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{
"371000111_0": "エマージェンシー・アイランド",
"371000111_1": "『――警告』",
"371000111_2": "『コード48の盗難発生。コード48の盗難発生――』",
"371000111_3": "「コード48……『死者の書』の盗難だとッ!?\\n 本島に移送する計画を目前にして、なんてことだ……ッ」",
"371000111_4": "「あれだけ厳重に保管されていたのに、\\n いったい誰が……」",
"371000111_5": "「移送中はS.O.N.G.の護衛が付くという話だったが、\\n その前に盗み出されるとは……ッ」",
"371000111_6": "「無駄口はあとにしてッ! すぐに研究所の全区画を封鎖ッ!\\n 職員を一箇所に集めるのよッ」",
"371000111_7": "「は、はいッ!」",
"371000111_8": "「私は警備班と一緒に、現場を確認するわ」",
"371000111_9": "「しかし、それでは主任が危険ですッ!\\n 犯人がまだ研究所内にいる可能性も……」",
"371000111_10": "「レベルSの緊急事態よ。警備班だけには任せておけない。\\n さ、分かったら急いでッ」",
"371000111_11": "「りょ、了解ですッ!」",
"371000111_12": "(……ごめんなさい。\\n 私には、あの聖遺物が必要なの……",
"371000111_13": "「おまたせ。ゆら」",
"371000111_14": "「……ママ……?」",
"371000111_15": "(ゆら……可愛い可愛い私の娘。そんな大切な子が、\\n こうやって機械に頼らないと生きていけないなんて……",
"371000111_16": "「あ……ぁ……」",
"371000111_17": "「ゆらッ!? どうしたの??\\n ママは傍にいるわ、あなたの傍に……だから頑張ってゆらッ」",
"371000111_18": "「マ……マ……ごめ――」",
"371000111_19": "「大丈夫よ。\\n ゆらのことは、ママが必ず助けてあげる」",
"371000111_20": "「マ……<size=27>マ……</size>」",
"371000111_21": "「あ……あぁ……ッ!\\n 私のゆら……ゆらぁ――」",
"371000111_22": "「……ついに逝って、しまったのね……」",
"371000111_23": "「病気を治してあげられなくて、\\n ごめんなさい……力のないママをどうか赦して――」",
"371000111_24": "「だけど、あなたをこのまま\\n あの世へ行かせたりしない……ッ」",
"371000111_25": "「もう一度、なんとしてでももう一度……ッ!\\n あなたの笑顔を、この手に取り戻してみせる――ッ」",
"371000111_26": "「この、この『死者の書』を使って――」",
"371000111_27": "「――起動ッ!」",
"371000111_28": "「こ、これが……聖遺物の力……ッ!!」",
"371000111_29": "「でも……何が起ころうと引き返すわけにはいかない……。\\n 全ては娘を、ゆらを救うため……ッ」",
"371000111_30": "「――今より3時間前、五島列島沖に浮かぶ離島で、\\n 局所的な地震が確認された」",
"371000111_31": "「以来、島との通信が途絶え、\\n 未だ島民の安否が確認できない状況だ」",
"371000111_32": "「五島列島沖?\\n 確か……」",
"371000111_33": "「ああ。その離島には聖遺物研究所があり――」",
"371000111_34": "「響くんとマリアくんが、\\n 聖遺物護送の任務でその島に訪れている」",
"371000111_35": "「2人がピンチデスかッ!\\n こうしちゃいられないデスッ すぐ助けに行くデスよッ」",
"371000111_36": "「とりあえず話を最後まで聞け」",
"371000111_37": "「地震で電波塔が倒れて、\\n 連絡がつかないだけってことも――」",
"371000111_38": "「いや。……残念ながら、尋常ではない『何か』が\\n 起きているのは確かなようだ」",
"371000111_39": "「地震直後に上陸した調査班は、予定の時間を\\n 超えても戻らなかった。それに――」",
"371000111_40": "「はい。衛星カメラ、赤外線レーダーなど\\n あらゆる計測データが異常を示しています」",
"371000111_41": "「数値上は、『島が全く同じ場所に、二重に重なっている状態』\\n でないと説明がつかないような……」",
"371000111_42": "「そんなことあり得るのかよッ!?」",
"371000111_43": "「あり得ない。\\n と、言いたいところだが――」",
"371000111_44": "「先ほども言った通り、\\n 事が起こった島には、聖遺物研究所がある」",
"371000111_45": "「なるほど。保管されていた聖遺物のいずれかにより、\\n 特異災害が引き起こされた可能性があると……」",
"371000111_46": "「だったらやっぱり、\\n 人は助けを必要としてるかもしれないんデスねッ」",
"371000111_47": "「そうみたいだね……ッ!」",
"371000111_48": "「あの2人のことだ。めったなことはないと思うが――」",
"371000111_49": "「それでも、じっとなんてしていられないデスッ!」",
"371000111_50": "「ああ、もとよりそのつもりだ」",
"371000111_51": "「島内の調査、ならびに島民と装者2名の救出には、\\n クリスくん、調くん――そして切歌くんに行ってもらうッ」"
}

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@ -0,0 +1,39 @@
{
"371000121_0": "「響さーんッ!\\n マリアーッ」",
"371000121_1": "「<size=40>どーこデースかーッ!!</size>」",
"371000121_2": "「おいバカッ! 危険が待っているかもしれないんだ。\\n いきなり大声を出すやつがあるかッ」",
"371000121_3": "「でも、誰もいないデスよ?」",
"371000121_4": "「本当に住民がいた島とは思えないくらい、静か……」",
"371000121_5": "「あのなぁ、だから異常事態なんだろ」",
"371000121_6": "「いいか? 島内はどんな状況か分からないんだ。\\n あたしの言うことをきちんと聞いて行動するんだぞ」",
"371000121_7": "「分かりました(デス)ッ!」",
"371000121_8": "「はぁ……先が思いやられる……」",
"371000121_9": "(いや、何弱音を吐いてんだ……\\n あたしが先輩として、しっかりしなきゃだろ……",
"371000121_10": "「……うしッ!\\n じゃあ改めて状況を確認するぞ」",
"371000121_11": "「よろしくデス、クリス先輩ッ!」",
"371000121_12": "「お願いします」",
"371000121_13": "「事前に報告があった通り、島の中に入った途端、\\n 通信機の類は一切使えなくなった」",
"371000121_14": "「ぱっと見た感じ、普通の島デスけどね」",
"371000121_15": "「計測できない妨害電波が出てるとか?」",
"371000121_16": "「その辺のことは、\\n 本部の連中が血眼になって調べても分からなかったんだ」",
"371000121_17": "「あたしたちのやるべきことは推理じゃなくて、\\n 実際にこの目で島内を調べることだろ」",
"371000121_18": "「一定時間経ったら、乗ってきた輸送船が\\n またこの海岸に来る手はずになっている」",
"371000121_19": "「――ッ!」",
"371000121_20": "「それまでに島内の調査をして、\\n 手がかりになりそうな情報を片っ端から集めるぞ」",
"371000121_21": "「緊急時にはミサイルを打ち上げて\\n 外に知らせることになってるから、何かあったらあたしを――」",
"371000121_22": "「って、アイツらどこ行ったッ!?」",
"371000121_23": "「クリス先輩、こっちデスッ!\\n さっき森の奥に何かが見えたデスッ」",
"371000121_24": "「何ッ!?」",
"371000121_25": "「嫌な予感がします……行きましょうッ!」",
"371000121_26": "「あ、ああ……ッ!」",
"371000121_27": "「……う……」",
"371000121_28": "「く……」",
"371000121_29": "「――見てッ!\\n 女の子が人、倒れてる……ッ」",
"371000121_30": "「近くに変なのもいるデスッ!」",
"371000121_31": "「あの子たちを襲おうとしてるのかッ!?」",
"371000121_32": "「させないデスッ!!」",
"371000121_33": "「この子たちは……?」",
"371000121_34": "「この島に住んでるのはほとんど研究所の関係者って話だッ!\\n たぶん研究員の子供だろッ それより問題は――」",
"371000121_35": "「なんデスかコイツはッ!\\n 木を真っ二つにしたデスよッ」",
"371000121_36": "「知るかよッ! でも女の子を襲おうとしてることは確かだ。\\n あたしたちで何とかするぞッ」"
}

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@ -0,0 +1,15 @@
{
"371000122_0": "「――どんなもんだッ!」",
"371000122_1": "「ウソだろ……ッ!?\\n もとに戻ったッ」",
"371000122_2": "「ならもう一発デスッ!!」",
"371000122_3": "「クソ……ッ!\\n これじゃキリがないぞ……ッ」",
"371000122_4": "「おいッ!\\n 人を連れて先に逃げろッ」",
"371000122_5": "「でも……」",
"371000122_6": "「あたしなら大丈夫だッ!\\n しばらく足止めして、適当なところでずらかるッ」",
"371000122_7": "「それがこの2人を護るために、今できる最善だッ!」",
"371000122_8": "「わ、分かったデスッ!」",
"371000122_9": "「無茶はしないでください……ッ!」",
"371000122_10": "「言われなくても……ッ!」",
"371000122_11": "「チ……ッ!\\n そう簡単じゃないみたいだな」",
"371000122_12": "(いったいこの島、どーなってんだ……ッ!!)"
}

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@ -0,0 +1,63 @@
{
"371000211_0": "少女たちの秘密",
"371000211_1": "「――ここまで来れば大丈夫デス?」",
"371000211_2": "「うん、あの黒い怪物はいないみたい」",
"371000211_3": "「ん……」",
"371000211_4": "「およ。気が付いたデスか?",
"371000211_5": " よい……しょ」",
"371000211_6": "「もしもーし、大丈夫デスかー?」",
"371000211_7": "「ん……んん……」",
"371000211_8": "「よかった。\\n 大きな怪我はないみたいデ――」",
"371000211_9": "「……ちゃん……」",
"371000211_10": "「へ?」",
"371000211_11": "「おにい……ちゃん……」",
"371000211_12": "「あらら、寝ぼけてるみたいデス」",
"371000211_13": "「えへへー……」",
"371000211_14": "「ひゃッ!?」",
"371000211_15": "「おはようの……ちゅー……」",
"371000211_16": "「うひゃあああああああッ!?」",
"371000211_17": "「ふにゃあああああああ!?」",
"371000211_18": "「い、いきなり何するデスッ!!」",
"371000211_19": "「え!? あ、いやその、\\n 夢の中でお兄ちゃ……」",
"371000211_20": "「その、無意識的な願望と言うか!?\\n いや違くて、あー何言ってるのわたし」",
"371000211_21": "「……な、なるほど?\\n 夢なら仕方ない……デス」",
"371000211_22": "(どんな兄妹仲なのかは、\\n 触れない方がよさそう……",
"371000211_23": "「……イリヤ。\\n これはどういう状況」",
"371000211_24": "「み、美遊! えーと……\\n わたしも気が付いたら、この人たちと一緒で……」",
"371000211_25": "「混乱するのも無理ないデス。\\n 人とも、黒い怪物に襲われていたんデスから」",
"371000211_26": "「でも、もう大丈夫。\\n しばらくしたら輸送船が来るから、それで脱出できるよ」",
"371000211_27": "「――黒い怪物?」",
"371000211_28": "「あのー……わたし、いつのまにか気を失ってて、\\n その間のことはさっぱり……」",
"371000211_29": "「それ以前に……あなたたち、誰ですか?」",
"371000211_30": "「ちょっと美遊。\\n 助けてくれたみたいだし、そんな風に言わなくても……」",
"371000211_31": "「でも、明らかに普通じゃない恰好をしてるし」",
"371000211_32": "「ま、まぁ、趣味は人それぞれだから」",
"371000211_33": "「ガーンッ!\\n 趣味だと思われてるデスッ」",
"371000211_34": "「しょ、しょうがないよ……」",
"371000211_35": "「そもそもここは無人島っていう話だったのに、\\n どうしてわたしたち以外の人がいるの」",
"371000211_36": "「それは確かに……」",
"371000211_37": "「……あ、あれ? 無人島?\\n どういうことデス……」",
"371000211_38": "「ここには聖遺物研究所があるんデスよね?\\n 島民のほとんどは関係者だって……」",
"371000211_39": "「気を失ったせいで、記憶が混乱してるのかも。\\n ひとまず、こっちの経緯を説明してみようよ」",
"371000211_40": "「そ、そうデスねッ!\\n えーっと、アタシたちも島には来たばかりで……」",
"371000211_41": "「――そうそう。そしたらちょうど、\\n こんな感じの怪物が襲ってきて……」",
"371000211_42": "「……」",
"371000211_43": "「……」",
"371000211_44": "「な、なんでいるデスッ!?」",
"371000211_45": "「危ない……ッ!」",
"371000211_46": "「た、助かったデス……ッ!」",
"371000211_47": "「なな、なにあれ!」",
"371000211_48": "「分からないけど、敵ということだけは確か。\\n 転身して――」",
"371000211_49": "「うん、いくよルビー!」",
"371000211_50": "「って、そういえばルビーがいない!?」",
"371000211_51": "「――!\\n サファイアも……」",
"371000211_52": "「転身できない以上、逃げるしか……」",
"371000211_53": "「そうだね!」",
"371000211_54": "「……切ちゃんッ!」",
"371000211_55": "「はいデスッ!」",
"371000211_56": "「あ、あれ!?\\n なんで立ち向かっちゃってるんですか」",
"371000211_57": "「それは――」",
"371000211_58": "「見てれば分かるデスッ!」",
"371000211_59": "「な……」",
"371000211_60": "「こ、この状況で、歌――!?」"
}

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@ -0,0 +1,30 @@
{
"371000212_0": "「調ッ!」",
"371000212_1": "「――分かったッ! 合わせるッ!」",
"371000212_2": "「嘘……!? わたしたち以外にも、\\n 魔法少女、いたんだ……」",
"371000212_3": "「魔法少女なのかな?」",
"371000212_4": "「唄うことで力が増しているみたい……。\\n わたしたちとは違う魔術体系のものなのかも」",
"371000212_5": "「う、うーん。大鎌にヨーヨー……\\n 確かに魔法少女って言うより、武装少女……」",
"371000212_6": "「だけどとにかく、\\n 頼りになる人たちに出会えてよかったよー」",
"371000212_7": "「イリヤ、あまり信用はし過ぎないでね。この状況、\\n もしかしたらこの人たちが原因って可能性もあるから」",
"371000212_8": "「そ、そうかなあ……?\\n いかにも正義の味方って感じだけど……」",
"371000212_9": "「――これでッ!」",
"371000212_10": "「トドメデースッ!!」",
"371000212_11": "「これで一安心デス」",
"371000212_12": "「油断しちゃ駄目だよ。\\n さっきから全然手応えがないし、また復活するかも」",
"371000212_13": "「分かってるデス。\\n 出てきたらまた倒すデスよ」",
"371000212_14": "「2人とも、怖くなかったデスか?」",
"371000212_15": "「お、おかげさまで……」",
"371000212_16": "「ところで、お2人はいったい……!?」",
"371000212_17": "「そ、その装備は!? それに超かっこいいんですけどー!!\\n あ、あと、あとどうして歌を唄いながら戦ってるんですか」",
"371000212_18": "「この子、アタシたちに興味津々デスッ!?」",
"371000212_19": "「気になるのは分かるけど、今は説明してる暇はない。\\n 安全なところまで移動しないと」",
"371000212_20": "「もう少しの辛抱デスよ。\\n 輸送船が来るまで、アタシたちが護衛するデスッ」",
"371000212_21": "「は、はい!\\n よろしくお願いします」",
"371000212_22": "「……ねぇ美遊。\\n やっぱり、悪い人たちじゃなさそうだよ」",
"371000212_23": "「……まぁ、イリヤがそう言うなら――」",
"371000212_24": "「わわ!\\n 復活した……」",
"371000212_25": "「な、何……!?」",
"371000212_26": "「新手まで……ッ!」",
"371000212_27": "「うぅ、いい加減しつこいデス……ッ!」"
}

