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@ -0,0 +1,138 @@
{
"359000111_0": "過去と未来と",
"359000111_1": "「ロック解除――。\\n 記録の再生を開始します」",
"359000111_2": "「ここに記録されている出来事は――」",
"359000111_3": "「自分のことを他人に語ろうとしないテスラが、\\n ある時不意に私に話してくれた、彼の人生の物語」",
"359000111_4": "「今から100年以上も前に起こったことだけど、\\n 現在にまで続いている、悲しい物語――」",
"359000111_5": "「交流電流、無線通信、蛍光灯やネオン、レントゲンなどなど。\\n 当時、彼は既に数々の発明をしていたわ」",
"359000111_6": "「それらは世の中にも受け入れられ、普及していった。\\n テスラ自身のことも、誰もが天才だと認めていたの」",
"359000111_7": "「彼の頭の中にはまだまだアイデアが溢れていて、\\n それを実現しようと日々研究を続けていた」",
"359000111_8": "「だけど、彼のアイデアは先を行き過ぎていて、彼は次第に\\n 世間から反発されるようになっていってしまった――」",
"359000111_9": "「……どういうことですか。\\n 私への資金援助を取りやめるというのは……」",
"359000111_10": "「これは決定事項だ」",
"359000111_11": "「君は数々の実験を成功に導いてきたが、\\n その研究には悪い噂も多い」",
"359000111_12": "「恐るべき破壊兵器を作っているという話も――」",
"359000111_13": "「私が構想しているのは兵器などではありませんッ!」",
"359000111_14": "「ワールドシステムは、\\n 無線による送電を可能とする仕組みです」",
"359000111_15": "「これが形になれば、我々の生活は一変する……。\\n 人類を次のステージへと導くための――」",
"359000111_16": "「言いにくいことだが、\\n それを望んでいない者もいるということだ」",
"359000111_17": "「――ッ!?」",
"359000111_18": "「本当に完成してしまったら、現在のシステムは瓦解する。\\n 電気事業で利益を得ていた企業や国家はよく思わないだろう」",
"359000111_19": "「まさか、私の研究の邪魔をし、悪い噂を流しているのは……」",
"359000111_20": "「……君はもっと政治に関心を持った方がいい」",
"359000111_21": "「とにかく、私はその諍いに巻き込まれるのはごめんだ。\\n 君も、直接的な攻撃を受ける前に手を引いた方がいいぞ」",
"359000111_22": "「……まあ、私が資金援助をやめたら\\n そうせざるを得ないだろうがな……」",
"359000111_23": "「では、これで失礼する」",
"359000111_24": "「…………」",
"359000111_25": "「……テスラ様。\\n 大丈夫ですか……」",
"359000111_26": "「君は確か、屋敷で働いていた最後のメイドか……。しかし、\\n メイド人分の賃金すら支払うことができなくなってしまった」",
"359000111_27": "「突然ですまないが、君も解雇ということになる」",
"359000111_28": "「ですが、テスラ様の生活は……」",
"359000111_29": "「君が心配することではない。\\n もう行きなさい」",
"359000111_30": "「はい……」",
"359000111_31": "(私は、研究をやめるわけにはいかない。\\n ワールドシステムの完成は、私の夢なのだ……",
"359000111_32": "(たとえ、どれほど阻まれようとも……)",
"359000111_33": "数か月後――",
"359000111_34": "(……あれから、何人もの資産家の元を訪れ直談判したが、\\n 資金援助は得られなかった",
"359000111_35": "(それならば、彼らが資金援助したくなるよう、\\n 研究の有用性を証明するまで",
"359000111_36": "(そう思い、過去の特許や発明品からなんとか金を工面し、\\n 研究を進めていたのだが",
"359000111_37": "(もうその金も底をついた。\\n 私の研究もここまでか……",
"359000111_38": "(誰にも理解を得られず、\\n 独りきりのまま……",
"359000111_39": "(いや、それよりも、腹が減ったな――)",
"359000111_40": "「…………」",
"359000111_41": "「歌が……聴こえる……。\\n 心地よい歌声だ……」",
"359000111_42": "「美味そうな匂いまでしてきた。\\n いよいよ、私は死んでしまったのか……」",
"359000111_43": "「君は……」",
"359000111_44": "「テスラ様ッ!\\n 目を覚まされたのですね」",
"359000111_45": "「そんなにやつれて……。きっとまた、\\n 食事もとらずに研究をなさっていたんでしょう」",
"359000111_46": "「どうやら私は、死んだわけではないのだな……」",
"359000111_47": "「もちろんですッ!」",
"359000111_48": "「お食事の用意はできています。\\n どうぞ、召し上がってください」",
"359000111_49": "「――ッ!?」",
"359000111_50": "「事情を聞くのは後だ。\\n ……いただくとしよう」",
"359000111_51": "「はいッ!」",
"359000111_52": "「おかげで人心地ついたが――」",
"359000111_53": "「なぜここにメイドが?\\n 新たな投資家が現れたのか……」",
"359000111_54": "「いいえ。\\n 残念ながら、そのような方はいらっしゃいませんでした」",
"359000111_55": "「…………」",
"359000111_56": "「私は、テスラ様のお役に立てればとッ!」",
"359000111_57": "「質問の答えになっていない。\\n 賃金は出せないと言っているのだ」",
"359000111_58": "「それなのになぜ、君はここにいる?」",
"359000111_59": "「えっとですね……。\\n 私は、テスラ様のように頭がよくありません」",
"359000111_60": "「……どうやら、そのようだな。\\n 求める答えが全く返ってこない」",
"359000111_61": "「以前テスラ様にお仕えしていた時も、テスラ様が何か\\n 難しいことをされているなぁと思っていたのですが」",
"359000111_62": "「コーリューとかチョクリューとか、\\n コイルとかモーターとか、ちんぷんかんぷんだったのです」",
"359000111_63": "「あ、ああ……」",
"359000111_64": "「そして少し前に、私はテスラ様にお暇を頂いて、\\n 生まれ故郷に戻りました。貧しい、へんぴな田舎町です」",
"359000111_65": "「私が帰ると、父も母も大げさなくらい喜んでくれて。\\n 土産話に花が咲きまして……」",
"359000111_66": "「待て。\\n ひょっとして質問に答える気がないのか」",
"359000111_67": "「し、失礼しましたッ! そうではないのです。\\n ええっとですね……」",
"359000111_68": "「しばらく戻らぬ間に、私の故郷には電気が引かれ、\\n 様子が一変していました」",
"359000111_69": "「話を聞けば、それはコーリューやコイルやモーターの\\n おかげだと言うじゃありませんかッ」",
"359000111_70": "「――ッ!」",
"359000111_71": "「夜道が明るかったり、遠くで起こった出来事がわかるように\\n なっていたり。町の生活は、豊かに、便利になっていました」",
"359000111_72": "「父も母も、とても喜んでいたんですよ」",
"359000111_73": "「それで初めて、頭のよくない私でも、\\n テスラ様の研究の素晴らしさがわかったのです」",
"359000111_74": "「そうか……」",
"359000111_75": "「そんな時、新聞で、テスラ様の元から協力者が去り、\\n 研究が進められない状況にあるということも知りました」",
"359000111_76": "「内容はわかりませんが、今度の研究には、テスラ様が今までで\\n 番熱心に取り組まれていたことは存じています」",
"359000111_77": "「きっとそれは、私の想像も及ばないような\\n 素晴らしい発明なのだろうと思います」",
"359000111_78": "「テスラ様は、一見気難しくて、不愛想な方ですが――」",
"359000111_79": "「…………」",
"359000111_80": "「だけど、とても優しい方だと思うのですッ!」",
"359000111_81": "「テスラ様がやらなければ、それは誕生しません。\\n だから、辛い研究でも頑張っている」",
"359000111_82": "「それが、みんなを幸せにすると信じて……」",
"359000111_83": "「私の頭脳を、世界に還元するか……」",
"359000111_84": "「自分の行動原理をそのように分析したことはなかったが、\\n 確かに少しは、そういう側面もあるかもしれないな」",
"359000111_85": "「ですから私も、たとえ見返りが無くても、\\n テスラ様にお仕えしたいと思ったのです」",
"359000111_86": "「研究のお手伝いは当然できませんが、お食事の準備や\\n お掃除をして、お役に立てればと……」",
"359000111_87": "「ああ、やっと最初のご質問に答えることができましたッ!」",
"359000111_88": "「君の気持ちはわかったが……」",
"359000111_89": "「だが、私の研究はここまでだ。\\n 投資家がいない以上、私にはもう何も残されていない」",
"359000111_90": "「メイドが1人いたところで、それはどうしようも……」",
"359000111_91": "「何より価値のあるもの、\\n テスラ様の頭脳があるじゃありませんかッ」",
"359000111_92": "「私も、わずかな額ですが、お金をかき集めてまいりました。\\n 当面の食費くらいにはなるはずです」",
"359000111_93": "「美味しいごはんが食べられて、\\n お部屋が綺麗でさえあれば――」",
"359000111_94": "「この状況をどうにかする方法は、\\n テスラ様ならきっと考えつくと思うのですッ」",
"359000111_95": "「ですから、私にまたテスラ様の下で\\n お食事の準備やお掃除をする許可をくださいッ」",
"359000111_96": "「…………」",
"359000111_97": "「やっと1人、\\n 私に投資してくれる変わり者が見つかったようだ……」",
"359000111_98": "「…………?」",
"359000111_99": "「君の提案を受ける。\\n よろしく頼むと言っているのだ」",
"359000111_100": "「――ッ!」",
"359000111_101": "「今さらだが、君の名前を教えてくれないか?」",
"359000111_102": "「アメリアと申します。\\n よろしくお願いしますッ」",
"359000111_103": "「そうして、テスラは研究を再開したわ」",
"359000111_104": "「そこから数年の生活は、決して楽なものではなかったけれど、\\n テスラの傍にはいつもアメリアがいて、彼を支えていた」",
"359000111_105": "「それまで他人に興味を持とうとしなかったテスラにも、\\n 少しずつ変化がもたらされていたみたい」",
"359000111_106": "「そしてついに、その日がやってきた……」",
"359000111_107": "「――♪」",
"359000111_108": "「また唄っているのか」",
"359000111_109": "「あ、すみませんッ!\\n 私ったらつい……」",
"359000111_110": "「構わないと言っているだろう。\\n それより――」",
"359000111_111": "「もしかして、テスラ様の研究に協力してくれる\\n 投資家の方が見つかったのですかッ」",
"359000111_112": "「ああ」",
"359000111_113": "「では、とうとう本格的にテスラ様の発明、わーるどしすてむ?\\n を、形にすることができるのですねッ」",
"359000111_114": "「そういうことだ」",
"359000111_115": "「やったぁッ! さすがテスラ様ッ!」",
"359000111_116": "「いや、それは君の――」",
"359000111_117": "「私、お祝いのお花とお食事用の材料を買ってまいりますッ!\\n 楽しみに待っていてくださいね」",
"359000111_118": "(相変わらず、落ち着きのない)",
"359000111_119": "(だが、ここまで来ることができたのは\\n 間違いなく彼女のおかげだ",
