"321000321_65": "「今はアタシ1人だったデスね」",
|
||||
"321000321_66": "「はむっはむはッ……ゴクンッ!」",
|
||||
"321000321_67": "「ゆっくりしてる場合じゃなかったデス。\\n アイツの居場所に急がないとッ!」",
|
||||
"321000321_68": "(調……待ってるデスよ。\\n すぐに治してあげるデスッ!)",
|
||||
"321000321_69": "「……ッ!」",
|
||||
"321000321_70": "「お出迎えみたいデスね……」",
|
||||
"321000321_71": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000321_72": "「さあ、道をあけてもらうデスよッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000321_0": "「仕方ありません。\\n 投薬する薬の量を増やしましょう」",
|
||||
"321000321_1": "「わかりました」",
|
||||
"321000321_2": "「マム、何かあったんデスか?」",
|
||||
"321000321_3": "「戻りましたか」",
|
||||
"321000321_4": "「また発作が起きたんです」",
|
||||
"321000321_5": "「――ッ!? だ、大丈夫なんデスよね?」",
|
||||
"321000321_6": "「今はまだ大丈夫だと思いますが、\\n 薬の効果も薄れてきているので、あまり猶予はありません」",
|
||||
"321000321_7": "「そんな、一体どうすればいいんデスか……」",
|
||||
"321000321_8": "「S.O.N.G.には伝えて頂けましたか?」",
|
||||
"321000321_9": "「勿論デス。\\n 毒についてS.O.N.G.でも調べるって言ってたデスよ」",
|
||||
"321000321_10": "「ただ、増援はすぐには難しそうデス……」",
|
||||
"321000321_11": "「そうですか。まずはご苦労様です」",
|
||||
"321000321_12": "「あなたのいない間に、新たな情報が入りました」",
|
||||
"321000321_13": "「新たな情報?」",
|
||||
"321000321_14": "「ヴァンパイアの本拠地が判明しました」",
|
||||
"321000321_15": "「本当デスかッ!?」",
|
||||
"321000321_16": "「調査隊を送った場所のひとつ、\\n とある古城付近で、ミイラ化した遺体が複数発見されました」",
|
||||
"321000321_17": "「他にも多数の痕跡が見つかり、間違いはないかと」",
|
||||
"321000321_18": "「なら早速乗り込むデスッ!」",
|
||||
"321000321_19": "「待ってください」",
|
||||
"321000321_20": "「装者4人がかりでも歯が立たなかった相手です。\\n 流石にあなた1人では……」",
|
||||
"321000321_21": "「猶予がないって言ってたのはマムデスよ。\\n 悩んでいる暇なんてないデスッ!」",
|
||||
"321000321_22": "「ですが……」",
|
||||
"321000321_23": "「……すみません、わかってはいるのです」",
|
||||
"321000321_24": "「今、セレナたちを救える可能性があるのは、\\n あなただけだということを、ですが……」",
|
||||
"321000321_25": "「この状況はあまりにも……、\\n 切歌、もしあなたまで――」",
|
||||
"321000321_26": "「マムは、難しく考えすぎデス。\\n アタシに任せておけばなんも問題ないデスよ」",
|
||||
"321000321_27": "「3人とも、アタシが必ず助けてみせるデス」",
|
||||
"321000321_28": "「それに、秘策もあるデス」",
|
||||
"321000321_29": "「……秘策?」",
|
||||
"321000321_30": "「……」",
|
||||
"321000321_31": "「……」",
|
||||
"321000321_32": "「……」",
|
||||
"321000321_33": "「それじゃ、行ってくるデスよ、みんな」",
|
||||
"321000321_34": "「きり……ちゃん……?」",
|
||||
"321000321_35": "「調……気づいたデスか」",
|
||||
"321000321_36": "「うん……」",
|
||||
"321000321_37": "「切ちゃん、今、行ってくるって……どこに行くの?」",
|
||||
"321000321_38": "「ん? あ、ああ。ちょっとした野暮用デスよ」",
|
||||
"321000321_39": "「そっか……」",
|
||||
"321000321_40": "「いってらっしゃい。早く帰ってきてね」",
|
||||
"321000321_41": "「心配しなくてもすぐ戻ってくるデスよ」",
|
||||
"321000321_42": "「……すぅ……すぅ……」",
|
||||
"321000321_43": "(眠ったみたいデス)",
|
||||
"321000321_44": "(今は安定しているようデスが、\\n いつまた発作が襲ってくるか……)",
|
||||
"321000321_45": "(早くなんとかしないと、調たちはどんどん……)",
|
||||
"321000321_46": "(そんなこと、絶対にさせないデス)",
|
||||
"321000321_47": "「……行ってくるデス」",
|
||||
"321000321_48": "「こうして歩いてきたデスけど……」",
|
||||
"321000321_49": "「まさか1人で、こんな遠くまで来るとは……」",
|
||||
"321000321_50": "(マムが用意してくれたヘリが<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>たちに落とされちゃったから、\\n 仕方ないんデスけどね……)",
|
||||
"321000321_51": "「それにしても、周りに何も無さすぎデスよッ!」",
|
||||
"321000321_52": "「GPSがあるからって、こう何も無いと\\n 本当に正しい方向に進んでるのか不安になるデス……」",
|
||||
"321000321_53": "「このまま進んでちゃんと辿り着くんデスかね……?」",
|
||||
"321000321_54": "「はあ……」",
|
||||
"321000321_55": "「お腹も空いたし、少しだけ休憩するデス」",
|
||||
"321000321_56": "「確か、リュックに研究所の人が用意してくれた食べ物が――」",
|
||||
"321000321_57": "「こ、これはッ!?」",
|
||||
"321000321_58": "「『竹の木の小枝・イチゴ味』デスッ!」",
|
||||
"321000321_59": "「こんなお菓子見たことないデスッ!\\n 流石のアタシもこれには驚きを禁じ得ないデスよ」",
|
||||
"321000321_60": "「いただくデスッ!」",
|
||||
"321000321_61": "「ん~、ポリポリ食感にイチゴクリームの\\n マイルドな甘さがベストマッチデスよッ!」",
|
||||
"321000321_62": "「調ッ! 調もこれを食べて――」",
|
||||
"321000321_63": "「……あ」",
|
||||
"321000321_64": "「そうだったデス……」",
|
||||
"321000321_65": "「今はアタシ1人だったデスね」",
|
||||
"321000321_66": "「はむっはむはッ……ゴクンッ!」",
|
||||
"321000321_67": "「ゆっくりしてる場合じゃなかったデス。\\n アイツの居場所に急がないとッ!」",
|
||||
"321000321_68": "(調……待ってるデスよ。\\n すぐに治してあげるデスッ!)",
|
||||
"321000321_69": "「……ッ!」",
|
||||
"321000321_70": "「お出迎えみたいデスね……」",
|
||||
"321000321_71": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000321_72": "「さあ、道をあけてもらうデスよッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,18 +1,18 @@
|
|||
{
|
||||
"321000331_0": "「お前で最後デスッ!」",
|
||||
"321000331_1": "「……やれやれデス」",
|
||||
"321000331_2": "「でも安心したデスよ」",
|
||||
"321000331_3": "(こいつらが出てきたってことは、\\n マムの調査が正しかったってことデスからね)",
|
||||
"321000331_4": "「道も間違ってなかったようデスし……」",
|
||||
"321000331_5": "「この先に進めば、きっとアイツが……」",
|
||||
"321000331_6": "「なら、余計にいつまでも休んでなんていられないデスッ!」",
|
||||
"321000331_7": "「日が暮れてきちゃったデス……」",
|
||||
"321000331_8": "(やっぱり、歩きだと時間がかかるデスね)",
|
||||
"321000331_9": "(夜になる前に目的地まで行かないと――)",
|
||||
"321000331_10": "「この音はッ!?」",
|
||||
"321000331_11": "「ヴァンパイアの<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>デスねッ!」",
|
||||
"321000331_12": "「っと、オオカミたちまでお出ましとは熱烈歓迎デスね」",
|
||||
"321000331_13": "「お前たちに負けてるようじゃ\\n みんなを助けることなんてできないデスッ!」",
|
||||
"321000331_14": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000331_15": "「さあ、どんとかかって来るデスよッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000331_0": "「お前で最後デスッ!」",
|
||||
"321000331_1": "「……やれやれデス」",
|
||||
"321000331_2": "「でも安心したデスよ」",
|
||||
"321000331_3": "(こいつらが出てきたってことは、\\n マムの調査が正しかったってことデスからね)",
|
||||
"321000331_4": "「道も間違ってなかったようデスし……」",
|
||||
"321000331_5": "「この先に進めば、きっとアイツが……」",
|
||||
"321000331_6": "「なら、余計にいつまでも休んでなんていられないデスッ!」",
|
||||
"321000331_7": "「日が暮れてきちゃったデス……」",
|
||||
"321000331_8": "(やっぱり、歩きだと時間がかかるデスね)",
|
||||
"321000331_9": "(夜になる前に目的地まで行かないと――)",
|
||||
"321000331_10": "「この音はッ!?」",
|
||||
"321000331_11": "「ヴァンパイアの<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>デスねッ!」",
|
||||
"321000331_12": "「っと、オオカミたちまでお出ましとは熱烈歓迎デスね」",
|
||||
"321000331_13": "「お前たちに負けてるようじゃ\\n みんなを助けることなんてできないデスッ!」",
|
||||
"321000331_14": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000331_15": "「さあ、どんとかかって来るデスよッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,64 +1,64 @@
|
|||
{
|
||||
"321000332_0": "「これでもくらうデ――スッ!!」",
|
||||
"321000332_1": "「はあああ――ッ!!」",
|
||||
"321000332_2": "「はぁ、はぁ、はぁ……やっと、片付いた、デス……」",
|
||||
"321000332_3": "(なんだか、研究所やさっき相手したのよりも\\n 手こずった気が……)",
|
||||
"321000332_4": "(まさか、敵が強くなっているデスか?)",
|
||||
"321000332_5": "「……気のせいデス?\\n ちょっとばかしアタシが疲れてるからデスよね」",
|
||||
"321000332_6": "「なにしろ、ほとんど歩き通しだったデスから……」",
|
||||
"321000332_7": "「でも、このくらいッ!\\n 気合いでなんとかするデスよッ!」",
|
||||
"321000332_8": "(マムから受け取った『コレ』もあるデス。\\n アイツのところにまで辿り着けさえすれば……)",
|
||||
"321000332_9": "「それに、秘策もあるデス」",
|
||||
"321000332_10": "「……秘策?」",
|
||||
"321000332_11": "「そうデス」",
|
||||
"321000332_12": "「思い出したデス。\\n あの時、アイツは、アタシの絶唱を嫌って逃げたデス」",
|
||||
"321000332_13": "「だから、きっと絶唱なら――」",
|
||||
"321000332_14": "「いけませんッ!」",
|
||||
"321000332_15": "「どうしてデスか?」",
|
||||
"321000332_16": "「伝承でヴァンパイアは不死とされていますが、不死とは言え、\\n 魂を失えば生き存えることは流石にできないでしょう」",
|
||||
"321000332_17": "「ですから、確かにあなたの『魂を刈り取る』イガリマを\\n 警戒したとも考えられます」",
|
||||
"321000332_18": "「そうデスッ!\\n イガリマの刃なら、不死のヴァンパイアにだってッ!」",
|
||||
"321000332_19": "「――ですが、今のあなたは絶唱のバックファイアを\\n 受けたばかり」",
|
||||
"321000332_20": "「それに、戦いの傷自体も、まだ完全には癒えていません」",
|
||||
"321000332_21": "「そんな状態で、絶唱を使用すれば、恐らく……」",
|
||||
"321000332_22": "「それじゃ、どうすれば……?」",
|
||||
"321000332_23": "「……あなたにこれを預けます」",
|
||||
"321000332_24": "「……銃、デスか?」",
|
||||
"321000332_25": "「ただの銃ではありません。これに込められているのは、\\n 私たちの研究所で調査中だった、純銀の弾丸です」",
|
||||
"321000332_26": "「あの時の話の……」",
|
||||
"321000332_27": "「ええ。この弾丸は元はと言えば、\\n あのヴァンパイアのミイラに撃ち込まれていた代物」",
|
||||
"321000332_28": "「そのままミイラの体内に残っていたことから考えても、あの\\n ヴァンパイアは過去、これにより倒された可能性が高い……」",
|
||||
"321000332_29": "「なるほどデス。\\n でも、まだ起動していないんじゃないデスか?」",
|
||||
"321000332_30": "「いえ……。実は、あの襲撃の際に起動していたのです」",
|
||||
"321000332_31": "「えッ!? 急にどうしてデスッ!?」",
|
||||
"321000332_32": "「恐らくは、あなたの絶唱のフォニックゲインを\\n 受けてでしょう」",
|
||||
"321000332_33": "「それじゃ、\\n これを使えばあのヴァンパイアを倒せるデスか?」",
|
||||
"321000332_34": "「その可能性は高いと思います」",
|
||||
"321000332_35": "「ですが、それでも厳しい戦いになることには変わりありません」",
|
||||
"321000332_36": "「相手は、装者の攻撃をいとも簡単にあしらう強敵なのですから」",
|
||||
"321000332_37": "「……それは、わかってるデス」",
|
||||
"321000332_38": "「S.O.N.G.からの増援を待ちたいところですが、\\n あなたの心配するように、猶予はもうありません」",
|
||||
"321000332_39": "「切歌、くれぐれも気を付けるのですよ」",
|
||||
"321000332_40": "「……わかったデス。任せるデスよ」",
|
||||
"321000332_41": "「ところで、この弾丸の力ってどんなモノなんデスか?」",
|
||||
"321000332_42": "「以前話した通り、この弾丸には\\n 強力な破魔の特性があります」",
|
||||
"321000332_43": "「残念ながらマリアたちの治療に生かせるようなものではありま\\n せんでしたが、ヴァンパイアには天敵とも言えるでしょう」",
|
||||
"321000332_44": "「つまり、これがあのヴァンパイアの弱点ってことデスねッ!」",
|
||||
"321000332_45": "「恐らくは……」",
|
||||
"321000332_46": "「ですが同時に、危険もあることを忘れてはいけません」",
|
||||
"321000332_47": "「危険デスか?」",
|
||||
"321000332_48": "「ええ……その銀の弾丸も、強力な聖遺物の1種」",
|
||||
"321000332_49": "「同じ聖遺物であるギアと干渉し、ぶつかり合えば、\\n 使用者にどんな影響が現れるかわかりません」",
|
||||
"321000332_50": "「ですから、\\n くれぐれも使い方を誤らないように気を付けてください」",
|
||||
"321000332_51": "「わかったデス。気を付けるデスよ」",
|
||||
"321000332_52": "「この弾丸を、アイツの胸にぶち込んでくるデスッ!\\n アタシの命に代えてでもッ!」",
|
||||
"321000332_53": "「馬鹿なことを言ってはいけませんッ!」",
|
||||
"321000332_54": "「マ……マム?」",
|
||||
"321000332_55": "「この1発の銀の弾丸同様、あなた1人が、\\n 私たちの最後の希望だということを、忘れてはいけません」",
|
||||
"321000332_56": "「そしてあなたが大事に想っている者たちも、\\n あなたのことを大事に想っているということを――」",
|
||||
"321000332_57": "「だから……軽々しく命に代えるなどと言ってはなりませんよ」",
|
||||
"321000332_58": "「わかったデスよ、マム」",
|
||||
"321000332_59": "「ならいいのです」",
|
||||
"321000332_60": "「さあ……お行きなさい。\\n 務めを果たして、そして、必ず無事に戻ってくるのですよ」",
|
||||
"321000332_61": "「……はいデス」"
|
||||
{
|
||||
"321000332_0": "「これでもくらうデ――スッ!!」",
|
||||
"321000332_1": "「はあああ――ッ!!」",
|
||||
"321000332_2": "「はぁ、はぁ、はぁ……やっと、片付いた、デス……」",
|
||||
"321000332_3": "(なんだか、研究所やさっき相手したのよりも\\n 手こずった気が……)",
|
||||
"321000332_4": "(まさか、敵が強くなっているデスか?)",
|
||||
"321000332_5": "「……気のせいデス?\\n ちょっとばかしアタシが疲れてるからデスよね」",
|
||||
"321000332_6": "「なにしろ、ほとんど歩き通しだったデスから……」",
|
||||
"321000332_7": "「でも、このくらいッ!\\n 気合いでなんとかするデスよッ!」",
|
||||
"321000332_8": "(マムから受け取った『コレ』もあるデス。\\n アイツのところにまで辿り着けさえすれば……)",
|
||||
"321000332_9": "「それに、秘策もあるデス」",
|
||||
"321000332_10": "「……秘策?」",
|
||||
"321000332_11": "「そうデス」",
|
||||
"321000332_12": "「思い出したデス。\\n あの時、アイツは、アタシの絶唱を嫌って逃げたデス」",
|
||||
"321000332_13": "「だから、きっと絶唱なら――」",
|
||||
"321000332_14": "「いけませんッ!」",
|
||||
"321000332_15": "「どうしてデスか?」",
|
||||
"321000332_16": "「伝承でヴァンパイアは不死とされていますが、不死とは言え、\\n 魂を失えば生き存えることは流石にできないでしょう」",
|
||||
"321000332_17": "「ですから、確かにあなたの『魂を刈り取る』イガリマを\\n 警戒したとも考えられます」",
|
||||
"321000332_18": "「そうデスッ!\\n イガリマの刃なら、不死のヴァンパイアにだってッ!」",
|
||||
"321000332_19": "「――ですが、今のあなたは絶唱のバックファイアを\\n 受けたばかり」",
|
||||
"321000332_20": "「それに、戦いの傷自体も、まだ完全には癒えていません」",
|
||||
"321000332_21": "「そんな状態で、絶唱を使用すれば、恐らく……」",
|
||||
"321000332_22": "「それじゃ、どうすれば……?」",
|
||||
"321000332_23": "「……あなたにこれを預けます」",
|
||||
"321000332_24": "「……銃、デスか?」",
|
||||
"321000332_25": "「ただの銃ではありません。これに込められているのは、\\n 私たちの研究所で調査中だった、純銀の弾丸です」",
|
||||
"321000332_26": "「あの時の話の……」",
|
||||
"321000332_27": "「ええ。この弾丸は元はと言えば、\\n あのヴァンパイアのミイラに撃ち込まれていた代物」",
|
||||
"321000332_28": "「そのままミイラの体内に残っていたことから考えても、あの\\n ヴァンパイアは過去、これにより倒された可能性が高い……」",
|
||||
"321000332_29": "「なるほどデス。\\n でも、まだ起動していないんじゃないデスか?」",
|
||||
"321000332_30": "「いえ……。実は、あの襲撃の際に起動していたのです」",
|
||||
"321000332_31": "「えッ!? 急にどうしてデスッ!?」",
|
||||
"321000332_32": "「恐らくは、あなたの絶唱のフォニックゲインを\\n 受けてでしょう」",
|
||||
"321000332_33": "「それじゃ、\\n これを使えばあのヴァンパイアを倒せるデスか?」",
|
||||
"321000332_34": "「その可能性は高いと思います」",
|
||||
"321000332_35": "「ですが、それでも厳しい戦いになることには変わりありません」",
|
||||
"321000332_36": "「相手は、装者の攻撃をいとも簡単にあしらう強敵なのですから」",
|
||||
"321000332_37": "「……それは、わかってるデス」",
|
||||
"321000332_38": "「S.O.N.G.からの増援を待ちたいところですが、\\n あなたの心配するように、猶予はもうありません」",
|
||||
"321000332_39": "「切歌、くれぐれも気を付けるのですよ」",
|
||||
"321000332_40": "「……わかったデス。任せるデスよ」",
|
||||
"321000332_41": "「ところで、この弾丸の力ってどんなモノなんデスか?」",
|
||||
"321000332_42": "「以前話した通り、この弾丸には\\n 強力な破魔の特性があります」",
|
||||
"321000332_43": "「残念ながらマリアたちの治療に生かせるようなものではありま\\n せんでしたが、ヴァンパイアには天敵とも言えるでしょう」",
|
||||
"321000332_44": "「つまり、これがあのヴァンパイアの弱点ってことデスねッ!」",
|
||||
"321000332_45": "「恐らくは……」",
|
||||
"321000332_46": "「ですが同時に、危険もあることを忘れてはいけません」",
|
||||
"321000332_47": "「危険デスか?」",
|
||||
"321000332_48": "「ええ……その銀の弾丸も、強力な聖遺物の1種」",
|
||||
"321000332_49": "「同じ聖遺物であるギアと干渉し、ぶつかり合えば、\\n 使用者にどんな影響が現れるかわかりません」",
|
||||
"321000332_50": "「ですから、\\n くれぐれも使い方を誤らないように気を付けてください」",
|
||||
"321000332_51": "「わかったデス。気を付けるデスよ」",
|
||||
"321000332_52": "「この弾丸を、アイツの胸にぶち込んでくるデスッ!\\n アタシの命に代えてでもッ!」",
|
||||
"321000332_53": "「馬鹿なことを言ってはいけませんッ!」",
|
||||
"321000332_54": "「マ……マム?」",
|
||||
"321000332_55": "「この1発の銀の弾丸同様、あなた1人が、\\n 私たちの最後の希望だということを、忘れてはいけません」",
|
||||
"321000332_56": "「そしてあなたが大事に想っている者たちも、\\n あなたのことを大事に想っているということを――」",
|
||||
"321000332_57": "「だから……軽々しく命に代えるなどと言ってはなりませんよ」",
|
||||
"321000332_58": "「わかったデスよ、マム」",
|
||||
"321000332_59": "「ならいいのです」",
|
||||
"321000332_60": "「さあ……お行きなさい。\\n 務めを果たして、そして、必ず無事に戻ってくるのですよ」",
|
||||
"321000332_61": "「……はいデス」"
|
||||
}
|
|
@ -1,20 +1,20 @@
|
|||
{
|
||||
"321000341_0": "「ふう……<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>たちを追い散らしてたら夜になっちゃったデスよ」",
|
||||
"321000341_1": "「お前って、アタシの絶唱で起動したんデスよね……」",
|
||||
"321000341_2": "「ヴァンパイアを倒したいってアタシの想いに答えた――デスか?」",
|
||||
"321000341_3": "「もしかして、\\n お前もヴァンパイアを倒したいと思っているデスか?」",
|
||||
"321000341_4": "「なーんて。\\n 答えが返ってくるわけないデスよね」",
|
||||
"321000341_5": "「アハハ……はあ……」",
|
||||
"321000341_6": "(それにしても。マムの言っていた、\\n 複数の聖遺物の干渉って……)",
|
||||
"321000341_7": "(そういえば、奏さんの……)",
|
||||
"321000341_8": "(ブリーシンガメンを起動する時に、\\n 奏さんが大変だったって聞いたデス)",
|
||||
"321000341_9": "(でも……逆に、うまくいったら\\n 奏さんのギアのように強くなれるかも……?)",
|
||||
"321000341_10": "「いやいやいやッ!」",
|
||||
"321000341_11": "「暴走なんかしたら、誰も止めてくれる人がいないデス……。\\n そうなったらお仕舞いデスッ!」",
|
||||
"321000341_12": "「はあ……確かに、使い方を間違えたら駄目デスよね」",
|
||||
"321000341_13": "「この遠吠えは――」",
|
||||
"321000341_14": "「また性懲りもなく現れたデスねッ!」",
|
||||
"321000341_15": "「でも、こうしょっちゅう現れるってことは、\\n いよいよアイツが近いってことデスかねッ!」",
|
||||
"321000341_16": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000341_17": "「さあ、もうひと踏ん張りするデスよッ!!」"
|
||||
{
|
||||
"321000341_0": "「ふう……<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>たちを追い散らしてたら夜になっちゃったデスよ」",
|
||||
"321000341_1": "「お前って、アタシの絶唱で起動したんデスよね……」",
|
||||
"321000341_2": "「ヴァンパイアを倒したいってアタシの想いに答えた――デスか?」",
|
||||
"321000341_3": "「もしかして、\\n お前もヴァンパイアを倒したいと思っているデスか?」",
|
||||
"321000341_4": "「なーんて。\\n 答えが返ってくるわけないデスよね」",
|
||||
"321000341_5": "「アハハ……はあ……」",
|
||||
"321000341_6": "(それにしても。マムの言っていた、\\n 複数の聖遺物の干渉って……)",
|
||||
"321000341_7": "(そういえば、奏さんの……)",
|
||||
"321000341_8": "(ブリーシンガメンを起動する時に、\\n 奏さんが大変だったって聞いたデス)",
|
||||
"321000341_9": "(でも……逆に、うまくいったら\\n 奏さんのギアのように強くなれるかも……?)",
|
||||
"321000341_10": "「いやいやいやッ!」",
|
||||
"321000341_11": "「暴走なんかしたら、誰も止めてくれる人がいないデス……。\\n そうなったらお仕舞いデスッ!」",
|
||||
"321000341_12": "「はあ……確かに、使い方を間違えたら駄目デスよね」",
|
||||
"321000341_13": "「この遠吠えは――」",
|
||||
"321000341_14": "「また性懲りもなく現れたデスねッ!」",
|
||||
"321000341_15": "「でも、こうしょっちゅう現れるってことは、\\n いよいよアイツが近いってことデスかねッ!」",
|
||||
"321000341_16": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000341_17": "「さあ、もうひと踏ん張りするデスよッ!!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,18 +1,18 @@
|
|||
{
|
||||
"321000342_0": "「くうッ!?」",
|
||||
"321000342_1": "「間違いないデス。\\n こいつら、前よりも強くなってるデスッ!」",
|
||||
"321000342_2": "「だあああ――ッ!」",
|
||||
"321000342_3": "「いい加減に――ッ!」",
|
||||
"321000342_4": "「するデスよ――ッ!!」",
|
||||
"321000342_5": "「はぁはぁはぁ……やけにしぶとかったデス」",
|
||||
"321000342_6": "「力も昼間戦った時より全然強くて……」",
|
||||
"321000342_7": "「夕方感じたのも、気のせいじゃなかったデスか……」",
|
||||
"321000342_8": "「でも、どうして――」",
|
||||
"321000342_9": "「うーん。何か、思い出したような……確か、映画で……」",
|
||||
"321000342_10": "「そうデスッ!\\n 確か、ヴァンパイアの弱点のひとつが日の光だったデス」",
|
||||
"321000342_11": "「逆を言えば、夜になると昼よりも強くなるってことデスかッ!?」",
|
||||
"321000342_12": "(ただでさえあのヴァンパイア、無茶苦茶強かったのに、\\n 今、襲われたりなんかしたら――)",
|
||||
"321000342_13": "「なに弱気になってるデスかッ!\\n ヴァンパイアがどれだけ強くなろうがやるしかないデスッ!」",
|
||||
"321000342_14": "「アタシには一撃必殺の銀の弾丸もついてるデスッ!」",
|
||||
"321000342_15": "(そうデスよ。\\n アタシには、絶対負けられない理由があるんデスから)"
|
||||
{
|
||||
"321000342_0": "「くうッ!?」",
|
||||
"321000342_1": "「間違いないデス。\\n こいつら、前よりも強くなってるデスッ!」",
|
||||
"321000342_2": "「だあああ――ッ!」",
|
||||
"321000342_3": "「いい加減に――ッ!」",
|
||||
"321000342_4": "「するデスよ――ッ!!」",
|
||||
"321000342_5": "「はぁはぁはぁ……やけにしぶとかったデス」",
|
||||
"321000342_6": "「力も昼間戦った時より全然強くて……」",
|
||||
"321000342_7": "「夕方感じたのも、気のせいじゃなかったデスか……」",
|
||||
"321000342_8": "「でも、どうして――」",
|
||||
"321000342_9": "「うーん。何か、思い出したような……確か、映画で……」",
|
||||
"321000342_10": "「そうデスッ!\\n 確か、ヴァンパイアの弱点のひとつが日の光だったデス」",
|
||||
"321000342_11": "「逆を言えば、夜になると昼よりも強くなるってことデスかッ!?」",
|
||||
"321000342_12": "(ただでさえあのヴァンパイア、無茶苦茶強かったのに、\\n 今、襲われたりなんかしたら――)",
|
||||
"321000342_13": "「なに弱気になってるデスかッ!\\n ヴァンパイアがどれだけ強くなろうがやるしかないデスッ!」",
|
||||
"321000342_14": "「アタシには一撃必殺の銀の弾丸もついてるデスッ!」",
|
||||
"321000342_15": "(そうデスよ。\\n アタシには、絶対負けられない理由があるんデスから)"
|
||||
}
|
|
@ -1,52 +1,52 @@
|
|||
{
|
||||
"321000411_0": "切歌の旅路",
|
||||
"321000411_1": "「くたばれデスッ!!」",
|
||||
"321000411_2": "(くうッ……。\\n やっぱり、夜になってからの方が全然強いデスね……)",
|
||||
"321000411_3": "「でも、こっちだって負けないデスよッ!」",
|
||||
"321000411_4": "「はぁ……はぁ……」",
|
||||
"321000411_5": "(一体、どれだけ倒せば終わるデスか……)",
|
||||
"321000411_6": "(1匹1匹も強くなっている上に、キリがないデス……)",
|
||||
"321000411_7": "「でも……、\\n アタシがやらなきゃ誰がやるっていうんデスかッ!?」",
|
||||
"321000411_8": "「はああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000411_9": "「はぁ、はぁ、はぁ……」",
|
||||
"321000411_10": "「や、やっと、倒し終わった、デス……」",
|
||||
"321000411_11": "「す、少しだけ、休む……デス……」",
|
||||
"321000411_12": "「う……うううッ……」",
|
||||
"321000411_13": "(戦いって、こんなに……、\\n こんなに寂しくて、辛いものだったデスか……?)",
|
||||
"321000411_14": "(そうか、アタシの周りには、いつもみんながいたから……)",
|
||||
"321000411_15": "「調……マリア……」",
|
||||
"321000411_16": "「あれ、いつの間にか眠ってたデスか……」",
|
||||
"321000411_17": "「……そうだ、休んでる場合じゃないデス。\\n 急がないとみんなが――ッ!」",
|
||||
"321000411_18": "「もう、風邪ひいちゃうよ?」",
|
||||
"321000411_19": "「えッ? その声はッ!?」",
|
||||
"321000411_20": "「し、調ッ!? あれッ、どうして――」",
|
||||
"321000411_21": "「どうしたの、切ちゃん?」",
|
||||
"321000411_22": "「もう大丈夫なんデスか?」",
|
||||
"321000411_23": "「うん、マムが治療してくれたよ」",
|
||||
"321000411_24": "「そうよ、だからわたしたちも戦うわ」",
|
||||
"321000411_25": "「一緒に頑張りましょう」",
|
||||
"321000411_26": "「よかった、よかったデスよ……みんなが無事で」",
|
||||
"321000411_27": "「あ、アタシ……」",
|
||||
"321000411_28": "「あらあら。もう、何を泣いてるのよ」",
|
||||
"321000411_29": "「だ、だってアタシ……ずっとずっと、怖かったデス」",
|
||||
"321000411_30": "「間に合わなかったらどうしよう。\\n みんながいなくなったらどうしようって――」",
|
||||
"321000411_31": "「もう、切ちゃんたら」",
|
||||
"321000411_32": "「わたしたちはどこにも行かないよ」",
|
||||
"321000411_33": "「ええ、だってわたしたちは家族でしょ」",
|
||||
"321000411_34": "「絶対1人になんてしません」",
|
||||
"321000411_35": "「だから、1人で無茶なんてしなくていいんだよ」",
|
||||
"321000411_36": "「し……しッ、調ぇーッ!」",
|
||||
"321000411_37": "「って? 調が硬いデス……」",
|
||||
"321000411_38": "「なんだか妙にゴツゴツとして……」",
|
||||
"321000411_39": "「いつもはもっと柔らかくて――」",
|
||||
"321000411_40": "「――ってッ!?\\n これ、木じゃないデスかッ!!」",
|
||||
"321000411_41": "「調? マリア? セレナ?」",
|
||||
"321000411_42": "「…………」",
|
||||
"321000411_43": "「夢、だったんデスね……」",
|
||||
"321000411_44": "「うッ……ううッ……」",
|
||||
"321000411_45": "(泣いたら駄目デスよ、アタシ。\\n 泣いたってなんにもならないデス)",
|
||||
"321000411_46": "「そうデスよ。\\n アタシが今頑張らないで、誰がやるデス」",
|
||||
"321000411_47": "「それに――」",
|
||||
"321000411_48": "「例えここにいなくても。\\n 調たちの心はアタシについててくれているはずデス」",
|
||||
"321000411_49": "「だから……絶対、寂しさなんかに負けたりはしないデスよッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000411_0": "切歌の旅路",
|
||||
"321000411_1": "「くたばれデスッ!!」",
|
||||
"321000411_2": "(くうッ……。\\n やっぱり、夜になってからの方が全然強いデスね……)",
|
||||
"321000411_3": "「でも、こっちだって負けないデスよッ!」",
|
||||
"321000411_4": "「はぁ……はぁ……」",
|
||||
"321000411_5": "(一体、どれだけ倒せば終わるデスか……)",
|
||||
"321000411_6": "(1匹1匹も強くなっている上に、キリがないデス……)",
|
||||
"321000411_7": "「でも……、\\n アタシがやらなきゃ誰がやるっていうんデスかッ!?」",
|
||||
"321000411_8": "「はああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000411_9": "「はぁ、はぁ、はぁ……」",
|
||||
"321000411_10": "「や、やっと、倒し終わった、デス……」",
|
||||
"321000411_11": "「す、少しだけ、休む……デス……」",
|
||||
"321000411_12": "「う……うううッ……」",
|
||||
"321000411_13": "(戦いって、こんなに……、\\n こんなに寂しくて、辛いものだったデスか……?)",
|
||||
"321000411_14": "(そうか、アタシの周りには、いつもみんながいたから……)",
|
||||
"321000411_15": "「調……マリア……」",
|
||||
"321000411_16": "「あれ、いつの間にか眠ってたデスか……」",
|
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"321000411_17": "「……そうだ、休んでる場合じゃないデス。\\n 急がないとみんなが――ッ!」",
|
||||
"321000411_18": "「もう、風邪ひいちゃうよ?」",
|
||||
"321000411_19": "「えッ? その声はッ!?」",
|
||||
"321000411_20": "「し、調ッ!? あれッ、どうして――」",
|
||||
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||||
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|
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|
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|
||||
"321000411_25": "「一緒に頑張りましょう」",
|
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|
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|
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|
||||
"321000411_39": "「いつもはもっと柔らかくて――」",
|
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"321000411_41": "「調? マリア? セレナ?」",
|
||||
"321000411_42": "「…………」",
|
||||
"321000411_43": "「夢、だったんデスね……」",
|
||||
"321000411_44": "「うッ……ううッ……」",
|
||||
"321000411_45": "(泣いたら駄目デスよ、アタシ。\\n 泣いたってなんにもならないデス)",
|
||||
"321000411_46": "「そうデスよ。\\n アタシが今頑張らないで、誰がやるデス」",
|
||||
"321000411_47": "「それに――」",
|
||||
"321000411_48": "「例えここにいなくても。\\n 調たちの心はアタシについててくれているはずデス」",
|
||||
"321000411_49": "「だから……絶対、寂しさなんかに負けたりはしないデスよッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,38 +1,38 @@
|
|||
{
|
||||
"321000421_0": "「ん……」",
|
||||
"321000421_1": "「あ……夜が明けてたデスか」",
|
||||
"321000421_2": "「好都合デス。\\n 昼の内に、アイツの本拠地まで辿り着くデスよ」",
|
||||
"321000421_3": "「――あれ?」",
|
||||
"321000421_4": "「寝てる間にマムから通信があったデスッ!」",
|
||||
"321000421_5": "「こちら切歌。\\n マム、応答してほしいデス」",
|
||||
"321000421_6": "「よかった、無事でしたか。\\n 連絡が取れなかったので心配しましたよ」",
|
||||
"321000421_7": "「ご、ごめんデス。\\n ちょっとだけ寝てたデスよ」",
|
||||
"321000421_8": "「いえ。あなたが無事ならばいいのです」",
|
||||
"321000421_9": "(マムの声を聞いて少し落ち着いたデス……)",
|
||||
"321000421_10": "「そちらの状況は? 怪我などはありませんか?」",
|
||||
"321000421_11": "「なんとか無事デスよ」",
|
||||
"321000421_12": "「ただ、雑魚のオオカミや<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>も、\\n 夜になったら強くなって大変だったデス」",
|
||||
"321000421_13": "「確かに、主であるヴァンパイアの特性を考えると、\\n あり得る話ですね」",
|
||||
"321000421_14": "「なるべくなら、弱体化した昼に退治したいところですが……」",
|
||||
"321000421_15": "「アタシもそう思ってたところデス」",
|
||||
"321000421_16": "「向こうは逆に昼の遭遇は避けてくるかもしれません。\\n 今のうちにアジトまで進んだほうがいいですね」",
|
||||
"321000421_17": "「わかったデス」",
|
||||
"321000421_18": "「ところで、マリアたちは大丈夫デスか?」",
|
||||
"321000421_19": "「ええ。今のところは、落ち着いています」",
|
||||
"321000421_20": "「よかったデス……」",
|
||||
"321000421_21": "「研究所に襲撃はなかったデスか?」",
|
||||
"321000421_22": "「幸い、今の所は、まだ」",
|
||||
"321000421_23": "「それもよかったデス」",
|
||||
"321000421_24": "「恐らくは、あなたへの対応を優先したのでしょうね」",
|
||||
"321000421_25": "「なら、昨日のあの戦いも無駄じゃなかったんデスね……」",
|
||||
"321000421_26": "「とはいえ、状況が変わればどんな手を使ってくるか\\n わかりません。警戒は必要です」",
|
||||
"321000421_27": "「警戒って言えば……。\\n マム、アタシの世界から、誰か来たデスか?」",
|
||||
"321000421_28": "「残念ながら、誰もまだこちらへは来ていないようです。\\n ギャラルホルンが使われた反応などもありません」",
|
||||
"321000421_29": "「そう、デスか……」",
|
||||
"321000421_30": "「切歌……大丈夫ですか?」",
|
||||
"321000421_31": "「だ、大丈夫デスよッ!」",
|
||||
"321000421_32": "「昼のうちに少しでも進むデス。\\n それじゃ、また」",
|
||||
"321000421_33": "「ええ。気をつけるのですよ」",
|
||||
"321000421_34": "「はあ……」",
|
||||
"321000421_35": "「……さあ、今日こそケリをつけるデスよッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000421_0": "「ん……」",
|
||||
"321000421_1": "「あ……夜が明けてたデスか」",
|
||||
"321000421_2": "「好都合デス。\\n 昼の内に、アイツの本拠地まで辿り着くデスよ」",
|
||||
"321000421_3": "「――あれ?」",
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"321000421_4": "「寝てる間にマムから通信があったデスッ!」",
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"321000421_5": "「こちら切歌。\\n マム、応答してほしいデス」",
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"321000421_6": "「よかった、無事でしたか。\\n 連絡が取れなかったので心配しましたよ」",
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||||
"321000421_7": "「ご、ごめんデス。\\n ちょっとだけ寝てたデスよ」",
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||||
"321000421_8": "「いえ。あなたが無事ならばいいのです」",
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||||
"321000421_9": "(マムの声を聞いて少し落ち着いたデス……)",
|
||||
"321000421_10": "「そちらの状況は? 怪我などはありませんか?」",
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||||
"321000421_11": "「なんとか無事デスよ」",
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"321000421_15": "「アタシもそう思ってたところデス」",
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"321000421_16": "「向こうは逆に昼の遭遇は避けてくるかもしれません。\\n 今のうちにアジトまで進んだほうがいいですね」",
|
||||
"321000421_17": "「わかったデス」",
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||||
"321000421_18": "「ところで、マリアたちは大丈夫デスか?」",
|
||||
"321000421_19": "「ええ。今のところは、落ち着いています」",
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||||
"321000421_20": "「よかったデス……」",
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||||
"321000421_21": "「研究所に襲撃はなかったデスか?」",
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||||
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"321000421_25": "「なら、昨日のあの戦いも無駄じゃなかったんデスね……」",
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"321000421_26": "「とはいえ、状況が変わればどんな手を使ってくるか\\n わかりません。警戒は必要です」",
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"321000421_27": "「警戒って言えば……。\\n マム、アタシの世界から、誰か来たデスか?」",
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||||
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||||
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||||
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||||
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"321000421_35": "「……さあ、今日こそケリをつけるデスよッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,62 +1,62 @@
|
|||
{
|
||||
"321000431_0": "「はああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000431_1": "「打ち漏らしは任せたぞッ!」",
