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and add keys so i don't have to deal with old shit later
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louis 2018-10-20 23:56:30 -04:00
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@ -0,0 +1,51 @@
{
"311000111_0": "高速のアルカ・ノイズ",
"311000111_1": "「だいぶ汚れてしまったな……」",
"311000111_2": "「整備の前に、まずは綺麗にしなくては」",
"311000111_3": "(……お前とわたしなら、もっと速く走ることができるはずだ)",
"311000111_4": "(もう昨日のように、後れを取ったりはしない)",
"311000111_5": "(たとえ相手が、\\n あの新型のアルカ・イズだとしても――",
"311000111_6": "「アルカ・ノイズの反応を検知ッ!」",
"311000111_7": "「高速道路上に複数確認しました」",
"311000111_8": "「わかったッ! 対応に当たるぞ」",
"311000111_9": "「各入口に封鎖を通達、\\n 付近の車両を高速道路の外に誘導するんだ」",
"311000111_10": "「はいッ!」",
"311000111_11": "「お前たちは全員現場に急行してくれッ!」",
"311000111_12": "「わかりましたッ!」",
"311000111_13": "「ああッ!」",
"311000111_14": "「調、いくデスッ!」",
"311000111_15": "「うんッ!」",
"311000111_16": "「わたしたちもいくわよッ――」",
"311000111_17": "「って、翼はまだここに向かっている最中だったわね」",
"311000111_18": "「もう、こんな時に……」",
"311000111_19": "「問題ないッ!\\n 状況は移動しながら通信で聞いていた」",
"311000111_20": "「わたしはこのままバイクで現場に向かうッ!」",
"311000111_21": "「わかったわ。\\n 戦場で会いましょうッ」",
"311000111_22": "「切り刻んでやるデスッ!」",
"311000111_23": "「メッタ切りッ!」",
"311000111_24": "「ちょせぇッ!」",
"311000111_25": "「切り捨てるッ!」",
"311000111_26": "「はあああ――ッ!」",
"311000111_27": "「推して参る――ッ!」",
"311000111_28": "「……ふう、片付いたみたいだな」",
"311000111_29": "「はいッ!\\n 翼さんのおかげですッ」",
"311000111_30": "「ああ。先輩のバイクテクは流石だな」",
"311000111_31": "「絆を感じる」",
"311000111_32": "「フフ、人馬一体とはこのことよね」",
"311000111_33": "「絆か……。そうかもしれない。\\n このバイクは、ずっとともに戦ってきた相棒だからな」",
"311000111_34": "「付近でアルカ・ノイズの反応を再び検知ッ!」",
"311000111_35": "「またデスかッ!?\\n せっかく倒したと思ったのに、しつこいデスッ」",
"311000111_36": "「でも、姿が見えないよ?」",
"311000111_37": "「どこに隠れて……」",
"311000111_38": "「う――ッ!」",
"311000111_39": "「クリス先輩ッ!」",
"311000111_40": "「攻撃ッ!? どこから……」",
"311000111_41": "「わッ!?」",
"311000111_42": "「くう……ッ!」",
"311000111_43": "「お前の仕業かッ!」",
"311000111_44": "「見たことない形……もしかして新型ッ!?」",
"311000111_45": "「気をつけろッ!\\n こいつ……ものすごい速度で移動しながら攻撃してるッ」",
"311000111_46": "「速すぎて反応できなかったデスッ!」",
"311000111_47": "「ええッ!?\\n そんなのどうすれば……」",
"311000111_48": "「来るわよッ! 構えてッ!」"
}

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@ -0,0 +1,36 @@
{
"311000112_0": "「思った以上に厄介ね……ッ!」",
"311000112_1": "「動きが速くて攻撃が当たらない……ッ!」",
"311000112_2": "「アルカ・ノイズが逃げ出したデスよッ!?」",
"311000112_3": "「どういうことなのッ!?」",
"311000112_4": "「考えている暇はない。追うぞッ!」",
"311000112_5": "「はいッ!」",
"311000112_6": "「最速で最短でまっすぐに……一直線にッ!!」",
"311000112_7": "「カーブッ!?\\n そんな急に曲がれな……わわわわわッ」",
"311000112_8": "「あの猪突猛進バカ……」",
"311000112_9": "「とは言え、わたしたちもあの速度に追いつけるかどうか……」",
"311000112_10": "「いや、わたしとこいつなら――」",
"311000112_11": "「わたしも――ッ!」",
"311000112_12": "「いくぞ、月読ッ!」",
"311000112_13": "「はいッ!」",
"311000112_14": "「くッ……なかなかやるなッ!」",
"311000112_15": "「でも、追いついてきました……」",
"311000112_16": "「このまま一気に距離を詰めて叩くぞッ!」",
"311000112_17": "「はいッ!」",
"311000112_18": "「はああああ――ッ!」",
"311000112_19": "「避けられたッ!?\\n まだ速度が上がるか――ッ」",
"311000112_20": "「さっきまでは、本気じゃなかったのッ!?」",
"311000112_21": "「ぐぅ……ッ!」",
"311000112_22": "「月読ッ!? 大丈夫かッ!\\n 返事をしろッ」",
"311000112_23": "「わたしは……大丈夫です。\\n 翼さんはそのまま走り続けてくださいッ」",
"311000112_24": "「ああ……あとは任せろッ!」",
"311000112_25": "「追いついたぞッ! 観念しろ――ッ!」",
"311000112_26": "「なッ!? まだ上があるのかッ!?」",
"311000112_27": "「くッ……だんだんと離されていく……」",
"311000112_28": "「このまま逃がすわけには……」",
"311000112_29": "「もっとだッ! もっと、加速を――」",
"311000112_30": "「よし、整備は終了だ」",
"311000112_31": "「これで、いつでも奴に挑むことができる」",
"311000112_32": "(防人の剣に、斬れない相手などあってはならない……)",
"311000112_33": "(だから、奴を討つために力を貸してくれ、相棒)"
}

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@ -0,0 +1,45 @@
{
"311000211_0": "ハイウェイ・チェイス",
"311000211_1": "「よく集まってくれた。\\n 昨日の戦いについてだが……」",
"311000211_2": "「くッ……わたしが奴を逃していなければ……」",
"311000211_3": "「わたしも、あの攻撃を受けなければ……」",
"311000211_4": "「……被害は、どうだったんですか?」",
"311000211_5": "「うむ。エルフナインくん、被害状況の報告を頼む」",
"311000211_6": "「はい。路面のひび割れ、壁面のダメージ、\\n それと誘導灯の破損が本……以上です」",
"311000211_7": "「あッ! 誘導灯はわたしですッ!\\n ごめんなさい……ッ」",
"311000211_8": "「一直線にぶつかりにいってたよな……」",
"311000211_9": "「それより、被害はそれだけ……なのか?」",
"311000211_10": "「……アルカ・ノイズによる人的被害は無かったの?」",
"311000211_11": "「ありませんでした。というのも、\\n あのあと例のアルカ・イズの反応が消失したんです」",
"311000211_12": "「消失……誰かが倒してくれたんデスか?」",
"311000211_13": "「そのような痕跡はありませんでしたので、\\n おそらく、召喚した錬金術師が回収したんだと思います」",
"311000211_14": "「えーっと……?」",
"311000211_15": "「目的が達成されたから。\\n ……と考えるのが自然だろうな」",
"311000211_16": "「何が目的なのかは今のところ不明だが、\\n 恐らく再戦は避けられないだろう」",
"311000211_17": "「あの速ささえなければ、\\n どうってことなさそうなんだけどな……」",
"311000211_18": "「そうですね。恐らくは、速度にのみ特化させて\\n 改造された新型だと思われます」",
"311000211_19": "「なるほど。差し詰め、\\n 高速型アルカ・イズ、と言ったところかしら」",
"311000211_20": "「高速型……確かにすごい速さだった」",
"311000211_21": "「よしッ! じゃあ今から作戦を考えて……」",
"311000211_22": "「アルカ・ノイズの反応を検知ッ!\\n 再び高速道路上ですッ」",
"311000211_23": "「移動速度が速い……ッ!\\n 先日の高速型アルカ・イズだと思われますッ」",
"311000211_24": "「ええッ!? まだ何も思いついてないのにッ!」",
"311000211_25": "「さっそく来たか……」",
"311000211_26": "「では、翼と調くんは背後から高速型アルカ・ノイズに\\n プレッシャーをかけ、この付近のポイントまで誘導してくれ」",
"311000211_27": "「残る4名はそこで待ち伏せし、迎撃するんだッ!」",
"311000211_28": "「おお、ナイス作戦デスッ!」",
"311000211_29": "「さっすが師匠ッ!」",
"311000211_30": "「追跡しつつランデブーポイントに敵を誘導するのは\\n 難しいが、任せられるか」",
"311000211_31": "「望むところです。今回こそは振り切らせません」",
"311000211_32": "「前回のリベンジ……ッ!」",
"311000211_33": "「頼んだぞ。\\n では、総員出動だッ」",
"311000211_34": "「見えたッ! なんとか追いつくことができたな」",
"311000211_35": "「はい、第一段階は達成です。\\n あとはうまくランデブーポイントまで……」",
"311000211_36": "「加速したッ! 食らいつくぞッ!」",
"311000211_37": "「はいッ!」",
"311000211_38": "「次ッ! 右ですッ!」",
"311000211_39": "「ああッ! 左からプレッシャーをかけるッ!」",
"311000211_40": "「まもなくランデブーポイントですッ!」",
"311000211_41": "「なんとか振り切られずにここまで来れたな」",
"311000211_42": "「よくやった、2人ともッ!\\n このまま挟み撃ちにするぞッ」"
}

