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argoneus 2020-05-15 23:14:04 +02:00
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{
"404000111_0": "世界に響く歌声",
"404000111_1": "「お、おいッ! なんだよあれはッ!?」",
"404000111_2": "「知るかよッ! 特撮か何かじゃ――」",
"404000111_3": "「い、今のッ!?\\n 向こうの方が、吹き飛んで……」",
"404000111_4": "「ノ、ノイズだッ!\\n イズが降ってきたッ」",
"404000111_5": "「そんな……早く逃げないとッ!」",
"404000111_6": "「どこに逃げるって言うんだよッ!?\\n あんなのから逃げられるわけないだろッ」",
"404000111_7": "「うう、こわいよぅ……」",
"404000111_8": "「泣かないで、きっと助けが――」",
"404000111_9": "「ノイズだけじゃなくて、あんな化物が出たんだぞッ!?\\n 助けなんて来るわけないッ もう終わりだッ」",
"404000111_10": "「この世の終わりか……」",
"404000111_11": "「待って……何か聞こえない?」",
"404000111_12": "「これは……まさか歌ッ!?」",
"404000111_13": "「まずはノイズを蹴散らすッ!\\n 先手必勝だッ」",
"404000111_14": "「悪くないね、一気に叩くとしようかッ!」",
"404000111_15": "「ああッ!」",
"404000111_16": "「ノイズが……倒されて……」",
"404000111_17": "「すごい……この歌は、あの人たちは……?」",
"404000111_18": "「わたしたちも続くわよッ!」",
"404000111_19": "「これでもくらうデスッ!」",
"404000111_20": "「うん、一気に片づけようッ!\\n はあ――ッ」",
"404000111_21": "「みんなに手出しはさせませんッ!」",
"404000111_22": "「おお……天使様じゃ……」",
"404000111_23": "「きらきらしてる……」",
"404000111_24": "「これ以上、誰も傷つけさせないッ!」",
"404000111_25": "「わたしたちで、護るんだッ!」"
}

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@ -0,0 +1,19 @@
{
"404000112_0": "「あとは――」",
"404000112_1": "「ああ、アイツをぶっ飛ばすだけだッ!」",
"404000112_2": "「相手が相手だ。一気呵成に攻め立てるのみッ!」",
"404000112_3": "「出し惜しみしてる場合じゃないってことだね。\\n なら――やってやろうじゃないかッ」",
"404000112_4": "「そうだ。わたしたちには――この力があるッ!」",
"404000112_5": "「こいつがあれば百人力だッ!」",
"404000112_6": "「ええ、もう昔のわたしたちじゃないわッ!」",
"404000112_7": "「全部、護り切ってみせるッ!」",
"404000112_8": "「やってやるデスッ!」",
"404000112_9": "「ヴェイグさん、力を貸してください……」",
"404000112_10": "「調ちゃん、わたしたちは――」",
"404000112_11": "「はい、みんなの援護を」",
"404000112_12": "「待たせたわね。\\n こちらの準備も万全よ」",
"404000112_13": "「ああ。\\n それじゃ全員でデカブツ退治を始めるかッ」",
"404000112_14": "「……いざ、推して参るッ!!」",
"404000112_15": "「ミーナさんッ!」",
"404000112_16": "「ええ、これで終わりよ。\\n ――ミョルニルッ」"
}

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@ -0,0 +1,68 @@
{
"404000121_0": "「戻りましたー」",
"404000121_1": "「ご苦労。こちらでもアラートの消失は確認した。\\n 対処は上手くいったようだな」",
"404000121_2": "「はい。並行世界にて当該アラートの原因と思われる敵と遭遇、\\n スクルドと共にこれを撃破することに成功しました」",
"404000121_3": "「なによりだ。ミーナくんたちも協力感謝する」",
"404000121_4": "「協力関係にあるのだから、当然よ」",
"404000121_5": "「戦闘の記録はこちらで取っておいた。\\n そちらの解析に役立ててくれ」",
"404000121_6": "「ありがとうございます」",
"404000121_7": "「…………」",
"404000121_8": "「どうかしたのか?」",
"404000121_9": "「いや、今まで多くの並行世界を見てきたが、あの敵に\\n 対抗できるほどの力を持った装者は見たことがない」",
"404000121_10": "「改めて、装者の可能性を再認識した」",
"404000121_11": "「わたしたちを褒めてくれてる……?」",
"404000121_12": "「おお、やっと認めてくれたんデスねッ!」",
"404000121_13": "「……とにかく、装者たちと手を組んだことで、\\n 世界蛇への対抗戦力はかなり高まっている」",
"404000121_14": "「そう言ってもらえるとありがたい。\\n 他の世界からの過分な協力も受けているからな……」",
"404000121_15": "「それは、デュオレリックのための聖遺物貸与のことか?」",
"404000121_16": "「ああ。聖遺物、それに装者というものは、下手をすれば国家間\\n でのパワーバランスを崩しかねないほどの力を持つものだ」",
"404000121_17": "「未曽有の脅威を相手にするためとはいえ、それを国外どころか\\n 他の世界へ貸与するなど、簡単にできることではない」",
"404000121_18": "「奏くんやセレナくん、それに我々S.O.N.G.の装者たちの力は、\\n 貸与を認めてくれた多くの世界の人の想いがあってのことだ」",
"404000121_19": "「ああ、もちろん認識している。\\n 新たなミョルニルも、そうして貸与を受けたものなのだから」",
"404000121_20": "「……」",
"404000121_21": "「……世界蛇という脅威から、この世界――並行世界も含めた\\n 世界を護るため、これからも力を貸してほしい」",
"404000121_22": "「もちろんだ。よろしく頼む」",
"404000121_23": "「……ところで、最近の『世界蛇の影』の\\n 出現頻度だけど、多くなったと思わない」",
"404000121_24": "「はい……今回の件でもそうですが、今まで出現して\\n いなかったと思われる世界での活動も確認されています……」",
"404000121_25": "「世界蛇の影は世界蛇本体が現れる先触れの1つ。\\n もちろん放置していいものじゃないのも確か」",
"404000121_26": "「今のあなたたちの戦力なら、ミョルニル無しでも退けることが\\n できるかもしれないけど――」",
"404000121_27": "「アレを何体倒しても、所詮は影、本体には何の影響もないわ。\\n だから、大事なのは――」",
"404000121_28": "「世界蛇本体との戦い……ですね」",
"404000121_29": "「ええ。これだけ影が活動しているってことは、\\n 遠からず、その時は来るわ」",
"404000121_30": "「世界蛇……それに、ウロボロスとも決着をつける時が」",
"404000121_31": "「ウロボロスも相当に厄介な相手よね……」",
"404000121_32": "「とても普通の人間とは思えなかったデスよ」",
"404000121_33": "「うん、カルマノイズみたいだった」",
"404000121_34": "「あれはウロボロスの構成員の奥の手だ。\\n ガンドの力をその身に宿すという」",
"404000121_35": "「……あれがあるから、ただの構成員であっても侮れない」",
"404000121_36": "「志はともかく、戦闘能力という意味では、\\n スクルドはウロボロスには及ばないからな……」",
"404000121_37": "「……」",
"404000121_38": "「恐らくガンド化したウロボロスメンバーであれば、\\n 君たちなら対処は可能だろう」",
"404000121_39": "「しかし、石屋のガンド化については別だ」",
"404000121_40": "「この前のあの男ね。セレナのおかげで助かったけど……」",
"404000121_41": "「ああ。我々もミレニアムパズルに眠る力――グレイプニルが\\n あれほどとは思わなかった」",
"404000121_42": "「石屋のガンド化についてはミョルニルですら確殺とは\\n いかない可能性があった。しかし、グレイプニルなら――」",
"404000121_43": "「いえ……それが、あの戦いは参考にはしないでほしい、と\\n ヴェイグさんが……」",
"404000121_44": "「どういうことだ?」",
"404000121_45": "「ええと、『グレイプニルは、捕らえることに特化した物であり、\\n 攻撃はあまり得意ではない』」",
"404000121_46": "「『さらにあの時は、グレイプニルが創り出した空間内での戦いで\\n あったため、こちらが主導権をとれた』とのことです」",
"404000121_47": "「なるほど……。\\n では通常空間において、石屋と遭遇した場合はどうなる」",
"404000121_48": "「『本来の特性である、空間隔離によって閉じこめるだけなら\\n 恐らく可能だが、撃破までは難しい』とのことです」",
"404000121_49": "「フェンリルを拘束したというその逸話の通り、\\n よくて動きを止めるまでならということか……」",
"404000121_50": "「……ならばその力、世界蛇に対しての効果は?\\n グレイプニルは、世界蛇を捕らえる檻なのだろう」",
"404000121_51": "「『それは、昔の話。\\n 今の成長した世界蛇を捕らえるのは難しいだろう』と言っています」",
"404000121_52": "「作り手であるドヴェルグの視点でも難しいか……。\\n では、グレイプニルの力についてだが――」",
"404000121_53": "「『質問ばっかりで飽きた。お前と話すのはつまらな――』って、\\n ちょっと、ヴェイグさん……ッ」",
"404000121_54": "「ヴェイグさん、あの……?\\n ……ダメみたいです。答えてくれません」",
"404000121_55": "「仕方ない。後で質問事項をまとめておく。\\n 聞き出しておいてくれ」",
"404000121_56": "「は、はい……」",
"404000121_57": "「風向きが少しずつこちらに向いてきたように思えたが……」",
"404000121_58": "「解決すべき問題はまだまだ山積みね」",
"404000121_59": "「ただ、どちらにしても簡単にはいかないでしょうね」",
"404000121_60": "「ガンド化って奴もまだよくわからねーしな……」",
"404000121_61": "「だとしても、だよッ!」",
"404000121_62": "「ああ。響くんの言う通りだ。\\n それでも我々に負けは許されない」",
"404000121_63": "「敵がいかに強大であろうと、それに打ち勝つ以外に道はない。\\n 負ければ世界ごと失われてしまう」",
"404000121_64": "「この世界、そして他の世界に暮らす無辜の人々を護るため、\\n 総員、死力を尽くすんだッ」",
"404000121_65": "「はいッ!」"
}

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@ -0,0 +1,42 @@
{
"404000131_0": "「世界蛇本体との戦い……ついに来るんだな。\\n 我々の祖先から続く、宿願を達成するときが」",
"404000131_1": "「……ええ」",
"404000131_2": "「厳しい戦いになるだろう……そう思うのに、\\n 不思議と以前ほどの恐怖を感じない。どうしてだろうな」",
"404000131_3": "「それは……」",
"404000131_4": "(きっと、ユリウスも『希望』を見出しているから。\\n わたしではなく、あの装者たちとそれを支える人々に――",
"404000131_5": "(……もっと早く、わたしが――)",
"404000131_6": "「……少し前まで、装者といえば組織の飼い犬として、無理矢理\\n 特異災害と戦うのを強制された者たちしか知らなかった」",
"404000131_7": "「自由意志も無く、ただ災害に対する対抗手段や兵器として\\n いいように育て上げられた人形。だが――」",
"404000131_8": "「あの装者たちも、それを支える者たちも、強い意志を持ち、\\n 平和のために、人々のために戦っている」",
"404000131_9": "「その力は、俺たちの知る装者とは別物だ。\\n ガンドを退け、世界蛇の影すらも凌駕している」",
"404000131_10": "「……多少戦えるとは言え、あんな真似は俺にはできない」",
"404000131_11": "「ユリウス……」",
"404000131_12": "「俺には無理でもあの装者たちなら、\\n きっとミーナの、スクルドの助けになるだろう」",
"404000131_13": "「……」",
"404000131_14": "「そしてあの装者たちを支える者たち。\\n あれこそ俺自身が目指すべき役割なのだと思う」",
"404000131_15": "「あの時、装者たちを救ったミーナの判断は正しかった」",
"404000131_16": "「我々もあのようにありたいものだ。\\n 多くの世界から、希望を託されるに足るような者たちに……」",
"404000131_17": "「……ええ」",
"404000131_18": "(ごめんなさい……あなたたちをそうできなかったのは、\\n きっとわたしが――",
"404000131_19": "(……)",
"404000131_20": "「せい――ッ!」",
"404000131_21": "「相変わらず――可愛げのない攻撃をッ!」",
"404000131_22": "「とかなんとか言いながら、しっかり防いでるデスね」",
"404000131_23": "「うん、でも結構ギリギリ……?」",
"404000131_24": "「さて、あたしらも始めるか?」",
"404000131_25": "「もう少しあっちの戦いを見ていたいデスよ」",
"404000131_26": "「仕方ないな、それじゃそっちの――」",
"404000131_27": "「うーん……」",
"404000131_28": "「どうしたの、響。考え込んで」",
"404000131_29": "「うん……ミーナさんのことでちょっと……」",
"404000131_30": "「敵がいなくなって、味方も無事。\\n 目的のミョルニルも回収できる、何が問題」",
"404000131_31": "「そんなわけないッ! ……そんなわけ、ありません。\\n 人が、たくさん亡くなったのにッ」",
"404000131_32": "「こんなやり方、ダメです……。\\n 間違ってます……」",
"404000131_33": "「…………」",
"404000131_34": "「……悩んでるなんて響らしくないよ」",
"404000131_35": "「確かに、悩んでいる暇があるなら行動するのがお前だろう?」",
"404000131_36": "「うん……、\\n わたし、ちょっとミーナさんと話して来るッ」",
"404000131_37": "「……行っちゃった」",
"404000131_38": "「そんじゃ、あのバカは放っておいて、\\n あたしらは引き続き訓練をやるか」",
"404000131_39": "「うん」"
}

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@ -0,0 +1,32 @@
{
"404000132_0": "「響くん、どうかしたのか?」",
"404000132_1": "「師匠。ミーナさん見ませんでした?」",
"404000132_2": "「いや、発令所には来ていないが……」",
"404000132_3": "「さっき買い出しに出た時に見かけたわよ」",
"404000132_4": "「急用なら、連絡してみるかい?」",
"404000132_5": "「あ、いえ。急用ってほどでもなくて。\\n 見かけたのってどの辺りですか」",
"404000132_6": "「駅前の商店街の辺りよ。\\n 駅を背にして、アーケードを住宅街の方へ歩いていたと思う」",
"404000132_7": "「住宅街の方ですね、わかりましたッ!」",
"404000132_8": "「……」",
"404000132_9": "(……わからない。考えても考えても……)",
"404000132_10": "(わたしは、どうすればよかったんだろう……)",
"404000132_11": "「世界蛇を倒すためにスクルドを作って、\\n ずっと戦ってきて……」",
"404000132_12": "(でも、その戦い方は、わたしの考えは――)",
"404000132_13": "「……」",
"404000132_14": "(あの時、なんの力もないはずの人々の想いがあったから、\\n わたしはこうしてミョルニルを再び手にできた",
"404000132_15": "(誰かを、慈しむ心。護ろうとする魂の輝き……)",
"404000132_16": "(わたしには無いもの……)",
"404000132_17": "「でも、人ならきっと、誰もが持っているはずのもの……」",
"404000132_18": "(それこそが、本当の力なのかもしれない。\\n でも――",
"404000132_19": "(……だとしたら、今までわたしが目を背けていた世界は。\\n 犠牲になった人々や、仲間たちは……",
"404000132_20": "「……見捨てたのも、殺したのも、わたし……」",
"404000132_21": "(今まで見てきた装者たちは、\\n 洗脳され、戦いのために使役される、哀れな人形",
"404000132_22": "(ただ組織の敵と定められたノイズを、敵を倒すためだけに\\n 鍛えられ、戦わされていた者たち",
"404000132_23": "(……でも、それはわたしと何が違うんだろう)",
"404000132_24": "(世界蛇を敵と定め、その敵を倒すために戦い、\\n 可能性に目を瞑り、人は無力と決めつけ、多くを見捨ててきた",
"404000132_25": "(それが当たり前と思って……)",
"404000132_26": "「わたし1人では、世界蛇は倒せない。\\n もう、とうにそんな段階は通り過ぎている」",
"404000132_27": "(そう、それが可能だったなら、\\n 最初の邂逅で終わっていたはず",
"404000132_28": "(勝てないのがわかっていて、戦っているつもりになって、\\n 多くの世界を見捨てて……",
"404000132_29": "「わたしは……なんて滑稽なの……」"
}

View file

@ -0,0 +1,29 @@
{
"404000141_0": "「フフ、もうすぐね。\\n 役者も、舞台も整ってきているわ」",
"404000141_1": "「…………」",
"404000141_2": "「あなたは不満そうね?」",
"404000141_3": "「スクルドは新たなミョルニルを手に入れ、またその協力者の\\n 装者もミレニアムパズルの力を手に入れております」",
"404000141_4": "「世界蛇本体の力とは比ぶべくもありませんが、\\n それでも、敵の戦力増強は歓迎できるものではないかと……」",
"404000141_5": "「わたしは大歓迎よ。\\n だってその方が面白いじゃない」",
"404000141_6": "「大きな希望を抱かせ、それを踏みにじる。\\n 期待が大きいほど、失敗したときの絶望は深いわ」",
"404000141_7": "「それに、なんの抵抗もしてこない相手なんてつまらないでしょ?\\n 少しくらいは障害になってくれた方が楽しいじゃない」",
"404000141_8": "「その障害が大きすぎるものとなってしまう可能性もございます」",
"404000141_9": "「あなたはずいぶん脅威を感じているみたいね。\\n ……それは、あの装者たちかしら」",
"404000141_10": "「……はい。ミョルニルについては以前の物と\\n そう大きくは変わらないと確認できております」",
"404000141_11": "「つまり、世界蛇に通用するものではありません。\\n しかし……あの装者たちは事情が異なります」",
"404000141_12": "「……続けて」",
"404000141_13": "「過去に類を見ないほどの装者の数、更にその1人1人が我々の\\n 知る装者とは比べられないほどの力を持っていること」",
"404000141_14": "「更には複数の聖遺物を同時に身に宿すという離れ業まで。\\n この短時間での成長速度には、恐ろしいものがあります」",
"404000141_15": "「スクルドだけでは脅威となる可能性は低いでしょう。\\n 結局は最大の武器であるミョルニル頼りの組織」",
"404000141_16": "「そのミョルニルが世界蛇を打倒できるものではない以上、\\n 我々の勝利は揺るぎません。ですが、あの装者たちは――」",
"404000141_17": "「このまま成長を続ければ、世界蛇の虚像をも乗り越え、\\n 世界蛇本体まで力を届かせてしまうかもしれません」",
"404000141_18": "「フフ、そう。でも、それがいいの」",
"404000141_19": "「どういうことでしょう……?」",
"404000141_20": "「世界蛇は大きくなり過ぎたわ。今以上に世界蛇の成長を\\n 促すには、ただ世界を食べさせても効果は薄いの」",
"404000141_21": "「人や動物が古来より大きく進化してきた要因、その節目には、\\n 必ずなんらかの脅威がある」",
"404000141_22": "「脅威……ですか?」",
"404000141_23": "「ええ、そうよ。今の世界蛇にとって脅威と呼べるものは\\n ほとんど存在しない。スクルドでも力不足。だから作るの」",
"404000141_24": "「作る……? まさか――」",
"404000141_25": "「わたしは世界蛇を――あの子をもっと成長させたいの。\\n 全ての世界、あらゆる可能性をも食らいつくせるように」",
"404000141_26": "「そのために必要な贄が彼女たち。だからもっともっと追い詰めて、\\n 大きく強くその糧を実らせないとね――」"
}

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@ -0,0 +1,88 @@
{
"404000211_0": "激戦・前編",
"404000211_1": "「ミーナさんッ!」",
"404000211_2": "「……何か用?」",
"404000211_3": "「あの……ごめんなさい。\\n ミーナさんが元気ないのって、わたしが無神経なことを――」",
"404000211_4": "「……違うわ。あなたのせいじゃない。\\n だから、気にしないで」",
"404000211_5": "「でも……」",
"404000211_6": "「……話はそれだけ?\\n なら、わたしはこれで――」",
"404000211_7": "「待ってくださいッ!\\n それなら……一緒に戦ってくださいッ」",
"404000211_8": "「ッ!?」",
"404000211_9": "「わたしはミーナさんたちを一緒に戦う仲間だって思ってます。\\n だから、ミーナさんもわたしたちを頼ってくださいッ」",
"404000211_10": "(仲間……そうなれたらどんなに――)",
"404000211_11": "「……そうね」",
"404000211_12": "(でも、わたしは今更――変われない……)",
"404000211_13": "「……わたし、ミーナさんが、\\n ずっと何かに悩んでいるように見えるんです」",
"404000211_14": "「……そんなことないわよ」",
"404000211_15": "「……今の笑顔だって、なんだか、無理して作っているように\\n 感じます。わたしの知ってるミーナさんは、もっと――」",
"404000211_16": "「あなたがわたしの何を知って――ッ!?」",
"404000211_17": "「はい、響ですッ!\\n ミーナさんもいますッ」",
"404000211_18": "「ギャラルホルンのアラートが確認されたッ!\\n 新たな世界蛇の影の出現が推察される。急いで戻ってくれッ」",
"404000211_19": "「はい、わかりましたッ!」",
"404000211_20": "「ミーナ、聞こえるか?」",
"404000211_21": "「ええ。\\n 世界蛇の影が出現したんでしょう」",
"404000211_22": "「そうだ」",
"404000211_23": "「先ほどS.O.N.G.の方でも確認したみたいよ。\\n これから装者たちと一緒に、並行世界を特定して対処を――」",
"404000211_24": "「……どうやら正確な情報はまだらしいな。\\n 世界蛇の影が出現したのは確かだが、状況は少し違う」",
"404000211_25": "「…‥どういうこと?」",
"404000211_26": "「出現した世界は、1つではないということだ」",
"404000211_27": "「な……ッ!?」",
"404000211_28": "「……事態は予想以上に深刻だ」",
"404000211_29": "「スクルドからの情報提供により、ギャラルホルンのアラートを\\n 解析したところ、同時につの世界の危機が観測されました」",
"404000211_30": "「4つって……どういうことだよッ!?」",
"404000211_31": "「そんな……」",
"404000211_32": "「アラートの規模やスクルドから得た情報によれば、\\n どこも世界蛇の影の出現が予想されています」",
"404000211_33": "「同時に出現する世界蛇の影……それってッ!?」",
"404000211_34": "「ええ、確か以前にも似た現象が――ッ!」",
"404000211_35": "「なッ……世界蛇の本体がどこかに降臨しているってことッ!?」",
"404000211_36": "「いくらなんでもいきなりすぎデスよッ!?」",
"404000211_37": "「まさか急にこんなことになるなんて……」",
"404000211_38": "「……いえ、まだ世界蛇本体の降臨はないと思うわ」",
"404000211_39": "「ミーナさん?」",
"404000211_40": "「ユリウス、そうよね?」",
"404000211_41": "「ああ、俺も同じ見解だ。\\n 今回の現象は世界蛇本体出現時のものとは性質が異なる」",
"404000211_42": "「それは、どういった部分なのでしょうか?」",
"404000211_43": "「本体が現れた際に、他の世界で観測される世界蛇の影は、\\n 全て実体を伴わない、いわば蜃気楼のようなものだ」",
"404000211_44": "「偶然周波数が合ってしまった通信機のように、音の代わりに\\n ただユラユラとその姿が別の世界から見えるだけ」",
"404000211_45": "「実体がないため、影響を及ぼす力も弱い」",
"404000211_46": "「つまりそれは、ギャラルホルンのアラートとして検知されない。\\n しかし、今回の件は違うだろう」",
"404000211_47": "「ギャラルホルンがアラートを発している、\\n つまりそれは、実在の脅威ということですね……」",
"404000211_48": "「ああ、そうだ」",
"404000211_49": "「しかし、こんなことは今まで一度も……」",
"404000211_50": "「影の出現は本体の先触れだ。\\n あるいは、本体の出現まで見越しているものかもしれない」",
"404000211_51": "「対処を怠れば、世界蛇本体の呼び水となってしまう。\\n 早急になんとかしなくては……」",
"404000211_52": "「現れた世界は複数……4つと言いましたが、わたしたちの\\n 知っている世界でしょうか それとも別の――」",
"404000211_53": "「……全て訪れたことのある並行世界だ。\\n それも、我々に関わりの深い世界……」",
"404000211_54": "「奏さんの世界とセレナさんの世界。\\n そして、フィーネさんやウェル博士が協力者としている世界」",
"404000211_55": "「最後に、ミョルニルをボクたちに託してくれた世界の4つです」",
"404000211_56": "「な――ッ!? そんな偶然がッ!?」",
"404000211_57": "「偶然ではないのかもしれません。それぞれの世界で少なくとも、\\n 装者のみなさんとカルマイズとの戦いはありました」",
"404000211_58": "「そして世界蛇の件でウロボロスも装者のみなさんを\\n 認識しています。だから――」",
"404000211_59": "「作為的にわたしたちに関係ある世界が選ばれた、\\n そういう可能性もあるということね……」",
"404000211_60": "「つまりウロボロスは、\\n 世界蛇の影も呼び出せるってことなの」",
"404000211_61": "「はい……」",
"404000211_62": "天羽奏のいる並行世界、特異災害対策機動部二課――",
"404000211_63": "「はあ……厄介なお客さんが来ているわね」",
"404000211_64": "「ああ、そのようだな。\\n あれがカルマイズのプラントでもある世界蛇か……」",
"404000211_65": "「正確にはその影だけどな。\\n けど、影つでも放っておいたら大変なことになる」",
"404000211_66": "「わかっている。\\n 奏、負担をかけるが俺たちも全力でサポートする」",
"404000211_67": "「二課の総力をもって、\\n あの超ド級特異災害の対処に当たるぞッ」",
"404000211_68": "セレナ・カデンツァヴナ・イヴのいる並行世界",
"404000211_69": "F.I.S.研究所日本支部――",
"404000211_70": "「なるほど、あれが……。\\n 尋常なものではありませんね」",
"404000211_71": "「マム……早くアレをなんとかしないと」",
"404000211_72": "「落ち着きなさい、セレナ。\\n いくら新たな力を得たとはいえ、あなた人では危険です」",
"404000211_73": "「戦いとは何も刃を交えることだけを指すものではありません。\\n ましてや私たちが負ければ、すべては終わってしまいます」",
"404000211_74": "「これは、あなた1人だけの戦いではない。\\n この世界に生きる私たち全員の戦いなのです」",
"404000211_75": "フィーネ、ウェル博士等、協力者たちのいる並行世界",
"404000211_76": "特異災害対策機動部二課・研究所――",
"404000211_77": "「……ついに私たちのところにまで現れたわね」",
"404000211_78": "「一応聞くが、何か策は無いか?」",
"404000211_79": "「そうね、当面はあなたとあの忍者さんでカルマノイズの対処を\\n しておいて。空の方のアレは後回しよ」",
"404000211_80": "「わかった。彼にも連絡を取ってみる」",
"404000211_81": "「……さて、どうしたものかしらね」",
"404000211_82": "風鳴八紘、シャロンのいる並行世界",
"404000211_83": "特異災害対策機動部二課――",
"404000211_84": "「あれが……話に聞いた世界蛇か……。\\n こちらの世界に出現するとは……」",
"404000211_85": "「……お姉ちゃん……」"
}

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@ -0,0 +1,15 @@
{
"404000212_0": "「住民の避難状況はどうだッ!?」",
"404000212_1": "「該当地区について現在28%程、完了しています」",
"404000212_2": "「上空の世界蛇の影に動きはあるか?」",
"404000212_3": "「カルマノイズ出現以降、大きな動きはありません」",
"404000212_4": "「そうなると、まずはカルマノイズをなんとかするべきだな……。\\n 了子くん、例の装置の準備はッ」",
"404000212_5": "「モチのロン、できてるに決まってるじゃない」",
"404000212_6": "「よしッ! それでは避難状況が50%を越えたタイミングで、\\n カルマイズ撃退作戦を開始するぞッ」",
"404000212_7": "「はあああああ――ッ!」",
"404000212_8": "「奏、作戦開始までもう少しだ。\\n カルマイズの牽制を頼んだぞッ」",
"404000212_9": "「ああ、わかってる」",
"404000212_10": "(カルマノイズ……翼の仇。\\n 足掻いて足掻いて……それでも勝てなかった相手",
"404000212_11": "「けど、今のあたしには、仲間たちと新しい力があるッ!」",
"404000212_12": "「さあ、いくらでもかかってきなッ!\\n もう、あの頃のあたしじゃないんだッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,26 @@
{
"404000221_0": "「セレナ、聞こえていますね。\\n 次はブロック先を右です」",
"404000221_1": "「はい、マム」",
"404000221_2": "「極力無駄な交戦は避けるのです。\\n ここで消耗しては、次の作戦に支障をきたします」",
"404000221_3": "「はいッ!」",
"404000221_4": "「まずは敵の数を減らすことが重要です」",
"404000221_5": "「世界蛇の影は確かに特大の脅威。\\n ですが、現状大きな動きを見せてはいません」",
"404000221_6": "「今この状況ではカルマノイズの方が厄介な相手です。\\n まずはそちらから対処をしましょう」",
"404000221_7": "「でも、カルマノイズを倒しても\\n また次のが出てきたら……」",
"404000221_8": "「その可能性は確かにあります」",
"404000221_9": "「だったら――」",
"404000221_10": "「しかし、今までの情報を見る限り、増援が出現するまでには\\n 多少のタイムラグがあると推察されます」",
"404000221_11": "「であれば、次が出現する前にあの世界蛇の影を\\n 別空間に閉じ込め、隔離してしまえばいいのです」",
"404000221_12": "「隔離……?」",
"404000221_13": "「グレイプニルの創り出す空間は、\\n 世界蛇を捕らえる檻であると聞きました」",
"404000221_14": "「ならば、世界蛇から産み落とされたモノを\\n 捕らえるのにも有効なのではないですか」",
"404000221_15": "「――ッ!? ヴェイグさんッ!」",
"404000221_16": "「はい……、わかりました」",
"404000221_17": "「マム、できるそうです。\\n ある程度、力を弱めることも」",
"404000221_18": "「ただ、それでも倒すことはできず、\\n 一時しのぎにしかならないと……」",
"404000221_19": "「今はそれで十分です」",
"404000221_20": "(それじゃ、やるぞッ!)",
"404000221_21": "(はい。お願いします)",
"404000221_22": "「いいペースです。カルマノイズの消失まで、推定120秒。\\n その後も含め、全ては貴方にかかっています。できますね」",
"404000221_23": "「はいッ!」"
}

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@ -0,0 +1,16 @@
{
"404000231_0": "「おおおおお――ッ!」",
"404000231_1": "「はあ――ッ!」",
"404000231_2": "「相変わらず良い腕をしているな。\\n 味方してくれて感謝している」",
"404000231_3": "「いえ、こんな状況ですから。\\n 政府ではなく、あなたたちとならこうして協力できます」",
"404000231_4": "「しかし、世界蛇の影か……。\\n あれはどうしたものだろうな」",
"404000231_5": "「流石の俺もあそこまでは跳べん」",
"404000231_6": "「凧を使って近づくくらいなら可能ですが、\\n それでは落とされるだけでしょう」",
"404000231_7": "「だろうな。ヘリを出しても近づかせてくれるかどうか……」",
"404000231_8": "「空のアレは後回しと言ったでしょう。\\n まずは目の前の敵をなんとかしなさい」",
"404000231_9": "「多少は伸びているとはいえ、RN式には時間制限があるのよ。\\n 無駄話で発動時間を浪費しないで」",
"404000231_10": "「おっと、すまない。\\n そうだな、まずはイズとカルマイズを片付けるとしよう」",
"404000231_11": "「そうですね。お供します」",
"404000231_12": "(世界蛇の影。今のところ動きはないけど、動き出せば\\n RN式ガングニール、天羽々斬の装備では対抗は難しい……",
"404000231_13": "「相手は空中、そうなると必要なものは――」"
}