|
||||
"321000431_2": "「ああ、任されたッ!」",
|
||||
"321000431_3": "「はああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000431_4": "「無理しないで、未来ッ!」",
|
||||
"321000431_5": "「これくらい、大丈夫だよッ!」",
|
||||
"321000431_6": "「おお、未来やるーッ!」",
|
||||
"321000431_7": "「ふう……。\\n これで、さっき現れたアルカ・ノイズは倒し切れたかな?」",
|
||||
"321000431_8": "「お疲れ様、響」",
|
||||
"321000431_9": "「うん、未来もね」",
|
||||
"321000431_10": "「いちいちイチャついてんじゃないっての」",
|
||||
"321000431_11": "「ええッ? い、イチャついてなんかないよ」",
|
||||
"321000431_12": "「そ、そうだよ」",
|
||||
"321000431_13": "「はあー、先輩からも何か言ってやってくれ」",
|
||||
"321000431_14": "「まあ、いいじゃないか。\\n 全員怪我もないことだし」",
|
||||
"321000431_15": "「そりゃそうだけど……」",
|
||||
"321000431_16": "「しっかし、テロリストがアルカ・ノイズを使うだなんて、\\n 近頃洒落になってないだろ」",
|
||||
"321000431_17": "「同感だな。バルベルデとはまた経路が違うようだが……。\\n 一体、どこから供給されているのやら……」",
|
||||
"321000431_18": "「ともあれ、次のアルカ・ノイズ出現の連絡があるまで、\\n 我々は指揮車で待機しよう」",
|
||||
"321000431_19": "「だな。普通のテロリスト連中の相手は国連軍に任せて、\\n あたしらは休ませてもらうとするか」",
|
||||
"321000431_20": "「うん、そうだね」",
|
||||
"321000431_21": "「本部にも作戦の進捗連絡を入れておこう」",
|
||||
"321000431_22": "「ええッ!? マリアさんたちがッ!?」",
|
||||
"321000431_23": "「ヴァンパイアに襲われて倒された……?」",
|
||||
"321000431_24": "「ああ、昨日、切歌くんだけが無事に戻り、\\n そう報告してくれた」",
|
||||
"321000431_25": "「作戦の性質上、事前の無線封鎖がなければ\\n もう少し早く伝えられたのだが……」",
|
||||
"321000431_26": "「マリアさんたちの容態はどうなんですか?」",
|
||||
"321000431_27": "「恐らく、もって数日といったところらしい」",
|
||||
"321000431_28": "「なんだとッ!?」",
|
||||
"321000431_29": "「た、大変だッ!\\n すぐにみんなで戻って助けに行かないとッ!」",
|
||||
"321000431_30": "「そ、そうだね」",
|
||||
"321000431_31": "「そうと決まれば、急いで戻るぞッ!\\n 先輩もそれでいいよな」",
|
||||
"321000431_32": "「いや、待てッ!」",
|
||||
"321000431_33": "「翼さん……?」",
|
||||
"321000431_34": "「我々は今、国連軍の作戦下にある。しかも敵はアルカ・ノイズを\\n 操るテロリストだ。装者なしでは対抗手段を失う」",
|
||||
"321000431_35": "「そんなことを言ってる場合か? あいつらのピンチなんだぞッ!」",
|
||||
"321000431_36": "「この掃討作戦も多数の諜報員の犠牲の上に発動されたものだ。\\n ここで我らが勝手に降りてしまっては、彼らの死が無駄になる」",
|
||||
"321000431_37": "「だからって、後輩どもを見殺しにしろってのか?」",
|
||||
"321000431_38": "「先輩が行かないってんなら、\\n あたし1人でも助けに行ってくるッ!」",
|
||||
"321000431_39": "「だから落ち着け、雪音」",
|
||||
"321000431_40": "「無論、マリアたちの状況はわたしとて、憂慮している」",
|
||||
"321000431_41": "「だから、わたしは残る。\\n 立花、小日向、2人は雪音と共に戻れ」",
|
||||
"321000431_42": "「そんな、こっちは翼さん1人なんてッ!?」",
|
||||
"321000431_43": "「危ないですッ!」",
|
||||
"321000431_44": "「なに、単独行動には慣れている。\\n 皆が来るまではわたし1人だったのだからな」",
|
||||
"321000431_45": "「それは……そうですけど……」",
|
||||
"321000431_46": "「相手は通常のアルカ・ノイズだ。1人とはいえ、\\n 今更この程度の相手に後れを取るわたしではない」",
|
||||
"321000431_47": "「先輩……」",
|
||||
"321000431_48": "「……任せていいんだな?」",
|
||||
"321000431_49": "「ああ、こちらの任務遂行はわたし1人でも十分だ」",
|
||||
"321000431_50": "「新たなアルカ・ノイズが出現したみたいですッ!」",
|
||||
"321000431_51": "「チッ……タイミングが良いんだか、悪いんだか……」",
|
||||
"321000431_52": "「仕方ねえ、こいつを倒して戻るとするかッ!」",
|
||||
"321000431_53": "「そうだね、クリスちゃん、未来、行こうッ!」",
|
||||
"321000431_54": "「いや、事態は一刻を争うはずだ」",
|
||||
"321000431_55": "「こちらはいい、3人は今すぐ戻れッ!」",
|
||||
"321000431_56": "「翼さん……」",
|
||||
"321000431_57": "「Imyuteus amenohabakiri tron――」",
|
||||
"321000431_58": "(マリア、お前ならきっとそうするだろう?\\n だが――)",
|
||||
"321000431_59": "(どうか無事に帰ってきてくれ……)"
|
||||
{
|
||||
"321000431_0": "「はああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000431_1": "「打ち漏らしは任せたぞッ!」",
|
||||
"321000431_2": "「ああ、任されたッ!」",
|
||||
"321000431_3": "「はああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000431_4": "「無理しないで、未来ッ!」",
|
||||
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|
||||
"321000431_6": "「おお、未来やるーッ!」",
|
||||
"321000431_7": "「ふう……。\\n これで、さっき現れたアルカ・ノイズは倒し切れたかな?」",
|
||||
"321000431_8": "「お疲れ様、響」",
|
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"321000431_9": "「うん、未来もね」",
|
||||
"321000431_10": "「いちいちイチャついてんじゃないっての」",
|
||||
"321000431_11": "「ええッ? い、イチャついてなんかないよ」",
|
||||
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|
||||
"321000431_13": "「はあー、先輩からも何か言ってやってくれ」",
|
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|
||||
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|
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"321000431_16": "「しっかし、テロリストがアルカ・ノイズを使うだなんて、\\n 近頃洒落になってないだろ」",
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||||
"321000431_17": "「同感だな。バルベルデとはまた経路が違うようだが……。\\n 一体、どこから供給されているのやら……」",
|
||||
"321000431_18": "「ともあれ、次のアルカ・ノイズ出現の連絡があるまで、\\n 我々は指揮車で待機しよう」",
|
||||
"321000431_19": "「だな。普通のテロリスト連中の相手は国連軍に任せて、\\n あたしらは休ませてもらうとするか」",
|
||||
"321000431_20": "「うん、そうだね」",
|
||||
"321000431_21": "「本部にも作戦の進捗連絡を入れておこう」",
|
||||
"321000431_22": "「ええッ!? マリアさんたちがッ!?」",
|
||||
"321000431_23": "「ヴァンパイアに襲われて倒された……?」",
|
||||
"321000431_24": "「ああ、昨日、切歌くんだけが無事に戻り、\\n そう報告してくれた」",
|
||||
"321000431_25": "「作戦の性質上、事前の無線封鎖がなければ\\n もう少し早く伝えられたのだが……」",
|
||||
"321000431_26": "「マリアさんたちの容態はどうなんですか?」",
|
||||
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|
||||
"321000431_28": "「なんだとッ!?」",
|
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"321000431_29": "「た、大変だッ!\\n すぐにみんなで戻って助けに行かないとッ!」",
|
||||
"321000431_30": "「そ、そうだね」",
|
||||
"321000431_31": "「そうと決まれば、急いで戻るぞッ!\\n 先輩もそれでいいよな」",
|
||||
"321000431_32": "「いや、待てッ!」",
|
||||
"321000431_33": "「翼さん……?」",
|
||||
"321000431_34": "「我々は今、国連軍の作戦下にある。しかも敵はアルカ・ノイズを\\n 操るテロリストだ。装者なしでは対抗手段を失う」",
|
||||
"321000431_35": "「そんなことを言ってる場合か? あいつらのピンチなんだぞッ!」",
|
||||
"321000431_36": "「この掃討作戦も多数の諜報員の犠牲の上に発動されたものだ。\\n ここで我らが勝手に降りてしまっては、彼らの死が無駄になる」",
|
||||
"321000431_37": "「だからって、後輩どもを見殺しにしろってのか?」",
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||||
"321000431_38": "「先輩が行かないってんなら、\\n あたし1人でも助けに行ってくるッ!」",
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||||
"321000431_39": "「だから落ち着け、雪音」",
|
||||
"321000431_40": "「無論、マリアたちの状況はわたしとて、憂慮している」",
|
||||
"321000431_41": "「だから、わたしは残る。\\n 立花、小日向、2人は雪音と共に戻れ」",
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"321000431_42": "「そんな、こっちは翼さん1人なんてッ!?」",
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"321000431_43": "「危ないですッ!」",
|
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"321000431_44": "「なに、単独行動には慣れている。\\n 皆が来るまではわたし1人だったのだからな」",
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||||
"321000431_45": "「それは……そうですけど……」",
|
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"321000431_46": "「相手は通常のアルカ・ノイズだ。1人とはいえ、\\n 今更この程度の相手に後れを取るわたしではない」",
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"321000431_47": "「先輩……」",
|
||||
"321000431_48": "「……任せていいんだな?」",
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"321000431_49": "「ああ、こちらの任務遂行はわたし1人でも十分だ」",
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"321000431_50": "「新たなアルカ・ノイズが出現したみたいですッ!」",
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"321000431_55": "「こちらはいい、3人は今すぐ戻れッ!」",
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"321000431_56": "「翼さん……」",
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||||
"321000431_57": "「Imyuteus amenohabakiri tron――」",
|
||||
"321000431_58": "(マリア、お前ならきっとそうするだろう?\\n だが――)",
|
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|
||||
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|
|
@ -1,59 +1,59 @@
|
|||
{
|
||||
"321000432_0": "「……」",
|
||||
"321000432_1": "「ううう……わたしたち、は、家族……」",
|
||||
"321000432_2": "「1人、には……」",
|
||||
"321000432_3": "「……から……無茶……しなくて……」",
|
||||
"321000432_4": "「……マリア、セレナ、調……」",
|
||||
"321000432_5": "「こんなにうなされてまで、切歌の身を案じて……」",
|
||||
"321000432_6": "「その切歌も、この子たちのために、\\n たった1人で命を賭けて戦っている」",
|
||||
"321000432_7": "「それに引き換え……私は、なんと無力なのでしょうか」",
|
||||
"321000432_8": "「この子たちの苦しみを和らげてあげることも、\\n 切歌の力にもなってあげることができないなんて……」",
|
||||
"321000432_9": "「私にできることは、もはや無いというのですか――」",
|
||||
"321000432_10": "(呪いに対する術も探したものの、見つけられずに。\\n この子らが苦しむ様を見守ることしかできないだなんて……)",
|
||||
"321000432_11": "「……いいえ。もう一度マリアを、そしてセレナまでをも\\n 喪うようなことだけは、絶対に看過できません」",
|
||||
"321000432_12": "「何か、何かきっと、方法があるはず――」",
|
||||
"321000432_13": "(ここ、は……?)",
|
||||
"321000432_14": "(わたしは、夢を、見てる、の……?)",
|
||||
"321000432_15": "(あのマントの人は……)",
|
||||
"321000432_16": "(――ッ!?\\n わたしたちを襲ったヴァンパイアッ!?)",
|
||||
"321000432_17": "(でも、あっちの人は……誰?)",
|
||||
"321000432_18": "「まさか、ここまで追ってくるとはな」",
|
||||
"321000432_19": "「地の果てだろうが探し出すさ。\\n それが我が一族の天命なのだから」",
|
||||
"321000432_20": "「忌まわしきヴァンパイアハンターども。\\n 我が天敵め」",
|
||||
"321000432_21": "「潰しても潰しても湧いてくる、まさに地虫の如き輩よ」",
|
||||
"321000432_22": "「あの時すり潰したはずの一族に、\\n 貴様のような生き残りがいようとは……。抜かったわ」",
|
||||
"321000432_23": "「だが、その因縁もここまで。\\n 今宵、この城が貴様の墓標となる」",
|
||||
"321000432_24": "「それは――こちらの台詞だッ!」",
|
||||
"321000432_25": "「笑止ッ! その程度の力で我を滅ぼせると思ってかッ!」",
|
||||
"321000432_26": "「ならば、滅びるまで続ける、それだけだッ!」",
|
||||
"321000432_27": "(あの男の人、ヴァンパイアを倒そうとしている)",
|
||||
"321000432_28": "(一体誰?)",
|
||||
"321000432_29": "「がはッ!?」",
|
||||
"321000432_30": "「捉えたぞ、ヴァンパイアハンター」",
|
||||
"321000432_31": "「いかに技を極めようと、これが貴様らの限界だ」",
|
||||
"321000432_32": "「たった一撃、一撃だ。\\n それで貴様らの命は、かくも脆く潰える」",
|
||||
"321000432_33": "「貴様の敗因は、貴様が人間であったことだ」",
|
||||
"321000432_34": "「捉えたのは……こっちの方だッ!?」",
|
||||
"321000432_35": "「銃だと? 今更そんなものが――」",
|
||||
"321000432_36": "「がはッ!?」",
|
||||
"321000432_37": "「なんだ、その弾、は――?」",
|
||||
"321000432_38": "「せ、聖別されし、銀の十字架を、\\n 鋳つぶして作った、銃弾、だ……」",
|
||||
"321000432_39": "「いかに、不死身の、貴様、でも……。\\n 再生、できや、すまい……」",
|
||||
"321000432_40": "「貴様、初めから死ぬ気で……」",
|
||||
"321000432_41": "「散った同胞の無念を晴らし……、\\n お前を殺せるのなら……、命などいらんッ!」",
|
||||
"321000432_42": "「馬鹿な、我が、負けた、だと……。\\n 定命の、人間如きにッ?」",
|
||||
"321000432_43": "「いや、これ、は――」",
|
||||
"321000432_44": "「フフ……ハハハハハッ!」",
|
||||
"321000432_45": "「何を、笑う……? 狂したか?」",
|
||||
"321000432_46": "「我は不死、永遠なりッ! 貴様らと違い、滅びはせぬッ!」",
|
||||
"321000432_47": "「いつの日か蘇り――その時こそ、\\n 地上をヴァンパイアの楽園に変えてくれるわッ!」",
|
||||
"321000432_48": "(ヴァンパイアを倒した?)",
|
||||
"321000432_49": "(でも、この人の、命も、もう……)",
|
||||
"321000432_50": "「ぐッ……」",
|
||||
"321000432_51": "「いつの日か、蘇る、だと――」",
|
||||
"321000432_52": "「――ッ!?」",
|
||||
"321000432_53": "「そう、か……俺たちは、間違って……」",
|
||||
"321000432_54": "「ここまで、追い詰めて、おきながら……」",
|
||||
"321000432_55": "「無念……」",
|
||||
"321000432_56": "(これは、ヴァンパイアの記憶……?)"
|
||||
{
|
||||
"321000432_0": "「……」",
|
||||
"321000432_1": "「ううう……わたしたち、は、家族……」",
|
||||
"321000432_2": "「1人、には……」",
|
||||
"321000432_3": "「……から……無茶……しなくて……」",
|
||||
"321000432_4": "「……マリア、セレナ、調……」",
|
||||
"321000432_5": "「こんなにうなされてまで、切歌の身を案じて……」",
|
||||
"321000432_6": "「その切歌も、この子たちのために、\\n たった1人で命を賭けて戦っている」",
|
||||
"321000432_7": "「それに引き換え……私は、なんと無力なのでしょうか」",
|
||||
"321000432_8": "「この子たちの苦しみを和らげてあげることも、\\n 切歌の力にもなってあげることができないなんて……」",
|
||||
"321000432_9": "「私にできることは、もはや無いというのですか――」",
|
||||
"321000432_10": "(呪いに対する術も探したものの、見つけられずに。\\n この子らが苦しむ様を見守ることしかできないだなんて……)",
|
||||
"321000432_11": "「……いいえ。もう一度マリアを、そしてセレナまでをも\\n 喪うようなことだけは、絶対に看過できません」",
|
||||
"321000432_12": "「何か、何かきっと、方法があるはず――」",
|
||||
"321000432_13": "(ここ、は……?)",
|
||||
"321000432_14": "(わたしは、夢を、見てる、の……?)",
|
||||
"321000432_15": "(あのマントの人は……)",
|
||||
"321000432_16": "(――ッ!?\\n わたしたちを襲ったヴァンパイアッ!?)",
|
||||
"321000432_17": "(でも、あっちの人は……誰?)",
|
||||
"321000432_18": "「まさか、ここまで追ってくるとはな」",
|
||||
"321000432_19": "「地の果てだろうが探し出すさ。\\n それが我が一族の天命なのだから」",
|
||||
"321000432_20": "「忌まわしきヴァンパイアハンターども。\\n 我が天敵め」",
|
||||
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|
||||
"321000432_22": "「あの時すり潰したはずの一族に、\\n 貴様のような生き残りがいようとは……。抜かったわ」",
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||||
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||||
"321000432_24": "「それは――こちらの台詞だッ!」",
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||||
"321000432_25": "「笑止ッ! その程度の力で我を滅ぼせると思ってかッ!」",
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||||
"321000432_26": "「ならば、滅びるまで続ける、それだけだッ!」",
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||||
"321000432_27": "(あの男の人、ヴァンパイアを倒そうとしている)",
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"321000432_28": "(一体誰?)",
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"321000432_29": "「がはッ!?」",
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||||
"321000432_32": "「たった一撃、一撃だ。\\n それで貴様らの命は、かくも脆く潰える」",
|
||||
"321000432_33": "「貴様の敗因は、貴様が人間であったことだ」",
|
||||
"321000432_34": "「捉えたのは……こっちの方だッ!?」",
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||||
"321000432_35": "「銃だと? 今更そんなものが――」",
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||||
"321000432_36": "「がはッ!?」",
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"321000432_37": "「なんだ、その弾、は――?」",
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"321000432_38": "「せ、聖別されし、銀の十字架を、\\n 鋳つぶして作った、銃弾、だ……」",
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"321000432_48": "(ヴァンパイアを倒した?)",
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||||
}
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|
@ -1,22 +1,22 @@
|
|||
{
|
||||
"321000441_0": "「…………」",
|
||||
"321000441_1": "「……忌まわしき、夢を見た」",
|
||||
"321000441_2": "「忌まわしきヴァンパイアハンターどもめ……」",
|
||||
"321000441_3": "「この身に空虚なる眠りを強いた、罪深き者ども」",
|
||||
"321000441_4": "「夢の中ですら患わせるか」",
|
||||
"321000441_5": "「だが……全ては過去のことだ。\\n 結局は我が勝利に終わった」",
|
||||
"321000441_6": "「あの時の言葉通り、最後に勝つのは不死である、この我だ」",
|
||||
"321000441_7": "「今この時代に、奴らは、生きてはいまい」",
|
||||
"321000441_8": "「我には、もはや、脅威など存在しない」",
|
||||
"321000441_9": "「……いや、あるとすれば」",
|
||||
"321000441_10": "「目覚めの折に現れた、あの者の力、か――」",
|
||||
"321000441_11": "「不可思議な力を揮う、小賢しき娘どもよ」",
|
||||
"321000441_12": "「だが……それもじきに我らが同胞となる」",
|
||||
"321000441_13": "「感じるぞ。眷属となりゆく者たちの、絶え絶えなる脈動」",
|
||||
"321000441_14": "「そして我も、目覚めたばかりのあの時とは、もはや違う」",
|
||||
"321000441_15": "「血と力とを補給し終えた今ならば、恐れるものなど何もない」",
|
||||
"321000441_16": "「あの忌まわしき、鎌といえども、な……」",
|
||||
"321000441_17": "「……さあ、今度こそ始めるとしようぞッ!」",
|
||||
"321000441_18": "「そう、新たなる世界の構築をッ!」",
|
||||
"321000441_19": "「フフ……ハハハハハハハハハッ!!」"
|
||||
{
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||||
"321000441_0": "「…………」",
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||||
"321000441_1": "「……忌まわしき、夢を見た」",
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"321000441_2": "「忌まわしきヴァンパイアハンターどもめ……」",
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"321000441_3": "「この身に空虚なる眠りを強いた、罪深き者ども」",
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||||
"321000441_4": "「夢の中ですら患わせるか」",
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"321000441_5": "「だが……全ては過去のことだ。\\n 結局は我が勝利に終わった」",
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||||
"321000441_6": "「あの時の言葉通り、最後に勝つのは不死である、この我だ」",
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||||
"321000441_7": "「今この時代に、奴らは、生きてはいまい」",
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||||
"321000441_8": "「我には、もはや、脅威など存在しない」",
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"321000441_9": "「……いや、あるとすれば」",
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"321000441_10": "「目覚めの折に現れた、あの者の力、か――」",
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"321000441_11": "「不可思議な力を揮う、小賢しき娘どもよ」",
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||||
"321000441_12": "「だが……それもじきに我らが同胞となる」",
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"321000441_13": "「感じるぞ。眷属となりゆく者たちの、絶え絶えなる脈動」",
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"321000441_14": "「そして我も、目覚めたばかりのあの時とは、もはや違う」",
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"321000441_15": "「血と力とを補給し終えた今ならば、恐れるものなど何もない」",
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"321000441_16": "「あの忌まわしき、鎌といえども、な……」",
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||||
"321000441_17": "「……さあ、今度こそ始めるとしようぞッ!」",
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||||
"321000441_18": "「そう、新たなる世界の構築をッ!」",
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@ -1,59 +1,59 @@
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"321000442_2": "「1人、には……」",
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"321000442_7": "「それに引き換え……私は、なんと無力なのでしょうか」",
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"321000442_9": "「私にできることは、もはや無いというのですか――」",
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"321000442_10": "(呪いに対する術も探したものの、見つけられずに。\\n この子らが苦しむ様を見守ることしかできないだなんて……)",
|
||||
"321000442_11": "「……いいえ。もう一度マリアを、そしてセレナや調までをも\\n 喪うようなことだけは、絶対に看過できません」",
|
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"321000442_12": "「何か、何かきっと、方法があるはず――」",
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"321000442_13": "(ここ、は……?)",
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"321000442_14": "(わたしは、夢を、見てる、の……?)",
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"321000442_15": "(あのマントの人は……)",
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"321000442_16": "(――ッ!?\\n わたしたちを襲ったヴァンパイアッ!?)",
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"321000442_25": "「笑止ッ! その程度の力で我を滅ぼせると思ってかッ!」",
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"321000442_27": "(あの男の人、ヴァンパイアを倒そうとしている)",
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"321000442_28": "(一体誰?)",
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"321000442_29": "「がはッ!?」",
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"321000442_43": "「いや、これ、は――」",
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"321000442_44": "「フフ……ハハハハハッ!」",
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"321000442_45": "「何を、笑う……? 正気を失ったか?」",
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"321000442_48": "(ヴァンパイアを倒した?)",
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"321000442_10": "(呪いに対する術も探したものの、見つけられずに。\\n この子らが苦しむ様を見守ることしかできないだなんて……)",
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|
||||
"321000442_19": "「地の果てだろうが探し出すさ。\\n それが我が一族の天命なのだから」",
|
||||
"321000442_20": "「忌まわしきヴァンパイアハンターども。\\n 我が天敵め」",
|
||||
"321000442_21": "「潰しても潰しても湧いてくる、まさに地虫の如き輩よ」",
|
||||
"321000442_22": "「あの時すり潰したはずの一族に、\\n 貴様のような生き残りがいようとは……。抜かったわ」",
|
||||
"321000442_23": "「だが、その因縁もここまで。\\n 今宵、この城が貴様の墓標となる」",
|
||||
"321000442_24": "「それは――こちらの台詞だッ!」",
|
||||
"321000442_25": "「笑止ッ! その程度の力で我を滅ぼせると思ってかッ!」",
|
||||
"321000442_26": "「ならば、滅びるまで続ける、それだけだッ!」",
|
||||
"321000442_27": "(あの男の人、ヴァンパイアを倒そうとしている)",
|
||||
"321000442_28": "(一体誰?)",
|
||||
"321000442_29": "「がはッ!?」",
|
||||
"321000442_30": "「捉えたぞ、ヴァンパイアハンター」",
|
||||
"321000442_31": "「いかに技を極めようと、これが貴様らの限界だ」",
|
||||
"321000442_32": "「たった一撃、一撃だ。\\n それで貴様らの命は、かくも脆く潰える」",
|
||||
"321000442_33": "「貴様の敗因は、貴様が人間であったことだ」",
|
||||
"321000442_34": "「捉えたのは……こっちの方だッ!」",
|
||||
"321000442_35": "「銃だと? 今更そんなものが――」",
|
||||
"321000442_36": "「がはッ!?」",
|
||||
"321000442_37": "「なんだ、その弾、は――?」",
|
||||
"321000442_38": "「せ、聖別されし、銀の十字架を、\\n <ruby=い>鋳</ruby>つぶして作った、弾丸、だ……」",
|
||||
"321000442_39": "「いかに、不死身の、貴様、でも……。\\n 再生、できや、しまい……」",
|
||||
"321000442_40": "「貴様、初めから死ぬ気で……」",
|
||||
"321000442_41": "「散った同胞の無念を晴らし……、\\n お前を殺せるのなら……、命などいらんッ!」",
|
||||
"321000442_42": "「馬鹿な、我が、負けた、だと……。\\n 定命の、人間如きにッ?」",
|
||||
"321000442_43": "「いや、これ、は――」",
|
||||
"321000442_44": "「フフ……ハハハハハッ!」",
|
||||
"321000442_45": "「何を、笑う……? 正気を失ったか?」",
|
||||
"321000442_46": "「我は不死、永遠なりッ! 貴様らと違い、滅びはせぬッ!」",
|
||||
"321000442_47": "「いつの日か蘇り――その時こそ、\\n 地上をヴァンパイアの楽園に変えてくれるわッ!」",
|
||||
"321000442_48": "(ヴァンパイアを倒した?)",
|
||||
"321000442_49": "(でも、この人の、命も、もう……)",
|
||||
"321000442_50": "「ぐッ……」",
|
||||
"321000442_51": "「いつの日か、蘇る、だと――」",
|
||||
"321000442_52": "「――ッ!?」",
|
||||
"321000442_53": "「そう、か……俺たちは、間違って……」",
|
||||
"321000442_54": "「ここまで、追い詰めて、おきながら……」",
|
||||
"321000442_55": "「無念……」",
|
||||
"321000442_56": "(これは、ヴァンパイアの記憶……?)"
|
||||
}
|
|
@ -1,22 +1,22 @@
|
|||
{
|
||||
"321000451_0": "「…………」",
|
||||
"321000451_1": "「……忌まわしき、夢を見た」",
|
||||
"321000451_2": "「ヴァンパイアハンターどもめ……」",
|
||||
"321000451_3": "「この身に空虚なる眠りを強いた、罪深き者ども」",
|
||||
"321000451_4": "「夢の中ですら患わせるか」",
|
||||
"321000451_5": "「だが……全ては過去のことだ。\\n 結局は我が勝利に終わった」",
|
||||
"321000451_6": "「あの時の言葉通り、最後に勝つのは不死である、この我だ」",
|
||||
"321000451_7": "「今この時代に、奴らは、生きてはいまい」",
|
||||
"321000451_8": "「我には、もはや、脅威など存在しない」",
|
||||
"321000451_9": "「……いや、あるとすれば」",
|
||||
"321000451_10": "「目覚めの折に現れた、あの者の力、か――」",
|
||||
"321000451_11": "「不可思議な力を揮う、小賢しき娘どもよ」",
|
||||
"321000451_12": "「だが……それもじきに我らが同胞となる」",
|
||||
"321000451_13": "「感じるぞ。<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となりゆく者たちの、絶え絶えなる脈動」",
|
||||
"321000451_14": "「そして我も、目覚めたばかりのあの時とは、もはや違う」",
|
||||
"321000451_15": "「血と力とを補給し終えた今ならば、恐れるものなど何もない」",
|
||||
"321000451_16": "「あの忌まわしき、鎌といえども、な……」",
|
||||
"321000451_17": "「……さあ、今度こそ始めるとしようぞッ!」",
|
||||
"321000451_18": "「そう、新たなる世界の構築をッ!」",
|
||||
"321000451_19": "「フフ……ハハハハハハハハハッ!!」"
|
||||
{
|
||||
"321000451_0": "「…………」",
|
||||
"321000451_1": "「……忌まわしき、夢を見た」",
|
||||
"321000451_2": "「ヴァンパイアハンターどもめ……」",
|
||||
"321000451_3": "「この身に空虚なる眠りを強いた、罪深き者ども」",
|
||||
"321000451_4": "「夢の中ですら患わせるか」",
|
||||
"321000451_5": "「だが……全ては過去のことだ。\\n 結局は我が勝利に終わった」",
|
||||
"321000451_6": "「あの時の言葉通り、最後に勝つのは不死である、この我だ」",
|
||||
"321000451_7": "「今この時代に、奴らは、生きてはいまい」",
|
||||
"321000451_8": "「我には、もはや、脅威など存在しない」",
|
||||
"321000451_9": "「……いや、あるとすれば」",
|
||||
"321000451_10": "「目覚めの折に現れた、あの者の力、か――」",
|
||||
"321000451_11": "「不可思議な力を揮う、小賢しき娘どもよ」",
|
||||
"321000451_12": "「だが……それもじきに我らが同胞となる」",
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||||
"321000451_13": "「感じるぞ。<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となりゆく者たちの、絶え絶えなる脈動」",
|
||||
"321000451_14": "「そして我も、目覚めたばかりのあの時とは、もはや違う」",
|
||||
"321000451_15": "「血と力とを補給し終えた今ならば、恐れるものなど何もない」",
|
||||
"321000451_16": "「あの忌まわしき、鎌といえども、な……」",
|
||||
"321000451_17": "「……さあ、今度こそ始めるとしようぞッ!」",
|
||||
"321000451_18": "「そう、新たなる世界の構築をッ!」",
|
||||
"321000451_19": "「フフ……ハハハハハハハハハッ!!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,46 +1,46 @@
|
|||
{
|
||||
"321000511_0": "ヴァンパイアハンター",
|
||||
"321000511_1": "「ずいぶんと鬱陶しい森デスね……」",
|
||||
"321000511_2": "(まだ昼なのに、薄暗くてムチャクチャ不気味デス)",
|
||||
"321000511_3": "(この奥にアイツの本拠地があるっていうのも、\\n 確かに納得の雰囲気デスよ)",
|
||||
"321000511_4": "「くッ! またッ!?」",
|
||||
"321000511_5": "「しつこいデスよッ!!」",
|
||||
"321000511_6": "「これで一体何度目デスか」",
|
||||
"321000511_7": "「オオカミと<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>が次々と襲ってきて、\\n 時間が取られるばかりデス」",
|
||||
"321000511_8": "「早くアイツを見つけないと、調たちが――」",
|
||||
"321000511_9": "「アイツとは我のことかな?」",
|
||||
"321000511_10": "「そ、その声はッ!?」",
|
||||
"321000511_11": "「見つけてどうするつもりだ?」",
|
||||
"321000511_12": "「ヴァンパイアッ! わざわざねぐらから出てきたデスかッ!」",
|
||||
"321000511_13": "(って、アレ? 今は昼デスよね……)",
|
||||
"321000511_14": "(まさか、ヴァンパイアは日の光に弱いっていうのは、\\n 嘘だったデスか?)",
|
||||
"321000511_15": "(いや、ここは日の光があまり入らないから平気ってことデスかね?)",
|
||||
"321000511_16": "(……どちらにしても、向こうからやって来てくれて、\\n 手間が省けるデス)",
|
||||
"321000511_17": "「招かれざる来訪者が近付いていると、\\n 我が下僕どもが騒がしくてね」",
|
||||
"321000511_18": "「もっとも、我が同胞になりたいと言うなら、歓迎するが」",
|
||||
"321000511_19": "「ふざけるなデスッ!\\n 誰がお前なんかの仲間になるもんデスかッ!」",
|
||||
"321000511_20": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000511_21": "「ふむ。なかなか良い見世物だな」",
|
||||
"321000511_22": "「どういう<ruby=からく>絡繰</ruby>りかは知らぬが、興味深い」",
|
||||
"321000511_23": "「アタシは見世物なんかじゃないデスよッ!」",
|
||||
"321000511_24": "「なに、種明かしは後でゆっくりとしてもらうとしよう」",
|
||||
"321000511_25": "「あの者たちが、我が<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となり果てた後で、な」",
|
||||
"321000511_26": "「マリアたちに――、\\n そんなこと、やらせはしないデスッ!」",
|
||||
"321000511_27": "「それで、準備はできたのかね?」",
|
||||
"321000511_28": "「もちろんデスよッ!」",
|
||||
"321000511_29": "「それにしても、この前はアタシのイガリマから逃げたくせに、\\n 自分から目の前に現れるなんていい度胸デスねッ!」",
|
||||
"321000511_30": "「ああ、すまなかった」",
|
||||
"321000511_31": "「あの時は身体を取り戻したばかりでね。\\n 上手く力が出せなかったのだよ」",
|
||||
"321000511_32": "「それでも負ける気はしないが、\\n 万に一つもリスクを冒したくなかったのだ」",
|
||||
"321000511_33": "(最初戦った時、オオカミや<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>が弱かったのも、\\n こいつが蘇ったばかりだったからデスか)",
|
||||
"321000511_34": "(でも、こいつはそれでも強かったデス……)",
|
||||
"321000511_35": "(それに、日の光も恐れない……、\\n こいつは一体……)",
|
||||
"321000511_36": "「お前は一体、なんなんデスかッ!?」",
|
||||
"321000511_37": "「そうだな、\\n 貴様も己の命を奪う者の名くらい心に銘じておきたいだろう?」",
|
||||
"321000511_38": "「我が名はヴラド――ワラキア公ヴラド3世、\\n ヴァンパイアにして、夜を統べる王なり」",
|
||||
"321000511_39": "「ヴラド……、\\n やっぱり、ヴァンパイアデスか……」",
|
||||
"321000511_40": "「では、続きを始めるとしようか」",
|
||||
"321000511_41": "「一刻も早くお前を倒してみんなを元に戻すデスッ!」",
|
||||
"321000511_42": "「よかろう、ならばやってみるがいい」",
|
||||
"321000511_43": "「本当にできるものならばなッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000511_0": "ヴァンパイアハンター",
|
||||
"321000511_1": "「ずいぶんと鬱陶しい森デスね……」",
|
||||
"321000511_2": "(まだ昼なのに、薄暗くてムチャクチャ不気味デス)",
|
||||
"321000511_3": "(この奥にアイツの本拠地があるっていうのも、\\n 確かに納得の雰囲気デスよ)",
|
||||
"321000511_4": "「くッ! またッ!?」",
|
||||
"321000511_5": "「しつこいデスよッ!!」",
|
||||
"321000511_6": "「これで一体何度目デスか」",
|
||||
"321000511_7": "「オオカミと<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>が次々と襲ってきて、\\n 時間が取られるばかりデス」",
|
||||
"321000511_8": "「早くアイツを見つけないと、調たちが――」",
|
||||
"321000511_9": "「アイツとは我のことかな?」",
|
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"321000511_10": "「そ、その声はッ!?」",
|
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"321000511_11": "「見つけてどうするつもりだ?」",
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"321000511_12": "「ヴァンパイアッ! わざわざねぐらから出てきたデスかッ!」",
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||||
"321000511_13": "(って、アレ? 今は昼デスよね……)",
|
||||
"321000511_14": "(まさか、ヴァンパイアは日の光に弱いっていうのは、\\n 嘘だったデスか?)",
|
||||
"321000511_15": "(いや、ここは日の光があまり入らないから平気ってことデスかね?)",
|
||||
"321000511_16": "(……どちらにしても、向こうからやって来てくれて、\\n 手間が省けるデス)",
|
||||
"321000511_17": "「招かれざる来訪者が近付いていると、\\n 我が下僕どもが騒がしくてね」",
|
||||
"321000511_18": "「もっとも、我が同胞になりたいと言うなら、歓迎するが」",
|
||||
"321000511_19": "「ふざけるなデスッ!\\n 誰がお前なんかの仲間になるもんデスかッ!」",
|
||||
"321000511_20": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000511_21": "「ふむ。なかなか良い見世物だな」",
|
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"321000511_22": "「どういう<ruby=からく>絡繰</ruby>りかは知らぬが、興味深い」",