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@ -0,0 +1,41 @@
{
"311000212_0": "「このまま、袋の鼠だ――ッ!」",
"311000212_1": "「くッ!? この前よりさらに速度が上がっているだとッ!?」",
"311000212_2": "「ダメです……追いつけませんッ!」",
"311000212_3": "「来るわッ! さすが翼と調ね」",
"311000212_4": "「待てッ!なんだ、あの速さはッ!?」",
"311000212_5": "「ここで、止めますッ!」",
"311000212_6": "「かわされたッ!?」",
"311000212_7": "「点でダメなら面で攻撃だッ!」",
"311000212_8": "「これで、ネンネしなッ!」",
"311000212_9": "「これも当たらないのかよッ!?」",
"311000212_10": "「それなら――」",
"311000212_11": "「2人がかりで切り刻むデスッ!!」",
"311000212_12": "「ぐううう――ッ!?」",
"311000212_13": "「うああ……ッ!」",
"311000212_14": "「大丈夫かッ! みんなッ!」",
"311000212_15": "「ええ、大丈夫。でも……」",
"311000212_16": "「ああ、逃げられてしまったな。\\n わたしたちも、これ以上追跡するのは難しいだろう」",
"311000212_17": "「ましてや、追いついて倒すなんて……」",
"311000212_18": "「作戦の練り直しね」",
"311000212_19": "「……今回も、目立った被害は無いということだったわね」",
"311000212_20": "「不幸中の幸いだな」",
"311000212_21": "「だとしても、このままやられっぱなしじゃいられないデスッ!」",
"311000212_22": "「うん、次も同じように被害が無いとは限らないもんね」",
"311000212_23": "「は……ッ!\\n 名案を思い付いたデスッ」",
"311000212_24": "「高速型アルカ・ノイズを倒せなくても、\\n 首謀者の錬金術師を見つけて捕まえればいいんデスよッ」",
"311000212_25": "「確かに名案かもしれないけど、\\n 錬金術師がそう簡単に見つかるかしら」",
"311000212_26": "「それも……そうデスね……」",
"311000212_27": "「せめて、目的だけでもわかれば、\\n 相手の出方を予想できるかもしれないんだけどな」",
"311000212_28": "「目的……ただ走るだけ、というわけではないでしょう。\\n 何らかの実験、もしくは下見かしら」",
"311000212_29": "「他には……タイムアタックとかですかね?」",
"311000212_30": "「錬金術師同士で競ってるんデスか?」",
"311000212_31": "「だとしたら暇すぎるだろ……」",
"311000212_32": "「やっぱり、高速型アルカ・ノイズを倒すしか\\n ないデスかね……」",
"311000212_33": "「ああ。そうなると、あの速さが問題だな」",
"311000212_34": "「そうだよね。\\n 翼さんや調ちゃんでも追いつけないなんて……」",
"311000212_35": "「……まだ本気じゃありません」",
"311000212_36": "「わたしもだ」",
"311000212_37": "「……2人の目が燃えてますッ!」",
"311000212_38": "「負けず嫌いね……」"
}

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@ -0,0 +1,24 @@
{
"311000221_0": "「この辺りで少し休憩するか」",
"311000221_1": "「少し走るだけのつもりだったが、\\n 随分遠くまで来てしまったな……」",
"311000221_2": "(高速型アルカ・ノイズ……。\\n わたしとこいつなら、倒せる自信はある",
"311000221_3": "(しかし実際は、2度も振り切られてしまった……)",
"311000221_4": "「ダメだな、こんな走りでは――」",
"311000221_5": "「ハハハッ! 確かに、ダメダメだな」",
"311000221_6": "「――ッ!?」",
"311000221_7": "「なんだよ、気を悪くしたか?」",
"311000221_8": "「走りのことで悩んでるみたいだったから、\\n 口出しせずにはいられなくてな」",
"311000221_9": "「あなたは、何者だ……?」",
"311000221_10": "「俺はグッドスピード。イカした名前だろ?」",
"311000221_11": "「グッドスピード……先ほどの言葉の意味を聞こう。\\n ダメとはどういうことだ」",
"311000221_12": "「あんたの走りがダメだったからダメだと言っただけだ」",
"311000221_13": "「そのバイクはもっと速く走りたがっているのに、\\n あんたが枷になって全力を出せていない」",
"311000221_14": "「言わせておけば、適当なことを……」",
"311000221_15": "「適当ね……」",
"311000221_16": "「まず、フロントの減りが大きい。\\n ハンドル操作に無駄が多い証拠だ」",
"311000221_17": "「それから、アクセルもブレーキも無駄があるから、\\n パワーを生かし切れていない」",
"311000221_18": "「……ッ!」",
"311000221_19": "「……おっと、そろそろ時間だな」",
"311000221_20": "「また会おうぜ。次はもっとマシな走りを見せてくれよ」",
"311000221_21": "「…………。\\n なんなんだ、今の男は……ッ」"
}

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@ -0,0 +1,15 @@
{
"311000222_0": "「どうでしょうか? 先日のパラメータを元に、\\n シミュレートしてみたのですが……」",
"311000222_1": "「うん、そっくりだったよッ!」",
"311000222_2": "「だけど、もうちょっと苦戦したような……」",
"311000222_3": "「確かにそうね」",
"311000222_4": "「そうですか……。\\n 計測した速度とは合っているはずなのですが……」",
"311000222_5": "「とすると、なんでデスかね……?\\n 調はどう思うデスか」",
"311000222_6": "「確かに違いがある気がするけど、理由はわからない」",
"311000222_7": "「実戦に向けて、本物に近い敵を相手に訓練ができれば\\n いいんだけど……」",
"311000222_8": "「ですが、数値上のスペックは同じはずなのに、\\n 何が違うのか……」",
"311000222_9": "「それなら、翼さんに聞いてみるといいかも。\\n わたしよりもっと近くで高速型アルカ・イズを見ているし」",
"311000222_10": "「そうだねッ!\\n 翼さんならきっといいアドバイスをくれるよッ」",
"311000222_11": "「戦闘スキルに関してはすごいからな、あの先輩は」",
"311000222_12": "「そうね。\\n それじゃあ、翼にこのシミュレータを見てもらいましょうか」"
}

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@ -0,0 +1,18 @@
{
"311000311_0": "速さへの心象実験",
"311000311_1": "「はあ――ッ!」",
"311000311_2": "「……なるほど」",
"311000311_3": "「どうでしたか?」",
"311000311_4": "「よく再現できている。だが……」",
"311000311_5": "「奴は攻撃の瞬間のみ、さらに速度を上げていた」",
"311000311_6": "「もっと速く、ですかッ!?」",
"311000311_7": "「ああ。速さに関して、まだ余力があるということだろう」",
"311000311_8": "「なるほど……おそらく一瞬の速度変化だったから、\\n 計器で拾えていなかったんですね」",
"311000311_9": "「さすが翼さんッ!\\n わたしなんて速すぎて全然見えてなかったのに」",
"311000311_10": "「わたしは、追跡をしながら奴の動きを見ることができたからな」",
"311000311_11": "「それでは、翼さんに聞いた特徴をシミュレータに反映します」",
"311000311_12": "「よし、特訓再開だッ!」",
"311000311_13": "「でも、さっきよりも、もっと厄介になってるって\\n ことデスよね……ッ」",
"311000311_14": "「実際厄介な敵なんだから、仕方ないわね。\\n 本番だと思って戦いましょう」",
"311000311_15": "「うん。次は負けないッ!」"
}

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@ -0,0 +1,52 @@
{
"311000312_0": "「エルフナインのおかげで、\\n シミュレータで特訓ができるようになったが……」",
"311000312_1": "「ええ。やればやるほど、力の差を感じるわね」",
"311000312_2": "「はい……。ほとんど攻撃を当てられませんでした……」",
"311000312_3": "「あたしも、全部避けられた……」",
"311000312_4": "「右に同じデス……」",
"311000312_5": "「でも、翼さんと調はさすがデスッ!\\n 高速型相手についていってたデス」",
"311000312_6": "「マリアさんもッ!\\n 正確な動きで相手に対応していましたッ」",
"311000312_7": "「でも……正直かなりギリギリ……。\\n もっと速くなったらついていけるか……」",
"311000312_8": "「わたしも、向こうから来るならまだしも、\\n 逃げられてしまったらお手上げだわ」",
"311000312_9": "「そうですか……。結局、わたしたちがもっと\\n 速くなるしか勝つ方法は無さそうですね……」",
"311000312_10": "「とは言っても、あたしはバイクに乗れないし……」",
"311000312_11": "「はッ! そうデスッ! こんな時こそ、心象実験デスッ!」",
"311000312_12": "「切ちゃん、ナイスアイデア」",
"311000312_13": "「スピードが足りないなら、\\n それに特化したギアを纏えばいいということね」",
"311000312_14": "「さっそく本部に相談しにいきましょうッ!」",
"311000312_15": "「……心象実験か」",
"311000312_16": "(しかし……わたしはそれでいいのだろうか……?)",
"311000312_17": "「あんたの走りがダメだったからダメだと言っただけだ」",
"311000312_18": "「そのバイクはもっと速く走りたがっているのに、\\n あんたが枷になって全力を出せていない」",
"311000312_19": "(あの男の言葉……あの言葉が事実なら……)",
"311000312_20": "「どうしたんですか? 早くいきましょう」",
"311000312_21": "「……ああ、わかった」",
"311000312_22": "「なるほど、心象実験ですか」",
"311000312_23": "「たしかに、成功すればスピードが上昇するかもしれません」",
"311000312_24": "「おおッ! 希望の光が見えたデースッ!」",
"311000312_25": "「さっそく取り掛かりましょう」",
"311000312_26": "「ああ。いつも通り、内容はこちらで用意しよう」",
"311000312_27": "「あとは心象実験を受ける対象だが……」",
"311000312_28": "「みんなでやるのはダメなんですか?」",
"311000312_29": "「うむ……」",
"311000312_30": "「心象実験はそれなりに時間がかかるうえに、\\n その間は通常訓練をすることができない」",
"311000312_31": "「戦力の低下を避けるため、\\n 変化する可能性の高い者だけが受けた方がいいだろう」",
"311000312_32": "「なるほど、仕方ないわね」",
"311000312_33": "「元々のギアの特性や戦闘データなどを考慮すると、\\n 翼さん、マリアさん、調さんが適任だと思います」",
"311000312_34": "「ま、妥当だな。\\n シミュレータでも活躍してたし」",
"311000312_35": "「うんッ!\\n みんなならきっと、心象実験もうまくいくと思う」",
"311000312_36": "「参加できないのは少し残念デスけど……、\\n 成功するように応援するデスッ」",
"311000312_37": "「……」",
"311000312_38": "「……翼、どうした?」",
"311000312_39": "「わたしは……辞退させてください」",
"311000312_40": "「なに?」",
"311000312_41": "「わたしは、今のままでもまだ、\\n 速くなれる余地がある気がするんです」",
"311000312_42": "(心象実験より、今わたしが頼るべきは……)",
"311000312_43": "「勝手なお願いですが、\\n そのために時間を使わせてはもらえないでしょうか……ッ」",
"311000312_44": "「そうか……」",
"311000312_45": "「よし、いいだろうッ!\\n 納得がいっていないなら、とことんまでやってみろ」",
"311000312_46": "「ギアの性能と心の状態は無関係ではありません。\\n ですから、直感に従うのもよいと思います」",
"311000312_47": "「そうね。それなら、心象実験はわたしと調だけで行うわ。\\n 翼は、翼の思う方法で、速くなりなさい」",
"311000312_48": "「ああ、ありがとう」",
"311000312_49": "「それでは、対象はマリアくん、調くんの2名。\\n ギアの変化に向けて、心象実験を行うぞッ」"
}