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@ -0,0 +1,8 @@
{
"404000241_0": "「世界蛇からカルマノイズが出現ッ!\\n 同時にイズも出現していますッ」",
"404000241_1": "「くッ……オートマシンを全機出すんだッ! 急げッ!」",
"404000241_2": "「は、はいッ!」",
"404000241_3": "(アレさえ間に合っていれば……。\\n ――いや、今は無い物ねだりをしても仕方あるまい",
"404000241_4": "「なによりも人命が最優先だ。\\n とにかく今は少しでも時間を稼ぐんだッ」",
"404000241_5": "「…………」"
}

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@ -0,0 +1,24 @@
{
"404000242_0": "響たちのいる根幹世界、S.O.N.G.発令所――",
"404000242_1": "「響くんと未来くんは奏の世界へ向かってくれ」",
"404000242_2": "「わかりました」",
"404000242_3": "「翼とクリスくんはフィーネが協力者としている世界だ」",
"404000242_4": "「了解です」",
"404000242_5": "「ああ」",
"404000242_6": "「マリアくん、調くん、切歌くんの3名はセレナくんの世界を」",
"404000242_7": "「わかったわ」",
"404000242_8": "「了解」",
"404000242_9": "「了解デース……ん?\\n でもそうなると、残りつの世界はどうするデスか」",
"404000242_10": "「ああ、それは――」",
"404000242_11": "「そっちはわたしたちスクルドが担当するわ。\\n ミョルニルを貸してもらった恩もあるしね」",
"404000242_12": "「そういうことだ」",
"404000242_13": "「並行世界間とのやり取りについては、\\n スクルドが連絡員を用意してくれる」",
"404000242_14": "「リアルタイムとはいかないが、必要な状況の確認と共有は\\n できるだろう」",
"404000242_15": "「ああ、それは任せてくれ。\\n デュプリケイターを所持している人員を当てさせてもらう」",
"404000242_16": "「このチーム分けは連携を考慮した上で、デュオレリックでの\\n 対処を前提として考えている」",
"404000242_17": "「……しかし、間違いなく戦いは厳しいものになるだろう。\\n 少数精鋭で世界蛇の影に対処できるかも未知数だ」",
"404000242_18": "「しかし、お前たちの今の力であれば、決して不可能な任務では\\n ないはずだ。頼んだぞッ」",
"404000242_19": "「はいッ!」",
"404000242_20": "「ミーナさん。\\n あの、シャロンちゃんたちのことお願いします」",
"404000242_21": "「……ええ。必ず助けるわ」"
}

View file

@ -0,0 +1,25 @@
{
"404000311_0": "激戦・中編",
"404000311_1": "「本部、聞こえますかッ!」",
"404000311_2": "「来てくれたのかッ!」",
"404000311_3": "「はい、わたしと未来が。\\n 奏さんはどこに――」",
"404000311_4": "「響ッ! あれッ!\\n 向こうの方で炎が上がって――」",
"404000311_5": "「ああ、奏はあそこだ」",
"404000311_6": "「奏ちゃん、いいわッ!\\n こっちもスタンバイできたわよ」",
"404000311_7": "「ああ、ならこの一撃で終わりにしてやるッ!\\n はあ――ッ」",
"404000311_8": "「今よッ! ブースター全機起動ッ!」",
"404000311_9": "「焼き尽くせッ!」",
"404000311_10": "「……」",
"404000311_11": "「お疲れ様、奏ちゃん」",
"404000311_12": "「……倒せたのか?」",
"404000311_13": "「ええ、反応は消失。よくやったわ」",
"404000311_14": "「よしッ! あとは、あのデカブツを――」",
"404000311_15": "「奏さん――」",
"404000311_16": "「あんたたち、来てくれたんだ。\\n 助かるよ」",
"404000311_17": "「今の炎……カルマノイズを倒せたんですかッ!?」",
"404000311_18": "「そうさ。ま、二課の協力あってのことだけどね」",
"404000311_19": "「詳しい話は後だ。世界蛇の影が動き出した」",
"404000311_20": "「了解。ここからが本番ってところだね」",
"404000311_21": "「わたしたちもお手伝いします」",
"404000311_22": "「みんなでアイツを倒しましょうッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,20 @@
{
"404000312_0": "「ッ!? 危ないッ!」",
"404000312_1": "「ッ!」",
"404000312_2": "「なんとか、防げた……」",
"404000312_3": "「ありがとう、未来。助かったよ」",
"404000312_4": "「ああ、こっちもだ。\\n ありがとな」",
"404000312_5": "「しかし、アレをどうするかね……」",
"404000312_6": "「またッ!?」",
"404000312_7": "「そいつはあたしに任せろッ!」",
"404000312_8": "「ったく、何体出てくるんだよ……」",
"404000312_9": "「奏ちゃんに残念なお知らせよ。\\n ブースターがそろそろ限界みたい」",
"404000312_10": "「ブースター?」",
"404000312_11": "「あたしのブリーシンガメンの炎を強化するための装置だ。\\n ぶっつけ本番だったことを考えると、よく持った方かもな」",
"404000312_12": "「でも、それが限界ってことは――」",
"404000312_13": "「次から出てくるカルマノイズは、普通に倒すしかないって\\n ことになる。けど、ここには心強い仲間がいるッ」",
"404000312_14": "「はい、頑張りますッ!」",
"404000312_15": "「ああ。それより、余力のあるうちにアイツを仕留めないと」",
"404000312_16": "「そうですね……」",
"404000312_17": "「なんとか隙を見つけて、S2CAを叩き込みましょうッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,28 @@
{
"404000321_0": "「今ですッ! セレナッ!」",
"404000321_1": "「うんッ! ヴェイグさんッ!」",
"404000321_2": "「ああ、やるぞッ!」",
"404000321_3": "「ッ!? うううう……」",
"404000321_4": "「くそッ、やっぱり負担が大きいッ!\\n 大丈夫かッ」",
"404000321_5": "「は、はい、なんとか……」",
"404000321_6": "「マム、隔離成功しましたッ!」",
"404000321_7": "「よくやってくれました。\\n 残ったイズはこちらで対処します」",
"404000321_8": "「あなたはカルマノイズと、\\n 世界蛇の影をそのまま抑えていてください」",
"404000321_9": "「わかりました……」",
"404000321_10": "「……」",
"404000321_11": "「……どうした?」",
"404000321_12": "「全部、わたしが護れたらいいのに……」",
"404000321_13": "「それは無理だ。隔離の維持だけで精一杯なのは\\n わかってるだろ」",
"404000321_14": "「はい……でも、それでも。\\n イズと戦うのは、本当はわたしの役目なのに」",
"404000321_15": "「犠牲は仕方のないことです。\\n それを最小限に留めることが私たちの役目」",
"404000321_16": "「全てを背負い込む必要はありません。\\n これは私たち全員の戦いなのですから……」",
"404000321_17": "「……でも、誰かが犠牲になるなんて――」",
"404000321_18": "「……そっちは、わたしたちに任せておきなさいッ!」",
"404000321_19": "「マリア姉さんッ!?」",
"404000321_20": "「わたしたちも――」",
"404000321_21": "「――いるデスよッ!」",
"404000321_22": "「月読さん、暁さんもッ!」",
"404000321_23": "「来てくれましたか……」",
"404000321_24": "「セレナ、よく頑張ったわね。\\n わたしたちも一緒に戦うわ」",
"404000321_25": "「姉さん……うんッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,19 @@
{
"404000322_0": "「切歌ッ! 一気に仕留めるわよッ!」",
"404000322_1": "「がってん承知デスッ!」",
"404000322_2": "「邪魔なノイズはわたしがッ!」",
"404000322_3": "「流石は調デスッ!」",
"404000322_4": "「セレナッ! 隔離を解いてッ!」",
"404000322_5": "「うん、わかったッ!」",
"404000322_6": "「出てきて早々悪いけど、退場してもらうわッ!」",
"404000322_7": "「お帰りはあちらデスッ!」",
"404000322_8": "「やった、姉さんッ!」",
"404000322_9": "「まだよッ! 世界蛇の影を――」",
"404000322_10": "「まとめてやっつけてやるデスッ!」",
"404000322_11": "「姉さん、わたしもッ!」",
"404000322_12": "「これだけやっても効いてないデスかッ!?」",
"404000322_13": "「――ッ!? みんな、わたしの後ろにッ!」",
"404000322_14": "「……デュオレリックでの連続攻撃でも、大したダメージは\\n 与えられないみたいね」",
"404000322_15": "「うん……」",
"404000322_16": "「これは骨が折れそうね」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"404000331_0": "「多少は数は減ってきたか……」",
"404000331_1": "「そうですね。\\n まだかなりの数と、大物が残っていますけど」",
"404000331_2": "「カルマノイズか……。\\n RN式の調律ではなかなかに荷が重いな」",
"404000331_3": "「ええ。ですが、完全に攻撃が通らないわけではないようです。\\n 邪魔なイズがいなければ勝機はありそうですが……」",
"404000331_4": "「問題は制限時間だな。\\n このままイズ相手に消耗させられ続けるのは好ましくない」",
"404000331_5": "「ええ。援軍がほしいところですね」",
"404000331_6": "「こちらの状況は向こうの世界にも伝わっているはずだ」",
"404000331_7": "「もしかしたら、誰かが来てくれる可能性はあるが、\\n それを期待するのはお門違いだろうな」",
"404000331_8": "「同感です。僕らの世界の危機ですからね。\\n 可能な限り、僕らの手でなんとかするべきでしょう」",
"404000331_9": "「そうだな。ならば、もう少し足掻いてみるとしようか。\\n 少しでいい、時間を稼げるか」",
"404000331_10": "「やってみましょう。\\n イズは僕が対処を――」",
"404000331_11": "「――天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶッ!\\n この世界の危機を救う、英雄を求めているゥゥゥッ」",
"404000331_12": "「<size=40>ドクター・ウェェェェェルッ!!\\n ここに参上ッ</size>」",
"404000331_13": "「……」",
"404000331_14": "「……」",
"404000331_15": "「フッ、どうやらこの僕のための舞台は整っているようですね。\\n ――今日この時この場所が、僕の英雄譚の始まりですッ」",
"404000331_16": "「……予想外の援軍ですが、これはチャンスです」",
"404000331_17": "「ああ。ノイズがウェル博士に集まっているうちに、\\n まずはカルマイズを仕留めよう」",
"404000331_18": "「はい」"
}

View file

@ -0,0 +1,36 @@
{
"404000332_0": "「は――ッ!」",
"404000332_1": "「おおおおおおッ!!」",
"404000332_2": "「やはり生半可な攻撃では、再生されてしまうようだな」",
"404000332_3": "「そのようですね。ならば――」",
"404000332_4": "「――再生の隙を与えない、飽和攻撃ではどうでしょうッ!」",
"404000332_5": "「いい案だ。――乗ったッ!」",
"404000332_6": "「はああああ――ッ!」",
"404000332_7": "「おおおおお――ッ!」」",
"404000332_8": "「――させませんッ!」",
"404000332_9": "「まだまだ――ッ!」",
"404000332_10": "「はあああああああ――ッ!!」",
"404000332_11": "「……どうやら仕留められたようだな」",
"404000332_12": "「ええ。だいぶ消耗しましたが」",
"404000332_13": "「1体でこれでは、身体が持つかどうかだな」",
"404000332_14": "「RN式の方も同じですね」",
"404000332_15": "「くッ……新手が来るかッ!」",
"404000332_16": "「もう一度、行けますかッ!?」",
"404000332_17": "「ああ、やらいでかッ!」",
"404000332_18": "「はあ――ッ!」",
"404000332_19": "「――そいつはこっちに任せとけッ!」",
"404000332_20": "「遅くなりました」",
"404000332_21": "「なんとか無事だったみたいだな」",
"404000332_22": "「翼さん……」",
"404000332_23": "「クリスくんも。よく来てくれた」",
"404000332_24": "「はい、こちらの状況は?」",
"404000332_25": "「見ての通りだ。あの世界蛇の影に難儀している。\\n それに、奴の生み出すカルマイズにもな」",
"404000332_26": "「ええ。僕らでは1体倒すだけでかなり厳しかったので……。\\n 流石は翼さんたちですね」",
"404000332_27": "「1体倒すだけでもって……倒せたのかッ!?」",
"404000332_28": "「なんとかといったところだがな」",
"404000332_29": "「それこそ、流石は司令と緒川さんです……」",
"404000332_30": "「忘れちゃいませんか?\\n 全ては、この僕の活躍あってこそですよッ」",
"404000332_31": "「うわッ、いたのかよッ!?」",
"404000332_32": "「いたのですよッ!\\n そんなことより、今やるべきことがあるでしょうッ」",
"404000332_33": "「……そうだな。\\n あのデカブツをなんとかしないとッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,49 @@
{
"404000341_0": "「オートマシン損耗率、40%を超過ッ!」",
"404000341_1": "「残敵はッ!」",
"404000341_2": "「ノイズのおよそ60%を撃破ッ!\\n しかし、カルマイズ、世界蛇については健在ッ」",
"404000341_3": "「オートマシンの攻撃に全く怯む様子を見せませんッ!」",
"404000341_4": "(ノイズについては数を減らせている……しかし、\\n オートマシンではカルマイズや世界蛇には通用しないか",
"404000341_5": "(こういう事態に備えるため、米国と協力してヴィマーナを引き\\n 揚げたというのに準備が整う前に事態が起きてしまうとは……",
"404000341_6": "「米国側からの返答はあったかッ!?」",
"404000341_7": "「制御についてはまだ検証中とのことですッ!\\n 現時点での使用は不可能と」",
"404000341_8": "「八紘のおじちゃん……わたしたちなら、ヴィマーナを――」",
"404000341_9": "「それは許可できない」",
"404000341_10": "「でもッ! このままじゃ――」",
"404000341_11": "「命を張るのは子供の仕事ではない。\\n それは、我々大人が行うべきことだ」",
"404000341_12": "「どちらにせよ、かの戦艦は米国の研究所にある。\\n 今の状況下ではそこまでたどり着くことも不可能だろう」",
"404000341_13": "「……」",
"404000341_14": "「米国に再度の連絡をッ!\\n ありったけのオートマシンを出させるんだッ」",
"404000341_15": "「わかりましたッ!」",
"404000341_16": "(しかしオートマシンでは状況の打開までは無理だろう。\\n 何か他に手は――",
"404000341_17": "「ッ!? ノ、ノイズがッ!?」",
"404000341_18": "「どうしたッ!?」",
"404000341_19": "「消滅しました……」",
"404000341_20": "「なッ!?」",
"404000341_21": "「今のミョルニルの一撃で、ノイズの大半が消滅したようです」",
"404000341_22": "「ええ、あとはガンドと世界蛇の影ね」",
"404000341_23": "「君は……ッ!?」",
"404000341_24": "「こちらの世界を援護しに来たわ。\\n あとは、わたしたちに任せて」",
"404000341_25": "「ミーナお姉ちゃんッ!」",
"404000341_26": "「なぜ君たちが……」",
"404000341_27": "「……あの子からあなたたちのことを頼まれたの。\\n それに、世界蛇はわたしたちが倒すべき敵だから」",
"404000341_28": "「……とにかく、あの機械を退かせて。\\n さもないとまとめて吹き飛ばすことになってしまうわよ」",
"404000341_29": "「わかった。……よろしく頼む」",
"404000341_30": "「ミーナお姉ちゃん、頑張ってッ!」",
"404000341_31": "「……ええ」",
"404000341_32": "(頑張って……か)",
"404000341_33": "「一気に全て片付けるわよッ!」",
"404000341_34": "「世界蛇を……倒したのか?」",
"404000341_35": "「いえ、さっきのはその影に過ぎない。世界蛇本体じゃないわ」",
"404000341_36": "「先ほどのもので影とは……。\\n 君たちは本当にとんでもないものを相手にしているようだな」",
"404000341_37": "「……ええ。だからこのミョルニルが必要だったの。\\n 改めて感謝するわ」",
"404000341_38": "「いや、こちらこそ感謝する。\\n 助けてもらったのは我々の方だからな」",
"404000341_39": "「今、一体何が起きているのか、聞いてもいいだろうか?」",
"404000341_40": "「構わないわ。\\n わたしの知っている範囲にはなるけどね」",
"404000341_41": "「先ほどの世界蛇の影の同時出現……、\\n そんなことが起きていたのか」",
"404000341_42": "「ええ。だからわたしたちスクルドとS.O.N.G.で協力して\\n 各世界の対処を行っている状況よ」",
"404000341_43": "「……でも、変ね?」",
"404000341_44": "「何か?」",
"404000341_45": "「連絡員が来ない……。こちらの世界の対処が終わったと、\\n 伝えに行った使者が戻らないの」",
"404000341_46": "(嫌な予感がするわ……)"
}

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@ -0,0 +1,34 @@
{
"404000411_0": "激戦・後編",
"404000411_1": "「雑魚はどいてろッ!」",
"404000411_2": "「く――ッ!?」",
"404000411_3": "「やらせないッ!」",
"404000411_4": "「今度こそ――って、またッ!?」",
"404000411_5": "「キリがないね……」",
"404000411_6": "「うん。これじゃS2CAの準備が……」",
"404000411_7": "「もう少しだけ耐えてくれッ!\\n そっちに援軍が到着するはずだッ」",
"404000411_8": "「援軍……?」",
"404000411_9": "「それは、わたしたちのことなワケダッ!」",
"404000411_10": "「あーしもいるわよ♪」",
"404000411_11": "「加勢に来た。\\n 共にこの世界の危機に、抗わせてもらおう」",
"404000411_12": "「サンジェルマンさんッ!」",
"404000411_13": "「久しいな。お前たちも来ていたのか」",
"404000411_14": "「どうしてあんたたちが……」",
"404000411_15": "「着いたようだね」",
"404000411_16": "「はい」",
"404000411_17": "「頼んだよ。特異災害の対処を」",
"404000411_18": "「了解したワケダ」",
"404000411_19": "「はいはい。あーしたちに任せなさいって」",
"404000411_20": "「そういうことだ。未曽有の特異災害に際して、\\n 非公式に錬金術師協会への協力要請を行った」",
"404000411_21": "「力を合わせ、この危機を乗り越えるんだッ!」",
"404000411_22": "「さて、それでどうする?」",
"404000411_23": "「アイツを吹き飛ばすための準備がいる。\\n その間、時間を稼いでくれ」",
"404000411_24": "「わたしたちの準備が終わるまで、\\n イズやカルマイズ、世界蛇の影の相手を――」",
"404000411_25": "「お願いしますッ!」",
"404000411_26": "「了解したワケダ」",
"404000411_27": "「もっと無茶振りされるかと思ってたわ。\\n まあ、十分骨は折れそうだけど」",
"404000411_28": "「こちらは我々に任せて、\\n お前たちは準備を始めろ」",
"404000411_29": "「カリオストロ、プレラーティ。\\n 私たちでこの場を抑えるッ」",
"404000411_30": "「任せてちょーだい♪」",
"404000411_31": "「ここは通さないワケダ」"
}

View file

@ -0,0 +1,34 @@
{
"404000412_0": "「……効いていないみたいね」",
"404000412_1": "「もう、なんなのよ、あの蛇ってば~」",
"404000412_2": "「厄介なワケダ」",
"404000412_3": "「倒すのは装者たちに任せましょう。\\n 私たちは私たちの役割を果たせばいいわ」",
"404000412_4": "(しかし、一体どうやってあれを――)",
"404000412_5": "「S2CA・トライバーストッ!」",
"404000412_6": "「こんな力が――ッ!?」",
"404000412_7": "「効いている……だが――」",
"404000412_8": "「ぐううううううッ!」",
"404000412_9": "「くそッ! これでも足りないのか……」",
"404000412_10": "「あと少し……なのにッ!」",
"404000412_11": "「――この機を逃す手はないッ!\\n カリオストロッ プレラーティッ」",
"404000412_12": "「わかってるわッ!\\n あーしの全力、見せてあげるッ」",
"404000412_13": "「わたしたちの力も上乗せするワケダッ!」",
"404000412_14": "「はああああ――ッ!」",
"404000412_15": "「ッ!? おおおおおおおおッ!!」",
"404000412_16": "「はあ、はあ……やっ、たぁ……」",
"404000412_17": "「響ッ! やったねッ!」",
"404000412_18": "「……あんたたちのおかげだよ」",
"404000412_19": "「いや、私たちは最後の一押しをしただけだ」",
"404000412_20": "「にしても、とんでもない威力だったわね……」",
"404000412_21": "「あれでは跡形も残らないワケダ」",
"404000412_22": "「世界蛇の影、並びにカルマノイズの反応消失ッ!」",
"404000412_23": "「周辺のカメラにも異常なし、完全に消滅したものと思われます」",
"404000412_24": "「なんとか収めることができたか……」",
"404000412_25": "「ええ、よかったわね」",
"404000412_26": "「片付いたようだね」",
"404000412_27": "「ああ、助力感謝する」",
"404000412_28": "「返しただけだよ、借りの1つを。\\n 恩があるからね、君たちとあの子たちには」",
"404000412_29": "「その口ぶりだと、\\n まだ借りはあるって思っていいのかしら」",
"404000412_30": "「フフ、どうだろうね。それは。\\n しかし、護りたいからね。人としての仁義も、この世界も」",
"404000412_31": "「それじゃ期待しとくわ♪」"
}

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@ -0,0 +1,44 @@
{
"404000421_0": "「装者4名、そのうち3名が2つの聖遺物を纏っている。\\n 戦力としてはかなりのものではありますが……」",
"404000421_1": "「……それでも世界蛇の影を倒すには足りませんか。\\n 何か、状況打開の方法は――」",
"404000421_2": "「単発の攻撃じゃ、やっぱりダメみたいね」",
"404000421_3": "「せめて、わたしもデュオレリックができていたら……」",
"404000421_4": "「調のせいじゃないわ。\\n それにデュオレリックの数より、必要なのは爆発力よ」",
"404000421_5": "(恐らくは完全に効いていないわけじゃない……。\\n だけど、バラバラの攻撃じゃ威力が足りないんだわ",
"404000421_6": "「全員での連携で行くわよッ!\\n わたしに合わせてッ」",
"404000421_7": "「うん、姉さん」",
"404000421_8": "「わかった」",
"404000421_9": "「了解デースッ!」",
"404000421_10": "「はあああ――ッ!」",
"404000421_11": "「えいッ!」",
"404000421_12": "「はあ――ッ!」",
"404000421_13": "「デェ――スッ!」",
"404000421_14": "「……これでどうッ!?」",
"404000421_15": "「効いてる……でもッ!」",
"404000421_16": "「まだ足りないデスかッ!」",
"404000421_17": "「そんな……」",
"404000421_18": "(消耗が激しい……でもここで決めるしか方法は――)",
"404000421_19": "「畳みかけるわッ! もう一度――」",
"404000421_20": "「待ってくださいッ!」",
"404000421_21": "「マム?」",
"404000421_22": "「このままでは埒が明きません。\\n 私につ考えがあります」",
"404000421_23": "「……考え?」",
"404000421_24": "「セレナ、もう一度あの敵を隔離することはできますか?」",
"404000421_25": "「それは……できると思います。でも、倒すことは……」",
"404000421_26": "「倒す必要はありません。\\n ですが、先ほど、力を弱めることもできると言いましたね」",
"404000421_27": "「ああ、可能だ」",
"404000421_28": "「ヴェイグさんッ!?」",
"404000421_29": "「急に現れたデスッ!」",
"404000421_30": "「びっくりした……」",
"404000421_31": "「あの怪物は、世界蛇から産み落とされた存在、\\n 短時間であれば可能だと言っている」",
"404000421_32": "「なるほど、隔離空間なら、力も弱まるということね。\\n それなら、わたしたちの攻撃も通じるかもしれない」",
"404000421_33": "「そういうことです。セレナは空間隔離と維持、\\n 名で集中攻撃をしかけるのです」",
"404000421_34": "「悪くない案だ」",
"404000421_35": "「ええ、考えている時間も惜しい。\\n やるわよ、みんなッ」",
"404000421_36": "「やってやるデスッ!」",
"404000421_37": "「うん、これで終わらせようッ!」",
"404000421_38": "「行けるな?」",
"404000421_39": "「もちろんですッ!」",
"404000421_40": "「よし、行くぞッ!」",
"404000421_41": "「はいッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,22 @@
{
"404000422_0": "「今だッ! 空間を開けッ!\\n 奴をパズルに閉じ込めろッ」",
"404000422_1": "「はいッ!」",
"404000422_2": "「――くッ! オレたちが抑えつけている間にッ!」",
"404000422_3": "「みなさん、お願いしますッ!」",
"404000422_4": "「ええ、わかったわッ!」",
"404000422_5": "「うんッ!」",
"404000422_6": "「任せるデスッ!」",
"404000422_7": "「よし、空間を狭めて動きを封じるぞッ!」",
"404000422_8": "「わかりましたッ!」",
"404000422_9": "「おお、すごいデスッ!\\n これなら敵は絶対に避けられないデス」",
"404000422_10": "「狭い空間で身動きが取れてない」",
"404000422_11": "「行くわよ、2人ともッ!」",
"404000422_12": "「<size=40>はあああああッ!</size>」",
"404000422_13": "「消えた……」",
"404000422_14": "「勝ったデス……?」",
"404000422_15": "「多分……」",
"404000422_16": "「はあ、はあ……ヴェイグさん?」",
"404000422_17": "「ああ、よくやった」",
"404000422_18": "「こちらでも敵の反応の消失を確認しました」",
"404000422_19": "「うまくいってなによりです。\\n みなさん、ご苦労様でした」"
}

View file

@ -0,0 +1,24 @@
{
"404000431_0": "「雑魚を召喚するとは、追い詰められている証拠ッ!\\n この僕が今、楽に……ラァクゥニィィィエエエエエエッ」",
"404000431_1": "「おい、あいつ瘴気に飲まれてないかッ!?」",
"404000431_2": "「どうやらそのようだな……」",
"404000431_3": "「腕以外は生身ということが災いしたか……」",
"404000431_4": "「カルマノイズの性質は知っていたはずだが、\\n それでも、不用意に近づきすぎたようだ……」",
"404000431_5": "「ウェェェェアアアアアアアッ!!」",
"404000431_6": "「――仕方ありません。気絶させます」",
"404000431_7": "「――はあッ!」",
"404000431_8": "「ゲヒッ!? う……」",
"404000431_9": "「敵でも味方でもやかましいやつだな……」",
"404000431_10": "「博士のことは置いておいて、世界蛇の影をどうする?」",
"404000431_11": "「そうだな……おっさんたちは何か手は無いか?」",
"404000431_12": "「ああも空中に陣取られてはな……」",
"404000431_13": "「僕も同じです。\\n 地上に落とすことができれば、攻撃手段もありますが……」",
"404000431_14": "「空中にいては、わたしと雪音でなんとかするしかないか……。\\n しかし、火力的な不安は否めないな」",
"404000431_15": "「やるだけやるしかないだろッ!\\n ――こっちにはこれだってあるッ」",
"404000431_16": "「そうだな。共に駆けようッ!」",
"404000431_17": "「ならば俺たちは、地上のノイズとカルマノイズを担当しよう」",
"404000431_18": "「はい。\\n 翼さんたちが戦いやすいよう、援護します」",
"404000431_19": "「心強いです。ですが、瘴気には十分気を付けてください」",
"404000431_20": "「ああ、俺たちは、博士のように間合いを見誤ったりはしない。\\n まかせろッ」",
"404000431_21": "「頼んだ」"
}

View file

@ -0,0 +1,47 @@
{
"404000432_0": "「くッ、やはり火力に欠けるか……」",
"404000432_1": "「ああ。くそッ、戦えてはいるのに、\\n 仕留めきるには威力が足りないなんて……」",
"404000432_2": "「長引けばこちらが不利になる。\\n どうするか……」",
"404000432_3": "「あなたたち、もう少しだけそいつの注意を引きつけなさい」",
"404000432_4": "「フィーネッ!?」",
"404000432_5": "「何か策でも?」",
"404000432_6": "「ええ。だからそいつに地上を攻撃させないで」",
"404000432_7": "「……心得たッ!」",
"404000432_8": "「聞こえている? あれを使うわよ」",
"404000432_9": "「今かッ!? しかし、あれはまだテストも調整も……」",
"404000432_10": "「あれを修復したのはこの時のためでしょう」",
"404000432_11": "「……そうだな。\\n 確かにこの期に及んで選択の余地は無いな」",
"404000432_12": "「わかった。やってくれッ!」",
"404000432_13": "「ええ、起動させるわ」",
"404000432_14": "「風鳴司令、一体何を――ッ!?\\n この地震はッ」",
"404000432_15": "「冗談だろ……あれって――」",
"404000432_16": "「カ・ディンギル……」",
"404000432_17": "「冗談でも幻でもないわ。\\n 今日のために、修復しておいたの」",
"404000432_18": "「以前、世界蛇の影が出現した時からね。\\n あの時は戦闘にはならなかったけど」",
"404000432_19": "「カ・ディンギルならアイツを倒せるのか?」",
"404000432_20": "「元は月を穿つために作ったカ・ディンギルよ。\\n あんな出来損ないの蛇ごとき、穿てないわけないわッ」",
"404000432_21": "「――撃つわよ、射線から退きなさいッ!」",
"404000432_22": "「雪音ッ!」",
"404000432_23": "「ああッ!」",
"404000432_24": "「――穿ちなさいッ!」",
"404000432_25": "「直撃ッ! やったかッ!?」",
"404000432_26": "「いや、まだだッ! 攻撃を押し返そうとしているッ!」",
"404000432_27": "「くそッ、エネルギーが足りない……。\\n 突貫工事が裏目に出たかッ」",
"404000432_28": "「まだ、押し返されていないわッ!\\n 諦めるには早いッ」",
"404000432_29": "「ですが、このままでは……」",
"404000432_30": "「装者の力の見せどころよッ!\\n アイツにありったけをぶつけなさいッ」",
"404000432_31": "「承知ッ!」",
"404000432_32": "「ああッ! フルパワーで行くぞッ!」",
"404000432_33": "「<size=40>おおおおおおおおッ!</size>」",
"404000432_34": "「……倒せたんですか?」",
"404000432_35": "「どうだ? 奴の反応は?」",
"404000432_36": "「安心しなさい。完全に消えたわ」",
"404000432_37": "「よっしゃッ!」",
"404000432_38": "「カ・ディンギルによる砲撃、助かりました」",
"404000432_39": "「カ・ディンギルだけでは倒せなかったわ。\\n あなたたちのおかげよ」",
"404000432_40": "「ああ、また救われたな」",
"404000432_41": "「おふたりとも、見事でした」",
"404000432_42": "「いえ、わたしたちはできることをしたまでです」",
"404000432_43": "「ああ、先輩の言う通りだ」",
"404000432_44": "「とりあえず、これでひと段落だな……」"
}