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"321000511_23": "「アタシは見世物なんかじゃないデスよッ!」",
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"321000511_24": "「なに、種明かしは後でゆっくりとしてもらうとしよう」",
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"321000511_25": "「あの者たちが、我が<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となり果てた後で、な」",
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"321000511_27": "「それで、準備はできたのかね?」",
|
||||
"321000511_28": "「もちろんデスよッ!」",
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||||
"321000511_29": "「それにしても、この前はアタシのイガリマから逃げたくせに、\\n 自分から目の前に現れるなんていい度胸デスねッ!」",
|
||||
"321000511_30": "「ああ、すまなかった」",
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|
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"321000511_34": "(でも、こいつはそれでも強かったデス……)",
|
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"321000511_35": "(それに、日の光も恐れない……、\\n こいつは一体……)",
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"321000511_36": "「お前は一体、なんなんデスかッ!?」",
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|
||||
"321000511_38": "「我が名はヴラド――ワラキア公ヴラド3世、\\n ヴァンパイアにして、夜を統べる王なり」",
|
||||
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||||
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|
||||
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|
||||
}
|
|
@ -1,124 +1,124 @@
|
|||
{
|
||||
"321000521_0": "「魂ごと真っ二つにしてやるデスよッ!」",
|
||||
"321000521_1": "「フ……先程から口ばかりではないか」",
|
||||
"321000521_2": "(やっぱりこいつ、相当速いデスッ!)",
|
||||
"321000521_3": "「確かその鎌、イガリマと言ったか?」",
|
||||
"321000521_4": "「そ、それがどうしたデスか?」",
|
||||
"321000521_5": "「なに。いかに強力な呪力が込められていようとも、\\n 当たらねば意味がないと思ってな」",
|
||||
"321000521_6": "「まさに宝の持ち腐れというもの」",
|
||||
"321000521_7": "「フ……だが、安心するがいい」",
|
||||
"321000521_8": "「この我が使いこなしてやろう――。\\n <ruby=けんぞく>眷属</ruby>となり果てた貴様ごとなッ!」",
|
||||
"321000521_9": "「受け容れるがいいッ! 我が魂の欠片をッ!」",
|
||||
"321000521_10": "「鮮血の針ッ!?」",
|
||||
"321000521_11": "「くうッ!?」",
|
||||
"321000521_12": "(あ、危なかったデスッ!\\n あれにチクリとやられでもしたらおしまいデスッ!)",
|
||||
"321000521_13": "「よくぞ躱した――と言いたいが、針に気を取られすぎだな」",
|
||||
"321000521_14": "「なッ? しまったデ――」",
|
||||
"321000521_15": "「ぐはッ!?」",
|
||||
"321000521_16": "「げふッ!」",
|
||||
"321000521_17": "「フフ……どうした? 我を滅するのではなかったか?」",
|
||||
"321000521_18": "(こいつ、やっぱり強い……)",
|
||||
"321000521_19": "(スピードも、パワーも、桁違いデス……)",
|
||||
"321000521_20": "(本当に、アタシ1人でこいつを倒せるデスか……?)",
|
||||
"321000521_21": "(……いや、アタシがやらなきゃ、調たちが……)",
|
||||
"321000521_22": "(それだけは駄目デス)",
|
||||
"321000521_23": "「絶対に……絶対に、みんなを助けるデスッ!」",
|
||||
"321000521_24": "(どうにか隙を作って、この銃を――)",
|
||||
"321000521_25": "「<ruby=さえず>囀</ruby>るだけなら鳥でもできる」",
|
||||
"321000521_26": "「その程度の腕前で我を滅ぼそうなどと。\\n 口にするだけでもおこがましい」",
|
||||
"321000521_27": "「その余裕の顔――今すぐ崩してやるデスッ!」",
|
||||
"321000521_28": "「はああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000521_29": "「間合いの外からッ!? 飛翔する斬撃だとッ!?」",
|
||||
"321000521_30": "「クッ!」",
|
||||
"321000521_31": "「今デスッ!!」",
|
||||
"321000521_32": "「懐から銃……」",
|
||||
"321000521_33": "「まさか、それは――ッ!?」",
|
||||
"321000521_34": "「遅いッ! こいつを食らうデスッ!」",
|
||||
"321000521_35": "「なッ……消えた……?」",
|
||||
"321000521_36": "「は、外したデスッ!」",
|
||||
"321000521_37": "「先ほどまでのスピードが、我の本気だと思ったか?」",
|
||||
"321000521_38": "「後ろッ? いつの間にッ?」",
|
||||
"321000521_39": "「やはり、あの時の銀の弾丸か。忌々しい」",
|
||||
"321000521_40": "「だが、その手は二度も食らわぬわ」",
|
||||
"321000521_41": "「二度……?」",
|
||||
"321000521_42": "「こちらの話だ。\\n ともあれ、頼みの切り札も無駄に終わったようだな」",
|
||||
"321000521_43": "「あ……ああ……」",
|
||||
"321000521_44": "(アタシたちの最後の希望を……。\\n アタシは、無駄にしてしまったデスか……)",
|
||||
"321000521_45": "「さあ、観念して我が下僕になれッ!」",
|
||||
"321000521_46": "「まだ……まだデスッ!」",
|
||||
"321000521_47": "(こうなったら、イガリマの絶唱しかないデスッ!\\n でも――、絶唱を使ったら、アタシは……)",
|
||||
"321000521_48": "「どうした? まだ何かあるのか?\\n ……そうか、そういえばあの時も何かしようとしていたな」",
|
||||
"321000521_49": "「面白い。手があるなら見せるがいい。今度は退かぬ。\\n 正面からそれを受けてやろう……だが、効くかな?」",
|
||||
"321000521_50": "「アタシを……イガリマを、なめないでほしいデスッ!\\n そんなに両断されたいなら、見せてやるデスよ……」",
|
||||
"321000521_51": "(アタシが死んでも、コイツを倒せばみんなは助かるデス。\\n ……それなら、みんなのためなら、やってやるデスよッ!)",
|
||||
"321000521_52": "(……さよならデス、みんな……)",
|
||||
"321000521_53": "「むッ!? なんだとッ!?」",
|
||||
"321000521_54": "(誰デスか?)",
|
||||
"321000521_55": "「き、貴様は――クルースニクッ!?」",
|
||||
"321000521_56": "「…………」",
|
||||
"321000521_57": "「おのれ、忌まわしきヴァンパイアハンターめがッ!」",
|
||||
"321000521_58": "「なぜ蘇ったかはわからぬが、\\n 今一度その息の根を止めてやろうッ!」",
|
||||
"321000521_59": "「攻撃が当たらぬ、だと……?」",
|
||||
"321000521_60": "「ああ……なるほどな。そういうことか」",
|
||||
"321000521_61": "「ミイラ取りがミイラならぬ、ヴァンパイアハンターが\\n 亡霊になり果てるとは、とんだお笑いぐさではないか」",
|
||||
"321000521_62": "「亡霊……?」",
|
||||
"321000521_63": "「先ほど外した弾丸の思念体といったところだろう」",
|
||||
"321000521_64": "「…………」",
|
||||
"321000521_65": "「図星の様だな」",
|
||||
"321000521_66": "「どうした、我が仇敵よッ!」",
|
||||
"321000521_67": "「せっかく会いに来たというのに、ただ恨めしそうに睨むだけか?\\n ククク……」",
|
||||
"321000521_68": "「所詮は人間の妄執の残滓。今更、何が出来るというのだ?」",
|
||||
"321000521_69": "「………」",
|
||||
"321000521_70": "「むッ?」",
|
||||
"321000521_71": "(こ、こっち向いたデスッ!?)",
|
||||
"321000521_72": "「そこの少女に問おう」",
|
||||
"321000521_73": "「あ、アタシに……? なんデスか?」",
|
||||
"321000521_74": "「俺たちヴァンパイアハンターの使命は\\n ヴァンパイアを討ち滅ぼすこと」",
|
||||
"321000521_75": "「ヴァンパイアハンター……?」",
|
||||
"321000521_76": "「お前は、その使命を受け継ぐ意志と覚悟があるか?」",
|
||||
"321000521_77": "「受け継ぐ……意志と覚悟……?」",
|
||||
"321000521_78": "「あるならば、俺は、お前に力を貸そう」",
|
||||
"321000521_79": "「忌まわしきヴァンパイアを滅ぼすための力を」",
|
||||
"321000521_80": "「それは、命に代えても――ってことデスか?」",
|
||||
"321000521_81": "「…………」",
|
||||
"321000521_82": "(ゴメンデス、マム……)",
|
||||
"321000521_83": "(命に代えても――なんて軽々しく言っちゃいけないの、\\n わかってるデスよ)",
|
||||
"321000521_84": "(でも、やっぱりアタシは……。\\n この命に代えてでも、護りたいものがあるんデス)",
|
||||
"321000521_85": "(マリア、調。それに、この世界で生きてたセレナとマム……。\\n アタシに残された大切な家族をッ!)",
|
||||
"321000521_86": "(みんながいなくなったら、\\n アタシだけ残っても意味がないデスから……)",
|
||||
"321000521_87": "「……アイツを倒せるなら、なんだってやってやるデスッ!」",
|
||||
"321000521_88": "「ならば、授けよう」",
|
||||
"321000521_89": "「俺たちの知識と力と、そして想いを――」",
|
||||
"321000521_90": "(あの銃を――アタシに?)",
|
||||
"321000521_91": "「な、何を――?」",
|
||||
"321000521_92": "(なんデス、これは――記憶?)",
|
||||
"321000521_93": "(十字架を背負いし者、クルースニク――。\\n ヴァンパイアハンターの宿命を持って、俺は生まれた)",
|
||||
"321000521_94": "「まさか、ここまで追ってくるとはな」",
|
||||
"321000521_95": "「地の果てだろうが探し出すさ。\\n それが我が一族の天命なのだから」",
|
||||
"321000521_96": "(そう。我々は主の教えに背き呪われた存在――。\\n ヴァンパイアを狩ることを、その天命としていた)",
|
||||
"321000521_97": "「あの時すり潰したはずの一族に、\\n 貴様の様な生き残りがいようとは……。抜かったわ」",
|
||||
"321000521_98": "(我が一族は、奴との大戦を繰り広げ、\\n そして奴と奴の<ruby=けんぞく>眷属</ruby>によって皆殺しにされてしまった)",
|
||||
"321000521_99": "(ただ、俺1人を残して――)",
|
||||
"321000521_100": "(俺は奴の足跡を追い続けた。\\n 何年も、何年も――)",
|
||||
"321000521_101": "(そして、遂に辿り着いた。\\n 奴のこの根城まで)",
|
||||
"321000521_102": "「だが、その因縁もここまで。\\n 今宵、この城が貴様の墓標となる」",
|
||||
"321000521_103": "「それは――こちらの台詞だッ!」",
|
||||
"321000521_104": "(仕留めなければならない。\\n 最後のヴァンパイアハンターとして)",
|
||||
"321000521_105": "(残してはならない。\\n 後世に、ヴァンパイアの痕跡を、その一片たりとも)",
|
||||
"321000521_106": "(そう――例え、俺のこの命を引き換えにしてでも)",
|
||||
"321000521_107": "「これが、ヴァンパイアハンターの戦い……」",
|
||||
"321000521_108": "「これがヴァンパイアハンターたちの――、\\n この人の想いなんデスか?」",
|
||||
"321000521_109": "「そうだ、異境の娘よ」",
|
||||
"321000521_110": "「俺たちは待っていた」",
|
||||
"321000521_111": "「我らの力、我らの想いを、受け継ぐ者が再び現れる日を」",
|
||||
"321000521_112": "「わかったデス……」",
|
||||
"321000521_113": "「その想い――アタシが受け継ぐデスよッ!」",
|
||||
"321000521_114": "「…………」",
|
||||
"321000521_115": "「…………」",
|
||||
"321000521_116": "「何をしているのかはわからぬが、座興には飽いた」",
|
||||
"321000521_117": "「その者が貴様ら亡霊どもの希望とでも言うのなら――。\\n 今この場で摘み取ってくれようッ!」",
|
||||
"321000521_118": "「来たれ、我が忠実なる下僕どもよッ!」",
|
||||
"321000521_119": "「…………」",
|
||||
"321000521_120": "「オオカミどもの餌になるか、\\n 我が<ruby=けんぞく>眷属</ruby>になるかを選ぶが良いッ!」",
|
||||
"321000521_121": "「なッ!? なんだ、この忌まわしい光は――?」"
|
||||
{
|
||||
"321000521_0": "「魂ごと真っ二つにしてやるデスよッ!」",
|
||||
"321000521_1": "「フ……先程から口ばかりではないか」",
|
||||
"321000521_2": "(やっぱりこいつ、相当速いデスッ!)",
|
||||
"321000521_3": "「確かその鎌、イガリマと言ったか?」",
|
||||
"321000521_4": "「そ、それがどうしたデスか?」",
|
||||
"321000521_5": "「なに。いかに強力な呪力が込められていようとも、\\n 当たらねば意味がないと思ってな」",
|
||||
"321000521_6": "「まさに宝の持ち腐れというもの」",
|
||||
"321000521_7": "「フ……だが、安心するがいい」",
|
||||
"321000521_8": "「この我が使いこなしてやろう――。\\n <ruby=けんぞく>眷属</ruby>となり果てた貴様ごとなッ!」",
|
||||
"321000521_9": "「受け容れるがいいッ! 我が魂の欠片をッ!」",
|
||||
"321000521_10": "「鮮血の針ッ!?」",
|
||||
"321000521_11": "「くうッ!?」",
|
||||
"321000521_12": "(あ、危なかったデスッ!\\n あれにチクリとやられでもしたらおしまいデスッ!)",
|
||||
"321000521_13": "「よくぞ躱した――と言いたいが、針に気を取られすぎだな」",
|
||||
"321000521_14": "「なッ? しまったデ――」",
|
||||
"321000521_15": "「ぐはッ!?」",
|
||||
"321000521_16": "「げふッ!」",
|
||||
"321000521_17": "「フフ……どうした? 我を滅するのではなかったか?」",
|
||||
"321000521_18": "(こいつ、やっぱり強い……)",
|
||||
"321000521_19": "(スピードも、パワーも、桁違いデス……)",
|
||||
"321000521_20": "(本当に、アタシ1人でこいつを倒せるデスか……?)",
|
||||
"321000521_21": "(……いや、アタシがやらなきゃ、調たちが……)",
|
||||
"321000521_22": "(それだけは駄目デス)",
|
||||
"321000521_23": "「絶対に……絶対に、みんなを助けるデスッ!」",
|
||||
"321000521_24": "(どうにか隙を作って、この銃を――)",
|
||||
"321000521_25": "「<ruby=さえず>囀</ruby>るだけなら鳥でもできる」",
|
||||
"321000521_26": "「その程度の腕前で我を滅ぼそうなどと。\\n 口にするだけでもおこがましい」",
|
||||
"321000521_27": "「その余裕の顔――今すぐ崩してやるデスッ!」",
|
||||
"321000521_28": "「はああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000521_29": "「間合いの外からッ!? 飛翔する斬撃だとッ!?」",
|
||||
"321000521_30": "「クッ!」",
|
||||
"321000521_31": "「今デスッ!!」",
|
||||
"321000521_32": "「懐から銃……」",
|
||||
"321000521_33": "「まさか、それは――ッ!?」",
|
||||
"321000521_34": "「遅いッ! こいつを食らうデスッ!」",
|
||||
"321000521_35": "「なッ……消えた……?」",
|
||||
"321000521_36": "「は、外したデスッ!」",
|
||||
"321000521_37": "「先ほどまでのスピードが、我の本気だと思ったか?」",
|
||||
"321000521_38": "「後ろッ? いつの間にッ?」",
|
||||
"321000521_39": "「やはり、あの時の銀の弾丸か。忌々しい」",
|
||||
"321000521_40": "「だが、その手は二度も食らわぬわ」",
|
||||
"321000521_41": "「二度……?」",
|
||||
"321000521_42": "「こちらの話だ。\\n ともあれ、頼みの切り札も無駄に終わったようだな」",
|
||||
"321000521_43": "「あ……ああ……」",
|
||||
"321000521_44": "(アタシたちの最後の希望を……。\\n アタシは、無駄にしてしまったデスか……)",
|
||||
"321000521_45": "「さあ、観念して我が下僕になれッ!」",
|
||||
"321000521_46": "「まだ……まだデスッ!」",
|
||||
"321000521_47": "(こうなったら、イガリマの絶唱しかないデスッ!\\n でも――、絶唱を使ったら、アタシは……)",
|
||||
"321000521_48": "「どうした? まだ何かあるのか?\\n ……そうか、そういえばあの時も何かしようとしていたな」",
|
||||
"321000521_49": "「面白い。手があるなら見せるがいい。今度は退かぬ。\\n 正面からそれを受けてやろう……だが、効くかな?」",
|
||||
"321000521_50": "「アタシを……イガリマを、なめないでほしいデスッ!\\n そんなに両断されたいなら、見せてやるデスよ……」",
|
||||
"321000521_51": "(アタシが死んでも、コイツを倒せばみんなは助かるデス。\\n ……それなら、みんなのためなら、やってやるデスよッ!)",
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||||
"321000521_52": "(……さよならデス、みんな……)",
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||||
"321000521_53": "「むッ!? なんだとッ!?」",
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||||
"321000521_54": "(誰デスか?)",
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"321000521_55": "「き、貴様は――クルースニクッ!?」",
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"321000521_56": "「…………」",
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"321000521_57": "「おのれ、忌まわしきヴァンパイアハンターめがッ!」",
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"321000521_61": "「ミイラ取りがミイラならぬ、ヴァンパイアハンターが\\n 亡霊になり果てるとは、とんだお笑いぐさではないか」",
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"321000521_62": "「亡霊……?」",
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"321000521_63": "「先ほど外した弾丸の思念体といったところだろう」",
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"321000521_65": "「図星の様だな」",
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"321000521_73": "「あ、アタシに……? なんデスか?」",
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"321000521_75": "「ヴァンパイアハンター……?」",
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"321000521_76": "「お前は、その使命を受け継ぐ意志と覚悟があるか?」",
|
||||
"321000521_77": "「受け継ぐ……意志と覚悟……?」",
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||||
"321000521_78": "「あるならば、俺は、お前に力を貸そう」",
|
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"321000521_79": "「忌まわしきヴァンパイアを滅ぼすための力を」",
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|
||||
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"321000521_82": "(ゴメンデス、マム……)",
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"321000521_84": "(でも、やっぱりアタシは……。\\n この命に代えてでも、護りたいものがあるんデス)",
|
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"321000521_85": "(マリア、調。それに、この世界で生きてたセレナとマム……。\\n アタシに残された大切な家族をッ!)",
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"321000521_87": "「……アイツを倒せるなら、なんだってやってやるデスッ!」",
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||||
"321000521_88": "「ならば、授けよう」",
|
||||
"321000521_89": "「俺たちの知識と力と、そして想いを――」",
|
||||
"321000521_90": "(あの銃を――アタシに?)",
|
||||
"321000521_91": "「な、何を――?」",
|
||||
"321000521_92": "(なんデス、これは――記憶?)",
|
||||
"321000521_93": "(十字架を背負いし者、クルースニク――。\\n ヴァンパイアハンターの宿命を持って、俺は生まれた)",
|
||||
"321000521_94": "「まさか、ここまで追ってくるとはな」",
|
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|
||||
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|
||||
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"321000521_98": "(我が一族は、奴との大戦を繰り広げ、\\n そして奴と奴の<ruby=けんぞく>眷属</ruby>によって皆殺しにされてしまった)",
|
||||
"321000521_99": "(ただ、俺1人を残して――)",
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||||
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|
||||
"321000521_102": "「だが、その因縁もここまで。\\n 今宵、この城が貴様の墓標となる」",
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||||
"321000521_103": "「それは――こちらの台詞だッ!」",
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||||
"321000521_104": "(仕留めなければならない。\\n 最後のヴァンパイアハンターとして)",
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"321000521_105": "(残してはならない。\\n 後世に、ヴァンパイアの痕跡を、その一片たりとも)",
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"321000521_115": "「…………」",
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"321000521_116": "「何をしているのかはわからぬが、座興には飽いた」",
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@ -1,21 +1,21 @@
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{
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|
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"321000531_1": "「しかも、我が針をも弾いただとッ!?」",
|
||||
"321000531_2": "「この懐かしくも忌まわしい気配……。\\n まさかヴァンパイアハンターのッ!?」",
|
||||
"321000531_3": "「このギアは、一体……」",
|
||||
"321000531_4": "「今お前に託したのは、俺たちヴァンパイアハンターが\\n 長年培ってきた対吸血鬼戦の知識や技能の結晶――」",
|
||||
"321000531_5": "「つまり俺たちの力の一部だ」",
|
||||
"321000531_6": "「それって、さっき夢みたいなので見た時にデスか?」",
|
||||
"321000531_7": "「ああ……俺の残した想いを、記憶を、垣間見たのだろう」",
|
||||
"321000531_8": "「どうやら、それがお前の纏う装束に干渉したらしい」",
|
||||
"321000531_9": "「想いが、ギアに干渉――もしかして心象変化デスか?」",
|
||||
"321000531_10": "「何を1人でブツブツと呟いている?\\n クルースニクの亡霊はどこに行ったッ!」",
|
||||
"321000531_11": "「お前こそうるさいデスよッ!」",
|
||||
"321000531_12": "「ヴァンパイアハンターたちの残した想いと力ッ!\\n あの人に代わってアタシが見せてやるデスッ!」",
|
||||
"321000531_13": "「クルースニクの想いと力、だと……? やはりそうか」",
|
||||
"321000531_14": "「フフ……面白いではないか」",
|
||||
"321000531_15": "「悠久の時、幾万の夜を越えッ!\\n 今再び仇敵たるハンターと相まみえようとはッ!」",
|
||||
"321000531_16": "「さあ、いつぞやの大戦の再来と行こうではないかッ!」",
|
||||
"321000531_17": "「かかってくるデスッ!」",
|
||||
"321000531_18": "「そうだ……俺たちの――お前のその力で、\\n 今度こそ、奴を討ち滅ぼせッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000531_0": "「下僕どもが――。\\n 一瞬でッ!?」",
|
||||
"321000531_1": "「しかも、我が針をも弾いただとッ!?」",
|
||||
"321000531_2": "「この懐かしくも忌まわしい気配……。\\n まさかヴァンパイアハンターのッ!?」",
|
||||
"321000531_3": "「このギアは、一体……」",
|
||||
"321000531_4": "「今お前に託したのは、俺たちヴァンパイアハンターが\\n 長年培ってきた対吸血鬼戦の知識や技能の結晶――」",
|
||||
"321000531_5": "「つまり俺たちの力の一部だ」",
|
||||
"321000531_6": "「それって、さっき夢みたいなので見た時にデスか?」",
|
||||
"321000531_7": "「ああ……俺の残した想いを、記憶を、垣間見たのだろう」",
|
||||
"321000531_8": "「どうやら、それがお前の纏う装束に干渉したらしい」",
|
||||
"321000531_9": "「想いが、ギアに干渉――もしかして心象変化デスか?」",
|
||||
"321000531_10": "「何を1人でブツブツと呟いている?\\n クルースニクの亡霊はどこに行ったッ!」",
|
||||
"321000531_11": "「お前こそうるさいデスよッ!」",
|
||||
"321000531_12": "「ヴァンパイアハンターたちの残した想いと力ッ!\\n あの人に代わってアタシが見せてやるデスッ!」",
|
||||
"321000531_13": "「クルースニクの想いと力、だと……? やはりそうか」",
|
||||
"321000531_14": "「フフ……面白いではないか」",
|
||||
"321000531_15": "「悠久の時、幾万の夜を越えッ!\\n 今再び仇敵たるハンターと相まみえようとはッ!」",
|
||||
"321000531_16": "「さあ、いつぞやの大戦の再来と行こうではないかッ!」",
|
||||
"321000531_17": "「かかってくるデスッ!」",
|
||||
"321000531_18": "「そうだ……俺たちの――お前のその力で、\\n 今度こそ、奴を討ち滅ぼせッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,43 +1,43 @@
|
|||
{
|
||||
"321000532_0": "「デ――スッ!」",
|
||||
"321000532_1": "「チィッ!?」",
|
||||
"321000532_2": "「この気配――後ろデスッ!」",
|
||||
"321000532_3": "「ぐおおッ!?」",
|
||||
"321000532_4": "(本気を出したアイツの動きに、ついていけてるデスッ!)",
|
||||
"321000532_5": "(攻撃だって、普通のギアで傷つけた時より\\n 治りがぜんぜん遅いデスよッ!)",
|
||||
"321000532_6": "(これなら、絶唱なしでもきっと倒しきれるはずデスッ!)",
|
||||
"321000532_7": "「ちいいいッ! 忌々しいヴァンパイアハンターがッ!」",
|
||||
"321000532_8": "「ここで決着デスッ!」",
|
||||
"321000532_9": "「殺せッ! 奴の悲鳴を……断末魔を聞かせろッ!」",
|
||||
"321000532_10": "「やってやるデスッ!!」",
|
||||
"321000532_11": "「はあああああ――――ッ!!」",
|
||||
"321000532_12": "「ぬおおおおお――ッ!!」",
|
||||
"321000532_13": "「やったデスかッ!?」",
|
||||
"321000532_14": "「ああ、完全に捉えたはずだ」",
|
||||
"321000532_15": "「だが……待て、様子がおかしい」",
|
||||
"321000532_16": "「ククク……悪くない気分だ」",
|
||||
"321000532_17": "「なんデスと?」",
|
||||
"321000532_18": "「宿敵を喪い、ここまで血の沸く闘争など、\\n もはや無縁と思ったが……」",
|
||||
"321000532_19": "「こうしてまた、この感覚を味わえるとはな。\\n ククク……」",
|
||||
"321000532_20": "「笑ってる場合デスかッ!? お前はここで滅びるデスよッ!」",
|
||||
"321000532_21": "「そう急くな。フフ……次に相まみえる時が楽しみだ」",
|
||||
"321000532_22": "「塵になって消えた……倒したデスか?」",
|
||||
"321000532_23": "「チッ……どうやら分身だったようだな」",
|
||||
"321000532_24": "「分身デスか? それじゃあ――」",
|
||||
"321000532_25": "「ああ、油断するな。奴の力はこんなものじゃない」",
|
||||
"321000532_26": "(日の高い時間に現れておかしいと思ったが……、\\n こういうことか)",
|
||||
"321000532_27": "「倒したと思ったのに……」",
|
||||
"321000532_28": "「だが、お前の力は確かに奴に通じていた」",
|
||||
"321000532_29": "「奴も分身を喪って多少なりとも力を削がれているはずだ」",
|
||||
"321000532_30": "「だといいデスけど……」",
|
||||
"321000532_31": "「あッ……そういえばッ!」",
|
||||
"321000532_32": "「どうした?」",
|
||||
"321000532_33": "「さっき、アイツが投げてきた針を弾いたデス」",
|
||||
"321000532_34": "「確か、あっちの方に――」",
|
||||
"321000532_35": "「あ、あそこにあるデスッ!」",
|
||||
"321000532_36": "「あッ! オオカミが針をくわえて?」",
|
||||
"321000532_37": "「オオカミの癖にネコババデスかッ!\\n 待てッ! 返すデスよッ!」",
|
||||
"321000532_38": "「ううッ……」",
|
||||
"321000532_39": "「無理をするな。急に慣れぬ力を使ったのだ。\\n 少しは身体を休める必要があるだろう」",
|
||||
"321000532_40": "「わかったデス……」"
|
||||
{
|
||||
"321000532_0": "「デ――スッ!」",
|
||||
"321000532_1": "「チィッ!?」",
|
||||
"321000532_2": "「この気配――後ろデスッ!」",
|
||||
"321000532_3": "「ぐおおッ!?」",
|
||||
"321000532_4": "(本気を出したアイツの動きに、ついていけてるデスッ!)",
|
||||
"321000532_5": "(攻撃だって、普通のギアで傷つけた時より\\n 治りがぜんぜん遅いデスよッ!)",
|
||||
"321000532_6": "(これなら、絶唱なしでもきっと倒しきれるはずデスッ!)",
|
||||
"321000532_7": "「ちいいいッ! 忌々しいヴァンパイアハンターがッ!」",
|
||||
"321000532_8": "「ここで決着デスッ!」",
|
||||
"321000532_9": "「殺せッ! 奴の悲鳴を……断末魔を聞かせろッ!」",
|
||||
"321000532_10": "「やってやるデスッ!!」",
|
||||
"321000532_11": "「はあああああ――――ッ!!」",
|
||||
"321000532_12": "「ぬおおおおお――ッ!!」",
|
||||
"321000532_13": "「やったデスかッ!?」",
|
||||
"321000532_14": "「ああ、完全に捉えたはずだ」",
|
||||
"321000532_15": "「だが……待て、様子がおかしい」",
|
||||
"321000532_16": "「ククク……悪くない気分だ」",
|
||||
"321000532_17": "「なんデスと?」",
|
||||
"321000532_18": "「宿敵を喪い、ここまで血の沸く闘争など、\\n もはや無縁と思ったが……」",
|
||||
"321000532_19": "「こうしてまた、この感覚を味わえるとはな。\\n ククク……」",
|
||||
"321000532_20": "「笑ってる場合デスかッ!? お前はここで滅びるデスよッ!」",
|
||||
"321000532_21": "「そう急くな。フフ……次に相まみえる時が楽しみだ」",
|
||||
"321000532_22": "「塵になって消えた……倒したデスか?」",
|
||||
"321000532_23": "「チッ……どうやら分身だったようだな」",
|
||||
"321000532_24": "「分身デスか? それじゃあ――」",
|
||||
"321000532_25": "「ああ、油断するな。奴の力はこんなものじゃない」",
|
||||
"321000532_26": "(日の高い時間に現れておかしいと思ったが……、\\n こういうことか)",
|
||||
"321000532_27": "「倒したと思ったのに……」",
|
||||
"321000532_28": "「だが、お前の力は確かに奴に通じていた」",
|
||||
"321000532_29": "「奴も分身を喪って多少なりとも力を削がれているはずだ」",
|
||||
"321000532_30": "「だといいデスけど……」",
|
||||
"321000532_31": "「あッ……そういえばッ!」",
|
||||
"321000532_32": "「どうした?」",
|
||||
"321000532_33": "「さっき、アイツが投げてきた針を弾いたデス」",
|
||||
"321000532_34": "「確か、あっちの方に――」",
|
||||
"321000532_35": "「あ、あそこにあるデスッ!」",
|
||||
"321000532_36": "「あッ! オオカミが針をくわえて?」",
|
||||
"321000532_37": "「オオカミの癖にネコババデスかッ!\\n 待てッ! 返すデスよッ!」",
|
||||
"321000532_38": "「ううッ……」",
|
||||
"321000532_39": "「無理をするな。急に慣れぬ力を使ったのだ。\\n 少しは身体を休める必要があるだろう」",
|
||||
"321000532_40": "「わかったデス……」"
|
||||
}
|
|
@ -1,76 +1,76 @@
|
|||
{
|
||||
"321000541_0": "「そうこうしてる内に、また夜になってしまったデスよ……」",
|
||||
"321000541_1": "「夜こそ奴らの本領だ。\\n くれぐれも油断するな」",
|
||||
"321000541_2": "「わかってるデス」",
|
||||
"321000541_3": "「あ。そういえば、紹介がまだだったデスね」",
|
||||
"321000541_4": "「アタシの名前は、暁切歌デス。改めてよろしくお願いするデス」",
|
||||
"321000541_5": "「暁か……。まさにヴァンパイアを滅ぼすのにはふさわしい名だな」",
|
||||
"321000541_6": "「そ、そうデスかね」",
|
||||
"321000541_7": "「ああ、実に良い名だ。\\n これも運命か……」",
|
||||
"321000541_8": "「……俺は、\\n ヴァンパイアハンターのクルースニクだ……」",
|
||||
"321000541_9": "「もっとも、俺のことは、既にある程度承知だろうがな」",
|
||||
"321000541_10": "「飛び飛びデスけど、記憶を見たデスからね」",
|
||||
"321000541_11": "「お前は、その年齢で化け物を相手に戦っているのか?\\n 確かに若い戦士はいないわけではないが――」",
|
||||
"321000541_12": "「まあ……昔からそうでしたからね。\\n 今ではこれが当たり前デス」",
|
||||
"321000541_13": "「そうか。ならば、俺と似たようなものなのだな」",
|
||||
"321000541_14": "「そうなんデスか?」",
|
||||
"321000541_15": "「ああ。我らヴァンパイアハンターは、\\n 生まれた時からヴァンパイアと戦う宿命を負わされた者たちだ」",
|
||||
"321000541_16": "「例の一族とかいう……」",
|
||||
"321000541_17": "「一族とは言っても、血縁とは限らない。ハンターとしての印を\\n 持って生まれた子供たちを引き取って、戦士として育てるのだ」",
|
||||
"321000541_18": "「それじゃ……ますますアタシと同じデスね」",
|
||||
"321000541_19": "(まるでフィーネの器として選ばれた、\\n アタシたちレセプターチルドレンみたいデス)",
|
||||
"321000541_20": "「そうか……だからこそ、お前の魂に共鳴したのかもしれないな」",
|
||||
"321000541_21": "「ところで……」",
|
||||
"321000541_22": "「どうした?」",
|
||||
"321000541_23": "「なんか、さっきとは随分印象が違うデスね。\\n 思ったより静かな感じデス」",
|
||||
"321000541_24": "「いや……ヴァンパイアとの戦いとなると、\\n どうにも激昂してしまってな……」",
|
||||
"321000541_25": "「なるほどデス。それだけ想いが強かったんデスね……」",
|
||||
"321000541_26": "「……かもしれん。\\n だからこそ、その銀の弾丸に俺の意識が宿ったのだろう」",
|
||||
"321000541_27": "「さっき、樹から回収した、この弾デスね……」",
|
||||
"321000541_28": "「こうして話しているのが、俺自身の魂なのか、\\n それともただの意識の残骸なのか、わからない」",
|
||||
"321000541_29": "「ともかく、こうして再び目覚めた以上は、\\n 今度こそ、どんな形ででも、奴を完全に滅ぼすつもりだ」",
|
||||
"321000541_30": "「もっとも、身体も無い今となっては、\\n お前にわずかな助力をするくらいしかできないがな」",
|
||||
"321000541_31": "「そんなことないデス。\\n おかげで、なんとかアイツと戦える自信がついたデスよ」",
|
||||
"321000541_32": "「でも……そもそも、あのヴァンパイアは何者なんデスか?」",
|
||||
"321000541_33": "「奴の名は、ヴラド3世だ」",
|
||||
"321000541_34": "「ああ、確かそんな名前を名乗ってたデスね」",
|
||||
"321000541_35": "「まさか、その名を知らぬのか?」",
|
||||
"321000541_36": "「……聞いたことないデス」",
|
||||
"321000541_37": "「この時代では忘れ去られた存在なのかもしれないな……。\\n 俺が倒したことで、後世にその名が伝わらなかったのだろうか」",
|
||||
"321000541_38": "「まあいい。\\n ともかく奴は、ある地方を治める貴族だった男だ」",
|
||||
"321000541_39": "「なぜ吸血鬼なんて怪物になったのか……。\\n いや、最初からそうだったのか、詳しいことはわからない」",
|
||||
"321000541_40": "「己の領土に攻めてくる敵をはじめ、その内に同じ貴族や\\n 領民たちを残忍な方法で殺し、その様を楽しむようになった」",
|
||||
"321000541_41": "「それが人々の間に噂として広がり、\\n 奴は怪物だと恐れられるようになったのだ」",
|
||||
"321000541_42": "「何年経っても変わらぬ外見、およそ人の心を持つと思えぬ所業、\\n いつの間にか領内に現れるようになった数多の化け物たち……」",
|
||||
"321000541_43": "「奴は生き血を啜るヴァンパイアの王……。\\n いつしか、そう呼ばれるようになっていた」",
|
||||
"321000541_44": "「そうして、ついに俺たちハンターに話が回ってきた。\\n 奴を滅ぼしてほしい、とな」",
|
||||
"321000541_45": "「だが、奴は俺たちの予想以上に強かった」",
|
||||
"321000541_46": "「長い年月で大量の血を吸って力をつけた奴は、\\n 多くの<ruby=けんぞく>眷属</ruby>と下僕を率いて、俺たちを迎え撃った」",
|
||||
"321000541_47": "「俺の仲間は1人、また1人と奴によって倒され、\\n 気づけば俺だけが残っていた……」",
|
||||
"321000541_48": "「俺は命を賭して最後の戦いを挑み、\\n 奴に銀の弾丸を撃ち込むことに成功した……」",
|
||||
"321000541_49": "「だが――」",
|
||||
"321000541_50": "「だが、なんデスか?」",
|
||||
"321000541_51": "「いや……なんでもない」",
|
||||
"321000541_52": "「それで俺は相打ちになり、\\n さっき目覚めて、今に至ると言ったところだ」",
|
||||
"321000541_53": "「そうだったんデスね……」",
|
||||
"321000541_54": "「他に、何か知りたいことはあるか?」",
|
||||
"321000541_55": "「さっきアイツを倒したとき、分身とか言ってたデスけど……。\\n 確かなんデスか?」",
|
||||
"321000541_56": "「その通りだ。\\n あれは奴の本体じゃなかった」",
|
||||
"321000541_57": "「でも、なんで分身なんデスか?」",
|
||||
"321000541_58": "「薄暗かったとはいえ、日中は、奴の力は半減するからな。\\n 警戒したのだろう」",
|
||||
"321000541_59": "「だから代わりに分身を……。\\n やっぱり、ヴァンパイアは日の光に弱いんデスね」",
|
||||
"321000541_60": "「あ、分身ってことは、アイツを倒しても鮮血の針の呪いは……」",
|
||||
"321000541_61": "「もちろん解けていないだろうな」",
|
||||
"321000541_62": "「どうした、あの針に刺された仲間でもいるのか?」",
|
||||
"321000541_63": "「そうなんデス……。\\n アタシの家族が……」",
|
||||
"321000541_64": "「って、研究所でのことは覚えてないデスか?」",
|
||||
"321000541_65": "「ああ。俺自身が目覚めたのは、本当にさっきのことだからな」",
|
||||
"321000541_66": "「銀の弾丸が起動した時じゃなかったんデスか……」",
|
||||
"321000541_67": "「恐らくは弾丸としてヴァンパイア相手に使われたことで、\\n 眠っていた俺の思念が目覚めることができたのだろうな」",
|
||||
"321000541_68": "「そうだったんデスか……。\\n やっぱり、あの針を持って行かれたのが悔やまれるデス……」",
|
||||
"321000541_69": "「あれがあれば、マリアたちの呪いの進行を\\n 食い止めることができるかもしれないのに……」",
|
||||
"321000541_70": "「針のことは諦めろ。\\n どのみち、奴を倒さねば呪いは完全には解けないのだからな」",
|
||||
"321000541_71": "「そうデスか……」",
|
||||
"321000541_72": "「もう質問がないなら、少しだけでも寝ておくがいい。\\n その間は俺が見張っていよう」",
|
||||
"321000541_73": "「それじゃ、お言葉に甘えてそうさせてもらうデス……」"
|
||||
{
|
||||
"321000541_0": "「そうこうしてる内に、また夜になってしまったデスよ……」",
|
||||
"321000541_1": "「夜こそ奴らの本領だ。\\n くれぐれも油断するな」",
|
||||
"321000541_2": "「わかってるデス」",
|
||||
"321000541_3": "「あ。そういえば、紹介がまだだったデスね」",
|
||||
"321000541_4": "「アタシの名前は、暁切歌デス。改めてよろしくお願いするデス」",
|
||||
"321000541_5": "「暁か……。まさにヴァンパイアを滅ぼすのにはふさわしい名だな」",
|
||||
"321000541_6": "「そ、そうデスかね」",
|
||||
"321000541_7": "「ああ、実に良い名だ。\\n これも運命か……」",
|
||||
"321000541_8": "「……俺は、\\n ヴァンパイアハンターのクルースニクだ……」",
|
||||
"321000541_9": "「もっとも、俺のことは、既にある程度承知だろうがな」",
|
||||
"321000541_10": "「飛び飛びデスけど、記憶を見たデスからね」",
|
||||
"321000541_11": "「お前は、その年齢で化け物を相手に戦っているのか?\\n 確かに若い戦士はいないわけではないが――」",
|
||||
"321000541_12": "「まあ……昔からそうでしたからね。\\n 今ではこれが当たり前デス」",
|
||||
"321000541_13": "「そうか。ならば、俺と似たようなものなのだな」",
|
||||
"321000541_14": "「そうなんデスか?」",
|
||||
"321000541_15": "「ああ。我らヴァンパイアハンターは、\\n 生まれた時からヴァンパイアと戦う宿命を負わされた者たちだ」",
|
||||
"321000541_16": "「例の一族とかいう……」",
|
||||
"321000541_17": "「一族とは言っても、血縁とは限らない。ハンターとしての印を\\n 持って生まれた子供たちを引き取って、戦士として育てるのだ」",
|
||||
"321000541_18": "「それじゃ……ますますアタシと同じデスね」",
|
||||
"321000541_19": "(まるでフィーネの器として選ばれた、\\n アタシたちレセプターチルドレンみたいデス)",
|
||||
"321000541_20": "「そうか……だからこそ、お前の魂に共鳴したのかもしれないな」",
|
||||
"321000541_21": "「ところで……」",
|
||||
"321000541_22": "「どうした?」",