"359000111_120": "(帰ってきたら、改めて礼を言わねば。\\n 彼女は謙遜するだろうが――",
"359000111_121": "「――彼女が帰ってくることはなかったわ。\\n 突然の事故に、運悪く巻き込まれてしまったの……」",
"359000111_122": "「奇跡的に一命は取り留めたけれど、\\n 医者は、二度と目を覚ますことができないと診断した」",
"359000111_123": "「彼女が眠る病室にテスラが駆けつけた時、\\n 彼が何を思って、何を言ったのかはわからない」",
"359000111_124": "「だけど、彼は今までの研究をすべて投げ打って、\\n アメリアを取り戻すために生きるようになった」",
"359000111_125": "「テスラはあらゆる手を尽くしたわ。だけど、その想いも\\n 虚しく、彼女の命の灯は日に日に弱まっていって――」",
"359000111_126": "「ある日、とうとう亡くなってしまった……」",
"359000111_127": "「ただ、テスラは諦めなかった」",
"359000111_128": "「なぜなら、霊界とすら通信ができるのではと考え\\n 研究していたテスラは――」",
"359000111_129": "「偶然にも、神と呼ばれる存在……カストディアンの残した\\n 情報端末へのアクセスを可能とする方法を、発見していたの」",
"359000111_130": "「情報端末に記された、並行世界の存在、異端技術の情報……。\\n 彼の頭脳は、それらを理解することができた」",
"359000111_131": "「神々の知識は、テスラの科学技術を飛躍的に引き上げたわ」",
"359000111_132": "「自らの身体に機械を組み込み、寿命を延ばしたテスラは、\\n ワールドシステム計画をアップデートした」",
"359000111_133": "「大切な人を蘇らせ、その人が死なない世界を作るために……」",
"359000111_134": "「…………」",
"359000111_135": "「これが、ニコラ・テスラの過去の物語。\\n 世界の終わりの、始まり――」"
}

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@ -0,0 +1,25 @@
{
"359000121_0": "「…………」",
"359000121_1": "「これが、テスラさんが戦う理由……」",
"359000121_2": "「しかしロックの解除キーが\\n 特定の言葉になっていたとは驚きっス」",
"359000121_3": "(『助けて』……。誰かに救いを求めたあの言葉が、\\n ートのロックを解除する鍵になっていたなんて",
"359000121_4": "(スターリットは、どうしてこの言葉を設定したんだろう)",
"359000121_5": "「ただ……もう一段階ロックが掛けられた情報が\\n あるみたいっスね」",
"359000121_6": "「気になるっスけど、解除キーが解析できないっス……」",
"359000121_7": "「ニコラ・テスラの動機はわかったデスけど……。\\n アタシたちは、どうするデス」",
"359000121_8": "「決まっているわ……。どんな悲劇があったとしても、\\n 並行世界を消滅させていい理由にはなりえないッ」",
"359000121_9": "「うん……。\\n 彼のことは、絶対に止めなくちゃッ」",
"359000121_10": "「そうだな。\\n このまま、テスラの本拠地に乗り込もう……ッ」",
"359000121_11": "「当たり前だ……。あいつが、\\n 未来を奪った事実は変わらないんだから……」",
"359000121_12": "「…………」",
"359000121_13": "「目的地までの経路が設定できました。\\n 時間ほどで到着予定です」",
"359000121_14": "「わかったわッ! 全速で向かってッ!」",
"359000121_15": "「了解ですッ!」",
"359000121_16": "「……あれ?」",
"359000121_17": "「ロックが解除されたことで見られるようになった情報が、\\n あと件ほどあるみたいっス。見落としてたっスよッ」",
"359000121_18": "「せっかくなんで、到着するまでに見てみないっスか?」",
"359000121_19": "「――ッ!」",
"359000121_20": "(新たな情報、一体何が……)",
"359000121_21": "「どうやらこのデータは、スターリットさんが編集した\\n T.E.C.の内部情報みたいっスね」",
"359000121_22": "「どれどれ――」"
}

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@ -0,0 +1,55 @@
{
"359000131_0": "「到着よッ!\\n ここが、テスラのいる世界……」",
"359000131_1": "「あ、あれが……」",
"359000131_2": "「ウォーデンクリフタワー……ッ!」",
"359000131_3": "「でっかいデス……ッ!」",
"359000131_4": "「よく、ここまで来たな」",
"359000131_5": "「この声は……ッ!?」",
"359000131_6": "「タワーの中からで失礼する」",
"359000131_7": "「既に準備は整った。\\n いよいよ、ウォーデンクリフタワーが起動するッ」",
"359000131_8": "「タワーによって直接星命力が集積され、\\n レーベンガーが制御されるのだ……ッ」",
"359000131_9": "「この偉業を、そこから見学しているといい……ッ!」",
"359000131_10": "「間に合わなかった……」",
"359000131_11": "「このままじゃ、並行世界がすべて、消滅する……ッ!」",
"359000131_12": "「緊急事態だ……ッ!」",
"359000131_13": "「何事だッ!?」",
"359000131_14": "「観測しているすべての並行世界で、レイラインエネルギーの\\n 減少とレーベンガーの出現が確認された。恐らく――」",
"359000131_15": "「これは――ッ!」",
"359000131_16": "「この世界でも、始まったか……」",
"359000131_17": "「ニコラ・テスラの仕業とみて間違いない」",
"359000131_18": "「これほど大規模な攻撃――。\\n すべてを終わらせるハラというわけか」",
"359000131_19": "「装者は――」",
"359000131_20": "「準備はできてるッ!」",
"359000131_21": "「すぐにでも出られるわッ!」",
"359000131_22": "「しばし待つのじゃ」",
"359000131_23": "「ツクヨミさん……」",
"359000131_24": "「調の中から出てきたデスッ!?」",
"359000131_25": "「力を蓄えるため、この娘を依り代としておったが、\\n もう十分なようじゃ」",
"359000131_26": "「こうして実体化することもできた」",
"359000131_27": "「今まで世話になったの」",
"359000131_28": "「いいえ。こちらこそ、\\n いろいろと助けてくれてありがとうございました」",
"359000131_29": "「それで、本題じゃが――」",
"359000131_30": "「もう1体の防衛システム、\\n 通称アマテラスとの通信に成功した」",
"359000131_31": "「あやつは今、ニコラ・テスラが本拠地を\\n 構える並行世界にいるようじゃ」",
"359000131_32": "「しかも、2人の立花響や、\\n 並行世界に存在する装者たちも一緒じゃ」",
"359000131_33": "「なんだと……ッ!?」",
"359000131_34": "「響……。もう1人の響に会うことができたんだ」",
"359000131_35": "「つまり、テスラとの戦いを\\n もう始めているってことデスね……ッ」",
"359000131_36": "「未来くんの言う通り、並行世界の響くんを見つけ、\\n さらに並行世界の装者とまで手を結んだか……ッ」",
"359000131_37": "「おっさん、どうする?」",
"359000131_38": "「……多くの命が、\\n レーベンガーにより危機にさらされている」",
"359000131_39": "「お前たち装者には、その守護を命じるッ!\\n 可能な限り多くの並行世界に散り、人々を護るんだ」",
"359000131_40": "「そして、テスラとの戦いは、響くんたちに託す」",
"359000131_41": "「はい……。あの2人なら、きっとできます。\\n テスラにだって、負けません……ッ」",
"359000131_42": "「この戦いが終わったら、謹慎くらいで済ませてやる。\\n だから、絶対に帰って来いよ……ッ」",
"359000131_43": "「帰ってきてもらうためにも、\\n この世界は絶対に護り抜くデスよ……ッ」",
"359000131_44": "「わらわは別に、やるべきことがある」",
"359000131_45": "「行っちゃうんですか?」",
"359000131_46": "「間に合うかはわからぬが、\\n うまくいけば並行世界を護る助けになるはずじゃ」",
"359000131_47": "「わらわが眠っていた『<ruby=やさかにのまがたま>八尺瓊勾玉</ruby>』。\\n あれは、それそのものが力をもつ聖遺物じゃ」",
"359000131_48": "「わらわがおらずとも、デュオレリックの力を\\n 得ることはできるじゃろう」",
"359000131_49": "「ありがとう、ツクヨミさん。\\n 気をつけて――」",
"359000131_50": "「さらばじゃ――」",
"359000131_51": "「こちらも出動だッ!\\n 響くんの分まで世界を護り抜くぞッ」",
"359000131_52": "「はいッ!\\n 防人の本懐を遂げてみせます……ッ」"
}

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@ -0,0 +1,57 @@
{
"359000132_0": "「まっぷたつに――」",
"359000132_1": "「ぶったぎるデスッ!」",
"359000132_2": "「ここで止める……ッ!」",
"359000132_3": "「この3人で戦っていると、\\n アナベル人形事件のことを思い出します」",
"359000132_4": "「響の帰る場所を護っているのも、一緒だね」",
"359000132_5": "「響さんと笑顔で再会できるように、\\n 何があっても護り抜くデスッ」",
"359000132_6": "「うんッ!」",
"359000132_7": "「やああああ――ッ!」",
"359000132_8": "「よし、片付いたか」",
"359000132_9": "「いや、まだだ――ッ!」",
"359000132_10": "「く……ッ!\\n 次から次へと……」",
"359000132_11": "「害虫が湧いたなら、\\n 駆除するまでだ――ッ」",
"359000132_12": "「お前たち……」",
"359000132_13": "「また会ったな」",
"359000132_14": "「なんか世界のピンチっぽいし、ここは共闘しましょ?」",
"359000132_15": "「正直、いくら手があっても足りないワケダ」",
"359000132_16": "「共同戦線を張ることに異議はあるか?」",
"359000132_17": "「ないッ!\\n 一緒に奴らを片付けるぞッ」",
"359000132_18": "「きゃあッ!」",
"359000132_19": "「セレナ……ッ!」",
"359000132_20": "「大丈夫、これくらいで倒れたりしないよ」",
"359000132_21": "「いろいろな世界で、みんなも頑張っているんだから……ッ!」",
"359000132_22": "「戦う場所が違っても、これは総力戦……ッ!\\n 早く片付けて、他を助けに行けるくらいじゃないとね」",
"359000132_23": "「うんッ!\\n 次はあの群れを崩せば……ッ」",
"359000132_24": "「ええッ! 同時に行くわよッ!」",
"359000132_25": "「はあああ――ッ!」",
"359000132_26": "「ハチの巣にされたい奴からかかって来やがれ――ッ!」",
"359000132_27": "「こっちは片付いたぞ、おっさんッ!」",
"359000132_28": "「おっさん……だよなッ!?」",
"359000132_29": "「フッ、またこのスーツを着ることになるとはな」",
"359000132_30": "「世界規模の危機だっていうのに、\\n 喜んでいる場合じゃないでしょう、全く」",
"359000132_31": "「君もいつもよりアガっているように見えるが?」",
"359000132_32": "「気のせいよ。\\n ぼさっとしているなら先に行くわッ」",
"359000132_33": "「……まあ、戦う上で問題はないからいいか」",
"359000132_34": "「こっちはこっちで、ヒャッハーしてやるッ!」",
"359000132_35": "「斬る――ッ!」",