View file

@ -0,0 +1,23 @@
{
"404000441_0": "「……状況を知らせて」",
"404000441_1": "「はい。この世界に続き、他の並行世界へと向かった装者の\\n みなさんも、それぞれの世界の危機を解決したようです」",
"404000441_2": "「ミョルニル無しで、しかも少数で世界蛇の影を撃退するだなんて\\n 流石は装者たちね……。あのデュオレリックの力かしら」",
"404000441_3": "「いえ、この結果についてはそれぞれの世界の協力が大きかったようです」",
"404000441_4": "「……どういうこと?」",
"404000441_5": "「直接的な力はもちろん、知識や装置などを含め、現地の人々が\\n 世界蛇の脅威へと対抗する準備を整えていたことが勝因だと」",
"404000441_6": "「S....の研究員を中心に、各世界の協力者の間で必要な情報の\\n 共有が成されていたため、対抗策が練られたとのことです」",
"404000441_7": "「もちろん装者のみなさんが中心的な役割を担ったのは間違い\\n ありませんが、それだけではなかったと報告を受けています」",
"404000441_8": "「……」",
"404000441_9": "「……こうして並行世界を越えて、人々が手を組めたなら、\\n こんな戦い方もできるんですね」",
"404000441_10": "「……ええ、そうなのかもしれないわね」",
"404000441_11": "(……人と人が手を組む、手を繋いだ可能性……)",
"404000441_12": "(わたしが切り捨ててきた可能性は、こんなにも……。\\n わたしのやってきたことは、本当に正しかったの……",
"404000441_13": "「……」",
"404000441_14": "「どうかしましたか?」",
"404000441_15": "「いえ、なんでもないわ。\\n それより、ユリウスからの連絡はあった」",
"404000441_16": "「……いえ、何故かユリウス様からの返答だけがありません」",
"404000441_17": "「……わかった。\\n わたしが直接確認しに行くわ」",
"404000441_18": "「あなたは引き続き、他の世界との連絡の橋渡しをお願い」",
"404000441_19": "「了解しました」",
"404000441_20": "まさか、S.O.N.G.本部で何かあった……?)"
}

View file

@ -0,0 +1,32 @@
{
"404000511_0": "S.O.N.G.襲撃",
"404000511_1": "「何が起きているッ!?」",
"404000511_2": "「外部より何者かによる攻撃を受けていますッ!」",
"404000511_3": "「モニター、出しますッ!」",
"404000511_4": "「なッ!? この者たちは……」",
"404000511_5": "「ウロボロス……それに、ベアトリーチェッ!」",
"404000511_6": "「敵の奇襲だとッ!?」",
"404000511_7": "「装者たちの拠点、S.O.N.G.本部への強襲を開始しました」",
"404000511_8": "「そう」",
"404000511_9": "「装者たちは恐らく今頃、我々が並行世界で召喚した、\\n 世界蛇の欠片ともいうべき蛇の相手をしているころかと」",
"404000511_10": "「帰る場所が壊されていたら、装者たちは何を思うかしらね?」",
"404000511_11": "「フフ、それじゃ、わたしも挨拶に行こうかしら」",
"404000511_12": "「本部機能を破壊させるわけにはいかんッ!\\n 潜航して離脱するんだッ」",
"404000511_13": "「ダメですッ! 既に外装に損傷を受けており、\\n 潜航に耐えられませんッ」",
"404000511_14": "「くッ……装者たちとの連絡はッ!」",
"404000511_15": "「無理だ。こちらの通信も封じられているし、\\n 連絡員との接触ができる状況ではない」",
"404000511_16": "「……質問したい。\\n 襲ってきている敵、あれらはイズの特性があるのか」",
"404000511_17": "「いや、それはない。ガンド――そちら風に言えばカルマノイズの\\n 力を引き出してはいるが、敵を炭化させる力はない」",
"404000511_18": "「ならば俺が出る。俺が時間を稼ぐ間に、各員、本部離脱の\\n 算段を立てるんだッ」",
"404000511_19": "「待ってくださいッ! ノイズの特性は無いとは言え、\\n カルマイズと同質の瘴気が検出されています」",
"404000511_20": "「生身での長時間の接触は危険ですッ!」",
"404000511_21": "「異変を感じたらすぐに退く。\\n それでも、今は少しでも時間を稼がねばならん時だ」",
"404000511_22": "「そして、装者のいない今、それができるのは俺だけだろう」",
"404000511_23": "「……わかりました。\\n でも、それならボクは最後まで司令をここからサポートします」",
"404000511_24": "「エルフナインちゃん、そこは『ボク』じゃなくて\\n 『ボクたち』って言ってね」",
"404000511_25": "「そうそう。\\n 司令の無茶をサポートするのが俺らの仕事だしね」",
"404000511_26": "「お前たち……」",
"404000511_27": "「本部離脱及び本部機能の移転は他の人員に任せます。\\n 司令は心置きなく戦ってください」",
"404000511_28": "「なんなら、まとめて倒してくれると話が早いんですけどね」",
"404000511_29": "「フッ……そうだな。\\n ならば今だけは、暴れさせてもらおうッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,56 @@
{
"404000512_0": "「あれは――ウロボロスッ!?\\n まさか、装者たちの拠点であるS.O.N.G.をつぶそうとッ!?」",
"404000512_1": "「とにかく急がないと。今、装者は全員出払っている状態、\\n あそこには戦える者はいないはず――」",
"404000512_2": "(あと少し――あれはッ!?)",
"404000512_3": "「……」",
"404000512_4": "確か、S.O.N.G.司令の――ウロボロスに囲まれているッ!)",
"404000512_5": "「……ここから先は通行止めだ。\\n 通りたければこの俺を倒してからにするんだな」",
"404000512_6": "「なんの力もない一般人が偉そうに……」",
"404000512_7": "「邪魔をすると言うなら、死んでもらうだけだッ!」",
"404000512_8": "「くッ、早く逃げてッ!」",
"404000512_9": "(ダメ――間にあわないッ!)",
"404000512_10": "「<size=40>おおおおおおおおおお――ッ!</size>」",
"404000512_11": "「ぐああああああッ!?」",
"404000512_12": "「がふッ!?」",
"404000512_13": "「さあ、次は誰だッ!」",
"404000512_14": "「なッ!? 倒した……?」",
"404000512_15": "(どういうこと……?\\n あの人は、一体何者",
"404000512_16": "「それでしたら、えっと……なんとかって装置を1つ師匠に\\n 貸すのはどうですか」",
"404000512_17": "「……デュプリケイターのこと? どうして?」",
"404000512_18": "「師匠に向こうの援護に行ってもらえば、\\n 安心できるかなって思いまして」",
"404000512_19": "「どういうこと?\\n ただの人間じゃウロボロスと渡り合うなんて――」",
"404000512_20": "「……あのおっさんはただの人間、って言っていいのか?」",
"404000512_21": "「アハハ……」",
"404000512_22": "「とにかく、聖遺物の力も使えない人物じゃ話にならないわ」",
"404000512_23": "「聖遺物とかギアが無くても、強い人は強いんですよ」",
"404000512_24": "「まさか……本当に? 何も持たないただの人が、ガンドの力を\\n 宿したウロボロスよりも強い、なんてことがあるの……」",
"404000512_25": "「と、とにかく合流しないとッ!」",
"404000512_26": "「戻ってきたか」",
"404000512_27": "「え、ええ……状況について教えて?」",
"404000512_28": "「見ての通りだ。本部が襲撃を受け、離脱のための時間稼ぎに\\n 俺が出てきたというところだ」",
"404000512_29": "「……ユリウスも一緒なの?」",
"404000512_30": "「ああ。まだ本部の中にいるはずだ」",
"404000512_31": "「よかった……」",
"404000512_32": "「ッ!? 避けろッ! おおおおお――ッ!!」",
"404000512_33": "「えッ!?」",
"404000512_34": "「がはッ!?」",
"404000512_35": "「司令さんッ!?」",
"404000512_36": "「あなたに、礼を言わねばなりませんね」",
"404000512_37": "「お前は……石屋ッ!」",
"404000512_38": "「その只人とは思えない、規格外の戦闘者には\\n 手を焼いていたのですよ」",
"404000512_39": "「あなたのおかげで、隙をつくことができました」",
"404000512_40": "「ッ!? わたしの……せい?」",
"404000512_41": "「う……くッ……」",
"404000512_42": "「……私の一撃を受けて、まだ息があるとは。\\n 心底驚嘆に値しますね」",
"404000512_43": "「しかし、もう動けないでしょう」",
"404000512_44": "「……石屋、そろそろ行くわよ」",
"404000512_45": "「ベアトリーチェッ!!」",
"404000512_46": "「あらミーナ、戻ってきたのね」",
"404000512_47": "「ベアトリーチェッ! ここで……お前をッ!」",
"404000512_48": "「私がいる限り、それは無理というものです」",
"404000512_49": "「くッ……」",
"404000512_50": "「ベアトリーチェ様。この場は私に」",
"404000512_51": "「そう。わかったわ」",
"404000512_52": "「待ちなさいッ!」",
"404000512_53": "「それはこちらの台詞です。\\n ベアトリーチェ様の邪魔はさせません」"
}

View file

@ -0,0 +1,44 @@
{
"404000521_0": "「さて、それではあなた諸共、\\n ミョルニルを破壊させていただきます」",
"404000521_1": "「――やれるものなら、やってみなさいッ!」",
"404000521_2": "「くッ! それなら――ッ!」",
"404000521_3": "「当たらない……どうしてッ!」",
"404000521_4": "「いかに威力が高かろうとも、ただの直線的な攻撃。\\n 発動の瞬間さえ見切れば、避けるのは簡単です」",
"404000521_5": "「意思なきガンドなどなら当たるでしょうが、\\n それと私を一緒にしてもらっては困りますね」",
"404000521_6": "(どうすれば……ッ!\\n コイツを倒さないといけないのに――ッ",
"404000521_7": "(わたしのせいで、あの人は倒れた。\\n せめてわたしが代わりに、S.O.N.G.を護らないと)",
"404000521_8": "(だけど、わたしの力じゃコイツを倒すのは――)",
"404000521_9": "(なんて……無様なの。軽んじていた『人』に助けられ、\\n 私じゃその代わりすら務められない……",
"404000521_10": "「さて、それでは片付けさせてもらいましょう。\\n ミョルニルが無くなれば、スクルドはただの烏合の衆」",
"404000521_11": "「またこの襲撃が成功し、厄介な装者たちの大本を排除すれば、\\n もはや我々にとっての障害は無くなります」",
"404000521_12": "(……それに、わたしよりも敵の方が\\n 『人』を評価していたなんて……",
"404000521_13": "「……」",
"404000521_14": "「思えば長いつきあいでしたね。スクルドも。\\n しかし、これでそれも終わりで――」",
"404000521_15": "「おおおおおおッ!!」",
"404000521_16": "「なッ!? うぐッ!?」",
"404000521_17": "「はあ、はあ……ふう……」",
"404000521_18": "「まさか、その傷でまだ動けるとは……」",
"404000521_19": "「……ミーナくん、本部を頼む。\\n 俺はコイツを引き受ける」",
"404000521_20": "「その怪我で戦うつもりなのッ!?」",
"404000521_21": "「ああ、それが俺のするべきこと――役割だからな」",
"404000521_22": "「するべきこと……」",
"404000521_23": "「……君が今、するべきことはなんだ?\\n ここで戦いを見ていることか 違うだろう」",
"404000521_24": "「……わかったわ。\\n 必ずみんなを、あなたの仲間も救ってみせるッ」",
"404000521_25": "「……ああ、頼んだ」",
"404000521_26": "「律儀に待ってくれるとはな。\\n 不意打ちをしてきた割には紳士的な対応だ」",
"404000521_27": "「いえ、あなたの頑丈さに驚かされただけですよ」",
"404000521_28": "「その傷では立っているのがやっとでしょう?\\n あのまま寝ていればよかったものを」",
"404000521_29": "「寝ているなどできるわけがないだろう。\\n ――こちとらまだ勤務時間中なんでなッ」",
"404000521_30": "「くッ、どこもかしこも敵だらけ……」",
"404000521_31": "「お前はッ!? スクルドの――」",
"404000521_32": "「邪魔よッ!」",
"404000521_33": "「ウロボロスの進行は?」",
"404000521_34": "「司令がある程度抑えてくれてはいますが、\\n 何名かの侵入を許してしまっている状況です」",
"404000521_35": "「警備用のシャッターを下ろしたぐらいじゃ、\\n 足止め効果は薄いか……」",
"404000521_36": "「くそッ! 自衛隊はまだ来ないのかッ!」",
"404000521_37": "「装者のみなさんが戻るまで、なんとかボクたちで――」",
"404000521_38": "「お邪魔するわね」",
"404000521_39": "「ッ!?」",
"404000521_40": "「ベアトリーチェ……」",
"404000521_41": "「まさか、こんな早く……」"
}

View file

@ -0,0 +1,77 @@
{
"404000522_0": "「わたしを止めたいんでしょう?」",
"404000522_1": "「せっかくこちらから来てあげたんだから、\\n やってみたらどう」",
"404000522_2": "「くッ!」",
"404000522_3": "「……」",
"404000522_4": "「……」",
"404000522_5": "「……あなたの目的は、なんですか?」",
"404000522_6": "「……目的? そんなの、\\n あの子の――世界蛇の成長に決まっているでしょ」",
"404000522_7": "「そのためにボクたちは邪魔だということですか?」",
"404000522_8": "「フフ、装者でもない人間が、\\n 果たして邪魔になる存在になりえるかしら」",
"404000522_9": "「ミーナッ!?」",
"404000522_10": "「……まったく、石屋は何をしているの?」",
"404000522_11": "「それにしてもミーナ、随分と優しい攻撃をするのね?\\n ここにいる者たちを巻き込まないためかしら」",
"404000522_12": "「ベアトリーチェッ!\\n その人たちには指一本触れさせないわ」",
"404000522_13": "「どうして? 別にいいじゃない。\\n 装者でもないただの人間なんだから」",
"404000522_14": "「装者がいないと何もできないか弱い存在。\\n それがあなたたち、そうでしょう」",
"404000522_15": "「……黙って聞いていればふざけたことを」",
"404000522_16": "「落ち着いてッ!」",
"404000522_17": "「そうそう、黙っているのが賢明よ。\\n ここにはあなたたちを護ってくれる装者はいないんだから」",
"404000522_18": "「……確かに、\\n ボクたちには装者のみなさんのような力はありません」",
"404000522_19": "「だけど、ボクたちは、装者に護られる存在じゃない、\\n 装者のみなさんと一緒に、戦うのがボクたちS.O.N.G.です」",
"404000522_20": "「力はないかもしれませんけど、\\n あなたなんかには負けませんッ」",
"404000522_21": "「…………」",
"404000522_22": "「フフ、威勢がいいわね」",
"404000522_23": "「決めたわッ!\\n 響から憎しみを引き出させるための糧」",
"404000522_24": "「何を――」",
"404000522_25": "「光栄に思い、犠牲となりなさい」",
"404000522_26": "「いけない――ッ!」",
"404000522_27": "「……え?」",
"404000522_28": "「エルフナインちゃんッ!!」",
"404000522_29": "「――そんな、嘘だろッ!?」",
"404000522_30": "「あれ……?\\n 攻撃されたはずなのに……一体何が」",
"404000522_31": "「よかった……無事……みたいね。\\n ……怪我は、ない」",
"404000522_32": "「はい、ボクは大丈夫――ッ!?」",
"404000522_33": "「ミーナさんッ!?」",
"404000522_34": "「そんな……ボクを庇って……」",
"404000522_35": "「それに、その身体……」",
"404000522_36": "「あら、予想外の結果ね」",
"404000522_37": "「世界蛇を倒すだけの命令しか与えられていない\\n 哀れな人形が、まさか人を庇う行動を取るなんて」",
"404000522_38": "「ミーナッ!!」",
"404000522_39": "「ミーナさん、しっかりしてくださいッ!」",
"404000522_40": "(わたしは……ここまでなの……)",
"404000522_41": "「くッ……、マスター……ごめんなさい……」",
"404000522_42": "「…………」",
"404000522_43": "「ベアトリーチェ様」",
"404000522_44": "「あら石屋。どこで油を売っていたの?」",
"404000522_45": "「いえ、あの規格外の者に抵抗を受けておりまして。\\n それより、装者たちが帰還してきたようです」",
"404000522_46": "「外の同胞はほぼ制圧されつつあります。\\n そろそろこの場に現れるかと」",
"404000522_47": "「そう、なら頃合ね。\\n 予定していた贄はちょっと別のものになっちゃったけど」",
"404000522_48": "「あれは……スクルドの――」",
"404000522_49": "「――みんなッ!」",
"404000522_50": "「あら響、遅かったわね」",
"404000522_51": "「貴様は……ベアトリーチェッ!」",
"404000522_52": "「親玉自ら攻め込んできたってのかッ!?」",
"404000522_53": "「あなたたちがいないから、少し相手をしてもらってたの。\\n もっとも……ちょっと遊びすぎてしまったけどね」",
"404000522_54": "「あれは……あそこに倒れてるのって……」",
"404000522_55": "「――ミーナさんッ!?」",
"404000522_56": "「そんな……ッ」",
"404000522_57": "「あの身体……」",
"404000522_58": "「自動人形……デス?」",
"404000522_59": "「ベルちゃん……ッ!」",
"404000522_60": "「貴様……ッ!」",
"404000522_61": "「上等だ……ここで決着を――」",
"404000522_62": "「せっかちね。\\n 今日でなくてもすぐにその機会は来るわ」",
"404000522_63": "「なんですってッ!?」",
"404000522_64": "「フフ、今日は、あなたたちに伝えたいことがあって来たの」",
"404000522_65": "「伝えたいこと……?」",
"404000522_66": "「もうすぐ、世界蛇をこの世界に降臨させるわ」",
"404000522_67": "「――ッ!?」",
"404000522_68": "「あなたたちの抗いが強ければ強いほど、あの子はより成長する」",
"404000522_69": "「あー、楽しみだわッ!」",
"404000522_70": "「狂人が……」",
"404000522_71": "「じゃあね。世界蛇の降臨の時にまた会いましょう?」",
"404000522_72": "「このまま返すと――」",
"404000522_73": "「思うなッ!」",
"404000522_74": "「その力は次の機会に残しておいてちょうだい。\\n あなたたちの最期の機会にね」"
}

View file

@ -0,0 +1,73 @@
{
"404000611_0": "ミーナの真実",
"404000611_1": "「くそッ! なんてざまだッ!\\n 敵の襲撃を予想できないとは、完全に俺の落ち度だ」",
"404000611_2": "「司令ッ!?\\n 重傷なんですよ、安静にしていないとッ」",
"404000611_3": "「この程度、飯食って寝れば治る。\\n それに、今は休んでいられるような状況ではないだろう」",
"404000611_4": "「それより、被害状況を知らせてくれ」",
"404000611_5": "「通信機器、各種データなどは無事です。\\n 奪われた形跡もありません」",
"404000611_6": "「外装や隔壁については被害甚大。\\n 修理が完了するまで、潜航移動は不可能です」",
"404000611_7": "「かろうじて水上移動はできますが、機関部にも被害があるため、\\n 低速での航行がせいぜい、といったところですね」",
"404000611_8": "「人的被害についてはこちらに。\\n ……司令のおかげで最小限に抑えられたようですが……」",
"404000611_9": "「……くッ!\\n それでも、これだけの被害を出してしまった……」",
"404000611_10": "「それと、スクルドのミーナさんが……」",
"404000611_11": "「……そうか」",
"404000611_12": "「…………」",
"404000611_13": "「ミーナさん……」",
"404000611_14": "「……各並行世界の迎撃は?」",
"404000611_15": "「はい、そちらは滞りなく解決しました。\\n 各並行世界との協力体制を築いていたおかげです」",
"404000611_16": "「ならばあとはこちらの戦いだな。\\n 世界蛇をこの世界に降ろすと言っていたと聞いたが」",
"404000611_17": "「確かにそう言っていたわ。ベアトリーチェ自らね」",
"404000611_18": "「奴は、我々を利用し、世界蛇を成長させると言っていました。\\n 間違いなく、この世界に世界蛇を降ろすつもりだと思います」",
"404000611_19": "「戦いの舞台は我々の世界に固定されたということか……」",
"404000611_20": "「そうなると、対策についてスクルドとも\\n 相談したいところだが――」",
"404000611_21": "「それなら俺が聞こう」",
"404000611_22": "「戻りました」",
"404000611_23": "「あの、ミーナさんは――」",
"404000611_24": "「容態は、大丈夫なんですかッ!?」",
"404000611_25": "「……それは……」",
"404000611_26": "「…………」",
"404000611_27": "「大丈夫……ではないな。今はまだ活動停止していないが。\\n まずはそれから説明しよう」",
"404000611_28": "「活動停止……?」",
"404000611_29": "「ミーナについて、君たちも見ただろうが、\\n その正体は人間ではない」",
"404000611_30": "「彼女は、遥か昔、スクルド結成時のメンバーの1人が\\n 作り上げた、今でいうところの自動人形だ」",
"404000611_31": "「自動人形……やっぱり」",
"404000611_32": "「世界蛇と戦うためには、ミョルニルを使いこなす必要がある。\\n しかし、普通の人間にはそれを扱うことはできない」",
"404000611_33": "「ミーナは、その扱いの極めて難しいミョルニルの制御を\\n 目的として作られたのだ」",
"404000611_34": "「なるほど、だから彼女だけにミョルニルの制御ができていたのか」",
"404000611_35": "「そうだ」",
"404000611_36": "「ミーナにミョルニルを制御させることに成功したスクルドは、\\n 順調に世界蛇の眷属を倒していった」",
"404000611_37": "「しかし、そこに世界蛇を神と崇めるウロボロスが立ちはだかり、\\n 一度スクルドは壊滅した……」",
"404000611_38": "「その時に、ミーナを作ったマスターも――」",
"404000611_39": "「……そんな」",
"404000611_40": "「1人生き残ったミーナは、マスターの遺志を継ぎ、\\n 世界蛇を倒すため、組織を再結成した」",
"404000611_41": "「それが、今のスクルドだ」",
"404000611_42": "「……ミーナさん以外の\\n スクルドの人たちは普通の人間なんですか」",
"404000611_43": "「ああ。世界蛇の脅威を知り、共に戦おうと志す者たち、\\n その遺志を継いだ子孫が、俺たちスクルドのメンバーだ」",
"404000611_44": "「あいつは、一体どんだけ長い間、世界蛇と戦ってきたんだ?」",
"404000611_45": "「それは俺にもわからない……」",
"404000611_46": "「あの……、\\n それで結局、ミーナさんは治るんですか……」",
"404000611_47": "「……正直、難しいだろう」",
"404000611_48": "「そんなッ!」",
"404000611_49": "「スクルドのデータベースに、\\n ミーナについての資料は残されてはいるが……」",
"404000611_50": "「それは先史文明期以前のものであり、\\n 全てを読み解ける者は、今のスクルドにはいない」",
"404000611_51": "「読めない以上、中身についても判別できない。\\n ミーナについての資料がどれだけあるのかも不明だ」",
"404000611_52": "「読めない資料……でも、先史文明期に関係するなら、\\n もしかしたら並行世界のフィーネさんに頼れば――」",
"404000611_53": "「それだッ!」",
"404000611_54": "「確かにそれなら可能性はある……、\\n しかし……」",
"404000611_55": "「何か問題があるんですか?」",
"404000611_56": "「……ミーナがそれまで持たないだろう。\\n 損傷度合いは激しく、数日持つかどうか……」",
"404000611_57": "「デュプリケイターを貸し、フィーネを連れて来てデータを\\n 確認してもらい、処置を頼む。とても間に合うとは思えない」",
"404000611_58": "「それにミーナは世界蛇が発生した世界で生まれた自動人形だ。\\n 聞く限り、そのフィーネは世界蛇の存在を知らない」",
"404000611_59": "「大きく根幹から世界が変わってしまっている。それではいくら\\n フィーネといえども、一朝一夕でなんとかするのは無理だろう」",
"404000611_60": "「けどそれじゃ、打つ手なしってことなのかよ……」",
"404000611_61": "「……少なくとも、我々にできることはない」",
"404000611_62": "「いえ……まだです」",
"404000611_63": "「エルフナインちゃん?」",
"404000611_64": "「ユリウスさん。\\n ボクにその資料をあるだけ見せてもらえませんか」",
"404000611_65": "「構わないが、解析するつもりか?」",
"404000611_66": "「はいッ! 世界も時代も違うとはいえ、\\n 自動人形は錬金術の領域でもあります」",
"404000611_67": "「ボクの中にあるキャロルの知識なら、\\n あるいは紐解けるかもしれません……」",
"404000611_68": "「それに、ミーナさんはボクを庇って倒れたんです。\\n だから、ボクが絶対に助けてみせます」",
"404000611_69": "「……わかった。ならばすぐにデータを送る。\\n ……ミーナのことを頼む」",
"404000611_70": "「はい、必ず助けてみせますッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,66 @@
{
"404000621_0": "「ミーナくんについてはエルフナインくんに任せるとして、\\n 世界蛇のことについて聞かせてもらえるか」",
"404000621_1": "「構わない。\\n 俺でわかることなら、なんでも答えよう」",
"404000621_2": "「ではまず、時間的猶予はどれくらいあると思う?」",
"404000621_3": "「……これまでの奴らの動きから予測するに、\\n 恐らくは週間から日といったところだろう」",
"404000621_4": "「たったそれだけの時間しかないのか……」",
"404000621_5": "「ああしてベアトリーチェ本人が宣言するくらいだ。\\n 既に世界蛇降臨の準備は整っている可能性が高い」",
"404000621_6": "「だが、今現在この世界に先触れとも言える影の出現などの\\n 現象は起きていない」",
"404000621_7": "「その辺りから、スクルドが保有する過去のデータと\\n 見比べて出した結論だ」",
"404000621_8": "「影……そうか。先に現れる世界蛇の影さえ倒せれば――」",
"404000621_9": "「世界蛇本体の出現を防げるデスッ!」",
"404000621_10": "「ベアトリーチェたちが関与していない世界であれば、\\n その方法で、防げるかもしれない」",
"404000621_11": "「しかし、ベアトリーチェが直接降臨の儀式を行うとなると話は別だ」",
"404000621_12": "「確かに……前の時は、世界蛇の影は倒せたのに、\\n 世界蛇の本体が出現した……」",
"404000621_13": "「ベアトリーチェに、降臨の儀式をされたから……」",
"404000621_14": "「では、ライブをさせないというのはどうだろうか?\\n ライブが降臨の儀式になるのであれば、それを防げば――」",
"404000621_15": "「いや、過去の事例を見ても、ライブと降臨の儀式は関係していない」",
"404000621_16": "「なッ!?\\n それじゃ、奴らはどうやって世界蛇を降臨させているんだ」",
"404000621_17": "「詳しい方法はわからない。\\n だが、先ほども言ったように降臨までの期日の推測はできる」",
"404000621_18": "「先代たちが残してくれた、スクルドのデータからな」",
"404000621_19": "「……でも、ライブと降臨の儀式が関係していないのなら、\\n どうして、前の時は、ライブをしたんですか」",
"404000621_20": "「そうデスよッ! どうしてそんな面倒なことを?」",
"404000621_21": "「さあな、奴の考えることなど、俺たちには理解できない」",
"404000621_22": "「まさか、ただの遊び、とでもいうの……?」",
"404000621_23": "「そうかもしれないな」",
"404000621_24": "「……降臨は防げない。\\n ――なら、戦って勝つしかないってことですね」",
"404000621_25": "「それが一番わかりやすいな」",
"404000621_26": "「ああ。この国、ひいてはこの世界を護るのは当然のこと。\\n それこそ防人冥利につきるというものだ」",
"404000621_27": "「ええ。わたしたちの大事なこの世界、\\n 世界蛇やウロボロスなんかの好きにはさせないわ」",
"404000621_28": "「みんなで勝とう」",
"404000621_29": "「ケチョンケチョンにしてやるデス」",
"404000621_30": "「もちろん、わたしも戦うよ」",
"404000621_31": "「うん、みんながいるなら、きっと勝てるッ!」",
"404000621_32": "「…………」",
"404000621_33": "「――その意気だッ!\\n 奴らがこの世界を狙ったことを後悔させてやれッ」",
"404000621_34": "「はいッ!」",
"404000621_35": "「……君たちの強さの理由が少しわかった気がする」",
"404000621_36": "「どんな状況でも前へ、未来へと進む心の強さ。\\n 俺たちよりもよほど未来スクルドを名乗るのに相応しいな」",
"404000621_37": "「君たちと同盟を結べてよかった。改めてそう思う。\\n 我々もできる限りのことはしよう」",
"404000621_38": "「ああ、頼りにしている」",
"404000621_39": "「降臨までに起こり得る超常現象や\\n ウロボロス側の動きについても見解を聞かせてほしい」",
"404000621_40": "「それについては難しいな。世界蛇の影やガンドが出現するのは\\n 間違いないと思うが、それ以外に何が起きるかは予想できない」",
"404000621_41": "「わざわざベアトリーチェ本人が宣戦布告しにきたくらいだ。\\n 降臨までにも何かしらの仕掛けを打ってくる可能性が高い」",
"404000621_42": "「ウロボロス次第、ということか」",
"404000621_43": "「ああ」",
"404000621_44": "「ならばこちらも相応の警戒が必要だろう」",
"404000621_45": "「装者は来るべき有事に備え、\\n 各自万全の体制を整えてほしい」",
"404000621_46": "「はいッ!」",
"404000621_47": "「オペレーター陣は先ほどの襲撃データを元に、敵組織の解析と\\n 世界蛇についてわかる限りのことをまとめるんだ」",
"404000621_48": "「ほんの少しでもいい、\\n 我々の勝率を上げるために全力を尽くせッ」",
"404000621_49": "「はいッ!」",
"404000621_50": "「了解です」",
"404000621_51": "「調査部については政府や関係機関との折衝、それに各地の監視や\\n 避難計画の遂行などを進めてくれ」",
"404000621_52": "「はい、わかりました。\\n 帰還次第、そちらの任務に入ります」",
"404000621_53": "「頼むぞ」",
"404000621_54": "「スクルドについては、各世界との連絡を担当してほしい。\\n 今は、他の世界へ装者を動かすのは難しいからな」",
"404000621_55": "「ああ、わかった。我々に任せてくれ」",
"404000621_56": "「感謝する」",
"404000621_57": "「ウロボロスそして世界蛇との決戦まで時間は少ない。\\n やれるだけの準備を整え、奴らを迎え討つぞッ」",
"404000621_58": "「戦いが終わったら、有休取らせてくださいね」",
"404000621_59": "「フッ、勝った後なら好きにしろ。\\n ついでに、旅行でもなんでも俺が奢ってやるッ」",
"404000621_60": "「本当ですかッ!? やったッ!」",
"404000621_61": "「もう……」",
"404000621_62": "「エルフナインくんにはミーナくんの治療を最優先に\\n 行ってもらっている」",
"404000621_63": "「その分、お前たちの負担も増えるだろうが、頼んだぞ」"
}