|
||||
"321000541_23": "「なんか、さっきとは随分印象が違うデスね。\\n 思ったより静かな感じデス」",
|
||||
"321000541_24": "「いや……ヴァンパイアとの戦いとなると、\\n どうにも激昂してしまってな……」",
|
||||
"321000541_25": "「なるほどデス。それだけ想いが強かったんデスね……」",
|
||||
"321000541_26": "「……かもしれん。\\n だからこそ、その銀の弾丸に俺の意識が宿ったのだろう」",
|
||||
"321000541_27": "「さっき、樹から回収した、この弾デスね……」",
|
||||
"321000541_28": "「こうして話しているのが、俺自身の魂なのか、\\n それともただの意識の残骸なのか、わからない」",
|
||||
"321000541_29": "「ともかく、こうして再び目覚めた以上は、\\n 今度こそ、どんな形ででも、奴を完全に滅ぼすつもりだ」",
|
||||
"321000541_30": "「もっとも、身体も無い今となっては、\\n お前にわずかな助力をするくらいしかできないがな」",
|
||||
"321000541_31": "「そんなことないデス。\\n おかげで、なんとかアイツと戦える自信がついたデスよ」",
|
||||
"321000541_32": "「でも……そもそも、あのヴァンパイアは何者なんデスか?」",
|
||||
"321000541_33": "「奴の名は、ヴラド3世だ」",
|
||||
"321000541_34": "「ああ、確かそんな名前を名乗ってたデスね」",
|
||||
"321000541_35": "「まさか、その名を知らぬのか?」",
|
||||
"321000541_36": "「……聞いたことないデス」",
|
||||
"321000541_37": "「この時代では忘れ去られた存在なのかもしれないな……。\\n 俺が倒したことで、後世にその名が伝わらなかったのだろうか」",
|
||||
"321000541_38": "「まあいい。\\n ともかく奴は、ある地方を治める貴族だった男だ」",
|
||||
"321000541_39": "「なぜ吸血鬼なんて怪物になったのか……。\\n いや、最初からそうだったのか、詳しいことはわからない」",
|
||||
"321000541_40": "「己の領土に攻めてくる敵をはじめ、その内に同じ貴族や\\n 領民たちを残忍な方法で殺し、その様を楽しむようになった」",
|
||||
"321000541_41": "「それが人々の間に噂として広がり、\\n 奴は怪物だと恐れられるようになったのだ」",
|
||||
"321000541_42": "「何年経っても変わらぬ外見、およそ人の心を持つと思えぬ所業、\\n いつの間にか領内に現れるようになった数多の化け物たち……」",
|
||||
"321000541_43": "「奴は生き血を啜るヴァンパイアの王……。\\n いつしか、そう呼ばれるようになっていた」",
|
||||
"321000541_44": "「そうして、ついに俺たちハンターに話が回ってきた。\\n 奴を滅ぼしてほしい、とな」",
|
||||
"321000541_45": "「だが、奴は俺たちの予想以上に強かった」",
|
||||
"321000541_46": "「長い年月で大量の血を吸って力をつけた奴は、\\n 多くの<ruby=けんぞく>眷属</ruby>と下僕を率いて、俺たちを迎え撃った」",
|
||||
"321000541_47": "「俺の仲間は1人、また1人と奴によって倒され、\\n 気づけば俺だけが残っていた……」",
|
||||
"321000541_48": "「俺は命を賭して最後の戦いを挑み、\\n 奴に銀の弾丸を撃ち込むことに成功した……」",
|
||||
"321000541_49": "「だが――」",
|
||||
"321000541_50": "「だが、なんデスか?」",
|
||||
"321000541_51": "「いや……なんでもない」",
|
||||
"321000541_52": "「それで俺は相打ちになり、\\n さっき目覚めて、今に至ると言ったところだ」",
|
||||
"321000541_53": "「そうだったんデスね……」",
|
||||
"321000541_54": "「他に、何か知りたいことはあるか?」",
|
||||
"321000541_55": "「さっきアイツを倒したとき、分身とか言ってたデスけど……。\\n 確かなんデスか?」",
|
||||
"321000541_56": "「その通りだ。\\n あれは奴の本体じゃなかった」",
|
||||
"321000541_57": "「でも、なんで分身なんデスか?」",
|
||||
"321000541_58": "「薄暗かったとはいえ、日中は、奴の力は半減するからな。\\n 警戒したのだろう」",
|
||||
"321000541_59": "「だから代わりに分身を……。\\n やっぱり、ヴァンパイアは日の光に弱いんデスね」",
|
||||
"321000541_60": "「あ、分身ってことは、アイツを倒しても鮮血の針の呪いは……」",
|
||||
"321000541_61": "「もちろん解けていないだろうな」",
|
||||
"321000541_62": "「どうした、あの針に刺された仲間でもいるのか?」",
|
||||
"321000541_63": "「そうなんデス……。\\n アタシの家族が……」",
|
||||
"321000541_64": "「って、研究所でのことは覚えてないデスか?」",
|
||||
"321000541_65": "「ああ。俺自身が目覚めたのは、本当にさっきのことだからな」",
|
||||
"321000541_66": "「銀の弾丸が起動した時じゃなかったんデスか……」",
|
||||
"321000541_67": "「恐らくは弾丸としてヴァンパイア相手に使われたことで、\\n 眠っていた俺の思念が目覚めることができたのだろうな」",
|
||||
"321000541_68": "「そうだったんデスか……。\\n やっぱり、あの針を持って行かれたのが悔やまれるデス……」",
|
||||
"321000541_69": "「あれがあれば、マリアたちの呪いの進行を\\n 食い止めることができるかもしれないのに……」",
|
||||
"321000541_70": "「針のことは諦めろ。\\n どのみち、奴を倒さねば呪いは完全には解けないのだからな」",
|
||||
"321000541_71": "「そうデスか……」",
|
||||
"321000541_72": "「もう質問がないなら、少しだけでも寝ておくがいい。\\n その間は俺が見張っていよう」",
|
||||
"321000541_73": "「それじゃ、お言葉に甘えてそうさせてもらうデス……」"
|
||||
}
|
|
@ -1,57 +1,57 @@
|
|||
{
|
||||
"321000611_0": "赤い雨",
|
||||
"321000611_1": "「なるほど、状況はわかりました」",
|
||||
"321000611_2": "「対ヴァンパイアの専門知識と力を得られたのは<ruby=ぎょうこう>僥倖</ruby>でしたね」",
|
||||
"321000611_3": "「はいデス。これからまた、アイツの元に向かうデス」",
|
||||
"321000611_4": "「本当は夜が明けるのを待った方がよいのでしょうが……」",
|
||||
"321000611_5": "「残念ながら、時間はあまり残されていないようです」",
|
||||
"321000611_6": "「くれぐれも頼みましたよ」",
|
||||
"321000611_7": "「もちろんデス。マム……3人のことをよろしくデス」",
|
||||
"321000611_8": "「行くのか?」",
|
||||
"321000611_9": "「時間も無いデスからね。道案内、お願いするデス」",
|
||||
"321000611_10": "「ああ、任せておけ。\\n 奴の気配ならば、どこに行こうとも追跡可能だ」",
|
||||
"321000611_11": "「ありがたいデスけど、どうしてわかるんデスか?」",
|
||||
"321000611_12": "「恐らくだが、長い間奴を封じる弾丸として、\\n 奴の遺骸の中にいたせいだろうな」",
|
||||
"321000611_13": "「だが同じ理由で、奴も銀の弾丸の気配は感知しているだろう。\\n その分危険も増すことになるがな」",
|
||||
"321000611_14": "「どうせこっちの居場所は最初からバレバレデス。\\n アイツには<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>もオオカミもついてるデスからね」",
|
||||
"321000611_15": "「違いない」",
|
||||
"321000611_16": "「それに、向こうからかかってくるなら、望むところデス」",
|
||||
"321000611_17": "「ああ。奴を倒さねば、鮮血の針の呪いは解けないのだからな」",
|
||||
"321000611_18": "「あ、針って言えば――。\\n どうしてあの時、アタシはあの針を弾けたんデスかね?」",
|
||||
"321000611_19": "「自分で弾いた覚えはないデス……」",
|
||||
"321000611_20": "「ああ、そのことか」",
|
||||
"321000611_21": "「俺たちヴァンパイアハンターはヴァンパイアと戦う際に、\\n いくつかの準備をするようにしている」",
|
||||
"321000611_22": "「そのひとつが、呪い対策だ」",
|
||||
"321000611_23": "「バリアみたいなものデスか?」",
|
||||
"321000611_24": "「バリア? なんだそれは?」",
|
||||
"321000611_25": "「あ、なんでもないデスよ……ッ!」",
|
||||
"321000611_26": "「お前の纏う聖遺物――確か、イガリマと言ったか?\\n それの本来の力についてはよくわからないが――」",
|
||||
"321000611_27": "「さっきのお前の姿からは、俺たちと同質の力を感じた」",
|
||||
"321000611_28": "「それって、やっぱり心象変化の影響デスかね……?」",
|
||||
"321000611_29": "「恐らく、その心象変化とかいうものなんだろう」",
|
||||
"321000611_30": "「我々ハンターの力の影響を受けたということなら、\\n その特性を受け継いだ装備と化したというところだろうな」",
|
||||
"321000611_31": "「とにかく、あの針は心配しなくていいってことデスか?」",
|
||||
"321000611_32": "「まあ、そういうことだろう」",
|
||||
"321000611_33": "「なら、思う存分戦えるデスよッ!」",
|
||||
"321000611_34": "「アタシまで呪いにやられたら即ゲームオーバーだと思うと、\\n 戦いにくかったデス」",
|
||||
"321000611_35": "「けど、これで真っ向勝負に持ち込めるデスッ!」",
|
||||
"321000611_36": "「そうだな……」",
|
||||
"321000611_37": "「さて、と。ちょっと休んで疲れも取れたし、\\n アイツを追うとするデスよッ!」",
|
||||
"321000611_38": "「それじゃ、出発――あッ!」",
|
||||
"321000611_39": "「どうした?」",
|
||||
"321000611_40": "「こっちの気配が向こうにも筒抜けってことは、アイツは逃げ\\n ようと思えばいつでも逃げられるってことじゃ……?」",
|
||||
"321000611_41": "「そのまま時間切れまで逃げられたら、マリアたちが……」",
|
||||
"321000611_42": "「いや、それはないだろう」",
|
||||
"321000611_43": "「なんでデスか?」",
|
||||
"321000611_44": "「支配者であり嗜虐者である奴の性格とプライドは、\\n 狩人から逃げ続けることなど、己に許さないだろう」",
|
||||
"321000611_45": "「逆に己を狙ってきた狩人を返り討ちにすることを愉しむような、\\n 傲慢で残虐な性格だからな」",
|
||||
"321000611_46": "「恐らく、今頃は準備万端、\\n 手ぐすね引いて待ち構えているだろう」",
|
||||
"321000611_47": "「嫌な性格デース……」",
|
||||
"321000611_48": "「むッ?」",
|
||||
"321000611_49": "「どうしたんデスか?」",
|
||||
"321000611_50": "「奴め……思った以上に狩りたてる気が満々だったようだな」",
|
||||
"321000611_51": "「来るぞッ!」",
|
||||
"321000611_52": "「またこいつらデスかッ!? アタシが言うのもなんデスが\\n 馬鹿のひとつ覚えにも程があるデスよッ!」",
|
||||
"321000611_53": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000611_54": "「けど、こっちも黙って狩られてやるつもりはないデスッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000611_0": "赤い雨",
|
||||
"321000611_1": "「なるほど、状況はわかりました」",
|
||||
"321000611_2": "「対ヴァンパイアの専門知識と力を得られたのは<ruby=ぎょうこう>僥倖</ruby>でしたね」",
|
||||
"321000611_3": "「はいデス。これからまた、アイツの元に向かうデス」",
|
||||
"321000611_4": "「本当は夜が明けるのを待った方がよいのでしょうが……」",
|
||||
"321000611_5": "「残念ながら、時間はあまり残されていないようです」",
|
||||
"321000611_6": "「くれぐれも頼みましたよ」",
|
||||
"321000611_7": "「もちろんデス。マム……3人のことをよろしくデス」",
|
||||
"321000611_8": "「行くのか?」",
|
||||
"321000611_9": "「時間も無いデスからね。道案内、お願いするデス」",
|
||||
"321000611_10": "「ああ、任せておけ。\\n 奴の気配ならば、どこに行こうとも追跡可能だ」",
|
||||
"321000611_11": "「ありがたいデスけど、どうしてわかるんデスか?」",
|
||||
"321000611_12": "「恐らくだが、長い間奴を封じる弾丸として、\\n 奴の遺骸の中にいたせいだろうな」",
|
||||
"321000611_13": "「だが同じ理由で、奴も銀の弾丸の気配は感知しているだろう。\\n その分危険も増すことになるがな」",
|
||||
"321000611_14": "「どうせこっちの居場所は最初からバレバレデス。\\n アイツには<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>もオオカミもついてるデスからね」",
|
||||
"321000611_15": "「違いない」",
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||||
"321000611_16": "「それに、向こうからかかってくるなら、望むところデス」",
|
||||
"321000611_17": "「ああ。奴を倒さねば、鮮血の針の呪いは解けないのだからな」",
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"321000611_18": "「あ、針って言えば――。\\n どうしてあの時、アタシはあの針を弾けたんデスかね?」",
|
||||
"321000611_19": "「自分で弾いた覚えはないデス……」",
|
||||
"321000611_20": "「ああ、そのことか」",
|
||||
"321000611_21": "「俺たちヴァンパイアハンターはヴァンパイアと戦う際に、\\n いくつかの準備をするようにしている」",
|
||||
"321000611_22": "「そのひとつが、呪い対策だ」",
|
||||
"321000611_23": "「バリアみたいなものデスか?」",
|
||||
"321000611_24": "「バリア? なんだそれは?」",
|
||||
"321000611_25": "「あ、なんでもないデスよ……ッ!」",
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||||
"321000611_26": "「お前の纏う聖遺物――確か、イガリマと言ったか?\\n それの本来の力についてはよくわからないが――」",
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||||
"321000611_27": "「さっきのお前の姿からは、俺たちと同質の力を感じた」",
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"321000611_28": "「それって、やっぱり心象変化の影響デスかね……?」",
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||||
"321000611_29": "「恐らく、その心象変化とかいうものなんだろう」",
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"321000611_30": "「我々ハンターの力の影響を受けたということなら、\\n その特性を受け継いだ装備と化したというところだろうな」",
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"321000611_31": "「とにかく、あの針は心配しなくていいってことデスか?」",
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"321000611_32": "「まあ、そういうことだろう」",
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"321000611_33": "「なら、思う存分戦えるデスよッ!」",
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"321000611_34": "「アタシまで呪いにやられたら即ゲームオーバーだと思うと、\\n 戦いにくかったデス」",
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"321000611_43": "「なんでデスか?」",
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||||
"321000611_44": "「支配者であり嗜虐者である奴の性格とプライドは、\\n 狩人から逃げ続けることなど、己に許さないだろう」",
|
||||
"321000611_45": "「逆に己を狙ってきた狩人を返り討ちにすることを愉しむような、\\n 傲慢で残虐な性格だからな」",
|
||||
"321000611_46": "「恐らく、今頃は準備万端、\\n 手ぐすね引いて待ち構えているだろう」",
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||||
"321000611_47": "「嫌な性格デース……」",
|
||||
"321000611_48": "「むッ?」",
|
||||
"321000611_49": "「どうしたんデスか?」",
|
||||
"321000611_50": "「奴め……思った以上に狩りたてる気が満々だったようだな」",
|
||||
"321000611_51": "「来るぞッ!」",
|
||||
"321000611_52": "「またこいつらデスかッ!? アタシが言うのもなんデスが\\n 馬鹿のひとつ覚えにも程があるデスよッ!」",
|
||||
"321000611_53": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000611_54": "「けど、こっちも黙って狩られてやるつもりはないデスッ!」"
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||||
}
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|
@ -1,26 +1,26 @@
|
|||
{
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||||
"321000612_0": "「このギアのおかげで、かなり楽に戦えるようになったデス」",
|
||||
"321000612_1": "「でも、あのオオカミとか<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>はキリがないデスね……」",
|
||||
"321000612_2": "「それはそうだ。奴の下僕は、倒しても倒しても、\\n 奴本人の意志と力で無限に召喚できるはずだからな」",
|
||||
"321000612_3": "「なんデスとッ!?」",
|
||||
"321000612_4": "「まだ<ruby=けんぞく>眷属</ruby>がいないだけ、俺の時よりはマシだが……」",
|
||||
"321000612_5": "「とにかく雑魚との戦いは極力避けて、\\n 奴本体を仕留めるとしよう」",
|
||||
"321000612_6": "「了解デス。\\n ところで、肝心のアイツの本拠地はそろそろデスか……?」",
|
||||
"321000612_7": "「ああ、間違いない。\\n それに、この辺りには見覚えが……やはりな」",
|
||||
"321000612_8": "「知ってる場所に向かってるデスか?」",
|
||||
"321000612_9": "「恐らく奴は、城にいる」",
|
||||
"321000612_10": "「あの、記憶で見た――」",
|
||||
"321000612_11": "「ああ」",
|
||||
"321000612_12": "「ということは、前回俺が倒したときと\\n 同じ計画を動かそうとしているんだろう」",
|
||||
"321000612_13": "「計画デスか?」",
|
||||
"321000612_14": "「奴はあの針を使って、人類を選別、淘汰しようとしているのだ」",
|
||||
"321000612_15": "「選別って……?」",
|
||||
"321000612_16": "「鮮血の針に刺された者は、\\n 必ず<ruby=けんぞく>眷属</ruby>になるというわけではない」",
|
||||
"321000612_17": "「適性がないものは、肉体の変容に耐えきれず、死に至るのだ。\\n つまり、奴はそうして人類を分けようとしている」",
|
||||
"321000612_18": "「淘汰されるべき『人間』と\\n 自らの<ruby=けんぞく>眷属</ruby>としての『ヴァンパイア』に……」",
|
||||
"321000612_19": "「そんな……」",
|
||||
"321000612_20": "「もちろん人類を皆殺しにするつもりはないだろうが……最小\\n 限の人間だけを『餌』として残した世界にするつもりだろう」",
|
||||
"321000612_21": "「そんなの絶対に、絶対にッ! 許せないデスよッ!」",
|
||||
"321000612_22": "「だからこそ、止めなければならない。\\n 今度こそ、永遠にな」",
|
||||
"321000612_23": "「急ぐデスッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000612_0": "「このギアのおかげで、かなり楽に戦えるようになったデス」",
|
||||
"321000612_1": "「でも、あのオオカミとか<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>はキリがないデスね……」",
|
||||
"321000612_2": "「それはそうだ。奴の下僕は、倒しても倒しても、\\n 奴本人の意志と力で無限に召喚できるはずだからな」",
|
||||
"321000612_3": "「なんデスとッ!?」",
|
||||
"321000612_4": "「まだ<ruby=けんぞく>眷属</ruby>がいないだけ、俺の時よりはマシだが……」",
|
||||
"321000612_5": "「とにかく雑魚との戦いは極力避けて、\\n 奴本体を仕留めるとしよう」",
|
||||
"321000612_6": "「了解デス。\\n ところで、肝心のアイツの本拠地はそろそろデスか……?」",
|
||||
"321000612_7": "「ああ、間違いない。\\n それに、この辺りには見覚えが……やはりな」",
|
||||
"321000612_8": "「知ってる場所に向かってるデスか?」",
|
||||
"321000612_9": "「恐らく奴は、城にいる」",
|
||||
"321000612_10": "「あの、記憶で見た――」",
|
||||
"321000612_11": "「ああ」",
|
||||
"321000612_12": "「ということは、前回俺が倒したときと\\n 同じ計画を動かそうとしているんだろう」",
|
||||
"321000612_13": "「計画デスか?」",
|
||||
"321000612_14": "「奴はあの針を使って、人類を選別、淘汰しようとしているのだ」",
|
||||
"321000612_15": "「選別って……?」",
|
||||
"321000612_16": "「鮮血の針に刺された者は、\\n 必ず<ruby=けんぞく>眷属</ruby>になるというわけではない」",
|
||||
"321000612_17": "「適性がないものは、肉体の変容に耐えきれず、死に至るのだ。\\n つまり、奴はそうして人類を分けようとしている」",
|
||||
"321000612_18": "「淘汰されるべき『人間』と\\n 自らの<ruby=けんぞく>眷属</ruby>としての『ヴァンパイア』に……」",
|
||||
"321000612_19": "「そんな……」",
|
||||
"321000612_20": "「もちろん人類を皆殺しにするつもりはないだろうが……最小\\n 限の人間だけを『餌』として残した世界にするつもりだろう」",
|
||||
"321000612_21": "「そんなの絶対に、絶対にッ! 許せないデスよッ!」",
|
||||
"321000612_22": "「だからこそ、止めなければならない。\\n 今度こそ、永遠にな」",
|
||||
"321000612_23": "「急ぐデスッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,50 +1,50 @@
|
|||
{
|
||||
"321000621_0": "「これが、今の人間どもの世界か……」",
|
||||
"321000621_1": "「我が眠っている間に、また随分と数を増やしたものだ、\\n ゴミどもめが……」",
|
||||
"321000621_2": "「産めよ、増やせよ、地に満ちよ、か……。\\n あさましい教えよ」",
|
||||
"321000621_3": "「まあ、いい……」",
|
||||
"321000621_4": "「さあ、審判の時は来たッ!」",
|
||||
"321000621_5": "「我は劣等種に一切の権利を認めはしないッ!」",
|
||||
"321000621_6": "「この洗礼の雨をもって、\\n 貴様らを種としての次の階梯へと導いてやろうッ!」",
|
||||
"321000621_7": "「無事に階梯を昇ってくるか、さもなくば死をッ!」",
|
||||
"321000621_8": "「鮮血の針――カズィクル・ベイよッ!\\n 我が魔力をッ! 魂の欠片を存分に吸うが良いッ!」",
|
||||
"321000621_9": "「さあ――新たなる神聖な世界の始まりだッ!」",
|
||||
"321000621_10": "「ククク……ハハハ……ハ――ッハッハッハッ!!」",
|
||||
"321000621_11": "「暁。起きろ」",
|
||||
"321000621_12": "「どうしたんデス……」",
|
||||
"321000621_13": "「ま、また、敵デスかッ!?」",
|
||||
"321000621_14": "「落ち着け。\\n どうも、それがお前を呼んでいるようだ」",
|
||||
"321000621_15": "「あ、通信機……。\\n マムからの呼び出しみたいデス……」",
|
||||
"321000621_16": "「ごめんデス、マム……ちょっと寝てたデス」",
|
||||
"321000621_17": "「ああ、無事でしたか。\\n よかった……」",
|
||||
"321000621_18": "「なんとか無事デス……。\\n 夜中じゅう、敵に襲われて散々だったデスけど……」",
|
||||
"321000621_19": "「どうしたんデスか?」",
|
||||
"321000621_20": "「悪い知らせがあります」",
|
||||
"321000621_21": "「ま、まさかマリアたちが……」",
|
||||
"321000621_22": "「いえ、彼女たちはまだ大丈夫です」",
|
||||
"321000621_23": "「ですが、昨夜の深夜、\\n ロンドンでヴァンパイアらしき姿が確認されました」",
|
||||
"321000621_24": "「ロ、ロンドンデスかッ!? いつの間に――」",
|
||||
"321000621_25": "「お前が力尽きて寝ている間、確かにひととき、\\n 奴の気配が大きく動いたことがあったが……その時だろう」",
|
||||
"321000621_26": "「それで、アイツはロンドンで一体何をやってるんデスか?」",
|
||||
"321000621_27": "「空から赤い雨が降り注いだことで謎の疫病が広がり、\\n 人々が次々と倒れ、大混乱となっているという話です」",
|
||||
"321000621_28": "「赤い雨……それに疫病ッ!?\\n まさか――」",
|
||||
"321000621_29": "「ええ。届いた情報から判断するに、\\n 症状はマリアたちに極めて酷似しています」",
|
||||
"321000621_30": "「間違いなく、鮮血の針によるものだろうな」",
|
||||
"321000621_31": "「奴は過去にも同じことを行い、\\n 実際に、ある都市が滅んだ……」",
|
||||
"321000621_32": "「昨日話していた計画デスかッ!?」",
|
||||
"321000621_33": "「そうだ。放っておけば、数日で奴の仲間が誕生する。\\n そして同時に、選別に漏れた多くの者が死ぬことになる」",
|
||||
"321000621_34": "「しかも、被害はその都市だけで済むまい。\\n 奴は次々と、その選別と淘汰を進めていくつもりだろう」",
|
||||
"321000621_35": "「それまでに絶対止めるデスよッ!」",
|
||||
"321000621_36": "「マム……。\\n マリアたちの様子は――?」",
|
||||
"321000621_37": "「今はなんとか……小康状態を維持しています」",
|
||||
"321000621_38": "「そうデスか……よかったデス……」",
|
||||
"321000621_39": "(マムの声……相当悪いみたいデスね……)",
|
||||
"321000621_40": "「それじゃ、アタシは進むデスよ」",
|
||||
"321000621_41": "「ええ……無茶はしないように、と言いたいところですが、\\n 今はあなただけが頼りです」",
|
||||
"321000621_42": "「頼みましたよ」",
|
||||
"321000621_43": "「……きっと、もうマリアたちに\\n 時間はあまり残されてないデスね……」",
|
||||
"321000621_44": "「ああ……恐らくな。経験からして、どんなに耐性が強くとも、\\n あと一晩か二晩といったところだろう」",
|
||||
"321000621_45": "「そう、デスか……」",
|
||||
"321000621_46": "「それにマリアたちだけじゃなく、アイツにやられた他の人\\n たちも、今苦しんでいるんデスよね……なら――」",
|
||||
"321000621_47": "「アタシが絶対の絶対に、アイツを止めるデスよッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000621_0": "「これが、今の人間どもの世界か……」",
|
||||
"321000621_1": "「我が眠っている間に、また随分と数を増やしたものだ、\\n ゴミどもめが……」",
|
||||
"321000621_2": "「産めよ、増やせよ、地に満ちよ、か……。\\n あさましい教えよ」",
|
||||
"321000621_3": "「まあ、いい……」",
|
||||
"321000621_4": "「さあ、審判の時は来たッ!」",
|
||||
"321000621_5": "「我は劣等種に一切の権利を認めはしないッ!」",
|
||||
"321000621_6": "「この洗礼の雨をもって、\\n 貴様らを種としての次の階梯へと導いてやろうッ!」",
|
||||
"321000621_7": "「無事に階梯を昇ってくるか、さもなくば死をッ!」",
|
||||
"321000621_8": "「鮮血の針――カズィクル・ベイよッ!\\n 我が魔力をッ! 魂の欠片を存分に吸うが良いッ!」",
|
||||
"321000621_9": "「さあ――新たなる神聖な世界の始まりだッ!」",
|
||||
"321000621_10": "「ククク……ハハハ……ハ――ッハッハッハッ!!」",
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||||
"321000621_11": "「暁。起きろ」",
|
||||
"321000621_12": "「どうしたんデス……」",
|
||||
"321000621_13": "「ま、また、敵デスかッ!?」",
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||||
"321000621_14": "「落ち着け。\\n どうも、それがお前を呼んでいるようだ」",
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||||
"321000621_15": "「あ、通信機……。\\n マムからの呼び出しみたいデス……」",
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||||
"321000621_16": "「ごめんデス、マム……ちょっと寝てたデス」",
|
||||
"321000621_17": "「ああ、無事でしたか。\\n よかった……」",
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||||
"321000621_18": "「なんとか無事デス……。\\n 夜中じゅう、敵に襲われて散々だったデスけど……」",
|
||||
"321000621_19": "「どうしたんデスか?」",
|
||||
"321000621_20": "「悪い知らせがあります」",
|
||||
"321000621_21": "「ま、まさかマリアたちが……」",
|
||||
"321000621_22": "「いえ、彼女たちはまだ大丈夫です」",
|
||||
"321000621_23": "「ですが、昨夜の深夜、\\n ロンドンでヴァンパイアらしき姿が確認されました」",
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||||
"321000621_24": "「ロ、ロンドンデスかッ!? いつの間に――」",
|
||||
"321000621_25": "「お前が力尽きて寝ている間、確かにひととき、\\n 奴の気配が大きく動いたことがあったが……その時だろう」",
|
||||
"321000621_26": "「それで、アイツはロンドンで一体何をやってるんデスか?」",
|
||||
"321000621_27": "「空から赤い雨が降り注いだことで謎の疫病が広がり、\\n 人々が次々と倒れ、大混乱となっているという話です」",
|
||||
"321000621_28": "「赤い雨……それに疫病ッ!?\\n まさか――」",
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||||
"321000621_29": "「ええ。届いた情報から判断するに、\\n 症状はマリアたちに極めて酷似しています」",
|
||||
"321000621_30": "「間違いなく、鮮血の針によるものだろうな」",
|
||||
"321000621_31": "「奴は過去にも同じことを行い、\\n 実際に、ある都市が滅んだ……」",
|
||||
"321000621_32": "「昨日話していた計画デスかッ!?」",
|
||||
"321000621_33": "「そうだ。放っておけば、数日で奴の仲間が誕生する。\\n そして同時に、選別に漏れた多くの者が死ぬことになる」",
|
||||
"321000621_34": "「しかも、被害はその都市だけで済むまい。\\n 奴は次々と、その選別と淘汰を進めていくつもりだろう」",
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||||
"321000621_35": "「それまでに絶対止めるデスよッ!」",
|
||||
"321000621_36": "「マム……。\\n マリアたちの様子は――?」",
|
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"321000621_37": "「今はなんとか……小康状態を維持しています」",
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||||
"321000621_38": "「そうデスか……よかったデス……」",
|
||||
"321000621_39": "(マムの声……相当悪いみたいデスね……)",
|
||||
"321000621_40": "「それじゃ、アタシは進むデスよ」",
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"321000621_41": "「ええ……無茶はしないように、と言いたいところですが、\\n 今はあなただけが頼りです」",
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"321000621_42": "「頼みましたよ」",
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"321000621_43": "「……きっと、もうマリアたちに\\n 時間はあまり残されてないデスね……」",
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"321000621_44": "「ああ……恐らくな。経験からして、どんなに耐性が強くとも、\\n あと一晩か二晩といったところだろう」",
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"321000621_45": "「そう、デスか……」",
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"321000621_46": "「それにマリアたちだけじゃなく、アイツにやられた他の人\\n たちも、今苦しんでいるんデスよね……なら――」",
|
||||
"321000621_47": "「アタシが絶対の絶対に、アイツを止めるデスよッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,13 +1,13 @@
|
|||
{
|
||||
"321000622_0": "「そこをどくデスッ!!」",
|
||||
"321000622_1": "「もうすぐ奴の城だぞッ!」",
|
||||
"321000622_2": "「このまま一気に突っ込むデスッ!」",
|
||||
"321000622_3": "「クックック……もうすぐ、もうすぐだッ!\\n 首を洗って待っているがいい、ヴラドめッ!」",
|
||||
"321000622_4": "「な、なんだかクルースニクさんのテンションが\\n おかしくなってきたデスね……」",
|
||||
"321000622_5": "「ちょっとだけ不安になってきたデスよ……」",
|
||||
"321000622_6": "「どうした、暁?」",
|
||||
"321000622_7": "「い、いやなんでもないデスよ?」",
|
||||
"321000622_8": "「不安も迷いも恐怖も。\\n 今は全部捨てて、前に進むことだけに集中するデス」",
|
||||
"321000622_9": "「そうデス。\\n 調、マリア、セレナ、そしてみんなのために……」",
|
||||
"321000622_10": "「アタシは、この命に代えてでもアイツを――ッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000622_0": "「そこをどくデスッ!!」",
|
||||
"321000622_1": "「もうすぐ奴の城だぞッ!」",
|
||||
"321000622_2": "「このまま一気に突っ込むデスッ!」",
|
||||
"321000622_3": "「クックック……もうすぐ、もうすぐだッ!\\n 首を洗って待っているがいい、ヴラドめッ!」",
|
||||
"321000622_4": "「な、なんだかクルースニクさんのテンションが\\n おかしくなってきたデスね……」",
|
||||
"321000622_5": "「ちょっとだけ不安になってきたデスよ……」",
|
||||
"321000622_6": "「どうした、暁?」",
|
||||
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|
||||
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|
||||
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|
||||
"321000622_10": "「アタシは、この命に代えてでもアイツを――ッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,55 +1,55 @@
|
|||
{
|
||||
"321000631_0": "「ナスターシャ教授……」",
|
||||
"321000631_1": "「なんですか?」",
|
||||
"321000631_2": "「お客様がお見えになっています」",
|
||||
"321000631_3": "「後にしてもらってください。\\n 今はとても手が放せません」",
|
||||
"321000631_4": "「いえ、それがS.O.N.G.からのご使者と……」",
|
||||
"321000631_5": "「なんですって?」",
|
||||
"321000631_6": "「これが――」",
|
||||
"321000631_7": "「はい、切歌ちゃん経由でいただいたデータを、\\n S.O.N.G.の研究員が解析した途中結果が入ってます」",
|
||||
"321000631_8": "「既に分析済のものと重複している可能性も\\n あります……とのことですが」",
|
||||
"321000631_9": "「いえ、今は少しでも多角的な視点と分析データが欲しいところです。\\n 助かります」",
|
||||
"321000631_10": "「さっそく、データを拝見しましょう」",
|
||||
"321000631_11": "「それで、マリアさんたちは?」",
|
||||
"321000631_12": "「メディカルルームです。\\n ……少しついていてあげていただけますか?」",
|
||||
"321000631_13": "「はい、是非」",
|
||||
"321000631_14": "「では、ご案内いたします」",
|
||||
"321000631_15": "「あの短時間でこれだけのパターンの解析データを……」",
|
||||
"321000631_16": "「これまでもデータ越しのやりとりだけですが、\\n S.O.N.G.の研究担当者は、大したものですね」",
|
||||
"321000631_17": "「ですが……有能だからこそ、\\n はっきりわかってしまうこともある」",
|
||||
"321000631_18": "「これだけの多角的なアプローチと分析力をもってしても、\\n この結果止まりとは……」",
|
||||
"321000631_19": "「あの呪いに対抗するのは、\\n やはり一筋縄ではいかないということですね……」",
|
||||
"321000631_20": "「う……うう……」",
|
||||
"321000631_21": "「くッ……ああッ……」",
|
||||
"321000631_22": "「はあ、はあ、はあ、……」",
|
||||
"321000631_23": "「3人とも苦しそう……」",
|
||||
"321000631_24": "「もう少しの辛抱だよ。\\n みんながいれば、きっと……」",
|
||||
"321000631_25": "「だから……もう少しだけ、頑張って……」",
|
||||
"321000631_26": "「あれがそうデスか……」",
|
||||
"321000631_27": "「ああ、そうだ。\\n あの城こそ忌々しきヴァンパイアの本拠地だ」",
|
||||
"321000631_28": "「やっと辿り着いたデス……」",
|
||||
"321000631_29": "「まさか、こんな遅くなるとは思わなかったデスよ……」",
|
||||
"321000631_30": "「奴の下僕の守りが固くて時間を食いすぎたな……」",
|
||||
"321000631_31": "「今頃は奴らも力を増している頃合いだろう」",
|
||||
"321000631_32": "「今仕掛けるべきか、日が昇るのを待つべきかは、\\n 慎重に考えたほうがいいだろうな」",
|
||||
"321000631_33": "「それは……」",
|
||||
"321000631_34": "(こうしている間にも、みんなは苦しんでるデスよ)",
|
||||
"321000631_35": "(明日までもつという保証は、どこにもないデス……)",
|
||||
"321000631_36": "「このまま一気に城まで進むデスよッ!」",
|
||||
"321000631_37": "「そうか……それがお前の決断なら、止めはしまい」",
|
||||
"321000631_38": "「それじゃあ、行くデスッ!」",
|
||||
"321000631_39": "「――止まれッ!!」",
|
||||
"321000631_40": "「――えッ!?」",
|
||||
"321000631_41": "「勢いよく踏み出した途端に止めないでほしいデスッ!」",
|
||||
"321000631_42": "「一体どうしたんデスか?」",
|
||||
"321000631_43": "「あそこを見ろッ!」",
|
||||
"321000631_44": "「あそこ……?」",
|
||||
"321000631_45": "「月明かりの下に、何かでっかいのがいるデスッ!」",
|
||||
"321000631_46": "「な……デカいオオカミデスッ!?」",
|
||||
"321000631_47": "「奴の力が増している証拠だろうな」",
|
||||
"321000631_48": "「気配からしても、これまでのような雑魚とは格が違う。\\n 油断するな」",
|
||||
"321000631_49": "「わかってるデスよッ!」",
|
||||
"321000631_50": "「でも……あくまで邪魔をするっていうなら――」",
|
||||
"321000631_51": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000631_52": "「この碧刃イガリマで切り倒していくまでデスッ!!」"
|
||||
{
|
||||
"321000631_0": "「ナスターシャ教授……」",
|
||||
"321000631_1": "「なんですか?」",
|
||||
"321000631_2": "「お客様がお見えになっています」",
|
||||
"321000631_3": "「後にしてもらってください。\\n 今はとても手が放せません」",
|
||||
"321000631_4": "「いえ、それがS.O.N.G.からのご使者と……」",
|
||||
"321000631_5": "「なんですって?」",
|
||||
"321000631_6": "「これが――」",
|
||||
"321000631_7": "「はい、切歌ちゃん経由でいただいたデータを、\\n S.O.N.G.の研究員が解析した途中結果が入ってます」",
|
||||
"321000631_8": "「既に分析済のものと重複している可能性も\\n あります……とのことですが」",
|
||||
"321000631_9": "「いえ、今は少しでも多角的な視点と分析データが欲しいところです。\\n 助かります」",
|
||||
"321000631_10": "「さっそく、データを拝見しましょう」",
|
||||
"321000631_11": "「それで、マリアさんたちは?」",
|
||||
"321000631_12": "「メディカルルームです。\\n ……少しついていてあげていただけますか?」",
|
||||
"321000631_13": "「はい、是非」",
|
||||
"321000631_14": "「では、ご案内いたします」",
|
||||
"321000631_15": "「あの短時間でこれだけのパターンの解析データを……」",
|
||||
"321000631_16": "「これまでもデータ越しのやりとりだけですが、\\n S.O.N.G.の研究担当者は、大したものですね」",
|
||||
"321000631_17": "「ですが……有能だからこそ、\\n はっきりわかってしまうこともある」",
|
||||
"321000631_18": "「これだけの多角的なアプローチと分析力をもってしても、\\n この結果止まりとは……」",
|
||||
"321000631_19": "「あの呪いに対抗するのは、\\n やはり一筋縄ではいかないということですね……」",
|
||||
"321000631_20": "「う……うう……」",
|
||||
"321000631_21": "「くッ……ああッ……」",
|
||||
"321000631_22": "「はあ、はあ、はあ、……」",
|
||||
"321000631_23": "「3人とも苦しそう……」",
|
||||
"321000631_24": "「もう少しの辛抱だよ。\\n みんながいれば、きっと……」",
|
||||
"321000631_25": "「だから……もう少しだけ、頑張って……」",
|
||||
"321000631_26": "「あれがそうデスか……」",
|
||||
"321000631_27": "「ああ、そうだ。\\n あの城こそ忌々しきヴァンパイアの本拠地だ」",
|
||||
"321000631_28": "「やっと辿り着いたデス……」",
|
||||
"321000631_29": "「まさか、こんな遅くなるとは思わなかったデスよ……」",
|
||||
"321000631_30": "「奴の下僕の守りが固くて時間を食いすぎたな……」",
|
||||
"321000631_31": "「今頃は奴らも力を増している頃合いだろう」",
|
||||
"321000631_32": "「今仕掛けるべきか、日が昇るのを待つべきかは、\\n 慎重に考えたほうがいいだろうな」",
|
||||
"321000631_33": "「それは……」",
|
||||
"321000631_34": "(こうしている間にも、みんなは苦しんでるデスよ)",
|
||||
"321000631_35": "(明日までもつという保証は、どこにもないデス……)",
|
||||
"321000631_36": "「このまま一気に城まで進むデスよッ!」",
|
||||
"321000631_37": "「そうか……それがお前の決断なら、止めはしまい」",
|
||||
"321000631_38": "「それじゃあ、行くデスッ!」",
|
||||
"321000631_39": "「――止まれッ!!」",
|
||||
"321000631_40": "「――えッ!?」",
|
||||
"321000631_41": "「勢いよく踏み出した途端に止めないでほしいデスッ!」",
|
||||
"321000631_42": "「一体どうしたんデスか?」",
|
||||
"321000631_43": "「あそこを見ろッ!」",
|
||||
"321000631_44": "「あそこ……?」",
|
||||
"321000631_45": "「月明かりの下に、何かでっかいのがいるデスッ!」",
|
||||
"321000631_46": "「な……デカいオオカミデスッ!?」",
|
||||
"321000631_47": "「奴の力が増している証拠だろうな」",
|
||||
"321000631_48": "「気配からしても、これまでのような雑魚とは格が違う。\\n 油断するな」",
|
||||
"321000631_49": "「わかってるデスよッ!」",
|
||||
"321000631_50": "「でも……あくまで邪魔をするっていうなら――」",
|
||||
"321000631_51": "「Zeios igalima raizen tron――」",
|
||||
"321000631_52": "「この碧刃イガリマで切り倒していくまでデスッ!!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,37 +1,37 @@