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@ -0,0 +1,62 @@
{
"371000221_0": "「いい加減、あきらめてッ!\\n はああ――ッ」",
"371000221_1": "「く……ッ!\\n しつこい……」",
"371000221_2": "「……イリヤ、気づいた?」",
"371000221_3": "「え?」",
"371000221_4": "「さっきから調って人に攻撃が集中してる。\\n モンスターたちにそういう知性があるのか……」",
"371000221_5": "「あるいは、誰かが操っているのか……\\n 少し気がかりかも」",
"371000221_6": "「はぁ……はぁ……」",
"371000221_7": "「調、まだ戦えるデスかッ!?」",
"371000221_8": "「大丈夫。でも……」",
"371000221_9": "「この数……\\n いつまで持つか、分からない……」",
"371000221_10": "「そうデスね。\\n だったら、せめて人だけでも……ッ」",
"371000221_11": "「――2人ともッ!\\n 海岸沿いに逃げるデスッ」",
"371000221_12": "「そうすれば、輸送船との合流地点の\\n 港に着くはずだから……ッ」",
"371000221_13": "「イリヤ……行こう!」",
"371000221_14": "「でも、助けてくれた恩人を見捨てるなんて……」",
"371000221_15": "「このままわたしたちが居ても、\\n 足手まといになるだけ」",
"371000221_16": "「気持ちは分かるけど、今はイリヤが最優先」",
"371000221_17": "「……!」",
"371000221_18": "(うぅ……ルビーさえ居たらわたしだって――)",
"371000221_19": "(って、こんな大事な時にそもそもルビーは、\\n どこをほっつき歩いてるのよ",
"371000221_20": "「はいはーい!!\\n イリヤさーん、お呼びでしょうかー ",
"371000221_21": "「こ、今度はなんデスッ!?」",
"371000221_22": "「この声……!!」",
"371000221_23": "「ルビー☆ダイナミーック☆エントリー!!」",
"371000221_24": "「げほっ……げほっ……」",
"371000221_25": "「そ……空からしゃべるお星さまデス……ッ!?」",
"371000221_26": "「しかも、2つ……」",
"371000221_27": "「お待たせしました! 世界一キュートな\\n マジカルステッキ、ルビーちゃんの登場です」",
"371000221_28": "「いやーよかったよかった。\\n ギリギリ間に合ったみたいですね」",
"371000221_29": "「ルビー! どこ行ってたの!」",
"371000221_30": "「サファイアも無事だったんだ」",
"371000221_31": "「申し訳ありません美遊様。気が付いたら\\n 皆様と離れ離れになってしまい……」",
"371000221_32": "「全力で捜索はしていたのですが、\\n 合流がだいぶ遅くなってしまいました」",
"371000221_33": "「ううん、むしろいいタイミングかも」",
"371000221_34": "「ルビー、転身するよ!」",
"371000221_35": "「……!\\n バッチコイでーす」",
"371000221_36": "(……いいんですか、姉さん?\\n 無関係の人間の前で転身なんて……",
"371000221_37": "(いやぁ、どう見てもカタギじゃないですし、\\n 最悪記憶を消せば問題ないですよ",
"371000221_38": "(そんなことより新しい美少女登場って事で、この先の\\n あんなことやこんなことを想うとドッキドキですよー",
"371000221_39": "(ね、姉さん……)",
"371000221_40": "「ねぇ、それはいったい何?」",
"371000221_41": "「しゃべる玩具……にしてはまるで生きてるみたい……」",
"371000221_42": "「えーっとですね。これはカレイドステッキって言って――",
"371000221_43": " じゃなくて、今はそういうのはいいんです!」",
"371000221_44": "「お2人とも、見知らぬわたしたちを\\n 今まで護ってくれて、本当にありがとうございました」",
"371000221_45": "「でも、今度は……わたしたちも戦います!!」",
"371000221_46": "「――コンパクト・フルオープン!」",
"371000221_47": "「境界回廊、最大展開!」",
"371000221_48": "「くぅ~~、見知らぬ土地での転身!\\n コラボっぽくて良いですね」",
"371000221_49": "「姉さん……少しうるさいです」",
"371000221_50": "「え……ッ!?」",
"371000221_51": "「ま、ま、ま、ま……魔法少女デスッ!?」",
"371000221_52": "「あ……やっぱりそんな風に見えます?」",
"371000221_53": "「ほ、本当にいたんデスね……ッ!?\\n なんというか……すっごくすっごく可愛いデスッ」",
"371000221_54": "「いやあ、ちょっと恥ずかしいんですけど……」",
"371000221_55": "「イリヤ、油断は禁物」",
"371000221_56": "「そ……そうだった!\\n ここからは、わたしたちも――」",
"371000221_57": "「ひゃあ!?」",
"371000221_58": "「無理はしないでッ!\\n 切ちゃん、今は黒い怪物の相手をッ」",
"371000221_59": "「ガッテン承知デースッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"371000222_0": "「やっぱり……効かない……ッ!」",
"371000222_1": "「何度やっても復活されちゃうデス……ッ!」",
"371000222_2": "「ここはわたしが!」",
"371000222_3": "「最初から全力で――<ruby=フォイア>砲射</ruby>!!」",
"371000222_4": "「おおッ! 魔法デスッ!\\n 調、魔法少女の魔法デスよ……ッ」",
"371000222_5": "「うん。すごく魔法少女的な攻撃だね」",
"371000222_6": "「……あ、あれ??」",
"371000222_7": "「追撃する――<ruby=シュート>砲射</ruby>!!」",
"371000222_8": "「どうして……\\n いつもより、威力が……」",
"371000222_9": "「も、もう一発……ルビー!」",
"371000222_10": "「お任せあれ!」",
"371000222_11": "「――<ruby=フォイア>砲射</ruby>!!」",
"371000222_12": "「……(ポリポリ)」",
"371000222_13": "「やっぱり、全然効いてない――\\n と、言うか認識されていないような……」",
"371000222_14": "「もしかして、調子悪いとか……?」",
"371000222_15": "「む、無理しちゃ駄目デス。\\n やっぱり、アタシたちだけで戦うデスよ」",
"371000222_16": "「あちゃー。\\n 気を遣われちゃってますねぇ」",
"371000222_17": "「そ、そんな……\\n あんなに大見得切ったばっかりだっていうのに……」",
"371000222_18": "「わたしたち、\\n どうしてこんなに弱くなってるのー」"
}

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@ -0,0 +1,53 @@
{
"371000311_0": "誕生! 新魔法少女!",
"371000311_1": "「――!\\n 囲まれた……」",
"371000311_2": "「どうしてさっきから美遊ばっかり……!\\n 掴まって」",
"371000311_3": "「待ってイリヤ!\\n わたしはいいから――」",
"371000311_4": "「大丈夫、飛んで逃げれば――」",
"371000311_5": "「あいた!?」",
"371000311_6": "「うそ、飛ぶこともできなくなってる!?」",
"371000311_7": "「――ッ!\\n アタシが退路を作るデスッ」",
"371000311_8": "「掴まってッ!」",
"371000311_9": "「ひゃあ!?」",
"371000311_10": "「ここなら少し、時間を稼げるはず……」",
"371000311_11": "「今のうちに調子を整えるデスッ!」",
"371000311_12": "「ルビー…、飛べなくなってるんだけど…?」",
"371000311_13": "「あ、えーっと……イリヤさん。\\n それについてお伝えしないといけないことがあって――」",
"371000311_14": "「な、何……急に改まって?」",
"371000311_15": "「わたしたちが巻き込まれたあの地震……。あれ以来、\\n どうもうまく並行世界に接続することができないんですよね」",
"371000311_16": "「要するに、魔力の供給源をほぼ絶たれている状態なんです」",
"371000311_17": "「じゃ、じゃあ……」",
"371000311_18": "「はい。今のイリヤさんは戦う力をほとんど持たない、\\n ただのコスプレ少女ということです」",
"371000311_19": "「え、えぇぇぇぇーーー!?」",
"371000311_20": "「攻撃が弱くなったのも空が飛べなくなったのもそのせい!?\\n それなら早く言ってよ……」",
"371000311_21": "「ちなみに、サファイアちゃんも同じ状態ですよ」",
"371000311_22": "「ちょっと美遊……!\\n 今の話、聞いてたでしょ……」",
"371000311_23": "「大丈夫。自棄になった訳じゃないから」",
"371000311_24": "「…………」",
"371000311_25": "「見て。わたしたちの攻撃――\\n 『魔力』による攻撃は、確かに敵に届いてる」",
"371000311_26": "「……ッ! 確かにアタシたちの攻撃が当たった時は\\n 怪物の身体が霧みたいに吹き飛ぶだけだったデス……ッ」",
"371000311_27": "「2人の攻撃は、痒がってるだけに見えるけど……\\n 逆に言えば、ちゃんと当たってるってこと」",
"371000311_28": "「はい。敵性反応を分析する限り、あれはエネルギーの凝縮体……\\n どちらかと言えば魔力に近い存在です」",
"371000311_29": "「エネルギーの出力自体は凄まじくとも、物理的な破壊を主とする\\n 人の攻撃手段では、干渉すら難しいのかもしれません」",
"371000311_30": "「魔力……」",
"371000311_31": "「さっきも言ってた、\\n 魔法少女のパワーの源デス」",
"371000311_32": "(この反応……やはり彼女たちの力は魔術と無関係……。\\n それどころか、この場所はおそらく――",
"371000311_33": "(シー……話がややこしくなるので \\n 今は黙っておきましょう",
"371000311_34": "「えー、つまりですね。美遊さんとイリヤさんの\\n 不思議パワーなら、あの敵を倒せるのですが……」",
"371000311_35": "「フィールド特性でデバフがかかってるので、\\n 戦闘ではほとんどお役に立てません」",
"371000311_36": "「そうはっきり言われると、とても辛い……」",
"371000311_37": "「逆に、そちらのお2人の攻撃はデバフがかかっておらず\\n 威力は十分ですが……」",
"371000311_38": "「相手との相性が合わず、\\n そもそもが効果なしといったところですかねぇ」",
"371000311_39": "「役立たずという意味では、\\n どちらも変わらない気がするデス……ッ」",
"371000311_40": "「ですがご安心を! このルビーちゃんが\\n しっかりと対策方法を戦闘中に検討していましたとも」",
"371000311_41": "「その結果――」",
"371000311_42": "「……ゴクリ」",
"371000311_43": "「もうちょっと戦っていただかないと、\\n よく分からないということが分かりました」",
"371000311_44": "「デデデースッ!?」",
"371000311_45": "「あーもう、うちのルビーがごめんなさい……!」",
"371000311_46": "「ううん。\\n それで何か分かるなら十分助かる」",
"371000311_47": "「そ、それもそうデスね。時間稼ぎは任せるデスッ!」",
"371000311_48": "「……だって。ルビー」",
"371000311_49": "「合点承知です!\\n お任せください」",
"371000311_50": "(ほ、本当に大丈夫かな~……)"
}

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@ -0,0 +1,65 @@
{
"371000321_0": "「まだまだデス……ッ!」",
"371000321_1": "「少しでも、時間を稼ぐ……ッ!」",
"371000321_2": "「……2人もかなり消耗している。\\n そろそろ限界が近いと思う」",
"371000321_3": "「あのー、ルビーさん。そろそろ結論の方を……」",
"371000321_4": "「むむむむむむ……\\n では美遊さんとイリヤさんだけにこっそりと」",
"371000321_5": "「――対策、見つかりませんでした」",
"371000321_6": "「そんな……!」",
"371000321_7": "「なので今のうちに、こっそり逃げちゃいましょう!\\n 見たところ、あのお人はやたら頑丈そうですし……」",
"371000321_8": "「イリヤさんたちに比べ、かなり戦い慣れている風ですからね。\\n 早々にやられはしませんよ」",
"371000321_9": "「ルビーのバカ!\\n そんなのぜったい駄目に決まってるでしょ」",
"371000321_10": "「名案だと思ったのですが……」",
"371000321_11": "「却下! 大却下です!!」",
"371000321_12": "「困りましたねー……」",
"371000321_13": "「イリヤさんたちの魔力が、あのお2人並の出力まで回復するか、\\n あちらのお人の攻撃が、魔術になるかしない限りは……」",
"371000321_14": "「……そう、それだよそれ!」",
"371000321_15": "「あの2人の攻撃を、魔術っぽくしちゃえばいいんだよ。\\n ルビーたちが協力すればなんとかなったりとかしない」",
"371000321_16": "「…………」",
"371000321_17": "「やれやれ。そんなトンデモ理論が通用するのは\\n アニメや漫画の世界だけですよ」",
"371000321_18": "「しかし、ユニークなアイデアではあります」",
"371000321_19": "「例えば、少量の魔力を流し込んで変化を促す――\\n そんな手段が考えられますが、やはり実現性に乏しいかと……」",
"371000321_20": "「もう少し、他の方法を考えてみよう?」",
"371000321_21": "「駄目かー……」",
"371000321_22": "「アタシは賛成デスッ!」",
"371000321_23": "「切歌さん! 今の、聞いていたんですか!?\\n あの怪物は……」",
"371000321_24": "「今度はかなり念入りに霧散させた。\\n 少し復活に時間がかかると思う」",
"371000321_25": "「今のうちにアタシたちの力、\\n 魔法少女にしちゃうデスッ」",
"371000321_26": "「……切ちゃんが言うなら、わたしもそれに賭けてみる」",
"371000321_27": "「お、おぉ……!」",
"371000321_28": "「シンフォギアには……、アタシたちでも驚くような、\\n トンデモを起こす力があるんデスッ」",
"371000321_29": "「シンフォギア……」",
"371000321_30": "「それが、その力の名前……」",
"371000321_31": "「いやはや……心意気やよし!\\n その瞳の輝き、溢れ出る幼――」",
"371000321_32": "「姉さん!」",
"371000321_33": "「ご、ごほん……。\\n その瞳の輝き、まさしく魔法少女のそれです」",
"371000321_34": "「そこまで言われたら仕方ありません。\\n サファイアちゃんの言った方法でやってみましょう」",
"371000321_35": "「ではでは、こちらのコードでプスっとしますので\\n 痛かったら手を上げてくださいね」",
"371000321_36": "「ご安心ください。この感じは、\\n 姉さんがおかしなことをする時のそれとは違いますので――」",
"371000321_37": "「ひゃ……ッ!",
"371000321_38": " く、くすぐったいデス……ッ!」",
"371000321_39": "「こちらも失礼しますね」",
"371000321_40": "「ん……」",
"371000321_41": "「おお! これはこれは!\\n なるほど、これがシンフォギアですか……」",
"371000321_42": "「太古に造られた人の身に余る力を、個人の意思に留め\\n 使役する…… いや、それ以上のポテンシャルを……」",
"371000321_43": "「うーん、これ以上はさっぱり分かりません!」",
"371000321_44": "「姉さん、興奮しすぎです……」",
"371000321_45": "「いやいやだって、魔術師が皆ひっくり返って、\\n 泡を吹くような代物ですよ」",
"371000321_46": "「ちょ、ちょっとルビー!\\n さっきからふざけすぎだよ 真面目にする」",
"371000321_47": "「ぶー! イリヤさんのいけずー。\\n 分かりましたよ、真面目にすればいいんでしょ真面目にっと」",
"371000321_48": "「敵が復活した……ッ!",
"371000321_49": " 急いで……ッ!」",
"371000321_50": "「おっと、これは失礼しました」",
"371000321_51": "「――ゴホン。\\n いきますよ。覚悟はいいですね」",
"371000321_52": "「いつでも……ッ!」",
"371000321_53": "「はいデスッ!」",
"371000321_54": "「では、魔力注入☆」",
"371000321_55": "「こ、これって……ッ!?」",
"371000321_56": "「成功……した?」",
"371000321_57": "「うそ、本当に上手くいっちゃった……!\\n 見た目まで変わるなんて……」",
"371000321_58": "「いやー、普通エンジンに違う燃料積んだら壊れるもんですが\\n さすがシンフォギアと言ったところでしょうか」",
"371000321_59": "「ともかくこれでおふたりは、\\n イリヤさんたちの後輩魔法少女ですね」",
"371000321_60": "「こ、後輩!?」",
"371000321_61": "「……うん。別にそれでいい」",
"371000321_62": "「この力なら、いける気がするデスッ!」"
}

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@ -0,0 +1,45 @@
{
"371000322_0": "「――ぶっ放すデスッ!!」",
"371000322_1": "「やった、効いてる……!」",
"371000322_2": "「ですが安定して当たりませんねー」",
"371000322_3": "「ま、まだ使い方が分からないデス……ッ!」",
"371000322_4": "「思ってない方向に飛んでっちゃう……」",
"371000322_5": "「大丈夫です! 大事なのはイメージ!\\n 難しくなんてないですよ」",
"371000322_6": "「ほ、本当デス?」",
"371000322_7": "「ステッキを握って……\\n 前に向かって、魔力をバーンって撃ち出すイメージで――」",
"371000322_8": "「やってみるデス……ッ!」",
"371000322_9": "「せーの――」",
"371000322_10": "「<size=40><ruby=フォイア>砲射</ruby>ッ!</size>」",
"371000322_11": "「やった、当たったデスッ!」",
"371000322_12": "「こっちも上手くいったよ……ッ!」",
"371000322_13": "「いやはや、後輩指導に精が出ますねー」",
"371000322_14": "「もう、茶化さないで……!」",
"371000322_15": "「あの……もっとこのチカラのこと、教えてほしいデスッ!」",
"371000322_16": "「……!!」",
"371000322_17": "(わたし今、すっごく頼られてる……!?)",
"371000322_18": "(――確かに、年上の後輩って新しい概念……)",
"371000322_19": "(な、なんかこれ……悪くないかも……!)",
"371000322_20": "「――任せてください!\\n わたしが知ってることなら何でも教えます」",
"371000322_21": "「はいデスッ! えっと……」",
"371000322_22": "「イリヤでいいですよ!」",
"371000322_23": "「じゃあ……イリヤ、よろしくデスッ!」",
"371000322_24": "「…………」",
"371000322_25": "「いやーお見事でした!」",
"371000322_26": "「敵性反応は完全に消滅したわけではありませんが、\\n 黒い霧となって、島の奥へと去っていきました」",
"371000322_27": "「撃退した、と見ていいでしょう」",
"371000322_28": "「やったデースッ!」",
"371000322_29": "「切ちゃん、喜ぶのもいいけど……」",
"371000322_30": "「――ハッ!\\n そうだったデスッ クリス先輩ッ」",
"371000322_31": "「え?」",
"371000322_32": "「アタシたちの仲間が、きっとどこかで今も戦ってるんデスッ!」",
"371000322_33": "「……!",
"371000322_34": " 実はわたしたちの方も、1人まだ合流できてなくて……!」",
"371000322_35": "「クロなら、襲われたとしても平気だと思うけど……」",
"371000322_36": "「でも万が一のことがあったらだし、探さなきゃ……!」",
"371000322_37": "「じゃあ2人まとめて助けに行くデスッ!」",
"371000322_38": "「い、いいんですか?」",
"371000322_39": "「もちろんデスッ!」",
"371000322_40": "「今戦えるのは、わたしたちだけだから」",
"371000322_41": "「――かくして不思議な力を持つ、運命の少女たちは\\n 旅路を共にするのでした」",
"371000322_42": "「ルビーも!\\n ぶつぶつ言ってないで早く行くよ」"
}

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@ -0,0 +1,17 @@
{
"371000331_0": "「はぁ……はぁ……ッ!\\n 人と別れてから、どれくらい経った……」",
"371000331_1": "「そろそろ引き時だな……ッ!」",
"371000331_2": "「へぇ、目くらましは効くみたいだなッ!」",
"371000331_3": "「――とっさに茂みに身を隠したのはいいものの、\\n 状況が変わるわけじゃないよな……」",
"371000331_4": "「チッ、しつこいな……港で合流する手筈だってのに、\\n これじゃ撤退も出来やしない――」",
"371000331_5": "「…………」",
"371000331_6": "「こんなとこに人がッ!?」",
"371000331_7": "「クソ、逃げ遅れた島民が他にもいたのか……ッ!」",
"371000331_8": "「おい、しっかりしろ、大丈夫かッ!」",
"371000331_9": "「……りょく……」",
"371000331_10": "「は? 今なんて?」",
"371000331_11": "「ま……魔力……」",
"371000331_12": "「うおおいッ!?\\n あたしは敵じゃないぞッ」",
"371000331_13": "「いいから魔力……よこしなさい……!」",
"371000331_14": "「な、なんなんだコイツ……ッ!?」"
}