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@ -0,0 +1,56 @@
{
"404000622_0": "「みんな、少しいいだろうか?」",
"404000622_1": "「どうしたの?」",
"404000622_2": "「ああ。この前、それぞれ別の世界で\\n 世界蛇の影と戦っただろう」",
"404000622_3": "「戦力的にも万全とは言えない状況だった。\\n それぞれどんな方法で、アレを撃退したのかと思って」",
"404000622_4": "「そう言えば、その辺りを話す機会が無かったわね」",
"404000622_5": "「いいわ。情報を共有しましょう」",
"404000622_6": "「立花たちはやはりS2CAを使ったのか」",
"404000622_7": "「はい。でもその前に、カルマノイズを奏さんが\\n 人で倒してました」",
"404000622_8": "「1人で倒せるなんて……」",
"404000622_9": "「驚きデス……」",
"404000622_10": "「やっぱり、デュオレリックの力かしら?」",
"404000622_11": "「それもありますけど、\\n ブースターとかいうものを使ってました」",
"404000622_12": "「ブースター?」",
"404000622_13": "「はい。向こうの二課で作ったもので、奏さんの炎を\\n 増幅させる装置みたいです」",
"404000622_14": "「攻撃を増幅……なるほどね。\\n 人では足りない火力をそうやって補って……」",
"404000622_15": "「最後は壊れちゃったみたいですけど、\\n カルマイズにも勝つことができました」",
"404000622_16": "「あとはサンジェルマンさんたちも手伝ってくれたので」",
"404000622_17": "「そうか、向こうには錬金術師協会もいたな」",
"404000622_18": "「わたしたちは、マムとセレナのおかげね」",
"404000622_19": "「そうデス」",
"404000622_20": "「うん、最終的にはセレナのグレイプニル頼りだった」",
"404000622_21": "「あれって、そんなにすごい力があるのか?」",
"404000622_22": "「ええ。グレイプニルで作られるミレニアムパズルは、\\n 世界蛇を閉じ込める檻でもあるから、それを利用してね」",
"404000622_23": "「マムの発案デスッ!」",
"404000622_24": "「うん、うまくいってよかった」",
"404000622_25": "「わたしたちの方は、\\n カ・ディンギルの砲撃で勝利することができた」",
"404000622_26": "「えええええッ!?」",
"404000622_27": "「それはまた……すさまじい方法で勝ったのね……」",
"404000622_28": "「カ・ディンギルって、旧リディアンの……」",
"404000622_29": "「向こうのフィーネがおっさんと共謀して修復してたんだとよ。\\n 準備がいいこった……」",
"404000622_30": "「……なんだかわたしたち以上に参考にならなそうな勝ち方ね」",
"404000622_31": "「確かに、そうかもしれないな……」",
"404000622_32": "「……ミーナさんのところはどうだったんでしょう?」",
"404000622_33": "「わからない。ただ、わたしたちより戻りが早かった\\n ということはそれだけ早期解決ができたんだろう」",
"404000622_34": "「あっちにはミョルニルがあるしな。\\n 世界蛇の影やカルマイズならあれで倒せたはずだ」",
"404000622_35": "「でも、その後戻った彼女は、\\n エルフナインを庇って、ベアトリーチェに……」",
"404000622_36": "「わたしたちがもっと早く戻れていたら……」",
"404000622_37": "「うん……」",
"404000622_38": "「そうデスね……」",
"404000622_39": "「過ぎたことを悔やんでも仕方ない。\\n エルフナインを信じて待とう」",
"404000622_40": "「ああ。きっとあいつならなんとかしてくれる」",
"404000622_41": "「……戦力的にも、あの人の不在は痛いわね」",
"404000622_42": "「世界蛇本体に通用しなくても、\\n その影やカルマイズへのミョルニルの効果は絶大だもの」",
"404000622_43": "「ミョルニルって元々世界蛇に対抗するために\\n 作られた聖遺物なんですよね」",
"404000622_44": "「ええ、そう言っていたわ」",
"404000622_45": "「あの、単純な疑問なんですけど、いくら成長したとはいえ、\\n それが通用しないってことはあるんでしょうか」",
"404000622_46": "「言われてみれば……影には通用するのに、\\n 本体には効かないというのも変だな」",
"404000622_47": "「それだけ大きくなりすぎたってことじゃないデスか?」",
"404000622_48": "「確か前にミーナさんもそんなことを言っていたと思う。\\n 強大になりすぎたって」",
"404000622_49": "「……効果はあるが、倒すほどの力はないというのが正しそうだな」",
"404000622_50": "「ああ、あたしもそう思う」",
"404000622_51": "「お前たち、カルマノイズが出現したッ!\\n すぐに対処に向かってくれッ」",
"404000622_52": "「わかりましたッ!」",
"404000622_53": "「やはり出てきたわね。行きましょうッ!」"
}

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@ -0,0 +1,21 @@
{
"404000632_0": "「せいッ!」",
"404000632_1": "「はあ――ッ!」",
"404000632_2": "「こいつはおまけだッ!」",
"404000632_3": "「やあああ――ッ!」",
"404000632_4": "「ここで決めるッ!」",
"404000632_5": "「切り刻んでやるデスッ!」",
"404000632_6": "「――ぶっ飛べええええええッ!!」",
"404000632_7": "「響、やったねッ!」",
"404000632_8": "「うんッ!」",
"404000632_9": "「よし、完全に消滅したな」",
"404000632_10": "「これだけ人数が揃っていると、心強いです」",
"404000632_11": "「お前たち、聞こえるか?」",
"404000632_12": "「あ、師匠。\\n 今ちょうどカルマイズを撃破したところです」",
"404000632_13": "「ああ、反応の消失はこちらでも検知している。\\n だが、悪い知らせだ」",
"404000632_14": "「何かあったデスか?」",
"404000632_15": "「……反応の消失とほぼ同時に、別のカルマノイズと思われる\\n 新たな反応が検知された」",
"404000632_16": "「波状攻撃かよッ!?」",
"404000632_17": "「どうやら相手はわたしたちを休ませるつもりは\\n ないみたいね……」",
"404000632_18": "「仕掛け人は間違いなくウロボロスだろうな……。\\n 各員、注意して迎撃に当たってくれ」"
}

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@ -0,0 +1,14 @@
{
"404000711_0": "それぞれの戦い",
"404000711_1": "「現場に到着しましたッ! カルマノイズを確認ッ!」",
"404000711_2": "「一気呵成に仕掛けるぞッ!」",
"404000711_3": "「待ってくださいッ!\\n また新たなカルマイズの反応が検知されましたッ」",
"404000711_4": "「くッ、場所はッ!」",
"404000711_5": "「現在の場所から東に2キロほどになります。\\n 街中なので早い対処が望まれますッ」",
"404000711_6": "「ならばそちらはわたしと雪音でッ!」",
"404000711_7": "「ああ、それくらいならこいつでひとっ飛びだッ!」",
"404000711_8": "「頼んだわッ!\\n わたしたちは目の前の敵をやるわよッ」",
"404000711_9": "「わかってるデスッ!」",
"404000711_10": "「急いで倒そう」",
"404000711_11": "「うん。早く倒して、翼さんとクリスの援護に行かないと」"
}

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@ -0,0 +1,21 @@
{
"404000712_0": "「響ちゃんたちによって、カルマノイズの撃破を確認。\\n ですが――」",
"404000712_1": "「どうしたッ!?」",
"404000712_2": "「あ、新たにカルマノイズと思われる反応を複数検知ッ!\\n …………、いえ、まだ増えています――」",
"404000712_3": "「くッ……物量作戦で来たか……」",
"404000712_4": "「世界蛇の影よりはましだとは思いますが、\\n それでもカルマイズが複数というのは……」",
"404000712_5": "「装者が7人もいて、それでも手が足りないなんて……」",
"404000712_6": "「本格的にこちらを追い込もうとしているのかもしれんな……」",
"404000712_7": "「ともかく、\\n 装者の到着まで、可能な限りこちらでサポートをするんだッ」",
"404000712_8": "「はい、了解しました。\\n みんなで別れてカルマイズの対処に向かいます」",
"404000712_9": "「こんな手でくるとはね……。仕方ないわ。\\n 負担は大きくてもデュオレリックで対処しましょう」",
"404000712_10": "「はい、わかりました」",
"404000712_11": "「やってやるデス」",
"404000712_12": "「こっちも今終わったところだ」",
"404000712_13": "「状況は把握している。\\n 雪音と分担して、次の現場に向かう」",
"404000712_14": "「ええ、気を付けてね」",
"404000712_15": "「お互いにな」",
"404000712_16": "「それじゃわたしは調ちゃんと次の現場に行きますね」",
"404000712_17": "「ええ。お願い。2人なら協力もできるだろうし、\\n 戦いが終わり次第、可能なら他の現場の援護も頼むわ」",
"404000712_18": "「うん、わかった」"
}

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@ -0,0 +1,24 @@
{
"404000721_0": "「見つけたぞ。貴様の相手はわたしだ。\\n 防人としてこれ以上、無辜の民を襲わせるものかッ」",
"404000721_1": "「……いきなりな挨拶してくれるじゃねーか。\\n 撃ち合いであたしに敵うと思うなよッ」",
"404000721_2": "「はあ――ッ!」",
"404000721_3": "「ワンパターンに再生してくれちゃって……。\\n もう、それには飽き飽きしているのよッ」",
"404000721_4": "「確か、この辺のはずなんデスけど……」",
"404000721_5": "「デデデッ!?」",
"404000721_6": "「いきなり驚かせるんじゃないデスよッ!\\n アタシを怒らせたこと、後悔させてやるデスッ」",
"404000721_7": "「いたッ! はあ――ッ!」",
"404000721_8": "「動きが速いッ!?\\n こんなタイプもいるんだ……」",
"404000721_9": "「でも、わたしだって負けないッ!」",
"404000721_10": "「はい、響ですッ!」",
"404000721_11": "「現場付近にて、新たなカルマノイズの反応を検知した。\\n 担当のカルマイズを撃破し次第、次の対処に向かってくれ」",
"404000721_12": "「まだ増えるなんて……」",
"404000721_13": "「調ちゃん、わたしたちも……」",
"404000721_14": "「はい、分担しましょう」",
"404000721_15": "「待てッ! デュオレリックの無い2人が\\n 単独で動くのは危険すぎるッ」",
"404000721_16": "「2人で1体ずつ確実に対処を――」",
"404000721_17": "「わたしたちが行かないと、みんなを助けられませんッ!\\n 例え人でも、みんなの逃げる時間くらいは稼げますッ」",
"404000721_18": "「しかし――」",
"404000721_19": "「響さん、やりましょう」",
"404000721_20": "「調ちゃん……うんッ!」",
"404000721_21": "「絶対に無茶だけはするなッ!\\n 時間を稼ぐことに徹するんだッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,13 @@
{
"404000722_0": "「くッ……」",
"404000722_1": "「危なかった……」",
"404000722_2": "(カルマノイズって、こんなに強かったんだ……。\\n みんながいれば、ここまで苦戦したりしないのに……",
"404000722_3": "「はあ――ッ!」",
"404000722_4": "「やっぱり、わたしの攻撃じゃ、あの再生能力を上回れない……」",
"404000722_5": "(このままじゃ、やられる……)",
"404000722_6": "「……」",
"404000722_7": "(……わたしにもデュオレリックがあったら……)",
"404000722_8": "(ううん、無いものねだりをしてもダメ。\\n 今、わたしにできることをしないと……",
"404000722_9": "(確か、この近くには調神社もあったはず。\\n ここでこいつを倒さないと、宮司さんやウサギさんたちが危ない",
"404000722_10": "「絶対に、負けられないッ!」"
}

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@ -0,0 +1,7 @@
{
"404000731_0": "「ぶっ飛べえええええッ!!」",
"404000731_1": "「まだだ、もう一度ッ!\\n はああああ――ッ」",
"404000731_2": "「はあッ、はあッ……」",
"404000731_3": "「いくら再生されたとしても、こうして戦い続ければ、\\n みんなが逃げる時間を稼ぐことができる」",
"404000731_4": "「だから何十回だって、何百回だって、倒し続けてやるッ!\\n それが、今のわたしにできることなんだッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,13 @@
{
"404000732_0": "「――また新しいカルマノイズの反応が検知されましたッ!」",
"404000732_1": "「装者の状況はッ!」",
"404000732_2": "「全員、既出のカルマノイズ個体との戦闘中ですッ!\\n 新たな出現個体への対処ができませんッ」",
"404000732_3": "「牽制と避難誘導だけでも行うんだッ!」",
"404000732_4": "「避難誘導を行う人員が足りませんッ!」",
"404000732_5": "「くそッ! ならば俺が――ッ!」",
"404000732_6": "「司令がいなくなれば、この指揮系統を維持できませんッ!\\n それに、その怪我では――」",
"404000732_7": "「流石に無茶ですッ!\\n 落ち着いてくださいッ」",
"404000732_8": "「くッ、ならば政府と軍に連絡をッ!\\n この緊急事態への協力を要請するんだッ」",
"404000732_9": "「わ、わかりましたッ!」",
"404000732_10": "「これでまだ世界蛇が現れる前の前哨戦に\\n 過ぎないというのか……」"
}

View file

@ -0,0 +1,43 @@
{
"404000811_0": "ミーナとミョルニル",
"404000811_1": "「少々の斬撃では、再生は防げないか。\\n ならば――ッ」",
"404000811_2": "「まだだッ!!」",
"404000811_3": "「……なんとか、倒し切れたか……。\\n くッ……」",
"404000811_4": "「ッ!? 身体が……」",
"404000811_5": "「十発、二十発で足りないなら、\\n 何百発でもぶち込んでやるッ」",
"404000811_6": "「まだまだッ! もっとだッ!」",
"404000811_7": "「――チリ1つ残さねえッ!」",
"404000811_8": "「はあッ、はあッ……。\\n くそッ 手間取らせやがって……」",
"404000811_9": "(このまま続けても、こちらが不利になるばかり……。\\n イチかバチか、やってみるしかないわねッ",
"404000811_10": "「ここがこの戦いの分水嶺……。\\n 必ず勝利してみせるッ」",
"404000811_11": "「はあ――ッ!」",
"404000811_12": "「そう、攻撃すれば再生する。\\n それがカルマイズの性質――それならッ」",
"404000811_13": "「幻と牽制で動きを止めているうちに、\\n 力を溜め、大火力の一撃で葬り去ればッ」",
"404000811_14": "(もっと、もっと力を溜めて――今ッ!)",
"404000811_15": "「食らいなさいッ!!」",
"404000811_16": "「……ギリギリだったわね。\\n こっちも、限界……」",
"404000811_17": "「これは、少し休まないと……動けそうもないわね……」",
"404000811_18": "「デ―――スッ!」",
"404000811_19": "「調がいればユニゾンで押し切れるのにッ!」",
"404000811_20": "「攻撃が単発じゃダメみたいデス。\\n 単発じゃなくて連続――いや、同時攻撃ならッ」",
"404000811_21": "(アタシの攻撃をアタシが追い抜いて、同時に当てるデスッ!)",
"404000811_22": "「これでも食らうデスッ!」",
"404000811_23": "「――そしてええええッ!」",
"404000811_24": "(一気に距離を詰めて、同時に――ッ!)",
"404000811_25": "「マスト、ダ―――イッ!」",
"404000811_26": "「やった、倒したデスかッ!?\\n ……およよよ」",
"404000811_27": "「か、身体が動かないデス……。\\n 流石に、無理しすぎたデスかね……」",
"404000811_28": "「……」",
"404000811_29": "(かなり消耗しちゃったけど、\\n やっとカルマイズの動きに目が慣れてきた……",
"404000811_30": "「響が待ってるんだ。――だからッ!」",
"404000811_31": "「動きさえ抑えてしまえばッ!\\n はああああ――ッ」",
"404000811_32": "「……よかった、なんとか倒せた」",
"404000811_33": "「はあ、はあ、はあ……」",
"404000811_34": "「各地の装者、カルマノイズを撃破ッ!\\n ですが――」",
"404000811_35": "「ギアのシグナルがデュオレリックから通常ギアに変化ッ!\\n これ以上の戦闘継続は無理と思われますッ」",
"404000811_36": "「残りのカルマノイズはッ!」",
"404000811_37": "「響ちゃんと調ちゃんがそれぞれ相手にしている個体と、\\n 先ほど新たに現れた個体で、計体です」",
"404000811_38": "「1体は野放しの状態か……戦いの疲労があるだろうが仕方ない、\\n 戦闘の終わった装者を、先ほど現れた個体の場所へ向かわせろッ」",
"404000811_39": "「だが、戦いが厳しい者は、時間を稼ぐことだけに専念させろ。\\n 仲間が集まったところで一気に叩く」",
"404000811_40": "「了解ッ!」"
}

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@ -0,0 +1,31 @@
{
"404000821_0": "「――うくッ!?」",
"404000821_1": "(身体が重い……思うように動かない……)",
"404000821_2": "「……このままじゃ……」",
"404000821_3": "「――ッ!? 危なかった……」",
"404000821_4": "(こっちの攻撃は当てても再生されちゃうのに……)",
"404000821_5": "「みんなはどう戦ってるんだろう……」",
"404000821_6": "(わたしにももっと力があれば……。\\n やっぱり、デュオレリックが無いと……",
"404000821_7": "「……娘、力を欲するか?」",
"404000821_8": "「ッ!? 今、誰かの声が――」",
"404000821_9": "「気のせい……?\\n ううん、ハッキリ聞こえた。どこから――」",
"404000821_10": "(向こう……のような気がする。\\n あれ もしかして、調神社……",
"404000821_11": "「しま――ッ!?」",
"404000821_12": "「月読さんッ!」",
"404000821_13": "「セレナッ!」",
"404000821_14": "「間に合ってよかったです。\\n こっちが大変って聞いて、援護にきました」",
"404000821_15": "「一緒に戦わせてください」",
"404000821_16": "「うん、ありがとう」",
"404000821_17": "「わたしがグレイプニルで抑えます」",
"404000821_18": "「うん、合わせるッ!」",
"404000821_19": "「手加減はしませんッ!」",
"404000821_20": "「今ですッ! やあ――ッ!」",
"404000821_21": "「はあ――ッ!」",
"404000821_22": "「やりましたね」",
"404000821_23": "「助けてくれてありがとう」",
"404000821_24": "「いいえ、わたしこそ何度も月読さんに助けられていますから」",
"404000821_25": "「ところで、さっき何かに\\n 気を取られていたように見えましたけど……」",
"404000821_26": "「うん、それは――」",
"404000821_27": "「はあッ、はあッ……」",
"404000821_28": "「まだ……まだ……何度だってッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,43 @@
{
"404000822_0": "「はああああ――ッ!」",
"404000822_1": "「そんなッ!? 避けられ――ッ!」",
"404000822_2": "「今だッ! トドメをッ!」",
"404000822_3": "「奏さんッ!」",
"404000822_4": "「ぶちかましてやりなッ!」",
"404000822_5": "「わかりましたッ!\\n はあああああ――ッ」",
"404000822_6": "「はあッ、はあッ……疲れた……」",
"404000822_7": "「ご苦労さん。遅れて悪かったね」",
"404000822_8": "「いえ、それよりどうして奏さんが?」",
"404000822_9": "「こっちにもスクルドから連絡があってね。\\n あんたたちが苦戦してるって聞いたからさ」",
"404000822_10": "「助かりました。ありがとうございます」",
"404000822_11": "「いいさ。仲間だろ?」",
"404000822_12": "「はいッ!」",
"404000822_13": "「お前たち、カルマノイズの対処、本当にご苦労だった」",
"404000822_14": "「正直ヘトヘトデス……」",
"404000822_15": "「うん……」",
"404000822_16": "「まさか1人でアレと戦うことになるとは思わなかったわね……」",
"404000822_17": "「しかし、1人でもカルマノイズに打ち勝つことができた。\\n これは大きな成長だ」",
"404000822_18": "「……言われてみれば、今までよりもデュオレリックの力を\\n 引き出せてた気はするな」",
"404000822_19": "「無我夢中だったけど、確かにそうかも」",
"404000822_20": "「わたしは奏さんに助けてもらえなかったら、\\n 危なかったけど……」",
"404000822_21": "「わたしもセレナに助けてもらったから……」",
"404000822_22": "「いや、君たち2人も良くやってくれたッ!\\n おかげで被害を最小限に抑えることができたのだからな」",
"404000822_23": "「とにかく、こうして誰一人欠けることなく、\\n この異常事態を乗り切ることができた」",
"404000822_24": "「しかし、世界蛇の降臨までは、まだまだ今日のような事態が\\n 起きる可能性がある」",
"404000822_25": "「それどころか、世界蛇の影がこの世界に複数現れるような事態も\\n あるかもしれない」",
"404000822_26": "「あんまり脅さないでくれよ……」",
"404000822_27": "「そんなことになったら身が持たないデス……」",
"404000822_28": "「確かにな。だが、幸いにも並行世界から、2人が助っ人で来てくれた」",
"404000822_29": "「任せろ」",
"404000822_30": "「協力します」",
"404000822_31": "「今日のような事態を考えれば十分とまでは言えないが、\\n 最大限の戦力を集めることはできた」",
"404000822_32": "「世界蛇との決戦までこの戦力でやっていくしかないが、\\n もちろん俺たちも最大限のサポートはする。頼んだぞッ」",
"404000822_33": "「はいッ!」",
"404000822_34": "「ガンドに世界蛇の影の襲撃か……。\\n それこそミーナさえ回復してくれたなら……」",
"404000822_35": "「ミーナさん……」",
"404000822_36": "「ミーナさんが回復するまで、わたしたちでしっかり護りましょうッ!」",
"404000822_37": "「ああ。もちろんだッ!」",
"404000822_38": "「みなさん、おそろいですね」",
"404000822_39": "「エルフナインくん。ミーナくんの容態はどうだ?」",
"404000822_40": "「はい、実はそのことについて\\n みなさんに相談があってきました」"
}

View file

@ -0,0 +1,59 @@
{
"404000831_0": "「相談……?」",
"404000831_1": "「聞かせて頂戴」",
"404000831_2": "「はい、まずは順を追って説明します」",
"404000831_3": "「ユリウスさんから受け取った資料の一部の解読に成功し、\\n ミーナさんの設計図と思われる資料を発見しました」",
"404000831_4": "「この短時間でそこまで……」",
"404000831_5": "「それを基に、ミーナさんの容態を調べたのですが、どうやら\\n 自動人形の『核』、人間でいう心臓に損傷を受けていました」",
"404000831_6": "「そんな……」",
"404000831_7": "「これは人間でいえば間違いなく致命傷です。\\n やはり遠からず機能停止してしまうでしょう」",
"404000831_8": "「そして、一度機能停止してしまえば、恐らく二度と\\n ミーナさんを目覚めさせることはできないと思います」",
"404000831_9": "「なんとか助けられないの……?」",
"404000831_10": "「……1つだけ、方法があります」",
"404000831_11": "「本当かッ!?」",
"404000831_12": "「はい。ですが、ボクの一存で決めていい方法ではないので、\\n みなさんに意見を聞こうと思いました」",
"404000831_13": "「意見って……助かる方法があるなら、そんな悠長なことを\\n 言ってる場合じゃないだろッ」",
"404000831_14": "「そうデス、すぐに助けるデスよッ!」",
"404000831_15": "「……それが、ミョルニルが再び失われるかもしれない\\n 方法だとしてもですか」",
"404000831_16": "「……どういうことだ。詳細を聞きたい」",
"404000831_17": "「鍵はミョルニルなんです。ミーナさんはミョルニルを制御すべく\\n 生み出された自動人形――」",
"404000831_18": "「つまりミョルニルとミーナさんはとても親和性が高く、\\n 同調しやすくなっているんです」",
"404000831_19": "「これは装者と聖遺物のコンダクトより、\\n さらに強固な結びつきです」",
"404000831_20": "「……もしかして、それって――」",
"404000831_21": "「はい、ミーナさんを救う方法\\n それは――」",
"404000831_22": "「ミーナさんとミョルニルの融合、これが唯一の可能性です」",
"404000831_23": "「融合……」",
"404000831_24": "「失われた核が機能停止する前に、ミョルニルを新たな核として\\n ミーナさんに埋め込みます――」",
"404000831_25": "「ミョルニルが無事に核として動いてくれれば、\\n ミーナさんは助かります。ですが――」",
"404000831_26": "「ミョルニルとの融合が失敗すれば、ミーナさんと共に\\n ミョルニルも失われます」",
"404000831_27": "「成功しても、ミョルニルがミーナさんの核としてミーナさんの\\n 命と繋がるため、今までのように使えるかどうかは……」",
"404000831_28": "「ボク個人としてはもちろん最優先で助けたいです。\\n しかし、これはボク人で勝手に決めていいことでは……」",
"404000831_29": "「……それは――」",
"404000831_30": "(ミーナは大事だ。だが、ミョルニルを失うことは、\\n 世界蛇との戦いの敗北に直結しかねない……",
"404000831_31": "(ましてや、先ほどのような事態もある……)",
"404000831_32": "「あの、ちょっといいかな?」",
"404000831_33": "「はい」",
"404000831_34": "「融合が上手くいったとして、響の時のような危険があったりは\\n しないの」",
"404000831_35": "「それについては大丈夫だと思います。\\n ミーナさんは響さんとは違い、生体ではありませんので」",
"404000831_36": "「響さんのケースは、聖遺物が生体部分を侵食することで\\n 発生したものです」",
"404000831_37": "「今回の場合は自動人形であるミーナさんとの融合ですので、\\n 生体への侵食のような事態はほぼ起きないと思われます」",
"404000831_38": "「それなら――」",
"404000831_39": "「うんッ! ミーナさんを助けようッ!」",
"404000831_40": "「なッ!?」",
"404000831_41": "「ミーナさんが助かるなら、それが一番だよッ!」",
"404000831_42": "「わたしもそう思う。\\n わたしもミーナさんを助けたいッ」",
"404000831_43": "「同意見だ」",
"404000831_44": "「ああ、その分、あたしらが頑張ればいいってだけだろ。\\n 比べるまでもないな」",
"404000831_45": "「そういうことね」",
"404000831_46": "「ミーナさんの方が断然大事デスッ!」",
"404000831_47": "「うん、助かってほしい」",
"404000831_48": "「そうですよね」",
"404000831_49": "「ああ、優先順位は明らかだな」",
"404000831_50": "「お前たち……」",
"404000831_51": "「俺たちは、確かに世界蛇の降臨という未曽有の危機を\\n 迎えている」",
"404000831_52": "「しかし、誰かの命に代えられるものなど、何もない。\\n ましてや、ミーナくんは我々の仲間でもある」",
"404000831_53": "「これは、我々S.O.N.G.とそれに関わる者の総意だ。\\n ミョルニルが失われても、俺たちは勝つッ」",
"404000831_54": "「……すまない。なら、俺からも頼む。\\n 俺たちの大切なリーダーを、ミーナを救ってくれ……」",
"404000831_55": "「ミョルニルが失われても構わない。\\n ミーナに代わるものなど無いんだ……」",
"404000831_56": "「……はい、わかりました。\\n ボクにできる、全力を尽くしますッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"404000911_0": "崩壊への足音",
"404000911_1": "「…………」",
"404000911_2": "「……響、ミーナさんのことを心配してるの?」",
"404000911_3": "「……うん」",
"404000911_4": "「今は、エルフナインちゃんに任せよう」",
"404000911_5": "「立花、小日向ッ!\\n カルマイズがそっちに行ったぞッ」",
"404000911_6": "「予定通り追い込んだッ!\\n 挟み撃ちにするぞッ」",
"404000911_7": "「討ち漏らすなよッ!」",
"404000911_8": "「ッ!? わかったッ!\\n 未来ッ」",
"404000911_9": "「うん、一緒にッ!」",
"404000911_10": "「はあああああッ!」",
"404000911_11": "「やあああああッ!」",
"404000911_12": "「これで何匹目だっけか……」",
"404000911_13": "「数えたところで敵は減りはしない、とにかく次だ。\\n 本部、次の標的の場所を――ッ」",
"404000911_14": "「翼さんッ! あれ……空にッ!」",
"404000911_15": "「世界蛇の……影」",
"404000911_16": "「とうとう、こいつまで来たか……」",
"404000911_17": "「本体の降臨が近いのかもな……」",
"404000911_18": "「ああ。しかし今は目の前の敵を倒していくしかない。\\n マリアたちと合流しよう」"
}