|
|||
{
|
||||
"321000641_0": "「さっさと倒れるデスッ!」",
|
||||
"321000641_1": "「まだ倒れないデスかッ!? 今までのと違ってしぶといデスッ!」",
|
||||
"321000641_2": "「しまったッ、後ろをッ!?」",
|
||||
"321000641_3": "「くう――ッ!?」",
|
||||
"321000641_4": "「暁、大丈夫かッ!?」",
|
||||
"321000641_5": "「な、なんの、これしき……デスッ!」",
|
||||
"321000641_6": "「いかんな。\\n 最初こそ優勢だったが、徐々に押し返されてきた」",
|
||||
"321000641_7": "「夜も深まって奴らの力が増大している反面で、\\n 連戦続きの暁の疲労は蓄積する一方だ……」",
|
||||
"321000641_8": "「流石に今はいったん退いた方がよさそうだ。\\n 夜は不利すぎる」",
|
||||
"321000641_9": "「駄目デスッ!」",
|
||||
"321000641_10": "「調たちが待ってるんデス」",
|
||||
"321000641_11": "「みんなを助けるために、\\n アタシは立ち止まってなんていられないんデスッ!」",
|
||||
"321000641_12": "「こんな戦い方では、命がいくつあっても足りないぞッ!」",
|
||||
"321000641_13": "「アタシの命なんかどうなったっていいデス……」",
|
||||
"321000641_14": "「アイツを倒すしか道はないんデスよッ!」",
|
||||
"321000641_15": "「チッ……こいつも俺と同じ過ちを――」",
|
||||
"321000641_16": "「はあああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000641_17": "「くうッ!? 弾かれたデスかッ!?」",
|
||||
"321000641_18": "「無闇に突っ込みすぎだッ! 冷静になれッ!」",
|
||||
"321000641_19": "「挟まれたぞッ! 退避しろッ!」",
|
||||
"321000641_20": "「あああ――――ッ!」",
|
||||
"321000641_21": "「ぐッ!」",
|
||||
"321000641_22": "「う、うう……」",
|
||||
"321000641_23": "「これ以上は無理だ、今は退けッ!」",
|
||||
"321000641_24": "「駄目、デス……もう、身体が動かないデス……」",
|
||||
"321000641_25": "「くそッ! だから言っただろッ!」",
|
||||
"321000641_26": "(もう……終わりってことデスか……)",
|
||||
"321000641_27": "(アタシは、みんなを助けたいのに……)",
|
||||
"321000641_28": "(アタシのこの命を賭けても……。\\n 1人じゃ、誰も助けられないってことデスか……?)",
|
||||
"321000641_29": "「<size=40>どけえええええッ!!</size>」",
|
||||
"321000641_30": "「そ……その声は……」",
|
||||
"321000641_31": "「大丈夫、切歌ちゃんッ!?」",
|
||||
"321000641_32": "「おいッ! しっかりしろッ!」",
|
||||
"321000641_33": "「響さんッ! クリス先輩ッ!」",
|
||||
"321000641_34": "「話はあとだ、まずはあのデカブツをブッ倒すぞッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000641_0": "「さっさと倒れるデスッ!」",
|
||||
"321000641_1": "「まだ倒れないデスかッ!? 今までのと違ってしぶといデスッ!」",
|
||||
"321000641_2": "「しまったッ、後ろをッ!?」",
|
||||
"321000641_3": "「くう――ッ!?」",
|
||||
"321000641_4": "「暁、大丈夫かッ!?」",
|
||||
"321000641_5": "「な、なんの、これしき……デスッ!」",
|
||||
"321000641_6": "「いかんな。\\n 最初こそ優勢だったが、徐々に押し返されてきた」",
|
||||
"321000641_7": "「夜も深まって奴らの力が増大している反面で、\\n 連戦続きの暁の疲労は蓄積する一方だ……」",
|
||||
"321000641_8": "「流石に今はいったん退いた方がよさそうだ。\\n 夜は不利すぎる」",
|
||||
"321000641_9": "「駄目デスッ!」",
|
||||
"321000641_10": "「調たちが待ってるんデス」",
|
||||
"321000641_11": "「みんなを助けるために、\\n アタシは立ち止まってなんていられないんデスッ!」",
|
||||
"321000641_12": "「こんな戦い方では、命がいくつあっても足りないぞッ!」",
|
||||
"321000641_13": "「アタシの命なんかどうなったっていいデス……」",
|
||||
"321000641_14": "「アイツを倒すしか道はないんデスよッ!」",
|
||||
"321000641_15": "「チッ……こいつも俺と同じ過ちを――」",
|
||||
"321000641_16": "「はあああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000641_17": "「くうッ!? 弾かれたデスかッ!?」",
|
||||
"321000641_18": "「無闇に突っ込みすぎだッ! 冷静になれッ!」",
|
||||
"321000641_19": "「挟まれたぞッ! 退避しろッ!」",
|
||||
"321000641_20": "「あああ――――ッ!」",
|
||||
"321000641_21": "「ぐッ!」",
|
||||
"321000641_22": "「う、うう……」",
|
||||
"321000641_23": "「これ以上は無理だ、今は退けッ!」",
|
||||
"321000641_24": "「駄目、デス……もう、身体が動かないデス……」",
|
||||
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|
||||
"321000641_26": "(もう……終わりってことデスか……)",
|
||||
"321000641_27": "(アタシは、みんなを助けたいのに……)",
|
||||
"321000641_28": "(アタシのこの命を賭けても……。\\n 1人じゃ、誰も助けられないってことデスか……?)",
|
||||
"321000641_29": "「<size=40>どけえええええッ!!</size>」",
|
||||
"321000641_30": "「そ……その声は……」",
|
||||
"321000641_31": "「大丈夫、切歌ちゃんッ!?」",
|
||||
"321000641_32": "「おいッ! しっかりしろッ!」",
|
||||
"321000641_33": "「響さんッ! クリス先輩ッ!」",
|
||||
"321000641_34": "「話はあとだ、まずはあのデカブツをブッ倒すぞッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,77 +1,77 @@
|
|||
{
|
||||
"321000642_0": "「食らいやがれええ――ッ!!」",
|
||||
"321000642_1": "「はあ――ッ!!」",
|
||||
"321000642_2": "「やったデスかッ!?」",
|
||||
"321000642_3": "「まだだッ!\\n だが――奴ら、城に退いていくぞ」",
|
||||
"321000642_4": "「チッ……逃がしたか……」",
|
||||
"321000642_5": "「でも、やっぱり、2人ともすごいデス……」",
|
||||
"321000642_6": "「切歌ちゃん、大丈夫?」",
|
||||
"321000642_7": "「まったく。1人で無茶しやがって」",
|
||||
"321000642_8": "「ごめんなさいデス……」",
|
||||
"321000642_9": "「暁、敵が退いた今が好機だ。\\n すぐにここを離れるんだ」",
|
||||
"321000642_10": "「わわッ! ど、どこから現れたのッ!?」",
|
||||
"321000642_11": "「ま、まさか……ゆ、幽霊ッ!?」",
|
||||
"321000642_12": "「あ……いや、これには深い事情があってデスね……」",
|
||||
"321000642_13": "「マムから話、聞いてないデスか?」",
|
||||
"321000642_14": "「あたしらは研究員からお前の居場所がわかる\\n GPS受信機をもらって、すぐに飛んできたからな」",
|
||||
"321000642_15": "「文字通り、クリスちゃんのミサイルに乗ってね。\\n アハハハ……」",
|
||||
"321000642_16": "「ところで、すぐに離れろって……どういうことですか?」",
|
||||
"321000642_17": "「敵はヴァンパイアだ。\\n 夜のヴァンパイアは、昼の間のそれとは完全に別物だ」",
|
||||
"321000642_18": "「正直言えば、俺も奴の今の力を読み違えていた。\\n 下僕ですらあの力では、奴本体は比較にならないはずだ」",
|
||||
"321000642_19": "「今は日が昇るのを待って――」",
|
||||
"321000642_20": "「ッ!?」",
|
||||
"321000642_21": "「なに、今の気持ち悪い気配……?」",
|
||||
"321000642_22": "「ああ、あたしも感じた。\\n 全身に鳥肌がぞわって立ってきやがった」",
|
||||
"321000642_23": "「こいつは……確かに一度離れたほうがよさそうだな」",
|
||||
"321000642_24": "「うん、なんだろう……すっごい近寄りがたい感じがする」",
|
||||
"321000642_25": "「なんだ?」",
|
||||
"321000642_26": "「あ、未来からだ」",
|
||||
"321000642_27": "「こちら響。どうしたの?」",
|
||||
"321000642_28": "「大変なのッ!\\n マリアさんたちの容体が急変して――」",
|
||||
"321000642_29": "「かつてないほど激しい発作が始まりました。\\n 残念ながら、明け方まで持つかどうか、わかりません……」",
|
||||
"321000642_30": "「そんなッ!」",
|
||||
"321000642_31": "「ど、どうしよう、クリスちゃん……」",
|
||||
"321000642_32": "「……」",
|
||||
"321000642_33": "「なあ、そこの幽霊のあんた」",
|
||||
"321000642_34": "「クルースニク……ヴァンパイアハンターだ」",
|
||||
"321000642_35": "「じゃあ、クルースニクさんよ。\\n あたしらは、そのヴァンパイアに勝てると思うか?」",
|
||||
"321000642_36": "「今のままでは到底無理だろう」",
|
||||
"321000642_37": "「さっきの獣にすら苦戦している状況で、夜になり、\\n 力を増したヴラドに挑んでも、犬死するだけだろうな」",
|
||||
"321000642_38": "(確かに、こいつの有様を見ればな……)",
|
||||
"321000642_39": "(さっきの獣にしても、不意を打てたからいいものの、\\n 真正面から組み合ってたら、正直もっと手こずったはずだ)",
|
||||
"321000642_40": "(なにより、あたしらのギアじゃ、\\n まともな傷を与えられちゃいなかった)",
|
||||
"321000642_41": "「……わかった。\\n なら、今は退くぞ」",
|
||||
"321000642_42": "「だけど、時間がッ!」",
|
||||
"321000642_43": "「そ、そうデスよッ!」",
|
||||
"321000642_44": "「それはわかってるッ!」",
|
||||
"321000642_45": "「だけど、このまま策もなく突っ込むのは無謀すぎる」",
|
||||
"321000642_46": "「そんな暇なんて無いデスよッ!\\n 3人は今苦しんでるんデスッ!」",
|
||||
"321000642_47": "「2人が行かないなら、アタシ1人だけでも行くデスよッ!」",
|
||||
"321000642_48": "「おいッ!」",
|
||||
"321000642_49": "「止めないでほしいデスッ!」",
|
||||
"321000642_50": "「待てってッ!\\n はぁ……ったく、しようがないな……」",
|
||||
"321000642_51": "「おい、お前もそいつを止めろッ!」",
|
||||
"321000642_52": "「えッ、あ……でも……」",
|
||||
"321000642_53": "「いいから止めろッ!」",
|
||||
"321000642_54": "「う、うん……ごめん、切歌ちゃんッ!」",
|
||||
"321000642_55": "「は、離すデスよッ!」",
|
||||
"321000642_56": "「落ち着けってッ!」",
|
||||
"321000642_57": "「あいつらを助けたいのはあたしらも一緒だ。\\n 仲間なんだからな」",
|
||||
"321000642_58": "「今すぐに倒しに行きたい気持ちも、痛い程わかる」",
|
||||
"321000642_59": "「だったらッ!!」",
|
||||
"321000642_60": "「だけど、ここであたしらが仕損じたら、\\n 誰があいつらを助けるんだ?」",
|
||||
"321000642_61": "「仕損じなんてしないデスッ!\\n アタシが1人で絶対倒してやるデスよッ!」",
|
||||
"321000642_62": "「1人で突っ込んだ挙げ句にぶっ倒れてたやつが言う台詞かッ!?」",
|
||||
"321000642_63": "「そ、それは……」",
|
||||
"321000642_64": "「そもそも今、そいつの腕を振りほどくこともできない\\n お前じゃ、満足に戦えもしない」",
|
||||
"321000642_65": "「そんなことないデスッ! くうッ!」",
|
||||
"321000642_66": "「切歌ちゃん……」",
|
||||
"321000642_67": "「あれ……ッ? か、身体、が……」",
|
||||
"321000642_68": "「あ……アタシは、行く……デス、よ……」",
|
||||
"321000642_69": "「気絶しちゃった……。\\n 今までそうとう無理してたんだね……」",
|
||||
"321000642_70": "「だろうな……」",
|
||||
"321000642_71": "「そっちの肩よこせ」",
|
||||
"321000642_72": "「うん……」",
|
||||
"321000642_73": "「ったく……こんなになるまで無茶しやがって」",
|
||||
"321000642_74": "「本当に、世話の焼ける後輩だよ」"
|
||||
{
|
||||
"321000642_0": "「食らいやがれええ――ッ!!」",
|
||||
"321000642_1": "「はあ――ッ!!」",
|
||||
"321000642_2": "「やったデスかッ!?」",
|
||||
"321000642_3": "「まだだッ!\\n だが――奴ら、城に退いていくぞ」",
|
||||
"321000642_4": "「チッ……逃がしたか……」",
|
||||
"321000642_5": "「でも、やっぱり、2人ともすごいデス……」",
|
||||
"321000642_6": "「切歌ちゃん、大丈夫?」",
|
||||
"321000642_7": "「まったく。1人で無茶しやがって」",
|
||||
"321000642_8": "「ごめんなさいデス……」",
|
||||
"321000642_9": "「暁、敵が退いた今が好機だ。\\n すぐにここを離れるんだ」",
|
||||
"321000642_10": "「わわッ! ど、どこから現れたのッ!?」",
|
||||
"321000642_11": "「ま、まさか……ゆ、幽霊ッ!?」",
|
||||
"321000642_12": "「あ……いや、これには深い事情があってデスね……」",
|
||||
"321000642_13": "「マムから話、聞いてないデスか?」",
|
||||
"321000642_14": "「あたしらは研究員からお前の居場所がわかる\\n GPS受信機をもらって、すぐに飛んできたからな」",
|
||||
"321000642_15": "「文字通り、クリスちゃんのミサイルに乗ってね。\\n アハハハ……」",
|
||||
"321000642_16": "「ところで、すぐに離れろって……どういうことですか?」",
|
||||
"321000642_17": "「敵はヴァンパイアだ。\\n 夜のヴァンパイアは、昼の間のそれとは完全に別物だ」",
|
||||
"321000642_18": "「正直言えば、俺も奴の今の力を読み違えていた。\\n 下僕ですらあの力では、奴本体は比較にならないはずだ」",
|
||||
"321000642_19": "「今は日が昇るのを待って――」",
|
||||
"321000642_20": "「ッ!?」",
|
||||
"321000642_21": "「なに、今の気持ち悪い気配……?」",
|
||||
"321000642_22": "「ああ、あたしも感じた。\\n 全身に鳥肌がぞわって立ってきやがった」",
|
||||
"321000642_23": "「こいつは……確かに一度離れたほうがよさそうだな」",
|
||||
"321000642_24": "「うん、なんだろう……すっごい近寄りがたい感じがする」",
|
||||
"321000642_25": "「なんだ?」",
|
||||
"321000642_26": "「あ、未来からだ」",
|
||||
"321000642_27": "「こちら響。どうしたの?」",
|
||||
"321000642_28": "「大変なのッ!\\n マリアさんたちの容体が急変して――」",
|
||||
"321000642_29": "「かつてないほど激しい発作が始まりました。\\n 残念ながら、明け方まで持つかどうか、わかりません……」",
|
||||
"321000642_30": "「そんなッ!」",
|
||||
"321000642_31": "「ど、どうしよう、クリスちゃん……」",
|
||||
"321000642_32": "「……」",
|
||||
"321000642_33": "「なあ、そこの幽霊のあんた」",
|
||||
"321000642_34": "「クルースニク……ヴァンパイアハンターだ」",
|
||||
"321000642_35": "「じゃあ、クルースニクさんよ。\\n あたしらは、そのヴァンパイアに勝てると思うか?」",
|
||||
"321000642_36": "「今のままでは到底無理だろう」",
|
||||
"321000642_37": "「さっきの獣にすら苦戦している状況で、夜になり、\\n 力を増したヴラドに挑んでも、犬死するだけだろうな」",
|
||||
"321000642_38": "(確かに、こいつの有様を見ればな……)",
|
||||
"321000642_39": "(さっきの獣にしても、不意を打てたからいいものの、\\n 真正面から組み合ってたら、正直もっと手こずったはずだ)",
|
||||
"321000642_40": "(なにより、あたしらのギアじゃ、\\n まともな傷を与えられちゃいなかった)",
|
||||
"321000642_41": "「……わかった。\\n なら、今は退くぞ」",
|
||||
"321000642_42": "「だけど、時間がッ!」",
|
||||
"321000642_43": "「そ、そうデスよッ!」",
|
||||
"321000642_44": "「それはわかってるッ!」",
|
||||
"321000642_45": "「だけど、このまま策もなく突っ込むのは無謀すぎる」",
|
||||
"321000642_46": "「そんな暇なんて無いデスよッ!\\n 3人は今苦しんでるんデスッ!」",
|
||||
"321000642_47": "「2人が行かないなら、アタシ1人だけでも行くデスよッ!」",
|
||||
"321000642_48": "「おいッ!」",
|
||||
"321000642_49": "「止めないでほしいデスッ!」",
|
||||
"321000642_50": "「待てってッ!\\n はぁ……ったく、しようがないな……」",
|
||||
"321000642_51": "「おい、お前もそいつを止めろッ!」",
|
||||
"321000642_52": "「えッ、あ……でも……」",
|
||||
"321000642_53": "「いいから止めろッ!」",
|
||||
"321000642_54": "「う、うん……ごめん、切歌ちゃんッ!」",
|
||||
"321000642_55": "「は、離すデスよッ!」",
|
||||
"321000642_56": "「落ち着けってッ!」",
|
||||
"321000642_57": "「あいつらを助けたいのはあたしらも一緒だ。\\n 仲間なんだからな」",
|
||||
"321000642_58": "「今すぐに倒しに行きたい気持ちも、痛い程わかる」",
|
||||
"321000642_59": "「だったらッ!!」",
|
||||
"321000642_60": "「だけど、ここであたしらが仕損じたら、\\n 誰があいつらを助けるんだ?」",
|
||||
"321000642_61": "「仕損じなんてしないデスッ!\\n アタシが1人で絶対倒してやるデスよッ!」",
|
||||
"321000642_62": "「1人で突っ込んだ挙げ句にぶっ倒れてたやつが言う台詞かッ!?」",
|
||||
"321000642_63": "「そ、それは……」",
|
||||
"321000642_64": "「そもそも今、そいつの腕を振りほどくこともできない\\n お前じゃ、満足に戦えもしない」",
|
||||
"321000642_65": "「そんなことないデスッ! くうッ!」",
|
||||
"321000642_66": "「切歌ちゃん……」",
|
||||
"321000642_67": "「あれ……ッ? か、身体、が……」",
|
||||
"321000642_68": "「あ……アタシは、行く……デス、よ……」",
|
||||
"321000642_69": "「気絶しちゃった……。\\n 今までそうとう無理してたんだね……」",
|
||||
"321000642_70": "「だろうな……」",
|
||||
"321000642_71": "「そっちの肩よこせ」",
|
||||
"321000642_72": "「うん……」",
|
||||
"321000642_73": "「ったく……こんなになるまで無茶しやがって」",
|
||||
"321000642_74": "「本当に、世話の焼ける後輩だよ」"
|
||||
}
|
|
@ -1,102 +1,102 @@
|
|||
{
|
||||
"321000711_0": "決戦に向けて",
|
||||
"321000711_1": "(アタシ……は……?)",
|
||||
"321000711_2": "「もう嫌デスッ!」",
|
||||
"321000711_3": "「どうしてアタシだけが\\n こんな辛いことをしないといけないんデスかッ!?」",
|
||||
"321000711_4": "(これは、小さい頃の、アタシ……?)",
|
||||
"321000711_5": "「何をサボっている? 誰が休んでいいと言ったッ!」",
|
||||
"321000711_6": "「あう――」",
|
||||
"321000711_7": "「い、痛いデス……」",
|
||||
"321000711_8": "「他の者から、お前が隠れて休んでいると報告が来ていたぞ」",
|
||||
"321000711_9": "「だ、誰がそんなことを言ってるデスかッ!?」",
|
||||
"321000711_10": "「黙れッ!」",
|
||||
"321000711_11": "「があッ……」",
|
||||
"321000711_12": "「ちょっとぐらい……、休んだっていいじゃないデスか……」",
|
||||
"321000711_13": "「お前に休んでいる暇なんてないだろう。\\n 黙って我々の指示通りに訓練を続けろッ!」",
|
||||
"321000711_14": "「ううう……」",
|
||||
"321000711_15": "「もう……もう、嫌デスッ!」",
|
||||
"321000711_16": "「あ、待てッ! どこへ行くッ!?」",
|
||||
"321000711_17": "(そうだったデス。\\n こうして逃げだそうとしたこともあったデスね……)",
|
||||
"321000711_18": "(でも、しょせんアタシたちは籠の中の鳥。\\n 逃げられるはずなんてなかったデス……)",
|
||||
"321000711_19": "(空き部屋の片隅に逃げ込んで。\\n 顔を伏せて、耳を塞いで――)",
|
||||
"321000711_20": "「う、うう……もう、嫌デス……」",
|
||||
"321000711_21": "(辛い世界からひたすら顔を背けて、全部を拒絶して――)",
|
||||
"321000711_22": "(そのまま、自分が消えてしまうことを、\\n この時のアタシは、たぶん望んでいたデス)",
|
||||
"321000711_23": "(でも――)",
|
||||
"321000711_24": "「……切ちゃん、見つけた」",
|
||||
"321000711_25": "(そんなアタシを、調が見つけてくれたデスよ)",
|
||||
"321000711_26": "「ああ、こんなところにいたのね」",
|
||||
"321000711_27": "「大丈夫……?」",
|
||||
"321000711_28": "(そう、あの日はマリアにセレナも一緒だったデスっけ)",
|
||||
"321000711_29": "「なんデス?\\n 誰かみたいに、アタシを研究員に突き出すデスか」",
|
||||
"321000711_30": "「そんなことしないよ」",
|
||||
"321000711_31": "「調はそうでも、そっちの2人はどうかわからないデス」",
|
||||
"321000711_32": "(この頃は、まだマリアとセレナとは、面識もほとんどなくて)",
|
||||
"321000711_33": "(同じレセプターチルドレンだってことくらいしか、\\n お互いに知らなかったデス)",
|
||||
"321000711_34": "「わたしたちもそんなことはしないわよ。\\n ね、セレナ?」",
|
||||
"321000711_35": "「うん、あの、ここにいること、ナイショにしますから……」",
|
||||
"321000711_36": "「……信じられないデス」",
|
||||
"321000711_37": "(だからアタシは、\\n せっかく心配して来てくれた2人を、突き放したデス)",
|
||||
"321000711_38": "「切ちゃん、訓練辛いの?」",
|
||||
"321000711_39": "「そ、そんなことないデスッ!\\n あんなのへっちゃらデスよッ!」",
|
||||
"321000711_40": "「ちょっとだけ疲れたから、\\n ここで休憩していただけデスッ!」",
|
||||
"321000711_41": "(調たちが心配して見に来てくれたのに、\\n こんな見え見えの意地を張って……ホント、馬鹿デスよね)",
|
||||
"321000711_42": "「ねえ」",
|
||||
"321000711_43": "「……なんデスか?」",
|
||||
"321000711_44": "「あなたの訓練だけど、わたしも一緒に受けてもいいかな?」",
|
||||
"321000711_45": "(それでもマリアは見捨てずに、\\n 根気強くアタシにつきあってくれたデス)",
|
||||
"321000711_46": "「姉さん? 急にどうしたの?」",
|
||||
"321000711_47": "「あ……わ、わたしも切ちゃんと一緒がいい」",
|
||||
"321000711_48": "「そ、それならわたしも……」",
|
||||
"321000711_49": "「セレナはいいの、疲れてるでしょう」",
|
||||
"321000711_50": "「な、何言ってるデスか?」",
|
||||
"321000711_51": "(心の中にグイグイ踏み込んでこられるのが怖くて――)",
|
||||
"321000711_52": "「アタシは1人で大丈夫デスッ!\\n 一体、なんのおせっかいデスかッ!」",
|
||||
"321000711_53": "(こんな風に、またはね除けて――)",
|
||||
"321000711_54": "「お互い様だよ」",
|
||||
"321000711_55": "「お互い様……?」",
|
||||
"321000711_56": "「だって、そうでしょ?\\n わたしにいつもおせっかいをくれるのは、切ちゃんだよ」",
|
||||
"321000711_57": "「だから、わたしも、お返ししたいの」",
|
||||
"321000711_58": "「う、うう……」",
|
||||
"321000711_59": "(もう、いっぱいいっぱいになって)",
|
||||
"321000711_60": "(喉の奥で、『もう放っておくデスよ』って言いかけて――)",
|
||||
"321000711_61": "(でも、それを言ったら、本当になっちゃうのが怖くて――)",
|
||||
"321000711_62": "(だからアタシは、ただ、みんなの言うことを\\n 震えながら、黙って聞いてるしかできなかったんデス)",
|
||||
"321000711_63": "「訓練も実験も、みんなでやれば大したことなんてないわ」",
|
||||
"321000711_64": "「終わってみればこんなもの? って拍子抜けするわよ」",
|
||||
"321000711_65": "「それより、いつも騒がしいあなたが、\\n そんな風に静かにしてる方がよっぽど調子狂うわ」",
|
||||
"321000711_66": "「わたしも……暁さんは、元気な方がいいです」",
|
||||
"321000711_67": "(みんなが、どうして自分にこんな優しくしてくれるのかが、\\n ぜんぜんわからなくて――)",
|
||||
"321000711_68": "「切ちゃん、ほら、行こう?」",
|
||||
"321000711_69": "(調が手を延ばしてくれたのを見ても、\\n しばらく呆然としてたデス)",
|
||||
"321000711_70": "「わたしたちが、いるよ」",
|
||||
"321000711_71": "「もう、切ちゃんを1人になんてしないから」",
|
||||
"321000711_72": "「だから……切ちゃんも。\\n そんな風に1人になろうとしないで。ね?」",
|
||||
"321000711_73": "「な、なんておせっかいな連中デスか……」",
|
||||
"321000711_74": "(最後にもう一度強がってみせたデスけど、\\n その声はこぼれかかった涙で、もうブレブレで――)",
|
||||
"321000711_75": "「ほら、泣かないで、行きましょう」",
|
||||
"321000711_76": "「な、泣いてなんかいないデスッ!」",
|
||||
"321000711_77": "「目にゴミが入っただけデスッ!」",
|
||||
"321000711_78": "「フフ……」",
|
||||
"321000711_79": "(あの時アタシは、自分が1人じゃないんだって、\\n 初めて心の底からそう思えたんデス……)",
|
||||
"321000711_80": "(でも……)",
|
||||
"321000711_81": "(でも、今は……また、アタシ1人しかいないデス……)",
|
||||
"321000711_82": "(マリア……セレナ……調……)",
|
||||
"321000711_83": "(寂しい、デスよ……)",
|
||||
"321000711_84": "(あれ……ここは……?)",
|
||||
"321000711_85": "(焚き火……森の中……?)",
|
||||
"321000711_86": "「はッ!」",
|
||||
"321000711_87": "「お、起きたな」",
|
||||
"321000711_88": "「クリス先輩……」",
|
||||
"321000711_89": "「よかった~。目が覚めたんだねッ!」",
|
||||
"321000711_90": "「響さんも……」",
|
||||
"321000711_91": "(そうだったデス……。\\n 危ないところに2人が駆けつけてくれて)",
|
||||
"321000711_92": "(アタシを助けてくれて……)",
|
||||
"321000711_93": "「う……うううッ……」",
|
||||
"321000711_94": "「わッ!? き、切歌ちゃんッ!?」",
|
||||
"321000711_95": "(アタシ……1人なんかじゃ……なかったデスね……)",
|
||||
"321000711_96": "「おわッ!? お、お前どうしたんだよッ!」",
|
||||
"321000711_97": "「どこか痛いのッ!? あわわわッ! ど、どうしようッ!?」",
|
||||
"321000711_98": "「だ、大丈夫デス。\\n なんでもないデスからッ!」",
|
||||
"321000711_99": "「ただちょっと……目にゴミが入っただけデスッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000711_0": "決戦に向けて",
|
||||
"321000711_1": "(アタシ……は……?)",
|
||||
"321000711_2": "「もう嫌デスッ!」",
|
||||
"321000711_3": "「どうしてアタシだけが\\n こんな辛いことをしないといけないんデスかッ!?」",
|
||||
"321000711_4": "(これは、小さい頃の、アタシ……?)",
|
||||
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|
||||
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|
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|
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|
||||
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|
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|
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|
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|
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|
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|
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|
||||
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|
||||
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|
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|
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|
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|
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|
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|
||||
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|
||||
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|
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|
||||
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|
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|
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|
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|
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|
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|
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|
||||
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|
||||
"321000711_61": "(でも、それを言ったら、本当になっちゃうのが怖くて――)",
|
||||
"321000711_62": "(だからアタシは、ただ、みんなの言うことを\\n 震えながら、黙って聞いてるしかできなかったんデス)",
|
||||
"321000711_63": "「訓練も実験も、みんなでやれば大したことなんてないわ」",
|
||||
"321000711_64": "「終わってみればこんなもの? って拍子抜けするわよ」",
|
||||
"321000711_65": "「それより、いつも騒がしいあなたが、\\n そんな風に静かにしてる方がよっぽど調子狂うわ」",
|
||||
"321000711_66": "「わたしも……暁さんは、元気な方がいいです」",
|
||||
"321000711_67": "(みんなが、どうして自分にこんな優しくしてくれるのかが、\\n ぜんぜんわからなくて――)",
|
||||
"321000711_68": "「切ちゃん、ほら、行こう?」",
|
||||
"321000711_69": "(調が手を延ばしてくれたのを見ても、\\n しばらく呆然としてたデス)",
|
||||
"321000711_70": "「わたしたちが、いるよ」",
|
||||
"321000711_71": "「もう、切ちゃんを1人になんてしないから」",
|
||||
"321000711_72": "「だから……切ちゃんも。\\n そんな風に1人になろうとしないで。ね?」",
|
||||
"321000711_73": "「な、なんておせっかいな連中デスか……」",
|
||||
"321000711_74": "(最後にもう一度強がってみせたデスけど、\\n その声はこぼれかかった涙で、もうブレブレで――)",
|
||||
"321000711_75": "「ほら、泣かないで、行きましょう」",
|
||||
"321000711_76": "「な、泣いてなんかいないデスッ!」",
|
||||
"321000711_77": "「目にゴミが入っただけデスッ!」",
|
||||
"321000711_78": "「フフ……」",
|
||||
"321000711_79": "(あの時アタシは、自分が1人じゃないんだって、\\n 初めて心の底からそう思えたんデス……)",
|
||||
"321000711_80": "(でも……)",
|
||||
"321000711_81": "(でも、今は……また、アタシ1人しかいないデス……)",
|
||||
"321000711_82": "(マリア……セレナ……調……)",
|
||||
"321000711_83": "(寂しい、デスよ……)",
|
||||
"321000711_84": "(あれ……ここは……?)",
|
||||
"321000711_85": "(焚き火……森の中……?)",
|
||||
"321000711_86": "「はッ!」",
|
||||
"321000711_87": "「お、起きたな」",
|
||||
"321000711_88": "「クリス先輩……」",
|
||||
"321000711_89": "「よかった~。目が覚めたんだねッ!」",
|
||||
"321000711_90": "「響さんも……」",
|
||||
"321000711_91": "(そうだったデス……。\\n 危ないところに2人が駆けつけてくれて)",
|
||||
"321000711_92": "(アタシを助けてくれて……)",
|
||||
"321000711_93": "「う……うううッ……」",
|
||||
"321000711_94": "「わッ!? き、切歌ちゃんッ!?」",
|
||||
"321000711_95": "(アタシ……1人なんかじゃ……なかったデスね……)",
|
||||
"321000711_96": "「おわッ!? お、お前どうしたんだよッ!」",
|
||||
"321000711_97": "「どこか痛いのッ!? あわわわッ! ど、どうしようッ!?」",
|
||||
"321000711_98": "「だ、大丈夫デス。\\n なんでもないデスからッ!」",
|
||||
"321000711_99": "「ただちょっと……目にゴミが入っただけデスッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,87 +1,87 @@
|
|||
{
|
||||
"321000721_0": "「落ち着いたか?」",
|
||||
"321000721_1": "「さ、最初から落ち着いてるデスよ」",
|
||||
"321000721_2": "「ったく。それだけ口がきければ大丈夫だ」",
|
||||
"321000721_3": "「これからどうするか決めないとな」",
|
||||
"321000721_4": "「うん。時間が無いもんね」",
|
||||
"321000721_5": "「あの、アタシはどのくらい……」",
|
||||
"321000721_6": "「えーと、2時間くらいかな?」",
|
||||
"321000721_7": "「そ、そんなにデスか……」",
|
||||
"321000721_8": "「馬鹿。まだ全然足りないくらいだ」",
|
||||
"321000721_9": "「そうそう。クルースニクさんに聞いたら、\\n ずっと戦い通しだったんだって?」",
|
||||
"321000721_10": "「あ……、話したデスか」",
|
||||
"321000721_11": "「ああ。俺が目覚めて以降の話に限られるがな」",
|
||||
"321000721_12": "「てなわけで、簡単な事情はこいつに聞いたけどよ」",
|
||||
"321000721_13": "「相手がヴァンパイアってのは、マジなのか?」",
|
||||
"321000721_14": "「そ、そこからデスか? マジの大マジデスよッ!」",
|
||||
"321000721_15": "「ただの確認だ。いちいち怒鳴るなって」",
|
||||
"321000721_16": "「でも、本当にそんなのいるんだねえ。\\n 考えただけで背筋がゾクゾクしちゃうよ」",
|
||||
"321000721_17": "「で、そいつに、あいつらがやられたんだよな」",
|
||||
"321000721_18": "「そんなに奴は強いのか?」",
|
||||
"321000721_19": "「そうじゃないデス」",
|
||||
"321000721_20": "「ん? なら、どうして……」",
|
||||
"321000721_21": "「いや、強いは強いデスけど……鮮血の針が――」",
|
||||
"321000721_22": "「鮮血の針……例の呪いの毒を注ぎ込むってやつか」",
|
||||
"321000721_23": "「マリアさんたちは、それに刺されて倒れちゃったんだよね」",
|
||||
"321000721_24": "「そうデス。刺されて少しすると、熱が出て、身体の自由が\\n 利かなくなって……ギアまで解除されちゃうデスよ」",
|
||||
"321000721_25": "「そうだ。犠牲者は、苦しんだ末にヴァンパイアの<ruby=けんぞく>眷属</ruby>と化すか、\\n さもなければ死ぬしかない……」",
|
||||
"321000721_26": "「奴はそうやって、多くの人間を犠牲にしながら、\\n 己に従う<ruby=けんぞく>眷属</ruby>を増やしてきたのだ」",
|
||||
"321000721_27": "「その呪いってのは、どうすれば解けるんだ?」",
|
||||
"321000721_28": "「針を刺した術者であるヴラドを倒せば、解くことができるはずだ」",
|
||||
"321000721_29": "「ヴラド……そいつ、まさか――、\\n ヴラド・ツェペシュか?」",
|
||||
"321000721_30": "「知っていたか。\\n そのまさかだ」",
|
||||
"321000721_31": "「暁が知らぬと言うので、\\n 長い年月の間に存在が忘れさられたのかと思ったぞ」",
|
||||
"321000721_32": "「なわけあるか。なんで知らないんだ、有名だろ」",
|
||||
"321000721_33": "「え、そうなんデスか?」",
|
||||
"321000721_34": "「ったく、もう少し勉強しろって……」",
|
||||
"321000721_35": "「しかし串刺し公がマジモンの吸血鬼でしたって、笑えねーぞ……」",
|
||||
"321000721_36": "「串刺し公? ってなんデス?」",
|
||||
"321000721_37": "「敵や自分に逆らう奴らを串刺しにして晒したって話だよ」",
|
||||
"321000721_38": "「く、クリスちゃん……串刺しって、まさか、身体を?」",
|
||||
"321000721_39": "「そのまさかだよ」",
|
||||
"321000721_40": "「うわぁッ!\\n 今、お尻から頭のてっぺんまで一気にぞわっとしたッ!」",
|
||||
"321000721_41": "「人間をグサリって、どんな趣味デスか……」",
|
||||
"321000721_42": "「とにかく、相手の正体はわかった」",
|
||||
"321000721_43": "「で、そいつと戦うには、\\n その鮮血の針ってのに気を付けりゃいいんだな?」",
|
||||
"321000721_44": "「そうだが、それならば対処方が――」",
|
||||
"321000721_45": "「なに、このうなり声……?」",
|
||||
"321000721_46": "「犬……? いや、オオカミか?」",
|
||||
"321000721_47": "「<ruby=こうもり>蝙蝠</ruby>も来てるみたいデスね……」",
|
||||
"321000721_48": "「どちらも奴の手下だ」",
|
||||
"321000721_49": "「なるほどな。\\n 確かに伝説通りの吸血鬼様ってわけだ」",
|
||||
"321000721_50": "「2人とも、ここはアタシがッ!」",
|
||||
"321000721_51": "「馬鹿言うなッ!」",
|
||||
"321000721_52": "「お前はもう少し休んでろ。\\n アイツらの相手なら、あたしとこっちのバカで充分だ」",
|
||||
"321000721_53": "「そうだね、切歌ちゃんにはもう少し休息が必要だよ」",
|
||||
"321000721_54": "「先輩方……」",
|
||||
"321000721_55": "「それじゃ、ここで待っててね」",
|
||||
"321000721_56": "「2人とも、気をつけるデスよッ!」",
|
||||
"321000721_57": "「……待て、少女たちよ」",
|
||||
"321000721_58": "「なんだ?」",
|
||||
"321000721_59": "「お前たちに問おう」",
|
||||
"321000721_60": "「相手は古より存在する強力なヴァンパイアだ。\\n 恐らくは史上最強の、と言っても過言でないだろう」",
|
||||
"321000721_61": "「それでも、お前たちは、かの者と戦う覚悟はあるか?」",
|
||||
"321000721_62": "「何を今更聞いてんだ。\\n そんなの、ないわけねーだろッ!」",
|
||||
"321000721_63": "「あたしの仲間に手を出したことを、\\n 地獄でたっぷり後悔させてやるッ!」",
|
||||
"321000721_64": "「わたしも……みんなを救いたい」",
|
||||
"321000721_65": "「そのために悪い吸血鬼を倒さなくちゃいけないなら――、\\n この拳で必ずやりとげますッ!」",
|
||||
"321000721_66": "「2人とも、良い覚悟だ」",
|
||||
"321000721_67": "「ならば、授けよう」",
|
||||
"321000721_68": "「俺たちが受け継いできた知識と力と、そして想いを――」",
|
||||
"321000721_69": "「わわわッ! なんで銃をこっちにッ?」",
|
||||
"321000721_70": "「なんの真似だッ!?」",
|
||||
"321000721_71": "「あれ……痛くない……?」",
|
||||
"321000721_72": "「それに、今頭に何か……」",
|
||||
"321000721_73": "「ギアを纏ってみるデスよッ!」",
|
||||
"321000721_74": "「なるほど、そういうことかッ!」",
|
||||
"321000721_75": "「Killter Ichaival tron――」",
|
||||
"321000721_76": "「Balwisyall Nescell gungnir tron――」",
|
||||
"321000721_77": "「え……ギアの形が、変わった?」",
|
||||
"321000721_78": "「心象変化かッ!」",
|
||||
"321000721_79": "「そういえば、切歌ちゃんのギアも変化してたねッ!」",
|
||||
"321000721_80": "「はいデス。\\n これで先輩たちもヴァンパイアハンターのギアになったデスよッ!」",
|
||||
"321000721_81": "「ヴァンパイアハンターギア?」",
|
||||
"321000721_82": "「なんだか知らないが、奴らに効きそうだッ!」",
|
||||
"321000721_83": "「景気づけに手下どもから蹴散らしてやらあッ!」",
|
||||
"321000721_84": "「うん。行こう、クリスちゃんッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000721_0": "「落ち着いたか?」",
|
||||
"321000721_1": "「さ、最初から落ち着いてるデスよ」",
|
||||
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|
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|
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|
||||
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"321000721_6": "「えーと、2時間くらいかな?」",
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||||
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||||
"321000721_9": "「そうそう。クルースニクさんに聞いたら、\\n ずっと戦い通しだったんだって?」",
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||||
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"321000721_13": "「相手がヴァンパイアってのは、マジなのか?」",
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"321000721_27": "「その呪いってのは、どうすれば解けるんだ?」",
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|
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@ -1,43 +1,43 @@
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{
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"321000732_0": "「おおおおおお――ッ!!」",
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||||
"321000732_1": "「そこッ! 丸見えだッ!」",