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@ -0,0 +1,53 @@
{
"311000321_0": "「エルフナインくん、例のモノの準備はできたか?」",
"311000321_1": "「はい、各種取り揃えました」",
"311000321_2": "「これがあれば、最後まで耐え抜くことができるな?」",
"311000321_3": "「ええ。任せて頂戴」",
"311000321_4": "「最後までやりきってみせます」",
"311000321_5": "「よしッ! それでは、心象実験を開始するッ!」",
"311000321_6": "「なんだか、2人とも気合いが入っているデスッ」",
"311000321_7": "「どんなことをするのかな……?」",
"311000321_8": "「きっと相当ハードな訓練のはずだ」",
"311000321_9": "「ありとあらゆるカーチェイス映画を見るって言ってましたよ」",
"311000321_10": "「いつも通りかよッ!?」",
"311000321_11": "「じゃあ、例のモノってなんデスッ!?」",
"311000321_12": "「このポップコーンがあれば……ッ!」",
"311000321_13": "「うん、耐えられる」",
"311000321_14": "「バター、チョコ、キャラメル、カレー……、\\n すべておかわり自由です」",
"311000321_15": "「なんだか、妙に楽しそうデス」",
"311000321_16": "「わたしも心象変化できる気がしてきたッ!\\n 混ぜてもらえないかな」",
"311000321_17": "「お前はポップコーン目当てだろッ!\\n あっちはおっさんたちに任せて、あたしたちも特訓するぞ」",
"311000321_18": "「次は実際にスピードを体感してもらおう」",
"311000321_19": "「だからって、なんでジェットコースターなの……?」",
"311000321_20": "「楽しみだね、マリア」",
"311000321_21": "「わたしはそんなに楽しみじゃないわ……」",
"311000321_22": "「次は遊園地デスかッ!?\\n うう……アタシもいきたかったデスッ」",
"311000321_23": "「前に未来といったっけ。ソフトクリームを食べさせあったり\\n 観覧車に乗ったり、楽しかったなあ」",
"311000321_24": "「みんなも来たかったみたいね……」",
"311000321_25": "「それなら、事件が解決したらみんなでいこう」",
"311000321_26": "「それはとっても楽しみデスッ!」",
"311000321_27": "「次はF1の見学だッ!\\n 時速の世界を目に焼き付けろッ」",
"311000321_28": "「それはいいけど、なんでレースクイーンの服に\\n 着替えさせられたのかしら……」",
"311000321_29": "「少しでも心象に影響すればと思いまして、用意しました」",
"311000321_30": "「マリア、似合ってる」",
"311000321_31": "「アタシも見たいデスッ!」",
"311000321_32": "「わたしもッ!」",
"311000321_33": "「な、なんで撮ってるのよッ!?」",
"311000321_34": "「みんなへのおみやげ」",
"311000321_35": "「本当に、遊んでるんじゃないんだよな……?」",
"311000321_36": "(あの男の言っていたことに気をつけたら、\\n 確かに走りがよくなった……",
"311000321_37": "「……悔しいが、あの男の言う通り、\\n わたしはまだまだ未熟らしい」",
"311000321_38": "「……よう、また会ったな」",
"311000321_39": "「お前は……ッ!」",
"311000321_40": "「前よりはマシになったようだな。\\n 俺のアドバイスが役に立ったんだろ」",
"311000321_41": "「……どうだろうな。\\n いずれにしろ、お前には関係ないことだ」",
"311000321_42": "「関係ない?\\n ハハハッ 果たしてそうかな」",
"311000321_43": "「……どういう意味だ」",
"311000321_44": "「その走りなら、いけるかもしれないな。\\n ――あと秒で時、現れるぞ」",
"311000321_45": "「さっきから、わけのわからないことばかり……」",
"311000321_46": "「聞こえるかッ!\\n 高速道路上に高速型アルカ・イズが出現したッ」",
"311000321_47": "「な……ッ! 了解、急行しますッ!」",
"311000321_48": "「ああ、頼んだぞッ!」",
"311000321_49": "「おいッ! まさかお前は――」",
"311000321_50": "「いない……。\\n くッ……今は高速型アルカ・イズの対応が先決かッ」"
}

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@ -0,0 +1,14 @@
{
"311000322_0": "「高速型アルカ・ノイズ、逃亡中ですッ!」",
"311000322_1": "「天羽々斬、すぐ後ろを追跡中ッ!\\n 両者ともさらに速度が上がっていきますッ」",
"311000322_2": "「頼んだぞ翼ッ!\\n そのまま高速型アルカ・イズを追い詰めるんだッ」",
"311000322_3": "「バイクが軽く感じる。\\n この走りなら、奴に追いつける――ッ」",
"311000322_4": "「まだ加速するか……。\\n だが、わたしの限界は、こんなものではないッ」",
"311000322_5": "「ついに――とらえたぞッ!!」",
"311000322_6": "「……任務、完了だ」",
"311000322_7": "「……ッ!」",
"311000322_8": "「いい走りだったぞッ! まさかアレを倒すとは」",
"311000322_9": "「俺が見込んだだけのことはある」",
"311000322_10": "「お前は、何者だ――ッ!」",
"311000322_11": "「俺はグッドスピードッ!\\n 最速のアルカ・イズを生み出した錬金術師だッ」"
}

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@ -0,0 +1,26 @@
{
"311000411_0": "ライダー型ギア",
"311000411_1": "「お前が錬金術師だったのかッ!」",
"311000411_2": "「まあ、そういうことになるな」",
"311000411_3": "「敵と知っていながらわたしに近づき、\\n あざ笑っていたということか……ッ」",
"311000411_4": "「いや、最初にあんたと会ったのは偶然だぞ。\\n ま、すぐに気づいたが」",
"311000411_5": "「どちらにしても、お前が錬金術師だとわかった以上、\\n このまま逃すわけにはいかない。この場で捕まえるッ」",
"311000411_6": "「たった1人でできるものなら、やってみればいい」",
"311000411_7": "「フ、残念だったな。\\n わたしは人ではないッ」",
"311000411_8": "「翼さんッ!」",
"311000411_9": "「待たせたなッ!」",
"311000411_10": "「到着デースッ!」",
"311000411_11": "「待っていたぞッ!」",
"311000411_12": "「高速型を撃破するなんて、さすがデスッ!」",
"311000411_13": "「喜ぶのは後だ。この者が高速型アルカ・ノイズを放った錬金術師。\\n この場で拘束するぞッ」",
"311000411_14": "「わかりましたッ!」",
"311000411_15": "「ハッ、ノコノコと姿を現すとは」",
"311000411_16": "「捕まえ放題デスッ!」",
"311000411_17": "「……さあ、装者4人を敵に回して、\\n 逃げられるものなら逃げてみるがいいッ」",
"311000411_18": "「1対4はちとキツイな……こっちも援軍といくかッ!」",
"311000411_19": "「高速型アルカ・ノイズッ!」",
"311000411_20": "「しかも2体かよッ!?」",
"311000411_21": "「ああ、俺の特製だッ!」",
"311000411_22": "「くッ……」",
"311000411_23": "「こっちからいくぞ――ッ!」"
}

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@ -0,0 +1,26 @@
{
"311000412_0": "「ぐうう――ッ!?」",
"311000412_1": "「翼さんッ!?」",
"311000412_2": "「はあ、はあ……。\\n わたしは大丈夫だ、それよりも――」",
"311000412_3": "「くそッ!\\n ちょこまかと動きやがってッ」",
"311000412_4": "「こいつら、前のより速くないデスかッ!?」",
"311000412_5": "「おいおい、当たり前だろ?\\n スピードってのは、進化するものだ」",
"311000412_6": "「前よりコンマ01秒でも速くッ!\\n そのために研究しているんだ」",
"311000412_7": "「迷惑な研究しやがって……ッ!」",
"311000412_8": "「厄介極まりないデスッ!」",
"311000412_9": "「ぐッ……」",
"311000412_10": "(まずい……連戦のせいか。もう体力が……)",
"311000412_11": "「翼さんッ! 危ない――ッ!」",
"311000412_12": "「フォローが間に合わないデスッ!?」",
"311000412_13": "「くッ……ちくしょう――ッ!!」",
"311000412_14": "「――ッ!?」",
"311000412_15": "「待たせたわねッ!」",
"311000412_16": "「わたしたちも、戦いますッ!」",
"311000412_17": "「2人とも、その姿は……ッ!」",
"311000412_18": "「2人が消えたデスッ!?」",
"311000412_19": "「いやッ! 高速で移動してるんだッ!」",
"311000412_20": "「とらえたッ!」",
"311000412_21": "「はあ――ッ!」",
"311000412_22": "「もう速さで負けたりしない」",
"311000412_23": "「これが、心象実験によって手に入れた新たな力――。\\n ライダー型ギアよッ」"
}