View file

@ -0,0 +1,27 @@
{
"404000912_0": "「……」",
"404000912_1": "「倒せたか……」",
"404000912_2": "「それでも総がかりだったけどな」",
"404000912_3": "「どれだけ攻撃を叩き込んだか覚えてないくらいデス」",
"404000912_4": "「でも、よかった……え……?」",
"404000912_5": "「おい……空に……」",
"404000912_6": "「まさか、世界蛇の影まで続けて出てくるなんて……」",
"404000912_7": "「……ううん、もっと悪いみたい……」",
"404000912_8": "「そんな……2体同時って……」",
"404000912_9": "「くッ……それでもやるしかない。\\n 死力を尽くすぞッ」",
"404000912_10": "「身体が重いね……全く」",
"404000912_11": "「わたしもだ。\\n 手に親しんだ天羽々斬ですら重く感じる……」",
"404000912_12": "「限界が近いわね……」",
"404000912_13": "「うん……」",
"404000912_14": "「手を……繋ぎましょう。\\n 全力の一撃で、あの世界蛇の影を――」",
"404000912_15": "「でも、相手は2体いるデスよ……」",
"404000912_16": "「片方だけ倒せても、もう片方を倒すだけの力は――」",
"404000912_17": "「絶唱は諸刃の剣だ。それを連発なんて、\\n あたしら以上にお前の身が持たないだろ……」",
"404000912_18": "「響……」",
"404000912_19": "「だけど、このままじゃ――ッ!?」",
"404000912_20": "「あの雷は……」",
"404000912_21": "「――ミョルニルッ!!」",
"404000912_22": "「ごめんなさい。心配かけたわね」",
"404000912_23": "「ミーナさんッ!」",
"404000912_24": "「もう大丈夫。\\n このミョルニルの雷でまとめて焼き払うわッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,47 @@
{
"404000921_0": "「装者の回収はッ!」",
"404000921_1": "「完了しました。消耗が激しいため、\\n 本部に到着次第、メディカルチェックを行う予定です」",
"404000921_2": "「わかった。ミーナくんはどうだッ!」",
"404000921_3": "「す、既に1体の世界蛇の影を撃破ッ!\\n 続けて出現した体目と戦闘――いえ、撃破しましたッ」",
"404000921_4": "「なッ!? それ程なのかッ!\\n ミョルニルと融合したミーナくんの力は……」",
"404000921_5": "「頼もしい限りですね」",
"404000921_6": "「ミョルニルは世界蛇の天敵ともいえる聖遺物。\\n 世界蛇の影やガンド程度であれば、敵にはならない」",
"404000921_7": "「しかし、ここまでの威力とは嬉しい誤算だ。\\n エルフナインくん、ミーナくんの治療本当にご苦労だった」",
"404000921_8": "「いえ、ミーナさんを助けられて、ボクも嬉しいです」",
"404000921_9": "「こうしてミーナが回復できたのは君たちのおかげだ。\\n ……心から礼を言わせてくれ」",
"404000921_10": "「……はい」",
"404000921_11": "「ッ!? 新たな世界蛇の影が出現ッ!」",
"404000921_12": "「ミーナ、聞こえるか?」",
"404000921_13": "「ええ。聞こえるわ」",
"404000921_14": "「次が現れた。迎撃を頼めるか」",
"404000921_15": "「もちろんよ。あの子たちの分まで、わたしが戦うわ」",
"404000921_16": "「ミョルニルの調子はどうだ?」",
"404000921_17": "「問題ないわ。むしろ前よりも馴染んで\\n 扱いやすくなったようにも感じるくらい」",
"404000921_18": "「そうか、それはよかった。\\n 敵の座標を送る。対処を頼んだ」",
"404000921_19": "「任せてッ!」",
"404000921_20": "「……ッ!?」",
"404000921_21": "(……力が入らない? ミョルニルを連発したから……\\n だけど、これしきのことでッ",
"404000921_22": "「ミョルニルが、わたしの核に……?」",
"404000921_23": "「はい。それが唯一の手段でした。\\n しかし、上手く行ってよかったです」",
"404000921_24": "「……この状態でミョルニルは使用できるの?」",
"404000921_25": "「呼び出してみてもらえますか?\\n それができるなら、恐らく使うことも可能だと思います」",
"404000921_26": "「――ミョルニルッ!」",
"404000921_27": "「……いけるみたいね。よかった」",
"404000921_28": "「はい。ただ、ミョルニルは今、ミーナさんの\\n 命と繋がっています」",
"404000921_29": "「少しなら大丈夫ですが、全力起動や乱発をすると、\\n その負荷は、ミーナさんの身体にも影響を及ぼします」",
"404000921_30": "「つまり、わたしの命を燃やせば燃やすほど\\n ミョルニルの出力を上げられるということね」",
"404000921_31": "「……はい」",
"404000921_32": "「……悪いんだけど、\\n その事は、みんなには秘密にしてもらえる」",
"404000921_33": "「そんな……ッ!」",
"404000921_34": "「わたしは世界蛇を倒すために作られた存在」",
"404000921_35": "「その役割を果たすためなら、無理でもなんでもするつもりよ」",
"404000921_36": "「それに、あの子たちが命を懸けて戦っているのに、\\n わたしが無理をしないわけにはいかないわ」",
"404000921_37": "「……だけど、あなたたちもわたしの仲間も優しすぎるから、\\n その事実を知れば、わたしを戦いから遠ざけようとする」",
"404000921_38": "「それは……」",
"404000921_39": "「大丈夫よ。\\n ミョルニルの重要性は、わたしが一番理解している」",
"404000921_40": "「無謀にこの身体を捨てるような真似はしないわ」",
"404000921_41": "「わかりました……。でも、ミーナさんに何かあったら、\\n みんなが悲しむということは忘れないでください」",
"404000921_42": "「ええ……ありがとう」",
"404000921_43": "(力が入らないのは……左手だけ。それも、少ししびれた程度。\\n それなら――まだ戦えるッ",
"404000921_44": "「この世界だけは、\\n 世界蛇の――ウロボロスの好きにはさせないッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,39 @@
{
"404000922_0": "数日後――",
"404000922_1": "「お前たち、体調はどうだ?」",
"404000922_2": "「はいッ! ご飯も食べて体力満タンですッ!」",
"404000922_3": "「そりゃ、あれだけ食べてりゃな……」",
"404000922_4": "「いいじゃないか。食事は全ての基本だよ」",
"404000922_5": "「ご飯は大事デス」",
"404000922_6": "「装者たちが回復できたのも、ミーナくんが連日現れる\\n 世界蛇の影を迎撃してくれたおかげだ。感謝する」",
"404000922_7": "「いえ……わたしの方こそ。\\n あなたたちは命の恩人よ。ありがとう」",
"404000922_8": "「俺たちは当然のことをしたまでだ。\\n それに、君の治療の礼だったら、エルフナインくんに言ってくれ」",
"404000922_9": "「ううん。そもそもあなたが庇ってくれなかったら、\\n わたしは石屋に倒されてた」",
"404000922_10": "「それに装者のみんなにもずっと助けてもらってる。\\n ……だから、改めてお礼と一緒に言わせてほしいことがあるの」",
"404000922_11": "「……なんだ?」",
"404000922_12": "「ごめんなさい。わたしは協力関係を結ぶと言いながら、\\n あなたたちのことを信用していなかった……」",
"404000922_13": "「ミーナ……?」",
"404000922_14": "「力のあるなしだけを判断基準にして、戦う力の無い者を\\n 見下していたのかもしれない……」",
"404000922_15": "「世界蛇が来たら、滅ぼされるだけの数多の並行世界の1つと\\n 思っていたのかもしれない」",
"404000922_16": "「独りよがりに戦って……ううん、戦った気になって、\\n 世界蛇に抗い、希望を信じて戦う人たちを疎かにしていた」",
"404000922_17": "「世界を越えて移動することができるにも拘らず、\\n 世界を越えて世界蛇に抗う人たちと手を繋いでこなかった……」",
"404000922_18": "「……それは、大きな間違いだった。\\n そのために多くの世界が、仲間が犠牲になってしまった……」",
"404000922_19": "「わたしがもっと早く間違いに気づけば、世界蛇がここまで\\n 成長する前に、勝つことができたかもしれない」",
"404000922_20": "「多くの仲間も、多くの世界も犠牲にならずに済んだかも\\n しれない」",
"404000922_21": "「……だから、ごめんなさい。\\n そして今度こそ、仲間としてわたしたちに協力してほしいの」",
"404000922_22": "「この戦いで、世界蛇を倒すために。\\n もう誰も、犠牲になんてならない明日にするために」",
"404000922_23": "「そんなこと――」",
"404000922_24": "「答えは決まってますよ」",
"404000922_25": "「ね、師匠?」",
"404000922_26": "「そうだな。我々は協力関係を結んでいる。\\n 俺はそれを破棄した覚えはないし、破棄するつもりもない」",
"404000922_27": "「迫り来る脅威を乗り越えるため、共に戦おう」",
"404000922_28": "「ありがとう。\\n これからは、わたしたちにできることならなんでも協力するわ」",
"404000922_29": "「ああ、よろしく頼む」",
"404000922_30": "「ユリウスも、ごめんなさい。わたしは間違ってた。\\n もしリーダーとして不適格だというなら、あなたに――」",
"404000922_31": "「その先は無しだ。スクルドのリーダーはミーナしかいない。\\n 君こそが我々、そして先祖たちの恩人なのだから」",
"404000922_32": "「ユリウス……」",
"404000922_33": "「それは、戦って死んでいった仲間も同じだ。\\n 君を糾弾するものなどいない」",
"404000922_34": "「遠回りだったのかもしれない。しかし、俺たちは今、\\n こうして望外の助力を得て、世界蛇との決戦を迎えられる」",
"404000922_35": "「だから、君の歩んできた道は間違ってなどいない。\\n ――これからも俺たちを導いてくれ」",
"404000922_36": "「ユリウス……ええ、わかったわ。\\n ありがとう」"
}

View file

@ -0,0 +1,41 @@
{
"404000931_0": "「さて、それでは全員が揃ったところで、\\n 世界蛇についていくつか意見を交換したい」",
"404000931_1": "「まず、ミーナくんのミョルニルだが、それで世界蛇を倒す\\n ことは無理なのか 相当の威力に見えたが……」",
"404000931_2": "「効果が無いわけではないけど、前のミョルニルを失った時の\\n 限界を超えた一撃でも、押し返すことしかできなかったの」",
"404000931_3": "「だから今のままでは、結果は同じになってしまうと思うわ」",
"404000931_4": "「そうか……」",
"404000931_5": "「あの、確かミョルニルは世界蛇の天敵ともいえる\\n 聖遺物でしたよね」",
"404000931_6": "「その通りよ」",
"404000931_7": "「……でも、それではどうして効果が薄いのでしょうか?\\n ミョルニルは世界蛇の弱点である聖遺物なのに……」",
"404000931_8": "「恐らく、数多くの世界を食らい、\\n 力も身体も巨大になりすぎてしまったからだと思うわ」",
"404000931_9": "「成長したことで、弱点であるミョルニルの雷撃を克服した」",
"404000931_10": "「弱点を克服……?」",
"404000931_11": "「……あの、過去に世界蛇と戦ったときの記録などはありますか?\\n ちょっと調べてみたいことがあるんです」",
"404000931_12": "「ええ、古い記録の方がいいのかしら?」",
"404000931_13": "「できれば最初から全部を。あと、同じデータをボクの手紙と\\n 一緒に並行世界の研究者に届けてもらうことはできますか」",
"404000931_14": "「ええ、それも可能だけど……」",
"404000931_15": "「でしたらお願いします。\\n 届け先もお伝えしますので」",
"404000931_16": "「わかったわ。遠慮なく使ってちょうだい」",
"404000931_17": "「それは俺が請け負おう。\\n ミーナはガンドなどの排除もあるだろう」",
"404000931_18": "「そうね。それじゃユリウス。頼んだわ」",
"404000931_19": "「よろしくお願いします」",
"404000931_20": "「こちらこそよろしく頼む」",
"404000931_21": "「藤尭、友里。お前たちもサポートを頼む」",
"404000931_22": "「はい、わかりました」",
"404000931_23": "「エルフナインちゃん。\\n 私たちで力になれることがあったら言ってね」",
"404000931_24": "「データの解析やまとめなら、人手が必要な場合もあるだろ?」",
"404000931_25": "「はい、おふたりともありがとうございますッ!」",
"404000931_26": "「では、データ方面からのアプローチはエルフナインくんを\\n 中心に進めてくれ」",
"404000931_27": "「師匠、わたしたちは――」",
"404000931_28": "「お前たちについては、来たる決戦のために今はとにかく特訓だ。\\n 少しでも戦力の底上げをしなくてはならないからな」",
"404000931_29": "「相手は俺が務める――と言いたいところだが、\\n まだ動くなと言われていてな……」",
"404000931_30": "「俺はアドバイスと訓練の監督役をやる予定だ。\\n 相手役は装者同士と、あとは緒川が務める」",
"404000931_31": "「わかりましたッ!」",
"404000931_32": "「ミーナくんは、出現した世界蛇の影とカルマノイズの対処を頼む」",
"404000931_33": "「わかっているわ」",
"404000931_34": "「対処が難しい場合や有事の際はもちろんこちらも装者を出す。\\n 遠慮なく言ってくれ」",
"404000931_35": "「ええ、もちろんそうするつもり。\\n 無茶はしないわ」",
"404000931_36": "「……」",
"404000931_37": "「よし、それでは各員行動を開始してくれ。\\n 緒川が戻り次第、お前たちは特訓開始だッ」",
"404000931_38": "「はいッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,32 @@
{
"404000932_0": "「よし、今回の訓練はここまでとする。\\n 各自、しっかりと食事と休息を取っておけ」",
"404000932_1": "「みなさんお疲れ様でした」",
"404000932_2": "「ご飯ご飯。お腹すいたぁ」",
"404000932_3": "「あれだけ動いた後でよく食べられるな……」",
"404000932_4": "「動いたから食べられるんだよッ!」",
"404000932_5": "「……あたしはもう少ししてからにする」",
"404000932_6": "「わたしも……」",
"404000932_7": "「しっかり食べないと、次回の特訓が大変だぞ?」",
"404000932_8": "「ああ。奏の言うとおりだ」",
"404000932_9": "「わかったよ」",
"404000932_10": "「あの……ちょっとみんなに相談が」",
"404000932_11": "「どうかしたの、調?」",
"404000932_12": "「うん。前にカルマノイズと戦ったときに、\\n ちょっと気になることがあって……」",
"404000932_13": "「気になることデスか?」",
"404000932_14": "「そういえば、何か声を聞いたんでしたっけ?」",
"404000932_15": "「声……?」",
"404000932_16": "「調神社の近くで戦っているときに、\\n 急に変な声が聞こえたの『力を欲するか』って」",
"404000932_17": "「空耳なんじゃねぇのか?」",
"404000932_18": "「どちらかというと漫画とかゲームにありそうな展開デス」",
"404000932_19": "「声の出どころは、多分、調神社だと思う」",
"404000932_20": "「気のせいかもしれないけど、\\n なんだかずっと気になって……」",
"404000932_21": "「調神社……ね。関係ない場所じゃないし、\\n それは少し気になるわね……」",
"404000932_22": "「うん。だから一度様子を見に行ってきてもいいかな?」",
"404000932_23": "「いいんじゃないか。それが気になって、戦いや特訓に\\n 集中できない方がよくないだろうし」",
"404000932_24": "「……そうだな。月読、行って来るといい」",
"404000932_25": "「でも、1人で何かあったら……」",
"404000932_26": "「それならアタシが付いていくデスよ。\\n 調の一大事はアタシの一大事デス」",
"404000932_27": "「うん、ありがとう切ちゃん」",
"404000932_28": "「あまり長居はしないようにね。\\n あと、宮司さんによろしく伝えておいて」",
"404000932_29": "「わかった」"
}

View file

@ -0,0 +1,101 @@
{
"404001011_0": "9つの希望",
"404001011_1": "「どうデス? 何か感じるデスか?」",
"404001011_2": "「うーん……何も……」",
"404001011_3": "「そうデスか……」",
"404001011_4": "「もしかしたら、ここじゃなかったのかも……」",
"404001011_5": "「おや、あなたたちは……」",
"404001011_6": "「あ、こんにちは」",
"404001011_7": "「こんにちはデース」",
"404001011_8": "「ええ、こんにちは」",
"404001011_9": "「ちょうどキッシュが焼きあがったところです。\\n よかったらいかがですかな」",
"404001011_10": "「それはナイスなタイミングデースッ!」",
"404001011_11": "「でもそれって宮司さんのお昼ですよね……?」",
"404001011_12": "「ええ。しかし、こんなこともあろうかと、\\n 多めに焼いておりましたから」",
"404001011_13": "「流石は宮司さんデスッ!」",
"404001011_14": "「おおッ、もっと褒めてくれてもいいんですぞ」",
"404001011_15": "「こんなこともって……」",
"404001011_16": "「フフ、実はあなた方が来ると、連絡を頂いていたのですよ」",
"404001011_17": "「そうだったんだ」",
"404001011_18": "「さあ、ではランチとしましょう。\\n 遠慮はなさらないで」",
"404001011_19": "「やっぱり美味しい……」",
"404001011_20": "「アタシもつい食べ過ぎてしまったデスよ。\\n でも幸せデス……」",
"404001011_21": "「そう言って頂けると、料理人冥利に尽きますな」",
"404001011_22": "「もうそっちが本業でもいいんじゃないデス?」",
"404001011_23": "「……それもアリかもしれませんな。\\n 神社を取り壊して、小粋な食堂でも作りますか」",
"404001011_24": "「その時は、おふたりで看板娘をお願いしますぞ」",
"404001011_25": "「ええッ!?」",
"404001011_26": "「冗談ですよ。ちょっとした神社ジョークです」",
"404001011_27": "「看板娘は悪くはないデスけど、神社は壊してほしくないデス」",
"404001011_28": "「本当にお優しいですな。\\n ご安心くだされ、神社を壊すなんてことはしませんから」",
"404001011_29": "「そのうち、看板娘だけお願いするかもしれません」",
"404001011_30": "「それなら了解デース」",
"404001011_31": "「もう、切ちゃんったら……」",
"404001011_32": "「さて、それはそれとして、\\n こちらに来たのはどんな用事ですかな」",
"404001011_33": "「……最近にわかに特異災害が頻発していることと何か関係が?」",
"404001011_34": "「それはまだわからないんですが……」",
"404001011_35": "「……あの、宮司さんは、今起きている事態について\\n ご存じなんですか」",
"404001011_36": "「詳しいことはわかりません。一般市民を混乱させないように、\\n 政府からの情報も制限されているようですから」",
"404001011_37": "「ただ、あの黒いノイズの出現を見るに、\\n 大変な事態が起き始めているのは感じています」",
"404001011_38": "「……不安デスか?」",
"404001011_39": "「一般の人たちは不安でしょうが、私はそれほどでもありません」",
"404001011_40": "「え? どうしてですか?」",
"404001011_41": "「フフ、あなた方がきっとなんとかしてくれると\\n 信じているからですよ」",
"404001011_42": "「宮司さん……」",
"404001011_43": "「これは、プレッシャーデスね……」",
"404001011_44": "「さて、話を戻しましょうか?」",
"404001011_45": "「あ、はい、えっと……、\\n この前、ちょっとこの辺りに来た時に変な声を聞いて……」",
"404001011_46": "「変な声、というのは?」",
"404001011_47": "「なんだか女の人の声で、気位が高そうな感じの……」",
"404001011_48": "「ふむ……それは不思議な話ですな。\\n いや、もしかしたら――」",
"404001011_49": "「心当たりがあるデスかッ!?」",
"404001011_50": "「心当たりという程でもないのですが、ちょうど今この調神社に\\n 神社本庁からの要請で預かっている物がありまして」",
"404001011_51": "「それに祀られている神様が、女性の神様なのですよ」",
"404001011_52": "「それ、見せてもらえませんか?」",
"404001011_53": "「お願いするデス」",
"404001011_54": "「見せて差し上げたいのはやまやまなのですが、\\n 物が物なので私の一存ではどうにもできないのですよ」",
"404001011_55": "「少々手間かもしれませんが、S.O.N.G.から神社本庁に\\n 許可を取ってもらうことはできませんかな」",
"404001011_56": "「わかりました」",
"404001011_57": "「すぐ連絡してみるデス」",
"404001011_58": "「すぐに動いてくれてよかったデスね」",
"404001011_59": "「うん、今回の戦いに必要なことかもしれないならって、\\n 特例で許可を取ってくれたみたい」",
"404001011_60": "「ということで、見せてもらってもいいデスか?」",
"404001011_61": "「はい。こちらにも今連絡が入りました。\\n 構いませんよ」",
"404001011_62": "「……おや、必要なら貸与も認める旨の連絡が届いています。\\n 神社本庁も今回の事態を重く見ているようですな……」",
"404001011_63": "(まだ関係あるかはわからないから、少し気が引けるけど……)",
"404001011_64": "(もしかして、それだけヤバ目の物ってことじゃ……)",
"404001011_65": "「それでは持ってきますので、少々お待ちを」",
"404001011_66": "「お待たせしましたかな。これがそうです」",
"404001011_67": "「これは……」",
"404001011_68": "「勾玉……?\\n あの、これってどういったものなんですか」",
"404001011_69": "「これは『<ruby=やさかにのまがたま>八尺瓊勾玉</ruby>』と言いましてな。\\n この国に伝わる、三種の神器のつです」",
"404001011_70": "「なんかすごそうデス……」",
"404001011_71": "「……聖遺物なんですよね?」",
"404001011_72": "「そうです。三種の神器はそれぞれ神様の象徴とされて\\n おりましてな」",
"404001011_73": "「天叢雲剣はスサノオ、八咫鏡はアマテラス、そしてこの\\n <ruby=やさかにのまがたま>八尺瓊勾玉</ruby>はツクヨミの象徴とされています」",
"404001011_74": "「……どうですか?\\n 何か声は聞こえますか」",
"404001011_75": "「今は、何も……」",
"404001011_76": "「あの……手に取ってもいいですか?」",
"404001011_77": "「ええ、どうぞ。\\n 貸与の許可まで出ていますから、遠慮なさらず」",
"404001011_78": "「…………」",
"404001011_79": "「どうデス?」",
"404001011_80": "「何も感じない……。違うのかも」",
"404001011_81": "「そうデスか……」",
"404001011_82": "「それは残念でしたな。\\n 私も神様と話せるのではと、少し期待していたのですが」",
"404001011_83": "「ごめんなさい……」",
"404001011_84": "「あなたが気になさることではありません。\\n 私こそ、思わせぶりなことを言ってすみませんな」",
"404001011_85": "「それで、<ruby=やさかにのまがたま>八尺瓊勾玉</ruby>についてはどうしますかな?\\n S.O.N.G.側で調査するようでしたら、お預けしますが……」",
"404001011_86": "「その必要はないと思います。\\n このまま保管をお願いします」",
"404001011_87": "「わかりました。\\n もし後でも必要になったらいつでも言ってください」",
"404001011_88": "「空振りだったデスね……」",
"404001011_89": "「うん……」",
"404001011_90": "「それにしてもツクヨミとは、\\n まさかの調と同じ苗字デスッ」",
"404001011_91": "「わたしも、話を聞いたとき、何かあるのかとも思ったけど、\\n 結局何も感じなかった……」",
"404001011_92": "「やっぱり、気のせいだったのかな……」",
"404001011_93": "「一応、ツクヨミについて調べてみるデスか?」",
"404001011_94": "「うーん……でも、そんなに余裕のある状況じゃないし…‥」",
"404001011_95": "「――はい、こちら切歌デスッ!\\n 調も一緒デスよッ」",
"404001011_96": "「カルマノイズの複数出現が確認されたッ!」",
"404001011_97": "「ミーナくんも対処してくれているが、我々も手分けして\\n 対処を行う。すぐに現場に向かってくれッ」",
"404001011_98": "「了解(デス)ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,28 @@
{
"404001021_0": "「スクルドから提供してもらった\\n 世界蛇に関するデータの確認と検証が完了しました」",
"404001021_1": "「それとこの件について、他の世界の研究者と情報交換を行った結果、\\n 興味深いことがわかりました」",
"404001021_2": "「話してくれ」",
"404001021_3": "「はい。結論から言いますが、\\n 今の世界蛇にもミョルニルは有効だと思われます」",
"404001021_4": "「ですが、長い年月をかけ、世界蛇が成長したことで、\\n ミョルニルが効きにくい状態になっているんです」",
"404001021_5": "「有効だけど、効果は薄い、と……?」",
"404001021_6": "「はい、そしてミョルニルの効果を弱めているその原因は、\\n 世界蛇を覆う瘴気です」",
"404001021_7": "「あのどす黒いモヤがミョルニルの効果を弱めてるっていうのか?」",
"404001021_8": "「はい、スクルドの記録から、世界蛇の成長と共に、\\n 世界蛇を覆う瘴気が濃くなっていくのが観測できました」",
"404001021_9": "「恐らく、この瘴気が膜となって、\\n ミョルニルの効果を弱めているのだと思われます」",
"404001021_10": "「ましてや世界蛇は、遥か上空に位置している――」",
"404001021_11": "「これでは、世界蛇に届く前に瘴気の膜によって、\\n ミョルニルの雷の効力は激減してしまいます」",
"404001021_12": "「それなら、世界蛇の瘴気の膜をなんとか突破できれば、\\n 世界蛇にミョルニルの雷が届く……」",
"404001021_13": "「はい、瘴気を突破して、直接世界蛇に雷を当てることができれば、\\n ダメージを与えることができると思います」",
"404001021_14": "「それじゃ、わたしたちで、ミーナさんを世界蛇の背中に\\n 送ってあげれば、ミョルニルで、世界蛇は倒せる」",
"404001021_15": "「……いえ、残念ですが、そう簡単にはいかないと思います」",
"404001021_16": "「何か問題が?」",
"404001021_17": "「スクルドの記録を見たところ、世界蛇の大きさは、造られた\\n 当時の状態からは比較にならないほど巨大になっています」",
"404001021_18": "「例えダイレクトに世界蛇にミョルニルを当てても、\\n ダメージは与えられますが、倒すのは難しいと思われます」",
"404001021_19": "「それじゃ結局、ミョルニルじゃ、\\n 世界蛇は倒せないってことか」",
"404001021_20": "「ミョルニルだけでは、難しいと思います」",
"404001021_21": "「ですが、装者のみなさんの力があれば、希望はあります」",
"404001021_22": "「わたしたちの、力?」",
"404001021_23": "「どういうこと?」",
"404001021_24": "「ここからが、並行世界の協力者たちと一緒に考えた、\\n 世界蛇討伐に向けた作戦――」",
"404001021_25": "「『ナインホープ作戦』の全容を説明します」"
}

View file

@ -0,0 +1,78 @@
{
"404001031_0": "「ナインホープ作戦……?」",
"404001031_1": "「はい。この作戦の骨子は、特製の避雷針を\\n 世界蛇のつある頭に突き立てることにあります」",
"404001031_2": "「避雷針……デス?」",
"404001031_3": "「雷を落とす……アレ?」",
"404001031_4": "「もちろん、ただの避雷針ではありません。この避雷針は、\\n ミョルニルの雷の増幅装置の役目を果たします」",
"404001031_5": "「ミョルニルの雷を増幅することなんてできるの?」",
"404001031_6": "「はい、奏さんの世界の戦いで先日利用された『ブースター』の\\n 技術を応用し、ミョルニルの威力増幅機能を組み込みます」",
"404001031_7": "「あたしの炎の力を強めたアレを使うってわけか」",
"404001031_8": "「なるほどな、\\n その避雷針をつある世界蛇の頭に突き立て――」",
"404001031_9": "「わたしが、世界蛇の中心部でミョルニルの雷を放てば、\\n 雷撃は、世界蛇の背を伝い、避雷針へと流れる」",
"404001031_10": "「その雷撃は、避雷針により効果が倍加され、\\n 世界蛇に叩き込まれるわけか……」",
"404001031_11": "「はい、これなら、世界蛇を倒すことができると思います」",
"404001031_12": "「待って。世界蛇の頭に避雷針を刺すというのはわかったけど、\\n 世界蛇は尋常のサイズじゃないのよ」",
"404001031_13": "「1本1本刺して回るだけでもどれだけかかるか……。\\n それに、ウロボロスが黙ってそれを見ているわけないわ」",
"404001031_14": "「全ての避雷針が刺される頃には、\\n とてつもない被害がでるわよ」",
"404001031_15": "「はい、これが時間との勝負である\\n ということはわかっています」",
"404001031_16": "「ですので、避雷針は1本ずつ打ち込むのではなく、\\n いっぺんに打ち込む必要があります」",
"404001031_17": "「……9つの頭に、どうやって?」",
"404001031_18": "「そこで、わたしたち装者の出番ってことだね?」",
"404001031_19": "「ああ、奇しくも、装者の数も9人だからな」",
"404001031_20": "「はい、装者のみなさんには、\\n 1人本の避雷針を持ってもらい――」",
"404001031_21": "「そして、それぞれ別れて行動し、\\n 世界蛇の頭に、この避雷針を打ち込んでもらいます」",
"404001031_22": "「わかってはいたけど、責任重大だな……」",
"404001031_23": "「でも、わたしたちがやらないとッ!」",
"404001031_24": "「そっか、9つの希望――、\\n それでナインホープなんだね」",
"404001031_25": "「はい、希望とは9つの避雷針でもあり、\\n そしてなにより、装者人のことでもありますッ」",
"404001031_26": "「なるほどデスッ! なんだか行ける気がしてきたデスよッ!」",
"404001031_27": "「だけど、それでも、わたしたちが避雷針を打ち込む間、\\n 被害は出てしまうんじゃ……」",
"404001031_28": "「世界蛇の出現に合わせて、世界蛇を別空間に\\n 一時的に閉じ込めてしまえば、被害は防げると思います」",
"404001031_29": "「そんなことが、できるの?」",
"404001031_30": "「はい、それについてはセレナさんと、\\n そしてセレナさんの世界であった戦いの情報が鍵になります」",
"404001031_31": "「わたし……?」",
"404001031_32": "「はい、グレイプニルによる世界蛇の隔離。\\n そして隔離空間内での転送能力――これを利用します」",
"404001031_33": "「世界蛇を隔離空間内に一時的に捕え、\\n 装者のみなさんを各世界蛇の頭へと転送する」",
"404001031_34": "「これで地上への被害の問題と、\\n 世界蛇への移動をクリアします」",
"404001031_35": "「同時に、ウロボロスによるナインホープ作戦への妨害を\\n 防ぐこともできる。どうでしょうか」",
"404001031_36": "「でも、あんな大きなものを\\n グレイプニルの空間に閉じ込めるなんて……」",
"404001031_37": "「グレイプニルの空間維持に必要なエネルギーの確保については、\\n ナスターシャ教授と解決策を見つけています」",
"404001031_38": "「解決策だと?」",
"404001031_39": "「ヴェイグさん」",
"404001031_40": "「隔離を仕掛けるには相手が強大であればあるほど、\\n 多くのエネルギーを必要とする」",
"404001031_41": "「世界を食らう世界蛇を隔離するなら、\\n それこそ世界規模の大きなエネルギーが必要だ」",
"404001031_42": "「その解決策とはなんだ?」",
"404001031_43": "「龍脈、レイラインを利用しようと思います」",
"404001031_44": "「星そのものを巡るエネルギーか……。\\n なるほど、それなら確かに可能かもしれない……」",
"404001031_45": "「だが、龍脈の力を一点に集めるのは簡単にはできないはずだ。\\n それこそ、準備する時間が――」",
"404001031_46": "「いえ。それが可能かもしれないんです。この世界では先の\\n パヴァリア光明結社との戦いで、龍脈の力が利用されました」",
"404001031_47": "「龍脈の力を集め、神の力への門を開く術式『鼓星の神門』の\\n 影響がまだ残っています。これを利用できれば――」",
"404001031_48": "「準備も問題ないということか。わかった」",
"404001031_49": "「そのエネルギーを利用できれば、装者たちが避雷針を\\n 打ち込む間ぐらいは、世界蛇を閉じ込めておけるだろう」",
"404001031_50": "「あの、転送の方はどうですか?」",
"404001031_51": "「そちらも問題ない」",
"404001031_52": "「ありがとうございます。\\n では、よろしくお願いします」",
"404001031_53": "「……この世界も、セレナが大事にしている場所だからな」",
"404001031_54": "「以上です。避雷針の製作については、\\n 並行世界の櫻井了子さんとフィーネさんで進めてもらっています」",
"404001031_55": "「……とんでもないタッグね」",
"404001031_56": "「また、研究者間の連絡や、避雷針の運搬などはスクルドの\\n みなさんにお願いしています」",
"404001031_57": "「作戦についても意見交換を行いました。不確定要素がいくつか\\n ありますが、それさえクリアできれば――」",
"404001031_58": "「世界蛇を倒せるんだねッ!」",
"404001031_59": "「はい。ボクはそう信じています」",
"404001031_60": "「いいじゃねーか。\\n 勝てる可能性が見えただけでも上等だッ」",
"404001031_61": "「そうね。\\n それで、その不確定要素はさっきのエネルギーのこと」",
"404001031_62": "「はい。『鼓星の神門』の術式が使えるかどうかの確認です。\\n あとは単純に避雷針の製作が間に合うかですね……」",
"404001031_63": "「制作についてはわたしたちにはどうにもできそうにないな……」",
"404001031_64": "「了子さんならなんとかしてくれるさ」",
"404001031_65": "「フィーネもいるしな」",
"404001031_66": "「調査は何をするんデス?」",
"404001031_67": "「はい、現地確認と、神社からいくつか資料の提供を\\n 頼もうかと思っています」",
"404001031_68": "「一応、ヴェイグさんにも見てもらえたらと思いますので、\\n セレナさんも一緒に来てくれませんか」",
"404001031_69": "「はい、わかりました」",
"404001031_70": "「状況が状況だ。万に一つだったとしても、周辺でカルマノイズや\\n 世界蛇の影が現れないとも限らない」",
"404001031_71": "「マリアくん、調くん、切歌くんもついて行ってくれるか?」",
"404001031_72": "「ええ、もちろん」",
"404001031_73": "「了解デース」",
"404001031_74": "「了解」",
"404001031_75": "「よろしくお願いします」"
}