"359000132_36": "「わたしの背中は任せたぞ、シャロン――ッ!」",
"359000132_37": "「また速度が上がったようだ。\\n さすがだな」",
"359000132_38": "「うん、翼お姉ちゃんと一緒に戦います――ッ!」",
"359000132_39": "(この世界にはもう1人のわたしがいたはずだが、\\n 戦場に姿を現さないということは、立花と共にいるのだな",
"359000132_40": "(そして、もう1人――。\\n 熱く闘志を燃やすわたしの存在を感じる……",
"359000132_41": "「はあ――ッ!」",
"359000132_42": "「――肌に合わないと言っていたフライボードも、\\n すっかり乗りこなすことができているようだな」",
"359000132_43": "「ええ。多くの敵を相手取るために、\\n この機動力は頼りになります」",
"359000132_44": "「風鳴翼、いざ参る――」",
"359000132_45": "「立花の帰る場所を、壊させはしない……ッ!」",
"359000132_46": "「レーベンガーの殲滅、順調ですッ!」",
"359000132_47": "「第2地区に現れた個体も殲滅を確認……ッ!」",
"359000132_48": "「フライボードの他にも、\\n 司令の用意した装置がうまくいったようです」",
"359000132_49": "「ああ。あの弾はレーベンガーに流れる電気の\\n 波形周期を強制的に狂わせる」",
"359000132_50": "「なんとか、開発が間に合ってよかった」",
"359000132_51": "「だが、足止めは一時的なものに過ぎん。\\n 人々を護り抜けるかは、翼。お前にかかっている」",
"359000132_52": "「はい。必ず、護ってみせます」",
"359000132_53": "「立花が遠い世界でそうしているように――」",
"359000132_54": "「わたしは、わたしの戦場で――ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,23 @@
{
"359000141_0": "「ウォーデンクリフタワーの外壁、\\n ビクともしません……ッ」",
"359000141_1": "「星命力をシールドとしても\\n 運用しているようですね……」",
"359000141_2": "「ま、当然の備えか」",
"359000141_3": "「タワーの構造を一部解析できたっス……ッ!」",
"359000141_4": "「恐らく、テスラがいるのはタワーの頂点。\\n そこがワールドシステムの中心になっているみたいっス」",
"359000141_5": "「そして、最下層に一か所だけ、内部に侵入できそうな\\n ゲートが開いているっスね……」",
"359000141_6": "「あからさまね……」",
"359000141_7": "「罠でしょうか……?」",
"359000141_8": "「だけど……わたしは行く。\\n 他に方法はないんだ」",
"359000141_9": "「ヒビキの言う通りだな。\\n タワーの中から、頂上を目指そうッ」",
"359000141_10": "「わたしも賛成ですッ!」",
"359000141_11": "「それが、最速で最短で、まっすぐに一直線に\\n テスラのところに行く方法だと思うからッ」",
"359000141_12": "「仕方がないわね……」",
"359000141_13": "「ここから先は、生身では危険すぎるわ。\\n 装者と、あなたが操作するアンドロイド躯体だけで行く」",
"359000141_14": "「了解デスッ!」",
"359000141_15": "「残るみなさんは、タワーの外から、\\n わたしたちのサポートと、タワーの解析をお願いします」",
"359000141_16": "「任されたっスッ!」",
"359000141_17": "「これが最後の戦いだ……」",
"359000141_18": "「だけど、独りきりの戦いじゃない、でしょ?」",
"359000141_19": "「――ッ!」",
"359000141_20": "「……うん。一緒に、戦おう」"
}

View file

@ -0,0 +1,53 @@
{
"359000211_0": "託された希望",
"359000211_1": "「ウォーデンクリフタワーの稼働率は想定通りだ……」",
"359000211_2": "「すべての並行世界から星命力が集められ、\\n ここ、タワーの最上階にあるコアに充填される」",
"359000211_3": "「それが終わった時、並行世界は全部消えて、\\n たったつの理想郷が生まれるんだな……」",
"359000211_4": "「その通りだ」",
"359000211_5": "「集めたエネルギーの一部を使い、\\n 大量のレーベンガーを一挙制御することも可能となった」",
"359000211_6": "「レーベンガーが分解することによって、\\n 人間たちの生体データも着実に集まっている」",
"359000211_7": "「選別された人間は再構築され、\\n 我が理想郷の住人となるのだ」",
"359000211_8": "「……でも、生体データ化されていない人間は、\\n 再構築することができないんだよな」",
"359000211_9": "「スターリット、\\n スサオに殺された……」",
"359000211_10": "「……ああ。\\n 残念ながら、スターリットを再構築することは不可能だ」",
"359000211_11": "「だが、私の一番の助手であった彼女もきっと、\\n ワールドシステムの完成を喜んでくれるだろう」",
"359000211_12": "「見ろ。コンダクターを使用していた時とは、\\n エネルギーの集積速度が桁違いだ」",
"359000211_13": "「まもなく私の長年の夢……理想郷が完成する。\\n 死という概念を、ついに帳消しにすることができるのだ」",
"359000211_14": "「やっと会うことができる、彼女と……」",
"359000211_15": "「テスラ様、嬉しそう……」",
"359000211_16": "「あたりめーだろ。\\n 全部、そのために積み上げてきたことなんだ」",
"359000211_17": "「だけどフォルテ、\\n あんまり嬉しくなさそう」",
"359000211_18": "「あ……あぁんッ!? んなわけねーだろッ!」",
"359000211_19": "「アタシを苦しめた、クソみてーな世界が消えてなくなる、\\n それが嬉しくないわけがねー」",
"359000211_20": "(そうだ。あの地獄で味わった苦しみが、憎しみがッ!\\n ずっとアタシの原動力だったはずだ",
"359000211_21": "「てめーこそ、妙に浮かない面してるじゃねーかよ?」",
"359000211_22": "「ナイン。\\n ララの理想、テスラ様の理想叶えること」",
"359000211_23": "「ララだって嬉しい。ただ……」",
"359000211_24": "(ララ……の声……聞こえ……)",
"359000211_25": "「また、この声――ッ!?」",
"359000211_26": "「おい、どうしたんだッ!?」",
"359000211_27": "(ダメ……彼を……)",
"359000211_28": "(誰……?\\n ララにどうしてほしい",
"359000211_29": "(お願い、ワールドシステムを……止めて……)",
"359000211_30": "「ナインッ!\\n ララ、ワールドシステム完成させる、テスラ様のためにッ」",
"359000211_31": "「大丈夫か……?」",
"359000211_32": "「…………」",
"359000211_33": "「ヤー。ちょっとしたバグ……。\\n でも、もう平気」",
"359000211_34": "「ウォーデンクリフタワーの稼働状況は安定した。\\n この間に、人に頼みたいことがある」",
"359000211_35": "「ヒビキのことか……?」",
"359000211_36": "「その通りだ」",
"359000211_37": "「タワー内にいる他の人間はレーベンガーに処理をさせて\\n 構わないが、彼女だけはここに連れてきてもらいたい」",
"359000211_38": "「でも、大切な人奪われて、ヒビキ怒ってる……。\\n 連れてきても……」",
"359000211_39": "「ああ。今まで何度も説得したけど、ダメだった……」",
"359000211_40": "「ブリッツァーは3人揃ってこそ美しいのだ」",
"359000211_41": "「彼女はスターリットのエレクライトを\\n 受け継ぎ、我々の家族となった」",
"359000211_42": "「――ッ!」",
"359000211_43": "「ララ、やっぱりヒビキに戻ってきてほしい」",
"359000211_44": "「あたりめーだ。\\n あいつは、敵じゃねー……」",
"359000211_45": "「小日向未来は失われたのではない。\\n むしろ、永遠が約束されたのだ」",
"359000211_46": "「いずれ彼女も、感謝することになるだろう」",
"359000211_47": "「フォルテ……。\\n 最後に、もう一度だけ……」",
"359000211_48": "「ああ。\\n ヒビキに、アタシたちの想いをぶつけてやる」",
"359000211_49": "「アタシたちと、ヒビキと。みんな揃って理想郷に行く。\\n それが一番幸せなんだって、わからせてやるんだッ」",
"359000211_50": "「ヤー……ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,57 @@
{
"359000221_0": "「内部はかなり入り組んだ構造になっているみたい。\\n だけど、基本的にはいくつかの階層に分かれてるのかな」",
"359000221_1": "「じゃあ、それを1つずつ登っていけば頂上につけるデスねッ!」",
"359000221_2": "「よしッ!\\n そういうことなら、テスラのとこまで駆け上がって――」",
"359000221_3": "「翼、待ってッ!」",
"359000221_4": "「――ッ!」",
"359000221_5": "「こいつら、塔の内部にも……」",
"359000221_6": "「当然、侵入者であるわたしたちを\\n 排除するつもりのようですね……」",
"359000221_7": "「だけど、それで退くわたしたちじゃない……ッ!」",
"359000221_8": "「デスデースッ! アタシたちを止めようったって、\\n そうは問屋が卸さないデスッ」",
"359000221_9": "「ああ。一度は歌を1つにしたオレたちだッ!\\n この程度、蹴散らしながら進んでやるッ」",
"359000221_10": "「一緒に行こう、わたしッ!」",
"359000221_11": "「わかった……ッ!」",
"359000221_12": "「こんなところで立ち止まるわけにはいかないッ!」",
"359000221_13": "「これ以上誰かの命を、奪わせないために……ッ!」",
"359000221_14": "「ああん、1番を取られたわッ!\\n セレナ、次は――」",
"359000221_15": "「うん、援護する準備はできてるよ」",
"359000221_16": "「さっすがッ!\\n それじゃ遠慮なく行くわッ」",
"359000221_17": "「クリス、オレたちも暴れるぞッ!」",
"359000221_18": "「うん。少しでも早く、殲滅する……ッ!」",
"359000221_19": "「ああッ!\\n 先は長いんだからなッ」",
"359000221_20": "「改めて、なんでこんなところで\\n 世界を背負って戦っているんだか……」",
"359000221_21": "「でも、後悔はない、デスよね?」",
"359000221_22": "「……うん。\\n 世界のためというより、放っておけない誰かのため」",
"359000221_23": "「アタシも一緒デスッ!\\n だから、最初から全力で戦うデスよッ」",
"359000221_24": "「あらかた片付いたデスッ!\\n みんなの連携もさすがデスね」",
"359000221_25": "「あそこに上に続く通路がある。\\n 次の階層に繋がっていると思う」",
"359000221_26": "「よしッ!\\n それじゃあ――」",
"359000221_27": "「ってまたかよ……ッ!」",
"359000221_28": "「しかも、さっきよりさらに数が多い……」",
"359000221_29": "「全部の相手をしてる時間はない。\\n 先へ進もう……ッ」",
"359000221_30": "「うんッ!\\n 急いで通路へッ」",
"359000221_31": "「先に進むのはいいけど……」",
"359000221_32": "「次の階層にもレーベンガーが待ち構えていたら、\\n 後ろからの追手と挟み撃ちになっちゃわない」",
"359000221_33": "「あ……ッ!」",
"359000221_34": "「そ、それはマズいデスね……ッ!\\n でも、いちいち全部倒していたら時間が……」",
"359000221_35": "「……セレナ」",
"359000221_36": "「了解……ッ!」",
"359000221_37": "「この先は――」",