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@ -0,0 +1,12 @@
{
"311000421_0": "「思わぬ隠し玉だな」",
"311000421_1": "「楽しんでもらえたかしら?」",
"311000421_2": "「いや? お楽しみはまだまだこれからだッ!」",
"311000421_3": "「くッ……更にアルカ・ノイズをッ!」",
"311000421_4": "「高速型もいるデスよッ!」",
"311000421_5": "「どれだけ隠し持ってるんだよッ!?」",
"311000421_6": "「スピードを上げていくぞッ! 置いていかれるなよ?」",
"311000421_7": "「こっちのセリフよッ!\\n 一気に片付けてあげるわ」",
"311000421_8": "「このギアのお試しにはちょうどいい数」",
"311000421_9": "「おおお……頼もしいデースッ!」"
}

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@ -0,0 +1,26 @@
{
"311000432_0": "「高速型はわたしたちがッ!」",
"311000432_1": "「うん、両断する」",
"311000432_2": "「わたしも加勢しよう」",
"311000432_3": "「あなた、大丈夫なの?」",
"311000432_4": "「2人のおかげで少しは休めた。\\n 問題ないッ」",
"311000432_5": "「そう。なら、一緒に片付けるわよッ!」",
"311000432_6": "「ちょうど高速型の残りは3体。\\n 体で終わりですッ」",
"311000432_7": "「マスト……ダーイッ!!」",
"311000432_8": "「アタシたちの相手は周りのアルカ・ノイズデスねッ!」",
"311000432_9": "「うんッ! 3人が集中できるように片付けようッ!」",
"311000432_10": "「いまさらトロいアルカ・ノイズが何体来たところで――ッ!」",
"311000432_11": "「逃がさない――ッ!」",
"311000432_12": "「はあああ――ッ!」",
"311000432_13": "「これで残り2体ッ!」",
"311000432_14": "「いいえ、1体よッ!」",
"311000432_15": "「せいッ!!」",
"311000432_16": "「最後の1体をッ!」",
"311000432_17": "「わかっているッ! 任せろッ!」",
"311000432_18": "「これで……終わりだッ!」",
"311000432_19": "「アルカ・ノイズは倒せたけど、\\n 錬金術師には逃げられちゃったね……」",
"311000432_20": "「はい……。でも、ギアの性能は確かめられました」",
"311000432_21": "「そうね。もう、高速型にも後れを取らないわッ!」",
"311000432_22": "「だが、奴はスピードを進化させていると言っていた」",
"311000432_23": "「錬金術師を捕まえない限り、終わりではないということデスか……」"
}

View file

@ -0,0 +1,31 @@
{
"311000511_0": "予期せぬ邂逅",
"311000511_1": "「まだ終わりじゃないって、思ってたデスけど……」",
"311000511_2": "「ここまで相手に動きが無いなんて、\\n なんともスッキリしないわね」",
"311000511_3": "「これでもう1週間……」",
"311000511_4": "「この前の戦いで手持ちの\\n アルカ・イズが打ち止めになったんじゃないか」",
"311000511_5": "「翼さんたちの速さを見て、諦めたのかもッ!」",
"311000511_6": "「そうだったら助かるんだがな……」",
"311000511_7": "(だがもし、これが嵐の前の静けさだとしたら……)",
"311000511_8": "(前回の戦いで、わたしは高速型アルカ・ノイズに\\n 追いつき、撃破することができた",
"311000511_9": "(だがもし、敵のスピードがさらに上がっていったら……?)",
"311000511_10": "「翼さん?」",
"311000511_11": "「――ッ!」",
"311000511_12": "「大丈夫ですか?」",
"311000511_13": "「あ、ああ。すまない、大丈夫だ」",
"311000511_14": "(いや、あのバイクで追いつけない相手などいない。\\n 余計な心配をするのはやめよう",
"311000511_15": "(よりスピードを上げるために、わたしはどうするべきか……)",
"311000511_16": "「よう、奇遇だな」",
"311000511_17": "「――なッ!?」",
"311000511_18": "「そんなに驚いた顔をして、どうした?」",
"311000511_19": "「こんな街中で何をッ!\\n 自分が追われる身だとわかっているのかッ」",
"311000511_20": "「まあ落ち着けよ」",
"311000511_21": "「さては、ここで――」",
"311000511_22": "「だから落ち着けって。\\n ここで戦う気はないからよ」",
"311000511_23": "「……本当だろうな?」",
"311000511_24": "「ああ。ただし、そっちがその気なら、\\n 街中にアルカ・イズをばらまく準備はできているけどな」",
"311000511_25": "「くッ……一般人を人質に、というわけか……。\\n 一体、何の用があってここに現れたんだ」",
"311000511_26": "「あんたと話がしたいと思ってな」",
"311000511_27": "「話だと……ッ!?」",
"311000511_28": "「だけどここじゃなんだな。\\n ついて来いよ」"
}

View file

@ -0,0 +1,13 @@
{
"311000512_0": "「シミュレート終了です」",
"311000512_1": "「高速型アルカ・ノイズにも、問題なく対応できるわね」",
"311000512_2": "「うん、高速移動にもだいぶ慣れてきた」",
"311000512_3": "「心象実験が成功してよかったです」",
"311000512_4": "「ただ……スピードは申し分ないんだけど、\\n その代わり一撃の威力が落ちている気がするわ」",
"311000512_5": "「確かに、倒すのに何回か攻撃が必要かも」",
"311000512_6": "「ライダー型は、機動力に特化したギアです。\\n 機動力が向上している分、攻撃力が低下しているのでしょう」",
"311000512_7": "「何かを得れば何かを失う……。\\n ギアの心象変化も万能ではないということね」",
"311000512_8": "「ですが、高速から繰り出される一撃は強力なものです。\\n 扱いに慣れれば、非常に有効なギアになると思います」",
"311000512_9": "「わかった。それじゃあ、もっとうまく使えるようにならなきゃ」",
"311000512_10": "「そうね、もう1度特訓よッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,40 @@
{
"311000521_0": "「どこに連れてくるのかと思えば……。\\n わたしをからかっているのか」",
"311000521_1": "S.O.N.G.に緊急通信は入れた。\\n わたしが時間を稼げば包囲できるはず――",
"311000521_2": "「気に入ってるんだよ、このファミレス」",
"311000521_3": "「普通の店だと思うが……」",
"311000521_4": "「この店のいいところはな、時間に正確なところなんだ。\\n コーヒーは注文からきっかり秒で出てくる」",
"311000521_5": "「何の話だ……?」",
"311000521_6": "「まあ見てろ。そろそろだ。\\n あと<speed=0.5>、</speed><speed=0.5>、</speed>1――」",
"311000521_7": "「……お待たせいたしました。\\n アイスコーヒーでございます」",
"311000521_8": "「と、まあこんな風にな」",
"311000521_9": "「いい店だろ? 使っていいぞ」",
"311000521_10": "「ただ店の自慢をしたいだけなのか?\\n それこそ、時間の無駄だ」",
"311000521_11": "「そんなことないって。\\n 親睦を深めようと思って、いい店を紹介したんだからな」",
"311000521_12": "「こちらにそんなつもりはない」",
"311000521_13": "「嫌われたもんだな。\\n じゃあ話を変えるか。バイクの調子はどうだ」",
"311000521_14": "「お前には関係無いだろう」",
"311000521_15": "「あるさ。これから1戦やらかそうって相手が不調じゃ、\\n 面白くないからな」",
"311000521_16": "「――ッ!?」",
"311000521_17": "「この前の走りは悪くなかった。\\n だが、目指すスピードはまだまだあんなもんじゃないだろ」",
"311000521_18": "「…………」",
"311000521_19": "「あんたはマシンを、バイクをまだわかっちゃいない。\\n バイクの性能や癖、それを知識と体感で理解してこそ――」",
"311000521_20": "「悪いが敵に教えを請うつもりはない。\\n この前とは状況が違う」",
"311000521_21": "「そう言わずに聞いとけよ。\\n 俺ほどバイクを理解している男はいないぜ」",
"311000521_22": "「――そんなことより、わざわざ付き合わされたんだ。\\n こちらからも質問のひとつくらいはさせてもらおう」",
"311000521_23": "「つれねーなあ。\\n まあいいだろう。何が聞きたい」",
"311000521_24": "「なぜ高速型アルカ・ノイズを作った。\\n お前の目的はなんだ……」",
"311000521_25": "「速さの証明……だな」",
"311000521_26": "「どういうことだ……?」",
"311000521_27": "「口で説明するより、実際見せた方が早いだろう」",
"311000521_28": "「3日後午前0時、この前の高速道路上に来い。\\n 後から来たあの人も一緒にな。速いやつは大歓迎だ」",
"311000521_29": "「楽しいレースをしようじゃないか」",
"311000521_30": "「それまで、お前を自由にさせておくと思っているのか?」",
"311000521_31": "「……おっと。今日のところはここまででタイムアップだ」",
"311000521_32": "「なんだと?」",
"311000521_33": "「3<speed=0.5>、</speed><speed=0.5>、</speed>1――」",
"311000521_34": "「この警報は……アルカ・ノイズかッ!」",
"311000521_35": "「安心しろ。高速型はいない。\\n だけど、すぐに助けにいかないと犠牲者が出るかもな」",
"311000521_36": "「く――ッ! どこまでも卑怯な……ッ!」",
"311000521_37": "「あんたが俺の最高傑作に勝てたら、大人しく捕まってやるよ。\\n じゃあなッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,59 @@
{
"311000611_0": "死のレース",
"311000611_1": "「ということで、逃げられてしまいました。\\n 申し訳ありません……」",
"311000611_2": "「気に病むことはない。奴の追跡よりアルカ・ノイズへの\\n 対応を優先してくれたおかげで、被害は最小限のものとなった」",
"311000611_3": "「今は、指定された日にどう対処するかを考えよう」",
"311000611_4": "「はい。奴は速さの証明が目的と言っていました。\\n しかし、何を企んでいるのか……」",
"311000611_5": "「そんなの関係なく、\\n 全員でいって一網打尽にしちゃったらどうデス」",
"311000611_6": "「指定を無視したことで、やぶれかぶれになられたら厄介だぞ」",
"311000611_7": "「犯行予告をしてくれてるうちは、\\n 一旦は従ったほうがいいんじゃないか」",
"311000611_8": "「確かに、無差別にバラまかれたらたまったもんじゃないデス……」",
"311000611_9": "「……うむ。当日は、高速道路をあらかじめ封鎖しておく。\\n 人は時間どおりに向かってくれ」",
"311000611_10": "「はいッ!」",
"311000611_11": "「わたしと調もご指名なのよね。わかったわ」",
"311000611_12": "「了解です」",
"311000611_13": "「アタシたちはお留守番デスかッ!?」",
"311000611_14": "「何かで役に立てないのかな……」",
"311000611_15": "「安心しろ。お前たちにもやってもらうことがある」",
"311000611_16": "「そうこなくちゃなッ!」",
"311000611_17": "「時間は少ないが、少しでも戦力を上げなくてはならない。\\n それぞれ、準備を怠らないでくれ」",
"311000611_18": "「楽しいレース、ね……。\\n また、高速型アルカ・イズとやり合うことになりそうだわ」",
"311000611_19": "「でも、このギアがあれば、渡り合えるはず」",
"311000611_20": "「ええ、そうね。\\n だけど、それでも状況は五分五分だわ」",
"311000611_21": "「ああ、そうだな。\\n わたしはより速くバイクを操る必要がある」",
"311000611_22": "「わたしたちはギアの出力上昇のために、訓練ね」",
"311000611_23": "「もっと心象を強く変化させないと」",
"311000611_24": "「そうね。映画を観たりするのもいいけど、\\n もっといい方法はないかしら……」",
"311000611_25": "「わたしは、少し走ってこよう。\\n 当日に向けて、もっと調子を上げていかないとな」",
"311000611_26": "「そう、それだわッ!」",
"311000611_27": "「マリア?」",
"311000611_28": "「どうしたんだ?」",
"311000611_29": "「わたしたちも、一緒に連れていってくれないかしらッ!?」",
"311000611_30": "「なかなか気持ちよかったわ。\\n フフ、まさかあなたとバイクで走る日が来るなんてね」",
"311000611_31": "「それはこちらのセリフだ」",
"311000611_32": "「わたしも、マリアが運転するバイクの後ろに乗るとは思わなかった」",
"311000611_33": "「車だけでなく、バイクの免許も持っていたんだな」",
"311000611_34": "「他にもいろいろ乗れるわよ。\\n 任務のために取った免許だけどね」",
"311000611_35": "「心象に影響があたえられればと思って\\n 一緒に走ってみたけど、やっぱり翼は速いわね」",
"311000611_36": "「途中から置いていかれちゃったね」",
"311000611_37": "「すまない、気づかなかった……」",
"311000611_38": "「フフ、問題ないわ」",
"311000611_39": "「それにしても、翼って教えるのは下手なのね」",
"311000611_40": "「そ、そうだったか……?」",
"311000611_41": "「ええ。途中で速く走るアドバイスを聞いたけれど……」",
"311000611_42": "「グッと加速するとかギュッと曲がるとか、\\n 抽象的すぎてよくわからなかったわ」",
"311000611_43": "「長い間感覚で乗っているからな……。\\n 言葉で説明するのは難しいんだ」",
"311000611_44": "「翼さんらしいですね。\\n そういえば、いつから乗っているんですか」",
"311000611_45": "「奏がいた頃からだ。\\n まだわたしがリディアンの学生だった頃……」",
"311000611_46": "「最初は難しくて、フラついていたな。\\n けれど、段々慣れてきて、走れるようになって――」",
"311000611_47": "「それからは、ただ走るだけで楽しくて、今も乗り続けている」",
"311000611_48": "「あなたにも、そんな頃があったのね」",
"311000611_49": "「バイクで走るって、どういう感じなんですか?」",
"311000611_50": "「自分自身がバイクの一部になって\\n 風を裂いているような、不思議な感覚だ」",
"311000611_51": "「悩みがあっても、\\n その瞬間は全てを忘れて走りに集中することができる」",
"311000611_52": "「そのバイクは、大切な相棒なんですね」",
"311000611_53": "「いい相棒すぎて、悔しいくらいだわ」",
"311000611_54": "「……ああ、そうだな」",
"311000611_55": "「さて、そろそろ戻りましょうか。\\n 今度こそ追いつくんだから」",
"311000611_56": "「ああ、そうしよう」"
}