View file

@ -0,0 +1,71 @@
{
"404001032_0": "「行きますッ!」",
"404001032_1": "「奏ッ!」",
"404001032_2": "「ああ、合わせるよッ!」",
"404001032_3": "「トドメだッ!」",
"404001032_4": "「うんッ!」",
"404001032_5": "「そっちも終わったみたいね」",
"404001032_6": "「自信失くすな。あたしらが1体倒す間に、\\n 何体倒してるんだよ……」",
"404001032_7": "「すごいよねー」",
"404001032_8": "「それは、ミョルニルが世界蛇の弱点なだけよ」",
"404001032_9": "「終わったようだな。現状では他の敵の反応は見られない。\\n 迎えを送るから、帰投してくれ」",
"404001032_10": "「わかりました」",
"404001032_11": "「ねえ、帰投の前に、少しついてきてほしいところがあるの。\\n いいかしら」",
"404001032_12": "「え、わたしですかッ!?」",
"404001032_13": "「ええ、できれば今回はあなた1人で。\\n あまり時間は取らせないから」",
"404001032_14": "「響、行ってきたら?」",
"404001032_15": "「あたしたちは先に戻ってるよ」",
"404001032_16": "「わかりました。\\n えーと、何処に行くんですか」",
"404001032_17": "「……とにかくついてきて」",
"404001032_18": "「ここは……お墓?」",
"404001032_19": "「そう、わたしたちスクルドの墓地」",
"404001032_20": "「そして、世界蛇によって滅ぼされた、わたしの故郷」",
"404001032_21": "「――ッ!?」",
"404001032_22": "「世界蛇に星のエネルギーを吸われ、荒野化が進み――、\\n 今では草木つ生えない朽ちた世界よ」",
"404001032_23": "「そう、なんですね……」",
"404001032_24": "「寂しい?」",
"404001032_25": "「……はい」",
"404001032_26": "「でも、とても静かな場所よ」",
"404001032_27": "「あの……、\\n どうしてわたしをここに」",
"404001032_28": "「……あなたをマスターに紹介したいと思ったの」",
"404001032_29": "「マスター……って、ミーナさんを作った人?」",
"404001032_30": "「そうよ」",
"404001032_31": "「…………」",
"404001032_32": "「…………」",
"404001032_33": "「ありがとう。手を合わせてくれて」",
"404001032_34": "「いえ、これがミーナさんの……?」",
"404001032_35": "「ええ、マスターのものよ。\\n ここに作った、最初のお墓……」",
"404001032_36": "「………」",
"404001032_37": "「あなたに、聞きたいことがあるの」",
"404001032_38": "「はい……」",
"404001032_39": "「あなたにとって、『歌』ってなんなのかしら?」",
"404001032_40": "「わたしにとって、歌は……」",
"404001032_41": "「とっても大事なもので、かけがえのないもので、みんなとの絆で、\\n わたしの魂で――今は『希望』だと思います」",
"404001032_42": "「希望……」",
"404001032_43": "「はい。この胸の歌――わたしの歌はみんなを護れるんだって、\\n 信じてるんです。だから『希望』なんです」",
"404001032_44": "「……わたしのマスターがいつも言っていたわ。\\n 歌の力を信じなさいって」",
"404001032_45": "「わたしはそれを信じていなかったけど……」",
"404001032_46": "「ミーナさん……」",
"404001032_47": "「でも、あなたたちに会って、やっとマスターの\\n 言っていたことの意味がわかったような気がしたの」",
"404001032_48": "「そうなんですね……」",
"404001032_49": "「……わたしが、あなたのように歌の力――希望を信じて戦って\\n いたら、この場所のお墓も、もっと少なかったかもしれない」",
"404001032_50": "「ユリウスたちは許してくれたけど、やっぱりわたしはわたしを\\n 許せないと思ってる」",
"404001032_51": "「だから、次の戦いには命をかけるつもりよ」",
"404001032_52": "「今日はあなたを紹介したいと思ったのと――、\\n もしもの時のためにマスターにお別れを言いに来たの」",
"404001032_53": "「もしもの時って\\n そんなのダメですよッ」",
"404001032_54": "「命を粗末にしようってわけじゃないわ。\\n だけど、もう次なんて考えていられない状況よ」",
"404001032_55": "「わたしは1人だもの。\\n わたしの命で世界蛇が倒せるなら――」",
"404001032_56": "「ミーナさんは1人なんかじゃないです。\\n わたしたちがいます。ユリウスさんたちもいます」",
"404001032_57": "「みんなで戦って、みんなで勝ちましょう。\\n 胸の歌を信じて戦えば、きっと勝てます」",
"404001032_58": "「…………」",
"404001032_59": "「だから、お別れのために来たなんて言わないでください。\\n もう一度、次は勝った後に報告にくればいいじゃないですか」",
"404001032_60": "「……その時は、あなたもまた一緒に来てくれるかしら?」",
"404001032_61": "「はいッ! もちろんッ!」",
"404001032_62": "「ありがとう」",
"404001032_63": "「うええええッ!?\\n うう……何もこんなタイミングでお腹が鳴らなくても……」",
"404001032_64": "「フフッ、それじゃ帰りましょうか?\\n 空腹で装者を失うわけにはいかないから」",
"404001032_65": "「はいッ! あ、報告の時はみんなも連れて来ましょうッ!\\n それで、お参りした後に一緒にご飯に行きたいですッ」",
"404001032_66": "「ええ、それもいいわね」",
"404001032_67": "「やったッ! それじゃ約束ですよ?」",
"404001032_68": "「わかったわ、……約束ね」"
}

View file

@ -0,0 +1,24 @@
{
"404001041_0": "「少し遅い時間になってしまったわね」",
"404001041_1": "「すみません。ボクの準備が遅くて……」",
"404001041_2": "「エルフナインのせいじゃないから、気にしないで」",
"404001041_3": "「そうデスよ。それにこの時間になったおかげで、\\n こんなに綺麗なお月様を見ることができたデスッ」",
"404001041_4": "「本当に、綺麗な月……」",
"404001041_5": "「――ッ!?」",
"404001041_6": "「どうしたの、調?」",
"404001041_7": "「……やっと来たか。こっちじゃ」",
"404001041_8": "「聞こえた……やっぱりッ!」",
"404001041_9": "「調ッ! どうしたデスかッ!」",
"404001041_10": "「――この部屋ッ!」",
"404001041_11": "「フフ、遅い到着であったな。\\n 力を求めてきたのかえ」",
"404001041_12": "「……この前は何も答えてくれなかったのはどうして?」",
"404001041_13": "「おや、来ておったのか。察するにそれは昼であろう?\\n わらわはツクヨミ、夜に属すもの」",
"404001041_14": "「月の光の届かぬ昼の刻は、眠っておるからの」",
"404001041_15": "(月の光……わたしが最初に声を聞いた時も、確かに月が出ていた。\\n この前は昼に来たから何も……",
"404001041_16": "「そんなことより、力を欲しているのじゃろう?\\n ――さあ、その手でわらわに触れるがいい」",
"404001041_17": "「……本当に、力が?」",
"404001041_18": "「造作もない。そうじゃ、その手をわらわに――」",
"404001041_19": "「調ッ! 今の光は――調ッ!?」",
"404001041_20": "「そんな、急に、倒れて……」",
"404001041_21": "「調ッ! 調ッ!\\n ――起きないデスよッ 調ぇぇぇッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,43 @@
{
"404001111_0": "ナインホープ作戦・前編",
"404001111_1": "「調さんですが、状態としては通常の睡眠と同じです。\\n ただ、目覚める気配が全くありません……」",
"404001111_2": "「くッ……まさかこんな事態になるとは……。\\n 未知の聖遺物との接触など、許可を出すべきでなかった……」",
"404001111_3": "「司令の責任じゃないわ。\\n 調本人がそれを望んだんだもの」",
"404001111_4": "「あの子が、デュオレリックが無いことで焦っているのは\\n 気づいていたのに……わたしが止めていれば……ッ」",
"404001111_5": "「それならアタシも同罪デスよ……」",
"404001111_6": "「エルフナインちゃん、前にわたしが眠った時に使ったっていう、\\n ナントカって装置は使えないかな」",
"404001111_7": "「そうか、電界顕微観測鏡を使って\\n 仮想脳領域から原因を特定すれば――」",
"404001111_8": "「……いえ、それも無理でした。\\n 調さんにアクセスそのものができないんです」",
"404001111_9": "「では、以前の立花の時のように、\\n 本人が無意識化で拒否しているということか」",
"404001111_10": "「いいえ。それ以前に仮想脳領域作成のための第一段階の\\n 接触すら弾かれてしまうんです」",
"404001111_11": "「恐らくは握りこんでしまっている、\\n <ruby=やさかにのまがたま>八尺瓊勾玉</ruby>の影響だと思われます……」",
"404001111_12": "「そんな……」",
"404001111_13": "「……それじゃ、何も手が出せないってことかい?」",
"404001111_14": "「……今のところは」",
"404001111_15": "「月読さん……」",
"404001111_16": "「方法を探してみます。だから、時間をください」",
"404001111_17": "「ああ、君にばかり負担をかけてすまないが、なんとか頼む……」",
"404001111_18": "「はい」",
"404001111_19": "「……俺たちは調くんが目覚めなかった時も考慮して、\\n ナインホープ作戦についての計画を修正する」",
"404001111_20": "「……そうね。あの子の分はわたしたちで埋めてみせるわ」",
"404001111_21": "「すまない」",
"404001111_22": "「エルフナインくん、調くんの件はともかく、当初の目的――\\n 『鼓星の神門』の術式の確認については達成できたのか」",
"404001111_23": "「はい、そちらは問題ありませんでした。\\n 多少の調整くらいで済みそうです」",
"404001111_24": "「ヴェイグさんも大丈夫そうだ、とのことです」",
"404001111_25": "「わかった。人員が必要な場合はこちらに知らせてくれ」",
"404001111_26": "「はい」",
"404001111_27": "「わたしにも――いえ、わたしたちにも何かできることがあったら、\\n 遠慮なく言って。力になりたいの」",
"404001111_28": "「ありがとうございます……」",
"404001111_29": "「調……」",
"404001111_30": "「…………」",
"404001111_31": "「本当にただ眠っているだけみたい。\\n 身体の方は大丈夫なのよね」",
"404001111_32": "「はい。バイタルサインも安定しています。\\n その他に不調は見られません」",
"404001111_33": "「状況から<ruby=やさかにのまがたま>八尺瓊勾玉</ruby>が原因なのは明らかです。\\n ですが、無理に引き剥がすのも危険が伴います」",
"404001111_34": "「聖遺物によって引き起こされている事態である以上、\\n 調さんへの影響も未知数ですので……」",
"404001111_35": "「それじゃ、見ているだけしかできないのかよ……」",
"404001111_36": "「これはキツイね……」",
"404001111_37": "「調ちゃん……」",
"404001111_38": "「はい、翼です。\\n ……わかりました」",
"404001111_39": "「みんな、月読が心配なのはわかるが、\\n わたしたちにはわたしたちのするべきことがある」",
"404001111_40": "「カルマノイズが出現したとのことだ。\\n 対処に向かうぞッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,13 @@
{
"404001112_0": "「これでラス――って、ええッ!?」",
"404001112_1": "「カルマノイズが消えていく……?」",
"404001112_2": "「おいッ! あれを見ろッ!」",
"404001112_3": "「どういうこと……?\\n ガンドと同時に消えた……」",
"404001112_4": "「カルマノイズの反応消失ッ!\\n 同時に世界蛇の影の反応も消失しましたッ」",
"404001112_5": "「付近のモニターにも姿はありませんッ!\\n 完全に消えたものと思われます」",
"404001112_6": "「消えた、だと……?」",
"404001112_7": "(今までとは違う、明らかに異質な消え方だ……)",
"404001112_8": "(カルマノイズの消失は以前にもあったが、その時とも違う。\\n ましてや、世界蛇の影まで同時に消えるとは……",
"404001112_9": "「目標は消失したままですが……司令、どうしますか?」",
"404001112_10": "「……すぐに装者を帰投させるんだ。\\n 必ず何かが起こる」"
}

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@ -0,0 +1,27 @@
{
"404001121_0": "「――ん……ここは……?」",
"404001121_1": "「……こっちじゃ。早く来るがよい……」",
"404001121_2": "「呼ばれてる……行かなきゃ……」",
"404001121_3": "(あれ? どうして行かなきゃいけないんだっけ?)",
"404001121_4": "「…………」",
"404001121_5": "「こっちじゃ……フフ……」",
"404001121_6": "「……向こう……」",
"404001121_7": "(なんだろう、頭がボーッとして――)",
"404001121_8": "(――ダメッ! 違う……。\\n わたしにはやらなきゃならないことが――ッ",
"404001121_9": "「ッ!?」",
"404001121_10": "「ほう……」",
"404001121_11": "「……あなたはツクヨミ?」",
"404001121_12": "「わらわの領域で自身を取り戻すとは……なかなかの者よの」",
"404001121_13": "「……あの。\\n 力を貸してくれるって……本当に」",
"404001121_14": "「わらわは神、神が約束を違えるわけがなかろう?\\n 力はある。主は選ばれたのじゃ、光栄に思うがいい」",
"404001121_15": "「……」",
"404001121_16": "「フフ、さあ、こちらへ来るがよい。\\n 力を欲するのならのう」",
"404001121_17": "「……わたしは、力が欲しい」",
"404001121_18": "「……ここは? それに――」",
"404001121_19": "「主の目の前にいるのがわらわ自身。\\n さあ、わらわを封じる繭を壊すのじゃ……」",
"404001121_20": "「壊す……って、どうすればいいの?」",
"404001121_21": "「なんでもいい。\\n 主が思う力を使って、繭と戦うのじゃ……」",
"404001121_22": "「わたしの力……それなら、やっぱり――」",
"404001121_23": "「Various shul shagana tron――」",
"404001121_24": "「――このシュルシャガナの刃しかないッ!」"
}

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@ -0,0 +1,29 @@
{
"404001122_0": "「はあ――ッ!」",
"404001122_1": "「フフ……そうじゃ、もっとじゃッ!\\n この忌々しい繭を、封印を破壊するのじゃッ」",
"404001122_2": "「わらわは約束を違えない。\\n 破壊の暁には、必ず其方に力を貸そう」",
"404001122_3": "(封印……。もしかしたら危険なものかもしれない。\\n でも、今のわたしにはそれ以上に――",
"404001122_4": "「力を……手に入れないと。\\n みんなと一緒に戦える力を――」",
"404001122_5": "「世界蛇の影とカルマノイズの出現頻度が減ってきているが……。\\n これについて、君たちはどう考える」",
"404001122_6": "「世界蛇の――、\\n 本体降臨のための最終段階に入った可能性が高いわね」",
"404001122_7": "「決戦はもうすぐそこまで迫っているということか……。\\n まさに、嵐の前の静けさだな……」",
"404001122_8": "「避雷針の準備状況はどうなっている?」",
"404001122_9": "「今、最後の2本を組み立てていると聞いている」",
"404001122_10": "「完成済みの7本は既にこちらの倉庫に入っている。\\n 残り本も完成次第届く予定だ」",
"404001122_11": "「奴らが動き出す前に間に合いそうか?」",
"404001122_12": "「こればかりは祈るしかない」",
"404001122_13": "「龍脈の利用についての術式調整は?」",
"404001122_14": "「こちらは完了しています」",
"404001122_15": "「準備はほぼ完了したということか。\\n あとは、やはり調くんの抜けた穴をどうするかだな……」",
"404001122_16": "「調くん担当の避雷針は現地まで運んでおくとして、\\n 世界蛇の頭にそれを仕掛ける者が必要だ」",
"404001122_17": "「それは、やはりわたしたちの誰かがやるしか方法はありません」",
"404001122_18": "「ええ。でも、無理に決めなくてもいいんじゃないかしら」",
"404001122_19": "「どういうことだ?」",
"404001122_20": "「決めたところで、実戦ではどうなるかわからないわ。\\n そこは臨機応変に対処できるようにした方がいいと思うの」",
"404001122_21": "「そうだな。マリアくんの言う通りだ」",
"404001122_22": "「では調くんの担当分については、戦いの状況を見て、\\n 我々から装者に指示を送るとしよう」",
"404001122_23": "「作戦に関してはこれくらいか。\\n ではお前たちは、今のうちに休息を取るように」",
"404001122_24": "「はいッ!」",
"404001122_25": "「ミーナくんも同様だ。君のミョルニルがこちらの切り札。\\n 戦いに備えて、体調を整えておいてくれ」",
"404001122_26": "「ええ、わかったわ」"
}

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@ -0,0 +1,26 @@
{
"404001131_0": "「儀式の準備が整いました。\\n ウロボロス各員の配置も完了しています」",
"404001131_1": "「そう。それじゃ行きましょうか。\\n メインディッシュが待っているわ」",
"404001131_2": "「とっても新鮮で、活きのいい世界がね……」",
"404001131_3": "「都市上空に、未確認の飛行体が出現ッ!」",
"404001131_4": "「あれはなんだッ!?」",
"404001131_5": "「戦艦マーナガルム……ウロボロスの本拠地だッ!\\n 奴らも本気ということか……ッ」",
"404001131_6": "「戦艦から、光の柱が出現ッ!\\n あれは……ちょ、超高密度のエネルギーですッ」",
"404001131_7": "「なんだとッ!?」",
"404001131_8": "「……光の柱が消失。\\n 今のは一体なんだったんでしょうか……」",
"404001131_9": "「……待って、あれ……空が――」",
"404001131_10": "「昼間なのに、太陽が翳って……」",
"404001131_11": "「……前回と一緒だな」",
"404001131_12": "「ええ、世界蛇が降臨する」",
"404001131_13": "「あれが……本当の世界蛇……」",
"404001131_14": "「なんてとんでもない大きさなの……。\\n それに、段々とこちらに近づいている」",
"404001131_15": "「降臨が開始されたッ!\\n ――奴らも出てくるぞッ」",
"404001131_16": "「戦艦マーナガルムより、多数のウロボロスの構成員が出現ッ!」",
"404001131_17": "「あわせて、カルマノイズも多数出現していますッ!」",
"404001131_18": "「こちらも装者を出して迎撃だッ!」",
"404001131_19": "「いえ、ウロボロスとガンドはわたしたちスクルドに任せてッ!\\n あなたたちはナインホープ作戦を始めてッ」",
"404001131_20": "「ミーナくんッ!?\\n しかし君は世界蛇にミョルニルを撃つ役割が――」",
"404001131_21": "「その準備が整うまで、わたしたちが止めるわ。\\n 準備ができたら知らせて」",
"404001131_22": "「……わかった」",
"404001131_23": "「聞こえたな、\\n これより『ナインホープ作戦』を開始するぞッ」"
}

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@ -0,0 +1,27 @@
{
"404001142_0": "「まずは、世界蛇の隔離を頼むッ!」",
"404001142_1": "「はいッ!」",
"404001142_2": "「『鼓星の神門・改』の術式、展開しますッ!」",
"404001142_3": "「ヴェイグさんッ! お願いしますッ!」",
"404001142_4": "「ああ、任せておけッ!\\n これだけのエネルギーがあればッ」",
"404001142_5": "「パズル展開ッ!」",
"404001142_6": "「やった、世界蛇を隔離空間に閉じ込めましたッ!」",
"404001142_7": "「気を抜くなッ! 空間を閉じるぞッ!」",
"404001142_8": "「は、はいッ!」",
"404001142_9": "「セレナッ!?」",
"404001142_10": "「だ、大丈夫……。\\n 無事空間も閉じれましたッ」",
"404001142_11": "「だが、ここからが時間との勝負だッ!」",
"404001142_12": "「いくら龍脈のエネルギーを利用しているからとはいえ、\\n 長時間の隔離は不可能。いずれ檻が破壊されるぞッ」",
"404001142_13": "「わかっているッ!\\n 装者はそれぞれ避雷針をッ」",
"404001142_14": "「了解ですッ!」",
"404001142_15": "「ドヴェルグの言う通り、ここからは時間との勝負だッ!\\n 各員、デュオレリックを駆使して、全力で作戦に当たれッ」",
"404001142_16": "「これがミレニアムパズルの力ですか。\\n まさか世界蛇とマーナガルムをまとめて閉じこめるとは……」",
"404001142_17": "「やはりミレニアムパズルを\\n 手に入れさせるべきではありませんでした……」",
"404001142_18": "「いいじゃない、\\n こういう予想外が起こるから、楽しいのよ」",
"404001142_19": "「世界蛇の虚像と、ガンドを大量に送り込んだかいがあったわ。\\n あの子たちは、前見た時より格段に強くなってる」",
"404001142_20": "「……それは確かに。しかしその分、脅威でもあります」",
"404001142_21": "「ええ、わたしの望んだとおりにね。\\n 次は何を仕掛けてくるのかしら 本当に楽しみね」",
"404001142_22": "「さて、それじゃわたしは響に会いに行ってくるわ。\\n こちらは任せたわよ」",
"404001142_23": "「仕方ありませんね。敵の狙いがまだ見えませんし、\\n 当分は状況合わせで動くしかなさそうです」",
"404001142_24": "「こちらで仕掛けた保険が効いてくれるといいのですがね……」"
}

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@ -0,0 +1,14 @@
{
"404001211_0": "ナインホープ作戦・後編",
"404001211_1": "「作戦の第一段階、世界蛇の隔離は成功したッ!\\n 次はお前たちの出番だ、頼んだぞッ」",
"404001211_2": "「……これが世界蛇――」",
"404001211_3": "「こうして実際に背の上に立つと、\\n とてつもない大きさだな……」",
"404001211_4": "「1人で戦うことには慣れたこの身だが、\\n わたしたちは人ではない……」",
"404001211_5": "「天羽々斬、天叢雲剣――\\n 二刀を持って、世界蛇の首を取るッ」",
"404001211_6": "「カルマノイズかッ!?\\n やはり本体もこの能力を――」",
"404001211_7": "「しかし、今のわたしとムラクモギアならば、\\n カルマイズとて――」",
"404001211_8": "「なッ!? この動き――ッ!?\\n ただのカルマイズではない」",
"404001211_9": "「――世界蛇のブレスッ!?\\n こんなものまともに食らったら……」",
"404001211_10": "「いや、ここは世界蛇の背の上、予想はできたはずだ」",
"404001211_11": "「この程度で怯むわたしではないッ!\\n 必ずこの避雷針を、世界蛇の頭に突き立ててくれるッ」"
}

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@ -0,0 +1,10 @@
{
"404001212_0": "「おおおおおおお――ッ!」",
"404001212_1": "「ちッ、無駄に厄介な動きしやがってッ!」",
"404001212_2": "「このおかしなカルマノイズを倒さなきゃ、\\n 世界蛇の頭に近づけないってのかよ……」",
"404001212_3": "「ッ!? またあの攻撃が来るッ!?」",
"404001212_4": "「大技には大技だッ!\\n はあああああ――ッ」",
"404001212_5": "「はあッ、はあッ……。\\n 気が抜けないにも程があるだろ……」",
"404001212_6": "(普通のカルマノイズじゃないのはよくわかった。\\n でも、戦えないほどじゃねーッ",
"404001212_7": "「後輩の穴埋めもあるしな。\\n ――前座なんかに時間取られてたまるかッ」"
}

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@ -0,0 +1,9 @@
{
"404001221_0": "「はあ――ッ!」",
"404001221_1": "(躱せないほどの攻撃じゃない。\\n 直撃なんてことになったら、ぞっとするけど……",
"404001221_2": "(恐らく世界蛇は今、ミレニアムパズルに隔離された影響で、\\n 幾分か、力が弱まっているはず……",
"404001221_3": "(この機会を逃すわけにはいかないわ)",
"404001221_4": "(このカルマノイズ、見た目は普通なのに、\\n 動きも攻撃も瘴気の量も尋常じゃない……",
"404001221_5": "「世界蛇本体の背の上だけあって、\\n パワーアップしているみたいね」",
"404001221_6": "「でも、パワーアップしているのはこちらも同じよッ!\\n ヘルメスギアの真価、見せてあげるッ」"
}

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@ -0,0 +1,12 @@
{
"404001222_0": "「カルマノイズッ!?\\n でも、今のアタシなら――」",
"404001222_1": "「待てッ! 避けろッ!」",
"404001222_2": "「え……? ッ!? デデデッ!?」",
"404001222_3": "「恐らく世界蛇本体の攻撃だろう」",
"404001222_4": "「油断するな。ここは世界を食らう魔獣の背の上だ。\\n 気を抜けば、一瞬にしてやられるぞ」",
"404001222_5": "「……そうでした。\\n とにかく助かったデスよ」",
"404001222_6": "「それじゃ、でっかい頭に注意しつつ、\\n カルマイズを倒して突き進むデスッ」",
"404001222_7": "「ああ、だが、そう簡単にはいかなそうだ。\\n あの敵からも、恐ろしい魔の力を感じる」",
"404001222_8": "「確かに、よく見るとなんだか、\\n ただならぬ雰囲気を醸し出してるデス……」",
"404001222_9": "「でも、こんなところで立ち止まるわけにはいかないデスッ!」"
}

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@ -0,0 +1,11 @@
{
"404001231_0": "「アイギスッ!」",
"404001231_1": "「くッ……これだけ連発されると――」",
"404001231_2": "「……アイギスの防御力だからこそ、\\n かろうじて耐えられた……」",
"404001231_3": "「アイギスだから……ッ!?」",
"404001231_4": "「もしかして、響のガングニールでは――」",
"404001231_5": "「ッ!?」",
"404001231_6": "「危なかった……今は目の前の敵に集中しないと――」",
"404001231_7": "(そうだ。この敵を倒して、避雷針を刺したら、\\n すぐに援護に行けばいいんだ",
"404001231_8": "「響は、わたしが助けるッ!」"
}

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@ -0,0 +1,9 @@
{
"404001232_0": "「世界蛇がカルマノイズを呼んだ……?」",
"404001232_1": "(どちらでもいいッ!\\n ――とにかく全力で行くだけだッ",
"404001232_2": "「はああああ――ッ!」",
"404001232_3": "「ちッ、やるじゃないかッ!\\n あたしの炎を相殺するなんてさッ」",
"404001232_4": "(予感が当たったね。\\n やっぱり普通のカルマイズじゃなさそうだ",
"404001232_5": "「今日はブースターは用意してないけどね。\\n こっちでの特訓であたしはもっと強くなった……」",
"404001232_6": "「あのデカイ蛇を倒す前の準備運動にちょうどいいッ!\\n あんたで特訓の成果を試させてもらうよッ」"
}

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@ -0,0 +1,22 @@
{
"404001241_0": "「わたしも行かなくっちゃ……」",
"404001241_1": "「気をつけろよ。オレはパズルの維持で精一杯だ。\\n ほとんど援護もできない」",
"404001241_2": "「大丈夫です。わたしだって装者ですから。\\n なんとかしてみせます」",
"404001241_3": "「ああ、頑張れよ。\\n ――ッ 敵が出てきたッ」",
"404001241_4": "「あれは――カルマノイズッ!」",
"404001241_5": "(1人で相手をするのは厳しいかもしれない……でもッ!)",
"404001241_6": "「みんなも1人で戦っているんだから、わたしだってッ!」",
"404001241_7": "「やあ――ッ!」",
"404001241_8": "「ッ!? ダメだッ!」",
"404001241_9": "「えッ!?」",
"404001241_10": "「――避けろッ!」",
"404001241_11": "「は、はいッ!」",
"404001241_12": "「一体どこからッ!?」",
"404001241_13": "「世界蛇本体だッ!」",
"404001241_14": "「ミレニアムパズルの効果で、多少は世界蛇の力が\\n 弱まっているはずだが、それでもこの威力……」",
"404001241_15": "「ありがとうございます。助かりました」",
"404001241_16": "「気にするな。それよりも前を見ろ」",
"404001241_17": "「カルマノイズ……」",
"404001241_18": "「相手はあの世界蛇から出てきた個体だ。\\n 見た目と中身が同じとは限らない。気をつけろよ」",
"404001241_19": "「はい、わかりました」"
}