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||||
"321000732_2": "「なるほど、普段より夜目も利くし、\\n 闇に生きる奴らの気配や音も感じやすいみたいだな」",
|
||||
"321000732_3": "「ナイトストーカーと戦うヴァンパイアハンターの力ってのは\\n 伊達じゃなさそうだ」",
|
||||
"321000732_4": "「うん、そうだね。これならかなり戦いやすそう」",
|
||||
"321000732_5": "「しかもそのギアならヴラドにも攻撃がちゃんと通じるし、\\n 針の呪いも効かなくなるデスよッ!」",
|
||||
"321000732_6": "「えッ、切歌ちゃん、ヴラドとこのギアで戦ったの?」",
|
||||
"321000732_7": "「まあ、奴の分身だったみたいデスけど……」",
|
||||
"321000732_8": "「そのギアが3人分になったんデスから、心強いデスッ!」",
|
||||
"321000732_9": "「だが、奴の針を防ぐ対処法があるなら、\\n もったいぶらずに先に言えっての」",
|
||||
"321000732_10": "「説明しようと思っていたが、\\n 先程の襲撃のせいでしそこねたのだ」",
|
||||
"321000732_11": "「でも、大助かりだね」",
|
||||
"321000732_12": "「ん……まあ、確かにな」",
|
||||
"321000732_13": "「ありがとうございます、クルースニクさん」",
|
||||
"321000732_14": "「ヴァンパイアと戦う覚悟を持った者に協力するのが俺たちの使命。\\n 俺たちヴァンパイアハンターが生きていた証だからな……」",
|
||||
"321000732_15": "「はい……一緒に頑張りましょうッ!」",
|
||||
"321000732_16": "「よし……なら、もう少しだけ休んだら、行くぞ」",
|
||||
"321000732_17": "「うん、そうだね。\\n 切歌ちゃんもそれまでしっかり休んでね」",
|
||||
"321000732_18": "「わかったデス」",
|
||||
"321000732_19": "「待て、お前たち。\\n まさか、夜が明ける前に仕掛けるつもりか?」",
|
||||
"321000732_20": "「いくらお前たちにもハンターの力が宿ったとはいえ、\\n 夜間の奴の強さは半端ではないのだぞ?」",
|
||||
"321000732_21": "「ここは大人しく、日が昇るまで待つべきだ」",
|
||||
"321000732_22": "「いや……流石にそこまでは待てないな」",
|
||||
"321000732_23": "「さっきの連絡のこともある。\\n 夜が明ければこっちはゲームオーバーなんだ」",
|
||||
"321000732_24": "「うん。マリアさんたちが朝まではもたないって……」",
|
||||
"321000732_25": "「みんな……」",
|
||||
"321000732_26": "「だが討伐に失敗すればそこまでだと、\\n 先程お前自身が言っていただろう?」",
|
||||
"321000732_27": "「3人の仲間のために、みすみす大局を見失うつもりか?」",
|
||||
"321000732_28": "「仲間も、ロンドンの人たちも、誰1人、見捨てる気はありません」",
|
||||
"321000732_29": "「まだ届く可能性があるなら、手を延ばすことを諦めたりはしない。\\n ただ、それだけです」",
|
||||
"321000732_30": "「響さん……」",
|
||||
"321000732_31": "「まあ、あんたから借りた力のおかげで\\n さっきよりは勝算が上がったってのもあるけどな」",
|
||||
"321000732_32": "「やれやれ……説得は無駄か。\\n お前たちも、結局は暁と変わらないのだな」",
|
||||
"321000732_33": "「だがそれもまた、お前たちの覚悟の形というものか……」",
|
||||
"321000732_34": "「ならば、好きにするがいいさ」",
|
||||
"321000732_35": "「ありがとうございます」",
|
||||
"321000732_36": "「そういえばッ!\\n アタシが寝てる間、マリアたちのことで連絡はあったデスか?」",
|
||||
"321000732_37": "「ううん……。\\n たぶん、向こうも大変なんだと思う」",
|
||||
"321000732_38": "「そうデスか……」",
|
||||
"321000732_39": "「心配なのはわかるが、もう少しだけ休んどけ。\\n 次に出発したら、もう休む暇は無いからな?」",
|
||||
"321000732_40": "「……わかったデス」"
|
||||
{
|
||||
"321000732_0": "「おおおおおお――ッ!!」",
|
||||
"321000732_1": "「そこッ! 丸見えだッ!」",
|
||||
"321000732_2": "「なるほど、普段より夜目も利くし、\\n 闇に生きる奴らの気配や音も感じやすいみたいだな」",
|
||||
"321000732_3": "「ナイトストーカーと戦うヴァンパイアハンターの力ってのは\\n 伊達じゃなさそうだ」",
|
||||
"321000732_4": "「うん、そうだね。これならかなり戦いやすそう」",
|
||||
"321000732_5": "「しかもそのギアならヴラドにも攻撃がちゃんと通じるし、\\n 針の呪いも効かなくなるデスよッ!」",
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||||
"321000732_6": "「えッ、切歌ちゃん、ヴラドとこのギアで戦ったの?」",
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"321000732_7": "「まあ、奴の分身だったみたいデスけど……」",
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"321000732_8": "「そのギアが3人分になったんデスから、心強いデスッ!」",
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"321000732_12": "「ん……まあ、確かにな」",
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"321000732_13": "「ありがとうございます、クルースニクさん」",
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"321000732_14": "「ヴァンパイアと戦う覚悟を持った者に協力するのが俺たちの使命。\\n 俺たちヴァンパイアハンターが生きていた証だからな……」",
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"321000732_15": "「はい……一緒に頑張りましょうッ!」",
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"321000732_16": "「よし……なら、もう少しだけ休んだら、行くぞ」",
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"321000732_17": "「うん、そうだね。\\n 切歌ちゃんもそれまでしっかり休んでね」",
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"321000732_18": "「わかったデス」",
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"321000732_19": "「待て、お前たち。\\n まさか、夜が明ける前に仕掛けるつもりか?」",
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"321000732_20": "「いくらお前たちにもハンターの力が宿ったとはいえ、\\n 夜間の奴の強さは半端ではないのだぞ?」",
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"321000732_21": "「ここは大人しく、日が昇るまで待つべきだ」",
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"321000732_22": "「いや……流石にそこまでは待てないな」",
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"321000732_23": "「さっきの連絡のこともある。\\n 夜が明ければこっちはゲームオーバーなんだ」",
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"321000732_24": "「うん。マリアさんたちが朝まではもたないって……」",
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"321000732_25": "「みんな……」",
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"321000732_26": "「だが討伐に失敗すればそこまでだと、\\n 先程お前自身が言っていただろう?」",
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"321000732_27": "「3人の仲間のために、みすみす大局を見失うつもりか?」",
|
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"321000732_28": "「仲間も、ロンドンの人たちも、誰1人、見捨てる気はありません」",
|
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"321000732_29": "「まだ届く可能性があるなら、手を延ばすことを諦めたりはしない。\\n ただ、それだけです」",
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"321000732_30": "「響さん……」",
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"321000732_31": "「まあ、あんたから借りた力のおかげで\\n さっきよりは勝算が上がったってのもあるけどな」",
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"321000732_32": "「やれやれ……説得は無駄か。\\n お前たちも、結局は暁と変わらないのだな」",
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"321000732_34": "「ならば、好きにするがいいさ」",
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}
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{
|
||||
"321000741_0": "「で、お城に着いてからだけど……」",
|
||||
"321000741_1": "「そうだな……」",
|
||||
"321000741_2": "「ええっと――『はいけい』……ってどう書くんでしたっけ?」",
|
||||
"321000741_3": "「ひらがなじゃ、流石にかっこ悪いデスし……」",
|
||||
"321000741_4": "「ええい、無難に『ぜんりゃく』でいいデス」",
|
||||
"321000741_5": "「…………」",
|
||||
"321000741_6": "「何をしているんだ?」",
|
||||
"321000741_7": "「おわッ、びッ、ビックリしたデスッ!」",
|
||||
"321000741_8": "「どうしたのッ!?」",
|
||||
"321000741_9": "「敵でも襲ってきたのかッ!?」",
|
||||
"321000741_10": "「ち、違うデスッ!」",
|
||||
"321000741_11": "「ちょ、ちょっとでっかい虫がデスね。\\n ハハハ……」",
|
||||
"321000741_12": "「んだよ。人騒がせな」",
|
||||
"321000741_13": "「ちゃんと休んでおいてね?」",
|
||||
"321000741_14": "「わ、わかってるデス」",
|
||||
"321000741_15": "「やれやれ。俺は虫扱いか?」",
|
||||
"321000741_16": "「急に後ろに現れないでほしいデス。\\n 心臓に悪いデスよ」",
|
||||
"321000741_17": "「それはすまなかったな」",
|
||||
"321000741_18": "「それより、さっきから何を書いているんだ?」",
|
||||
"321000741_19": "「ああ、まあ……。\\n 何が起きるかわからないデスからね」",
|
||||
"321000741_20": "「だから、もしもの時のための手紙デス」",
|
||||
"321000741_21": "「もしもの……?」",
|
||||
"321000741_22": "「ああ……そうか」",
|
||||
"321000741_23": "「…………」",
|
||||
"321000741_24": "「だが、どうして急に言葉を残そうなんて思ったんだ?」",
|
||||
"321000741_25": "「さっき、夢を見たデス」",
|
||||
"321000741_26": "「夢?」",
|
||||
"321000741_27": "「……辛くて寂しくて死にたかった時の夢」",
|
||||
"321000741_28": "「そんな時に、みんながアタシに手を延ばしてくれたことを、\\n 思い出したんデス」",
|
||||
"321000741_29": "「……ヴラドにやられた仲間たちか?」",
|
||||
"321000741_30": "「そうデス」",
|
||||
"321000741_31": "「そしたら。みんなに伝えたかったこととか、\\n あれこれ湧いて止まらなくなっちゃったデスよ」",
|
||||
"321000741_32": "「リュックに紙とペンが入ってて助かったデス」",
|
||||
"321000741_33": "「だが、お前も、あの者たちも負ける気はないのだろう?」",
|
||||
"321000741_34": "「それは、もちろんデス」",
|
||||
"321000741_35": "「でも、3人で戦っても駄目だったら――。\\n 今度こそ、最後の手を使うしかないデス」",
|
||||
"321000741_36": "「最後の手?」",
|
||||
"321000741_37": "「アタシのイガリマの絶唱特性は、\\n 斬った相手の魂を刈り取る刃デス」",
|
||||
"321000741_38": "「絶唱とはなんのことかわからないが……。\\n 魂を刈り取る? そんな力があるのか?」",
|
||||
"321000741_39": "「そうデス。\\n ヴラドは、最初に会った時、アタシの絶唱から逃げたデス」",
|
||||
"321000741_40": "「だから……もしこのギアで倒しきれなくても――」",
|
||||
"321000741_41": "「きっとアタシの絶唱なら、アイツをなんとかできるはずデス」",
|
||||
"321000741_42": "「なるほど、な……」",
|
||||
"321000741_43": "「あのプライドの高いヴラドが意味なく逃げるとは考えにくい。\\n 奴がお前の絶唱というものに脅威を感じたのは、確かだろう」",
|
||||
"321000741_44": "「だが、だとしたら。\\n ヴラドと対峙した時、どうして早く使わなかった?」",
|
||||
"321000741_45": "「それは……」",
|
||||
"321000741_46": "「いや、そんな都合のいい力が、おいそれと使えるはずがない。\\n それ相応のリスクがあるということだな?」",
|
||||
"321000741_47": "「……ご名答デス」",
|
||||
"321000741_48": "「今のアタシが使えば、どうなるかわからないデス。\\n それこそ命すらも……」",
|
||||
"321000741_49": "「それほどまでに……」",
|
||||
"321000741_50": "「そういう意味では、\\n あの時、ヴラドの分身相手に使わなくて助かったデスよ」",
|
||||
"321000741_51": "「それも、クルースニクさんのおかげデスね」",
|
||||
"321000741_52": "「俺の?」",
|
||||
"321000741_53": "「そうデスよ。実はあの時、使いかけてたデスけど、\\n クルースニクさんが現れてびっくりして止めたんデスから」",
|
||||
"321000741_54": "「そうだったのか。\\n あの時、既に――」",
|
||||
"321000741_55": "「もしかすると、お前が絶唱を使おうとしたことも、\\n 俺の意識が覚醒した原因かも知れないな」",
|
||||
"321000741_56": "「そう……なんデスかね?」",
|
||||
"321000741_57": "「まあ、なんの根拠も無いがな」",
|
||||
"321000741_58": "「とにかく、そんな理由で前回は不発に終わって済んだ\\n デスけど……でも、もし今度こそ必要になったら――」",
|
||||
"321000741_59": "「アイツを倒すために――。\\n 倒して、アタシの家族を救うために、それが必要なら――」",
|
||||
"321000741_60": "「もう躊躇うつもりはないデスよ」",
|
||||
"321000741_61": "(マムからは使うなって言われてるデス。\\n でも、調たちがいなくなるくらいなら……)",
|
||||
"321000741_62": "「暁……」",
|
||||
"321000741_63": "「っとッ! 早く書いちゃわないと、\\n 本当に休む暇がなくなっちゃうデスよッ!」",
|
||||
"321000741_64": "「…………」",
|
||||
"321000741_65": "(……お前はそこまで覚悟して仲間を救おうと……)",
|
||||
"321000741_66": "(だが、今お前の選ぼうとしている道は……。\\n 俺たちが通った、誤りの道かも知れないぞ)"
|
||||
{
|
||||
"321000741_0": "「で、お城に着いてからだけど……」",
|
||||
"321000741_1": "「そうだな……」",
|
||||
"321000741_2": "「ええっと――『はいけい』……ってどう書くんでしたっけ?」",
|
||||
"321000741_3": "「ひらがなじゃ、流石にかっこ悪いデスし……」",
|
||||
"321000741_4": "「ええい、無難に『ぜんりゃく』でいいデス」",
|
||||
"321000741_5": "「…………」",
|
||||
"321000741_6": "「何をしているんだ?」",
|
||||
"321000741_7": "「おわッ、びッ、ビックリしたデスッ!」",
|
||||
"321000741_8": "「どうしたのッ!?」",
|
||||
"321000741_9": "「敵でも襲ってきたのかッ!?」",
|
||||
"321000741_10": "「ち、違うデスッ!」",
|
||||
"321000741_11": "「ちょ、ちょっとでっかい虫がデスね。\\n ハハハ……」",
|
||||
"321000741_12": "「んだよ。人騒がせな」",
|
||||
"321000741_13": "「ちゃんと休んでおいてね?」",
|
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|
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|
||||
"321000741_16": "「急に後ろに現れないでほしいデス。\\n 心臓に悪いデスよ」",
|
||||
"321000741_17": "「それはすまなかったな」",
|
||||
"321000741_18": "「それより、さっきから何を書いているんだ?」",
|
||||
"321000741_19": "「ああ、まあ……。\\n 何が起きるかわからないデスからね」",
|
||||
"321000741_20": "「だから、もしもの時のための手紙デス」",
|
||||
"321000741_21": "「もしもの……?」",
|
||||
"321000741_22": "「ああ……そうか」",
|
||||
"321000741_23": "「…………」",
|
||||
"321000741_24": "「だが、どうして急に言葉を残そうなんて思ったんだ?」",
|
||||
"321000741_25": "「さっき、夢を見たデス」",
|
||||
"321000741_26": "「夢?」",
|
||||
"321000741_27": "「……辛くて寂しくて死にたかった時の夢」",
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||||
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|
||||
"321000741_29": "「……ヴラドにやられた仲間たちか?」",
|
||||
"321000741_30": "「そうデス」",
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"321000741_31": "「そしたら。みんなに伝えたかったこととか、\\n あれこれ湧いて止まらなくなっちゃったデスよ」",
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"321000741_32": "「リュックに紙とペンが入ってて助かったデス」",
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"321000741_33": "「だが、お前も、あの者たちも負ける気はないのだろう?」",
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"321000741_34": "「それは、もちろんデス」",
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"321000741_35": "「でも、3人で戦っても駄目だったら――。\\n 今度こそ、最後の手を使うしかないデス」",
|
||||
"321000741_36": "「最後の手?」",
|
||||
"321000741_37": "「アタシのイガリマの絶唱特性は、\\n 斬った相手の魂を刈り取る刃デス」",
|
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"321000741_38": "「絶唱とはなんのことかわからないが……。\\n 魂を刈り取る? そんな力があるのか?」",
|
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"321000741_39": "「そうデス。\\n ヴラドは、最初に会った時、アタシの絶唱から逃げたデス」",
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"321000741_40": "「だから……もしこのギアで倒しきれなくても――」",
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"321000741_41": "「きっとアタシの絶唱なら、アイツをなんとかできるはずデス」",
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||||
"321000741_42": "「なるほど、な……」",
|
||||
"321000741_43": "「あのプライドの高いヴラドが意味なく逃げるとは考えにくい。\\n 奴がお前の絶唱というものに脅威を感じたのは、確かだろう」",
|
||||
"321000741_44": "「だが、だとしたら。\\n ヴラドと対峙した時、どうして早く使わなかった?」",
|
||||
"321000741_45": "「それは……」",
|
||||
"321000741_46": "「いや、そんな都合のいい力が、おいそれと使えるはずがない。\\n それ相応のリスクがあるということだな?」",
|
||||
"321000741_47": "「……ご名答デス」",
|
||||
"321000741_48": "「今のアタシが使えば、どうなるかわからないデス。\\n それこそ命すらも……」",
|
||||
"321000741_49": "「それほどまでに……」",
|
||||
"321000741_50": "「そういう意味では、\\n あの時、ヴラドの分身相手に使わなくて助かったデスよ」",
|
||||
"321000741_51": "「それも、クルースニクさんのおかげデスね」",
|
||||
"321000741_52": "「俺の?」",
|
||||
"321000741_53": "「そうデスよ。実はあの時、使いかけてたデスけど、\\n クルースニクさんが現れてびっくりして止めたんデスから」",
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||||
"321000741_54": "「そうだったのか。\\n あの時、既に――」",
|
||||
"321000741_55": "「もしかすると、お前が絶唱を使おうとしたことも、\\n 俺の意識が覚醒した原因かも知れないな」",
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||||
"321000741_56": "「そう……なんデスかね?」",
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"321000741_57": "「まあ、なんの根拠も無いがな」",
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"321000741_58": "「とにかく、そんな理由で前回は不発に終わって済んだ\\n デスけど……でも、もし今度こそ必要になったら――」",
|
||||
"321000741_59": "「アイツを倒すために――。\\n 倒して、アタシの家族を救うために、それが必要なら――」",
|
||||
"321000741_60": "「もう躊躇うつもりはないデスよ」",
|
||||
"321000741_61": "(マムからは使うなって言われてるデス。\\n でも、調たちがいなくなるくらいなら……)",
|
||||
"321000741_62": "「暁……」",
|
||||
"321000741_63": "「っとッ! 早く書いちゃわないと、\\n 本当に休む暇がなくなっちゃうデスよッ!」",
|
||||
"321000741_64": "「…………」",
|
||||
"321000741_65": "(……お前はそこまで覚悟して仲間を救おうと……)",
|
||||
"321000741_66": "(だが、今お前の選ぼうとしている道は……。\\n 俺たちが通った、誤りの道かも知れないぞ)"
|
||||
}
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|
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|||
{
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||||
"321000811_0": "夜を統べる王",
|
||||
"321000811_1": "「がはッ!?」",
|
||||
"321000811_2": "「なんだ、その弾、は――?」",
|
||||
"321000811_3": "「せ、聖別されし、銀の十字架を、\\n <ruby=い>鋳</ruby>つぶして作った、弾丸、だ……」",
|
||||
"321000811_4": "「いかに、不死身の、貴様、でも……。\\n 再生、できや、しまい……」",
|
||||
"321000811_5": "(そうだ、俺はこの時、遂に勝利したと思ったのだ)",
|
||||
"321000811_6": "(己の命をなげうった、この捨て身の一撃で)",
|
||||
"321000811_7": "「貴様、初めから死ぬ気で……」",
|
||||
"321000811_8": "「散った同胞の無念を晴らし……、\\n お前を殺せるのなら……、命などいらんッ!」",
|
||||
"321000811_9": "「馬鹿な、我が、負けた、だと……。\\n 定命の、人間如きにッ?」",
|
||||
"321000811_10": "「いや、これ、は――」",
|
||||
"321000811_11": "(だが――奴は、次の瞬間、余裕の哄笑を上げていた)",
|
||||
"321000811_12": "「フフ……ハハハハハッ!」",
|
||||
"321000811_13": "「何を、笑う……? 正気を失ったか?」",
|
||||
"321000811_14": "「我は不死、永遠なりッ! 貴様らと違い、滅びはせぬッ!」",
|
||||
"321000811_15": "(恐らくは、この銀の弾丸で与えた一撃では、\\n 己が完全には滅びぬと確信したのだろう)",
|
||||
"321000811_16": "「いつの日か蘇り――その時こそ、\\n 地上をヴァンパイアの楽園に変えてくれるわッ!」",
|
||||
"321000811_17": "「ぐッ……」",
|
||||
"321000811_18": "「いつの日か、蘇る、だと――」",
|
||||
"321000811_19": "「ッ!?」",
|
||||
"321000811_20": "(完全なるトドメを刺そうにも、\\n 俺にはその力も術も、残されていなかった)",
|
||||
"321000811_21": "「そう、か……俺たちは、間違って……」",
|
||||
"321000811_22": "(伝えなければならなかったのか、我々は。\\n この使命を、想いを。後世にまで、命を継いで)",
|
||||
"321000811_23": "「ここまで、追い詰めて、おきながら……」",
|
||||
"321000811_24": "(だが……もう、遅かった)",
|
||||
"321000811_25": "(最後のハンターである俺が、ここに潰えるのだから)",
|
||||
"321000811_26": "「無念……」",
|
||||
"321000811_27": "(願わくば、後の世に、\\n 我らが天命と遺志とを受け継ぐ者が現れんことを……)",
|
||||
"321000811_28": "「今のは……夢……か?」",
|
||||
"321000811_29": "「馬鹿な。死者である俺が、夢を見るとでもいうのか?」",
|
||||
"321000811_30": "(いや、違う。俺と共に銀の弾丸に宿りし一族の想いが、\\n 俺に思い出させたのだ)",
|
||||
"321000811_31": "(この俺の……最後の、後悔を――)",
|
||||
"321000811_32": "(数奇なる縁で、想いと使命を受け継ぐ者に巡り会うことができた)",
|
||||
"321000811_33": "(遙かな過去に果てた身には、あまりに過ぎた<ruby=ぎょうこう>僥倖</ruby>というものだろう)",
|
||||
"321000811_34": "(だが――)",
|
||||
"321000811_35": "(お前はこのまま同じ過ちを繰り返させようというのかと――。\\n そう、問いているのだな……)",
|
||||
"321000811_36": "「さあ、行くぞ。準備はいいか」",
|
||||
"321000811_37": "「バッチリだよ」",
|
||||
"321000811_38": "「アタシもOKデス」",
|
||||
"321000811_39": "「よし、なら行くぞ」",
|
||||
"321000811_40": "「クルースニクさん……」",
|
||||
"321000811_41": "「どうした、暁?」",
|
||||
"321000811_42": "「アタシにもしものことがあったら、\\n さっきの手紙を渡してほしいデス」",
|
||||
"321000811_43": "「何を言っている」",
|
||||
"321000811_44": "「アタシは、死んでもアイツを倒すデス」",
|
||||
"321000811_45": "「だけど、絶唱を使えばアタシは恐らく……」",
|
||||
"321000811_46": "「だから、調たちに……アタシの家族に、\\n アレを渡してほしいデスよ」",
|
||||
"321000811_47": "「暁……命を捨てる覚悟では、\\n 真に勝つことはできないぞ」",
|
||||
"321000811_48": "「でも、クルースニクさんだって、\\n 命を賭けて戦ったって、そう言ったデスよ」",
|
||||
"321000811_49": "「確かに、な。\\n だが、思い出したのだ……」",
|
||||
"321000811_50": "「自分や仲間たちも、確かに、そうだった……」",
|
||||
"321000811_51": "「命を賭して戦って、奴さえ滅ぼせればいいと思っていた」",
|
||||
"321000811_52": "「だが、俺たちの後には……結局は、何も残らなかった」",
|
||||
"321000811_53": "「しかもヴラド自身は滅ぼし損ね、後世にまでツケを残す始末だ」",
|
||||
"321000811_54": "「お前には、同じ<ruby=てつ>轍</ruby>を踏んでほしくない。\\n 同じ後悔を味わってはほしくないのだ」",
|
||||
"321000811_55": "「そんなの、今度こそキチッと倒せばいいんデスッ!」",
|
||||
"321000811_56": "「アタシは勝つデス。\\n 勝って、みんなを救ってみせるデスよ」",
|
||||
"321000811_57": "「違う、それだけでは、奴に勝ったとは――」",
|
||||
"321000811_58": "「おい、何してるんだ?」",
|
||||
"321000811_59": "「切歌ちゃん、ひょっとして、まだ具合悪いの?」",
|
||||
"321000811_60": "「大丈夫デス。\\n ちょっと靴の紐がほどけたから、結んでただけデスよッ!」",
|
||||
"321000811_61": "「そうなの? ならいいんだけど」",
|
||||
"321000811_62": "「あまり離れると迷子になるぞ」",
|
||||
"321000811_63": "「すぐに追いつくデスッ!」",
|
||||
"321000811_64": "「……とにかく、頼んだデスよ」",
|
||||
"321000811_65": "「それでは勝てないのだ……」",
|
||||
"321000811_66": "「勝つために、負けないために、本当に必要なことは――」",
|
||||
"321000811_67": "「言葉で伝えても意味はないか……、\\n ならば、己で気づくほかあるまい」",
|
||||
"321000811_68": "「切歌ちゃん、クリスちゃん、見えたよッ!」",
|
||||
"321000811_69": "「あれが奴の本拠地か……?」",
|
||||
"321000811_70": "「ああ。確かにヴラドの居城だ」",
|
||||
"321000811_71": "「あれから数百年経っているはずだが、\\n つい昨日のように思い出す」",
|
||||
"321000811_72": "「そりゃ、何百年も寝っぱなしだったらな……」",
|
||||
"321000811_73": "(クリスちゃん、今、突っ込むところじゃないってばッ!)",
|
||||
"321000811_74": "「とうとう着いたデスね……長かったデス……」",
|
||||
"321000811_75": "「切歌ちゃんは、ずっと戦いながら歩いてきたんだもんね」",
|
||||
"321000811_76": "「夜明けが迫ってる。急ぐぞ。\\n 気を引き締めてかかれ」",
|
||||
"321000811_77": "「うん、わかってる」",
|
||||
"321000811_78": "「じゃあ、行くデスよ」",
|
||||
"321000811_79": "(調、マリア、セレナ……待ってるデスよ。\\n 今度こそ助けるデス)",
|
||||
"321000811_80": "「うわー……。\\n すごい豪邸……」",
|
||||
"321000811_81": "「何百年も放置されてたわりには綺麗だな」",
|
||||
"321000811_82": "「恐らくヴラドの魔力で修復したのだろう」",
|
||||
"321000811_83": "「アイツはどこにいるデスか?」",
|
||||
"321000811_84": "「最上階の広間だ。以前もそこに奴はいた。\\n 俺が案内しよう」",
|
||||
"321000811_85": "「知っている人がいて助かったね」",
|
||||
"321000811_86": "「ああ……そうだな」",
|
||||
"321000811_87": "「どうしたの、クリスちゃん。考えごと?」",
|
||||
"321000811_88": "「少しばかり、静かすぎると思ってな」",
|
||||
"321000811_89": "「どういうことデスか?」",
|
||||
"321000811_90": "「あたしらが侵入したことに、\\n 奴が気づいてないわけないってことだ」",
|
||||
"321000811_91": "「フフ……今度は、少しは知恵の回る者も混じっているようだな」",
|
||||
"321000811_92": "「やっぱり、おでましか」",
|
||||
"321000811_93": "「我が城へようこそ。ハンターたちよ。\\n 歓迎しようではないか」",
|
||||
"321000811_94": "「ヴラドォッ!」",
|
||||
"321000811_95": "「なにやら亡者の呻きが聞こえる気がするが……。\\n 生憎、歓迎するのは血の通った者だけと決めている」",
|
||||
"321000811_96": "「なんだよ、飯でも出してくれんのか?」",
|
||||
"321000811_97": "「ふむ、そうだな。諸君のご希望に添えるかはわからないが、\\n 心づくしは用意している。ぜひ楽しんでくれたまえ」",
|
||||
"321000811_98": "「うわあッ!? まわりを囲まれてるよッ!」",
|
||||
"321000811_99": "「いつの間に、こんな……?」",
|
||||
"321000811_100": "「ハッ、たいそうな歓迎じゃねーか」",
|
||||
"321000811_101": "「今更この程度でわたしたちを止められると思ったら\\n 大間違いだよッ!」",
|
||||
"321000811_102": "「すぐにお前のところに行くデスよッ!\\n 首を洗って待ってるデスッ!」",
|
||||
"321000811_103": "「そうか、楽しみにさせてもらおう。\\n フフ……」",
|
||||
"321000811_104": "「やってやるデスッ!」",
|
||||
"321000811_105": "「Zeios igalima raizen tron――」"
|
||||
{
|
||||
"321000811_0": "夜を統べる王",
|
||||
"321000811_1": "「がはッ!?」",
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||||
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||||
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|
||||
"321000811_4": "「いかに、不死身の、貴様、でも……。\\n 再生、できや、しまい……」",
|
||||
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||||
"321000811_6": "(己の命をなげうった、この捨て身の一撃で)",
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"321000811_7": "「貴様、初めから死ぬ気で……」",
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"321000811_17": "「ぐッ……」",
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"321000811_18": "「いつの日か、蘇る、だと――」",
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"321000811_19": "「ッ!?」",
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"321000811_20": "(完全なるトドメを刺そうにも、\\n 俺にはその力も術も、残されていなかった)",
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"321000811_21": "「そう、か……俺たちは、間違って……」",
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"321000811_22": "(伝えなければならなかったのか、我々は。\\n この使命を、想いを。後世にまで、命を継いで)",
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"321000811_25": "(最後のハンターである俺が、ここに潰えるのだから)",
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"321000811_26": "「無念……」",
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"321000811_28": "「今のは……夢……か?」",
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"321000811_31": "(この俺の……最後の、後悔を――)",
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"321000811_34": "(だが――)",
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"321000811_35": "(お前はこのまま同じ過ちを繰り返させようというのかと――。\\n そう、問いているのだな……)",
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"321000811_72": "「そりゃ、何百年も寝っぱなしだったらな……」",
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"321000811_73": "(クリスちゃん、今、突っ込むところじゃないってばッ!)",
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"321000811_74": "「とうとう着いたデスね……長かったデス……」",
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"321000811_75": "「切歌ちゃんは、ずっと戦いながら歩いてきたんだもんね」",
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"321000811_76": "「夜明けが迫ってる。急ぐぞ。\\n 気を引き締めてかかれ」",
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"321000811_77": "「うん、わかってる」",
|
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"321000811_78": "「じゃあ、行くデスよ」",
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"321000811_79": "(調、マリア、セレナ……待ってるデスよ。\\n 今度こそ助けるデス)",
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|
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|
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|
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|
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|
||||
"321000811_85": "「知っている人がいて助かったね」",
|
||||
"321000811_86": "「ああ……そうだな」",
|
||||
"321000811_87": "「どうしたの、クリスちゃん。考えごと?」",
|
||||
"321000811_88": "「少しばかり、静かすぎると思ってな」",
|
||||
"321000811_89": "「どういうことデスか?」",
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"321000811_90": "「あたしらが侵入したことに、\\n 奴が気づいてないわけないってことだ」",
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"321000811_91": "「フフ……今度は、少しは知恵の回る者も混じっているようだな」",
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"321000811_92": "「やっぱり、おでましか」",
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"321000811_93": "「我が城へようこそ。ハンターたちよ。\\n 歓迎しようではないか」",
|
||||
"321000811_94": "「ヴラドォッ!」",
|
||||
"321000811_95": "「なにやら亡者の呻きが聞こえる気がするが……。\\n 生憎、歓迎するのは血の通った者だけと決めている」",
|
||||
"321000811_96": "「なんだよ、飯でも出してくれんのか?」",
|
||||
"321000811_97": "「ふむ、そうだな。諸君のご希望に添えるかはわからないが、\\n 心づくしは用意している。ぜひ楽しんでくれたまえ」",
|
||||
"321000811_98": "「うわあッ!? まわりを囲まれてるよッ!」",
|
||||
"321000811_99": "「いつの間に、こんな……?」",
|
||||
"321000811_100": "「ハッ、たいそうな歓迎じゃねーか」",
|
||||
"321000811_101": "「今更この程度でわたしたちを止められると思ったら\\n 大間違いだよッ!」",
|
||||
"321000811_102": "「すぐにお前のところに行くデスよッ!\\n 首を洗って待ってるデスッ!」",
|
||||
"321000811_103": "「そうか、楽しみにさせてもらおう。\\n フフ……」",
|
||||
"321000811_104": "「やってやるデスッ!」",
|
||||
"321000811_105": "「Zeios igalima raizen tron――」"
|
||||
}
|
|
@ -1,40 +1,40 @@
|
|||
{
|
||||
"321000821_0": "「邪魔をするなあああ――ッ!!」",
|
||||
"321000821_1": "「みんな、急ごうッ!」",
|
||||
"321000821_2": "「フフ……やるではないか、この時代のハンターも」",
|
||||
"321000821_3": "「ヴラドッ!? 出てくるデスよッ!!」",
|
||||
"321000821_4": "「そう焦るな。\\n それよりも、先程の前菜は愉しんでもらえたかね?」",
|
||||
"321000821_5": "「ゆっくり高みの見物とはいい趣味してるじゃねーか」",
|
||||
"321000821_6": "「フム。先程のもてなし程度では食べ足りなかったかな?\\n なかなかの<ruby=けんたんか>健啖家</ruby>揃いだ」",
|
||||
"321000821_7": "「あの程度じゃ、わたしのお腹は満たせないッ!」",
|
||||
"321000821_8": "「諸君のダンスの相手を務めるには、\\n 少々役者不足だった――と言い換えるべきかな」",
|
||||
"321000821_9": "「ならば次のダンスパートナーを紹介するとしよう。\\n きっと気に入ってくれると思う」",
|
||||
"321000821_10": "「その表現はその表現でキザでむかつくなッ!」",
|
||||
"321000821_11": "「やれやれ、注文の多いお嬢様方だ」",
|
||||
"321000821_12": "「さあ、お前たち。\\n 丁重におもてなしして差し上げろ」",
|
||||
"321000821_13": "「さあ、心ゆくまで踊っていってくれたまえ」",
|
||||
"321000821_14": "「あの時はヘロヘロだったデスけど……今度は負けないデスッ!」",
|
||||
"321000821_15": "「そうだよ。わたしたちも\\n ヴァンパイアハンターギアにパワーアップしてるッ!」",
|
||||
"321000821_16": "「尻尾を巻いて逃げ帰ったこいつら程度が、\\n 今更あたしらの敵になるわけねーだろッ!」",
|
||||
"321000821_17": "「フフ……それはどうかな?」",
|
||||
"321000821_18": "「我が下僕どもは、夜が深くなるほど、\\n そして、我との距離が近ければ近いほど、その力も増す」",
|
||||
"321000821_19": "「先刻戦った時と同じと思わないことだな」",
|
||||
"321000821_20": "「そんなの、やってみればわかるッ!」",
|
||||
"321000821_21": "「はあああああ――ッ!!」",
|
||||
"321000821_22": "「やったッ! まともに入ったデスッ!」",
|
||||
"321000821_23": "「待て、拳で砕いた部分が――」",
|
||||
"321000821_24": "「あっという間に塞がったデスッ!」",
|
||||
"321000821_25": "「な、なんでッ!?」",
|
||||
"321000821_26": "「火力不足なんじゃねーのかッ?」",
|
||||
"321000821_27": "「そうデスッ! みんなで一斉にかかれば――」",
|
||||
"321000821_28": "「駄目だ、やっぱり治っちゃうよッ!?」",
|
||||
"321000821_29": "「そんな……一体、どうすればいいデスかッ!」",
|
||||
"321000821_30": "「核を探せッ!」",
|
||||
"321000821_31": "「核って、なんデスか?」",
|
||||
"321000821_32": "「そのサイズの下僕を召喚し維持するには、\\n ヴラド自身からの力を供給する核が必要なはずだ」",
|
||||
"321000821_33": "「どこかに隠されたそれを探して打ち砕けッ!」",
|
||||
"321000821_34": "「探せって言ったって、どうやって……」",
|
||||
"321000821_35": "「ハンターアイッ! とか言って見抜けないデスか?」",
|
||||
"321000821_36": "「残念ながらそんなものは無いッ!」",
|
||||
"321000821_37": "「悠長にしゃべってる暇はなさそうだ――来るぞッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000821_0": "「邪魔をするなあああ――ッ!!」",
|
||||
"321000821_1": "「みんな、急ごうッ!」",
|
||||
"321000821_2": "「フフ……やるではないか、この時代のハンターも」",
|
||||
"321000821_3": "「ヴラドッ!? 出てくるデスよッ!!」",
|
||||
"321000821_4": "「そう焦るな。\\n それよりも、先程の前菜は愉しんでもらえたかね?」",
|
||||
"321000821_5": "「ゆっくり高みの見物とはいい趣味してるじゃねーか」",
|
||||
"321000821_6": "「フム。先程のもてなし程度では食べ足りなかったかな?\\n なかなかの<ruby=けんたんか>健啖家</ruby>揃いだ」",
|
||||
"321000821_7": "「あの程度じゃ、わたしのお腹は満たせないッ!」",
|
||||
"321000821_8": "「諸君のダンスの相手を務めるには、\\n 少々役者不足だった――と言い換えるべきかな」",
|
||||
"321000821_9": "「ならば次のダンスパートナーを紹介するとしよう。\\n きっと気に入ってくれると思う」",
|
||||
"321000821_10": "「その表現はその表現でキザでむかつくなッ!」",
|
||||
"321000821_11": "「やれやれ、注文の多いお嬢様方だ」",
|
||||
"321000821_12": "「さあ、お前たち。\\n 丁重におもてなしして差し上げろ」",
|
||||
"321000821_13": "「さあ、心ゆくまで踊っていってくれたまえ」",
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"321000821_14": "「あの時はヘロヘロだったデスけど……今度は負けないデスッ!」",