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@ -0,0 +1,47 @@
{
"371000411_0": "Kiss or Die",
"371000411_1": "「いいから大人しく……\\n 魔力、よこしなさいよ……」",
"371000411_2": "「こんの……\\n いい加減、くっつくのはやめろッ」",
"371000411_3": "「……! 全然力が入らない……",
"371000411_4": " 思ってたよりマズいわね……早く魔力を補給しないと……」",
"371000411_5": "「さっきから何言ってんだ?\\n 魔力魔力って……」",
"371000411_6": "「あなたが気にすることじゃないわ。\\n さあ、大人しくして」",
"371000411_7": "「んなこと突然言われて、\\n はいそうですかって言う訳ないだろ」",
"371000411_8": "「ぐす……ぅ……」",
"371000411_9": "「おいおいおいッ! なんで泣くんだよッ!\\n そういうのが一番困る……ッ」",
"371000411_10": "「だ、だって……イジワル言うし……」",
"371000411_11": "「イ、イジワルってお前……」",
"371000411_12": "「ごめんなさい。\\n 怪物に襲われて……怖くて、気が動転してて……」",
"371000411_13": "「……助けて……?」",
"371000411_14": "「まあ、そういうことなら……」",
"371000411_15": "「――隙あり♪」",
"371000411_16": "「あいた!」",
"371000411_17": "「なんて言うと思ったか。見え見えなんだよ」",
"371000411_18": "「ちぇ……いたいけな女の子を足払いするなんてサイテー」",
"371000411_19": "「どこがいたいけだ。\\n 最初は混乱してる島民の子供って思ったけどよ」",
"371000411_20": "「なんかワケありって口ぶりだな。\\n 知ってること、洗いざらい話してもらうぞ」",
"371000411_21": "「ふーん……ま、なんでもいいけど、\\n 尋問の前にすることあるんじゃない」",
"371000411_22": "「何……?」",
"371000411_23": "「あーもう、しつこい奴らだなッ!」",
"371000411_24": "「やっぱり効かないか……ッ!\\n おい、下がってろッ ここは危ないッ」",
"371000411_25": "「へぇ……結構やるわね」",
"371000411_26": "(攻撃は効いてないけど、戦闘力はなかなかのもの……\\n それに扱いやすそうなお人好しっぽいし……",
"371000411_27": "(ここはとりあえず、味方にしておいて損はない、か……)",
"371000411_28": "「……奥の手だから使いたくなかったんだけど、仕方ないわね!」",
"371000411_29": "「うお……ッ!?\\n お前、なんだその恰好ッ」",
"371000411_30": "「――クロエ」",
"371000411_31": "「は?」",
"371000411_32": "「わたしの名前。それ以上の詮索はナシ。\\n だいたい、今は目の前の敵をなんとかするのが先でしょ」",
"371000411_33": "「そうかよ……ッ!」",
"371000411_34": "「残念ながら魔力が底をつきかけてるから、\\n 囮程度にしかならないけど……」",
"371000411_35": "「とにかく、戦えるんだな?\\n なら一緒に――」",
"371000411_36": "「いいけど、条件があるわ」",
"371000411_37": "「はぁッ!?\\n この期に及んでッ」",
"371000411_38": "「終わったらわたしに魔力を供給すること。いい?」",
"371000411_39": "「……それがないと、\\n その力も十分に発揮できないのか」",
"371000411_40": "「そんなところ。察しが良くて助かるわ」",
"371000411_41": "(魔力ってのがそもそもよく分からないが……。",
"371000411_42": " まあ、あたしにあるって言うならくれてやってもいいか……)",
"371000411_43": "「……分かった分かった。\\n 魔力でもなんでもくれてやるから、とにかく手伝え」",
"371000411_44": "「フフ……約束、忘れないでね」"
}

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@ -0,0 +1,49 @@
{
"371000412_0": "「……駄目ね。効いてはいるけど、火力不足だわ」",
"371000412_1": "「それでもさっきよりはマシだッ!\\n その攻撃、あと何回使えるんだ」",
"371000412_2": "「もうガス欠寸前。それより、わたしに作戦があるわ。\\n ちょっとその茂みの陰に隠れるわよ」",
"371000412_3": "「おい、作戦って……」",
"371000412_4": "「そんなの決まってる。魔力供給よ」",
"371000412_5": "「魔力による攻撃なら敵にも通用するみたいだし、\\n わたしを全快にさせて戦うのが一番じゃない」",
"371000412_6": "「……まぁ確かに、一理あるな」",
"371000412_7": "「でしょ?\\n じゃあ時間もないし、さっさと始めるわよ」",
"371000412_8": "「あ、ああ」",
"371000412_9": "「まずは屈んで?\\n わたしの背じゃ、届かないわ」",
"371000412_10": "「……? こうか?」",
"371000412_11": "「ええ、上出来。\\n じゃあ――いただきます♪」",
"371000412_12": "(……ん?\\n なんか、顔……近くないか",
"371000412_13": "(というか……どんどん近づいて――)",
"371000412_14": "(てかなんで唇尖らせてんだ……ッ!?\\n 待て待て待て、いくら何でもちちち、近すぎる――――",
"371000412_15": "「ぬあああッ!\\n ストップストップッ」",
"371000412_16": "「な、何よ。往生際の悪い……」",
"371000412_17": "「い、いい今……\\n あたしに何しようとしたッ」",
"371000412_18": "「何って……キスに決まってるでしょ?」",
"371000412_19": "「……」",
"371000412_20": "「…………」",
"371000412_21": "「<size=40>はぁあああぁあああぁッ!?</size>」",
"371000412_22": "「しー、声が大きいわよ。敵に気づかれたらどうするの」",
"371000412_23": "「さっき、魔力供給って言ったよな……ッ!?\\n それがなんで、キキ……キ、キスになんだよッ」",
"371000412_24": "「言ってなかったけど、魔力供給は粘膜の接触――\\n ようするにキスで行うのよ」",
"371000412_25": "「だからなんでだよ……ッ!」",
"371000412_26": "「説明する時間はないわ。このままだと敵にやられて、\\n 人ともお陀仏。さぁ、どうするの」",
"371000412_27": "「それとも約束、破るつもり?」",
"371000412_28": "「……ッ! んなこと言われてもな……あ、ああいうのは、\\n 大人同士、好き同士でするもんであってだな……ッ」",
"371000412_29": "「まったく、意気地がないわね」",
"371000412_30": "「ぬあッ!?」",
"371000412_31": "「あなたは見知らぬ女の子に、動揺した隙に押し倒されて、\\n 無理やり唇を奪われただけ」",
"371000412_32": "「それなら言い訳も立つでしょ?」",
"371000412_33": "「む、無理ッ!\\n 無理なもんは無理ッ」",
"371000412_34": "「恥ずかしがる必要はないわ。\\n 今時、女の子同士のキスぐらい、挨拶みたいなものなのよ」",
"371000412_35": "「う、嘘だろッ!?」",
"371000412_36": "(いやいやいやッ!\\n あり得ないあり得ない……ッ",
"371000412_37": "(だけど、何をためらってるんだ、あたし……ッ!)",
"371000412_38": "(そもそもあの2人を助けに来たんだろーがッ!\\n それをこんな……キ、キ……キス、ごときで――",
"371000412_39": "「……あ、あたしさえ我慢すれば、\\n あの敵を倒せるようになるんだな」",
"371000412_40": "「もちろん。約束するわ」",
"371000412_41": "(そうだ……だったら、覚悟を決めろ……ッ!)",
"371000412_42": "(あたしのキスで……皆を救うんだ……ッ!)",
"371000412_43": "「…………」",
"371000412_44": "「……早くしろッ!」",
"371000412_45": "「言われなくても♪」",
"371000412_46": "「――ど、どっからでもかかってこいッ!」"
}

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@ -0,0 +1,30 @@
{
"371000421_0": "「――ど、どっからでもかかってこいッ!」",
"371000421_1": "「…………」",
"371000421_2": "(あーあ、必死に目とじて、食いしばって……\\n どんだけ初心なのよ",
"371000421_3": "「……お、おい、どうした?」",
"371000421_4": "(……。\\n 最初は、魔力だけ奪って逃げるつもりだったんだけど……",
"371000421_5": "「やっぱり効かないか……ッ!\\n おい、下がってろッ ここは危ないッ」",
"371000421_6": "(わたしのこともあっさり信じちゃうし、\\n お人よしで調子が狂うわね……",
"371000421_7": "(いいわ。今度はわたしが助けてあげる。\\n もちろん、魔力はたっぷり頂いた上で、だけど",
"371000421_8": "「――じゃ、今度こそ……♪」",
"371000421_9": "「…………ッ!!」",
"371000421_10": "「や……やっぱり……」",
"371000421_11": "「……?」",
"371000421_12": "「やっぱりキスなんてダメだーーッ!!!」",
"371000421_13": "「ちょ、ちょっと暴れないで――」",
"371000421_14": "(……! 唇が装甲に触れて――)",
"371000421_15": "「な、なんだこれッ!?\\n ギアが、光って――」",
"371000421_16": "「は……? 嘘だろッ!?\\n ギアの形態が変化したッ」",
"371000421_17": "「お、おいッ!\\n あたしに何をしたッ」",
"371000421_18": "「こっちの台詞……! 魔力をいただこうとしたら、\\n 逆にわたしの魔力も少し持ってかれたんだけど」",
"371000421_19": "「んなこと言われても……ッ!」",
"371000421_20": "「クソッ!\\n 最悪のタイミングで……ッ」",
"371000421_21": "「――いいえ。むしろ好機よ」",
"371000421_22": "「は?」",
"371000421_23": "「あなたから感じる力……さっきとは違う」",
"371000421_24": "「理由は分からないけど、\\n わたしたちの使う魔力に近い感じがする」",
"371000421_25": "「今ならあいつらに攻撃が通じるかもしれないわ」",
"371000421_26": "「……まぁ、通じようが通じまいが、\\n 今更引くわけにはいかねーかッ」",
"371000421_27": "「あたしから離れるなッ!\\n 一気に切り抜けるぞッ」"
}

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@ -0,0 +1,26 @@
{
"371000422_0": "「こんの……ッ!!」",
"371000422_1": "「効いてる!\\n でも……」",
"371000422_2": "(ダメだ……攻撃が浅いッ!)",
"371000422_3": "(剣ってのはどーして\\n こうも使いにくいんだよ……ッ",
"371000422_4": "「………」",
"371000422_5": "「――とにかく、\\n 全体重を乗っけることだけ考えて」",
"371000422_6": "「お、おう?」",
"371000422_7": "「それで思いっきり振り抜く!」",
"371000422_8": "「――今!」",
"371000422_9": "「……ッ!\\n 言われなくてもッ」",
"371000422_10": "「よっしゃッ!」",
"371000422_11": "「霧散した霧が森の方に戻っていく……\\n 倒したというより、撤退したのかしら」",
"371000422_12": "「今はそれで十分だ」",
"371000422_13": "「やれやれ、いきなり武器が剣に変わった時は\\n 驚いたけど……」",
"371000422_14": "「ま、剣使いの動きってのは普段から散々見てたし、\\n 案外なんとかなるもんだな」",
"371000422_15": "「その割にはおぼつかない感じだったけど……?」",
"371000422_16": "「ん? なんか言ったか?」",
"371000422_17": "「いいえ別にー?」",
"371000422_18": "「……それより、\\n もっとわたしに魔力供給してくれる」",
"371000422_19": "「それって、まさか……」",
"371000422_20": "「もちろん。……キ・ス・で」",
"371000422_21": "「ま、待てッ!\\n それは――ッ」",
"371000422_22": "「ふーん、逃げる気?」",
"371000422_23": "「<size=40>か、勘弁してくれーッ!!</size>」"
}

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@ -0,0 +1,52 @@
{
"371000431_0": "「クリスせんぱーいッ!\\n どこデスかーッ」",
"371000431_1": "「クロー!\\n どこにいるのー」",
"371000431_2": "「……イリヤ、そっちはどう?」",
"371000431_3": "「ううん、ダメ。\\n 全然見つからないよ」",
"371000431_4": "「そう……。\\n こっちも、誰もいなかった」",
"371000431_5": "「……考えたくないけど、2人の身に何か――」",
"371000431_6": "「なーに辛気臭い顔してんだよ」",
"371000431_7": "「クリス先輩ッ!」",
"371000431_8": "「よかった、無事だったんですね」",
"371000431_9": "「ちょっと、人を勝手に被害者扱いしないでくれる?」",
"371000431_10": "「クロ! どこにいたの!」",
"371000431_11": "「そっちが勝手にはぐれたんでしょ」",
"371000431_12": "「もー、心配したんだから!」",
"371000431_13": "「へぇ。心配してくれる仲間がいたんだな」",
"371000431_14": "「……まあね」",
"371000431_15": "「わぁ……あなたがイリヤの妹さんデス?\\n イリヤそっくりデスッ」",
"371000431_16": "「ちょ、ちょっとイリヤ!\\n どういう紹介してるのよ」",
"371000431_17": "「だって事実だしー?」",
"371000431_18": "「待て待て。そーいうのはあとにしろ。\\n とりあえず自己紹介しないと話が進まないだろ」",
"371000431_19": "「そうですね!」",
"371000431_20": "「わたしはイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。\\n イリヤって呼んでください」",
"371000431_21": "「普通の小学5年生だったんですけど、\\n この喋る魔法のステッキ――」",
"371000431_22": "「特殊魔術礼装『カレイドステッキ』の\\n マジカルルビーちゃんです」",
"371000431_23": "「――と契約しちゃって、\\n 今は魔法少女やってます」",
"371000431_24": "「それで、この子が――」",
"371000431_25": "「美遊・エーデルフェルトです。\\n イリヤと同じく魔法少女です」",
"371000431_26": "「わたしは、美遊様のステッキのサファイアと申します」",
"371000431_27": "「マジもんの魔法少女か……」",
"371000431_28": "「驚きデスよねッ!\\n 想像以上の可愛さデスッ」",
"371000431_29": "「たしかクリス先輩、\\n 魔法少女のアニメが好きで――」",
"371000431_30": "「い、今はそれはいいだろッ!\\n 次だ、次ッ」",
"371000431_31": "「はいはい。わたしはクロエ・フォン・アインツベルンよ」",
"371000431_32": "「イリヤや美遊みたいに、魔法のステッキと一緒じゃないデス?」",
"371000431_33": "「ええ。そもそもわたしは魔法少女とは違うのだけど、説明する\\n のも面倒だし、そういうものだと思ってくれれば結構よ」",
"371000431_34": "「こっちの番だな。\\n あたしは雪音クリス――」",
"371000431_35": "「すんばらしいものをお持ちですねぇ!」",
"371000431_36": "「――は?」",
"371000431_37": "「この張りと質量! ルヴィアさんにも引けを取りません!\\n ルヴィアさんと違い低身長なのが逆にエロいですね」",
"371000431_38": "「な、な、な……ッ!」",
"371000431_39": "「はわわわわー、ちょっとルビー何してるの!",
"371000431_40": " うちのルビーが、ごめんなさい……!」",
"371000431_41": "「悪いが今日で、\\n このステッキとはお別れだーッ」",
"371000431_42": "「ぼ、暴力反対ですー!!」",
"371000431_43": "「はあ……はあ……。",
"371000431_44": " 次言ったら今度こそ承知しないからな」",
"371000431_45": "「イエス、マアム!」",
"371000431_46": "「で、魔法少女御一行はなんで\\n こんな辺鄙な島なんかにいたんだ」",
"371000431_47": "「それは……」",
"371000431_48": "「その点については、わたしからご説明させてください」",
"371000431_49": "「異変の起点……あの地震に巻き込まれた経緯をお話しします」"
}