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@ -0,0 +1,39 @@
{
"404001251_0": "「着いた。これが世界蛇の頭――」",
"404001251_1": "「すごい……大きい。\\n だけど、わたしはわたしのやるべきことを――」",
"404001251_2": "(頭の天辺、あの辺りにこの避雷針を叩き込めば――)",
"404001251_3": "「いくぞおおおおおッ!」",
"404001251_4": "「……フフ、何をするつもりなのかしら?」",
"404001251_5": "「え……ッ!? ベルちゃん……」",
"404001251_6": "「こんにちは響。元気そうね?」",
"404001251_7": "「はあッ、はあッ……」",
"404001251_8": "「よくぞ封印を破ってくれたの……。\\n フフ、やはりわらわの見込んだ通りじゃ」",
"404001251_9": "「あなたは……本当に神様なの?\\n どうして封印なんて――」",
"404001251_10": "「正真正銘の神に決まっておろう?\\n さあ、約束の褒美じゃ、受け取るがいい」",
"404001251_11": "「え――」",
"404001251_12": "「これは……デュオレリック?\\n どうして――」",
"404001251_13": "(みんな、デュオレリックの時は聖遺物同士の反発に\\n 苦しんでいたのに……何も、無かった。こんな簡単に――",
"404001251_14": "「どうじゃ? 新たな力を手に入れた感想は?」",
"404001251_15": "「え……でも、聖遺物同士の反発がどうして――。\\n ここがあなたの領域だから……」",
"404001251_16": "「反発とはなんのことじゃ?\\n わらわは力を与えるという約定を守ったまで」",
"404001251_17": "(わからない……でも、この力があれば――)",
"404001251_18": "「……どうして、わたしに力を貸してくれるの?」",
"404001251_19": "「主からは、わらわの眷属たちの匂いがするからのう」",
"404001251_20": "「眷属……?」",
"404001251_21": "「神社にいたじゃろう?」",
"404001251_22": "「もしかして……」",
"404001251_23": "「さあ、行くがよい。時間が無いのじゃろう?」",
"404001251_24": "「うん、ありがとう。わたしに力を貸してくれて」",
"404001251_25": "「フフ、対価は既に貰っておるわ。\\n その力を存分に振るってくるがいいぞ」",
"404001251_26": "「ん……ここは――」",
"404001251_27": "「メディカルルーム……。\\n そうだ、<ruby=やさかにのまがたま>八尺瓊勾玉</ruby>――ッ!」",
"404001251_28": "「持ってる……それに……」",
"404001251_29": "(なんだか繋がりのようなものを感じる……。\\n この感じ。多分さっきの夢は――",
"404001251_30": "「調さんッ! 目覚めたんですねッ!」",
"404001251_31": "「エルフナイン……うん。もう大丈夫」",
"404001251_32": "「みんなはどこ?」",
"404001251_33": "「それが……世界蛇が出現して――」",
"404001251_34": "「戦いが始まってるのッ!?」",
"404001251_35": "「はい……今、みなさんが避雷針を持って、\\n 世界蛇に挑んでいます」",
"404001251_36": "「……詳しい状況を教えて。\\n わたしも――戦うからッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"404001311_0": "崩壊",
"404001311_1": "「くッ……やあ――ッ!」",
"404001311_2": "「避けられたッ!?」",
"404001311_3": "「この攻撃――またッ!?」",
"404001311_4": "「はあッ、はあッ、はあッ……」",
"404001311_5": "(押されてる……なんとかしないと――)",
"404001311_6": "「くそッ、パズルの維持に手一杯で\\n グレイプニルの力をお前に渡せない……」",
"404001311_7": "「なんとか頑張ってくれッ!\\n お前が倒れたら、全部無駄になっちまう……」",
"404001311_8": "「わかっています。\\n わたしは、絶対に負けません」",
"404001311_9": "(こいつは優しいから、強がりだってわかってる……。\\n くそッ、何か方法は――ッ",
"404001311_10": "「セレナくんッ! 聞こえるかッ!」",
"404001311_11": "「は、はいッ!?」",
"404001311_12": "「調くんが目覚めたッ! なんとか参戦させてほしいッ!」",
"404001311_13": "「――ッ!? オレが『道』を作るから、\\n そいつの場所を知らせるように言ってくれッ」",
"404001311_14": "「わかりましたッ!」",
"404001311_15": "「月読さん、よかったッ!」",
"404001311_16": "「セレナ、遅れてごめんね。\\n 今度はわたしが、助けるからッ」",
"404001311_17": "「え……そのギアはッ!?」",
"404001311_18": "「わたしも、デュオレリックに成功したんだよ。\\n だから、ここはわたしに任せてッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,22 @@
{
"404001312_0": "(これなら――、\\n この力なら行けるッ",
"404001312_1": "「月読さんッ!\\n そのカルマイズは普通じゃありません、気をつけてッ」",
"404001312_2": "「ッ!?」",
"404001312_3": "「そんなの、当たらないッ!\\n 次はこっちの番ッ」",
"404001312_4": "「チャンスだ、ここで仕掛けろッ!」",
"404001312_5": "「月読さんッ!」",
"404001312_6": "「ッ! うん、同時にッ!」",
"404001312_7": "「やあ――ッ!」",
"404001312_8": "「はあ――ッ!」",
"404001312_9": "「あとはこれを――。\\n 世界蛇の頭にッ」",
"404001312_10": "「やああああ――ッ!」",
"404001312_11": "「よしッ! 上手く世界蛇の頭に刺さった。\\n よくやったッ」",
"404001312_12": "「ヴェイグさんと月読さんのサポートのおかげですッ!」",
"404001312_13": "「それが、避雷針?」",
"404001312_14": "「はい。これを9つの頭に刺せば――」",
"404001312_15": "「残りは? あるならわたしが行く」",
"404001312_16": "「1本です。\\n 他はみなさんがそれぞれ向かっているので」",
"404001312_17": "「わかった。セレナはパズルの維持と、\\n 今打ち込んだ避雷針の見張りをお願い」",
"404001312_18": "「わかりました。月読さん気をつけて」",
"404001312_19": "「うん。\\n でも、わたしにもデュオレリックがあるから大丈夫ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,15 @@
{
"404001321_0": "「全員聞こえるかッ! 調くんが目を覚まし参戦してくれたッ!\\n デュオレリックのおまけ付きだッ」",
"404001321_1": "「さらに先ほどセレナくんと協力し、\\n 避雷針を世界蛇の頭に打ち込むことに成功した」",
"404001321_2": "「もう一本も調くんが持ち、別の頭に向かっているところだ」",
"404001321_3": "「打ち込むべき避雷針は、残り8つだッ!\\n 各員、気をつけて任務にあたってくれッ」",
"404001321_4": "「流石は調ね。\\n これで安心して戦えるわッ」",
"404001321_5": "「主役は遅れてくるもんデスよねッ!\\n 調、カッコいいデスッ」",
"404001321_6": "「はッ、心配かけやがって……ったく」",
"404001321_7": "「これで後顧の憂いは無くなったッ!」",
"404001321_8": "「デュオレリックも成功させたって?\\n ハハッ、やるじゃないか」",
"404001321_9": "「調ちゃん、よかった……」",
"404001321_10": "「装者たちのバイタル上昇ッ!\\n 調ちゃんの復活が、いい影響を与えたようですッ」",
"404001321_11": "「ああ。いいタイミングで目覚めてくれた。\\n しかも新たな力まで手に入れた状態で」",
"404001321_12": "「俺たちに風が吹いている。\\n 今こそ畳み掛ける時だッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,35 @@
{
"404001331_0": "「病み上がりの月読に負けてはいられないな。\\n ――そろそろこちらも決着をつける時だッ」",
"404001331_1": "「せい――ッ!」",
"404001331_2": "「カルマノイズさえいなくなればあとは――ッ!」",
"404001331_3": "「任務完了だッ!」",
"404001331_4": "「おらおらおらおらああああ――ッ!」",
"404001331_5": "(正面からじゃ、あの攻撃で相殺される――)",
"404001331_6": "「――そんなこと、とっくに気づいてるんだよッ!」",
"404001331_7": "(本命は――後ろだッ!)",
"404001331_8": "「――かかったッ! これでトドメだッ!」",
"404001331_9": "「よしッ! 邪魔者は消えたッ!」",
"404001331_10": "「次はコイツだッ!\\n 届けえええええッ」",
"404001331_11": "「よっしゃッ!」",
"404001331_12": "(概ねパターンは見えた――あとは、詰ませるだけッ!)",
"404001331_13": "「はあ――ッ!」",
"404001331_14": "(残り――3手ッ!)",
"404001331_15": "「逃がさないわッ!」",
"404001331_16": "(あと2手――)",
"404001331_17": "「……1」",
"404001331_18": "「ゼロッ! これで――詰みよッ!\\n はあ――ッ」",
"404001331_19": "「あとは、避雷針を世界蛇に――」",
"404001331_20": "「こちら翼、無事避雷針を世界蛇の頭に突き立てましたッ!」",
"404001331_21": "「こっちも終わったッ!」",
"404001331_22": "「こちらも完了したわッ!」",
"404001331_23": "「流石は先輩たちデスッ! アタシも続くデスよッ!\\n はあああああ――ッ」",
"404001331_24": "「響が待ってるの。\\n だから――わたしの邪魔をしないでッ」",
"404001331_25": "「こりゃ、うかうかしてられないね。\\n ――準備運動はこれくらいにしようかッ」",
"404001331_26": "「後2本だッ!\\n 響くん、調くん、頼んだぞッ」",
"404001331_27": "「了解ですッ!」",
"404001331_28": "(きっとそろそろ響さんも終えるはず――。\\n わたしもこれを早く――",
"404001331_29": "「ッ!? また、さっきの――」",
"404001331_30": "(急がないといけないのに――)",
"404001331_31": "「もっと……もっと力がほしい。\\n デュオレリックの力を引き出すんだ――」",
"404001331_32": "「はあ――ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"404001332_0": "「これで、ナインホープ作戦――\\n 達成ッ」",
"404001332_1": "「よくやったッ! あとは響くんだッ!」",
"404001332_2": "「えッ!? 響さんがまだ……?」",
"404001332_3": "(そうか、響さんだけデュオレリックが――)",
"404001332_4": "「援護に向かわないと――ッ!?」",
"404001332_5": "「――ッ!? 空間にヒビが?\\n もしかして、セレナに、何か」",
"404001332_6": "「敵戦艦マーナガルムの攻撃ですッ!」",
"404001332_7": "「空に亀裂がッ!?\\n 世界蛇を閉じ込めた隔離空間が破られましたッ」",
"404001332_8": "「なんだとッ!? セレナくんッ!?」",
"404001332_9": "「セレナッ! 無事なのッ!」",
"404001332_10": "「大丈夫……でも、ごめんなさい……」",
"404001332_11": "「お前のせいじゃないッ!\\n それより、今は世界蛇だけでもここに留めないと――」",
"404001332_12": "「隔離妨害に成功しましたッ!」",
"404001332_13": "「思ったよりも時間はかかりましたが、\\n 上手く保険が働きましたね」",
"404001332_14": "「グレイプニルの能力――パズルの形成。\\n 一度体験したかいがあったというものです」",
"404001332_15": "「パズル内から壊すことはほぼ不可能。\\n 外部からの物理干渉も受け付けない。一見、無敵に近い力……」",
"404001332_16": "「しかし、その力の維持には、相応の対価が必要なはずです。\\n 空間形成に必要な相応のエネルギーがね」",
"404001332_17": "「……ならばそのエネルギー供給源を特定、排除すればいい。\\n パズルに囚われる前に別動隊を出しておいて正解でした」",
"404001332_18": "「さあ、この戦艦マーナガルムも本格参戦といきましょうか。\\n まずは地上の掃除をしなければ」"
}

View file

@ -0,0 +1,24 @@
{
"404001341_0": "「ほら、どうしたの? 急がなくていいの?\\n このままじゃあなたたちの企みは水泡に帰すわよ」",
"404001341_1": "「ベルちゃん……もう、やめよう?\\n こんなことダメだよ」",
"404001341_2": "「わたしはベルちゃんと一緒に過ごして、楽しかった。\\n ライブを楽しみにしていた姿が嘘だったなんて思えない」",
"404001341_3": "「そうね。あれは嘘じゃないわ。\\n 本当に楽しみだったから……」",
"404001341_4": "「それなら、歌が好きな者同士、\\n わたしたちは、わかりあえるはずだよッ」",
"404001341_5": "「響は何もわかっていないのね……」",
"404001341_6": "「わたしはね、歌が好きなわけじゃないの」",
"404001341_7": "「え……?」",
"404001341_8": "「歌を聴く人々を見るのが好きなの」",
"404001341_9": "「それだって同じだよッ!\\n わかりあえる――」",
"404001341_10": "「そう……歌を心から楽しんでいた人々の顔が、\\n 一瞬にして絶望に染まる様が好き」",
"404001341_11": "「ッ!?」",
"404001341_12": "「一瞬にして、絶頂から絶望へと叩き落される様。\\n 天使と思っていた相手が悪魔だった、そんな絶望の顔……」",
"404001341_13": "「わたしはそれが見たいから、ライブを開いたのよ。\\n 人を楽しませ、そして最後に絶望させるために……フフ」",
"404001341_14": "「そん……な……」",
"404001341_15": "「そう、そんな顔よ。ああ、響っていい表情するわよね。\\n 持って帰りたいくらい」",
"404001341_16": "「でも、もっともっと絶望する姿が見たいの。\\n ――だから、もう一度これをプレゼントしようかなって」",
"404001341_17": "「くッ! これは……」",
"404001341_18": "「悪意の種――マリスシードよ。\\n 忘れちゃったかしら」",
"404001341_19": "「――えッ!? うぐッ!?」",
"404001341_20": "「うああああああああ――ッ!!」",
"404001341_21": "「前回はちゃんと見られなかったし、\\n 今回は目の前の特等席で見ることにするわ。頑張ってね」"
}

View file

@ -0,0 +1,22 @@
{
"404001342_0": "「響ちゃんのバイタル低下ッ!」",
"404001342_1": "「くッ……誰か援護を向かわせられないかッ!」",
"404001342_2": "「それが、カルマノイズによる妨害もあり、\\n 到着までしばらく時間がかかる模様ですッ」",
"404001342_3": "「ドヴェルグに転送してもらうのは……。\\n 隔離空間の維持で手一杯か……」",
"404001342_4": "「可能な限り急がせろッ!\\n 藤尭ッ 空間の亀裂についてはどうだッ」",
"404001342_5": "「グレイプニルの力を妨げている要因を特定ッ!\\n これは――龍脈ですッ レイラインにウロボロスがッ」",
"404001342_6": "「なんだとッ!?」",
"404001342_7": "「ガンド化したウロボロスのメンバーにより、\\n 龍脈が乱されていますッ」",
"404001342_8": "「くッ……排除はできんかッ!?」",
"404001342_9": "「例え今から排除しても、乱された龍脈が正常化するには\\n 時間が……」",
"404001342_10": "「それになにより、装者のみなさんは、世界蛇の背の上、\\n まともに戦える者がいません……」",
"404001342_11": "「聞こえる? 避雷針は既に8本立っているのよね。\\n なら、無理矢理にでも――」",
"404001342_12": "「待ってくださいッ!\\n 本が揃わなくては、威力が足りませんッ」",
"404001342_13": "「ミョルニルの雷撃の威力を考えると、避雷針はそう何度も\\n 使えません。もう少し待ってくださいッ」",
"404001342_14": "「でもッ! この状況じゃ――ッ!?」",
"404001342_15": "「マーナガルム付近に高エネルギー反応ッ!?\\n 計器が振り切れていますッ」",
"404001342_16": "「今度はなんだッ!?」",
"404001342_17": "「マーナガルムからこちらに向けての砲撃ですッ!」",
"404001342_18": "「S.O.N.G.に、直接ッ!?」",
"404001342_19": "「回避だッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"404001351_0": "「なんとか回避できたか……。\\n 本艦含め、周囲の被害状況はどうだ」",
"404001351_1": "「本艦への被害はありません。\\n ですが、砲撃進路上にあった無人島が消滅しました……」",
"404001351_2": "「消滅だと……? くッ、あんなものが地上を攻撃したら、\\n 一瞬で都市部が壊滅するぞッ」",
"404001351_3": "「軍に支援を要請しろッ!\\n あの空中戦艦を放置はできんッ」",
"404001351_4": "「少し、照準にズレがあったようですね。\\n 誤差修正を急いでください」",
"404001351_5": "「まあ、外れたならもう一度撃てばいいだけのこと。\\n まずはあの装者たちの本拠地から消えてもらいましょう」",
"404001351_6": "「エネルギー再充填を」",
"404001351_7": "「ハッ」",
"404001351_8": "「これは――、\\n 街にカルマイズが出現しましたッ」",
"404001351_9": "「なんだとッ!?」",
"404001351_10": "「……空間に亀裂が入ったことが原因と見られます」",
"404001351_11": "「そんな……このままじゃ……」",
"404001351_12": "「あらあら、向こうも派手にやっているみたいね」",
"404001351_13": "「ぐううううううッ!」",
"404001351_14": "「……もしかして、このまま終わりなのかしら、\\n もう少し楽しめると思ったんだけど……」",
"404001351_15": "(これは……前の――。\\n だめだ、もう二度と飲まれるもんか――",
"404001351_16": "「響、聞こえる?\\n もうすぐあなたに大きな花火を見せてあげる」",
"404001351_17": "「何……を……ッ!」",
"404001351_18": "「あなたの帰る場所が無くなるところ。\\n ……きっと綺麗よ」"
}

View file

@ -0,0 +1,121 @@
{
"404001411_0": "絆",
"404001411_1": "「まさかッ!? 地上が狙われているッ!?」",
"404001411_2": "「まずいわッ!\\n 装者は全員、世界蛇の背の上、誰も応戦できないッ」",
"404001411_3": "「そんなッ!\\n あそこには、大切なモが沢山あるんデスよ」",
"404001411_4": "「S.O.N.G.のみんな、学校の友達も……」",
"404001411_5": "「あいつら、ふざけんじゃねーッ!」",
"404001411_6": "「あたしたちの街に手を出してみろッ!\\n 絶対許さねーからなッ」",
"404001411_7": "「なんとか、あそこに戻る術は――」",
"404001411_8": "「ヴェイグさんッ! わたしたちを地上に――」",
"404001411_9": "「それはダメだッ!\\n 今、作戦を止めれば、世界が滅ぼされるッ」",
"404001411_10": "「お前たちは作戦に集中するんだッ!」",
"404001411_11": "「くそッ!」",
"404001411_12": "「さあ、見て響。\\n 大きな花火があがるわよ」",
"404001411_13": "(ぐうううう……、みんな…………)",
"404001411_14": "「マーナガルムに再び高エネルギー収束ッ!」",
"404001411_15": "「軍の援護はどうなっているッ!?」",
"404001411_16": "「ダメですッ! \\n 通常兵器では目標に損害を与えられませんッ」",
"404001411_17": "「くッ、敵の狙いはS.O.N.G.だッ!\\n ならば――」",
"404001411_18": "「艦を全速で沖へ出せッ!\\n ここで受ければ、都市部ごと消失するぞッ」",
"404001411_19": "「砲撃がくるなら、せめて被害の小さい沖へと誘導するんだッ!」",
"404001411_20": "「そんなことをしたら、この艦が――」",
"404001411_21": "「<size=40>最後まで人類の盾となるのがS.O.N.G.だッ!</size>」",
"404001411_22": "「待ってくださいッ! 本艦上空に新たなエネルギー反応ッ!\\n 巨大な何かが――ッ」",
"404001411_23": "「なんだ……あれは?\\n 戦艦、なのか」",
"404001411_24": "「……少なくとも、S.O.N.G.には該当するデータはありません」",
"404001411_25": "「それじゃ……ウロボロスの新手ッ!?\\n これじゃ挟み撃ちに――」",
"404001411_26": "「マーナガルム被弾ッ!\\n 攻撃を受けましたッ」",
"404001411_27": "「――なッ!?」",
"404001411_28": "「正体不明の空中戦艦、\\n マーナガルムを攻撃していますッ」",
"404001411_29": "「マーナガルムの砲撃、中断されましたッ!」",
"404001411_30": "「な……一体何が起きたッ!?\\n あの艦は……」",
"404001411_31": "「……司令ッ! 通信を求められています。\\n 恐らくあの艦からかと」",
"404001411_32": "「回線を開け」",
"404001411_33": "「了解です」",
"404001411_34": "「あの、聞こえますか?」",
"404001411_35": "「……子供? まさか君があの戦艦の?」",
"404001411_36": "「はい、わたしは、シャロンと言います」",
"404001411_37": "「わたしたちも響お姉ちゃんと一緒に戦いますッ!」",
"404001411_38": "「一体あの艦は……? 敵の奥の手ですか?」",
"404001411_39": "「いや、この世界にあんなものは無かったはず……。\\n 一体どこから――」",
"404001411_40": "「石屋様ッ!」",
"404001411_41": "「どうしましたッ!?」",
"404001411_42": "「龍脈攻略中の実行部隊が、次々に撃破されていますッ!」",
"404001411_43": "「どういうことですか……。\\n 装者もミョルニルの人形も地上にはいないはず……」",
"404001411_44": "「まさか、先日のあの規格外の戦闘者のようなものが\\n まだいるとでも――」",
"404001411_45": "「くッ、この後に及んで、奇跡が起きたとでも言うのですか」",
"404001411_46": "「道を開けてもらおう」",
"404001411_47": "「なんだか気味悪い連中ねー」",
"404001411_48": "「ええ、それにしても……、\\n ここが並行世界 あまり違いは感じないわね」",
"404001411_49": "「あーしたちの世界と近いって話だし、こんなものでしょ?」",
"404001411_50": "「しかし興味深いのは確かなワケダ」",
"404001411_51": "「あーららー。こいつも混じってたのねー」",
"404001411_52": "「フン、わたしらのラピスの輝きがあれば、\\n こんな奴に負けるはずないワケダ」",
"404001411_53": "「ええ、だけど、敵はここだけじゃないわ。\\n 十分注意して行きましょう」",
"404001411_54": "「なんだ……貴様らは……?」",
"404001411_55": "「いちいち下っ端に名乗ってられるかッ!」",
"404001411_56": "「ガハッ!」",
"404001411_57": "「とっとと失せろ、雑魚が……ッ!」",
"404001411_58": "「マスター、こっちも終わりましたよ」",
"404001411_59": "「敵は、あの黒いのでいいんですわよね?」",
"404001411_60": "「敵にしては地味すぎる……」",
"404001411_61": "「これじゃ全然暴れ足りないんだゾ」",
"404001411_62": "「よし、この調子で敵を殲滅するぞッ!」",
"404001411_63": "「調子に乗りすぎて、\\n RN式が時限式だってこと忘れないようにね」",
"404001411_64": "「わかっているさ」",
"404001411_65": "「はあ、まさかこのスーツがこんな形で役立つなんてね……」",
"404001411_66": "「こちらも敵の殲滅完了しました」",
"404001411_67": "「歯ごたえがありませんね。\\n 僕の英雄譚に記載するには、あまりにも小物すぎる」",
"404001411_68": "「ここはやはり、もっとド派手に――」",
"404001411_69": "「やめなさいッ! この世界では、特にあなたとわたしは、\\n 良い目でみられないってこと忘れないでッ」",
"404001411_70": "「戦いが終われば、\\n 元の世界に帰るんですから気にする必要ないでしょう」",
"404001411_71": "「それに、そんなこそこそしていては、\\n 僕が英雄だって、誰にも知られないじゃないですかッ」",
"404001411_72": "「はあ、頭痛くなってきたわッ!」",
"404001411_73": "「お前たち、話している暇は無いぞッ!\\n 今こそ、これまで世話になった借りを返す時だからなッ」",
"404001411_74": "「ええ、装者のみなさんが心置きなく戦えるように、\\n こっちは僕たちが護りましょうッ」",
"404001411_75": "「……援軍が、間に合ったか」",
"404001411_76": "「我々の味方なのかッ!?」",
"404001411_77": "「そうだ。といっても、スクルドの者ではない。\\n あれは、お前たちが絆と信頼を繋いだ者たち――」",
"404001411_78": "「――並行世界を越えて、共に戦うことを承諾してくれた、\\n 我々の戦友たちだ」",
"404001411_79": "「しかし、あの空に浮かんでいるのは……?」",
"404001411_80": "「ヴィマーナだ、\\n ミョルニルのあった世界の異端技術で造られた巨大戦艦」",
"404001411_81": "「ウロボロスとの決戦ならば、マーナガルムの出現も予想された。\\n しかし、あれに対抗できる兵器は我々にも無い」",
"404001411_82": "「だからこそ、ヴィマーナに目をつけ、向こうの世界の者と話し、\\n 承諾を得て改造を施した」",
"404001411_83": "「改造……?」",
"404001411_84": "「ああ、デュプリケイターを使い、急ごしらえで並行世界を\\n 渡る能力を持たせた。それを使って、援軍を集めたんだ」",
"404001411_85": "「並行世界を渡る艦、だとッ!?」",
"404001411_86": "「前方の戦艦を迎撃しつつ、\\n 地上を焼き払いなさいッ」",
"404001411_87": "「しかし、同胞たちが――ッ!」",
"404001411_88": "「構いませんッ! ベアトリーチェ様に命を捧げた身、\\n その役に立つのなら、本望でしょう」",
"404001411_89": "「敵艦、エネルギー上昇ッ!\\n ――シャロンッ」",
"404001411_90": "「うんッ! みんな、行くよッ!」",
"404001411_91": "「ええ、やりましょうッ!」",
"404001411_92": "(響お姉ちゃん……わたしも響お姉ちゃんの力になるッ!)",
"404001411_93": "「くッ! マーナガルムの防御を貫くだとッ!」",
"404001411_94": "「どうやら向こうも、ただの戦艦ではなさそうですね……」",
"404001411_95": "「攻撃の手を止めないでッ!」",
"404001411_96": "「シャロン、いくら融合症例の進行が抑えられているからって、\\n 張り切りすぎは禁物よ」",
"404001411_97": "「無茶はしないって、八紘さんと約束したでしょう?」",
"404001411_98": "「う、うん、わかってるよ」",
"404001411_99": "「相手の攻撃が止まりませんッ! このままではッ!」",
"404001411_100": "「仕方ありません……、地上への攻撃は取りやめます。\\n 前方の艦に専念してくださいッ」",
"404001411_101": "「了解しましたッ!」",
"404001411_102": "「並行世界の者たちが……来てくれたのか……」",
"404001411_103": "「これも全て、お前たちとその装者たちが行ってきたことだ。\\n 多くの世界を渡り、救い、絆を結んできた結果」",
"404001411_104": "「そう――これこそが人の可能性でもあるんだろう」",
"404001411_105": "「正直、モニターを見ている自分の目が信じられません……」",
"404001411_106": "「ああ、だって、キャロルに、オートスコアラー、\\n パヴァリア光明結社のやつらもいるぞッ」",
"404001411_107": "「世界は違えど、かつて俺たちの敵だった者たちまでもが、\\n 手を差し伸べてくれている……」",
"404001411_108": "「まさに……奇跡」",
"404001411_109": "「いや、これは奇跡ではなく、人と人がその手を、\\n 絆を結んだことにより導かれた軌跡なんだ」",
"404001411_110": "「みんな、通信を聞いているかッ!?」",
"404001411_111": "「ええ、もちろんよッ!」",
"404001411_112": "「まさかの援軍登場デスッ!」",
"404001411_113": "「並行世界のみんなが、助けに来てくれた」",
"404001411_114": "「協会の連中まで……」",
"404001411_115": "「すごい、まさかこんなことが……」",
"404001411_116": "「ったく、あいつら、来るのがおせーんだよッ!」",
"404001411_117": "「わたしたちにこんなにも沢山の仲間が……」",
"404001411_118": "「人の可能性……、\\n やっぱり、マスターが言っていたのは正しかった」"
}

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@ -0,0 +1,26 @@
{
"404001412_0": "「なんだか、面白くないことになっているわね……」",
"404001412_1": "(みんな、来てくれた……)",
"404001412_2": "(そうだ……わたしの手は、みんなと繋がっている……)",
"404001412_3": "「わたしは――1人じゃないんだあああああッ!!」",
"404001412_4": "「なッ!?\\n マリスシードの瘴気を吹き飛ばしたッ」",
"404001412_5": "「例え近くにいなくても、いつだってわたしの手は\\n 誰かと繋がっているんだッ」",
"404001412_6": "「はああああああッ!」",
"404001412_7": "「立花響ッ! 避雷針を打ち込みましたッ!」",
"404001412_8": "「くッ……それは一体なんの真似――ッ!?」",
"404001412_9": "「いいわ。こうなったら、世界蛇本体を暴れさせて、\\n この隔離空間を完全に破壊すれば――」",
"404001412_10": "「なッ!? 空間が、修復されていくッ!?」",
"404001412_11": "「言っただろうッ! 借りは返すとッ!」",
"404001412_12": "「ッ!? あれ、ミレニアムパズルが直って――。\\n この力は……」",
"404001412_13": "「ああ、なんだかわからないが、外部から力が流れ込んで、\\n ミレニアムパズルを修復しているッ」",
"404001412_14": "「ここは任せてもらおうかッ!\\n 出さないよ、空間の外へは、何者であろうとッ」",
"404001412_15": "「よくやってくれたッ!\\n あとは――セレナくんッ ミーナくんをッ」",
"404001412_16": "「既に世界蛇の背に送ってもらっているわッ!\\n 準備も万端よッ」",
"404001412_17": "「では、避雷針・ホープ起動しますッ!\\n セレナさん、そちらの準備はッ」",
"404001412_18": "「こちらも大丈夫ですッ!」",
"404001412_19": "「ミーナさんッ! ミョルニルをッ!」",
"404001412_20": "「ええ。みんながくれたこのチャンス……無駄にはしないわッ!\\n ありったけを叩き込むッ ミョルニル――ッ」",
"404001412_21": "「あれは――ッ!?\\n そうか、さっきの槍みたいなのは――ッ」",
"404001412_22": "「チ――ッ!\\n これはまずい……」",
"404001412_23": "「雷撃を誘導しますッ!\\n はあ――ッ」"
}

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@ -0,0 +1,57 @@
{
"404001421_0": "「やったの……?」",
"404001421_1": "「……いいえ。そんなわけないでしょう」",
"404001421_2": "「ベアトリーチェッ!?」",
"404001421_3": "「やってくれたわね……流石に今のは効いたわ。\\n あと少しでコアが破壊されるところだった……」",
"404001421_4": "「そんな……、\\n これでも、ダメなの……」",
"404001421_5": "「……だから無駄だと言っているでしょう?」",
"404001421_6": "「……どうしてミョルニルが効かないの?」",
"404001421_7": "「世界蛇の心臓部、コアに異常な力を感じる。\\n 恐らく奴が、世界蛇のコアに力を注ぎ、護りやがったんだ」",
"404001421_8": "「ご名答よ。\\n 流石、世界蛇を作った種族だけあるわね」",
"404001421_9": "「く……」",
"404001421_10": "「さあ、審判の時よッ!\\n 装者を殺し、隔離空間を壊し、この世界を食らってあげるッ」",
"404001421_11": "「させないッ! もう一度ミョルニルを――」",
"404001421_12": "「タネが割れているのに、\\n 何度も同じことをさせるわけないでしょッ」",
"404001421_13": "「そんな……みんなの力で撃ち込んだホープが……」",
"404001421_14": "「ホープ? 希望? フフ、残念だったわね。\\n あなたたちの希望は、儚く砕け散ったわよ」",
"404001421_15": "「これだけやっても、届かないの……。\\n わたしたちの力じゃ、世界蛇を倒せないの……」",
"404001421_16": "「――まだですッ!」",
"404001421_17": "「わたしたちは、まだ誰も負けていませんッ!\\n ミョルニルが効かないなら、直接コアを叩くだけですッ」",
"404001421_18": "「ああ、わたしたちの剣はまだ折れていないッ!」",
"404001421_19": "「コアごとアイツをぶっ倒せばいいだけだッ!」",
"404001421_20": "「そうね。並行世界から駆けつけてくれたみんなに\\n 無様な姿は見せられないわッ」",
"404001421_21": "「アタシたちの戦いはまだ終わってないデスッ!」",
"404001421_22": "「みんながいれば、きっと勝てるッ!」",
"404001421_23": "「あたしたちの底力、見せてやろうじゃないかッ!」",
"404001421_24": "「絶対に諦めない……ッ!\\n 大好きな人と笑って過ごす明日をッ」",
"404001421_25": "「……諦めない心。胸の歌を、勝利を信じて……」",
"404001421_26": "「わたしだってまだ……戦えるわッ!\\n マスターの、わたしの悲願のために、立ち上がれるッ」",
"404001421_27": "「ミーナさん……一緒に戦いましょうッ!」",
"404001421_28": "「コアは世界蛇の胴体部、中央付近ッ!\\n 全員をその付近へと転送させるぞッ」",
"404001421_29": "「ッ!? 世界蛇の体内へ転送ができるんですかッ!?」",
"404001421_30": "「ああ、誰かは知らんが、ミレニアムパズルの空間を\\n 外から魔力で援護してくれてるやつがいる」",
"404001421_31": "「そいつのおかげで、\\n オレの力も増強している」",
"404001421_32": "「お願いしますッ!」",
"404001421_33": "「任せろッ! やるぞ、セレナッ!」",
"404001421_34": "「はいッ!」",
"404001421_35": "「ここが、世界蛇のコア……?」",
"404001421_36": "「そうみたいね……」",
"404001421_37": "「気持ち悪いデス……」",
"404001421_38": "「うん、すごく嫌な感じがする……」",
"404001421_39": "「とてつもない瘴気が蔓延しているからよ」",
"404001421_40": "「……なんだか、身体が震えてくる」",
"404001421_41": "「絶対にギアを解除するなよ。\\n ここは普通の人間が耐えられる場所じゃない」",
"404001421_42": "「まさに、敵の本陣というわけだな」",
"404001421_43": "「お前ら気をつけろ、奴がいる」",
"404001421_44": "「鬱陶しいわね」",
"404001421_45": "「ベアトリーチェ……」",
"404001421_46": "「まさか、この子をここまで追い込むなんて……、\\n 流石にわたしも想定外だったわ」",
"404001421_47": "「ベルちゃん……」",
"404001421_48": "「わたしとこの子の世界は、\\n 何人たりとも冒すことはできないッ」",
"404001421_49": "「ましてや、たかが人間になんてッ!」",
"404001421_50": "「よくここまで抗ったとほめてあげるわッ!\\n でも、ここがあなたたちの終着地点――」",
"404001421_51": "「決して潰えることなどありはしないッ!\\n わたしと、この子の世界はッ」",
"404001421_52": "「ベルちゃんの……姿が……」",
"404001421_53": "「世界蛇のコアと融合したんだッ!」",
"404001421_54": "「食われて、果てろッ!\\n それが、お前らの運命だッ」"
}

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@ -0,0 +1,20 @@
{
"404001422_0": "「どうしたッ! さっきの威勢はッ!」",
"404001422_1": "「くッ……なんて力――ッ!」",
"404001422_2": "「当然だッ! ミョルニルのダメージが残るとはいえ、\\n 世界を食らえるこの力、装者ごときに遅れを取るものかッ」",
"404001422_3": "「そしてこの場所は世界蛇の体内、わたしの腹の中。\\n ここでわたしに勝てると思うなッ」",
"404001422_4": "「――あああああッ!?」",
"404001422_5": "「マリアッ!?」",
"404001422_6": "「姉さんッ!?」",
"404001422_7": "「くッ、気を逸らすなッ!」",
"404001422_8": "「遅いッ!」",
"404001422_9": "「うわああああああ――ッ!?」",
"404001422_10": "「くッ……ここまで力の差があるなんて」",
"404001422_11": "「絶望しろッ! お前たちに勝ち目は無いッ!」",
"404001422_12": "(足りない……まだ、もっと力がないと――ッ!?)",
"404001422_13": "「また……力が……」",
"404001422_14": "「まだ立ち上がれるのか……忌々しいッ!」",
"404001422_15": "「――負けないッ!」",
"404001422_16": "「小癪なッ!?」",
"404001422_17": "「わたしたちは、絶対に負けないッ!」"
}