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@ -0,0 +1,10 @@
{
"311000612_0": "「今夜の相手は、恐らく前回より更に速い\\n 高速型アルカ・イズ……」",
"311000612_1": "「ああ。あれだけ速さにこだわる奴のことだ。\\n 間違いないだろう」",
"311000612_2": "「倒すためには、それ以上に速く走る必要があるわ」",
"311000612_3": "「うん、わかってる」",
"311000612_4": "「わたしたちなら、できるはずだ。\\n もう、好きにはさせないッ」",
"311000612_5": "「ええ。それじゃあ、もう1度連携の確認をしましょう」",
"311000612_6": "「うんッ!」",
"311000612_7": "「ああッ!」"
}

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@ -0,0 +1,37 @@
{
"311000621_0": "「……そろそろか」",
"311000621_1": "「どう来るかしらね」",
"311000621_2": "「……少し緊張する」",
"311000621_3": "「……来ないわね」",
"311000621_4": "「もう、約束の時間になるけど……。\\n まさか、あの話は嘘」",
"311000621_5": "「いや、奴はおそらく、時間ぴったりに現れる<speed=1>。</speed>\\n <speed=0.5>、</speed><speed=0.5>、</speed>1――」",
"311000621_6": "「よう。約束の時間だ」",
"311000621_7": "「本当に来たッ!?」",
"311000621_8": "「ずいぶん律儀な性格のようね」",
"311000621_9": "「よく来てくれたな。\\n それじゃ早速始めようか」",
"311000621_10": "「何をだ?」",
"311000621_11": "「もちろんレースだ。そう言っただろ?」",
"311000621_12": "「俺の高速型アルカ・ノイズを止められたらあんたたちの勝ち」",
"311000621_13": "「止められなければ、あんたたちの負け。\\n ルールはシンプルだッ」",
"311000621_14": "「わたしたちが負けた場合、どうなるのかしら?」",
"311000621_15": "「止める者がいなければ、そのまま街に突っ込むことになる。\\n コイツたちがなッ」",
"311000621_16": "「高速型が3体……ッ!」",
"311000621_17": "「こちらに数を合わせて来たか」",
"311000621_18": "「完全に遊んでいるわね。面白くないわッ!」",
"311000621_19": "「さあ、スタートの時間だ」",
"311000621_20": "「いけッ! アルカ・ノイズどもッ!」",
"311000621_21": "「わたしたちもいくぞッ!」",
"311000621_22": "「ええッ!」",
"311000621_23": "「はいッ!」",
"311000621_24": "「いいねえ、なかなかのスタートダッシュだ」",
"311000621_25": "「……ん?」",
"311000621_26": "「見ているだけじゃ暇だろ。\\n あたしらが相手してやるよ」",
"311000621_27": "「おとなしく捕まってくださいッ!」",
"311000621_28": "「観念するデスよッ!」",
"311000621_29": "「……ったく、トロい連中には興味無いんだけどな」",
"311000621_30": "「トロいとはなんデスッ!」",
"311000621_31": "「あんたたちに使う時間は1秒でももったいない。\\n ……こいつらとでも戯れていろッ」",
"311000621_32": "「アルカ・ノイズがいっぱい……」",
"311000621_33": "「ぜんぜん嬉しくない特盛デースッ!」",
"311000621_34": "「なめやがって……すぐに吠え面かかせてやるからなッ!」"
}

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@ -0,0 +1,10 @@
{
"311000631_0": "「速い……ッ! 以前よりも更にスピードが上がっている」",
"311000631_1": "「この前のように簡単にはいかないみたい」",
"311000631_2": "「でも、追いつけないほどじゃないッ!」",
"311000631_3": "「そうね。想定内よッ!\\n このまま追いついて撃破しましょうッ」",
"311000631_4": "「ああッ!」",
"311000631_5": "(わかる……このバイクのことが……。\\n どうすれば、速さを引き出すことができるのか",
"311000631_6": "(この速さがあれば――ッ!)",
"311000631_7": "「いくぞッ!\\n はあああああ――ッ」"
}

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@ -0,0 +1,37 @@
{
"311000632_0": "「せい――ッ!」",
"311000632_1": "「これで全部撃破ねッ!」",
"311000632_2": "「ああ、わたしたちの勝ちだッ!」",
"311000632_3": "「待ってください、この音は……ッ!」",
"311000632_4": "「速い……ッ!」",
"311000632_5": "「どういうことッ!?\\n 今走り抜けたのは……さらに新型ッ」",
"311000632_6": "「今までの高速型アルカ・ノイズは前座だったということか。\\n ふざけたマネを……ッ」",
"311000632_7": "「とにかく追うわよッ!」",
"311000632_8": "「これで終わりにするッ!」",
"311000632_9": "「ああッ! わたしたちに追いつけない相手はいないッ!」",
"311000632_10": "「さて、どうかな……?」",
"311000632_11": "「そいつは速さの極致、俺の現時点での最高傑作だ。\\n ここからが本番だぞッ」",
"311000632_12": "「くッ……なんという――」",
"311000632_13": "(なぜだ……なぜ追いつけない……)",
"311000632_14": "(今までで1番の走りができている。それなのに――)",
"311000632_15": "「なんて……速さなのッ!」",
"311000632_16": "「だんだん、差をつけられてる……」",
"311000632_17": "(追いつけない……ッ!\\n わたしでは、このバイクでは……ここまでなのか……",
"311000632_18": "(いや、まだだッ! わたしは防人の剣。\\n ここで負ければ、護るべき命が――ッ",
"311000632_19": "「はああああ――ッ!」",
"311000632_20": "「翼さんのスピードがッ!?」",
"311000632_21": "「ダメよッ! そんな無茶な加速をしたら――」",
"311000632_22": "「――ッ!?」",
"311000632_23": "「オーバーヒートか……くそッ!!」",
"311000632_24": "「追いつけない……ッ!」",
"311000632_25": "「このままじゃ街の人たちがッ!」",
"311000632_26": "「脱落か。……つまらない」",
"311000632_27": "「俺の求めるスピードは、\\n こんなものではないというのに……ッ」",
"311000632_28": "「ダメですッ!\\n 追いつけませんッ」",
"311000632_29": "「新型アルカ・ノイズ、\\n 装者たちの射程外で再び加速ッ」",
"311000632_30": "「このままだと都心まで一直線ですッ!」",
"311000632_31": "「むうう……かくなる上は――」",
"311000632_32": "「ま、待ってくださいッ!\\n アルカ・イズの反応、消失ッ」",
"311000632_33": "「なんだとッ!?」",
"311000632_34": "「これは……どういうことだ……?」"
}