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@ -0,0 +1,93 @@
{
"371000511_0": "狙われた黒髪の乙女",
"371000511_1": "「……青い空。白い雲」",
"371000511_2": "「そして……目の前に広がるのは……!」",
"371000511_3": "「真っ白なビーチ!」",
"371000511_4": "「美遊、あの島まるごと、\\n ルヴィアさんの私有地なんだよね」",
"371000511_5": "「うん、そう言ってた」",
"371000511_6": "「この大きなクルーザーだけでも驚いたけど、\\n まさか無人島まで持っているとはね」",
"371000511_7": "「あんな綺麗な砂浜を貸し切れるなんて、\\n 連れてきてくれたルヴィアさんには本当に感謝だよー」",
"371000511_8": "「な、なに!?\\n 船の故障」",
"371000511_9": "「イリヤさーん!\\n たいへんですー」",
"371000511_10": "「大怪獣2匹……もとい、\\n 凛さんとルヴィアさんが喧嘩を始めてしまいました」",
"371000511_11": "「そんな!?\\n せめて島に着くまで我慢できなかったの」",
"371000511_12": "「やっぱりこうなっちゃったか……。\\n まったく、しょうがない人たちね」",
"371000511_13": "「そんなことより自分の心配をした方がいいですよ」",
"371000511_14": "「ルヴィア様と遠坂様によって、\\n 船尾に修復不可能な損傷が発生致しました」",
"371000511_15": "「この船すでに、悲劇の豪華客船と\\n 同じ運命を辿ること間違いなしです」",
"371000511_16": "「そ、それって――」",
"371000511_17": "「いやー!!\\n 沈み始めてるんですけど」",
"371000511_18": "「イリヤ、飛び込んで!」",
"371000511_19": "「もう……どうしてこうなるのー!!」",
"371000511_20": "「ぜぇ……はぁ……」",
"371000511_21": "「死ぬかと思った……」",
"371000511_22": "「……大丈夫? イリヤ」",
"371000511_23": "「な、なんとか……」",
"371000511_24": "「あー、皆さん命からがら\\n 逃げおおせたところすみませんが……」",
"371000511_25": "「この島、とってもヤバい気配MAXです!\\n すぐに伏せてください」",
"371000511_26": "「――へ!?」",
"371000511_27": "「ここ、今度はなに!?」",
"371000511_28": "「……ということがありまして、\\n いつのまにか気を失って散り散りになり……」",
"371000511_29": "「気が付いた時には研究所があるというこの島にいて、\\n 皆さんと出会ったというわけです」",
"371000511_30": "「そっか。\\n ここはルヴィアさんの無人島とは、別の島だったんだ」",
"371000511_31": "「大変だったね」",
"371000511_32": "「それに無事に元いた無人島に帰れたとしても、\\n 帰りの船がないことが厄介ですねぇ」",
"371000511_33": "「あー……今頃船は海の底だろうしね」",
"371000511_34": "「あの2人も懲りないわよね、本当」",
"371000511_35": "「その凛さんとルヴィアさんって人たちは、大丈夫なんデス?」",
"371000511_36": "「そうね。\\n 船で沈んだくらいで死ぬようなタマじゃないわ」",
"371000511_37": "「……ったく、ひどい話だな。\\n そいつら、保護者代わりなんだろ」",
"371000511_38": "「まぁ……はい……」",
"371000511_39": "「安心しろ。少なくともあたしはそんな風に扱ったりしない。\\n 必ず無事に送り届けてやるからな」",
"371000511_40": "「あ、ありがとうございます……!」",
"371000511_41": "「なんの打算もない優しさがこんなに心に染みるなんて……」",
"371000511_42": "「けどその前に1つ、どうしても\\n 分からないことがあるから教えてくれ」",
"371000511_43": "「結局……どうやってその無人島から、\\n この島にやってきたんだ」",
"371000511_44": "「それも見当はついています。\\n わたしたちはあなた方から見て、並行世界の人間――」",
"371000511_45": "「似ているようで違う世界からやってきた、迷い人なんです」",
"371000511_46": "「ええ!?\\n ここって、別の世界なの」",
"371000511_47": "「はい。様々な状況を鑑みて、そうとしか考えられません」",
"371000511_48": "「思った以上に大変な事態に巻き込まれてるみたいね……」",
"371000511_49": "「そんな大事な話、どうして今まで黙ってたの」",
"371000511_50": "「申し訳ありません。目まぐるしい展開が続いたので、\\n お伝えする機会がなく……」",
"371000511_51": "「あーなるほど。\\n それなら魔法少女なんて連中が出てきても、不思議じゃないか」",
"371000511_52": "「うん、納得」",
"371000511_53": "「え……?\\n 皆さんビックリしないんですか」",
"371000511_54": "「これまで何度も\\n 並行世界に行ってるからな」",
"371000511_55": "「へえ、この世界の技術はすごいんですね……!」",
"371000511_56": "「いや、あたしらだって仕組みが分かってるわけじゃない。\\n たまたま使えてるみたいなもんだ」",
"371000511_57": "「知らない並行世界に迷い込んじゃったこともあるデスよッ!」",
"371000511_58": "「みんなは、逆にこの世界に迷い込んじゃったんだね」",
"371000511_59": "「いやぁ、ちょうど良かった!\\n それなら小難しい説明に尺を使わなくてすみますね」",
"371000511_60": "「ここからは推測ですが――」",
"371000511_61": "「今この島は、なんらかの巨大なエネルギーが引き金となり、\\n 並行世界間の境界が歪んでいる状態です」",
"371000511_62": "「その結果、違う世界の同じ位置にあった島が\\n 重なり合っていて――」",
"371000511_63": "「それぞれの島の上にいた人間は、まるで同じ空間に\\n いるかのようにこうして出会っている、ということのようです」",
"371000511_64": "「別の世界の島が重なって……、\\n 確かに本部の連中がそんなことを言っていたな」",
"371000511_65": "「島に入った途端、通信が繋がらなくなったのはそのせい?」",
"371000511_66": "「2つ分の世界が重なっているわけですから、\\n 空間に歪みが生じてしまっているのでしょう」",
"371000511_67": "「む、むむむ……??\\n ややこしくなってきたデス……」",
"371000511_68": "「よーし、おかげで必要な情報は出そろった」",
"371000511_69": "「といいますと?」",
"371000511_70": "「ここには聖遺物っていう、\\n 人知を超えたアイテムを扱う研究施設があったんだ」",
"371000511_71": "「聖遺物は大きなエネルギーを内包してる」",
"371000511_72": "「十中八九、今回の事件は\\n その聖遺物絡みと見て間違いないだろ」",
"371000511_73": "「では、その聖遺物を無力化――もしくは排除すれば、\\n すべて解決ということでしょうか」",
"371000511_74": "「いまできるのは、それくらいだな。\\n 問題はそれがこの島のどこにあるかだが……」",
"371000511_75": "「あの黒い怪物……\\n 倒した際に生まれた霧は、全部森の奥に消えました」",
"371000511_76": "「そこに手がかりはないでしょうか?」",
"371000511_77": "「なるほど。\\n 確かに、あんな怪物を生み出せるのは、聖遺物くらいかも」",
"371000511_78": "「怪物も聖遺物絡みですかー。\\n 問題は、あれが何を目的としているのかですが……」",
"371000511_79": "「怪物が消えたっていう森の奥に行けば\\n どのみち全部分かりそうだな」",
"371000511_80": "「――よし、あたしたちは仲間の救出のために、\\n そっちは元の世界へと帰るために――」",
"371000511_81": "「お互い利害は一致してるはずだ。\\n ここは一時共闘といかないか」",
"371000511_82": "「いいんですか?\\n 正直、わたしたちは戦力として当てになりません」",
"371000511_83": "「美遊さんのおっしゃる通りです。境界の歪みの影響で、\\n 他の並行世界への干渉がしづらくなって……」",
"371000511_84": "「魔力を少量しか使用できなくなってしまいましたので」",
"371000511_85": "「そんなの関係ないデスッ! イリヤも美遊も、\\n それにクロも、皆魔法少女の先輩デスッ」",
"371000511_86": "「うん。元の世界に帰れるよう、手伝います」",
"371000511_87": "「ですってイリヤさん!\\n 良かったですね 持つべき者は良き後輩――」",
"371000511_88": "「あれ、イリヤさん?」",
"371000511_89": "「……そういえば、クロもいない」",
"371000511_90": "「なッ!?\\n いつの間に……」"
}

View file

@ -0,0 +1,82 @@
{
"371000521_0": "「イリヤ……どこ行ったの……!」",
"371000521_1": "「クローッ!\\n どこデスかーッ」",
"371000521_2": "「まさか、あの怪物に……」",
"371000521_3": "「<size=28>ぁ……ちょっと……クロ……皆、来てるから……</size>」",
"371000521_4": "「<size=28>駄目……もう少し、だけ……んっ……</size>」",
"371000521_5": "「あっちから2人の声が聞こえたような……」",
"371000521_6": "「本当デスかッ!?\\n イリヤーッ クローッ」",
"371000521_7": "「ひゃ!? き、ききき、切歌さん!?」",
"371000521_8": "「心配したデスよッ!",
"371000521_9": " 2人はそこで何してたデス?」",
"371000521_10": "「それはその……えーっと……」",
"371000521_11": "「まぁまぁ、細かいことは気にしない!」",
"371000521_12": "(……あ、クロエさんがやたら艶々していらっしゃる)",
"371000521_13": "「……イリヤ、お疲れ」",
"371000521_14": "「あ、ありがと……」",
"371000521_15": "「お、お前らまさか……ッ!\\n キ、キ……」",
"371000521_16": "「まあね、イリヤとは相性がいいの。\\n これでいくらかは回復したわ」",
"371000521_17": "「最近の小学生はどうなってんだ……ッ!\\n 爛れすぎだぞ……」",
"371000521_18": "「タダレ?」",
"371000521_19": "「……お前らは気にすんな」",
"371000521_20": "「あ、分かったデスッ!\\n 仲良しって意味デスねッ」",
"371000521_21": "「確かに、3人はお互いを\\n 想いあってる感じがするね」",
"371000521_22": "「そう? そっちこそ\\n 以心伝心って感じだと思うけど」",
"371000521_23": "「はいッ! アタシたちも仲良しデースッ!」",
"371000521_24": "「切ちゃん……」",
"371000521_25": "「や、やめろッ!\\n 人をそういうのに巻き込むなッ」",
"371000521_26": "「あら? 何をそんなに慌ててるの?」",
"371000521_27": "「そうデスよ。\\n クリス先輩、どうしたんデスか」",
"371000521_28": "「うぐ……」",
"371000521_29": "「顔も真っ赤……」",
"371000521_30": "「あーもう、さっきから話がそれまくりだッ!」",
"371000521_31": "「しばらくは共同戦線を張ることになったんだッ!\\n これから作戦会議するぞッ」",
"371000521_32": "「おぉ……共同戦線……なんかカッコイイかも……」",
"371000521_33": "「その前に……イリヤと少し話がしたい」",
"371000521_34": "「へ?」",
"371000521_35": "「2人きりで……駄目?」",
"371000521_36": "「……分かった。\\n あたしたちはここで会議してるから、あまり遠くに離れるなよ」",
"371000521_37": "「……ここでいい?」",
"371000521_38": "「う、うん……\\n どうしたの 急に改まって」",
"371000521_39": "「――イリヤ。\\n これ以上は無茶しないで」",
"371000521_40": "「魔法少女の力が弱体化して、シンフォギア装者の人たちに\\n 頼らないといけない状況は、イリヤが想像するよりずっと危険」",
"371000521_41": "「えっと、一応分かってはいるつもりなんだけど……」",
"371000521_42": "「じゃあ例えば、今この瞬間、\\n 敵に襲われたらどうするつもり」",
"371000521_43": "「そ、それは……」",
"371000521_44": "「さっきだって……」",
"371000521_45": "「待ってイリヤ!\\n わたしはいいから――」",
"371000521_46": "「大丈夫、飛んで逃げれば――」",
"371000521_47": "「あいた!?」",
"371000521_48": "「あー……あれは咄嗟の行動でして……」",
"371000521_49": "「気持ちは嬉しいけど、\\n イリヤに何かあったら、わたし……」",
"371000521_50": "「美遊……」",
"371000521_51": "「だからお願い。いざと言う時は1人で逃げて」",
"371000521_52": "「うーん、なるべく\\n そういうのはしたくないけど……」",
"371000521_53": "「イリヤ。お願い……」",
"371000521_54": "「う、うん、分かったよ。",
"371000521_55": " 心配してくれてありがとうね。気を付けるよ!」",
"371000521_56": "「そうしてくれると嬉しい……」",
"371000521_57": "「……そろそろ戻ろっか」",
"371000521_58": "「……うん」",
"371000521_59": "(本当に……分かってるのかな……)",
"371000521_60": "「ただいまー」",
"371000521_61": "「お、おかえりデス~……」",
"371000521_62": "「切歌さん、どうしたんですか!?」",
"371000521_63": "「他の皆さんのお話が難しくて、\\n 少々混乱してしまったみたいです」",
"371000521_64": "「わ……クロとルビーがいつになく真剣……」",
"371000521_65": "「――なるほど。お借りした地図によれば、今いる海岸から、\\n 南東に進んだ場所に研究所はあるようですね」",
"371000521_66": "「なら森の奥を漠然と探すより、\\n ここを確実に調査した方が手がかりは得られるでしょう」",
"371000521_67": "「でも、わたしはともかく、子供の足じゃ\\n 足手まといになる可能性も高いわよ」",
"371000521_68": "「港に定時連絡の輸送船が来るんでしょ?\\n わたしたちはそれに乗って避難するのが一番じゃない」",
"371000521_69": "「どうせろくに戦えないわけだし」",
"371000521_70": "「いいえ。島から離れるのはむしろ危険です」",
"371000521_71": "「そうですねぇ。例えばわたしたちがその船に乗っている最中、\\n 並行世界同士の重なりが元に戻ったとします」",
"371000521_72": "「あー、途端に海に投げ出されたりするわけ?」",
"371000521_73": "「その可能性は十分あります。\\n この島にいた方が安全でしょうね」",
"371000521_74": "「分かった。\\n じゃあ輸送船から補給物資を貰った後、出発するぞ」",
"371000521_75": "「……いいタイミングだ。\\n 噂をすりゃ、船が見えてきた――」",
"371000521_76": "「な……黒い怪物が!?」",
"371000521_77": "「クソ……ッ!\\n 船が行く手を阻まれてやがる……ッ」",
"371000521_78": "「船もいいけど、周り見て!」",
"371000521_79": "「敵もいよいよ本気ってワケか……ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,44 @@
{
"371000531_0": "「――<ruby=フォイア>砲射</ruby>!!」",
"371000531_1": "「ほーら、こっちにおいで!」",
"371000531_2": "「飛んで火にいるなんとやらデースッ!」",
"371000531_3": "「ナイスです! 切歌さん!」",
"371000531_4": "「待ってイリヤ! 囮役だからって\\n 突出し過ぎたら――」",
"371000531_5": "「ちょちょちょっと!\\n 一斉に来るのは反則ー」",
"371000531_6": "「大丈夫デスかッ!」",
"371000531_7": "「な、なんとか……!」",
"371000531_8": "「いやはや、魔法少女組で囮役を買って出たものの、\\n この数では囮と言うかもはやサンドバッグですね」",
"371000531_9": "「さすがにこの数は想定外だッ!\\n 一度撤退して立て直す――」",
"371000531_10": "「……待って!」",
"371000531_11": "「――人がいる。\\n 多分、島民の生存者……ッ」",
"371000531_12": "「皆いなくなったわけじゃないデスかッ!?」",
"371000531_13": "「……」",
"371000531_14": "「あの……島民の方ですか?」",
"371000531_15": "「安心してください。\\n わたしたちと来れば安全です」",
"371000531_16": "「……フフ」",
"371000531_17": "(この状況で、笑った……ッ!?)",
"371000531_18": "「――待てッ!\\n 様子が変だ、下がれッ」",
"371000531_19": "「――え?\\n 怪物を生み出してッ」",
"371000531_20": "「囲まれ、た――!?」",
"371000531_21": "「きゃああああッ!!」",
"371000531_22": "「美遊!!」",
"371000531_23": "「調ッ!!」",
"371000531_24": "「あの女……あの黒い怪物を\\n 使役しているの……」",
"371000531_25": "「フフ……フフフ……\\n 人とも、綺麗な黒髪ね……」",
"371000531_26": "「あの子にそっくり……\\n 人のどちらかなら、きっと……」",
"371000531_27": "「ま、待つデスッ! 調を――」",
"371000531_28": "「美遊を返して!!」",
"371000531_29": "「させるかよッ!!!」",
"371000531_30": "「――ッ!」",
"371000531_31": "「何かに攻撃を防がれたデス……ッ!?\\n あれは……ッ」",
"371000531_32": "「黒い人影……」",
"371000531_33": "「も、もしかしてサーヴァント!?\\n クラスカードはわたしがちゃんと持ってるのに……」",
"371000531_34": "「いやいや、あんな英霊に心当たりはありません。\\n こちらの世界にクラスカードが存在するとも思えませんし……」",
"371000531_35": "「――チッ、最悪だ」",
"371000531_36": "「……クリスさん?」",
"371000531_37": "「あ、あの影……響さんとマリア??\\n アタシたちの仲間にそっくりデス……」",
"371000531_38": "「そんなことって……!」",
"371000531_39": "「――来るぞッ!」",
"371000531_40": "「で、でも――」",
"371000531_41": "「今は応戦するしかないッ!\\n 堪えろッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,12 @@
{
"371000532_0": "「2人とも、アタシデスよッ!」",
"371000532_1": "「――ッ!!!」",
"371000532_2": "「う……ぁ……ッ!\\n そんな……どう、して……ッ」",
"371000532_3": "「どうもこうも、あれが敵ってことだけは確かよ!」",
"371000532_4": "「駄目ね……一回の魔力供給くらいじゃ\\n 火力が圧倒的に足りない……」",
"371000532_5": "「マズい、デカいのが来るッ!」",
"371000532_6": "「響さん、マリアッ!!\\n 本当に2人なんデスかッ 答えてほしいデスッ」",
"371000532_7": "「クソッ!\\n 防御が間に合わない――」",
"371000532_8": "「うああああああああッ!!!」",
"371000532_9": "「きゃあああああ!!」"
}

View file

@ -0,0 +1,67 @@
{
"371000611_0": "闇に染まる仲間たち",
"371000611_1": "「――ん、んん……」",
"371000611_2": "「……イリヤさん……イリヤさーん!」",
"371000611_3": "「ん……ぅ……もう、ちょっと……」",
"371000611_4": "「――ルビーサミング!!」",
"371000611_5": "「ひゃああ!?」",
"371000611_6": "「あれ!? 嘘、本日2度目の気絶……!?\\n 今どういう状況」",
"371000611_7": "「ぶっちゃけますと大ピンチです!」",
"371000611_8": "「我々、凄まじい攻撃に吹っ飛ばされて、\\n クリスさん、クロエさんと離れ離れになり――」",
"371000611_9": "「うぅ……ッ!」",
"371000611_10": "「現在、切歌さんが絶賛交戦中です!」",
"371000611_11": "「――ッ!!」",
"371000611_12": "「何あの凄まじい剣捌き……!\\n 本当に、セイバーのサーヴァントとかじゃないの……」",
"371000611_13": "「該当する英霊は存在しません。\\n やはり切歌さんがお話の通り、あの影のようなものは――」",
"371000611_14": "「う……くッ!\\n そうデスッ」",
"371000611_15": "「何度も何度も一緒に訓練して、\\n たくさん技を見てきたから、分かるんデスッ」",
"371000611_16": "「この動きは、マリアそのものッ!」",
"371000611_17": "「大切な家族が、\\n アタシに……アタシに……ッ」",
"371000611_18": "「う、ぁ……ッ!」",
"371000611_19": "「切歌さん!\\n 反撃を……」",
"371000611_20": "「で、できないデス……ッ!\\n アタシがマリアに武器を向けるなんて――」",
"371000611_21": "「かは……ッ!」",
"371000611_22": "「ど、どうしようルビー!\\n このままじゃ、切歌さんが……」",
"371000611_23": "「――もし万全のイリヤさんが加勢しても、\\n この方相手には、勝ち切れるかどうか怪しいです……」",
"371000611_24": "「そ、そうなの……!?」",
"371000611_25": "「それほどまでに、マリアさんという方の技は\\n 研ぎ澄まされています」",
"371000611_26": "「じゃあ、どうすれば……」",
"371000611_27": "「武器を払い落とし、拘束するのはどうでしょう」",
"371000611_28": "「聞いてた!?\\n 切歌さん」",
"371000611_29": "「やってみるデスッ!」",
"371000611_30": "「<ruby=フォイア>砲射</ruby>ァッ!!」",
"371000611_31": "「だ、駄目デスッ!\\n アタシの付け焼刃の遠距離攻撃じゃ、全然当たらないデスッ」",
"371000611_32": "「ならあとは、多少の負傷は度外視してでも、\\n 相手を弱らせるしか……」",
"371000611_33": "「そうデスね……マリア……痛いかもデスが、\\n 少しだけ、我慢してほしいデス……」 ",
"371000611_34": "「――待って!」",
"371000611_35": "「イ、イリヤ……?」",
"371000611_36": "「初めから、こうすればよかったんです……!」",
"371000611_37": "「家族同士で傷つけあうなんて……絶対ダメ!」",
"371000611_38": "「ならせめてわたしが……\\n 戦います 切歌さんの代わりに――」",
"371000611_39": "「ま、まさか……\\n あれを使うつもりですか」",
"371000611_40": "「うん――クラスカード!\\n ここで使わなくて、いつ使うって言うの」",
"371000611_41": "「待ってください!」",
"371000611_42": "「使用には相応の魔力消費が伴います!\\n 今のイリヤさんの状態では――」",
"371000611_43": "「分かってる! それでも、\\n できることをやらなくちゃ」",
"371000611_44": "「イリヤさん……!」",
"371000611_45": "「――ッ!」",
"371000611_46": "「お願い、力を貸して――\\n クラスカード――セイバー」",
"371000611_47": "「<ruby=インストール>夢幻召喚</ruby>!」",
"371000611_48": "「……! もう一度、<ruby=インストール>夢幻召喚</ruby>",
"371000611_49": " 駄目、反応しない……!」",
"371000611_50": "「や、やっぱり……\\n 今のわたしじゃ、何の役にも立てないの……」",
"371000611_51": "「きゃあああ!」",
"371000611_52": "「ああ、イリヤさん! イリヤさんしっかりしてください!!\\n このままじゃ、クラスカードが奪われて……」",
"371000611_53": "「か、返して……!\\n 皆で……美遊と集めた、大事なカード……」",
"371000611_54": "「イリヤさん、\\n それより、気を付けてください」",
"371000611_55": "「……え」",
"371000611_56": "「イリヤさん逃げて!! 今の魔力障壁は薄皮同然です!\\n まともに喰らったら――」",
"371000611_57": "「――!」",
"371000611_58": "「たああ――ッ!」",
"371000611_59": "「イリヤ、大丈夫デスかッ!?」",
"371000611_60": "「き、切歌……さん……」",
"371000611_61": "「――ごめんなさい。アタシが迷ったばっかりに\\n せっかく出来た新しい友達を、失うところだったデス」",
"371000611_62": "「と、友達……」",
"371000611_63": "「それに、家族だからこそ、\\n きちんと向き合わなきゃデスッ」",
"371000611_64": "「だからマリアにはッ! これ以上ッ!\\n 誰も傷つけさせないデスッ」"
}