"359000221_38": "「通行止めよ……ッ!!」",
"359000221_39": "「何を――ッ!?」",
"359000221_40": "「ここの敵はわたしたちが食い止めるわッ!」",
"359000221_41": "「みなさんは先へ急いでくださいッ!」",
"359000221_42": "「この数を2人だけで相手しようってのかッ!?」",
"359000221_43": "「そんな、目的のために2人を見捨てるなんて――」",
"359000221_44": "「見捨てる? 冗談じゃないわッ!」",
"359000221_45": "「これは捨て身の特攻なんかじゃない。戦略よ」",
"359000221_46": "「言っておくけど、部隊の動かし方だったら\\n あなたたちよりずっとわかっているわッ」",
"359000221_47": "「そういうことですので、心配無用です。\\n みなさんは先を急いでください」",
"359000221_48": "「ここが片付いたら、必ず追いつきます」",
"359000221_49": "「それまでにやられていたりしたら、\\n 承知しないんだからねッ」",
"359000221_50": "「――わかった。\\n あなたたちも、負けないで」",
"359000221_51": "「わたし、かっこよかった?」",
"359000221_52": "「うん、とっても」",
"359000221_53": "「かっこつけた以上、勝たなくちゃね」",
"359000221_54": "「さあ――任務開始よッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,20 @@
{
"359000222_0": "「動きを止めますッ!」",
"359000222_1": "「ナイスよッ!」",
"359000222_2": "「よし――ッ!」",
"359000222_3": "「姉さん、後ろ……ッ!」",
"359000222_4": "「く……ッ!」",
"359000222_5": "「2人で相手をするには、\\n さすがに数が多いね……」",
"359000222_6": "「だけど、必ず勝ってやるんだから。\\n だって――」",
"359000222_7": "「うん。この先には、みなさんが――」",
"359000222_8": "「だってまだ、大人の身体になってないッ!」",
"359000222_9": "「え――」",
"359000222_10": "「なによ、悪い? わたしは、大人の身体を謳歌する前に\\n 世界が終わっちゃうなんて許さないッ」",
"359000222_11": "「ううん、その通りだね……。\\n わたしたちの旅はまだまだ途中だから」",
"359000222_12": "「そうよ。大人になったら真っ先にみんなに見せに行って、\\n わたしがお姉さんだって認めさせてやるんだから」",
"359000222_13": "「フフ。だったら、絶対にニコラ・テスラを止めないとね」",
"359000222_14": "「当然ッ!」",
"359000222_15": "「わたしはあの時わかった――」",
"359000222_16": "「自分と仲間を信じて一歩踏み出せば、\\n なんだってできるのよッ」",
"359000222_17": "「だから……立花響、\\n あなたも信じなさいよね――ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,43 @@
{
"359000231_0": "「広いところに出たみたいッ!」",
"359000231_1": "「だいぶ進んだ気がするデスッ!」",
"359000231_2": "「だけどテスラのいる最上階までは、まだまだ」",
"359000231_3": "「早く、次のフロアへ行きたいけど――」",
"359000231_4": "「やっぱり、そう簡単には通してくれない……」",
"359000231_5": "「今度の相手はこいつらか」",
"359000231_6": "「何が出ようと関係ない。\\n 突き進もう……ッ」",
"359000231_7": "「うんッ!」",
"359000231_8": "「く……、こいつらは一筋縄ではいかないか……」",
"359000231_9": "「うん。\\n 今までのと、動きが全然違う……ッ」",
"359000231_10": "「こちらエアーキャリアー。\\n みなさん、ドクターウェルですよッ」",
"359000231_11": "「ダメ助手ッ!?」",
"359000231_12": "「そちらは大丈夫ですか?」",
"359000231_13": "「こちらも、ただ手をこまねいて\\n 待っているだけではありませんッ」",
"359000231_14": "「ウォーデンクリフタワーの外部から、\\n ダメージを与えられないか試みています」",
"359000231_15": "「同時に、みなさんの戦闘データから\\n 科学的にレーベンガーのパターン解析を行ってるっスッ」",
"359000231_16": "「何かわかり次第、フィードバックするっスよッ!」",
"359000231_17": "「すごいッ! それは心強いですッ!」",
"359000231_18": "「それで早速ですが、今あなたたちが対峙している\\n 人型のレーベンガーについてです」",
"359000231_19": "「行動パターンの随所に、\\n 古今東西に存在する武術の型との照合が見られました」",
"359000231_20": "「つまり、どういうことデスかッ!?」",
"359000231_21": "「戦闘技術を昇華するために、\\n データとして組み込まれているのでしょう」",
"359000231_22": "「人型なのもそのためっぽいっスね。\\n 間違いなく強敵なんで、気を付けてくださいっスッ」",
"359000231_23": "「武術を駆使するレーベンガー……。\\n だから他のレーベンガーとは動きが違うのか」",
"359000231_24": "「で、でも、気を付けろと言われても\\n どうしたらいいデスッ」",
"359000231_25": "「来たデス……ッ!」",
"359000231_26": "「武術か。なるほどな」",
"359000231_27": "「それなら……ッ!」",
"359000231_28": "「ここはわたしたちに任せて、先に行って」",
"359000231_29": "「――ッ!\\n でも……」",
"359000231_30": "「心配するなッ! いくら相手がちょっと強いって言ったって、\\n 先生に比べたら大したことないんだからな」",
"359000231_31": "「一番弟子のオレたちが止めてやる……ッ!」",
"359000231_32": "「そういうこと」",
"359000231_33": "「もうあまり時間が無いからな。\\n 姉妹の作戦をマネしようってわけだ」",
"359000231_34": "「この先には、フォルテとララっていう2人も待っているはず」",
"359000231_35": "「そいつらの相手は……ヒビキ、お前の役目だ。\\n そうだろ」",
"359000231_36": "「うん、その通りだ……。\\n ここは、人に任せるよ」",
"359000231_37": "「ああ、任されたッ!」",
"359000231_38": "「絶対に、負けないから」",
"359000231_39": "「……行ったな。\\n それじゃ、始めるかッ」",
"359000231_40": "「うん。\\n 戦おう、仲間のために……ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,23 @@
{
"359000232_0": "「当たるかよッ!」",
"359000232_1": "「今度はこっちの番ッ!」",
"359000232_2": "「ふーッ、まるで百人組手だな」",
"359000232_3": "「先生が若い時、それで修行したって言ってたね」",
"359000232_4": "「…………」",
"359000232_5": "「クリス、覚えてるか?\\n 先生や了子さんがいなくなった時のこと……」",
"359000232_6": "「うん……。\\n 悲しくて、心細くて……」",
"359000232_7": "「仇を討ってやるんだって、オレは何も見えてなかった……。\\n ヒビキもきっと、そんな風に苦しんでるんだよな」",
"359000232_8": "「それでもわたしが前を向けたのは、\\n 翼がいてくれたから」",
"359000232_9": "「オレもだ……ッ!\\n クリスがいてくれなかったら、今頃どうなってたかわからない」",
"359000232_10": "「なれるかな……わたしたち、\\n 立花さんにとって同じような存在に」",
"359000232_11": "「オレたちはまだまだ出会ったばっかりだ。\\n でも、きっとなれるさ」",
"359000232_12": "「これからもっと時間をかけて、\\n 知っていけばいいんだ」",
"359000232_13": "「うん。もう1人の翼にも、お願いされたしね」",
"359000232_14": "「ああッ!\\n そのためにも、こいつらを倒して早く追いつかないとッ」",
"359000232_15": "「く……ッ!\\n 防がれたか」",
"359000232_16": "「先生だったらこれくらい、\\n あっという間に倒しちゃうのに……」",
"359000232_17": "「オレたち1人1人では、先生と同じ力は出せない。でも――」",
"359000232_18": "「2人でなら、先生を超えられるッ!\\n だよね」",
"359000232_19": "「そうだッ!\\n だから、今回も人で力を合わせよう」",
"359000232_20": "「うん。もうわたしは、翼に護られるだけじゃない。\\n 翼の横に並んで戦うッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,26 @@
{
"359000241_0": "「わ、また広いところに出た……ッ!」",
"359000241_1": "「ということは――」",
"359000241_2": "「やっぱり……ッ!」",
"359000241_3": "「しかもこのレーベンガーは……ッ!」",
"359000241_4": "「歌を1つに集めてやっと倒せた、\\n 巨大なタイプ……」",
"359000241_5": "「通路はアイツの背後だ。\\n 先に進むためには、倒さないと――」",
"359000241_6": "「それはちょっと待ったデスッ!」",
"359000241_7": "「うん。わたしと切ちゃんが、アイツの注意を引く。\\n あなたたちは、その隙に先に進んで」",
"359000241_8": "「それじゃ、2人だけであの大きいのの\\n 相手をすることになっちゃうよ……ッ」",
"359000241_9": "「さすがに危険すぎる……ッ!」",
"359000241_10": "「ワールドシステムの完成まで、\\n 残された時間は限られてる」",
"359000241_11": "「今アイツに正面から挑んで、\\n 時間切れになるのは避けないと」",
"359000241_12": "「だけど、それじゃ2人は……」",
"359000241_13": "「ダメ助手?」",
"359000241_14": "「前回の戦闘時に、攻撃パターンのデータを取れています。\\n 攻撃をいなしながら時間を稼ぐことくらいはできるかと」",
"359000241_15": "「それで十分。\\n いずれ、下層に留まったみんなが追い付いてきてくれる」",
"359000241_16": "「そうすれば、この前みたいに\\n みんなで力を合わせて撃破できるデスよッ」",
"359000241_17": "「……というわけで、勝算が無いわけじゃないから」",
"359000241_18": "「きっと、頂上までもう少しデスよ」",
"359000241_19": "「あなたたちだけじゃ頼りないから、後から追いついて加勢する。\\n だから、先に行って待っていて」",
"359000241_20": "「……うん。待っているから」",
"359000241_21": "「気を付けてね……ッ!\\n また会おうッ」",
"359000241_22": "「来るデス……ッ!」",
"359000241_23": "「お前の相手は、わたしたちだ――ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,33 @@
{
"359000242_0": "「調とアタシ、\\n 人分の一撃をお見舞いするデス……ッ」",
"359000242_1": "「むう……調の歌を取り込んだ攻撃でも、\\n やっぱり通らないデスか……」",
"359000242_2": "「攻撃が来る……ッ!」",
"359000242_3": "「あ、危なかったデス……。\\n ありがとうデスよ」",
"359000242_4": "「うーん……。『勝算あり』と言ったものの、\\n やっぱり厳しい相手だね……」",
"359000242_5": "「しょ、正直そうデスねー」",
"359000242_6": "「どうして柄にもなく、こんなに頑張っているんだっけ」",
"359000242_7": "「わたしは切ちゃんさえいれば、よかったはずなのに……。\\n おかしい……」",
"359000242_8": "「アタシも、ずっと調がすべてで、\\n 調さえいてくれればいいと思っていたデス」",