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@ -0,0 +1,57 @@
{
"311000711_0": "スピードを求めて",
"311000711_1": "「……」",
"311000711_2": "「目の周りにクマが出来てるみたいだけど……。\\n 大丈夫か」",
"311000711_3": "「ああ……。大丈夫だ」",
"311000711_4": "「……昨日の事、気にしてんのか?」",
"311000711_5": "「……」",
"311000711_6": "「あのバイクと一緒なら、\\n どんな相手にも負けはしないと信じていた」",
"311000711_7": "「しかし、結果は……。\\n わたしは、防人失格だ」",
"311000711_8": "「まだ終わったわけじゃないだろ」",
"311000711_9": "「しかし、昨日奴が引いたのは気まぐれに過ぎない。\\n 人々を危険に晒したのは事実だ」",
"311000711_10": "「あたしだってあいつに逃げられて悔しいと思ってる。\\n でも、へこんでる暇なんてないだろッ」",
"311000711_11": "「それは……」",
"311000711_12": "「そっちが諦めるなら、あたしが倒してやるからなッ!」",
"311000711_13": "「確かに……その通りだな。\\n 諦めるには、まだ早い」",
"311000711_14": "「……」",
"311000711_15": "(わたしにできることは、なんだろうか……)",
"311000711_16": "「よう、また会いに来たぞ」",
"311000711_17": "「お前は――ッ!\\n 性懲りもなく……ッ」",
"311000711_18": "「この前は、俺の勝ちだったな」",
"311000711_19": "「わざわざ勝ち誇りに来たかッ!」",
"311000711_20": "「いやいや、そんなつもりじゃないぜ。\\n この前の結果は俺も不本意だったからな」",
"311000711_21": "「どういうことだ?」",
"311000711_22": "「理想のスピードとは程遠かったということだ。\\n だから途中で回収した」",
"311000711_23": "「……本当にお前は速さを突き詰めたいだけなのか?\\n ならば、あれで十分だろう」",
"311000711_24": "「なに……?」",
"311000711_25": "「もはや誰も追いつくことはできなかった。\\n あれ以上の速さになんの意味があると言うんだ……ッ」",
"311000711_26": "「……あれで十分だと思うのか? あの程度で……」",
"311000711_27": "(声色が……変わった?)",
"311000711_28": "「ふざけるなよ、十分なものかッ!\\n あれでは俺の理想の足元にも届いちゃいない」",
"311000711_29": "「まだ……まだもっと、はるか先まで到達できる、\\n 速くなれるはずだッ そのために、俺は――ッ」",
"311000711_30": "(速さへの異常なまでの執念。\\n これがこの男の本性か――ッ",
"311000711_31": "「おっと……つい熱くなっちまった……」",
"311000711_32": "「……そうだ、今日は別のことを伝えるために来たんだった」",
"311000711_33": "「別のこと?」",
"311000711_34": "「あんたたちに最後のチャンスをやる」",
"311000711_35": "「1週間後の0時、この前と同じ場所で、\\n もう度レースをしようッ」",
"311000711_36": "「もう1度だと……ッ!」",
"311000711_37": "「それまでに俺は最高傑作を仕上げる。\\n せいぜいスピードを磨いて来いッ」",
"311000711_38": "「次は何があっても途中でやめたりしない。\\n あんたたちが負ければ、即大惨事だ――ッ」",
"311000711_39": "「……なぜ、競うようなことをする。\\n わたしをレースに参加させる目的はなんだ」",
"311000711_40": "「可能性があるからだ」",
"311000711_41": "「あんたたちは俺を止めるため、\\n もっともっと速さを磨くはずだ」",
"311000711_42": "「それが俺の研究を加速させる。あんたたちには、\\n 俺が理想のスピードを手に入れるための、糧になってもらう」",
"311000711_43": "「……お前の考えはわかった。\\n だが、大人しく言うことを聞いてやる義理はないな」",
"311000711_44": "「この場で捕えてやるッ!」",
"311000711_45": "「フン、そんな戦闘に興味はない。\\n これで逃げさせてもらうぜ」",
"311000711_46": "「――以上が、わたしが聞いた全てです」",
"311000711_47": "「そうか……。奴を捕えるチャンスは、\\n 週間後のリベンジマッチということだな」",
"311000711_48": "「しかし、今のままでは\\n 高速型アルカ・イズに勝つことは……」",
"311000711_49": "「わたしはもっと、速くなります。\\n バイクより、もっと……」",
"311000711_50": "「そのために、わたしに心象実験を受けさせてくださいッ!」",
"311000711_51": "「……ッ!」",
"311000711_52": "「わたしと調も参加させてください」",
"311000711_53": "「もっと、速くなるためにッ!」",
"311000711_54": "「ああ、わかったッ! 急ピッチで進めるぞッ!」"
}

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@ -0,0 +1,40 @@
{
"311000712_0": "「全てはイメージからだッ!\\n より速く、より鋭く動く自分を想像しろッ」",
"311000712_1": "「戦いの時だけではなく、\\n 日常生活すべて、スピードを意識するんだッ」",
"311000712_2": "「それを、1週間ずっとッ!?」",
"311000712_3": "「難しい……」",
"311000712_4": "「よし、挑戦してみよう」",
"311000712_5": "「いただきます……」",
"311000712_6": "「いっただきまーすッ! 何から食べようかなー。\\n シャケもいいけど、こっちの筑前煮も……」",
"311000712_7": "「――ごちそうさまッ!」",
"311000712_8": "「えええッ!? もう食べ終わってるッ!?」",
"311000712_9": "「わたしもごちそうさま」",
"311000712_10": "「……ごちそうさま」",
"311000712_11": "「2人までッ!?」",
"311000712_12": "「食事も高速かよ……ッ!」",
"311000712_13": "「調、よく噛まないと体に悪いデスよ?」",
"311000712_14": "「これもスピードを高めるため」",
"311000712_15": "「今はなりふり構っていられないわ」",
"311000712_16": "「ではわたしたちは午後の訓練にいってくる」",
"311000712_17": "「大変そうデスね……」",
"311000712_18": "「せめてわたしは、強くなるためにいっぱい食べるッ!」",
"311000712_19": "「次はジェットコースターか。\\n あまり乗った経験は無いが――」",
"311000712_20": "「……楽しみ」",
"311000712_21": "「わたしはどうも、苦手なのよね。\\n あの浮く感じが……」",
"311000712_22": "「今日いってもらう遊園地は、この前よりもっとすごいぞ。\\n なんでも、世界一のジェットコースターがあるらしい」",
"311000712_23": "「よりスピードを感じることができるだろう」",
"311000712_24": "「期待が高まります」",
"311000712_25": "「世界一か。相手にとって不足なし――ッ!」",
"311000712_26": "「いますぐ逃げ出したいわ……」",
"311000712_27": "「一通りの訓練は終えたな。では、試してみろッ!」",
"311000712_28": "「はいッ!」",
"311000712_29": "「Imyuteus amenohabakiri tron」",
"311000712_30": "「……くッ、もとのギアのままか」",
"311000712_31": "「……わたしには、何が足りないのだろうか。\\n 他にやったことはないのかッ」",
"311000712_32": "「他に何かあったかしら?」",
"311000712_33": "「……まだあれをやってない」",
"311000712_34": "「ああ、あれがあったわね……」",
"311000712_35": "「では、全力でそれに挑もうッ!\\n 何をすればいいんだ」",
"311000712_36": "「レースクイーンの格好をして、F1の観戦です」",
"311000712_37": "「レースクイーン……ッ!\\n 速くなるためならば、望むところだッ」"
}

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@ -0,0 +1,3 @@
{
"311000811_0": "決戦の日"
}

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@ -0,0 +1,11 @@
{
"311000812_0": "「今夜が最後の戦いだ。マリアくん、調くんは\\n ライダー型ギア、翼はバイクで臨んでくれ」",
"311000812_1": "「わたしの心象変化が間に合っていれば……」",
"311000812_2": "「……仕方ないわよ。あれだけ色々試しても、\\n 結果として変化しなかったんだから」",
"311000812_3": "「原因がわからず……すみません」",
"311000812_4": "「エルフナインが悪いのではない。\\n わたしが至らなかったんだ……」",
"311000812_5": "「そう暗くならないの」",
"311000812_6": "「……ああ、そうだな」",
"311000812_7": "「わたしたちが負ければ、被害を防げない」",
"311000812_8": "「相手がどれだけ速かろうと、\\n 神速にて打ち破る―― ッ!」"
}