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@ -0,0 +1,39 @@
{
"371000612_0": "「はぁ……はぁ……ッ!\\n さすが、マリア……やっぱり強いデス……ッ」",
"371000612_1": "「なのでいったん逃げるデスッ!!」",
"371000612_2": "「え!?」",
"371000612_3": "「ちょっとだけ我慢するデスよッ!」",
"371000612_4": "「ひゃあ!? お、お姫様だっこ!?」",
"371000612_5": "「荒っぽくてごめんデスッ! でも、全力で逃げないと、\\n マリアに追いつかれちゃうデスッ」",
"371000612_6": "「こ、こっちこそごめんなさい……!\\n わたし今、すっごく足手まといですよね……」",
"371000612_7": "「ううん、そんなことないデスよッ!」",
"371000612_8": "「でも、現にこうして\\n 運んでもらっているわけですし………」",
"371000612_9": "「イリヤ……」",
"371000612_10": "「本当は、わたしも一緒に戦って、\\n マリアさんを……調さんを、美遊を、助けたいのに……」",
"371000612_11": "「さっき、やられちゃうかもって思った時も……\\n まだ、何の役にも立ってないのにって……く、悔しくて……」",
"371000612_12": "「――大丈夫デス。\\n イリヤは立派に戦ってるデス」",
"371000612_13": "「……え?」",
"371000612_14": "「だって、このギアはルビーを通して、\\n イリヤから託されたものデス」",
"371000612_15": "「なら、一緒に戦ってるのと同じデスッ!」",
"371000612_16": "「で、でも――」",
"371000612_17": "「でも、モヤモヤはするデスよね。\\n 気持ちは痛いほど分かるデス」",
"371000612_18": "「はい……。\\n 美遊は……大切な、友達だから……」",
"371000612_19": "「じゃあ、アタシたち似た者同士デスね。\\n マリアも、調も……大切な家族で、友達デスから」",
"371000612_20": "「そっか……似た者同士……」",
"371000612_21": "「はいデスッ!」",
"371000612_22": "「心配せずとも、友達大好き同盟のアタシが\\n メンバーのイリヤの分まで道を切り開くデスッ」",
"371000612_23": "「い、いつのまにか謎の同盟に加入してる……!?」",
"371000612_24": "「そんなことよりイリヤは、\\n アタシの応援をしていてほしいデスッ」",
"371000612_25": "(……! 切歌さんだってきっと不安なはずなのに、\\n わたしを励まそうと……",
"371000612_26": "「――ごめんなさい、わたしばっかり泣き言言って」",
"371000612_27": "「でも……もう大丈夫です。\\n わたしはわたしに出来ることをします」",
"371000612_28": "「こ、これでも友達大好き同盟の一員なので!」",
"371000612_29": "「やったデスッ! なら早速、魔法少女の戦い方、\\n 今のうちにもっと教えてほしいデスッ」",
"371000612_30": "「……あ、もしかして、\\n 初めからそのつもりで、逃げてたんですか」",
"371000612_31": "「……それはたまたまデス……」",
"371000612_32": "「……フフ、切歌さんって面白くって友達想いなんですね!」",
"371000612_33": "「そ、そうデスか……?」",
"371000612_34": "「分かりました。\\n わたしに出来る範囲で魔法少女の極意、伝授します」",
"371000612_35": "「はい、よろしくデスッ!」",
"371000612_36": "「そして必ず、皆を助けましょう!」"
}

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@ -0,0 +1,18 @@
{
"371000621_0": "「――ということで、わたしの知っている魔法の使い方は\\n こんなところなんだけどー」",
"371000621_1": "「難しい話が無くて、すっごく分かりやすかったデスッ!」",
"371000621_2": "「わたしじゃなくって、イリヤさんの説明でバッチシでしたね!\\n さすがはイリヤさん、先輩魔法少女ーー」",
"371000621_3": "「さすがマリアデス……ッ!\\n もう追いつかれた……ッ」",
"371000621_4": "「切歌さん……!」",
"371000621_5": "「もう逃げるのはおしまいデスッ!\\n 聞いた通りやってみるデスよッ」",
"371000621_6": "「ですが、魔法少女ものにどっぷり浸かって、\\n いきなり空を飛んで見せたイリヤさんはともかく――」",
"371000621_7": "「切歌さんにも、同じことができるかどうかは……」",
"371000621_8": "「確かに、いきなりスゴイことは出来ないデスけど……」",
"371000621_9": "「アタシだって、ずっと戦ってきたんデス。\\n だから、今までやってきたこと、イメージすれば――」",
"371000621_10": "「マリア、行くデスよッ!!」",
"371000621_11": "「なんと!\\n 切歌さんの魔力刃がゴッツい鎌状に……」",
"371000621_12": "「……ッ!」",
"371000621_13": "「あれ!\\n 一番最初に見た時の」",
"371000621_14": "「やっぱりアタシにはこれが一番しっくり来るデスッ!」",
"371000621_15": "「マリア、行くデスよッ!!」"
}

View file

@ -0,0 +1,30 @@
{
"371000622_0": "「マリア……ッ!\\n 目をッ 覚ますデスッ」",
"371000622_1": "「……ッ!!!」",
"371000622_2": "「……切、歌……?」",
"371000622_3": "「マ、マリアッ!\\n 気が付いたデスかッ」",
"371000622_4": "「元に戻ったの……!?」",
"371000622_5": "「――わたしを呼ぶ声、一撃に込めた想い、ずっと届いていたわ」",
"371000622_6": "「目を覚まさせてくれて、ありがとう」",
"371000622_7": "「うう、元に戻って本当に良かったデス」",
"371000622_8": "「でも……、\\n 残念ながら今のわたしは、魂だけの状態よ」",
"371000622_9": "「あなたが攻撃した衝撃で、何故か一時的に戻ったみたい。\\n ……ッ でもまたすぐに、敵対することになる」",
"371000622_10": "「そんな……ッ!",
"371000622_11": " じゃあ、どうすれば――」",
"371000622_12": "「いい? よく聞きなさい」",
"371000622_13": "「敵……研究者『日野元子』の使う聖遺物は『死者の書』。\\n 人の魂を操り、使役することが出来るの」",
"371000622_14": "「それをなんとかしない限り、きっとこの事態は続く――」",
"371000622_15": "「マ、マリアッ!\\n 待つデスッ せっかく会えたのにッ」",
"371000622_16": "「きっと――あなたたちなら出来る――",
"371000622_17": " う……ッ!」",
"371000622_18": "「――あとは、頼んだわよ」",
"371000622_19": "「うそ……消えちゃった……」",
"371000622_20": "「彼女の話が本当なら、\\n 再び死者の書に拘束されてしまった……ということでしょうか」",
"371000622_21": "「…………」",
"371000622_22": "「あ、あのね。切歌さん……」",
"371000622_23": "「大丈夫デス。\\n マリアからも、託されたデスから」",
"371000622_24": "「――アタシはもう、諦めないデス」",
"371000622_25": "「――!",
"371000622_26": " はい、わたしも微力ですが、ご一緒します!」",
"371000622_27": "「こんなところでくよくよしてる場合じゃないデスね。\\n まずは先輩たちと合流しなきゃデス……ッ」"
}

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@ -0,0 +1,47 @@
{
"371000631_0": "「ったくこのバカ、相変わらずの猪突猛進だなッ!\\n 少しは落ち着けってのッ」",
"371000631_1": "「ふぅん。その響って人、\\n まるでバーサーカーみたいな戦いぶりね」",
"371000631_2": "「バーサーカー?」",
"371000631_3": "「簡単に言えば暴れまわって戦う人のことよ」",
"371000631_4": "「ハッ!\\n あながち間違っちゃいないッ」",
"371000631_5": "「こんな状態になっていなくても、\\n あっという間に距離を詰めてくるッ」",
"371000631_6": "「なかなか愉快なお友達ね……」",
"371000631_7": "「いつもはそれでもいいんだよッ!\\n コイツは誰かのためにしか拳を握らないやつだからなッ」",
"371000631_8": "「それに戦いのことだけじゃない。困った人間がいれば\\n さっと手を伸ばして、ずけずけ心の距離を縮めてくるんだッ」",
"371000631_9": "「けど気が付いたら、いつのまにかペースに巻き込まれて、\\n 周りもそれを受け入れちまう……そういうやつなんだよッ」",
"371000631_10": "「だから……だからコイツはッ!\\n こんな風に、誰かを傷つけていいやつじゃ――」",
"371000631_11": "「クソ……ッ!\\n 武器が……ッ」",
"371000631_12": "「――投影するのよ」",
"371000631_13": "「は?」",
"371000631_14": "「いいから言われたとおりに!\\n さっきまで握っていた、武器の形を思い浮かべて」",
"371000631_15": "「質感、重さ、まるでそこにあるように、\\n リアルなイメージを……」",
"371000631_16": "「……ッ!\\n 実体化したッ」",
"371000631_17": "「投影魔術よ。\\n オリジナルの鏡像を、魔力によって実体化する力」",
"371000631_18": "「思った通り、わたしの魔力が影響してるみたい、\\n その力があれば、わたしのような戦い方もできるみたいね」",
"371000631_19": "「けど……ッ!」",
"371000631_20": "「駄目だッ! 何度やっても壊されるッ!\\n 接近戦でコイツに太刀打ちするなんて……ッ」",
"371000631_21": "(何やってんだ。あたしは……ッ!\\n 焦ってる場合じゃないだろッ",
"371000631_22": "(後輩を支えて、皆を助け出すのが\\n あたしの役目だろうがッ",
"371000631_23": "「……そんなにあの2人が大事?」",
"371000631_24": "「あぁッ!? なんの話だッ!」",
"371000631_25": "「口には出さないけど、態度に出てる。\\n そういうの、熱い友情っていうのかしら」",
"371000631_26": "「別にそんなんじゃないッ!\\n あたしはただ、先輩として自分の役割を果たしてるだけだッ」",
"371000631_27": "「ふぅん……ならわたしと同じね」",
"371000631_28": "「別に特別な感情とかないけど、やっぱり、\\n 姉の義務として、イリヤを助けてあげないとじゃない」",
"371000631_29": "「……ッ!」",
"371000631_30": "(そうか……こいつ、妙に見てて\\n イライラすることがあったけど……",
"371000631_31": "(自分で言うのもあれだけど、\\n 本当素直じゃないところが……",
"371000631_32": "(そっくりなんだ)\\nそっくりなのよね",
"371000631_33": "「――その上あなたは、イリヤにも少し似てる。\\n 自分を顧みず無茶しちゃうところとか、特にね……」",
"371000631_34": "「はぁ……本当はいざって時のために\\n 最後の魔力、とっておきたかったんだけどね」",
"371000631_35": "「いいわ。クロエ先生が魔法少女として、\\n 最後のレッスンをしてあげる」",
"371000631_36": "「お、おい。その弓と矢はなんだ……?」",
"371000631_37": "「これも投影魔術によるものよ」",
"371000631_38": "「いい? 詳しい説明は省くけど、\\n わたしの体の核になっているのは――」",
"371000631_39": "「――アーチャーのクラスカード。\\n 本来はあなたと同じ、遠距離攻撃に特化しているわ」",
"371000631_40": "「……ッ!」",
"371000631_41": "「この攻撃なら、彼女を止められるはず――」",
"371000631_42": "「だけど残存魔力が少ない分、いつもより準備に時間がかかるの。\\n いいわね その間」",
"371000631_43": "「あぁッ!\\n 時間稼ぎなら任せろッ」",
"371000631_44": "「ええ、頼んだわよ」"
}

View file

@ -0,0 +1,65 @@
{
"371000632_0": "「いい加減、止まりやがれ……ッ!」",
"371000632_1": "「お待たせ!\\n 準備できたわよ。これがわたしのとっておき――」",
"371000632_2": "「――<ruby=ブロークンファンタズム>壊れた幻想</ruby>!!」",
"371000632_3": "「……ッ!!!!」",
"371000632_4": "「ク……クリス、ちゃん……?」",
"371000632_5": "「……バカ。\\n どんだけ手こずらせんだよ」",
"371000632_6": "「ごめんね……。わたし、\\n ひどいことたくさんしちゃったみたいで……」",
"371000632_7": "「――あなたが最後の攻撃を撃ってくれたんだよね?」",
"371000632_8": "「……それが何?」",
"371000632_9": "「ありがとうッ! おかげで今、\\n こうしてあなたとお話ができてるッ」",
"371000632_10": "「悠長にお礼なんて言ってる場合?」",
"371000632_11": "「あはは……、確かに」",
"371000632_12": "「それじゃ、とっとと行くぞ。\\n あいつらとも合流しなきゃだしな」",
"371000632_13": "「うぅ……ッ!\\n ――ごめん。それは出来ないみたい」",
"371000632_14": "「……何?」",
"371000632_15": "「ここにいるのは、魂だけのわたし……\\n もうすぐ、また聖遺物の力で乗っ取られちゃう……」",
"371000632_16": "「……ッ!\\n 助け損かよ……ッ」",
"371000632_17": "「ごめんね……」",
"371000632_18": "「でも、クリスちゃんのこといつまでも信じて待っていられる。\\n きっと助けに来てくれるって」",
"371000632_19": "「ならせめて、場所とか分からないのかよ」",
"371000632_20": "「場所……?」",
"371000632_21": "「わたしたちが最後に向かったのは、森の最深部……\\n そこにある遺跡みたいな場所だったッ」",
"371000632_22": "「だから、そこへ行けば――」",
"371000632_23": "「――チッ、次は必ず奪い返す」",
"371000632_24": "「確かに変わった人ね」",
"371000632_25": "「でも、執着する気持ちも少しだけ分かったわ」",
"371000632_26": "「……フン、そうかよ」",
"371000632_27": "「お、おいッ! しっかりしろッ!」",
"371000632_28": "「魔力切れよ。まぁガス欠みたいなものね」",
"371000632_29": "「わたしにとっては死活問題だけど、\\n 今すぐどうにかなるってわけじゃないわ」",
"371000632_30": "「ただ、直接加勢できるのはこれで最後みたいね」",
"371000632_31": "「はぁ……仕方ない。\\n せいぜいその分も戦ってやるよ」",
"371000632_32": "「フフ、言うじゃない」",
"371000632_33": "「な、なんだッ!?」",
"371000632_34": "「見て……空が!!」",
"371000632_35": "「た、太陽が……歪んでる……ッ!?」",
"371000632_36": "「クリスせんぱーいッ!」",
"371000632_37": "「クロー!!」",
"371000632_38": "「そっちも無事だったかッ!」",
"371000632_39": "「――って再会を祝したいところだがな。\\n 嫌な予感がしやがる……ッ」",
"371000632_40": "「本部にひとまず連絡を取りたいッ!\\n ミサイルの合図を撃つぞッ」",
"371000632_41": "「んな……ッ!?」",
"371000632_42": "「見えない壁に、ぶつかった……?」",
"371000632_43": "「あちゃー……どうやら\\n 事態は刻一刻と悪化しているようですね」",
"371000632_44": "「――今現在、この島はそちらの世界とも、\\n わたしたちの世界からも孤立した状態になりつつあるようです」",
"371000632_45": "「なら今のうちに、\\n 魔法少女組だけでも脱出しろッ」",
"371000632_46": "「無理ですね。上空がああでは、\\n 周囲も閉ざされているでしょう」",
"371000632_47": "「文字通り、孤島になっちゃったわけですね」",
"371000632_48": "「そんな……」",
"371000632_49": "「それよりも、事態の解決を急ぐべきです」",
"371000632_50": "「このままでは境界面の狭間に取り残され、\\n 永久に戻れなくなりますよ」",
"371000632_51": "「……ッ! あいつが言い残してくれたッ!\\n 森の最深部、きっとそこに敵の拠点があるッ」",
"371000632_52": "「マリアも言っていたデス。この状況を作った原因、\\n 『死者の書』を使っているのは、日野元子っていう人デスッ」",
"371000632_53": "「急いでそこへ――」",
"371000632_54": "「――姉さん!」",
"371000632_55": "「サファイアちゃん!\\n 無事だったんですか」",
"371000632_56": "「……」",
"371000632_57": "「美遊さんと……調さんは……?」",
"371000632_58": "「それが……お2人は……」",
"371000632_59": "「お2人は必死に、抵抗を試み……」",
"371000632_60": "「敵の……毒牙に……!」",
"371000632_61": "「し……調が……?」",
"371000632_62": "「うそ……美遊、そんな……!」"
}