|
||||
"321000821_15": "「そうだよ。わたしたちも\\n ヴァンパイアハンターギアにパワーアップしてるッ!」",
|
||||
"321000821_16": "「尻尾を巻いて逃げ帰ったこいつら程度が、\\n 今更あたしらの敵になるわけねーだろッ!」",
|
||||
"321000821_17": "「フフ……それはどうかな?」",
|
||||
"321000821_18": "「我が下僕どもは、夜が深くなるほど、\\n そして、我との距離が近ければ近いほど、その力も増す」",
|
||||
"321000821_19": "「先刻戦った時と同じと思わないことだな」",
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||||
"321000821_20": "「そんなの、やってみればわかるッ!」",
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|
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|
||||
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||||
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||||
"321000821_28": "「駄目だ、やっぱり治っちゃうよッ!?」",
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||||
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||||
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||||
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||||
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|
||||
"321000821_33": "「どこかに隠されたそれを探して打ち砕けッ!」",
|
||||
"321000821_34": "「探せって言ったって、どうやって……」",
|
||||
"321000821_35": "「ハンターアイッ! とか言って見抜けないデスか?」",
|
||||
"321000821_36": "「残念ながらそんなものは無いッ!」",
|
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"321000821_37": "「悠長にしゃべってる暇はなさそうだ――来るぞッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,28 +1,28 @@
|
|||
{
|
||||
"321000822_0": "「斬っても斬っても再生するデスよッ!」",
|
||||
"321000822_1": "「まだ核の位置はわからないのかッ!」",
|
||||
"321000822_2": "「それっぽい物なんて、どこにも見つからない……ッ!」",
|
||||
"321000822_3": "「核は弱点だからな。\\n それこそ簡単に見つけられるような場所ではないと思うが……」",
|
||||
"321000822_4": "「そりゃそうだよな……」",
|
||||
"321000822_5": "「けど、弱点がどっかに必ずあるってんなら――」",
|
||||
"321000822_6": "「そのでかい図体余すとこなく、つるべ打ちにしてやらぁッ!」",
|
||||
"321000822_7": "「あれッ? あそこに見えたのッ!」",
|
||||
"321000822_8": "「後ろ脚の踵にッ!」",
|
||||
"321000822_9": "「――見つけた(デス)ッ!!」",
|
||||
"321000822_10": "「踵? アキレスかッ!?」",
|
||||
"321000822_11": "「確かに普通の戦闘では損傷を受けにくい箇所だな」",
|
||||
"321000822_12": "「実に姑息で陰湿な、奴らしい選択だ」",
|
||||
"321000822_13": "「あたしが撃ち続けてるうちに、やれッ!」",
|
||||
"321000822_14": "「わかった(デス)ッ!」",
|
||||
"321000822_15": "「おおおおお――ッ!」",
|
||||
"321000822_16": "「やああああ――ッ!」",
|
||||
"321000822_17": "「やったデスッ!」",
|
||||
"321000822_18": "「ふう……なんとかなったね……」",
|
||||
"321000822_19": "「少しは休みを入れたいところだが、\\n こいつらのおかげでだいぶ時間くっちまった」",
|
||||
"321000822_20": "「2人とも、このまま突っ込むぞッ!」",
|
||||
"321000822_21": "「うんッ!」",
|
||||
"321000822_22": "「了解デスッ!」",
|
||||
"321000822_23": "「奴のいる広間はこのすぐ先だ。油断するな」",
|
||||
"321000822_24": "「いよいよデスね……」",
|
||||
"321000822_25": "(調、マリア、セレナ……もう少しの辛抱デス)"
|
||||
{
|
||||
"321000822_0": "「斬っても斬っても再生するデスよッ!」",
|
||||
"321000822_1": "「まだ核の位置はわからないのかッ!」",
|
||||
"321000822_2": "「それっぽい物なんて、どこにも見つからない……ッ!」",
|
||||
"321000822_3": "「核は弱点だからな。\\n それこそ簡単に見つけられるような場所ではないと思うが……」",
|
||||
"321000822_4": "「そりゃそうだよな……」",
|
||||
"321000822_5": "「けど、弱点がどっかに必ずあるってんなら――」",
|
||||
"321000822_6": "「そのでかい図体余すとこなく、つるべ打ちにしてやらぁッ!」",
|
||||
"321000822_7": "「あれッ? あそこに見えたのッ!」",
|
||||
"321000822_8": "「後ろ脚の踵にッ!」",
|
||||
"321000822_9": "「――見つけた(デス)ッ!!」",
|
||||
"321000822_10": "「踵? アキレスかッ!?」",
|
||||
"321000822_11": "「確かに普通の戦闘では損傷を受けにくい箇所だな」",
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||||
"321000822_12": "「実に姑息で陰湿な、奴らしい選択だ」",
|
||||
"321000822_13": "「あたしが撃ち続けてるうちに、やれッ!」",
|
||||
"321000822_14": "「わかった(デス)ッ!」",
|
||||
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|
||||
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||||
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|
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||||
"321000822_19": "「少しは休みを入れたいところだが、\\n こいつらのおかげでだいぶ時間くっちまった」",
|
||||
"321000822_20": "「2人とも、このまま突っ込むぞッ!」",
|
||||
"321000822_21": "「うんッ!」",
|
||||
"321000822_22": "「了解デスッ!」",
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||||
"321000822_23": "「奴のいる広間はこのすぐ先だ。油断するな」",
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||||
"321000822_24": "「いよいよデスね……」",
|
||||
"321000822_25": "(調、マリア、セレナ……もう少しの辛抱デス)"
|
||||
}
|
|
@ -1,26 +1,26 @@
|
|||
{
|
||||
"321000831_0": "「はぁ、はぁ、はぁ……いたデス……」",
|
||||
"321000831_1": "「遂に辿り着いたデスよ、ヴラドッ!」",
|
||||
"321000831_2": "「思ったよりも遅かったな。\\n 少々待ちくたびれてしまったよ」",
|
||||
"321000831_3": "「もてなしは存分に楽しんでもらえたかね?」",
|
||||
"321000831_4": "「減らず口をッ!」",
|
||||
"321000831_5": "「お前を倒して、みんなを助けるデスッ!」",
|
||||
"321000831_6": "「そう急くな」",
|
||||
"321000831_7": "「お初にお目に掛かるお客人もいるようだ。\\n まずは宴の主催からの挨拶といこうではないか」",
|
||||
"321000831_8": "「何をッ!?」",
|
||||
"321000831_9": "「我こそはヴラド3世。\\n 現存する最古にして最強の、夜を統べる吸血鬼の王である」",
|
||||
"321000831_10": "「仇敵の力を纏いし、この時代の吸血鬼狩人諸君の<ruby=おとな>訪い</ruby>を、\\n 心より歓迎しよう」",
|
||||
"321000831_11": "「諸君の持つ刃が我を滅ぼすのが先か、\\n 我が爪牙が貴様らを引き裂くのが先か――」",
|
||||
"321000831_12": "「この世を統べるべきは、\\n 果たして人なのか、吸血鬼なのか――」",
|
||||
"321000831_13": "「この永年の命題を――、\\n 種族を代表しての<ruby=しゆう>雌雄</ruby>を、今ここに決しようではないかッ!」",
|
||||
"321000831_14": "「なに、この背筋の凍るような感覚はッ!?」",
|
||||
"321000831_15": "「この邪悪な威圧感――下僕どもとは桁違いだッ!!」",
|
||||
"321000831_16": "「前よりも力が上がってるデスッ!」",
|
||||
"321000831_17": "「ああ……奴め。\\n 相当の血を吸って力を回復しているようだ」",
|
||||
"321000831_18": "「気をつけろ、3人がかりでも敵うかどうか――」",
|
||||
"321000831_19": "「やるまえからビビってたら、勝てるものも勝てないデスよッ!」",
|
||||
"321000831_20": "「違いねえ……」",
|
||||
"321000831_21": "「絶対に負けるわけにはいかないッ!」",
|
||||
"321000831_22": "「決着の時がきたデスッ!」",
|
||||
"321000831_23": "「ヴラド、覚悟するデスッ!!」"
|
||||
{
|
||||
"321000831_0": "「はぁ、はぁ、はぁ……いたデス……」",
|
||||
"321000831_1": "「遂に辿り着いたデスよ、ヴラドッ!」",
|
||||
"321000831_2": "「思ったよりも遅かったな。\\n 少々待ちくたびれてしまったよ」",
|
||||
"321000831_3": "「もてなしは存分に楽しんでもらえたかね?」",
|
||||
"321000831_4": "「減らず口をッ!」",
|
||||
"321000831_5": "「お前を倒して、みんなを助けるデスッ!」",
|
||||
"321000831_6": "「そう急くな」",
|
||||
"321000831_7": "「お初にお目に掛かるお客人もいるようだ。\\n まずは宴の主催からの挨拶といこうではないか」",
|
||||
"321000831_8": "「何をッ!?」",
|
||||
"321000831_9": "「我こそはヴラド3世。\\n 現存する最古にして最強の、夜を統べる吸血鬼の王である」",
|
||||
"321000831_10": "「仇敵の力を纏いし、この時代の吸血鬼狩人諸君の<ruby=おとな>訪い</ruby>を、\\n 心より歓迎しよう」",
|
||||
"321000831_11": "「諸君の持つ刃が我を滅ぼすのが先か、\\n 我が爪牙が貴様らを引き裂くのが先か――」",
|
||||
"321000831_12": "「この世を統べるべきは、\\n 果たして人なのか、吸血鬼なのか――」",
|
||||
"321000831_13": "「この永年の命題を――、\\n 種族を代表しての<ruby=しゆう>雌雄</ruby>を、今ここに決しようではないかッ!」",
|
||||
"321000831_14": "「なに、この背筋の凍るような感覚はッ!?」",
|
||||
"321000831_15": "「この邪悪な威圧感――下僕どもとは桁違いだッ!!」",
|
||||
"321000831_16": "「前よりも力が上がってるデスッ!」",
|
||||
"321000831_17": "「ああ……奴め。\\n 相当の血を吸って力を回復しているようだ」",
|
||||
"321000831_18": "「気をつけろ、3人がかりでも敵うかどうか――」",
|
||||
"321000831_19": "「やるまえからビビってたら、勝てるものも勝てないデスよッ!」",
|
||||
"321000831_20": "「違いねえ……」",
|
||||
"321000831_21": "「絶対に負けるわけにはいかないッ!」",
|
||||
"321000831_22": "「決着の時がきたデスッ!」",
|
||||
"321000831_23": "「ヴラド、覚悟するデスッ!!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,53 +1,53 @@
|
|||
{
|
||||
"321000832_0": "「……なんだ、こいつはッ!」",
|
||||
"321000832_1": "「わ、わたしたちの連携攻撃が――ッ?」",
|
||||
"321000832_2": "「同時に止められたデスッ!」",
|
||||
"321000832_3": "「フフ……両手に花とは光栄だ」",
|
||||
"321000832_4": "「だが、どうしたのだね、そんなに震えて?\\n ああ、そうか。我が魅力に抗えぬということか」",
|
||||
"321000832_5": "「ま、間近で気色悪いこと……言うなデスッ!」",
|
||||
"321000832_6": "「全力を出してるのに、ビクともしないなんてッ!」",
|
||||
"321000832_7": "「単純な話だ。格の差というものだよ。\\n 生物としての、な」",
|
||||
"321000832_8": "「さあ、踊り疲れただろう?\\n 壁に退いて少々休むと良い」",
|
||||
"321000832_9": "「うわああ――ッ!?」",
|
||||
"321000832_10": "「あうッ!」",
|
||||
"321000832_11": "「くうう……」",
|
||||
"321000832_12": "「お前らッ!?」",
|
||||
"321000832_13": "「奴から目を離すなッ!」",
|
||||
"321000832_14": "「えッ?」",
|
||||
"321000832_15": "「なッ!?」",
|
||||
"321000832_16": "「もう1輪、壁の花が佇んでいたのを失念していたよ」",
|
||||
"321000832_17": "「公平にお相手せねば、失礼にあたるというものよな?」",
|
||||
"321000832_18": "「ちいッ!」",
|
||||
"321000832_19": "「それはスローワルツかね?\\n それにしては些か優雅さに欠けるが」",
|
||||
"321000832_20": "「がはッ!?」",
|
||||
"321000832_21": "「ぐうッ……」",
|
||||
"321000832_22": "「く、クリスちゃん……ッ!」",
|
||||
"321000832_23": "「くそッ……この、化け物が……ッ!」",
|
||||
"321000832_24": "「解せぬな。\\n ひょっとして、聞いていた触れ込みは間違いだったのか?」",
|
||||
"321000832_25": "「諸君らはヴァンパイアハンターの力を\\n 受け継いだのではなかったかね?」",
|
||||
"321000832_26": "「もっと本気を出してくれねば。\\n その程度ではなんの<ruby=つうよう>痛痒</ruby>も感じぬというものよ」",
|
||||
"321000832_27": "「う、ううッ……つ、強い……」",
|
||||
"321000832_28": "「いや、謝罪しよう。\\n どうやら力の加減を間違えてしまったようだ」",
|
||||
"321000832_29": "「夜は我が世界、我が時間。\\n 諸君らに合わせて手を抜いたつもりが、それでも強すぎたようだ」",
|
||||
"321000832_30": "「そんな……あの時倒した奴とは桁違いデス……」",
|
||||
"321000832_31": "「ああ、成る程。\\n 分身を1体倒した程度で調子に乗らせてしまったかね?」",
|
||||
"321000832_32": "「だが残念だな。所詮、分身は分身。\\n 我本来の力の10分の1にも及ばぬ」",
|
||||
"321000832_33": "「10分の1……? そんな……」",
|
||||
"321000832_34": "「構うか、そんなもんッ!」",
|
||||
"321000832_35": "「うん、絶対に負けるわけにはいかないッ!」",
|
||||
"321000832_36": "「そ……そう、デス……」",
|
||||
"321000832_37": "「調が……マリアが、セレナが……。\\n アタシの助けを待ってるんデス……」",
|
||||
"321000832_38": "(でも、このヴァンパイアハンターギアの力だけでは……)",
|
||||
"321000832_39": "(絶唱……)",
|
||||
"321000832_40": "(そうデス……、\\n アタシにはまだ、絶唱があるデス)",
|
||||
"321000832_41": "「さて、せっかくの数百年ぶりの客人だ。\\n 叶うならば、もう少し長く戯れていたかったのだが……」",
|
||||
"321000832_42": "「楽しかった夜も、じきに白み始める頃合いだ。\\n 名残惜しいが、そろそろ宴もお開きといこうか」",
|
||||
"321000832_43": "「まさか……日の出の時が……?」",
|
||||
"321000832_44": "「……マムからの通信デスか?」",
|
||||
"321000832_45": "「切歌、急いでくださいッ!」",
|
||||
"321000832_46": "「マリアたちの発作が止まりませんッ!\\n もう一刻も猶予はありませんッ!」",
|
||||
"321000832_47": "「そんな、マリアさんたちが――」",
|
||||
"321000832_48": "「くッ……」",
|
||||
"321000832_49": "「マリア……調……セレナ……。もう少しの辛抱デスよ……」",
|
||||
"321000832_50": "「今アタシが……アイツの魂を刈り取ってやるデスッ!!」"
|
||||
{
|
||||
"321000832_0": "「……なんだ、こいつはッ!」",
|
||||
"321000832_1": "「わ、わたしたちの連携攻撃が――ッ?」",
|
||||
"321000832_2": "「同時に止められたデスッ!」",
|
||||
"321000832_3": "「フフ……両手に花とは光栄だ」",
|
||||
"321000832_4": "「だが、どうしたのだね、そんなに震えて?\\n ああ、そうか。我が魅力に抗えぬということか」",
|
||||
"321000832_5": "「ま、間近で気色悪いこと……言うなデスッ!」",
|
||||
"321000832_6": "「全力を出してるのに、ビクともしないなんてッ!」",
|
||||
"321000832_7": "「単純な話だ。格の差というものだよ。\\n 生物としての、な」",
|
||||
"321000832_8": "「さあ、踊り疲れただろう?\\n 壁に退いて少々休むと良い」",
|
||||
"321000832_9": "「うわああ――ッ!?」",
|
||||
"321000832_10": "「あうッ!」",
|
||||
"321000832_11": "「くうう……」",
|
||||
"321000832_12": "「お前らッ!?」",
|
||||
"321000832_13": "「奴から目を離すなッ!」",
|
||||
"321000832_14": "「えッ?」",
|
||||
"321000832_15": "「なッ!?」",
|
||||
"321000832_16": "「もう1輪、壁の花が佇んでいたのを失念していたよ」",
|
||||
"321000832_17": "「公平にお相手せねば、失礼にあたるというものよな?」",
|
||||
"321000832_18": "「ちいッ!」",
|
||||
"321000832_19": "「それはスローワルツかね?\\n それにしては些か優雅さに欠けるが」",
|
||||
"321000832_20": "「がはッ!?」",
|
||||
"321000832_21": "「ぐうッ……」",
|
||||
"321000832_22": "「く、クリスちゃん……ッ!」",
|
||||
"321000832_23": "「くそッ……この、化け物が……ッ!」",
|
||||
"321000832_24": "「解せぬな。\\n ひょっとして、聞いていた触れ込みは間違いだったのか?」",
|
||||
"321000832_25": "「諸君らはヴァンパイアハンターの力を\\n 受け継いだのではなかったかね?」",
|
||||
"321000832_26": "「もっと本気を出してくれねば。\\n その程度ではなんの<ruby=つうよう>痛痒</ruby>も感じぬというものよ」",
|
||||
"321000832_27": "「う、ううッ……つ、強い……」",
|
||||
"321000832_28": "「いや、謝罪しよう。\\n どうやら力の加減を間違えてしまったようだ」",
|
||||
"321000832_29": "「夜は我が世界、我が時間。\\n 諸君らに合わせて手を抜いたつもりが、それでも強すぎたようだ」",
|
||||
"321000832_30": "「そんな……あの時倒した奴とは桁違いデス……」",
|
||||
"321000832_31": "「ああ、成る程。\\n 分身を1体倒した程度で調子に乗らせてしまったかね?」",
|
||||
"321000832_32": "「だが残念だな。所詮、分身は分身。\\n 我本来の力の10分の1にも及ばぬ」",
|
||||
"321000832_33": "「10分の1……? そんな……」",
|
||||
"321000832_34": "「構うか、そんなもんッ!」",
|
||||
"321000832_35": "「うん、絶対に負けるわけにはいかないッ!」",
|
||||
"321000832_36": "「そ……そう、デス……」",
|
||||
"321000832_37": "「調が……マリアが、セレナが……。\\n アタシの助けを待ってるんデス……」",
|
||||
"321000832_38": "(でも、このヴァンパイアハンターギアの力だけでは……)",
|
||||
"321000832_39": "(絶唱……)",
|
||||
"321000832_40": "(そうデス……、\\n アタシにはまだ、絶唱があるデス)",
|
||||
"321000832_41": "「さて、せっかくの数百年ぶりの客人だ。\\n 叶うならば、もう少し長く戯れていたかったのだが……」",
|
||||
"321000832_42": "「楽しかった夜も、じきに白み始める頃合いだ。\\n 名残惜しいが、そろそろ宴もお開きといこうか」",
|
||||
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|
||||
"321000832_44": "「……マムからの通信デスか?」",
|
||||
"321000832_45": "「切歌、急いでくださいッ!」",
|
||||
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|
||||
"321000832_47": "「そんな、マリアさんたちが――」",
|
||||
"321000832_48": "「くッ……」",
|
||||
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||||
"321000832_50": "「今アタシが……アイツの魂を刈り取ってやるデスッ!!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,88 +1,88 @@
|
|||
{
|
||||
"321000911_0": "銀弾の軌跡",
|
||||
"321000911_1": "「楽しかった夜も、じきに白み始める頃合いだ。\\n 名残惜しいが、そろそろ宴もお開きといこうか」",
|
||||
"321000911_2": "「まさか……日の出の時が……?」",
|
||||
"321000911_3": "「……マムからの通信デスか?」",
|
||||
"321000911_4": "「切歌、急いでくださいッ!」",
|
||||
"321000911_5": "「マリアたちの発作が止まりませんッ!\\n もう一刻も猶予はありませんッ!」",
|
||||
"321000911_6": "「そんな、マリアさんたちが――」",
|
||||
"321000911_7": "「くッ……」",
|
||||
"321000911_8": "「マリア……調……セレナ……。もう少しの辛抱デスよ……」",
|
||||
"321000911_9": "「今アタシが……アイツの魂を刈り取ってやるデスッ!!」",
|
||||
"321000911_10": "「おいッ! お前、まさか――」",
|
||||
"321000911_11": "「絶唱……ッ!? それは絶対にダメだよッ!」",
|
||||
"321000911_12": "「この前使用したばっかりだってナスターシャ教授が言ってた。\\n こんな短期間に使ったら――」",
|
||||
"321000911_13": "(よせ、暁ッ!)",
|
||||
"321000911_14": "「他に方法は無いんデスッ!」",
|
||||
"321000911_15": "「調たちを助けるためには、こいつを倒すしかないんデスよ」",
|
||||
"321000911_16": "「例え……アタシの命に代えてでもッ!」",
|
||||
"321000911_17": "「ああ、そうであったな……」",
|
||||
"321000911_18": "「最初の邂逅で我は確かにその刃、\\n その特性に危機感を覚え、退いた……」",
|
||||
"321000911_19": "「万物の頂点、ヴァンパイアの王であるこの我が、だ……」",
|
||||
"321000911_20": "「その汚名は雪いでおかなければなるまい。\\n 新世界の支配を開始する前に」",
|
||||
"321000911_21": "「いいだろう……その力、使ってみせるがいいッ!」",
|
||||
"321000911_22": "「だが、あの時とは違うぞ。我が肉体と魂は完全に結びつき、\\n 太陽がその光を失っている今まさにこの時にッ!」",
|
||||
"321000911_23": "「それでも不死身の我の魂をその刃が刈ることができるのか否か、\\n 試してみようではないかッ!」",
|
||||
"321000911_24": "「お望みなら……みせてやるデスッ!」",
|
||||
"321000911_25": "「挑発に乗るなッ!」",
|
||||
"321000911_26": "「うるさいデスッ!」",
|
||||
"321000911_27": "「アタシには、命に代えてでも\\n アイツを倒さなければいけない理由があるんデスッ!」",
|
||||
"321000911_28": "「大切な家族のためなら、この命ッ!\\n くれてやったって全然惜しくないデスッ!」",
|
||||
"321000911_29": "「それは、アイツに一族を滅ぼされたクルースニクさんだって、\\n 知ってるはずデスよッ!」",
|
||||
"321000911_30": "「ああ……確かに、俺も過去にこの命を捨てて奴を討った……」",
|
||||
"321000911_31": "「しかし、思念だけとなった俺に残ったのは、後悔だけだった」",
|
||||
"321000911_32": "「大切な者がいるなら、尚更その命の使い方を間違えるなッ!」",
|
||||
"321000911_33": "「お前の家族にとっても、お前は大切な者のはずだッ!」",
|
||||
"321000911_34": "「アタシ……も……」",
|
||||
"321000911_35": "「大切な者が消えた世界では、誰も笑えないんだッ!」",
|
||||
"321000911_36": "「お前の家族が、お前が死んで喜ぶと思うのかッ?」",
|
||||
"321000911_37": "「そうだよ、切歌ちゃん……」",
|
||||
"321000911_38": "「マリアさんだって、セレナちゃんだって、調ちゃんだってッ!」",
|
||||
"321000911_39": "「何よりも、切歌ちゃんが無事に帰ってくるのを待ってるはずだよッ!」",
|
||||
"321000911_40": "「ア、アタシは……」",
|
||||
"321000911_41": "「暁、ヴァンパイアを倒すのに必要なのは――」",
|
||||
"321000911_42": "「クルー……スニクさん?」",
|
||||
"321000911_43": "「なッ……」",
|
||||
"321000911_44": "「え……消え、た……?」",
|
||||
"321000911_45": "「我が戦いに、いつまでも水を差すでないわ」",
|
||||
"321000911_46": "「力を失った無様な亡霊ごときが<ruby=さえず>囀</ruby>りおって……。\\n やっと消えて、せいせいしたわ」",
|
||||
"321000911_47": "「あ……あああ……」",
|
||||
"321000911_48": "「さあ、見せてみよ。\\n その刃が、本当に我の魂を刈るに足るものかどうかをッ!」",
|
||||
"321000911_49": "「あ、アタシ……は……」",
|
||||
"321000911_50": "(アタシは、みんなに笑っていてほしい)",
|
||||
"321000911_51": "(アタシが死んでも、調たちが悲しむのは一刻デス。\\n 少しでも時間が経てば……笑うようになってくれるはずデス……)",
|
||||
"321000911_52": "(だから、あの手紙も……、\\n 少しでも悲しみが和らげられればって……)",
|
||||
"321000911_53": "(…………本当にそうデス? 調たちは……、笑ってくれるデスか?)",
|
||||
"321000911_54": "「どうした? その刃を我に突き立てるのではなかったのか?」",
|
||||
"321000911_55": "「フ……まさか、今頃になって怖じ気づいたのではあるまいな?」",
|
||||
"321000911_56": "「違うデスッ! 命が惜しいわけなんかじゃ……でも……」",
|
||||
"321000911_57": "「ならば迷うことはあるまい」",
|
||||
"321000911_58": "「早くしなければ、お前の大事な家族とやらが\\n 鮮血の針の呪毒により我が<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となり果てるぞ?」",
|
||||
"321000911_59": "「無論、我はそれでも構わぬがなッ!」",
|
||||
"321000911_60": "「ッ!?」",
|
||||
"321000911_61": "(そうデス、今すぐにこいつを倒さないと――)",
|
||||
"321000911_62": "「やってやるデスッ!\\n これがアタシの、絶唱――」",
|
||||
"321000911_63": "「やらせるかッ!」",
|
||||
"321000911_64": "「そうだよ、切歌ちゃんッ!」",
|
||||
"321000911_65": "「え?」",
|
||||
"321000911_66": "「なんでも、1人でしょい込もうなんて考えるんじゃねーッ!」",
|
||||
"321000911_67": "「そうだよ。わたしたちも一緒だよ」",
|
||||
"321000911_68": "「だから、みんなでやろうッ!」",
|
||||
"321000911_69": "「一緒に……? あッ!」",
|
||||
"321000911_70": "「そうデス、S2CAなら、絶唱の反動を――」",
|
||||
"321000911_71": "「きゃああ――ッ!?」",
|
||||
"321000911_72": "「ぐあああ――ッ!!」",
|
||||
"321000911_73": "「響さんッ!? クリス先輩ッ!?」",
|
||||
"321000911_74": "「亡者の次は死に損ないどもが……しゃしゃり出るでないわッ!」",
|
||||
"321000911_75": "「我はその者と話しているのだ。\\n 雑魚どもが邪魔をするな」",
|
||||
"321000911_76": "「お前こそ黙ってろ……こいつはあたしらの問題だ」",
|
||||
"321000911_77": "「クリス先輩、無理は駄目デスよッ!」",
|
||||
"321000911_78": "「それこそあたしらの台詞だっての」",
|
||||
"321000911_79": "「確かにこれは、あいつらのために負けられない戦いだ……」",
|
||||
"321000911_80": "「けど、お前が1人犠牲になるなんて、\\n 誰も望んじゃいねーんだよッ!」",
|
||||
"321000911_81": "「そうだよ、切歌ちゃん……。\\n みんなで帰らないと、なんの意味も無いんだからッ!」",
|
||||
"321000911_82": "「帰る……」",
|
||||
"321000911_83": "「いってらっしゃい。早く帰ってきてね」",
|
||||
"321000911_84": "「そうデス……アタシは……」",
|
||||
"321000911_85": "「帰って調にただいまを言わなくちゃいけないんデスッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000911_0": "銀弾の軌跡",
|
||||
"321000911_1": "「楽しかった夜も、じきに白み始める頃合いだ。\\n 名残惜しいが、そろそろ宴もお開きといこうか」",
|
||||
"321000911_2": "「まさか……日の出の時が……?」",
|
||||
"321000911_3": "「……マムからの通信デスか?」",
|
||||
"321000911_4": "「切歌、急いでくださいッ!」",
|
||||
"321000911_5": "「マリアたちの発作が止まりませんッ!\\n もう一刻も猶予はありませんッ!」",
|
||||
"321000911_6": "「そんな、マリアさんたちが――」",
|
||||
"321000911_7": "「くッ……」",
|
||||
"321000911_8": "「マリア……調……セレナ……。もう少しの辛抱デスよ……」",
|
||||
"321000911_9": "「今アタシが……アイツの魂を刈り取ってやるデスッ!!」",
|
||||
"321000911_10": "「おいッ! お前、まさか――」",
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||||
"321000911_11": "「絶唱……ッ!? それは絶対にダメだよッ!」",
|
||||
"321000911_12": "「この前使用したばっかりだってナスターシャ教授が言ってた。\\n こんな短期間に使ったら――」",
|
||||
"321000911_13": "(よせ、暁ッ!)",
|
||||
"321000911_14": "「他に方法は無いんデスッ!」",
|
||||
"321000911_15": "「調たちを助けるためには、こいつを倒すしかないんデスよ」",
|
||||
"321000911_16": "「例え……アタシの命に代えてでもッ!」",
|
||||
"321000911_17": "「ああ、そうであったな……」",
|
||||
"321000911_18": "「最初の邂逅で我は確かにその刃、\\n その特性に危機感を覚え、退いた……」",
|
||||
"321000911_19": "「万物の頂点、ヴァンパイアの王であるこの我が、だ……」",
|
||||
"321000911_20": "「その汚名は雪いでおかなければなるまい。\\n 新世界の支配を開始する前に」",
|
||||
"321000911_21": "「いいだろう……その力、使ってみせるがいいッ!」",
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"321000911_22": "「だが、あの時とは違うぞ。我が肉体と魂は完全に結びつき、\\n 太陽がその光を失っている今まさにこの時にッ!」",
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"321000911_23": "「それでも不死身の我の魂をその刃が刈ることができるのか否か、\\n 試してみようではないかッ!」",
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"321000911_24": "「お望みなら……みせてやるデスッ!」",
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||||
"321000911_25": "「挑発に乗るなッ!」",
|
||||
"321000911_26": "「うるさいデスッ!」",
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"321000911_27": "「アタシには、命に代えてでも\\n アイツを倒さなければいけない理由があるんデスッ!」",
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||||
"321000911_28": "「大切な家族のためなら、この命ッ!\\n くれてやったって全然惜しくないデスッ!」",
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||||
"321000911_29": "「それは、アイツに一族を滅ぼされたクルースニクさんだって、\\n 知ってるはずデスよッ!」",
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||||
"321000911_30": "「ああ……確かに、俺も過去にこの命を捨てて奴を討った……」",
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"321000911_31": "「しかし、思念だけとなった俺に残ったのは、後悔だけだった」",
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"321000911_32": "「大切な者がいるなら、尚更その命の使い方を間違えるなッ!」",
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"321000911_35": "「大切な者が消えた世界では、誰も笑えないんだッ!」",
|
||||
"321000911_36": "「お前の家族が、お前が死んで喜ぶと思うのかッ?」",
|
||||
"321000911_37": "「そうだよ、切歌ちゃん……」",
|
||||
"321000911_38": "「マリアさんだって、セレナちゃんだって、調ちゃんだってッ!」",
|
||||
"321000911_39": "「何よりも、切歌ちゃんが無事に帰ってくるのを待ってるはずだよッ!」",
|
||||
"321000911_40": "「ア、アタシは……」",
|
||||
"321000911_41": "「暁、ヴァンパイアを倒すのに必要なのは――」",
|
||||
"321000911_42": "「クルー……スニクさん?」",
|
||||
"321000911_43": "「なッ……」",
|
||||
"321000911_44": "「え……消え、た……?」",
|
||||
"321000911_45": "「我が戦いに、いつまでも水を差すでないわ」",
|
||||
"321000911_46": "「力を失った無様な亡霊ごときが<ruby=さえず>囀</ruby>りおって……。\\n やっと消えて、せいせいしたわ」",
|
||||
"321000911_47": "「あ……あああ……」",
|
||||
"321000911_48": "「さあ、見せてみよ。\\n その刃が、本当に我の魂を刈るに足るものかどうかをッ!」",
|
||||
"321000911_49": "「あ、アタシ……は……」",
|
||||
"321000911_50": "(アタシは、みんなに笑っていてほしい)",
|
||||
"321000911_51": "(アタシが死んでも、調たちが悲しむのは一刻デス。\\n 少しでも時間が経てば……笑うようになってくれるはずデス……)",
|
||||
"321000911_52": "(だから、あの手紙も……、\\n 少しでも悲しみが和らげられればって……)",
|
||||
"321000911_53": "(…………本当にそうデス? 調たちは……、笑ってくれるデスか?)",
|
||||
"321000911_54": "「どうした? その刃を我に突き立てるのではなかったのか?」",
|
||||
"321000911_55": "「フ……まさか、今頃になって怖じ気づいたのではあるまいな?」",
|
||||
"321000911_56": "「違うデスッ! 命が惜しいわけなんかじゃ……でも……」",
|
||||
"321000911_57": "「ならば迷うことはあるまい」",
|
||||
"321000911_58": "「早くしなければ、お前の大事な家族とやらが\\n 鮮血の針の呪毒により我が<ruby=けんぞく>眷属</ruby>となり果てるぞ?」",
|
||||
"321000911_59": "「無論、我はそれでも構わぬがなッ!」",
|
||||
"321000911_60": "「ッ!?」",
|
||||
"321000911_61": "(そうデス、今すぐにこいつを倒さないと――)",
|
||||
"321000911_62": "「やってやるデスッ!\\n これがアタシの、絶唱――」",
|
||||
"321000911_63": "「やらせるかッ!」",
|
||||
"321000911_64": "「そうだよ、切歌ちゃんッ!」",
|
||||
"321000911_65": "「え?」",
|
||||
"321000911_66": "「なんでも、1人でしょい込もうなんて考えるんじゃねーッ!」",
|
||||
"321000911_67": "「そうだよ。わたしたちも一緒だよ」",
|
||||
"321000911_68": "「だから、みんなでやろうッ!」",
|
||||
"321000911_69": "「一緒に……? あッ!」",
|
||||
"321000911_70": "「そうデス、S2CAなら、絶唱の反動を――」",
|
||||
"321000911_71": "「きゃああ――ッ!?」",
|
||||
"321000911_72": "「ぐあああ――ッ!!」",
|
||||
"321000911_73": "「響さんッ!? クリス先輩ッ!?」",
|
||||
"321000911_74": "「亡者の次は死に損ないどもが……しゃしゃり出るでないわッ!」",
|
||||
"321000911_75": "「我はその者と話しているのだ。\\n 雑魚どもが邪魔をするな」",
|
||||
"321000911_76": "「お前こそ黙ってろ……こいつはあたしらの問題だ」",
|
||||
"321000911_77": "「クリス先輩、無理は駄目デスよッ!」",
|
||||
"321000911_78": "「それこそあたしらの台詞だっての」",
|
||||
"321000911_79": "「確かにこれは、あいつらのために負けられない戦いだ……」",
|
||||
"321000911_80": "「けど、お前が1人犠牲になるなんて、\\n 誰も望んじゃいねーんだよッ!」",
|
||||
"321000911_81": "「そうだよ、切歌ちゃん……。\\n みんなで帰らないと、なんの意味も無いんだからッ!」",
|
||||
"321000911_82": "「帰る……」",
|
||||
"321000911_83": "「いってらっしゃい。早く帰ってきてね」",
|
||||
"321000911_84": "「そうデス……アタシは……」",
|
||||
"321000911_85": "「帰って調にただいまを言わなくちゃいけないんデスッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,45 +1,45 @@
|
|||
{
|
||||
"321000921_0": "「……どうやら気が削がれたようだな」",
|
||||
"321000921_1": "「ならば……そこの者どもを殺せば、少しは気が変わるか?」",
|
||||
"321000921_2": "「うう……」",
|
||||
"321000921_3": "「くッ……」",
|
||||
"321000921_4": "(このままじゃ先輩たちが……)",
|
||||
"321000921_5": "(なんとか奴を倒す方法を、考えるデス……)",
|
||||
"321000921_6": "(先輩たちもボロボロだから、S2CAは無理デス……)",
|
||||
"321000921_7": "(絶唱は――駄目、デス……。\\n それじゃ、調たちが笑えなくなってしまうデス……)",
|
||||
"321000921_8": "(あれは……銀の弾丸……)",
|
||||
"321000921_9": "(クルースニクさんが消えて、銀の弾丸に戻ったデスか……?)",
|
||||
"321000921_10": "「ええ……その銀の弾丸も、強力な聖遺物の1種」",
|
||||
"321000921_11": "「同じ聖遺物であるギアと干渉し、ぶつかり合えば、\\n どんな影響が現れるかわかりません」",
|
||||
"321000921_12": "「ですから、くれぐれも使い方を誤らないように\\n 気を付けてください」",
|
||||
"321000921_13": "(聖遺物と聖遺物の反発……)",
|
||||
"321000921_14": "(奏さんのブリーシンガメンみたいに……ッ!)",
|
||||
"321000921_15": "「先輩方ッ! アタシに命を預けてくれるデスかッ!」",
|
||||
"321000921_16": "「何か思いついたみたいだな……」",
|
||||
"321000921_17": "「もちろんだよッ!」",
|
||||
"321000921_18": "「ああ……後輩を支えるのは先輩の役目って決まってんだよッ!」",
|
||||
"321000921_19": "「ありがとうデスッ!」",
|
||||
"321000921_20": "「行くデスよ、ヴラドッ!」",
|
||||
"321000921_21": "「ようやく覚悟が決まったか……さあ、来るが良いッ!」",
|
||||
"321000921_22": "「はあああ――ッ!!」",
|
||||
"321000921_23": "「飛翔する斬撃――?\\n だが、違うッ! あの力ではないッ!」",
|
||||
"321000921_24": "「下らぬ真似をッ!」",
|
||||
"321000921_25": "「貴様の本気を見せてみろと言っているのだッ!」",
|
||||
"321000921_26": "「クルースニクさん……アタシに力を貸してほしいデスッ!」",
|
||||
"321000921_27": "「銀の弾丸? 今更そんなガラクタを拾ってなんになる?」",
|
||||
"321000921_28": "「<size=40>ううう……あああああ――ッ!!</size>」",
|
||||
"321000921_29": "「あれは、聖遺物の暴走……?」",
|
||||
"321000921_30": "「そうか、イガリマと銀の弾丸かッ!」",
|
||||
"321000921_31": "「それって、まさか……奏さんの時みたいな?」",
|
||||
"321000921_32": "「ああ……ぶっつけでアレをやろうってのかッ!」",
|
||||
"321000921_33": "「切歌ちゃん……」",
|
||||
"321000921_34": "「<size=40>があああああああ――ッ!!</size>」",
|
||||
"321000921_35": "「何が起きているというのだ?」",
|
||||
"321000921_36": "「この力の波動……あの時の力とはまた違うようだ」",
|
||||
"321000921_37": "「だが――これは、戯れに放置していいものではなさそうだな」",
|
||||
"321000921_38": "「災いの芽は摘ませてもらうとしよう」",
|
||||
"321000921_39": "「なんのつもりだ?」",
|
||||
"321000921_40": "「あいつに手を出したいなら、\\n 先にあたしらを倒してからにしてもらおうかッ!」",
|
||||
"321000921_41": "「切歌ちゃんがあれを制御するまで……。\\n わたしたちが時間を稼ぐんだッ!」",
|
||||
"321000921_42": "「死に損ないどもが……邪魔をするなああああッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000921_0": "「……どうやら気が削がれたようだな」",
|
||||
"321000921_1": "「ならば……そこの者どもを殺せば、少しは気が変わるか?」",
|
||||
"321000921_2": "「うう……」",
|
||||
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|
||||
"321000921_4": "(このままじゃ先輩たちが……)",
|
||||
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|
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"321000921_6": "(先輩たちもボロボロだから、S2CAは無理デス……)",
|
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|
||||
"321000921_8": "(あれは……銀の弾丸……)",
|
||||
"321000921_9": "(クルースニクさんが消えて、銀の弾丸に戻ったデスか……?)",
|
||||
"321000921_10": "「ええ……その銀の弾丸も、強力な聖遺物の1種」",
|
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"321000921_11": "「同じ聖遺物であるギアと干渉し、ぶつかり合えば、\\n どんな影響が現れるかわかりません」",
|
||||
"321000921_12": "「ですから、くれぐれも使い方を誤らないように\\n 気を付けてください」",
|
||||
"321000921_13": "(聖遺物と聖遺物の反発……)",
|
||||
"321000921_14": "(奏さんのブリーシンガメンみたいに……ッ!)",
|
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"321000921_15": "「先輩方ッ! アタシに命を預けてくれるデスかッ!」",
|
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|
||||
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|
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"321000921_18": "「ああ……後輩を支えるのは先輩の役目って決まってんだよッ!」",
|
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"321000921_19": "「ありがとうデスッ!」",
|
||||
"321000921_20": "「行くデスよ、ヴラドッ!」",
|
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|
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|
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"321000921_29": "「あれは、聖遺物の暴走……?」",
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||||
"321000921_30": "「そうか、イガリマと銀の弾丸かッ!」",
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||||
"321000921_31": "「それって、まさか……奏さんの時みたいな?」",