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@ -0,0 +1,19 @@
{
"311000821_0": "「……」",
"311000821_1": "「あと数分……。また時間ぴったりに来るのかしら」",
"311000821_2": "「……あれ? そのバイク……」",
"311000821_3": "「バイクがどうかしたか?」",
"311000821_4": "「そこ、汚れてます。\\n 泥が跳ねたみたいな――」",
"311000821_5": "「ああ、気づかなかったな」",
"311000821_6": "「拭きますね」",
"311000821_7": "「ありがとう」",
"311000821_8": "「いえ……でも、普段の翼さんなら――」",
"311000821_9": "「待って……時間よ」",
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"311000821_11": "「奴め、姿を現さないつもりかッ!」",
"311000821_12": "「おそらくどこかで高みの見物でも\\n してるんじゃないかしら」",
"311000821_13": "「どうしますか?」",
"311000821_14": "「止めなければいけないことに変わりはない。\\n いくぞッ」",
"311000821_15": "「はいッ!」",
"311000821_16": "「ええ。レーススタートよッ!」"
}

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@ -0,0 +1,23 @@
{
"311000831_0": "「敵は3体ッ!\\n この前と同じように、体倒すわよッ」",
"311000831_1": "「うん。わたしは右のをッ!」",
"311000831_2": "「わたしは左にするわ。翼、あなたは中央の奴をッ!」",
"311000831_3": "「心得た」",
"311000831_4": "(普通の高速型アルカ・ノイズであれば、\\n このバイクでも――ッ",
"311000831_5": "「やっぱり前より速くなってる……。\\n でも、それはわたしも同じッ」",
"311000831_6": "「えい――ッ!」",
"311000831_7": "「まずはわたしが一番乗り」",
"311000831_8": "「次はわたしねッ!」",
"311000831_9": "「はあ――ッ!」",
"311000831_10": "「この程度では前哨戦にもならないわね。\\n 残るはあと体ッ」",
"311000831_11": "「散るがいい――ッ!」",
"311000831_12": "「ちッ……ちょこまかとッ!」",
"311000831_13": "「これで……決めるッ!」",
"311000831_14": "「ふう……片付いたか」",
"311000831_15": "「ここまでは、この前と同じ。\\n ここから……」",
"311000831_16": "「……来るわよ。真打ちが――ッ!」",
"311000831_17": "「現れたかッ!!」",
"311000831_18": "「……オマケもついてますね」",
"311000831_19": "「前回のような結果にはさせないわッ!」",
"311000831_20": "「ギアの変化が無かろうと、必ず止める……。\\n それがわたしの使命だッ」"
}

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@ -0,0 +1,33 @@
{
"311000842_0": "「くッ……やはり速いッ!\\n だけど――ッ」",
"311000842_1": "「これを止めないと――」",
"311000842_2": "「ああ、わたしたちでやるしかないッ!\\n 速度を上げるぞ……ッ」",
"311000842_3": "「わかったわッ!」",
"311000842_4": "「了解ですッ!」",
"311000842_5": "「はああ――ッ!!」",
"311000842_6": "「すごい、超高速型を追い上げてるッ!」",
"311000842_7": "「でも、あんな無茶な走りをしたらまた……ッ!」",
"311000842_8": "「長く走る間を与えず距離を詰め、斬るッ!\\n これが、最善の手だッ」",
"311000842_9": "「はああああ――ッ!」",
"311000842_10": "「な……ッ! さらに速度が上がるだとッ!?」",
"311000842_11": "「くッ……うああッ!」",
"311000842_12": "「スリップッ!?」",
"311000842_13": "「大丈夫ですかッ!?」",
"311000842_14": "「……あ、ああ。バイクもわたしも無事だ。\\n すぐに追いつく」",
"311000842_15": "「わかったわ。\\n その言葉、信じてるわよッ」",
"311000842_16": "「このまま、超高速型を追いますッ!」",
"311000842_17": "「早く……追いつかねば……ッ!」",
"311000842_18": "「本当に追いつけると思っているのか?」",
"311000842_19": "「お前……ッ! こんなところにッ!」",
"311000842_20": "「わかるぜ、どうしてあんたが勝ちを焦ったのか」",
"311000842_21": "「な――ッ!?」",
"311000842_22": "「まともにやり合っても勝ち目がないと悟ったんだろ?\\n だから、引き離される前に勝負をつけようとした」",
"311000842_23": "「結果、ハンドリングに失敗してスリップしたってわけだ」",
"311000842_24": "「違う、黙れッ!」",
"311000842_25": "「わたしは、負けを認めてなど……ッ!」",
"311000842_26": "「フン、なんとでも吠えればいいけどな。\\n 俺は、あんたに失望した」",
"311000842_27": "「もうレースなどどうでもいい。\\n どうせあの人も追いつけやしないだろう」",
"311000842_28": "「宣言通り、このまま都心部に突っ込ませてやるよッ!」",
"311000842_29": "「くッ……」",
"311000842_30": "「わたしは……諦めないッ!\\n 諦めるわけには、いかない――ッ」"
}

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@ -0,0 +1,62 @@
{
"311000911_0": "Beyond the Speed",
"311000911_1": "「マリアッ、どんどん離されてるッ!」",
"311000911_2": "「くう――ッ!\\n まだ速度が上がるというのッ」",
"311000911_3": "(……翼、わたしたちは絶対に諦めない。\\n ――だからあなたも、さっさと来なさいッ",
"311000911_4": "「高速型が大量に……ッ!」",
"311000911_5": "「あんたには、こいつら程度の相手がお似合いだ。\\n 俺は向こうの決着を見届けにいく」",
"311000911_6": "「待てッ!」",
"311000911_7": "「じゃあな」",
"311000911_8": "「……くそッ! はああ――ッ!」",
"311000911_9": "(こんなところで時間を取られている間にも、\\n 超高速型アルカ・イズは――",
"311000911_10": "(いや、まだだッ!\\n 心象変化さえ起こせれば……",
"311000911_11": "「集中しろ……、\\n 速さを、誰よりもスピードを求めるんだ……」",
"311000911_12": "「バイクより、もっと上のスピードをッ!」",
"311000911_13": "「頼む……ライダー型ギアに<speed=0.2>、</speed>\\n 変わってくれ――ッ」",
"311000911_14": "「ダメ、だったか……」",
"311000911_15": "「わたしにできることは、もう……」",
"311000911_16": "「――何、ぼさっとしてんだッ!」",
"311000911_17": "「チッ、まったくちょこまかと……」",
"311000911_18": "「雪音ッ!?」",
"311000911_19": "「はあああああ――ッ!」",
"311000911_20": "「いくデスよッ!」",
"311000911_21": "「お前たちッ! どうして……」",
"311000911_22": "「どうしても何もあるかッ!」",
"311000911_23": "「わたしたちも戦いますッ!」",
"311000911_24": "「しかし、高速型のスピードには――」",
"311000911_25": "「まあ見てなって。\\n いくぞッ」",
"311000911_26": "「うんッ!」",
"311000911_27": "「全力全開デスッ!」",
"311000911_28": "「高速型を……倒したッ!?」",
"311000911_29": "「あたしらだって遊んでたわけじゃないんだ。\\n こうやって連携すりゃ倒せるッ」",
"311000911_30": "「秘密特訓のかいがあったねッ!」",
"311000911_31": "「大変だったデスよ……」",
"311000911_32": "「3人とも……」",
"311000911_33": "(そうだ、わたしは……、\\n どうしてできないと決めつけていたんだ",
"311000911_34": "(わたしには、バイクがあるッ!)",
"311000911_35": "「さっさとあの厄介なのを仕留めにいってくれッ!」",
"311000911_36": "「ここは任せてくださいッ!」",
"311000911_37": "「おいしいところは譲るデスよッ!」",
"311000911_38": "「ああ、わかったッ!\\n ありがとう、人ともッ」",
"311000911_39": "「もっとだ、もっと速く走ってくれ……ッ!」",
"311000911_40": "(追いつけるか……いや、わたしたちなら、きっとッ!)",
"311000911_41": "「やっと立ち上がったのね、翼ッ!」",
"311000911_42": "「――ッ!\\n ああ、遅くなったな」",
"311000911_43": "「超高速型は依然加速中です」",
"311000911_44": "「あなたの力が必要なのッ!」",
"311000911_45": "「ギアを変化させなさいッ! 今度こそッ!」",
"311000911_46": "「わかっているッ!\\n しかし、先ほども失敗して……」",
"311000911_47": "「あなたにできないはずがないわッ!\\n 考えて。心象変化に、何が足りないのかッ」",
"311000911_48": "「翼さんなら、見つけられるって信じてますッ!」",
"311000911_49": "「わたしに足りなかったもの。\\n わたしが、見落としていたもの……それは……」",
"311000911_50": "「自分自身がバイクの一部になって\\n 風を裂いているような、不思議な感覚だ」",
"311000911_51": "「悩みがあっても、\\n その瞬間は全てを忘れて走りに集中することができる」",
"311000911_52": "「そのバイクは、大切な相棒なんですね」",
"311000911_53": "「いい相棒すぎて、悔しいくらいだわ」",
"311000911_54": "「……ああ、そうだな」",
"311000911_55": "「そうか、わたしは……スピードの停滞を相棒のせいにして、\\n 人だけで速さを求めようとしていた……」",
"311000911_56": "「これまでずっと、一緒に走ってきたというのに……ッ!」",
"311000911_57": "「限界を超えるならば、お前も一緒にだ。\\n ついてきてくれ――ッ」",
"311000911_58": "<size=40>「はああああ――ッ!!」</size>",
"311000911_59": "「いざ、友と往かんッ!!」"
}

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@ -0,0 +1,18 @@
{
"311000912_0": "「あっという間に見えなくなったな」",
"311000912_1": "「今、翼さんが向かった方で青い光がはじけたような……」",
"311000912_2": "「何が起きてるんデスかッ!?」",
"311000912_3": "「向こうはみんながなんとかしてくれる。\\n あたしたちは残りを片付けるぞッ」",
"311000912_4": "「うんッ!」",
"311000912_5": "「やるデスッ!」",
"311000912_6": "「遅くなったな、2人とも」",
"311000912_7": "「翼ッ! その姿は……ッ!」",
"311000912_8": "「心象変化、成功したんですね」",
"311000912_9": "「もう、遅いのよ……」",
"311000912_10": "「ごめんなさい、わたしたちはもう……」",
"311000912_11": "「すまない……無理をさせたな」",
"311000912_12": "「いいのよ。\\n その代わり、しっかり仕留めなさいよね」",
"311000912_13": "「ああ――任せろッ!」",
"311000912_14": "「すごい……一瞬で光の筋になっちゃった……」",
"311000912_15": "「頼んだわよ……」"
}