View file

@ -0,0 +1,54 @@
{
"371000711_0": "死者の書、脈動",
"371000711_1": "「美遊様……調様……!」",
"371000711_2": "「ん……ぅ……」",
"371000711_3": "「ここは……」",
"371000711_4": "「目覚めたようね……」",
"371000711_5": "「――ッ!\\n あなたは……ッ」",
"371000711_6": "「私は日野元子――\\n この島にあった研究所で働いていたの」",
"371000711_7": "「出来ればその身体に傷をつけたくないから、大人しくしていて?",
"371000711_8": " ゆらも、綺麗なままが良いわよね?」",
"371000711_9": "「ゆら……?」",
"371000711_10": "「……だいぶ様子が変。\\n 美遊もいつでも戦える準備をしておいて」",
"371000711_11": "「あなたがこの事態を引き起こしたんですね。\\n 島の人たちをどうしたんですか」",
"371000711_12": "「傷1つ付けていないわ。\\n そう、抜け殻となったみんなの身体には……」",
"371000711_13": "「調さん、あれ……!」",
"371000711_14": "「――ッ!\\n 大勢の人たちが、倒れて……」",
"371000711_15": "「……ッ!\\n 響さん、マリア……ッ」",
"371000711_16": "「いくら呼び掛けても、答えることはないわ」",
"371000711_17": "「まさか、死んで……ッ!?」",
"371000711_18": "「フフ、魂がないという意味では、似たようなものかもしれない。\\n でも、みんなの身体は元気よ。娘の……ゆらの身体とは違って」",
"371000711_19": "「魂が、ない……?」",
"371000711_20": "「そう。聖遺物『死者の書』の力を使ったの」",
"371000711_21": "「この聖遺物……すごいのよッ! 持ち主が念じれば、\\n 誰の魂だって抜き取って、私が想う通りに使役できるわ」",
"371000711_22": "「……じゃあ、まさか。\\n 今まで戦っていたあの黒い怪物って――」",
"371000711_23": "「フフ……。だって仕方がないでしょ?? みんな、\\n 私が聖遺物を盗んだ罪人だって捕まえようとするから……」",
"371000711_24": "「私はただ、ゆらのために\\n この『死者の書』の力を借りてるだけだっていうのにね」",
"371000711_25": "「ほとんどの魂はただの影になるけど、強い魂は元の形を\\n 留めるようね。さすがは装者と言ったところかしら」",
"371000711_26": "「よくも、そんな真似を……ッ!\\n 今すぐこんなことをやめてッ」",
"371000711_27": "「あぁ……嬉しい。よく見たら、\\n 怒った顔も、娘にそっくりね……」",
"371000711_28": "「は……?」",
"371000711_29": "「……島の子供たちじゃ、\\n 娘の魂を入れる肉体には相応しくなかったの」",
"371000711_30": "「やっぱり、娘みたいに綺麗な黒髪で、\\n 顔だちも似ている子じゃないといけないのよ」",
"371000711_31": "「な、なんの話……!?」",
"371000711_32": "「ウフフ、あなたたちの魂ももうじき、\\n 死者の書によって肉体と別れるの……」",
"371000711_33": "「そして、あなたたちどちらかの身体が、\\n 娘の……ゆらの新しい身体になるの……フフフフ……」",
"371000711_34": "「あぁ……ゆら。待っててね。\\n 必ず助けてあげるから……」",
"371000711_35": "(完全に正気を失ってます。\\n あれも死者の書のせいでしょうか",
"371000711_36": "(分からない……\\n けどあれを奪えば、解決するはず",
"371000711_37": "(……なら、任せてください。\\n わたしに少し、考えがあります",
"371000711_38": "「あなたの子、ゆらって言うの?」",
"371000711_39": "「ええ、私のゆら……かわいい、かわいい私の娘――」",
"371000711_40": "「可哀そう」",
"371000711_41": "「……今、なんて?」",
"371000711_42": "「その子はきっと、こんなこと望んでないと思う」",
"371000711_43": "「死んでしまったのは悲しいけれど、\\n 誰かの犠牲の上で、無理やり蘇らせるなんて――」",
"371000711_44": "「言わせておけば……ッ!」",
"371000711_45": "(制御が乱れた……今です!)",
"371000711_46": "「死者の書は渡してもらいます……ッ!」",
"371000711_47": "「――ッ!」",
"371000711_48": "「そんな……」",
"371000711_49": "「計画が破綻しないよう、\\n 予防線は何重にも張っているわ……」",
"371000711_50": "「フフ……フフフフ……\\n 誰にも……誰にも、娘の復活は、邪魔させないわ……ッ」",
"371000711_51": "「美遊ッ!\\n わたしの後ろに……ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,37 @@
{
"371000712_0": "「――ッ!\\n やりづらい……ッ」",
"371000712_1": "「……相手が人の魂だからですか?」",
"371000712_2": "「それなら大丈夫です。黒い霧はすべて\\n 死者の書に戻ってますから……」",
"371000712_3": "「あれがある限り、魂は消滅しないと思います」",
"371000712_4": "「……そうだね。\\n 終わったら、たくさん謝らなきゃだけど……ッ」",
"371000712_5": "「その時は……わたしも一緒です」",
"371000712_6": "「……分かった。助けるためにも、戦わないとッ!」",
"371000712_7": "「ただ、まだうまく魔法の制御が……」",
"371000712_8": "「魔法はイメージが大事……。\\n 逆に、イメージできないことは絶対にできません」",
"371000712_9": "「わたしがイメージできるもの……。\\n それなら――ッ」",
"371000712_10": "「調さんの武器が、円盤状の刃物に……!?」",
"371000712_11": "「いける、これなら……ッ!」",
"371000712_12": "「困ったわね。\\n 早く魂を抜き取りたいのだけれど……」",
"371000712_13": "「そんなこと、させません……!」",
"371000712_14": "「肉体を別の魂の入れ物にされ、\\n 行き場を失った魂は、いったいどうなるのですか」",
"371000712_15": "「簡単な話よ。\\n 死なない限り、魂は肉体と見えない糸で繋がっている……」",
"371000712_16": "「だけど、新しい魂が入れられ、肉体との繋がりが絶たれた魂は\\n 帰る場所を失う。つまり、死んでしまうのよ」",
"371000712_17": "「そんなこと……ッ!」",
"371000712_18": "「ゆらのためなら、私は構わない」",
"371000712_19": "「……! どこまで傲慢なの……」",
"371000712_20": "「みんなもそう言っていたわ。\\n でも、私にはゆらがすべてなの――ッ」",
"371000712_21": "「うぁ……!」",
"371000712_22": "「美遊ッ!」",
"371000712_23": "「ようやく大人しくしてくれたわね」",
"371000712_24": "「――こちらの準備も整ったし、\\n おしまいにしましょう」",
"371000712_25": "「死者の書が……開いた……ッ!」",
"371000712_26": "「さあ、いよいよ始まるわッ!\\n 愛しい娘に、ゆらに、やっと再会できるんだわ……ッ」",
"371000712_27": "「あ……あぁぁぁ……!」",
"371000712_28": "「力が……抜けて……」",
"371000712_29": "「サファイアだけでも……逃げて……」",
"371000712_30": "「そんな……できません!」",
"371000712_31": "「いいから……\\n 皆に、わたしたちのこと、伝えて……」",
"371000712_32": "「――!」",
"371000712_33": "「やっと手に入るわ。病で死ぬことのない健康な、\\n 娘の……新しいゆらの身体が――ッ」",
"371000712_34": "「フフ……フフフフ、アハハハハハ……ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,31 @@
{
"371000721_0": "「――あの女性の目的は、調様と美遊様、\\n どちらかの肉体を使い……娘を復活させること」",
"371000721_1": "「もし、どちらかが適合し、肉体から魂が切り離された場合――\\n 二度と、元には戻れないそうです……」",
"371000721_2": "「そんな……!",
"371000721_3": " 人の身体をなんだと思ってるの!」",
"371000721_4": "「今ならまだ助かる可能性があるってことだよなッ!\\n 急ぐぞッ 悪いが強行軍だッ」",
"371000721_5": "「――ねぇ。本当にこれでいいの?」",
"371000721_6": "「……何が言いたい」",
"371000721_7": "「退路もなければ補給もない。\\n このまま突っ込めば全滅だってあり得るわ」",
"371000721_8": "「なら全部諦めて、島から\\n 脱出する方法を模索してもいいんじゃない」",
"371000721_9": "「本気か? それ」",
"371000721_10": "「さぁ?」",
"371000721_11": "「……ここに来た以上、全員を無事に返すのが\\n あたしの、いや年長者の仕事だ」",
"371000721_12": "「ただ、もしもの時……\\n 非情な決断を下す覚悟も出来ている」",
"371000721_13": "「それは、全ての可能性が絶たれてからの話だけどな」",
"371000721_14": "「非情な決断……。\\n 本当にあなたにそれができるの」",
"371000721_15": "「さあな」",
"371000721_16": "「…………」",
"371000721_17": "(やっぱり、本当にどうしようもなくなった時は、\\n 自分が死んででも、って考えてるわけね",
"371000721_18": "(本当に、お人よしなんだから……)",
"371000721_19": "(――切歌さんはああ言ってくれたけど、\\n わたしも、やっぱり皆と一緒に戦いたい……",
"371000721_20": "(何か、何かいい方法……!)",
"371000721_21": "「いやー、普通エンジンに違う燃料積んだら壊れるもんですが\\n さすがシンフォギアと言ったところでしょうか」",
"371000721_22": "「……!\\n そうだ それって――」",
"371000721_23": "「ねぇ、ルビー……\\n とっておきの秘策、思いついたんだけど――」",
"371000721_24": "「マリア……ッ!\\n また、操られてしまったんデスね……ッ」",
"371000721_25": "「フン……\\n ただじゃ通してくれないってかッ」",
"371000721_26": "「し、しかも、黒い怪物もたくさんいます!」",
"371000721_27": "「上等だッ!\\n 押し通るッ」",
"371000721_28": "「その通りデスッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,27 @@
{
"371000722_0": "「……ッ!\\n 少しは手加減しろ……ッ」",
"371000722_1": "「うぐ……ッ!\\n マ、マリア……ッ」",
"371000722_2": "(……まずいわね。明らかに連戦で疲労が蓄積してる。\\n このままじゃ――",
"371000722_3": "「しまっ――!」",
"371000722_4": "「そいつに、手を出させるかぁぁッ!!」",
"371000722_5": "「……ッ!」",
"371000722_6": "「武器を投げた……!?」",
"371000722_7": "「目を覚ませってんだッ!!」",
"371000722_8": "「……ッッ!!!」",
"371000722_9": "「こりゃいい……武器を投げては投影すりゃ、\\n 遠距離武器と同じって訳だな……ッ」",
"371000722_10": "「やっと使い方が分かってきたみたいね」",
"371000722_11": "「とりゃああああッ!!」",
"371000722_12": "「……ッ!!!!」",
"371000722_13": "「すごい!\\n さっきと動きが全然違う……」",
"371000722_14": "「さすがクリス先輩……ッ!\\n アタシも、負けてられないデス……ッ」",
"371000722_15": "「マリア、ごめんなさいデスッ!」",
"371000722_16": "「でも、誰かを傷つけるなんて、\\n アタシがさせないデスよおおおッ」",
"371000722_17": "「……ッ!!!!」",
"371000722_18": "「…………」",
"371000722_19": "「…………」",
"371000722_20": "「倒したッ!?」",
"371000722_21": "「いえ、まだ余力があるのに撤退したように見えました」",
"371000722_22": "「まさか、死者の書の方で何かあったデスかッ!?」",
"371000722_23": "「魂の移し替えが今まさに行われようとしている、\\n その可能性が極めて高いです」",
"371000722_24": "「分かってる……ッ!\\n 先を急ぐぞッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,102 @@
{
"371000811_0": "Don't Give Up",
"371000811_1": "「ここが響さんたちの言ってた、敵のアジト……?」",
"371000811_2": "「壮大なお出迎えがあると思ったが、\\n 黒い怪物どもはいないみたいだな」",
"371000811_3": "「――ッ!\\n あ、あれ……ッ」",
"371000811_4": "「調ーッ!\\n 迎えに来たデスッ」",
"371000811_5": "「……」",
"371000811_6": "「……あら?\\n ゆら、お友達を呼んだのかしら」",
"371000811_7": "「よかったわ。ちょうどゆらの魂が、\\n 新しい肉体に入ったところよ……」",
"371000811_8": "「これからは、たくさん遊べるわ。\\n  ゆら……」",
"371000811_9": "「そんな、間に合わなかった……!?」",
"371000811_10": "「諦めるのはまだ早いですよ! 調さんの魂と肉体の繋がりが\\n 完全に消滅する前に、何らかの方法で魂を引き離せば――」",
"371000811_11": "「あの死者の書っていうのを、\\n とりあえず壊せばいいんデスよねッ」",
"371000811_12": "「ま、待てッ!」",
"371000811_13": "「あぁ……ゆら。\\n ごめんね。ずっと辛い思いばかりさせて……」",
"371000811_14": "「ずっと闘病生活で寝たきりだったものね。\\n 最後に立って歩いたのは、何年前のことだったかしら」",
"371000811_15": "「でも……これからはまた、自分の足で歩けるのよ」",
"371000811_16": "「また、一緒にお買い物へ行きましょう?\\n ねぇ ゆら……」",
"371000811_17": "「……ッ! これじゃ、\\n あいつの身体を人質に取られたようなもんだろ……ッ」",
"371000811_18": "「……マ……」",
"371000811_19": "「……ッ!」",
"371000811_20": "「ママ……?」",
"371000811_21": "「あぁ……。\\n 違う声音でも、誰だか分かるものなのね……」",
"371000811_22": "「――ゆら、おはよう、気分はどう?」",
"371000811_23": "「――わたし、生き返って……」",
"371000811_24": "「フフ、約束したでしょう。\\n ママ、すっごく頑張ったのよ」",
"371000811_25": "「でも、今はそんなこと気にしなくていいわ。\\n さぁ……蘇ってまず、何をしたいかしら」",
"371000811_26": "「今日はなんでも言うことを聞いてあげるわ」",
"371000811_27": "「じゃあ……戻して、元に戻してッ!!」",
"371000811_28": "「……ゆら?」",
"371000811_29": "「ママ、言うこと聞いてくれるんだよね??\\n なら、この身体……返してあげてッ」",
"371000811_30": "「ちょっと……ちょっと待って。ゆら……\\n どうしてそんなことを言うの……」",
"371000811_31": "「わたし見てたよ、ママのこと……。\\n 魂になってからも、ずっと」",
"371000811_32": "「みんなが、ママのせいで困っているところも……」",
"371000811_33": "「ママ……ごめんね。わたし身体が弱いから、\\n ママを悲しませちゃった……」",
"371000811_34": "「わたしのことを思ってくれるママの気持ち、\\n わたしは本当に大好きだよ」",
"371000811_35": "「でもね……、\\n 誰かを傷つけるのは駄目だと思うの……」",
"371000811_36": "「だから……わたしを……わたしをこのまま死なせてッ!」",
"371000811_37": "「…………」",
"371000811_38": "「……娘の方が、よっぽど\\n 死というものを冷静に受け止めてたみたいだな」",
"371000811_39": "「ねえ、ママ――」",
"371000811_40": "「駄目よ、駄目よそんなのッ!\\n どうしてワガママばっかり言うのッ」",
"371000811_41": "「……ッ!」",
"371000811_42": "「だって、ゆら言ってたじゃないッ!\\n 研究棟に造ってもらった病室じゃなくて……」",
"371000811_43": "「また、昔みたいに一緒に暮らしたいってッ!!」",
"371000811_44": "「だからママ、死者の書を盗んでまで、\\n ここまでしたっていうのにッ」",
"371000811_45": "「どうしてッ!!\\n どうして喜んでくれないのッ」",
"371000811_46": "「でも……わたし……ずっと言ってたよ」",
"371000811_47": "「こんなこと、もうやめてって……。\\n だけど……」",
"371000811_48": "「あの声は幻聴じゃ……ッ!?\\n そんな……そんなはずないッ」",
"371000811_49": "「だって、私の娘なのよ……ッ!?」",
"371000811_50": "「私といつまでも一緒に暮らすのが、\\n 一番の幸せのはずなのにッ」",
"371000811_51": "「……見てらんねーな」",
"371000811_52": "「やっぱり、お母さんにとって\\n 娘って大事なものなんだね……」",
"371000811_53": "「だとしても、人の道を外れるのはまた別の話でしょ。\\n あの母親は明らかにやりすぎよ」",
"371000811_54": "「あ、あのッ! ゆらちゃんのお母さんッ!\\n 今ならまだ、間に合うデス」",
"371000811_55": "「島は滅茶苦茶になっちゃったデスけど、\\n 皆、まだ死んでないデス……ッ」",
"371000811_56": "「あぁ。死者の書をこっちに渡してくれ。\\n そうすりゃ、娘を悲しませずに済む」",
"371000811_57": "「フ……フフ……フフフフ……」",
"371000811_58": "「ママ……」",
"371000811_59": "「あなたの言いたいことはよく分かったわ」",
"371000811_60": "「よかった、じゃあ――」",
"371000811_61": "「あなた、死者の書のせいで\\n おかしくなってしまったのね」",
"371000811_62": "「……え?」",
"371000811_63": "「死者の書の力が足りないから、魂が濁ってしまったのよ……」",
"371000811_64": "「だってそうでしょ……あの可愛いゆらが、\\n 私の娘がそんなこと言う訳がないものッ」",
"371000811_65": "「マ、ママ、それは違うよ……ゆらはゆらだから……」",
"371000811_66": "「――でも安心して、ゆら。\\n こうなった時のために、ちゃーんと対策を用意してたから」",
"371000811_67": "「あ、あれ……!\\n クラスカード……」",
"371000811_68": "「盗られてたの!?」",
"371000811_69": "「ごめん……!」",
"371000811_70": "「解析できない部分も多いけど、\\n これには未知の力が秘められているようなの」",
"371000811_71": "「きっと、死者の書に力を与えてくれるわッ!」",
"371000811_72": "「待って……ッ!」",
"371000811_73": "「さぁ、死者の書よッ!\\n この力を取り込み、娘の魂を浄化しなさいッ」",
"371000811_74": "「だめデス……ッ!」",
"371000811_75": "「お、おい……なんか、ヤバくないか……?」",
"371000811_76": "「黒い霧が……一気に噴き出して――」",
"371000811_77": "「なッ!? 何をするの??」",
"371000811_78": "「わ、私は使用者よッ! ちゃんと言うことを――ッ!」",
"371000811_79": "「やだ、ママ……たす……け――」",
"371000811_80": "「シンフォギアのお2人!\\n 急いでバリア張ってくださいバリア」",
"371000811_81": "「はぁッ!?」",
"371000811_82": "「早くしてください!\\n さくっと さぁ」",
"371000811_83": "「こ、こうデスッ!?」",
"371000811_84": "「さっすがパーフェクトです!\\n 皆さん、絶対にこの障壁から出ちゃダメですよ」",
"371000811_85": "「あの霧に触れた途端、\\n 魂まるっと持ってかれちゃいますから」",
"371000811_86": "「……!」",
"371000811_87": "「おい、こりゃどーなってんだ。\\n 死者の書はあの母親が制御してたはずだろ」",
"371000811_88": "「恐らく、クラスカードという強大な魔術礼装を食べて、\\n お腹を下してしまったんでしょう」",
"371000811_89": "「まぁ、分かりやすく言うと完全に暴走していますねアレ」",
"371000811_90": "「うわ……周りが霧で真っ暗になっちゃった……」",
"371000811_91": "「さっきの母親も、死者の書に取り込まれたってこと?」",
"371000811_92": "「ええ、恐らくは」",
"371000811_93": "「……なんか、ちょっとだけ気の毒だったけど……」",
"371000811_94": "「これ以上罪を重ねさせないためにも、\\n 何とかしたいデス……ッ」",
"371000811_95": "「……はい!」",
"371000811_96": "「見て!\\n 霧が晴れてきた――」",
"371000811_97": "「<size=40>グォオオオォォオオォ……ッ!!!</size>」",
"371000811_98": "「って、えぇぇぇぇぇ!?\\n 大きくなっちゃった」",
"371000811_99": "「あれを止めなくちゃ、\\n 調は帰ってこないデス……ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"371000821_0": "「<size=40>ウォオオオオオオオオオッ!!!!!!!</size>」",
"371000821_1": "「な、なんだ……ッ!? 黒い霧が\\n 島中から集まって、あいつの中に――」",
"371000821_2": "「恐らく、島に漂う魂全てが\\n あの怪物に取り込まれているのでしょう……」",
"371000821_3": "「調や美遊、マリアと響さんも、あの中に……ッ!」",
"371000821_4": "「なんて腹に響く声なの――!」",
"371000821_5": "「まるで、泣いてるみたい……!」",
"371000821_6": "「そりゃもう、勝手に魂抜かれた島民たちの塊でしょうから。\\n 泣きたくもなりますって」",
"371000821_7": "「軽口はいいッ!\\n あれを止めるにはどーすりゃいいんだッ」",
"371000821_8": "「十中八九、死者の書を破壊すればオッケーなはずです!」",
"371000821_9": "「熱源反応は……、あの怪物の中心です!」",
"371000821_10": "「聖遺物もアレに取り込まれちゃってるデスかッ!?」",
"371000821_11": "「ちなみに、クラスカードもです」",
"371000821_12": "「あたしに任せとけッ!」",
"371000821_13": "「んなッ!?\\n ーダメージだと……ッ」",
"371000821_14": "「死者の書+クラスカードの化け物ですからね。\\n 性能も恐らく規格外かと……」",
"371000821_15": "「だが、あの中にはあいつらがいる……ッ!」",
"371000821_16": "「はい、調が待ってるデスッ!」",
"371000821_17": "「美遊を助けるまで、\\n 絶対に元の世界には戻らない」",
"371000821_18": "「気を引き締めてけッ!\\n ここで奴を倒すぞッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,45 @@
{
"371000822_0": "「クリス先輩ッ!」",
"371000822_1": "「あぁ、合わせるぞッ!」",
"371000822_2": "「どうだッ!\\n あたしらが力を合わせれば――」",
"371000822_3": "「って、消えたデスッ!?」",
"371000822_4": "「あの巨体で、一体どこに――」",
"371000822_5": "「2人とも、後ろ!!」",
"371000822_6": "「ぐあ……ッ!!」",
"371000822_7": "「あうぅ……ッ!!」",
"371000822_8": "「切歌さん! クリスさん!」",
"371000822_9": "「いや、人の心配してる場合じゃ――」",
"371000822_10": "「きゃああああ!!」",
"371000822_11": "「……!\\n やってくれるわね……」",
"371000822_12": "「あの動き……以前交戦した\\n キャスターの転移、並びに攻撃手段と酷似しています」",
"371000822_13": "「どうやら敵は、取り込んだクラスカードの特性を、\\n 多少なりとも引き出せるようですね」",
"371000822_14": "「ならそのクラスカードってやつを、\\n 枚ずつ抜き取って弱らせるッ」",
"371000822_15": "「正しい対処手段ですが、あまり猶予はありません」",
"371000822_16": "「熱源の温度は今もなお上昇しています。恐らく、\\n 核となっている死者の書がオーバーフローを起こし――」",
"371000822_17": "「いつ爆発してもおかしくない状況です。\\n ひとたび爆ぜれば、島ごと吹き飛ばしかねません」",
"371000822_18": "「その上、その高エネルギーと魂が混在しているせいで、\\n クラスカードの位置も特定は困難です」",
"371000822_19": "「フフ、もう笑うしかないわね」",
"371000822_20": "「…………」",
"371000822_21": "「皆、よく聞いてくれ」",
"371000822_22": "「今度のは冗談じゃないわ。\\n 本当の本当に、ここが最後のチャンス――」",
"371000822_23": "「撤退するなら……今しかない」",
"371000822_24": "「たとえ先輩の提案でも……\\n それだけは絶対に飲めないデス」",
"371000822_25": "「……死ぬかもしれないんだぞ」",
"371000822_26": "「それでも、アタシは調たちを助けたいデスッ!」",
"371000822_27": "「どのみちここを出られないと、\\n 爆発で皆死んじゃうんだよね」",
"371000822_28": "「だったらすることは1つ、だよね! 怖いけど、怖いけど、\\n でも……皆を見捨てるよりはよっぽどマシ」",
"371000822_29": "「……イリヤ、手を貸してデス」",
"371000822_30": "「ひゃ!? ど、どうしたんですか……?\\n 急にわたしの手を……」",
"371000822_31": "「手、震えてたデスから。そういう時、\\n 調はアタシの手を握ってくれたんデス」",
"371000822_32": "「……凄いですね。切歌さんは。\\n こんな状況なのに……」",
"371000822_33": "「ううん、アタシも本当は内心怖いデス」",
"371000822_34": "「――そう、なんですか?」",
"371000822_35": "「でも、調が……それに仲間が――\\n 何よりイリヤがいるなら、立ち上がれるデス」",
"371000822_36": "「だから、イリヤも……アタシを信じて。\\n だって――」",
"371000822_37": "「……そっか。\\n 友達大好き同盟、ですもんね」",
"371000822_38": "「……ッ!",
"371000822_39": " はいデスッ!」",
"371000822_40": "「アタシは――」",
"371000822_41": "「わたしは――」",
"371000822_42": "「絶対に、友達を諦めないデスッ!」\\n「絶対に、友達を諦めない」"
}