"359000242_9": "「でも今は、少し変わった気がするデスよ」",
"359000242_10": "「ヒビキさんや、みんなのことも\\n 大切だし、心配デス」",
"359000242_11": "「ふーん。切ちゃん、わたしだけを見ててくれないんだ」",
"359000242_12": "「ええッ! そういうわけではないんデスよッ!?\\n もちろん調が番大好きなんデスけど、それとはまた別に……」",
"359000242_13": "「フフ、冗談だよ。\\n わたしも、変わったと思う」",
"359000242_14": "「ああッ! ヒドイデス……ッ!",
"359000242_15": " ……でも、調も同じなんデスね」",
"359000242_16": "「うん。これが仲間っていうことなのかな……」",
"359000242_17": "「きっとそうデスよッ!\\n 仲間のためになら、不思議と頑張ることができるデスッ」",
"359000242_18": "「そうかもね。本音を言えばもう疲れたし\\n 今すぐベッドにダイブしたい気分だけど」",
"359000242_19": "「それは仲間のために、もうちょっと頑張った後にしよう」",
"359000242_20": "「はあ……はあ……」",
"359000242_21": "(かなり進んだけど……まだ着かない。\\n 一体あとどれくらい――",
"359000242_22": "「――ッ!\\n アマテラスさんから預かった石が光って――」",
"359000242_23": "「石を通して話しかけています。\\n 今現在の、並行世界が置かれた状況についてお伝えしましょう」",
"359000242_24": "「教えてッ!\\n それぞれの世界はどうなっているのッ」",
"359000242_25": "「星命力の吸収が進み、もともとエネルギー量の少なかった\\n 世界は消滅し始めています」",
"359000242_26": "「――ッ!?」",
"359000242_27": "「すでに、犠牲が……」",
"359000242_28": "「今はまだ持ちこたえている世界も、そう長くは……。一刻も早く\\n ウォーデンクリフタワーの稼働を止める必要があります」",
"359000242_29": "「言われなくても――ッ!」",
"359000242_30": "「急ごうッ!\\n テスラのいる最上階に……ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,103 @@
{
"359000311_0": "星の想いを受け継いで",
"359000311_1": "「そこを通してッ!」",
"359000311_2": "「邪魔をするなッ!」",
"359000311_3": "「先へ急ごう」",
"359000311_4": "「うんッ!」",
"359000311_5": "「このあたりは敵の数が少ないね。みんなが、\\n たくさんのレーベンガーを引き受けてくれているおかげかな」",
"359000311_6": "「みんな……」",
"359000311_7": "「ここが片付いたら、必ず追いつきます」",
"359000311_8": "「それまでにやられていたりしたら、\\n 承知しないんだからねッ」",
"359000311_9": "「この先には、フォルテとララっていう2人も待っているはず」",
"359000311_10": "「そいつらの相手は……ヒビキ、お前の役目だ。\\n そうだろ」",
"359000311_11": "「きっと、頂上までもう少しデスよ」",
"359000311_12": "「あなたたちだけじゃ頼りないから、後から追いついて加勢する。\\n だから、先に行って待っていて」",
"359000311_13": "(みんなの<ruby=おもい>歌</ruby>が、背中を押してくれた。\\n それに、もう人のわたしも……",
"359000311_14": "「みんなの分まで、\\n 先に進むんだあああッ」",
"359000311_15": "(だけどわたしは、憎しみに突き動かされてる。\\n 胸の歌なんて、もう聴こえない……",
"359000311_16": "「わたしなんかが、みんなの想いを受け取って\\n 先に進んでいいのかな……」",
"359000311_17": "「大丈夫ッ!」",
"359000311_18": "「――ッ!」",
"359000311_19": "「わたしも一緒にいるよ。\\n だから今は、進むことにだけ集中しようッ」",
"359000311_20": "「一緒に……」",
"359000311_21": "「それに、\\n スターリットさんに託された想いだってあるんでしょう」",
"359000311_22": "「……うん。ここに来る前に見た、\\n ートの新たな情報……」",
"359000311_23": "「そこには、\\n スターリットの過去のことも記録されていたから――」",
"359000311_24": "「一応、私の過去も記録に残しておこうかな」",
"359000311_25": "「どうして、\\n 私がテスラと行動を共にするようになったのか……」",
"359000311_26": "「……私の生まれ故郷。\\n その世界では、星命力の減少による異変が問題視されていた」",
"359000311_27": "「そんな中、私は科学者として、櫻井了子女史の元で\\n シンフォギアの開発に携わっていたの」",
"359000311_28": "「私の大好きな、歌の力の可能性……。\\n シンフォギアはそれを最大限に引き出す発明だった」",
"359000311_29": "「根拠はないけど、それこそ星命力の減少という問題に立ち向かう\\n ことができる、人類最後の希望なんじゃないかって思ったの」",
"359000311_30": "「歌の力で世界を救う――。\\n それが、その頃の私の夢だった」",
"359000311_31": "「だけど、その夢はあっけなく潰えてしまった……」",
"359000311_32": "「悪意ある者のリークによって、極秘だった\\n シンフォギアの情報は世間に知れ渡ってしまったの」",
"359000311_33": "「そのスクープは、地球の異変に対して、\\n わかりやすい原因を求めていた人々にとって都合がよかった」",
"359000311_34": "「すべての元凶はシンフォギアのせいだと判を押され、\\n 研究所は攻撃を受けたわ……」",
"359000311_35": "「櫻井女史の行方はわからなくなり、私も人類に対する\\n 反逆者とみなされ、逃亡を余儀なくされた――」",
"359000311_36": "「……はあ……はあ……」",
"359000311_37": "(私は、歌の力で世界を救いたかった……。\\n シンフォギアは、人類の希望になるはずだった……",
"359000311_38": "(なのにどうして、誰もわかってくれないの……。\\n どうして、誰も味方になってくれないの……",
"359000311_39": "「――ッ!」",
"359000311_40": "「この揺れは……ッ!?」",
"359000311_41": "「星命力の減少が進んでいるんだわ……。\\n これは、地球の悲鳴……」",
"359000311_42": "「もう、この星の最期の時が近づいている――」",
"359000311_43": "「――ッ!?\\n 噴火……ッ」",
"359000311_44": "(近い……。\\n このままじゃ、巻き込まれて――",
"359000311_45": "「きゃああああッ!?」",
"359000311_46": "「生きている……」",
"359000311_47": "(でも、身体の感覚が……)",
"359000311_48": "(ここまでの命……ならせめて最期に、\\n 大好きな歌を……",
"359000311_49": "「……――♪」",
"359000311_50": "「…………」",
"359000311_51": "「私は、並行世界の調査のために偶然通りかかった\\n テスラによって、滅びゆく地球から救い出された――」",
"359000311_52": "「怪我が癒えると、テスラが当時取り組んでいた研究、\\n エレクライトの開発の助手をしたいと申し出たの」",
"359000311_53": "「テスラの持つ高度な科学技術に惹かれたのはもちろんのこと、\\n シンフォギアの知識が役に立ちそうだったから――」",
"359000311_54": "「だけど、テスラを手伝いたいと思った一番の理由は、\\n 彼の瞳の奥に、とても悲しい光が宿っていたから……」",
"359000311_55": "「その光の正体を、私は知りたいと思ったんだわ……」",
"359000311_56": "(ここに来てからずいぶん経ったけど……)",
"359000311_57": "(こうやってひたすらエレクライトの開発に取り組むだけで、\\n テスラとの会話は必要最小限……",
"359000311_58": "(どうしてエレクライトを作ろうとしているのか――)",
"359000311_59": "(そもそも、彼はどういう人なのか、\\n 未だに教えてもらえてないのよね……",
"359000311_60": "(奇人変人という逸話は聞いたことがあったけど、\\n ここまでとは……",
"359000311_61": "(まあ、こっちから聞き出す勇気を持てない\\n 私も私だけど……",
"359000311_62": "(というか、彼はわたしのことをどう思っているのかなッ!?\\n 助けてもらったままなんとなく居ついちゃったけど……",
"359000311_63": "(まあ……いいか。なんだかんだ彼の傍は居心地がいいし、\\n エレクライトを形にしていくのは楽しいし――",
"359000311_64": "「――♪」",
"359000311_65": "「その歌……」",
"359000311_66": "「うわあッ!?」",
"359000311_67": "「いつから研究所にいたのッ!?\\n 今は徹夜明けで寝ていると――」",
"359000311_68": "「死にかけていたあの時も、その歌を唄っていたな」",
"359000311_69": "「私の故郷の歌なんだ。\\n ごめん、うるさかった」",
"359000311_70": "「いや――、いい歌だ」",
"359000311_71": "「――ッ!」",
"359000311_72": "「あの人が唄っていた歌に、似ているようだ……」",
"359000311_73": "「――ッ!!」",
"359000311_74": "「あの人ッ!? あの人って……ッ!?」",
"359000311_75": "「いや、なんでも――」",
"359000311_76": "「そこまで言って内緒はズルい……ッ! このままじゃ、\\n 気になって作業が手につかないわッ」",
"359000311_77": "「……仕方がない。\\n 話しても構わないが、君にとってはつまらない話だと思うぞ」",
"359000311_78": "「構わない。\\n テスラのこと、聞いてみたい」",
"359000311_79": "「そうか……」",
"359000311_80": "「そうして、アメリアは逝ってしまった。\\n ……歌の持ち主の話は、以上だ」",
"359000311_81": "「……ぐすっ」",
"359000311_82": "「なぜ、君が泣く」",
"359000311_83": "「だ、だって……」",
"359000311_84": "「その時やっと、彼の瞳の奥にある悲しみの正体がわかった」",
"359000311_85": "「そして、心からこの人のことを支えたいって思った……」",
"359000311_86": "「決して、アメリアの代わりに\\n なりたいというわけじゃないの……ッ」",
"359000311_87": "「彼の心の中には今もアメリアがいる。\\n その代わりにはなれない……」",
"359000311_88": "「だけど、彼に救ってもらったこの命を、\\n 彼の幸せのために使いたいって思ったんだ……」",
"359000311_89": "「それからまた、しばらく時間が流れて、\\n エレクライトの完成が見えて来たころ」",
"359000311_90": "「私はついに、知ってしまった――」",
"359000311_91": "「テスラから、ワールドシステムの全容と、\\n その目的を聞かされたの……」",
"359000311_92": "「この研究の完成は、並行世界の消滅を意味している。\\n そして私はもう、それに関わってしまっている……」",
"359000311_93": "「テスラに悪意は無かった。そうすることが、\\n 人々を幸福に導くことだと信じていたわ」",
"359000311_94": "「確かに、何もしなくても、いずれは私の故郷のように、\\n 並行世界は消えてしまう運命なのかもしれない」",
"359000311_95": "「何より、テスラの悲しみ、想いの強さを\\n 知ってしまったから……」",
"359000311_96": "「私には……テスラを否定することができなかった。\\n 真実を知った上で、彼を支えると決意したの」",
"359000311_97": "「だけど、ずっと迷いがあった……」",
"359000311_98": "「アメリアは、本当にそれを望んでいるのか。\\n テスラを止めることが、私に与えられた使命じゃないのか」",
"359000311_99": "「だから、私は――」",