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|
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"321000921_35": "「何が起きているというのだ?」",
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|
||||
"321000921_38": "「災いの芽は摘ませてもらうとしよう」",
|
||||
"321000921_39": "「なんのつもりだ?」",
|
||||
"321000921_40": "「あいつに手を出したいなら、\\n 先にあたしらを倒してからにしてもらおうかッ!」",
|
||||
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|
||||
"321000921_42": "「死に損ないどもが……邪魔をするなああああッ!」"
|
||||
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|
@ -1,56 +1,56 @@
|
|||
{
|
||||
"321000922_0": "「<size=40>あああああ――ッ!</size>」",
|
||||
"321000922_1": "(憎いデス。アタシたちに戦いを押しつけた大人たちが……)",
|
||||
"321000922_2": "(アタシたちを実験動物みたいに扱って利用した人たちがッ!)",
|
||||
"321000922_3": "(滅びれば良いデスッ! こんな世界なんてッ! 何もかもッ!)",
|
||||
"321000922_4": "「だ……駄目、デスよ……」",
|
||||
"321000922_5": "「アタシは、そんなこと……望んでない……デス……」",
|
||||
"321000922_6": "「アタシは、世界を……みんなを、護りたいんデス……」",
|
||||
"321000922_7": "(消えてしまいたいほど辛い思いをしたのにデスか?)",
|
||||
"321000922_8": "(怯えて、縮こまって、目を閉じて、耳を塞いで、\\n ただ震えていただけのアタシが?)",
|
||||
"321000922_9": "(この世の全てを拒絶していたアタシが、\\n それを言うデスか?)",
|
||||
"321000922_10": "「そ、それでも……アタシは、出会ったデスよ」",
|
||||
"321000922_11": "「かけがえのないものに……大切な家族にッ!」",
|
||||
"321000922_12": "(ただの家族ごっこデス)",
|
||||
"321000922_13": "(それは望んでも手に入らなかった物を、\\n 代わりのオモチャで満足してるだけの子供デス)",
|
||||
"321000922_14": "「そ……そんなことないデスよッ!」",
|
||||
"321000922_15": "「マリアは、セレナは……そして調はッ!」",
|
||||
"321000922_16": "「アタシにとって血の繋がった家族以上の……本物の家族デスッ!」",
|
||||
"321000922_17": "(そう思い込みたいだけデスッ!)",
|
||||
"321000922_18": "「確かに、思い込みかもしれないデス。\\n 他人の本当の気持ちは、見えないデスから……」",
|
||||
"321000922_19": "(そうデス)",
|
||||
"321000922_20": "「でも……それでもッ!\\n 自分の気持ちだけは裏切れないデスッ!」",
|
||||
"321000922_21": "(ッ!?)",
|
||||
"321000922_22": "「思い込みだってなんだって……。\\n それはアタシの大切な想いデスッ!」",
|
||||
"321000922_23": "「それを人は『願い』って言うんデスよッ!」",
|
||||
"321000922_24": "(願い……デスか?)",
|
||||
"321000922_25": "「そうデス……」",
|
||||
"321000922_26": "「アタシはみんなの元に帰りたい……。\\n もう一度、調の笑顔が見たいんデスッ!」",
|
||||
"321000922_27": "「だって、調と約束したデスよ……ちゃんと帰るって……」",
|
||||
"321000922_28": "「だから……」",
|
||||
"321000922_29": "「アタシに……力を貸してほしいデス……」",
|
||||
"321000922_30": "「みんなの元に、生きて帰るための力をッ!!」",
|
||||
"321000922_31": "「よく生への道を選んでくれた、暁」",
|
||||
"321000922_32": "「クルースニクさん……」",
|
||||
"321000922_33": "「ヴァンパイアと違い、俺たちは不死じゃない」",
|
||||
"321000922_34": "「だからこそ、命を捨てずに、生きて帰らなければならない」",
|
||||
"321000922_35": "「生きて、不死なる者たちに対抗する知識を、技術を、\\n そして何より心を、伝え、繋いでいかなければ――」",
|
||||
"321000922_36": "「命に限りある人間は、いつかヴァンパイアに負けてしまう」",
|
||||
"321000922_37": "「奴を倒すことができるのは、\\n 日の光でも、十字架でも、銀の弾丸でもない」",
|
||||
"321000922_38": "「人が生きようとする力、生きようと最後まで諦めない心だ」",
|
||||
"321000922_39": "「なのに……俺たちの戦い方は間違っていた」",
|
||||
"321000922_40": "「だからこそ、俺たちは滅びた」",
|
||||
"321000922_41": "「だが……お前は、間違えずに進んでくれた」",
|
||||
"321000922_42": "「お前こそ、真のヴァンパイアハンターにふさわしい」",
|
||||
"321000922_43": "「それは……先輩たちが……。\\n それにクルースニクさんが、止めてくれたからデスよ」",
|
||||
"321000922_44": "「そうか……それはよかった……」",
|
||||
"321000922_45": "「でも……これが制御できないと……帰れないデス」",
|
||||
"321000922_46": "「アイツを倒して、調たちの所に……帰りたいんデス。\\n なのに……」",
|
||||
"321000922_47": "「身体が……引き裂かれるみたいデス……。\\n それに気を抜くと、暗闇に飲み込まれそうで……」",
|
||||
"321000922_48": "「ならば、ソレは俺がなんとかしよう」",
|
||||
"321000922_49": "「出来の悪いヴァンパイアハンターの――、\\n 先輩からの、贈り物だ」",
|
||||
"321000922_50": "「――ッ!?」",
|
||||
"321000922_51": "「さっきまでの破壊衝動が……嘘みたいに収まっていくデス……」",
|
||||
"321000922_52": "「さあ……今こそ、暁の名を示すときッ!\\n その力を解き放てッ!」",
|
||||
"321000922_53": "「わかったデスッ! 一緒に戦うデスよッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000922_0": "「<size=40>あああああ――ッ!</size>」",
|
||||
"321000922_1": "(憎いデス。アタシたちに戦いを押しつけた大人たちが……)",
|
||||
"321000922_2": "(アタシたちを実験動物みたいに扱って利用した人たちがッ!)",
|
||||
"321000922_3": "(滅びれば良いデスッ! こんな世界なんてッ! 何もかもッ!)",
|
||||
"321000922_4": "「だ……駄目、デスよ……」",
|
||||
"321000922_5": "「アタシは、そんなこと……望んでない……デス……」",
|
||||
"321000922_6": "「アタシは、世界を……みんなを、護りたいんデス……」",
|
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"321000922_7": "(消えてしまいたいほど辛い思いをしたのにデスか?)",
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"321000922_12": "(ただの家族ごっこデス)",
|
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"321000922_13": "(それは望んでも手に入らなかった物を、\\n 代わりのオモチャで満足してるだけの子供デス)",
|
||||
"321000922_14": "「そ……そんなことないデスよッ!」",
|
||||
"321000922_15": "「マリアは、セレナは……そして調はッ!」",
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"321000922_16": "「アタシにとって血の繋がった家族以上の……本物の家族デスッ!」",
|
||||
"321000922_17": "(そう思い込みたいだけデスッ!)",
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||||
"321000922_18": "「確かに、思い込みかもしれないデス。\\n 他人の本当の気持ちは、見えないデスから……」",
|
||||
"321000922_19": "(そうデス)",
|
||||
"321000922_20": "「でも……それでもッ!\\n 自分の気持ちだけは裏切れないデスッ!」",
|
||||
"321000922_21": "(ッ!?)",
|
||||
"321000922_22": "「思い込みだってなんだって……。\\n それはアタシの大切な想いデスッ!」",
|
||||
"321000922_23": "「それを人は『願い』って言うんデスよッ!」",
|
||||
"321000922_24": "(願い……デスか?)",
|
||||
"321000922_25": "「そうデス……」",
|
||||
"321000922_26": "「アタシはみんなの元に帰りたい……。\\n もう一度、調の笑顔が見たいんデスッ!」",
|
||||
"321000922_27": "「だって、調と約束したデスよ……ちゃんと帰るって……」",
|
||||
"321000922_28": "「だから……」",
|
||||
"321000922_29": "「アタシに……力を貸してほしいデス……」",
|
||||
"321000922_30": "「みんなの元に、生きて帰るための力をッ!!」",
|
||||
"321000922_31": "「よく生への道を選んでくれた、暁」",
|
||||
"321000922_32": "「クルースニクさん……」",
|
||||
"321000922_33": "「ヴァンパイアと違い、俺たちは不死じゃない」",
|
||||
"321000922_34": "「だからこそ、命を捨てずに、生きて帰らなければならない」",
|
||||
"321000922_35": "「生きて、不死なる者たちに対抗する知識を、技術を、\\n そして何より心を、伝え、繋いでいかなければ――」",
|
||||
"321000922_36": "「命に限りある人間は、いつかヴァンパイアに負けてしまう」",
|
||||
"321000922_37": "「奴を倒すことができるのは、\\n 日の光でも、十字架でも、銀の弾丸でもない」",
|
||||
"321000922_38": "「人が生きようとする力、生きようと最後まで諦めない心だ」",
|
||||
"321000922_39": "「なのに……俺たちの戦い方は間違っていた」",
|
||||
"321000922_40": "「だからこそ、俺たちは滅びた」",
|
||||
"321000922_41": "「だが……お前は、間違えずに進んでくれた」",
|
||||
"321000922_42": "「お前こそ、真のヴァンパイアハンターにふさわしい」",
|
||||
"321000922_43": "「それは……先輩たちが……。\\n それにクルースニクさんが、止めてくれたからデスよ」",
|
||||
"321000922_44": "「そうか……それはよかった……」",
|
||||
"321000922_45": "「でも……これが制御できないと……帰れないデス」",
|
||||
"321000922_46": "「アイツを倒して、調たちの所に……帰りたいんデス。\\n なのに……」",
|
||||
"321000922_47": "「身体が……引き裂かれるみたいデス……。\\n それに気を抜くと、暗闇に飲み込まれそうで……」",
|
||||
"321000922_48": "「ならば、ソレは俺がなんとかしよう」",
|
||||
"321000922_49": "「出来の悪いヴァンパイアハンターの――、\\n 先輩からの、贈り物だ」",
|
||||
"321000922_50": "「――ッ!?」",
|
||||
"321000922_51": "「さっきまでの破壊衝動が……嘘みたいに収まっていくデス……」",
|
||||
"321000922_52": "「さあ……今こそ、暁の名を示すときッ!\\n その力を解き放てッ!」",
|
||||
"321000922_53": "「わかったデスッ! 一緒に戦うデスよッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,31 +1,31 @@
|
|||
{
|
||||
"321000931_0": "「うああああ――ッ!」",
|
||||
"321000931_1": "「くううう――ッ!!」",
|
||||
"321000931_2": "「無駄な手間を取らせおって」",
|
||||
"321000931_3": "「ちくしょう……」",
|
||||
"321000931_4": "「ま、まだまだ……」",
|
||||
"321000931_5": "「やらせるわけには、いかねーんだ」",
|
||||
"321000931_6": "「切歌ちゃんが……戻ってくるまでは……」",
|
||||
"321000931_7": "「………………」",
|
||||
"321000931_8": "「何を期待していたかは知らぬが。\\n もはや呻き声すら上げぬ木偶のようではないか」",
|
||||
"321000931_9": "「貴様らの空しい抵抗も、これでお仕舞いだ」",
|
||||
"321000931_10": "「切歌ちゃん――ッ!!」",
|
||||
"321000931_11": "「野郎――ッ!!」",
|
||||
"321000931_12": "「むッ!?」",
|
||||
"321000931_13": "「な……なんだ、この光はッ!?\\n 何が起きているのだッ!?」",
|
||||
"321000931_14": "「日の出まではまだ時間がある。\\n なのに、この光はまるで――」",
|
||||
"321000931_15": "「はああ――ッ!!」",
|
||||
"321000931_16": "「待たせたデスよ、先輩たち……ッ!」",
|
||||
"321000931_17": "「切歌ちゃん……やったんだね」",
|
||||
"321000931_18": "「ったく、世話焼かせやがって。\\n あとは任せたからな……」",
|
||||
"321000931_19": "「了解デスッ!」",
|
||||
"321000931_20": "「それは……その光はッ! 忌まわしい、日の光……」",
|
||||
"321000931_21": "「クッ……身体が、軋む……だとッ!?」",
|
||||
"321000931_22": "「ふざけるなッ! 今は夜、我の世界だッ!\\n そこに日の光など……あってたまるかッ!」",
|
||||
"321000931_23": "「あってはならぬのだッ!\\n 夜を統べるこの我が、恐怖を感じるなどッ!」",
|
||||
"321000931_24": "「今度こそ覚悟するデスよ、ヴラド」",
|
||||
"321000931_25": "「偉大な先輩ハンターや先輩装者の……。\\n そして今もお前に苦しめられてるみんなの想い……」",
|
||||
"321000931_26": "「アタシが全部、お前にぶつけてやるデス」",
|
||||
"321000931_27": "「そして――」",
|
||||
"321000931_28": "「<size=40>みんなで家族のところに帰るんデスッ!</size>」"
|
||||
{
|
||||
"321000931_0": "「うああああ――ッ!」",
|
||||
"321000931_1": "「くううう――ッ!!」",
|
||||
"321000931_2": "「無駄な手間を取らせおって」",
|
||||
"321000931_3": "「ちくしょう……」",
|
||||
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|
||||
"321000931_5": "「やらせるわけには、いかねーんだ」",
|
||||
"321000931_6": "「切歌ちゃんが……戻ってくるまでは……」",
|
||||
"321000931_7": "「………………」",
|
||||
"321000931_8": "「何を期待していたかは知らぬが。\\n もはや呻き声すら上げぬ木偶のようではないか」",
|
||||
"321000931_9": "「貴様らの空しい抵抗も、これでお仕舞いだ」",
|
||||
"321000931_10": "「切歌ちゃん――ッ!!」",
|
||||
"321000931_11": "「野郎――ッ!!」",
|
||||
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|
||||
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|
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"321000931_14": "「日の出まではまだ時間がある。\\n なのに、この光はまるで――」",
|
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|
||||
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|
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|
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||||
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|
||||
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|
||||
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|
||||
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|
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|
||||
"321000931_26": "「アタシが全部、お前にぶつけてやるデス」",
|
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|
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|
||||
}
|
|
@ -1,73 +1,73 @@
|
|||
{
|
||||
"321000932_0": "「これで――トドメデ――スッ!!」",
|
||||
"321000932_1": "「がああああ――――ッ!?」",
|
||||
"321000932_2": "「なんだ、これは……我が滅びるだと……ッ!?」",
|
||||
"321000932_3": "「夜を統べる王、不死である、この我があああぁぁぁ……」",
|
||||
"321000932_4": "「やった、のか……?」",
|
||||
"321000932_5": "「切歌ちゃんッ!」",
|
||||
"321000932_6": "「これで全部、終わった……デス……」",
|
||||
"321000932_7": "「見事やり遂げたな、暁」",
|
||||
"321000932_8": "「銀の弾丸から……声が……」",
|
||||
"321000932_9": "「まさかヴラドを完全に消滅させるとはな。\\n 我が一族が成しえなかったことを、お前が……」",
|
||||
"321000932_10": "「流石は当代のヴァンパイアハンターだ」",
|
||||
"321000932_11": "「クルースニクさんや先輩たちが力を貸してくれたおかげデス」",
|
||||
"321000932_12": "「時代を越えてこの戦いに携われたことを感謝する」",
|
||||
"321000932_13": "「そして何より、お前という良き友に会えたこともな」",
|
||||
"321000932_14": "「もし、俺の力が必要なことがあれば、いつでも言ってくれ」",
|
||||
"321000932_15": "「ありがとうデス」",
|
||||
"321000932_16": "「では、また会おう、暁。\\n 我が友よ……」",
|
||||
"321000932_17": "「勿論デス……。それまで、おやすみなさいデス」",
|
||||
"321000932_18": "「やりやがったな、コイツッ!\\n 流石は、あたしの後輩だッ!」",
|
||||
"321000932_19": "「ほんと、すごいよ切歌ちゃん。\\n あんな強い奴を1人でやっつけちゃうなんてさ」",
|
||||
"321000932_20": "「そんな……先輩たちのおかげデスよ」",
|
||||
"321000932_21": "「それと、何よりもクルースニクさんの」",
|
||||
"321000932_22": "「うん……そうだね」",
|
||||
"321000932_23": "「あッ! 調たちはッ!?」",
|
||||
"321000932_24": "「ちょうど、ナスターシャ教授から通信が来たよ」",
|
||||
"321000932_25": "「切歌、無事ですか?」",
|
||||
"321000932_26": "「みんな無事デス。\\n それより調たちはッ!?」",
|
||||
"321000932_27": "「安心なさい。こちらもみんな無事ですよ」",
|
||||
"321000932_28": "「ほんとデスかッ!?」",
|
||||
"321000932_29": "「ええ。一時は危険な状態でしたが、\\n 発作も嘘みたいに治まって――」",
|
||||
"321000932_30": "「あ、あなたたち、\\n まだ無理をしては――」",
|
||||
"321000932_31": "「切ちゃんッ!」",
|
||||
"321000932_32": "「調ッ!!」",
|
||||
"321000932_33": "「大丈夫? 怪我してない?」",
|
||||
"321000932_34": "「大丈夫デスよ。なんともないデス」",
|
||||
"321000932_35": "「ちょっとだけ疲れたデスけど……。\\n ああ、でも、お腹がへりんこファイアーデスよ」",
|
||||
"321000932_36": "「わかった。ご飯を沢山用意しておくね」",
|
||||
"321000932_37": "「あ……、わたしも安心したらなんだが……」",
|
||||
"321000932_38": "「アタシ以上のモンスターがいたデスッ!」",
|
||||
"321000932_39": "「ご飯って聞いたら急にね。\\n アハハハ……」",
|
||||
"321000932_40": "「響の分は、わたしが用意しておくよ」",
|
||||
"321000932_41": "「未来ッ!」",
|
||||
"321000932_42": "「響、クリス、お疲れ様」",
|
||||
"321000932_43": "「別に、ついでに言わなくてもいいっての」",
|
||||
"321000932_44": "「そんなことないよ」",
|
||||
"321000932_45": "「2人が一緒なら、ちゃんと切歌ちゃんを護ってくれるって、\\n 信じてたんだから」",
|
||||
"321000932_46": "「ま、まあな。\\n 先輩として当然のことをしただけどよ」",
|
||||
"321000932_47": "「あ。クリスちゃんたら照れてる」",
|
||||
"321000932_48": "「う、うっせーなッ!」",
|
||||
"321000932_49": "「よくやったわね、切歌」",
|
||||
"321000932_50": "「暁さん……助けてくれてありがとうございました」",
|
||||
"321000932_51": "「マリア……セレナ……無事でよかったデス」",
|
||||
"321000932_52": "「切ちゃん、みんなで待ってるから。\\n だから、早く帰ってきてね」",
|
||||
"321000932_53": "「すぐに飛んで帰るデスッ!」",
|
||||
"321000932_54": "「みんな見て、夜が明けるよッ!」",
|
||||
"321000932_55": "「はあ……、ようやく終わったって感じだな」",
|
||||
"321000932_56": "「こんなに日の光を恋しいと思ったことはないデスよ」",
|
||||
"321000932_57": "「それには、同感だ」",
|
||||
"321000932_58": "(そうデス……帰れるんデス。\\n みんなのところにッ!)",
|
||||
"321000932_59": "「さあ、それじゃ急いで帰るデスよッ!」",
|
||||
"321000932_60": "「帰るのはいいけど……どうやって帰ろう?」",
|
||||
"321000932_61": "「またクリスちゃんのミサイルにつかまるのだけは勘弁……」",
|
||||
"321000932_62": "「贅沢言うなッ!\\n つーか、もうクタクタでギアなんて使えないっての」",
|
||||
"321000932_63": "「ええッ!? でも、こんな森の奥深くじゃあ\\n ヘリで回収してもらうのも厳しいんじゃ……」",
|
||||
"321000932_64": "「おいおい……となると、歩いて森を出るしかないのか」",
|
||||
"321000932_65": "「そんなの余裕デースッ!!」",
|
||||
"321000932_66": "「なんだよ、コイツ。急に元気になりやがって。\\n 現金なやつだな」",
|
||||
"321000932_67": "「切歌ちゃんが一番疲れてるはずなのに……。\\n まさか、これが若さ……」",
|
||||
"321000932_68": "「言う程歳離れてないだろがッ!\\n てか、更に年上のあたしはどうなんだよ」",
|
||||
"321000932_69": "「冗談だよ、冗談~ッ!」",
|
||||
"321000932_70": "「ほらほら先輩たちッ!\\n グズグズしてると置いてくデスよッ!」"
|
||||
{
|
||||
"321000932_0": "「これで――トドメデ――スッ!!」",
|
||||
"321000932_1": "「がああああ――――ッ!?」",
|
||||
"321000932_2": "「なんだ、これは……我が滅びるだと……ッ!?」",
|
||||
"321000932_3": "「夜を統べる王、不死である、この我があああぁぁぁ……」",
|
||||
"321000932_4": "「やった、のか……?」",
|
||||
"321000932_5": "「切歌ちゃんッ!」",
|
||||
"321000932_6": "「これで全部、終わった……デス……」",
|
||||
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|
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|
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|
||||
"321000932_10": "「流石は当代のヴァンパイアハンターだ」",
|
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|
||||
"321000932_12": "「時代を越えてこの戦いに携われたことを感謝する」",
|
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|
||||
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|
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|
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|
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|
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|
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|
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|
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|
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|
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|
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|
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|
||||
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|
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|
||||
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|
||||
"321000932_52": "「切ちゃん、みんなで待ってるから。\\n だから、早く帰ってきてね」",
|
||||
"321000932_53": "「すぐに飛んで帰るデスッ!」",
|
||||
"321000932_54": "「みんな見て、夜が明けるよッ!」",
|
||||
"321000932_55": "「はあ……、ようやく終わったって感じだな」",
|
||||
"321000932_56": "「こんなに日の光を恋しいと思ったことはないデスよ」",
|
||||
"321000932_57": "「それには、同感だ」",
|
||||
"321000932_58": "(そうデス……帰れるんデス。\\n みんなのところにッ!)",
|
||||
"321000932_59": "「さあ、それじゃ急いで帰るデスよッ!」",
|
||||
"321000932_60": "「帰るのはいいけど……どうやって帰ろう?」",
|
||||
"321000932_61": "「またクリスちゃんのミサイルにつかまるのだけは勘弁……」",
|
||||
"321000932_62": "「贅沢言うなッ!\\n つーか、もうクタクタでギアなんて使えないっての」",
|
||||
"321000932_63": "「ええッ!? でも、こんな森の奥深くじゃあ\\n ヘリで回収してもらうのも厳しいんじゃ……」",
|
||||
"321000932_64": "「おいおい……となると、歩いて森を出るしかないのか」",
|
||||
"321000932_65": "「そんなの余裕デースッ!!」",
|
||||
"321000932_66": "「なんだよ、コイツ。急に元気になりやがって。\\n 現金なやつだな」",
|
||||
"321000932_67": "「切歌ちゃんが一番疲れてるはずなのに……。\\n まさか、これが若さ……」",
|
||||
"321000932_68": "「言う程歳離れてないだろがッ!\\n てか、更に年上のあたしはどうなんだよ」",
|
||||
"321000932_69": "「冗談だよ、冗談~ッ!」",
|
||||
"321000932_70": "「ほらほら先輩たちッ!\\n グズグズしてると置いてくデスよッ!」"
|
||||
}
|
|
@ -1,108 +1,108 @@
|
|||
{
|
||||
"321001011_0": "夜が明けて",
|
||||
"321001011_1": "「ふう、やっと帰ってこられたデスよ……」",
|
||||
"321001011_2": "「あたしらは、久々に来たって感覚の方が強いけどな」",
|
||||
"321001011_3": "「こっちに来て、すぐに切歌ちゃんのところに飛んでったもんね」",
|
||||
"321001011_4": "「たった2日かそこらデスけど、\\n アタシはとてつもなく長い時間のように感じるデス……」",
|
||||
"321001011_5": "「うんうん。\\n わたしたちが行くまで、1人で頑張ってたんだもんね」",
|
||||
"321001011_6": "「そうデス……」",
|
||||
"321001011_7": "「なーに泣きそうな面してんだ?」",
|
||||
"321001011_8": "「な、泣いてなんかないデスよッ!」",
|
||||
"321001011_9": "「それよりも、切歌ちゃん。ほら」",
|
||||
"321001011_10": "「なんデス?」",
|
||||
"321001011_11": "「あ……」",
|
||||
"321001011_12": "「し……調ぇ――ッ!」",
|
||||
"321001011_13": "「ただいまデースッ!」",
|
||||
"321001011_14": "「お帰りなさい、切ちゃん」",
|
||||
"321001011_15": "「よかった……よかったデスよ、調……」",
|
||||
"321001011_16": "「どうどう。もう、大丈夫だから」",
|
||||
"321001011_17": "「うん……ホントに、ホントによかったデス……」",
|
||||
"321001011_18": "「お帰り、切歌」",
|
||||
"321001011_19": "「暁さん、お疲れ様でした」",
|
||||
"321001011_20": "「マリアとセレナも……。\\n もう動いていいんデスか?」",
|
||||
"321001011_21": "「ええ、おかげ様でね」",
|
||||
"321001011_22": "「熱が引いたら、ぜんぜん、なんともなくなったんです」",
|
||||
"321001011_23": "「あなたがわたしたちを助けてくれたのよ」",
|
||||
"321001011_24": "「うん。そうだよ、切ちゃん」",
|
||||
"321001011_25": "「暁さんは、すごいです」",
|
||||
"321001011_26": "「そ、そんな。\\n 改めて言われると照れるデスよ」",
|
||||
"321001011_27": "「でも……でも……ホントによかったデス……」",
|
||||
"321001011_28": "「切歌? どうしたの?」",
|
||||
"321001011_29": "「アイツを倒すのが間に合って、\\n ホントによかったデスよ……」",
|
||||
"321001011_30": "「みんながヴァンパイアになったらどうしようかって、\\n ずっとずっと思ってたデス」",
|
||||
"321001011_31": "「だから、ホントにホントに、よかったデスよ……」",
|
||||
"321001011_32": "「お前さっきから、よかったしか言ってないぞ。\\n なけなしの語彙力はどこに置いてきた?」",
|
||||
"321001011_33": "「よかったものはよかったんデスから\\n 何度よかったって言ってもいいんデスよッ!」",
|
||||
"321001011_34": "「わけがわかんないっての」",
|
||||
"321001011_35": "「アハハ」",
|
||||
"321001011_36": "「ご苦労様、響、クリス」",
|
||||
"321001011_37": "「あ、未来」",
|
||||
"321001011_38": "「おう、お前もな」",
|
||||
"321001011_39": "「留守番ありがとう、未来」",
|
||||
"321001011_40": "「ううん。わたしは何も」",
|
||||
"321001011_41": "「それじゃ、こっちは襲われなかったんだ」",
|
||||
"321001011_42": "「うん。1回もね」",
|
||||
"321001011_43": "「まあ、あいつが無茶やって\\n 奴らの目を引きつけてたみたいだからな」",
|
||||
"321001011_44": "「ったく、1人で抱え込みすぎだっての」",
|
||||
"321001011_45": "「フフ……まるで昔のクリスみたいだね」",
|
||||
"321001011_46": "「あッ、あたしはあんなじゃなかったッ!」",
|
||||
"321001011_47": "「そうだっけ?」",
|
||||
"321001011_48": "「まあまあ」",
|
||||
"321001011_49": "「みなさん、今回はご苦労様でした」",
|
||||
"321001011_50": "「マム……ただいまデス」",
|
||||
"321001011_51": "「ロンドンに蔓延した疫病も無事収束したそうです。\\n これもあなたたちのおかげです」",
|
||||
"321001011_52": "「終わったデスか。ほっとしたデスよ……」",
|
||||
"321001011_53": "「特に切歌……今回は私の力不足から、\\n あなた1人に大変な負担をかけてしまいましたね」",
|
||||
"321001011_54": "「そ、そんなことないデスよ……」",
|
||||
"321001011_55": "「いいえ。よくぞやり遂げて……。\\n そして、無事に戻ってきてくれました」",
|
||||
"321001011_56": "「マム……」",
|
||||
"321001011_57": "「今だから言えますが、あの時のあなたの様子では、\\n もう会えないかもと、正直覚悟していました」",
|
||||
"321001011_58": "「それは……」",
|
||||
"321001011_59": "(切ちゃん……?)",
|
||||
"321001011_60": "「ですが……一番大切なものを見失わずに済んだみたいですね」",
|
||||
"321001011_61": "「はいデス……。\\n 全部、先輩たちと、クルースニクさんのおかげデス」",
|
||||
"321001011_62": "「そうですか。\\n ならば今度、私もその方にお礼を言わないといけませんね」",
|
||||
"321001011_63": "「あ、そうデス」",
|
||||
"321001011_64": "「マム……これ、返すデスよ」",
|
||||
"321001011_65": "「銀の弾丸……、\\n 確かに受け取りました」",
|
||||
"321001011_66": "「あの、たまに会いに来てもいいデスか?」",
|
||||
"321001011_67": "「もちろんですよ。この方もきっと喜ぶでしょう」",
|
||||
"321001011_68": "「ありがとうデスッ!」",
|
||||
"321001011_69": "「よかったね、切ちゃん」",
|
||||
"321001011_70": "「ヘヘ……調にもいつか、クルースニクさんに会わせてあげるデスよ」",
|
||||
"321001011_71": "「うん、楽しみにしてるね」",
|
||||
"321001011_72": "「はあ……色々安心したら、お腹がますます減ってきたデス」",
|
||||
"321001011_73": "「調のご飯をお腹いっぱい食べたいデースッ!」",
|
||||
"321001011_74": "「うん。切ちゃんの好きな物、たっくさん用意してあるから」",
|
||||
"321001011_75": "「やったデ……ス……」",
|
||||
"321001011_76": "「切ちゃんッ?」",
|
||||
"321001011_77": "「…………」",
|
||||
"321001011_78": "「な、なんだ、どうした?」",
|
||||
"321001011_79": "「まさか怪我してたのッ!?」",
|
||||
"321001011_80": "「そこにそっと降ろしてッ!」",
|
||||
"321001011_81": "「う、うん……」",
|
||||
"321001011_82": "「すぅ……すぅ……」",
|
||||
"321001011_83": "「……寝てるみたい」",
|
||||
"321001011_84": "「んだよ人騒がせなッ!」",
|
||||
"321001011_85": "「まるでスイッチが切れたみたいだったね」",
|
||||
"321001011_86": "「仕方ないよ。切歌ちゃん、ずっと夜通し戦ってたし」",
|
||||
"321001011_87": "「帰りも森に入るまでえらくはしゃいでたけど、\\n 抜ける頃には死人みたいな顔色でグッタリしてたな」",
|
||||
"321001011_88": "「その上、帰りの飛行機でも寝てなかったし。\\n こうなって当たり前だ」",
|
||||
"321001011_89": "「ええッ? 寝てなかったの?」",
|
||||
"321001011_90": "「ああ、機内で傷の治療をした後も、\\n 興奮して寝れないとか言ってな」",
|
||||
"321001011_91": "「もしかして、クリスちゃんも起きてた?」",
|
||||
"321001011_92": "「あたしは仮眠くらいは取ったけどな」",
|
||||
"321001011_93": "「離陸直後から着陸まで\\n バカ面晒して爆睡してたのはお前くらいだ」",
|
||||
"321001011_94": "「バカ面は酷いよ、クリスちゃん……」",
|
||||
"321001011_95": "「なるほど……安心して疲れが一気に出ちゃったのね」",
|
||||
"321001011_96": "「でも……なんか、幸せそうに寝てるね」",
|
||||
"321001011_97": "「フフ……そうね」",
|
||||
"321001011_98": "「あんなに辛い戦いをしてきたばかりなのに」",
|
||||
"321001011_99": "「あ……でも、ご飯、どうしよう……」",
|
||||
"321001011_100": "「ご飯は後にして、しばらくは寝かせておいてあげましょう」",
|
||||
"321001011_101": "「うん……そうだね」",
|
||||
"321001011_102": "「ありがとう、暁さん」",
|
||||
"321001011_103": "「お疲れ様、切歌」",
|
||||
"321001011_104": "「切ちゃん……」",
|
||||
"321001011_105": "「わたしたち、これからもずっとずっと、一緒だよ」"
|
||||
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|
||||
"321001011_0": "夜が明けて",
|
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"321001011_96": "「でも……なんか、幸せそうに寝てるね」",
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||||
"321001011_97": "「フフ……そうね」",
|
||||
"321001011_98": "「あんなに辛い戦いをしてきたばかりなのに」",
|
||||
"321001011_99": "「あ……でも、ご飯、どうしよう……」",
|
||||
"321001011_100": "「ご飯は後にして、しばらくは寝かせておいてあげましょう」",
|
||||
"321001011_101": "「うん……そうだね」",
|
||||
"321001011_102": "「ありがとう、暁さん」",
|
||||
"321001011_103": "「お疲れ様、切歌」",
|
||||
"321001011_104": "「切ちゃん……」",
|
||||
"321001011_105": "「わたしたち、これからもずっとずっと、一緒だよ」"
|
||||
}
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@ -1,84 +1,84 @@
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|||
{
|
||||
"321001111_0": "黒歴史は永遠に",
|
||||
"321001111_1": "「調ーッ!」",
|
||||
"321001111_2": "「おはよう、切ちゃん」",
|
||||
"321001111_3": "「今日も調が元気で嬉しいデスッ!」",
|
||||
"321001111_4": "「もう大丈夫だよ」",
|
||||
"321001111_5": "「わたしも切ちゃんがいつも通りで嬉しい」",
|
||||
"321001111_6": "「けど、このやり取り何日目?」",
|
||||
"321001111_7": "「ええと、ボチボチ3日目……デスかね?」",
|
||||
"321001111_8": "「まだ怖いの?」",
|
||||
"321001111_9": "「……寝ていると不安になるんデスよ」",
|
||||
"321001111_10": "「あの時負けてたら……とか、間に合わなくてやっぱり調が\\n ヴァンパイアになってたら――とか、夢でうなされて……」",
|
||||
"321001111_11": "「よしよし」",
|
||||
"321001111_12": "「わたしはずっとこうしててもいいけど。\\n そろそろ行かないと」",
|
||||
"321001111_13": "「あ、今日はS.O.N.G.に行く日だったデスね」",
|
||||
"321001111_14": "「なんだかんだで、こっちに戻ってきてから\\n 改めてS.O.N.G.に行くの、初めてデスね」",
|
||||
"321001111_15": "「うん。この前はすぐ家に帰って休めって追い返されたし」",
|
||||
"321001111_16": "「報告もクリス先輩たちが全部引き受けてくれたデスよ……」",
|
||||
"321001111_17": "「というわけで。\\n 落ち着いたら出発しよう」",
|
||||
"321001111_18": "「了解デースッ!\\n でも……」",
|
||||
"321001111_19": "「でも?」",
|
||||
"321001111_20": "「もう少しだけギューッとさせてもらうデスッ!」",
|
||||
"321001111_21": "「もう、切ちゃんたら。\\n 甘えん坊さんなんだから」",
|
||||
"321001111_22": "「こんにちはデース」",
|
||||
"321001111_23": "「失礼します」",
|
||||
"321001111_24": "「お、主役のご登場だな」",
|
||||
"321001111_25": "「しゅ、主役って。大げさデスね」",
|
||||
"321001111_26": "「詳細はクリスくんから聞いている。\\n 今回は本当によくやってくれた」",
|
||||
"321001111_27": "「そんな……みんなのおかげデスよ」",
|
||||
"321001111_28": "「謙遜なんてしなくていいのに」",
|
||||
"321001111_29": "「すごい大活躍だったそうじゃないか」",
|
||||
"321001111_30": "「最後は一騎打ちでヴァンパイアの王を仕留めたそうですね」",
|
||||
"321001111_31": "「それに、ふたつの聖遺物の制御ができるなんて驚きです」",
|
||||
"321001111_32": "「奏さんのケースで聞いていましたが、これは大変なことですよ」",
|
||||
"321001111_33": "「いやデスよ、みんなして褒め殺しデスか?」",
|
||||
"321001111_34": "「それだけのことを成し遂げたのだ。\\n 胸を張るがいい」",
|
||||
"321001111_35": "「そ、そうデスかね……」",
|
||||
"321001111_36": "「あの抜き差しならぬ状況をたった1人で覆したのだ。\\n 仲間として、誇りに思う」",
|
||||
"321001111_37": "「大げさデスよ……」",
|
||||
"321001111_38": "「それに、あの後聞いたデス」",
|
||||
"321001111_39": "「翼さんが任務を1人で続行してくれたから、\\n 先輩たちが応援に来れたんだって」",
|
||||
"321001111_40": "「ああ、それでも間一髪だったからな」",
|
||||
"321001111_41": "「うんうん。\\n あの時、翼さんが即断してくれなかったら危なかったね」",
|
||||
"321001111_42": "「そうデス」",
|
||||
"321001111_43": "「だから、こうしてみんなが無事に帰ってこれたのは、\\n 翼さんのおかげでもあるデスよ」",
|
||||
"321001111_44": "「だから、ホントに、ありがとうございましたデス」",
|
||||
"321001111_45": "「3日会わざれば刮目して見よ――とは、\\n 何も男子に限った話ではないな」",
|
||||
"321001111_46": "「ああ、一回りも二回りも大きくなって帰ってきたようだ」",
|
||||
"321001111_47": "「え、大きくって? まさか太ったデスかッ?\\n 調のご馳走食べ過ぎて3日も家でゴロゴロしてたからデスッ!?」",
|
||||
"321001111_48": "「そういう意味じゃないよ、切ちゃん……」",
|
||||
"321001111_49": "「お前なあ……」",
|
||||
"321001111_50": "「え?」",
|
||||
"321001111_51": "「アハハハハ」",
|
||||
"321001111_52": "「あ、そういやさ。\\n ひとつ気になったんだけどよ……」",
|
||||
"321001111_53": "「なんデスか?」",
|
||||
"321001111_54": "「いや、あのヴァンパイアとの戦いの前に、\\n お前、なんか破り捨ててただろ?」",
|
||||
"321001111_55": "「あれ、なんだったんだ?」",
|
||||
"321001111_56": "「えッ!? あ、いやぁ……それは……デスね?」",
|
||||
"321001111_57": "「あーッ! それ、わたしも気になってたッ!」",
|
||||
"321001111_58": "「な、なんでもないデスよッ!」",
|
||||
"321001111_59": "「なんでもない物を、わざわざあんなタイミングで破るか?」",
|
||||
"321001111_60": "「そうだね。\\n なんか手紙みたいに見えたけど……」",
|
||||
"321001111_61": "「手紙……」",
|
||||
"321001111_62": "「ほ、本当になんでもないんデスよ?\\n 気にしないでほしいデスッ!」",
|
||||
"321001111_63": "「そうなの?\\n でも、お城で破り捨てたのなら、マムが回収しているかもしれないわね」",
|
||||
"321001111_64": "「マムが……? どうしてデスか?」",
|
||||
"321001111_65": "「あなたが眠った後、\\n あの城に人を派遣して、調査するって言ってたから」",
|
||||
"321001111_66": "「ヴァンパイアは滅んだとはいえ、\\n 原因になった鮮血の針も見つけて回収しなきゃいけないし」",
|
||||
"321001111_67": "「そういや、回収できてないな……」",
|
||||
"321001111_68": "「あの時はいっぱいいっぱいだったからね……」",
|
||||
"321001111_69": "「恐らく、現場に落ちてたものは全部回収して、\\n 破れた紙くらいなら確認のために復元してると思うわ」",
|
||||
"321001111_70": "「なら、内容教えてくれるかな?」",
|
||||
"321001111_71": "「ちょ、待つデスよ、調ッ!」",
|
||||
"321001111_72": "「あッ! 用事を思い出したデスッ!」",
|
||||
"321001111_73": "「切ちゃん、どこ行くのッ?」",
|
||||
"321001111_74": "「ちょっとセレナに会ってくるデースッ!」",
|
||||
"321001111_75": "「待って切ちゃんッ!」",
|
||||
"321001111_76": "「<size=40>絶対に待たないデースッ!</size>」",
|
||||
"321001111_77": "「一体どうしたんだ、あいつ?」",
|
||||
"321001111_78": "「さあ、どうしたんだろうね」",
|
||||
"321001111_79": "「わかんない」",
|
||||
"321001111_80": "「でも……。\\n またこうして、みんなで笑えてよかった」",
|
||||
"321001111_81": "「うん……そうだね」"
|
||||
{
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||||
"321001111_0": "黒歴史は永遠に",
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