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@ -0,0 +1,22 @@
{
"404001431_0": "「いっけ―――ッ!」",
"404001431_1": "「くッ……亀裂が閉じてしまった。\\n これでは、ベアトリーチェ様の状況が――」",
"404001431_2": "「もう一度、亀裂を開くしか――」",
"404001431_3": "「くッ……邪魔を――ッ!!」",
"404001431_4": "(このままでは埒が明かない。\\n 私はベアトリーチェ様の下へ戻らねば――",
"404001431_5": "「マーナガルムはお前たちに任せます。\\n 私はベアトリーチェ様を――」",
"404001431_6": "「……そこをどきなさい。\\n 再び結界を破壊させてもらいます」",
"404001431_7": "「いないだろう。どけと言われてどく者などね」",
"404001431_8": "「あなたの力を遮断すれば、パズルの維持は不可能になる。\\n そうすれば、私はベアトリーチェ様の下へと戻れます」",
"404001431_9": "「それは忠義かな。\\n しかし、譲れないんだ。僕だってね」",
"404001431_10": "「ならばそのまま死になさい――おおおおおッ!」",
"404001431_11": "「見苦しい姿だ」",
"404001431_12": "「それが貴様の最期の言葉だ――ッ!」",
"404001431_13": "「はあッ!」",
"404001431_14": "「嬉しいね。\\n 君が僕を護ってくれるなんて」",
"404001431_15": "「仕方なくだッ!\\n 空間の維持で動けないんだろう」",
"404001431_16": "「それに、仮にもオレの上司だからな」",
"404001431_17": "「なッ!? くッ、まだ敵が……。\\n 死にたくなければそこをどきなさいッ」",
"404001431_18": "「どけだと? 貴様、誰にものを言っている」",
"404001431_19": "「邪魔だというなら実力で排除してみろッ!\\n ――オレを相手にそんなことができるならなッ」"
}

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@ -0,0 +1,26 @@
{
"404001432_0": "「この者――強いッ!?」",
"404001432_1": "「その程度かッ! カルマノイズの力はッ!\\n それではオレを排除するなど不可能だぞッ」",
"404001432_2": "「うぐッ……」",
"404001432_3": "(この相手……半端な力ではない。\\n ――どうやら、無傷での突破は無理のようですね",
"404001432_4": "「どうした? まだ底があるのだろう?\\n ならば見せてみるがいい。無いなら、貴様はこれで終わりだッ」",
"404001432_5": "「……防いだ、だと?」",
"404001432_6": "「……いいえ。防ぐ必要などありませんから」",
"404001432_7": "「ベアトリーチェ様を助けるために、なるべく力は温存して\\n おきたかったのですが……仕方ありません」",
"404001432_8": "「お望み通り、見せてあげましょう……この私の力をッ!」",
"404001432_9": "「面白い。だがどんな力も、オレの錬金術の前では塵芥に同じッ!\\n それをわからせてやるッ」",
"404001432_10": "「はああああ――ッ!」",
"404001432_11": "「――鬱陶しいわッ!」",
"404001432_12": "「ああ……ッ!」",
"404001432_13": "「まだ――ッ!」",
"404001432_14": "「わたしが融合している以上、\\n ミョルニルの雷は、この子には届かせないッ」",
"404001432_15": "「それでも……わたしは諦めるわけにはいかないッ!\\n 何度だって――ッ」",
"404001432_16": "(くッ……これは……全身の力が抜けて――。\\n ミョルニルを使い過ぎた……だけどッ",
"404001432_17": "「――まだッ、\\n わたしは、マスターの――みんなのために世界蛇をッ」",
"404001432_18": "「無駄と言っているッ!」",
"404001432_19": "「――うぐッ!? ま、まだ……」",
"404001432_20": "「な……?」",
"404001432_21": "(身体が……動かない……)",
"404001432_22": "「やっと全員沈黙したようね……」",
"404001432_23": "「これでわたしの勝ち。\\n さあ、誰から食べてあげようかしら」"
}

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@ -0,0 +1,89 @@
{
"404001511_0": "UNLIMITED BEAT",
"404001511_1": "「やっと全員沈黙したようね……」",
"404001511_2": "「これでわたしの勝ち。\\n さあ、誰から食べてあげようかしら」",
"404001511_3": "「まだだ……」",
"404001511_4": "「響、本当にしぶといわね」",
"404001511_5": "「わたしの胸の歌は……まだ、ここにある……」",
"404001511_6": "「わたしの歌は……まだ死んでなんていないッ!!」",
"404001511_7": "「響……」",
"404001511_8": "「まだ、絶望しないの……」",
"404001511_9": "「全く、面倒な子ね」",
"404001511_10": "「があッ!」",
"404001511_11": "「はあ、はあ……」",
"404001511_12": "「このくらいで絶望なんてしない。\\n だってこの手はみんなと繋がっているんだッ」",
"404001511_13": "「おおおおおおおおッ!」",
"404001511_14": "「はああああ――ッ!」",
"404001511_15": "「見上げたものですね――しかしッ!」",
"404001511_16": "「がッ!? くッ……」",
"404001511_17": "「石屋様、遅くなりました」",
"404001511_18": "「ここは我々がッ!」",
"404001511_19": "「雑魚どもがわらわらと……」",
"404001511_20": "「我々が宿すは、世界蛇本体より引き出せしガンドの力。\\n 一介の錬金術師人に遅れを取るなどあり得ないッ」",
"404001511_21": "「く――ッ!?」",
"404001511_22": "「では、錬金術師4人ならどうなワケダッ!」",
"404001511_23": "「なッ!? 増援だとッ!?」",
"404001511_24": "「貴様ら……助けてくれなどと言った覚えはないぞ」",
"404001511_25": "「まあまあ、いいじゃない。\\n あっちだって仲間がいるんだから」",
"404001511_26": "「局長、お待たせしました」",
"404001511_27": "「来てくれたね、いいタイミングで。\\n しかし、どうしてかな 時間がかかったのは」",
"404001511_28": "「あっちこっちでコイツみたいに変な力を使うのが\\n 湧いてて、今の今まで邪魔されてたのよ」",
"404001511_29": "「雑魚のくせに無駄にしぶとかったワケダ」",
"404001511_30": "「しかし、その大半は排除しました。\\n 残りは、オートスコアラーとその他の援軍に任せています」",
"404001511_31": "「いい働きをしてくれたみたいだね。\\n ならばお願いしようか、もうひと働きを」",
"404001511_32": "「了解しました」",
"404001511_33": "「終わったらボーナス弾んでよね♪」",
"404001511_34": "「わたしは休暇がほしいワケダ」",
"404001511_35": "「……不本意だが、貴様らと一緒に戦ってやる」",
"404001511_36": "「揃いも揃って、\\n どれだけ私の邪魔をするのかッ」",
"404001511_37": "「おおおおおッ!」",
"404001511_38": "「次ッ!」",
"404001511_39": "「5時の方向に200メートルね」",
"404001511_40": "「そちらは僕が」",
"404001511_41": "「なんだか地味な役回りではありませんかッ!?\\n これでは僕の計画が――」",
"404001511_42": "「……なるほど。今は僕の前座があの蛇を倒すべく\\n 奮闘しているというわけですか」",
"404001511_43": "「ならばよしッ! ウォーミングアップ代わりに、\\n 地上の敵を掃討しましょうかッ」",
"404001511_44": "「敵の数も大分減ってきたわね」",
"404001511_45": "「うん、このまま一気に――ッ!」",
"404001511_46": "「第一から第六までの戦闘区域における住民の避難完了ッ!」",
"404001511_47": "「戦況をつぶさに把握するんだッ!\\n 関係各所との連絡と連携を欠かすなッ」",
"404001511_48": "「俺たちの戦いは装者たちだけでなく、\\n 全ての人々を護ることだぞッ」",
"404001511_49": "「了解ッ!」",
"404001511_50": "「みんな、まだ戦っている。\\n 誰もが未来を信じて……」",
"404001511_51": "「みんなの声が、みんなの想いがッ!\\n わたしの胸を熱くするッ」",
"404001511_52": "「この胸の歌がある限り、倒れるわけにはいかないッ!」",
"404001511_53": "「いいじゃないか……そうだ。\\n あたしたちには、歌があるッ」",
"404001511_54": "「ああ……共に唄おうッ!」",
"404001511_55": "「このまま寝てなんていられないな……」",
"404001511_56": "「響と一緒に。わたしたちもッ!」",
"404001511_57": "「わたしも……まだ唄える、まだ戦えるッ!」",
"404001511_58": "「マリア姉さん……うんッ!」",
"404001511_59": "「調ッ!」",
"404001511_60": "「うん……切ちゃんッ!」",
"404001511_61": "「この期に及んで希望の歌とでも?\\n 不快極まりないわね……」",
"404001511_62": "「響の絶望する姿を見たかったけど……もういいわ。\\n そのまま死になさいッ」",
"404001511_63": "「――ミョルニルッ!」",
"404001511_64": "「なッ!? どうしてあなたまで動けるように……」",
"404001511_65": "「わたしだって……歌の力を信じているからッ!」",
"404001511_66": "「ずっと信じられず、ずっと否定していたけど、\\n あの子の姿を見て気づいた。やっとわかったッ」",
"404001511_67": "「希望は……希望の歌は、絶対に消えたりしないッ!\\n マスターが信じた歌の力は、あなたなんかに負けやしないッ」",
"404001511_68": "「人形風情が、笑わせるなッ!」",
"404001511_69": "「人間も人形も関係ない……。\\n わたしたちは、みんな胸に宿した歌で繋がってるッ」",
"404001511_70": "「なんだ、これは……貴様ら、一体何を――ッ!?」",
"404001511_71": "「この光は……」",
"404001511_72": "「まさか、フォニックゲイン……」",
"404001511_73": "「わたしたちの歌に、合わせるように……」",
"404001511_74": "「……すごく温かい。\\n まるで何かに包まれているような……」",
"404001511_75": "「はい……、でも、一体どこから?」",
"404001511_76": "「……まさか、世界蛇から?」",
"404001511_77": "「ああ、世界蛇に食われた者たちの魂の輝きだ。\\n 装者たちの歌に呼応している」",
"404001511_78": "「世界蛇に滅ぼされた世界や、人々の――」",
"404001511_79": "「聞こえるデス……みんなが言ってるデスよ。\\n 世界蛇を倒してくれって」",
"404001511_80": "「だったら、その期待に応えないとなッ!」",
"404001511_81": "「みんなの力が、みんなの想いが、流れ込んでくる……」",
"404001511_82": "「わからない……一体何が起きているの?\\n この光は、何」",
"404001511_83": "「これが人間のもつ可能性の体現……、\\n お前が餌と言い、食らわせた者たちの、魂の輝きッ」",
"404001511_84": "「人間の可能性だとッ! そんなモノあるはずはないッ!\\n 餌である人間が、世界蛇に敵うわけなどッ」",
"404001511_85": "「……いいわ。ならばその希望も、奇跡も、\\n 全てを食らいつくしてやるッ」",
"404001511_86": "「全力だッ!\\n わたしとこの子、全てをもってお前らを食らってやるッ」"
}

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@ -0,0 +1,69 @@
{
"404001512_0": "「響ッ!」",
"404001512_1": "「うんッ! 未来ッ!」",
"404001512_2": "「小賢しいッ!」",
"404001512_3": "「セレナッ! 合わせてッ!」",
"404001512_4": "「うん、姉さんッ!」",
"404001512_5": "「――コイツはお返しだッ!」",
"404001512_6": "「この程度……効くものかッ!\\n な――ッ まさか目くらましかッ」",
"404001512_7": "「そういうことデスッ!\\n 調ッ、同時に行くデスよッ」",
"404001512_8": "「うん、切ちゃんッ! やろうッ!」",
"404001512_9": "「ぐッ……それがどうしたッ!\\n この程度の連続攻撃などで――」",
"404001512_10": "「まだ終わりじゃないッ!\\n 翼ッ」",
"404001512_11": "「わたしたちの剣を受けてみろッ!」",
"404001512_12": "「うぐッ!?\\n だから、それがどうしたというのだッ」",
"404001512_13": "「いくら奇跡の力を得たとしても、\\n わたしとこの子には及ばないッ」",
"404001512_14": "「吹き飛ばせッ! ――ミョルニルッ!」",
"404001512_15": "「なッ!? ここでミョルニルを――ぐううううううッ!?\\n ああああああああッ」",
"404001512_16": "「効いている……なら、もう一発――ッ!」",
"404001512_17": "「――調子に乗るなッ!」",
"404001512_18": "「ああああああッ!? うぐッ……」",
"404001512_19": "「ミーナさんッ!」",
"404001512_20": "(失敗した……。ダメ、もう力が……)",
"404001512_21": "「まずは1人。すぐにお前たちも後を追わせてやるッ!」",
"404001512_22": "(早く起きないと……でも、力が入らない……)",
"404001512_23": "(ここまで来たのに……あと少しなのに……)",
"404001512_24": "「ただ、ミョルニルは今、ミーナさんの\\n 命と繋がっています」",
"404001512_25": "「少しなら大丈夫ですが、全力起動や乱発をすると、\\n その負荷は、ミーナさんの身体にも影響を及ぼします」",
"404001512_26": "(もう……限界だというの――?)",
"404001512_27": "「響ッ! わたしたちが抑えてる間に、ミーナさんを――」",
"404001512_28": "「――わかったッ!」",
"404001512_29": "「ミーナさんッ! しっかりしてくださいッ!」",
"404001512_30": "「響ちゃん……」",
"404001512_31": "(え……?)",
"404001512_32": "(この光……知っている。\\n いつも優しくて、大好きだったわたしの――",
"404001512_33": "(……そうだ。まだ、わたしにできることはある――ッ!)",
"404001512_34": "「ミーナさんッ!」",
"404001512_35": "「ごめんなさい……、\\n わたしはもう動くことができないみたい……」",
"404001512_36": "「そんな、諦めないでくださいッ!」",
"404001512_37": "「フフ……」",
"404001512_38": "「ミーナさん?」",
"404001512_39": "「諦めるわけないじゃない、ここまで来て……」",
"404001512_40": "「世界蛇が息絶えるのをこの目で見るまではッ!\\n わたしは絶対に諦めないッ」",
"404001512_41": "「だからお願い、わたしの手をとって」",
"404001512_42": "「ミーナさんの手……?」",
"404001512_43": "「悔しいけど、わたし1人の力では、\\n 世界蛇とベアトリーチェを倒せない……」",
"404001512_44": "「だけど、あなたと一緒なら――」",
"404001512_45": "「――これは、ミョルニルのッ!?」",
"404001512_46": "「ぐッ! あああああああッ!」",
"404001512_47": "「あれは――聖遺物同士の反発ッ!?」",
"404001512_48": "「響ッ!」",
"404001512_49": "「まさか、ミョルニルをッ!?」",
"404001512_50": "「――ああああああッ!」",
"404001512_51": "「わたしの力じゃ……このミョルニルの制御は……」",
"404001512_52": "「大丈夫。あなたには、わたしたちがついている」",
"404001512_53": "「ミーナさん……?」",
"404001512_54": "「このミョルニルには、わたしとこれまで一緒に戦ってきた\\n 仲間たちのみんなの想いが詰まってる……」",
"404001512_55": "「わたしたちが、あなたを支える……」",
"404001512_56": "「痛みが……消えていく……」",
"404001512_57": "「力に身を任せて」",
"404001512_58": "「でも、わたしがミョルニルを使えば、ミーナさんが……」",
"404001512_59": "「わたしは大丈夫だから、さあ――」",
"404001512_60": "「……歌の力を信じなさい。\\n 歌には人の想いが、可能性が詰まっている」",
"404001512_61": "「それは誰かを慈しむ心、護ろうとする魂の輝き。\\n 歌は生命そのものなんだよ……」",
"404001512_62": "「例え世界が、星が滅んだとしても、\\n そこに生き続けた者たちの想いは、歌に残る――」",
"404001512_63": "「これは……ミーナさんの記憶……?」",
"404001512_64": "「さあ、立ち上がって……」",
"404001512_65": "「はいッ!」",
"404001512_66": "(そうだ……歌の力を――わたしは信じ続けるんだッ!)"
}

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@ -0,0 +1,17 @@
{
"404001521_0": "「ミーナさんの想い……そしてミーナさんを支えていた\\n 多くの人たちの想い、確かに受け取りました……」",
"404001521_1": "「ミョルニルを纏っただとッ!?」",
"404001521_2": "「だが、今更ミョルニルごときを纏ったところで、\\n このわたしに敵うものかッ」",
"404001521_3": "「貴様にはわからないのか?\\n 立花が纏ったもの……そしてその意味がッ」",
"404001521_4": "「なんだとッ!?」",
"404001521_5": "「あたしたちには届いてる。\\n 生きることを、未来を求めたみんなの想いがッ」",
"404001521_6": "「くッ……生意気にもまだこんな力がッ!」",
"404001521_7": "「散っていった世界や人々の想い――\\n それがわたしたちの背を押してくれるッ」",
"404001521_8": "「その想いは歌となって……わたしたちに力をくれるんですッ!」",
"404001521_9": "「この歌が、この胸に流れている限り――」",
"404001521_10": "「アタシたちは、絶対負けないんデスッ!」",
"404001521_11": "「ふざけるなッ!\\n そんなもので、このわたしが押されてなるものかッ」",
"404001521_12": "「わたしも感じる。\\n 響に宿った多くの人の心……」",
"404001521_13": "「ああ。傍にいるだけで伝わってくる。\\n あいつの歌の力がッ」",
"404001521_14": "「くッ……更にパワーが上がっているだとッ!?」"
}

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@ -0,0 +1,102 @@
{
"404001522_0": "「ぐああああああああ――ッ!?」",
"404001522_1": "「世界蛇のコアが……完全に砕けてしまった……」",
"404001522_2": "「ベルちゃん……もう、終わりだよ」",
"404001522_3": "「……わかっているわ。\\n この子はわたしの全てだったんだから」",
"404001522_4": "「それが死んだ今。わたしはもう……」",
"404001522_5": "「でも、きっと、まだやり直せるッ!」",
"404001522_6": "「……その手はなんのつもり?」",
"404001522_7": "「わたしは、ベルちゃんともわかり合いたいッ!\\n だから、わたしと手を繋いでほしいッ」",
"404001522_8": "「……人間を蹂躙しまくった、\\n わたしと手を繋ぐというの」",
"404001522_9": "「本当にあなたは、真っ直ぐな人ね」",
"404001522_10": "「これが、わたしだから」",
"404001522_11": "「そう……、でもね」",
"404001522_12": "「なんだこれはッ!?\\n ――瘴気ッ」",
"404001522_13": "「とんでもない濃さだぞッ!?」",
"404001522_14": "「世界蛇と一緒にわたしの核も砕けちゃったからね。\\n もう、世界蛇を成す瘴気をコントロールできないみたい」",
"404001522_15": "「くッ……まだ、足掻くというの?」",
"404001522_16": "「安心して頂戴。\\n 今のわたしにはもう、足掻ける力すら残されていないから」",
"404001522_17": "「ベルちゃん……」",
"404001522_18": "「フフ、勝ったご褒美に教えてあげる。\\n わたしは人の悪意の集合体にして、滅びを司る存在――」",
"404001522_19": "「世界蛇と共に生きてきた中で、\\n 世界蛇と同じく悪意の塊となった」",
"404001522_20": "「この身体には、人類の、人の悪意だけが詰まっている。\\n フィーネもベアトリーチェの魂も、それに染まって消えた」",
"404001522_21": "「ベルちゃんッ!」",
"404001522_22": "「フフ、人から悪意を消すことなんて不可能。\\n だから、わたしは、決して消えることはないの」",
"404001522_23": "「人がいる限り、わたしはいつでも蘇る」",
"404001522_24": "「その時は、またわたしたちで相手をしてやる」",
"404001522_25": "「ああ、何度だってやってやるッ!」",
"404001522_26": "「人から悪意を消すことはできないかもしれない、\\n でも――」",
"404001522_27": "「アタシたちのように、\\n 悪意に抗い、戦う人たちが必ずいるデスよ」",
"404001522_28": "「そうです。\\n 人が生き続けている以上、あなたの好きにはさせません」",
"404001522_29": "「わたしたち人間は、\\n あなたが思っている以上に遥かに強い存在よッ」",
"404001522_30": "「今回のことで、お前も思い知っただろう?\\n あたしら、人間の可能性をッ」",
"404001522_31": "「そうね、今回は、人間の可能性を見誤ったわたしの負け、\\n 今更、とやかく言うつもりもないわ」",
"404001522_32": "「それじゃ、また会いましょう。\\n 希望の担い手たち……」",
"404001522_33": "「わたしは、\\n やっぱりベルちゃんともわかり合いたかった……」",
"404001522_34": "「響……」",
"404001522_35": "「終わったみたいだね。どうやら」",
"404001522_36": "「そんな……。\\n 世界蛇に……ベアトリーチェ様まで……」",
"404001522_37": "「どうした?\\n お前の主はいなくなったようだが、まだやるのか」",
"404001522_38": "「こうなっては仕方ありませんね……」",
"404001522_39": "「何をするつもり……?」",
"404001522_40": "「こうするだけです。\\n ――ッ ぐふッ……」",
"404001522_41": "「ちょ、ちょっと、自分で自分を刺したわよッ!?」",
"404001522_42": "「ワケが分からないワケダッ!?」",
"404001522_43": "「来世でも……お仕えしなくては、なりませんからね……。\\n 今生はここまで……です……」",
"404001522_44": "「そんな……世界蛇が……。\\n ベアトリーチェ様に、石屋様まで……」",
"404001522_45": "「もう……終わりだ……うわあああああああッ!」",
"404001522_46": "「おいッ! 本格的に崩壊が始まるッ!\\n すぐにここを出ようッ」",
"404001522_47": "「先に行ってくださいッ!\\n わたしは、ミーナさんを連れて行きますッ」",
"404001522_48": "「わかった、\\n おい、みんな、脱出するぞッ」",
"404001522_49": "「ミーナさんッ! ミョルニルを早く――」",
"404001522_50": "「もう、わたしには必要ないわ……」",
"404001522_51": "「え……?」",
"404001522_52": "「わたしの戦いは、ここでおしまいよ」",
"404001522_53": "「そんな……身体が消えかけてるッ!?\\n ミーナさん、早くミョルニルを受け取ってくださいッ」",
"404001522_54": "「一緒に、帰りましょうッ!」",
"404001522_55": "「ごめんなさい。\\n ミョルニルを身体に戻しても、わたしはもう生きられないの」",
"404001522_56": "「どうしてッ!?」",
"404001522_57": "「わたしは、世界蛇を倒すために造られた人形。\\n 今、その目的が達成された――あなたが達成してくれた」",
"404001522_58": "「わたしは、役目を終えたの」",
"404001522_59": "「嘘……ですよね?\\n 嫌ですよッ こんな別れはッ」",
"404001522_60": "「だって、一緒にお墓参りに――ご飯にも行くってッ!\\n 約束したじゃないですかッ」",
"404001522_61": "「……ごめんなさい」",
"404001522_62": "「……わたしが、なんとかしますッ!\\n ミーナさんを、助けますッ」",
"404001522_63": "「だから――」",
"404001522_64": "「響ちゃん、すごく嬉しいんだけど、\\n でも、そろそろ休ませてほしい、かな……」",
"404001522_65": "「わたしはね、マスターの命令を全うするため、\\n とても長い時間を過ごしてきたの」",
"404001522_66": "「色んな人と出会って、そして別れて……その繰り返し」",
"404001522_67": "「仲間はみんな、わたしを残して、いなくなっていく……」",
"404001522_68": "「ミーナさん……」",
"404001522_69": "「正直、マスターの命令が呪いに感じたこともあったわ……」",
"404001522_70": "「だけど、そう思うたび、近くには仲間がいてくれて、\\n わたしを支えてくれた……」",
"404001522_71": "「あなたたちに出会って、改めて気づいたの」",
"404001522_72": "「わたしと一緒に戦ってくれた人たちは、\\n みんな良い人ばかりだったって……」",
"404001522_73": "「マスターのこともやっぱり大好きで、\\n 嫌いになれるはずなんてない」",
"404001522_74": "「だから、今まで戦ってこれた」",
"404001522_75": "「そして今、わたしの目的は果たされた」",
"404001522_76": "「これでやっと……、わたしは、解放される……」",
"404001522_77": "「もう、仲間がいなくなるのを見なくてすむ。\\n そして、マスターのもとへと行ける……」",
"404001522_78": "「だから、消えることは嫌じゃないの」",
"404001522_79": "「……でも、\\n わたしは、もっとミーナさんとお話ししたかった」",
"404001522_80": "「わがままなのかもしれないけど……。\\n わたしは……こんな別れは……」",
"404001522_81": "「やっぱり、嫌だよ……」",
"404001522_82": "「泣かないで、響ちゃん。\\n いつもみたいに笑って」",
"404001522_83": "「……そんなの、無理です……」",
"404001522_84": "「わたしは、死ぬわけじゃない。\\n マスターやみんなのもとへ行くだけ……」",
"404001522_85": "「だから、あなたの太陽のような笑顔で、送ってほしいな」",
"404001522_86": "「…………」",
"404001522_87": "「……うん。\\n それじゃ――」",
"404001522_88": "「……行ってらっしゃい。ミーナさん」",
"404001522_89": "「フフ、やっぱり、あなたは笑っている方が素敵よ」",
"404001522_90": "「響ちゃん、約束を破ってごめんなさい――」",
"404001522_91": "「――そして、ありがとう」",
"404001522_92": "「ミーナさん、本当にお疲れ様でした」",
"404001522_93": "「世界蛇、完全消滅を確認ッ!」",
"404001522_94": "「終わったんだな……」",
"404001522_95": "「ミーナ、ついにやったな……」",
"404001522_96": "「ええ、ありがとう、ユリウス……」",
"404001522_97": "「――ッ!?」",
"404001522_98": "「今の声は……?」",
"404001522_99": "「……ああ、そうなのだな……。\\n ゆっくり、休んでくれミーナ……」"
}

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@ -0,0 +1,66 @@
{
"404001531_0": "「世界蛇がいなくなることで、機能停止の懸念もありましたが、\\n ギャラルホルンそのものに異常は無いようです」",
"404001531_1": "「ただ、以前に比べて少しだけ力が弱まっているようなので、\\n もしかしたらなんらかの影響があるかもしれません」",
"404001531_2": "「影響って……どんな?」",
"404001531_3": "「わかりません。\\n ただ、当面の使用については問題ないと思いますが……」",
"404001531_4": "「なら、よかったよ。\\n 帰れなくなったら一大事だからね」",
"404001531_5": "「そうなった場合は俺たちが送っていくから心配はいらない」",
"404001531_6": "「ありがとうございます」",
"404001531_7": "「1つ聞きたい。\\n 君たちはこれからどうするんだ」",
"404001531_8": "「スクルドは当面休止だな。正確には規模を縮小する」",
"404001531_9": "「世界蛇と……ミーナくんがいなくなったからか?」",
"404001531_10": "「いや、本懐を遂げたから、だな。\\n 世界蛇を倒し、ウロボロスは解体した」",
"404001531_11": "「もう、スクルドが存在する意味も薄い。\\n だから、ほとんどの者はそれぞれの世界に帰るようだ」",
"404001531_12": "「……君はどうする?」",
"404001531_13": "「デュプリケイターを全て回収した後、\\n 新たなベアトリーチェが生まれないか、監視をする」",
"404001531_14": "「流石に、この規模の敵には、もう出会いたくないものだな……」",
"404001531_15": "「デュプリケイターについても頼んだ。\\n あれは人の手に余るものだからな」",
"404001531_16": "「ああ、ヴィマーナに搭載された物も含めて全て回収し、\\n 誰の手も届かない場所に保管しておこう」",
"404001531_17": "「そうしてくれ」",
"404001531_18": "「援軍の者たちを送ったら、そのまま俺は去るとするよ。\\n もう、お前たちと会うこともないだろう」",
"404001531_19": "「うう、初めて会った時は、\\n なんだか嫌なやつだと思ったデスが……」",
"404001531_20": "「もう会えないとわかると、やっぱり寂しいデスよ……」",
"404001531_21": "「うん、でも、もしかしたらまたどこかで会えるかも」",
"404001531_22": "「フ、そうだな、お前らが新たな脅威に直面して、\\n 並行世界を行き来していれば、またどこかで会うかもな」",
"404001531_23": "「脅威のほうは遠慮したいところですけど、\\n また会いましょうッ」",
"404001531_24": "「本当に、ありがとうございましたッ!」",
"404001531_25": "「ああ、また会おう」",
"404001531_26": "「…………」",
"404001531_27": "「ミーナさん、これでゆっくり休めるかな?」",
"404001531_28": "「うん……お墓はマスターさんの横に作ったし、\\n きっと喜んでくれてるよ」",
"404001531_29": "「寂しくないように、定期的にお参りに来るデスよ」",
"404001531_30": "「うん。綺麗な花も持って来よう」",
"404001531_31": "「それにしても、本当に静かな場所。\\n ここなら、心穏やかに休めそうね」",
"404001531_32": "「わたしも、そう思います」",
"404001531_33": "「しかし、この墓の数……、\\n 多くの者たちが、世界蛇と戦ったのだな……」",
"404001531_34": "「だけど、もうここに墓が増えることはない」",
"404001531_35": "「ああ。世界蛇もウロボロスも倒したからな」",
"404001531_36": "「世界蛇って、なんだったんだろう……」",
"404001531_37": "「うん……。世界を食べて成長する蛇。\\n それに人の悪意から生まれた、ベアトリーチェ」",
"404001531_38": "「いつかは蘇ると言っていたな。\\n それが明日の話なのか、それとも数百年後の話なのか……」",
"404001531_39": "「ああ。それに、カルマノイズだってまだ残ってる」",
"404001531_40": "「それこそあいつの代わりに、あたしらが戦わないとね」",
"404001531_41": "「カルマノイズなんて、\\n 世界蛇との戦いを経たアタシたちなら楽勝デスよ」",
"404001531_42": "「うん、そうだね。\\n 全部倒して、ここに眠る人たちをもっと安心させてあげよう」",
"404001531_43": "「はい、頑張りましょう」",
"404001531_44": "「うえええええッ!?」",
"404001531_45": "「お前なあ……」",
"404001531_46": "「響、何もこのタイミングで……もう」",
"404001531_47": "「それはわたしが言いたいよッ!」",
"404001531_48": "「仕方ない、立花も空腹なようだし、\\n そろそろ戻って食事にでも行こうか」",
"404001531_49": "「お、いいじゃないか。行こう行こう」",
"404001531_50": "「美味しいご飯にみんなで行くデースッ!」",
"404001531_51": "「みんなで食べた方が美味しいよね」",
"404001531_52": "「それじゃ、早くいきましょう」",
"404001531_53": "「ええ。……あなたたち、ちゃんと野菜も食べるのよ?」",
"404001531_54": "「デデデッ!?」",
"404001531_55": "「むー……」",
"404001531_56": "「全くお前らは……」",
"404001531_57": "「……」",
"404001531_58": "(この世界蛇との戦いで、失ったものもある。\\n ――だけど、紡がれた絆だって、多くある",
"404001531_59": "「わたしたちの戦いは、きっとまだ続いていきます。\\n いつか、またベルちゃんとも戦うことになるのかもしれない――」",
"404001531_60": "(でも――)",
"404001531_61": "「胸の歌と、みんなとの絆――。\\n これがある限り、わたしたちは負けません」",
"404001531_62": "「だから……安心して休んでください」",
"404001531_63": "「それじゃ、また来ますね。ミーナさん」"
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