"359000311_100": "「ここから先は、ロックされています。\\n 閲覧する場合は、ロックを解除してください」"
}

View file

@ -0,0 +1,39 @@
{
"359000321_0": "(あの情報の続きには、さらなるロックが施されていた。\\n 何が記録されているんだろう……",
"359000321_1": "(でも、スターリットが何かに悩んでいる様子だった理由は、\\n 知ることができた……",
"359000321_2": "「でね、私は唄うのが好きなだけだったんだけど、\\n そんな私の歌を、好きだって言ってくれる人がいたの」",
"359000321_3": "「その人は、信念があって頭がよくて、\\n すごく尊敬できる人だった」",
"359000321_4": "「私はね、その人の傍にいて、\\n その人の夢を支えようって決めたの」",
"359000321_5": "「スターリットにとっての、大切な人なんだ」",
"359000321_6": "「そう、ヒビキがミク? ちゃんを好きなようにね。\\n でも、想う気持ちなら負けてないつもりよ」",
"359000321_7": "「はいはい」",
"359000321_8": "(未来も、わたしの歌を好きだって言ってくれたっけ。\\n 本当にわたしにとっての未来みたいな人なのかな",
"359000321_9": "「で、その人のことで迷っているの……?」",
"359000321_10": "「……ええ。最近、その人の考えが正しいのか、\\n その人を信じていいのか、わからなくなってしまって……」",
"359000321_11": "「疑っちゃいけないのに、考えれば考えるほど、\\n その人が間違った道を進んでいるように思えてならないの」",
"359000321_12": "「……」",
"359000321_13": "「それで、質問。\\n 人は変わることができると思う」",
"359000321_14": "(スターリットは、テスラのことを\\n 信じて支えたいっていう想いと",
"359000321_15": "(そんなことをさせちゃいけない、\\n 止めなくちゃっていう想いの間で揺れて、悩んでいたんだ",
"359000321_16": "(そんな時にわたしと出会って、スターリットは、\\n テスラのことを止めようって決意した",
"359000321_17": "(だから、わたしと一緒に戦ってくれたんだね……)",
"359000321_18": "(でも……)",
"359000321_19": "「ヒビキ……あなたに、力をあげる」",
"359000321_20": "「力、を……?」",
"359000321_21": "「ええ。それを使えば、\\n スサオを倒すことができるかもしれない」",
"359000321_22": "「でもね、それだけじゃない。\\n これは、世界を救うこともできる力なの――」",
"359000321_23": "「私には、できなかった――」",
"359000321_24": "「ごめんね、ヒビキ。私、怖かったの。\\n 変わることが。あの人に向き合うことが」",
"359000321_25": "「――でも、あなたならきっと、正しく使うことができる」",
"359000321_26": "「お願い、ヒビキはヒビキ自身を失わないで。\\n 温かさを忘れないで」",
"359000321_27": "「……」",
"359000321_28": "「……これが、『トランスコイル』」",
"359000321_29": "「託したわ……。\\n 私の想いを、希望を……」",
"359000321_30": "「スターリットは、わたしにエレクライトを託して、\\n いなくなってしまった……」",
"359000321_31": "「未来を失ったのに、変わらないことなんてできない。\\n わたしは、温かさを忘れて、歌を捨てて……」",
"359000321_32": "「スターリットの願った生き方なんて、できないよ……」",
"359000321_33": "「でも、スターリットの友達として、テスラを止めるという\\n 使命だけは、引き継ぎたいんだ――ッ」",
"359000321_34": "「そうだね。スターリットさんの想いも全部、\\n ぶつけに行こうッ」",
"359000321_35": "「うん……。\\n 今は、悩むのはやめにする」",
"359000321_36": "「こいつらを倒して、\\n テスラの下へ……ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,25 @@
{
"359000322_0": "「どこにいても、何をしていても\\n ずっと苦しんでいる声が聞こえてた……」",
"359000322_1": "「そんなあなたに、やっと会うことができたんだッ!」",
"359000322_2": "「もう、独りになんてさせないよッ!」",
"359000322_3": "「さあ、一緒にッ!」",
"359000322_4": "「わかった……ッ!」",
"359000322_5": "「やったねッ!\\n これで、次に進めるッ」",
"359000322_6": "(これが、もう1人のわたし……)",
"359000322_7": "<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>でわたしを救ってくれた\\n あの未来にとっての立花響……",
"359000322_8": "(すごいな……。\\n 歌が、こんなにも力強く、明るく響いて……",
"359000322_9": "(わたしなんかじゃなくて、これが\\n 本来あるべき立花響の姿なのかな……",
"359000322_10": "「危ない――ッ!」",
"359000322_11": "「――ッ!?」",
"359000322_12": "「ぐう……ッ!」",
"359000322_13": "「わたしを庇って……ッ!?」",
"359000322_14": "「床が崩れて――」",
"359000322_15": "「うわああああ――ッ!?」",
"359000322_16": "「床ごと、下層に落ちて……ッ!?」",
"359000322_17": "(わたしが、くだらない考え事なんか\\n していたから……ッ",
"359000322_18": "「すぐに、助けに――」",
"359000322_19": "「させないッ!」",
"359000322_20": "「――ッ!?」",
"359000322_21": "「ララ、ヒビキと2人、話したい。\\n あの人のこと、追わせないッ」",
"359000322_22": "「ララ……ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,31 @@
{
"359000411_0": "偽物のイノチ、本物の願い",
"359000411_1": "「ヒビキ……」",
"359000411_2": "「もう、最後のチャンス……。\\n ララたちの仲間、戻ってきてほしい」",
"359000411_3": "「……今まで何度も言ったはず。\\n それはできないって……」",
"359000411_4": "「わたしはここに、テスラを止めに来たんだ……ッ!」",
"359000411_5": "「…………。\\n ララ、そんなことさせない……」",
"359000411_6": "「わかり合うの無理なら、\\n ヒビキ倒すしかないッ」",
"359000411_7": "「くッ……」",
"359000411_8": "(スターリットや、手を貸してくれた仲間たちや、\\n もう人のわたしが背中を押してくれてる",
"359000411_9": "「わたしは、先に進まなくちゃいけないんだッ!」",
"359000411_10": "「ララがワールドシステムを完成させたいのは、\\n それがテスラの望みだから」",
"359000411_11": "「ララが、アメリアさんになりきれなかったからッ!?」",
"359000411_12": "「――ッ!」",
"359000411_13": "「ヤー……ッ!」",
"359000411_14": "「生まれた意味、手に入れるため。\\n 偽物が、本物になるため――」",
"359000411_15": "「ララ、テスラ様のために戦う……ッ!」",
"359000411_16": "「ララは本当にそれでいいのッ!?」",
"359000411_17": "「当たり前……ッ!」",
"359000411_18": "「だけど――」",
"359000411_19": "「うるさいッ!!\\n ヒビキも、頭の中のバグも……」",
"359000411_20": "「バグ……?」",
"359000411_21": "(そういえば前に戦った時も、\\n わたしには聞こえない声がするって……",
"359000411_22": "「ララに、同じこと言う……」",
"359000411_23": "「こんなこと間違ってるって、\\n テスラ様止めてって……」",
"359000411_24": "「だけどララ、そんなことできないッ!」",
"359000411_25": "「テスラ様否定する……、\\n それ、ララの生まれた理由も否定することッ」",
"359000411_26": "「ぐああ……ッ!?」",
"359000411_27": "「ララ、テスラ様に認めてもらえなくなる……。\\n 愛してもらえなくなっちゃう……ッ」",
"359000411_28": "(ララが聞こえている声……。\\n それって、もしかして――"
}

View file

@ -0,0 +1,78 @@
{
"359000421_0": "(ズノートの新たな情報の中には、\\n ララに関することも記録されていた……",
"359000421_1": "「ワールドシステムの完成を目指し、\\n 研究を進めるテスラ」",
"359000421_2": "「だけどその一方で、アメリアと再会するための『プランB』、\\n 他の方法も同時並行でいくつか試していたわ」",
"359000421_3": "「その1つが、アンドロイドとして\\n アメリアを蘇らせるというものだった――」",
"359000421_4": "「テスラは、カストディアンの\\n 情報端末から得た知識を使って」",
"359000421_5": "「アメリアが亡くなる直前に、\\n 彼女の生体データを得ることに成功していたの」",
"359000421_6": "「アンドロイド躯体に、生体データを写し取った人造人格を\\n 組み込むことで、アメリアが誕生するはずだった」",
"359000421_7": "「だけど、結果は失敗――。\\n 生まれたのは、アメリアとは全く別の人格だったわ」",
"359000421_8": "「電子チップでは記憶や人格をコピーする際に\\n どうしてもバグが生じてしまうと――」",
"359000421_9": "「やはりワールドシステムでないとダメなのだとテスラは\\n 落胆して、私にその子の破棄を命じた」",
"359000421_10": "「だけどその子には、感情があって、意思があった――」",
"359000421_11": "「私は、どうしてもその子をなかったことにできなくて、\\n 精神年齢に合った外見と、『ララ』という名前を送った」",
"359000421_12": "「スターリットッ!\\n 研究おつかれさま」",
"359000421_13": "「ありがとう。\\n ララは元気にしていた」",
"359000421_14": "「ヤーッ!\\n お散歩したり、お勉強したり」",
"359000421_15": "「そう、えらいわねッ!」",
"359000421_16": "「フフ、ララえらい」",
"359000421_17": "「あと、こんなもの拾った」",
"359000421_18": "「そ、それは『β版・猫語自動翻訳マイク』ッ!?」",
"359000421_19": "「触っちゃダメ……ッ!\\n それは失敗作で――」",
"359000421_20": "「…………」",
"359000421_21": "「……プッ」",
"359000421_22": "「アハハ……まさか爆発するなんて」",
"359000421_23": "「ララ、びっくりした」",
"359000421_24": "「私の発明品に勝手に触っちゃだめよ。\\n 自分で言うのもなんだけど、何が起こるかわからないから」",
"359000421_25": "「ヤーッ! 気を付けるッ!」",
"359000421_26": "「よろしい。\\n 他には何もなかったわね」",
"359000421_27": "「あ……そういえば、\\n ちょっと気になることある」",
"359000421_28": "「気になること? 発明品のことで?」",
"359000421_29": "「ナイン。それとは別のこと」",
"359000421_30": "「たまに、頭の中に変な映像浮かぶ。\\n ララ、それ知らない……」",
"359000421_31": "「映像……?」",
"359000421_32": "「お料理や、お掃除してて……。\\n テスラ様も見える」",
"359000421_33": "「――ッ!」",
"359000421_34": "(ひょっとして、アメリアの記憶が?)",
"359000421_35": "(恐らく、断片がデータとして残っているのね……)",
"359000421_36": "(だけど、この子はアメリアじゃない……。\\n ララとして生きていってほしい。だから……",
"359000421_37": "「それは……なんでもないわ。\\n 気にしなくて大丈夫」",