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@ -0,0 +1,68 @@
{
"371000911_0": "マジカルハーモニー",
"371000911_1": "「……ここは……」",
"371000911_2": "「死者の書が暴走して……かき集められた魂、\\n その塊の中、だよ」",
"371000911_3": "「そうでした……わたしたち、魂だけ抜き取られて……」",
"371000911_4": "「……」",
"371000911_5": "「……」",
"371000911_6": "「あ、あの……」",
"371000911_7": "「何?」",
"371000911_8": "「ごめんなさい……\\n わたしが戦えないせいで、足を引っ張ったと思います……」",
"371000911_9": "「ううん。\\n むしろ、あの黒い怪物と戦えたのは美遊のおかげ」",
"371000911_10": "「はい……」",
"371000911_11": "「――イリヤたちの声が聞こえる……\\n もしかして、戦ってる……」",
"371000911_12": "「うん、そうみたい」",
"371000911_13": "「死者の書がクラスカードを取り込んだことによって、\\n 暴走して大きな怪物になってしまっている」",
"371000911_14": "「切ちゃんたちは、\\n それとたった人で……」",
"371000911_15": "「イリヤ……!」",
"371000911_16": "「落ち着いて」",
"371000911_17": "「でも……」",
"371000911_18": "「もしここを出たら、まず何をしたい?」",
"371000911_19": "「え……?」",
"371000911_20": "「いいから」",
"371000911_21": "「……まずは、イリヤの無事を確認して、\\n 安全な帰還方法を確立して――」",
"371000911_22": "「そういうのじゃないよ。\\n もっとこう、あなたがしたいこと」",
"371000911_23": "「……わたしがしたいこと……」",
"371000911_24": "「……イリヤを、\\n 思いきり、思いきり抱きしめたい」",
"371000911_25": "「そうしたら……\\n 胸につっかえた気持ちが取れる気がして……」",
"371000911_26": "「……分かるよ。\\n わたしも切ちゃんをぎゅってしたい」",
"371000911_27": "「あとは……食べ歩きがしたいな。たこやきに、アイスに……」",
"371000911_28": "「いいですね。帰ったらイリヤを誘ってみようかな――」",
"371000911_29": "「……それなら、なおさら、こんな話を\\n している場合じゃ……」",
"371000911_30": "「でも、そんな風に狼狽えてたら、\\n 出来ることも出来なくなっちゃうよ」",
"371000911_31": "「…………」",
"371000911_32": "「……分かってるんです。本当は。\\n イリヤは……強い。力だけじゃなく――」",
"371000911_33": "「イリヤの意思は、イメージは、\\n いつも不可能と思われたことを可能にしてきたから」",
"371000911_34": "「……?」",
"371000911_35": "「……あの、こういう時……大切な人に、\\n 逃げてほしいって、思ったりしませんか」",
"371000911_36": "「……?」",
"371000911_37": "「わたしは……時々思います」",
"371000911_38": "「イリヤのこと、信じてないの?」",
"371000911_39": "「いえ、信じてるからこそ……」",
"371000911_40": "「きっとイリヤはすごい無茶をして、\\n ここまでたどり着いてしまうんです」",
"371000911_41": "「自分がどんなに傷ついてもお構いなしに……」",
"371000911_42": "「わたしは……それが怖い……\\n イリヤを、そんな風に傷つけたくなんてない……」",
"371000911_43": "「……そっか。そうだよね」",
"371000911_44": "「それだけ、好きってことなんだね」",
"371000911_45": "「……!\\n はい。とても大切な……大好きな人です」",
"371000911_46": "「――だったらもし今、\\n イリヤたちと立場が逆転したら……どうする」",
"371000911_47": "「それはもちろん、イリヤを全力で助け――」",
"371000911_48": "「……あ」",
"371000911_49": "「わたしもね、切ちゃんが大好き。とっても大事な家族で……\\n それこそ絶対に傷ついてほしくないよ――」",
"371000911_50": "「だから、美遊と同じ答えを出す」",
"371000911_51": "「わたしたちは、そうやって互いを想い合いながら、\\n 生きてきたんだ」",
"371000911_52": "「だから……今はイリヤたちを信じて、\\n できることをしよう」",
"371000911_53": "「……はい!」",
"371000911_54": "「なに……ッ!?\\n すごい光……」",
"371000911_55": "「――あれは、まさか……!?」",
"371000911_56": "「うあ……ッ!」",
"371000911_57": "「だめ、びくともしない……!」",
"371000911_58": "「大丈夫かッ!?」",
"371000911_59": "「クリス先輩ッ!\\n 先輩だけでも、撤退――」",
"371000911_60": "「バカかッ!\\n あれは、お前に撤退しろって言ったんだッ」",
"371000911_61": "「あたしは残るつもりだったのに、\\n お前が先に飛び出すから――」",
"371000911_62": "「そうだったデスか……」",
"371000911_63": "「わたしも。\\n イリヤにだけ頑張らせるってわけにもいかないわよね」",
"371000911_64": "「クロ……!」",
"371000911_65": "「よーし、それじゃ4人で力を合わせて、\\n みんなを助け出すデスよ……ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,56 @@
{
"371000912_0": "「ウオォアアアアアアアアアッ!!!!」",
"371000912_1": "「野郎、ピンピンしてやがるッ!」",
"371000912_2": "「全然攻撃が通ってないデス……ッ!」",
"371000912_3": "「こんの、また転移かッ!?」",
"371000912_4": "「駄目デス、よけきれない――」",
"371000912_5": "「うああああッ!?」",
"371000912_6": "「そ、そんな……\\n あの人が、手も足も出ないなんて……」",
"371000912_7": "「ビビってる暇はないわ。\\n 今度はこっちに来る……」",
"371000912_8": "「残った魔力は全て障壁へのリソースに回しますが、\\n 直撃だけは絶対に避けてください」",
"371000912_9": "「分かってる、けど――!」",
"371000912_10": "「う……ぁ……かはっ……」",
"371000912_11": "「剣先が掠っただけなのに、この威力とはね……」",
"371000912_12": "(皆言わないだけで、分かっている)",
"371000912_13": "(……このままじゃ絶対に勝てない)",
"371000912_14": "(ならいっそ、わたしが悪役になってでも、\\n 撤退を促すべき――",
"371000912_15": "『――リヤ、イリヤ!』",
"371000912_16": "「え……この声……!?」",
"371000912_17": "『聞こえる? 切ちゃん』",
"371000912_18": "「調、美遊ッ! 無事だったんデスかッ!」",
"371000912_19": "『うん。\\n 魂だけになっちゃったみたいだけど、なんとか』",
"371000912_20": "『わたしの声、本当に届いた……!』",
"371000912_21": "『ダメ元だったけどね』",
"371000912_22": "「……なるほど。あのゆらという子も、\\n 魂の状態で母親に声が届けられていた節があります」",
"371000912_23": "「恐らく、魂の結びつきが強い相手には\\n 思念を送ることができるのでしょう」",
"371000912_24": "『皆聞いて。\\n 今、わたしたちの近くにクラスカードがあるの』",
"371000912_25": "「マジかよッ!?」",
"371000912_26": "『場所は多分……この怪物の左肩付近』",
"371000912_27": "『強力な一撃を加えれば、きっと撃ち抜けるはず……』",
"371000912_28": "「……まだ、やれるか?」",
"371000912_29": "「もちろんデスッ!」",
"371000912_30": "「あ、あれ……身体が言うこと、聞かないデス……」",
"371000912_31": "「……ッ! あたしも……\\n こんな、ところで……ッ」",
"371000912_32": "「既にお2人は限界を遥かに超えて\\n 戦い続けています。これ以上は、もう――」",
"371000912_33": "「せっかくあいつらが、作ってくれたチャンスなんだよッ!\\n 諦められるかッ」",
"371000912_34": "「それにまだ、心は折れてないデス……ッ!」",
"371000912_35": "「――まったく、見てられないわね」",
"371000912_36": "「クロ……?」",
"371000912_37": "「雪音クリス、この状況……改めてどう思う?\\n 今度こそ本当に撤退すべき盤面なんじゃないの」",
"371000912_38": "「フン、今さら言いっこ無しだッ!\\n こうなったら更に覚悟を決めるだけだろッ」",
"371000912_39": "「――何が何でも全員生存ッ!\\n これ以外は、絶対に認めないッ」",
"371000912_40": "「そう……やっぱりそういう人なのね」",
"371000912_41": "「悪いかよッ!」",
"371000912_42": "「……ううん。わたしもかつてイリヤに\\n そうやって救ってもらったから」",
"371000912_43": "「――むしろ、賭ける価値があると安心したくらいよ」",
"371000912_44": "「ちょっと、何する気……!?」",
"371000912_45": "「――投影開始」",
"371000912_46": "「その矢……」",
"371000912_47": "「……<ruby=カラドボルグスリー>偽・偽・螺旋剣</ruby>。\\n これが正真正銘、最後の切り札」",
"371000912_48": "「お、おい……前にもう、戦えないって……」",
"371000912_49": "「存在を保てるギリギリまで魔力を削って生み出したの。\\n あなたの言う通り、わたしにこれを射ることはできないわ……」",
"371000912_50": "「あなたが射るの……たった今、全部託したわよ」",
"371000912_51": "「……ッ! ま、待て……」",
"371000912_52": "「――あと、よろしくね。外したら承知しないから」",
"371000912_53": "「クロ……\\n クロー」"
}

View file

@ -0,0 +1,78 @@
{
"371000921_0": "「クロ、しっかりして……!」",
"371000921_1": "「大丈夫……とは言い難いですが、\\n 命に別状はありません」",
"371000921_2": "「もう……思いきり良すぎ……!」",
"371000921_3": "「……あんま言ってやるなよ。\\n 思うところがあったんだろ」",
"371000921_4": "「クリスさん……?」",
"371000921_5": "「――あとは任せろ。\\n 見様見真似だが、やってやるよ」",
"371000921_6": "「その弓……クロの……!」",
"371000921_7": "「この矢は――」",
"371000921_8": "「2人で放つ、最強の一撃ッ!」",
"371000921_9": "「全部託されちまったんだから仕方ないよなッ!!\\n あたしも、残った全部かけて、こいつをぶっ放すッ」",
"371000921_10": "「ク、クリスさんまで……!?」",
"371000921_11": "「後は任せたぞ――」",
"371000921_12": "「――<ruby=ブロークンファンタズム>壊れた幻想</ruby>ッ!!」",
"371000921_13": "「グオ……ウオオオオオオッ!!」",
"371000921_14": "「よっしゃ、撃ち抜いてやったぞ……ッ!",
"371000921_15": " クラスカード……」",
"371000921_16": "「に、逃げてクリスさん!\\n 黒い霧が――」",
"371000921_17": "「悪い、あたしも限界みたいだ……\\n 頼んだぞ……あいつらのこと……」",
"371000921_18": "「グオオオオオオオオッ!!!」",
"371000921_19": "「クリス先輩とクロまで、\\n 魂を飲み込まれて……ッ」",
"371000921_20": "「しかも……怪物の傷口がもう、再生を始めて……!?」",
"371000921_21": "「クラスカードは、まだはるか上空に……。\\n このままではまた、黒い霧に取り込まれてしまいます」",
"371000921_22": "「待って!\\n 今こそわたしの思いつき、試すときかも」",
"371000921_23": "「切歌さんの擬似魔力!\\n わたしに流してください」",
"371000921_24": "「……へ?」",
"371000921_25": "「つまり、魔力の影響によって変質したシンフォギアの\\n エネルギーを、逆にこっちが受け取るということですか」",
"371000921_26": "「そう! 今の切歌さんは、本当は対応してない\\n 燃料を無理やり積んで動いてる状態なんでしょ」",
"371000921_27": "「シンフォギアで出来るなら、\\n カレイドステッキでも出来るんじゃないかなって」",
"371000921_28": "「いやー、確かにわたしたち、\\n 万能なのは自負してますけど……」",
"371000921_29": "「やってやるデスッ!\\n 魔法はイメージ、自由な発想が大事なんデスよね」",
"371000921_30": "「いやぁ、そんなとんでもな願いを仰られましても~~」",
"371000921_31": "「ルビー! やるの、やらないの!?」",
"371000921_32": "「や、やります!! いやぁいつもイリヤさんの思い付きには\\n 驚かされますねぇ。では、ちょっくら試してみますかね」",
"371000921_33": "「ただし、あんまり違う燃料を搭載しすぎて\\n 本体が壊れてしまっては元も子もありません」",
"371000921_34": "「込める擬似魔力はごく少量。\\n 短期決戦用の切り札だと思ってください」",
"371000921_35": "「ではお2人で手を繋ぎながら、わたしを握って――」",
"371000921_36": "「準備はいいですか……!」",
"371000921_37": "「はいデスッ!」",
"371000921_38": "「いつでも!」",
"371000921_39": "「――行きますよ!」",
"371000921_40": "「来た……!\\n 切歌さんの力……」",
"371000921_41": "「すごい……! これならいける……!",
"371000921_42": " わたしの、一番得意な――!」",
"371000921_43": "「――飛行魔法が!!!!」",
"371000921_44": "「と、飛んだデスッ!?」",
"371000921_45": "「――魔術の世界において、\\n 飛行は本来、とても困難を伴うものなんです」",
"371000921_46": "「ですがイリヤさんはそれをイメージだけで\\n 難なくやり遂げてしまう……ある種の天才ですね」",
"371000921_47": "「まぁ今はほんのちょこっと、切歌さんの擬似魔力を\\n 流し込んだだけなので、秒ほどしか持ちませんが――」",
"371000921_48": "「でもすごい、すごいデス……ッ!\\n あれが……本物の――」",
"371000921_49": "「正真正銘の……魔法少女……ッ!!\\n カッコいいデス……ッ」",
"371000921_50": "「切歌さんの分も……今度は、わたしが飛ぶんだ!!」",
"371000921_51": "「お願い……届いて……!!」",
"371000921_52": "「もっと――もっと、高く、高く――!!」",
"371000921_53": "「<size=40>とどけぇええええええええ!!!!</size>」",
"371000921_54": "「――獲った!\\n やった、クラスカードを獲ったよ」",
"371000921_55": "「美遊に、調さん……」",
"371000921_56": "「響さんに、マリアさんに……」",
"371000921_57": "「クリスさんと、クロエと……」",
"371000921_58": "「わたしが繋いだ、切り札!!」",
"371000921_59": "「切歌さん、これを受け取って――」",
"371000921_60": "「って!\\n わわ、お、お、落ちる――」",
"371000921_61": "「――はい。確かに受け取ったデスよ」",
"371000921_62": "「あ、ありがとうございます……\\n 使い方は分かりますか」",
"371000921_63": "「えっと……\\n 回見てるのでなんとなくは……」",
"371000921_64": "「大丈夫です! あとはイメージ!\\n 切歌さんの想うままで大丈夫です」",
"371000921_65": "「……分かったデス。\\n ならアタシがこのカードでッ」",
"371000921_66": "「皆で繋いだ、想いでッ!」",
"371000921_67": "「調をッ!」",
"371000921_68": "「美遊を!」",
"371000921_69": "「みんなを、救ってみせる、絶対にッ!」",
"371000921_70": "「<size=40>――<ruby=インストール>夢幻召喚</ruby>ッ!!!</size>」",
"371000921_71": "「<size=40>はぁああッ!!</size>」",
"371000921_72": "「で、出来た……ッ!」",
"371000921_73": "「おぉ、おぉぉ、その姿はまさに、\\n セイバーのサーヴァントそのもの」",
"371000921_74": "「手にするは――\\n 人のこうありたいという願いを叶えると云う、伝説の聖剣」",
"371000921_75": "「さぁ、ここからは――反撃の時間デスッ!」"
}