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@ -0,0 +1,6 @@
{
"311000921_0": "(耳元で鳴る風の音、目まぐるしく変わる景色、\\n バイクと一体になったようなこの感覚……",
"311000921_1": "(この感覚を、忘れていたなんて――ッ!)",
"311000921_2": "「すまなかったな、大切な相棒を放っておいて……。\\n だが、もう独りにはしない。共にいこうッ」",
"311000921_3": "「もっと速く――奴の所までッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,28 @@
{
"311000922_0": "「ついに……ッ!\\n とらえたぞ、アルカ・イズッ」",
"311000922_1": "「はああああ――ッ!!」",
"311000922_2": "「――わたしたちの前は、誰にも走らせんッ!!」",
"311000922_3": "「……いいものを見せてもらった」",
"311000922_4": "「動くなッ!\\n お前を拘束するッ」",
"311000922_5": "「ああ、抵抗はしない。\\n どこへなりと連れていけばいい」",
"311000922_6": "「なんだアイツ。\\n やけに大人しく捕まったな」",
"311000922_7": "「だけど、これでやっと事件解決デスッ!」",
"311000922_8": "「お疲れさま、翼」",
"311000922_9": "「すごかったです」",
"311000922_10": "「……ありがとう。\\n だが、あれはこいつのおかげだ」",
"311000922_11": "「あなたとバイク、両方よ。\\n あなたたちは一心同体なんだから」",
"311000922_12": "「ああ、そうだな」",
"311000922_13": "「翼さーんッ!」",
"311000922_14": "「どうした?」",
"311000922_15": "「捕まった錬金術師さんが、翼さんと話がしたいってッ!」",
"311000922_16": "「――ッ!」",
"311000922_17": "「やればできるじゃねーか。いい走りだった。\\n ……俺の完敗だ」",
"311000922_18": "「お前は本当に速さにしか興味がないんだな」",
"311000922_19": "「……教えてくれ。本当は、アルカ・ノイズを街に\\n 突っ込ませるつもりなどなかったのではないか……」",
"311000922_20": "「さあ? どうだかな」",
"311000922_21": "「おっと、もう時間みたいだ。それじゃあな」",
"311000922_22": "「……」",
"311000922_23": "「――おいッ! そこのバイク乗りッ!」",
"311000922_24": "「ッ!?」",
"311000922_25": "「あの速さ……衰えさせるなよ?\\n 俺がそれを超える日までな……ハハッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,52 @@
{
"311001011_0": "わたしの相棒",
"311001011_1": "「この前は無理をさせた。\\n 隅々まで点検をせねばな」",
"311001011_2": "(小さな傷がついている……。\\n こちらのパーツも、傷んでいるようだ",
"311001011_3": "(こんなになるまで、頑張ってくれたんだな……)",
"311001011_4": "「よし、今日は完璧に\\n メンテナンスしてやるからな、相棒ッ」",
"311001011_5": "「捕えた錬金術師の取り調べについてだが、\\n 尋問に対して、素直に供述しているようだ」",
"311001011_6": "「あれほど厄介な相手だったけど、\\n 負けを認めたとたんに潔いのね」",
"311001011_7": "「ああ。素性や動機もわかってきた」",
"311001011_8": "「グッドスピードは元々、将来を嘱望された\\n バイクレーサーだった」",
"311001011_9": "「だが、とある事故による怪我で、\\n レーサーとしての将来が閉ざされてしまったんだ」",
"311001011_10": "「その体を治す方法を探していた時、\\n 錬金術に出会ったらしい」",
"311001011_11": "「そんな経緯があったんだな……」",
"311001011_12": "「あれ? でも、体を治すためだったのに、\\n どうして高速型アルカ・イズの研究を……」",
"311001011_13": "「さあな。体を治すことが不可能とわかったのか、\\n それともアルカ・イズの可能性に惹かれたのか……」",
"311001011_14": "「速さを追求できるなら、方法はなんでもいいと\\n 供述しているようだが……理解に苦しむな」",
"311001011_15": "「……速さという理想に憑りつかれてたんですね」",
"311001011_16": "「そんな考えを持っていたからこそ、速く走る素質のある\\n 翼に興味を持ったのかしら」",
"311001011_17": "「なんにしても迷惑極まりないデスッ!」",
"311001011_18": "「そうだな。どんな理由であれ、\\n 犯した罪は償ってもらうことになるだろう」",
"311001011_19": "「ところで、翼の姿が見えないが――」",
"311001011_20": "「あれ? 確か先に来てバイクの点検をするって\\n 言っていたような……」",
"311001011_21": "「なるほどな。おおかた、時間を忘れるほど\\n 夢中になっているんだろう」",
"311001011_22": "「あとで、今の話を伝えておいてくれるか?」",
"311001011_23": "「はい、わかりましたッ!」",
"311001011_24": "「時間を忘れてバイクいじりだなんて、\\n あの錬金術師と似たものを感じるわね……」",
"311001011_25": "「翼さんも、理想に向かって突き進む人だから」",
"311001011_26": "「待ってたらいつまでも帰ってこなそうだし、\\n こっちからいってみるか」",
"311001011_27": "「翼さんが相棒とどんなふうに過ごしているのか、\\n 気になるデスッ」",
"311001011_28": "「あら……お休み中だったみたいね」",
"311001011_29": "「バイク、ものすごくピカピカデス……」",
"311001011_30": "「よっぽど念入りに磨いたんだろうな」",
"311001011_31": "「このバイク、なんだか誇らしげに見えると思わない?\\n こうして翼をしっかり支えて……」",
"311001011_32": "「うん。さすが相棒」",
"311001011_33": "「そうですねッ!」",
"311001011_34": "「……ん? う……」",
"311001011_35": "「あわわわ……ッ」",
"311001011_36": "「バカッ、静かにしとけ……」",
"311001011_37": "「う、うん……」",
"311001011_38": "「……すぅ……すぅ……」",
"311001011_39": "「よかったあ……」",
"311001011_40": "「疲れてそうだし、邪魔しないようにしなくちゃね」",
"311001011_41": "「それにしても、こうして見ると\\n とても有名なアーティストには見えないな」",
"311001011_42": "「そうデスね。\\n でもそんなギャップも、ものすごく翼さんデス」",
"311001011_43": "「……このまま、そっとしておきましょうか?」",
"311001011_44": "「デスね」",
"311001011_45": "「だな。すごく気持ちよさそうだし」",
"311001011_46": "「フフ、ゆっくりお休みなさい」",
"311001011_47": "「お疲れさまでした……」",
"311001011_48": "「いくぞ…<speed=1>…</speed>相棒……」",
"311001011_49": "「……<size=30>すぅ</size>……」"
}

View file

@ -0,0 +1,38 @@
{
"311001021_0": "「さて、ブリーフィングを始めたいところだが――。\\n まだ揃っていないようだな」",
"311001021_1": "「……」",
"311001021_2": "「ねえ、なんだか、翼の機嫌が悪そうじゃない?」",
"311001021_3": "「確かに。なんか気になることでもあったのか?」",
"311001021_4": "「ごめんなさいデスッ!」",
"311001021_5": "「遅れましたッ!」",
"311001021_6": "「来たか。2人とも、遅れるときは……」",
"311001021_7": "「遅いッ!!」",
"311001021_8": "「む……翼?」",
"311001021_9": "「2人とも、時計を見ろ。\\n どれだけ遅刻した」",
"311001021_10": "「に、2分デス……」",
"311001021_11": "「違うッ! 2分23秒だッ!\\n これだけあれば、素振り本は余裕でできる」",
"311001021_12": "「とにかく、速く行動することを心掛け、\\n 秒を無駄にしないことだッ」",
"311001021_13": "「はい……ッ!」",
"311001021_14": "「はいデスッ!」",
"311001021_15": "「……なんだか翼、やけに速さにこだわってないかしら?」",
"311001021_16": "「鬼教官みたいになってるな……。\\n たぶん、心象実験の影響じゃないか」",
"311001021_17": "「それで、どうして遅れたんだ?」",
"311001021_18": "「え、えっと……その、\\n 昨日夜遅くまで切ちゃんの課題を――」",
"311001021_19": "「面目ないデス……」",
"311001021_20": "「課題か。ならばもっと早く片付けることも出来たはずだ。\\n ギリギリまで引き延ばすからこういうことになる」",
"311001021_21": "「ごめんなさい……ッ!」",
"311001021_22": "「申し訳ないデスッ! 以後気を付けるデスッ!」",
"311001021_23": "「つ、翼……もうその辺りでいいだろう」",
"311001021_24": "「すみません、つい出過ぎたマネを」",
"311001021_25": "「ああ。\\n さて、それではブリーフィングだが――」",
"311001021_26": "「すみません、遅れましたッ!\\n 立花響、到着ですッ」",
"311001021_27": "「ごめんなさい、いつもいつも……。\\n 響がなかなか起きなくて……」",
"311001021_28": "(バ、バカ……よりによってこのタイミングでッ!)",
"311001021_29": "(さすがの間の悪さね……)",
"311001021_30": "(次の犠牲者だね……)",
"311001021_31": "(次の犠牲者デス……)",
"311001021_32": "「あれ? 何かあったの?\\n なんか哀れみの視線を向けられているような――」",
"311001021_33": "「……司令」",
"311001021_34": "「……ああ、存分にやってくれ」",
"311001021_35": "「――立花、そこに直れッ!!」"
}

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@ -0,0 +1,39 @@
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"311001111_2": "「……」",
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"311001111_5": "「ごめんなさいデスッ!」",
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"311001111_8": "<size=40>「遅いッ!!」</size>",
"311001111_9": "「む……翼?」",
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"311001111_12": "「違うッ! 2分23秒だッ!\\n これだけあれば、素振り本は余裕でできる」",
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