"359000421_38": "「ララがテスラ様のこと考えるから、見えちゃう?」",
"359000421_39": "「テスラのことを?」",
"359000421_40": "「テスラ様、ララを作ってくれた人。\\n だからララ、テスラ様のこと大好きッ」",
"359000421_41": "「そっか、そうだよね……」",
"359000421_42": "「あ、テスラ様ッ!」",
"359000421_43": "「テスラ様、研究おつかれさまッ!」",
"359000421_44": "「…………」",
"359000421_45": "「ララ、今日――」",
"359000421_46": "「私はまた並行世界の調査にでる。\\n スターリット、こちらのことは任せたぞ」",
"359000421_47": "「え、ええ」",
"359000421_48": "「…………」",
"359000421_49": "「テスラ様、ララのこと嫌い?」",
"359000421_50": "「いいえ、そんなことないわ。\\n ただ、彼は研究が第一だから……」",
"359000421_51": "「でもテスラ様、目も見てくれない……」",
"359000421_52": "「ララのこと好きじゃない……。\\n なら、どうしてララ作ったの……」",
"359000421_53": "「ララは、自分が生まれた理由に興味を持つようになっていた」",
"359000421_54": "「それを探るため、ある時研究所に忍び込んで、\\n 自分の製造計画に関するデータを見つけた」",
"359000421_55": "「ララは、自分がアメリアになれなかった\\n 失敗作だと知ってしまったの……」",
"359000421_56": "「私は、それでもいいと伝えたかった……」",
"359000421_57": "「だけど、ララの出した結論は違っていたわ」",
"359000421_58": "「スターリット、ララにお料理とお掃除のやり方、\\n メイドのお仕事教えてほしい……ッ」",
"359000421_59": "「ララ……?」",
"359000421_60": "「ララ、ララのままじゃテスラ様に\\n 愛してもらえない……」",
"359000421_61": "「テスラ様の好きな、アメリアになる」",
"359000421_62": "「そのために、生まれてきたから……ッ!」",
"359000421_63": "「そうして、ララはアメリアに少しでも近づこうと、\\n 努力をするようになった」",
"359000421_64": "「失敗しても、何度も何度も練習して……」",
"359000421_65": "「だからと言って、テスラがララをアメリアだと\\n 認めることはなかったけれど……」",
"359000421_66": "「テスラはなぜか、\\n そんなララの強い『想い』に興味を示した」",
"359000421_67": "「ブリッツァーには、\\n 何かを願う強い想いが必要だと彼は言ったわ」",
"359000421_68": "「科学的根拠は教えてくれなかった。\\n きっと、いくつかある彼のこだわりのつなんだろうと思う」",
"359000421_69": "「彼は、ララに第二のエレクライトと、\\n ブリッツァーとしての任務を与えた」",
"359000421_70": "「ララは、初めてテスラからもらった使命をとても喜んだわ。\\n 少しでも、テスラの求める自分になることができたんだと……」",
"359000421_71": "「そして、テスラの理想を叶えることで、\\n 彼に認めてもらえると信じるようになっていったの……」",
"359000421_72": "「だからララは、\\n テスラに協力して――」",
"359000421_73": "「ヤーッ!」",
"359000421_74": "「ヒビキ倒してテスラ様のところに連れていけば、\\n もっと喜んでくれる」",
"359000421_75": "「もっと、ララのこと愛してくれる――ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,79 @@
{
"359000422_0": "「ララの願い否定するなら、\\n ヒビキだって、許さない……ッ」",
"359000422_1": "「ぐう、あああ……ッ!」",
"359000422_2": "「嘘だ……」",
"359000422_3": "「ララのことを否定しているのは、\\n ララ自身だ……ッ」",
"359000422_4": "「な、なに言って……」",
"359000422_5": "「テスラに受け入れてもらうために、\\n アメリアさんになるとか、テスラに従うとか……」",
"359000422_6": "「そんなの、ララがどこにもいないじゃないか……ッ!」",
"359000422_7": "「くッ――ううぅ……」",
"359000422_8": "「ララ、いなくていいの……」",
"359000422_9": "「テスラ様の望み通りじゃなきゃいけないのッ!」",
"359000422_10": "「じゃなきゃララ、捨てられちゃうッ!」",
"359000422_11": "「なんのため生まれてきたか、\\n わからなくなっちゃうッ」",
"359000422_12": "「どこにも居場所、なくなっちゃうの……ッ!」",
"359000422_13": "「……そんなことない……」",
"359000422_14": "「わたしが出会って、一緒にご飯を食べて、\\n 仲間になったのはララだ。アメリアさんじゃないッ」",
"359000422_15": "「あう……ッ!」",
"359000422_16": "「わたしはララと、手を繋ぎたいんだ――ッ!!」",
"359000422_17": "「あああああ――ッ!」",
"359000422_18": "「はあ……はあ……」",
"359000422_19": "「ララと……、手を……」",
"359000422_20": "「で、でも、テスラ様……アメリアに会うためずっと――」",
"359000422_21": "「テスラじゃない……。\\n ララが、どうしたいのか教えてよ」",
"359000422_22": "「――ッ!」",
"359000422_23": "「……ララ……したいこと……」",
"359000422_24": "「そうだよ。\\n ララには、優しい心があるんだから――」",
"359000422_25": "「…………」",
"359000422_26": "「ララ……本当は……気づいてた。\\n 頭に響く、声の正体」",
"359000422_27": "「…………」",
"359000422_28": "「きっとこれ、ララにコピーされたアメリアの記憶の断片……」",
"359000422_29": "「アメリア、こんなやり方望んでない……。\\n だからテスラ様止めるため、ララに呼びかけてた」",
"359000422_30": "「やっぱり、そうなんだね……」",
"359000422_31": "「でも、テスラ様に嫌われたくないから。\\n ララ、気づかないふりしてた……」",
"359000422_32": "「本当はララだってわかってたッ!\\n こんな方法間違ってるって――」",
"359000422_33": "「誰かの命奪って、理想郷作り上げたって、\\n アメリア喜んでくれない……」",
"359000422_34": "「テスラ様も、きっと幸せには……」",
"359000422_35": "「うん……」",
"359000422_36": "「ララも、アメリアと同じ想い……。\\n 本当は、テスラ様のこと止めてあげたい」",
"359000422_37": "「だったら、そうすればいいんだ」",
"359000422_38": "「わたしは、ララのことを信じる。\\n だから、ララも自分の想いを信じて」",
"359000422_39": "「ララの想いを……」",
"359000422_40": "「……で、でもッ!」",
"359000422_41": "「ララ、テスラ様大切ッ!\\n それは変わらないのッ」",
"359000422_42": "「なのに、どうしたらいい?\\n 教えて、ヒビキ……ッ」",
"359000422_43": "「簡単だよ。\\n ララの気持ちを、正面からぶつければいい」",
"359000422_44": "「無視されても拒否されても、\\n 本当の気持ちでぶつかるんだッ」",
"359000422_45": "「そうしたらきっとテスラも、\\n 本当のララのことを見てくれるはずだよ」",
"359000422_46": "「本当の……ララを……」",
"359000422_47": "「やっと、わかった。\\n ララの本当の願い……」",
"359000422_48": "「ララ、テスラ様に見てもらいたかった。\\n 愛してもらいたかった……」",
"359000422_49": "「代わりじゃない、\\n ララ自身として……ッ」",
"359000422_50": "「うんッ!\\n その想いは、偽物なんかじゃない」",
"359000422_51": "「……わかった、ヒビキ……」",
"359000422_52": "「ララを見てもらうために、\\n ララ、テスラ様に本当の気持ちぶつける……ッ」",
"359000422_53": "「お願い、止まってってッ!」",
"359000422_54": "「…………」",
"359000422_55": "「ララ、震えてる……。\\n すごく、怖い……」",
"359000422_56": "「わたしもいる。\\n 一緒に、テスラを止めよう……ッ」",
"359000422_57": "「ありがとう……ヒビキ……」",
"359000422_58": "「ララ、ちょっと疲れちゃったみたい……」",
"359000422_59": "「ご、ごめん。思いっきりやっちゃったから……」",
"359000422_60": "「ナイン。だからヒビキの想い、伝わった」",
"359000422_61": "「さらに星命力の吸収が進んでいます。\\n もう本当に、時間がありません」",
"359000422_62": "「――ッ!」",
"359000422_63": "「ララの回復を待つ時間は、残されてないみたい……」",
"359000422_64": "「下層に落ちた、もう1人のわたしを探しに行く時間も――」",
"359000422_65": "「だけど、きっと大丈夫だ。あの子なら、助けに戻るより、\\n 先に進めって言うに決まってる」",
"359000422_66": "「わたしは、先に進むよ」",
"359000422_67": "「ララも、すぐ追いつく。待ってて。\\n あと――」",
"359000422_68": "「フォルテも、ヒビキ探してる。\\n この先で会うかもしれない」",
"359000422_69": "「――ッ!」",
"359000422_70": "「わかるの。フォルテもきっと、本当の願い隠してる。\\n だから……」",
"359000422_71": "「うん、任せて。\\n ララ以上に素直じゃないけど、ガツンと言ってやるから」",
"359000422_72": "「ありがとう」",
"359000422_73": "(ララ、テスラ様止める……。\\n それをテスラ様が望まなくても、ララ自身の意思で……ッ",
"359000422_74": "(――ありがとう、ララ)",
"359000422_75": "「――ッ!」",
"359000422_76": "(アメリア、見守ってて。\\n ララ、頑張るから……"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"359000511_0": "地獄の果て、辿り着いた場所",
"359000511_1": "「はあ……はあ……」",
"359000511_2": "(きっと、最上階まであと少し――)",
"359000511_3": "「――ッ!?」",
"359000511_4": "「チッ、うぜー。\\n 躱されたか」",
"359000511_5": "「フォルテ……ッ!」",
"359000511_6": "「……問答無用で攻撃?」",
"359000511_7": "「ああ。どうせてめーは、何を言ったって\\n アタシたちの仲間に戻る気なんてねーんだろ」",
"359000511_8": "「その通りだ……。\\n わたしは、並行世界の消滅を止めるために来た」",
"359000511_9": "「やっぱりな……。だったら、サクッと倒して\\n テスラの前に引きずり出してやるッ」",
"359000511_10": "「ワールドシステムを止めさせるわけには\\n いかねーからなああッ」",
"359000511_11": "「く……ッ!」",
"359000511_12": "「どうしてこうまでして、\\n テスラに協力するんだ……ッ」",
"359000511_13": "「あぁんッ!?\\n 戦う理由だったら言ったはずだぜッ」",
"359000511_14": "「アタシは、今ある並行世界をぶっ壊すッ!\\n アタシが地獄を味わった元凶をな……ッ」",
"359000511_15": "「ぐあ……ッ!」",
"359000511_16": "「……だけど、本当にそれがフォルテのやりたいことなの……?」",
"359000511_17": "「あたりめーだッ! 憎しみがアタシを突き動かしてる。\\n てめーだってそうじゃねーのかよ……ッ」",
"359000511_18": "(本当に、フォルテの中には憎しみしかないの……?)"