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@ -0,0 +1,74 @@
{
"371000922_0": "「すごい……ッ! 力が溢れて、\\n 止まらないデス……ッ これなら……ッ」",
"371000922_1": "「やぁぁぁッ!!」",
"371000922_2": "「グオオ……グォオオオオオオ……ッ!!」",
"371000922_3": "「よぉっし! 効いてます効いてます!\\n そのままサクっと倒しちゃってください」",
"371000922_4": "「……ッ!」",
"371000922_5": "「だ、大丈夫ですか?\\n どこかケガでも――」",
"371000922_6": "「――違うんデス」",
"371000922_7": "「もしアタシが失敗したら、もう打つ手なしなんデスよね……\\n そう思ったら……ちょっと、足が震えちゃって……」",
"371000922_8": "「心はこんなに燃えているのに、\\n 上手くいかないもの、デスね……ッ」",
"371000922_9": "「切歌さん……」",
"371000922_10": "(そうだよね……今、あの手に\\n すべての期待がのしかかって――",
"371000922_11": "『――大丈夫だよ。切歌ちゃんならできるってッ!\\n プレッシャーに感じなくていいからッ』",
"371000922_12": "「え……?」",
"371000922_13": "『こんな時こそ平常心よ。落ち着いて深呼吸しなさい』",
"371000922_14": "「響さん……マリア……?」",
"371000922_15": "「う……ッ!」",
"371000922_16": "『他に適任はいないしな。\\n 失敗したって恨んだりしないっての』",
"371000922_17": "「皆が……話しかけてきてくれてる……?」",
"371000922_18": "『ま、トチったら逃げるくらいの気持ちで\\n 気楽にやんなさいよ』",
"371000922_19": "「――ッ!\\n そ、それはさすがに無理デス……ッ」",
"371000922_20": "『切歌さんがやるなら、文句はない……\\n そう言いたいんだと思います』",
"371000922_21": "『わたしも、同意見なので……』",
"371000922_22": "「みんな――」",
"371000922_23": "『わたしたちは、切ちゃんを信じてる』",
"371000922_24": "「――ッ!」",
"371000922_25": "「ありがとうデス……\\n 覚悟、決まったデスッ」",
"371000922_26": "「……あ、えっと……微力ながら、\\n わたしも応援してますので」",
"371000922_27": "「微力なんかじゃないデス。\\n この力は、イリヤの力でもあるんデスよ」",
"371000922_28": "「だから、イリヤの想いも束ねて、ぶつけるデスッ!」",
"371000922_29": "「……はい!」",
"371000922_30": "「……この一撃で――」",
"371000922_31": "「皆の魂を……この一振りで、元の場所に還すデスッ!」",
"371000922_32": "「はぁああああああッ!!」",
"371000922_33": "「ギャオアァアアアァアアァアアアアッ!!!」",
"371000922_34": "「<size=40>いっけぇえええええええええッ!!!</size>」",
"371000922_35": "「ん……んん……」",
"371000922_36": "「あ、あれッ!? 死者の書はッ!?\\n 皆はどうなったデスッ」",
"371000922_37": "「――切ちゃん。お疲れ様」",
"371000922_38": "「調……ッ!? こ、これ夢じゃないデスよねッ!?",
"371000922_39": " ほっぺつねって――あいたたッ!」",
"371000922_40": "「夢じゃないデスッ! ってことは――」",
"371000922_41": "「ま、今回ばかりは褒めてやんないとな。\\n 死者の書、よく壊してくれた」",
"371000922_42": "「う……ぅ……うわぁぁああん……ッ!\\n 皆……皆無事でよかったデス」",
"371000922_43": "「おいおい、泣くなよ」",
"371000922_44": "「信じてたよ。切ちゃんが助けてくれるって」",
"371000922_45": "「調~ッ!\\n 会いたかったデス」",
"371000922_46": "「フフ、よしよし」",
"371000922_47": "「……イリヤ」",
"371000922_48": "「なーに?」",
"371000922_49": "「……ありがとう」",
"371000922_50": "「――! 美遊……",
"371000922_51": " 美遊も、無事でいてくれてありがとう」",
"371000922_52": "「あの……海岸で話したことだけど……」",
"371000922_53": "「あれ、忘れて? わたしも……\\n イリヤが困ってる時は、全力で助けるから」",
"371000922_54": "「……うん!\\n その言葉、そっくりそのまま、美遊に返すね」",
"371000922_55": "「大団円に浸ってるとこ悪いけど、\\n まだ復活出来てない人がいるんじゃないの」",
"371000922_56": "「死者の書に囚われていた時間が短い人から、\\n 順番に復活しているみたいですね」",
"371000922_57": "「いずれは島民や響さんたちも、元に戻るでしょう」",
"371000922_58": "「あ?\\n あれは……」",
"371000922_59": "「待って……ゆら、行かないで……ッ!」",
"371000922_60": "「あのね。ママ。\\n 先に死んじゃって、本当にごめんね」",
"371000922_61": "「でもね。これだけははっきり言えるの」",
"371000922_62": "「産んでくれて、本当にありがとう。\\n 確かに……人より少しだけ、寿命は短いけど……」",
"371000922_63": "「わたし……ママの子に生まれて、本当に良かった。\\n 生まれ変わったら、また、ママの子になりたいな……」",
"371000922_64": "「あ……あぁ……ッ!」",
"371000922_65": "「大好きだよ、ママ……」",
"371000922_66": "「ゆ、ゆら……嫌よ、逝かないで。\\n いやぁあああああ――」",
"371000922_67": "「わた……私は……なんて、ことを……」",
"371000922_68": "「ゆらは、こんなに優しい子だったのに……\\n その気持ちを、全部、踏みにじって……ッ」",
"371000922_69": "「あぁ……あぁぁぁ……ッ!!!」",
"371000922_70": "「…………」",
"371000922_71": "「……本当に全部、終わったみたいだな……」"
}

View file

@ -0,0 +1,86 @@
{
"371001011_0": "またね",
"371001011_1": "「響さーんッ!\\n マリアーッ」",
"371001011_2": "「へッ!?」",
"371001011_3": "「ちょ、ちょっと……と、止まりなさいッ!」",
"371001011_4": "「無理デースッ!\\n 受け止めてくださいデースッ」",
"371001011_5": "「アッハハ……もう、\\n いきなり顔面ダイブしなくても……」",
"371001011_6": "「ごめんなさいデス。\\n 嬉しさあまってつい、というやつデスッ」",
"371001011_7": "「全然悪びれてないわね。この子」",
"371001011_8": "「イリヤ、美遊、クロッ!\\n この人たちが、アタシの仲間デスッ」",
"371001011_9": "「こんにちは、立花響ですッ!」",
"371001011_10": "「へぇ。あなたが噂のバーサーカー……」",
"371001011_11": "「あーッ!\\n ゴホンゴホンッ」",
"371001011_12": "「ふふ……この人ったらね。\\n あなたが眠ってる間に――」",
"371001011_13": "「やめろッ!\\n それ以上しゃべるなッ」",
"371001011_14": "「もう、いいところだったのに」",
"371001011_15": "「……んん?」",
"371001011_16": "「あの!\\n あなたがマリアさんですか」",
"371001011_17": "「ええ、そうよ。今回は助けてくれてありがとう」",
"371001011_18": "「その……敵ながらあっぱれというか、\\n すっごいかっこよかったです」",
"371001011_19": "「あなたの雄姿も、見ていたわ。\\n とても勇敢な子なのね」",
"371001011_20": "「い、いやぁ……そうでしょうか……?」",
"371001011_21": "「マリアは落ち着いた大人なので、\\n とっても褒め上手なんデスよッ」",
"371001011_22": "「それ、切歌さんが\\n 自慢することじゃないでしょー」",
"371001011_23": "「あれ……もしかして皆、\\n すっごく仲良くなってる」",
"371001011_24": "「今回は出る幕なさそうね」",
"371001011_25": "「そんなぁ‥…」",
"371001011_26": "「ふふ。いずれまた機会があるわよ――」",
"371001011_27": "「デデデ、デーーースッ!?」",
"371001011_28": "「ど、どうしたッ!」",
"371001011_29": "「イ……イリヤたちの身体が……\\n だんだん、透明に……ッ」",
"371001011_30": "「あー、そろそろお呼ばれの時間が\\n 来てしまったようですね」",
"371001011_31": "「死者の書が無くなり、2つの世界を繋げる\\n 楔がなくなった今――」",
"371001011_32": "「わたしたちは、この世界にとって異物そのもの」",
"371001011_33": "「無人島と共に、向こうの世界へと強制帰還……\\n まぁよくある話ですよ」",
"371001011_34": "「…………」",
"371001011_35": "「ま、いいんじゃないか?\\n 人生、そういう出逢いの連続だろ」",
"371001011_36": "「あなた、本当に素直じゃないわね。",
"371001011_37": " 直した方がいいわよ?」",
"371001011_38": "「フン、そりゃお互い様だ」",
"371001011_39": "「……今度会った時は、\\n もっとゆっくり話そうね。美遊」",
"371001011_40": "「その時はイリヤの話、もっと聞かせて?」",
"371001011_41": "「……はい。調さんにも、\\n 切歌さんのお話、してほしいです」",
"371001011_42": "(……あれ? そういえば美遊が人見知りしてない)",
"371001011_43": "(珍しいこともあるのね……)",
"371001011_44": "「う……ぐす……\\n もう会えないの、寂しいデス……」",
"371001011_45": "「き、切歌さん……あ、やだ……\\n なんか、わたしまで……つられて……」",
"371001011_46": "「絶対、絶対また会うデスッ! 約束デスよッ!」",
"371001011_47": "「うん、約束……!」",
"371001011_48": "「想い続ければ、必ず会える、そうデスよね……ッ!」",
"371001011_49": "「うん……だから、さようならじゃなくて――」",
"371001011_50": "「――またねッ!!!」",
"371001011_51": "「行っちゃったデス……」",
"371001011_52": "「――さ。あたしたちは、もう一仕事だッ!\\n 事後調査やら報告書やら、やることは山積みだしなッ」",
"371001011_53": "「うぅ、ちょっぴり冷たいデスよ……」",
"371001011_54": "「違うよ切ちゃん。ほら」",
"371001011_55": "「……あ、クリス先輩の目、\\n 赤くなってるデス」",
"371001011_56": "「ち、違うッ! これは目にゴミが入っただけだ……ッ!",
"371001011_57": " いいからほら、行くぞッ!」",
"371001011_58": "「はい(デス)ッ!」",
"371001011_59": "「――報告ご苦労。\\n 今回もよくやってくれた」",
"371001011_60": "「事件の首謀者である母親――日野元子主任研究員には当然、\\n 然るべき処置を執り行うが――」",
"371001011_61": "「不当な扱いを受けぬよう、我々も留意する」",
"371001011_62": "「ったく、元はただの親バカっていうか……\\n まぁ、どこにでもある親子愛って感じだったろうに……」",
"371001011_63": "「どこで歪んだんだか――」",
"371001011_64": "「……おい、なんかいつもより\\n 距離感近くないか」",
"371001011_65": "「えー? そんなことないデスよ?」",
"371001011_66": "「ねー」",
"371001011_67": "「そ、そうか……?」",
"371001011_68": "「調ー。ほっぺ触っていいデスか?」",
"371001011_69": "「好きなだけどうぞ」",
"371001011_70": "「んー、柔らかいデス……とってもいい触り心地……」",
"371001011_71": "「いや、やっぱなんか変だろ……\\n まさかお前らも歪んじまったのか……」",
"371001011_72": "「……あ。切ちゃん。こっち向いて」",
"371001011_73": "「ん? こうデス?」",
"371001011_74": "「そうそう。じーっとしててね」",
"371001011_75": "「っておいッ! 顔近づけ過ぎだッ!\\n そーいうのは家でやれッ」",
"371001011_76": "「……?\\n ご飯粒とってあげただけだけど……」",
"371001011_77": "「……ッ! あーもう、\\n アイツが変なこと吹き込むから……ッ」",
"371001011_78": "「もしかして、クロのことデス?」",
"371001011_79": "「みんな、面白い人たちだったね」",
"371001011_80": "「教育的には不健全だったけどな……」",
"371001011_81": "「また魔法少女にもなりたいし、\\n 今度はもっと、ゆっくり話したいデスね」",
"371001011_82": "「……まぁ、いずれ機会もあるだろ」",
"371001011_83": "「――はい、その時が楽しみデスッ!」"
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"371001111_0": "魔法少女シンフォニック☆イリヤ()",
"371001111_1": "「イーリヤさん!」",
"371001111_2": "「突然ですが……\\n わたしの新機能、試してみませんか」",
"371001111_3": "「え、ヤダ……」",
"371001111_4": "「秒で振らなくても!?」",
"371001111_5": "「だってなんか……胡散臭いんだもん」",
"371001111_6": "「いやいやいや!\\n 今回のはイリヤさんにも喜んでいただけること間違いなし」",
"371001111_7": "「――なんとびっくり、\\n 最新バージョンのわたしは、カラオケ機能を搭載しましたー」",
"371001111_8": "「唐突すぎて怖さが増しただけなんだけど……?」",
"371001111_9": "「おやおや、お忘れですか? 無人島での事件のこと」",
"371001111_10": "「装者の方は全員、唄うことで\\n 更なる力を発揮していましたよね」",
"371001111_11": "「た、たしかに……」",
"371001111_12": "「え――まさか……唄ったら、\\n 切歌さんたちみたいになれるの……」",
"371001111_13": "「それはもう……やれば分かりますよ」",
"371001111_14": "「う~……」",
"371001111_15": "(確かに、最初は少しビックリしたけど……)",
"371001111_16": "(正直ああいうのも、すっごくカッコよかった……\\n なんかミュージカルっぽかったし……",
"371001111_17": "「……い、1回だけだよ!」",
"371001111_18": "「はーい1回いただきましたー!\\n 曲はどうされます」",
"371001111_19": "「決まってるでしょ!\\n 魔法少女マジカル☆ブシドームサシの主題歌――」",
"371001111_20": "「はぁ……はぁ……」",
"371001111_21": "「うーん50点」",
"371001111_22": "「は!? どういうこと!?」",
"371001111_23": "「恥じらいがなかったのが\\n 大きな減点ポイントですかねー」",
"371001111_24": "「いやそこじゃなくて!\\n 変身できるんじゃなかったの」",
"371001111_25": "「そんなこと言いましたっけ?」",
"371001111_26": "「……ルビー?」",
"371001111_27": "「はいなんでしょう!」",
"371001111_28": "「よくも騙してくれたわねー!!」",
"371001111_29": "「イリヤさんが勝手に騙されただけですよー!」",
"371001111_30": "「え……!?\\n みみ、皆さん……いつから、そこに……」",
"371001111_31": "「……イリヤ。あなた疲れてるのね」",
"371001111_32": "「無人島での出来事がよっぽど\\n 心労になっているんだわ。かわいそうに……」",
"371001111_33": "「あ、憐れまないでください!」",
"371001111_34": "「ぷ……ぷぷ……とっても……\\n ふふ……上手だったわ……」",
"371001111_35": "「あぁぁぁ……クロまで……!」",
"371001111_36": "「人前で突然歌い出すなんて、\\n 品性が足りませんわね」",
"371001111_37": "「遠坂凛、貴女の教育が\\n なってないんじゃなくって」",
"371001111_38": "「はぁ? わたしは関係ないでしょうが!」",
"371001111_39": "「や、やめて……わたしで争わないで……!」",
"371001111_40": "「……イリヤ。\\n わたしは今の歌、個性的で好きだよ」",
"371001111_41": "「美遊様。それはあまり、\\n 慰めになっていないような……」",
"371001111_42": "「あぁ……あ、あぁぁ……」",
"371001111_43": "「なんで……なんで",
"371001111_44": " こうなるの~~~~~!!!!!!」"
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