}

View file

@ -0,0 +1,83 @@
{
"359000521_0": "(思い出せ……。ズノートの中には、\\n 何が記録されていた……",
"359000521_1": "「ララがブリッツァーになった後のこと。\\n 調査のために偶然訪れた並行世界で、あの子と出会った」",
"359000521_2": "「兵士に殺されそうになっているところを助けて――\\n それだけのはずだった」",
"359000521_3": "「けれどそのまま放っておけないくらい、\\n その子は傷ついていたし、その世界は混乱していたの」",
"359000521_4": "「私は、その子を研究所に連れて帰ることにした」",
"359000521_5": "「心に傷を負ったその子を見て、テスラは最後の\\n ブリッツァーに成りうると言っていたわ」",
"359000521_6": "「3、6、9という数字にこだわるテスラは、\\n ブリッツァーも人いるべきだと考えていたみたい」",
"359000521_7": "「だけどその子は当初、\\n 心を閉ざしていて……」",
"359000521_8": "「フォルテ、ララとお話しよッ!」",
"359000521_9": "「フォルテ? 何言ってんだてめー」",
"359000521_10": "「フォルテの名前。\\n 無いっていうから、スターリットつけた」",
"359000521_11": "「勝手なことしてんじゃねーよ……ッ!」",
"359000521_12": "「じゃあ名前ある?」",
"359000521_13": "「最初にアタシに名前を付けたヤツは、アタシを残して死んだ」",
"359000521_14": "「次にアタシに名前を付けたヤツは、アタシを騙す悪党だった。\\n 名前なんざ、商品番号くらいにしか思ってなかったんだ……」",
"359000521_15": "「だから、アタシに名前なんかいらねーんだよッ!」",
"359000521_16": "「でもララ、呼べないと困る。\\n だから、フォルテッ」",
"359000521_17": "「てめーなんかに、呼ばれたくねーって言ってんだッ!\\n 黙る気がねーなら――」",
"359000521_18": "「はいはーい。そこまでだよ」",
"359000521_19": "「ご飯ができたから、一緒に食べよう?」",
"359000521_20": "「いらねー……」",
"359000521_21": "「そう? おいしいのに……」",
"359000521_22": "「てめー……、\\n アタシをこんなところに連れてきてどういうつもりだ」",
"359000521_23": "「見たところ研究所みてーだし、\\n アタシをモルモットにでもするのかよ」",
"359000521_24": "「そんなことしないよ」",
"359000521_25": "「ただ、あなたのことを知って、\\n 仲良くなりたいだけ」",
"359000521_26": "「ふざけんな……ッ!\\n みんな言うことは同じだ」",
"359000521_27": "「口先では君が大切だだの、家族になろうだのとほざいて、\\n 心の中では自分のことしか考えてねーんだよ……ッ」",
"359000521_28": "「スターリット、違う――ッ!」",
"359000521_29": "「黙れッ!」",
"359000521_30": "「せいぜいアタシを見張っておくんだな。\\n こんなところ、すぐに逃げ出してやるぜッ」",
"359000521_31": "「フォルテは本当に逃げ出した」",
"359000521_32": "「しかも、完成したばかりのエレクライトを奪って、\\n 研究所を半壊させたうえで」",
"359000521_33": "「あれには正直、焦ったわ……」",
"359000521_34": "「だけど、憎しみを持ったフォルテが向かった先は、\\n すぐにわかった――」",
"359000521_35": "「ぶっ壊れちまえ……ッ!」",
"359000521_36": "「すげー力だ……」",
"359000521_37": "「アタシを苦しめてきたものを\\n 全部ぶっ壊すことができる……」",
"359000521_38": "「アタシに力があればってずっと望んでた……。\\n それがやっと……」",
"359000521_39": "「アイツです……ッ! あの赤いスーツの少女が、\\n 敵も味方も関係なく滅茶苦茶な破壊を行っていますッ」",
"359000521_40": "「目標を切り替えるぞッ!\\n 全火力を奴に集中させろ……ッ」",
"359000521_41": "「は……ッ!\\n 最高位のアルカ・イズを投入しますッ」",
"359000521_42": "「でけーな……。\\n でも、この装備なら――」",
"359000521_43": "「受け止めきれな――」",
"359000521_44": "「ぐああああ……ッ!?」",
"359000521_45": "「く、くそ……」",
"359000521_46": "「力を手に入れたと思ったのに……。\\n 結局、運命は変えられねーのかよ……ッ」",
"359000521_47": "「最後まで、独りのまま死んでいくのか……」",
"359000521_48": "「フォルテ、護るッ!」",
"359000521_49": "「うちの子を傷つけさせないわよ……ッ!」",
"359000521_50": "「な……なんで……」",
"359000521_51": "「迎え来たッ!」",
"359000521_52": "「仲間になるんだから、助けるのは当然でしょう?」",
"359000521_53": "「――ッ!」",
"359000521_54": "「素晴らしい。\\n 初めてでここまでエレクライトを使いこなしているのか」",
"359000521_55": "「て、てめー……生きてやがったのか」",
"359000521_56": "「君は間違いなく、\\n 第三のブリッツァーだ」",
"359000521_57": "「あぁんッ!? つまりアタシを、モルモットじゃなくて\\n 兵隊にしようってことだよな……ッ」",
"359000521_58": "「目的はなんだ?\\n 結局戦争かよッ」",
"359000521_59": "「違うな。\\n 私の目的はこれだ」",
"359000521_60": "「なんだッ!?\\n この光、そして揺れは……ッ」",
"359000521_61": "「そ、それより、\\n 何かが近づいてきて――」",
"359000521_62": "「がああ――ッ!?」",
"359000521_63": "「な、なんだよこれ……」",
"359000521_64": "「この並行世界を消滅させる」",
"359000521_65": "「アタシの地獄を、消す……?」",
"359000521_66": "「そして、苦しみのない理想郷を作るのだ」",
"359000521_67": "「私たちと共にくれば、\\n そこで永遠に共にいることができる」",
"359000521_68": "「…………ッ!」",
"359000521_69": "「そのために、君の力が必要だ。\\n 協力してくれないか」",
"359000521_70": "「……わかった、協力してやるぜ……」",
"359000521_71": "「こんなふうに、地獄をぶっ壊せるっていうならな――ッ!」",
"359000521_72": "「そうして、T.E.C.のメンバーは揃い、\\n 私たちは仲間に、家族になった」",
"359000521_73": "「フォルテはそれからいくつもの並行世界を見て、\\n どこに行っても、人々が争い合っている現実を知ったわ」",
"359000521_74": "「そして、それらをすべて消し去ることで\\n 自分の幸せを手に入れるんだと言った」",
"359000521_75": "「だけど、本当にそれがフォルテの望みなのかな……」",
"359000521_76": "「あの子が欲しがっているのは、\\n もっと単純なものなんじゃないかって思う」",
"359000521_77": "「私はいつか、あの子がそれに気づくって信じてる――」",
"359000521_78": "「目的は……世界への復讐……」",
"359000521_79": "「ああ、そうだ……」",
"359000521_80": "「アタシからすべてを奪ったこの世界を全部\\n ぶっ壊してやるんだよッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,83 @@
{
"359000522_0": "「アタシとてめーは、\\n どこか似てるって思ってたッ」",
"359000522_1": "「憎しみから武器を取って、\\n 苦しみのぶん強くなってッ」",
"359000522_2": "「自分から大切なものを奪った奴を\\n ぶっ飛ばそうってなああッ」",
"359000522_3": "「ぐう……ッ!」",
"359000522_4": "「もうすぐそれが叶うのに、\\n その先に行けるのに、どうして邪魔をするんだよッ」",
"359000522_5": "「ぐああああ――ッ!」",
"359000522_6": "「もうわかっただろ、どうするべきか……。\\n だからいい加減、諦めろよ――ッ」",
"359000522_7": "「う……ううん……。わたしは、諦めない」",
"359000522_8": "「チッ、うぜー……」",
"359000522_9": "「わたしとフォルテが似てる……。\\n 確かに、そうかもね」",
"359000522_10": "「でも、だからわかる。フォルテが望んでること……」",
"359000522_11": "「あぁん……?」",
"359000522_12": "「大切なものを奪った世界への復讐なんかじゃない、\\n 奪われた大切なものを、取り返したいだけなんだ……ッ」",
"359000522_13": "「く……ッ!\\n 何言ってやがる……ッ」",
"359000522_14": "「フォルテが本気になった時を思い出せばわかる」",
"359000522_15": "「最初に会ったときは、わたしがスターリットを傷つけたと\\n 思って激怒してた」",
"359000522_16": "「わたしがアルカ・ノイズにやられそうになった時、\\n 仲間だって言って力を貸してくれた……ッ」",
"359000522_17": "「ごちゃごちゃと意味わかんねーことを――」",
"359000522_18": "「わからないッ!?\\n フォルテは誰よりも、誰かとの絆を大切にしてるんだッ」",
"359000522_19": "「――ッ!?」",
"359000522_20": "「それが、生まれてからずっと、\\n 奪われ続けてきたものだから――」",
"359000522_21": "「だからフォルテは、あんなに必死に、わたしに\\n 戻ってきてって言ってくれたんだッ」",
"359000522_22": "「黙れ――ッ!」",
"359000522_23": "「ほんとは誰かと手を繋ぎたいくせに、\\n かっこつけんなあああッ」",
"359000522_24": "「ぐあ……ッ!」",
"359000522_25": "「…………ハッ、そうかもな……」",
"359000522_26": "「認めてやるぜ。\\n ……アタシは、家族が欲しい」",
"359000522_27": "「ここでなら、今度こそ本当の家族を\\n 手に入れられるんじゃないかって思ったんだ」",
"359000522_28": "「ヒビキ、本当はお前だって――ッ!」",
"359000522_29": "「わたしだって……、\\n フォルテのこと、本当の仲間だって思ってる」",
"359000522_30": "「だったら――」",
"359000522_31": "「だからこそだッ!」",
"359000522_32": "「フォルテのことが大切だから、間違っている道に進んでいたら、\\n それを全力で止めるんだ……ッ」",
"359000522_33": "「アタシは、間違ってなんか――」",
"359000522_34": "「フォルテは自分に嘘をついてる」",
"359000522_35": "「本当はわかっているはずだ。全部、間違っているってッ!」",
"359000522_36": "「だけど、それを言ってまた大切なものを失うのが怖いから、\\n 気づかないふりをしてるんだ……ッ」",
"359000522_37": "「てめー……言わせておけば……ッ!」",
"359000522_38": "「いい加減にしやがれッ!」",
"359000522_39": "「じゃあ何かッ!?」",
"359000522_40": "「本当はテスラを止めたいってッ! だけど絆を\\n 壊さないためにその想いを隠してるっていうのかッ」",
"359000522_41": "「世界への復讐も、\\n そのための言い訳に過ぎないって言うのかよッ」",
"359000522_42": "「そんなこと、そんなこと……ッ!」",
"359000522_43": "「間違っていたら、喧嘩してでも止めるのが\\n 仲間だ、家族だ――ッ」",
"359000522_44": "「――ッ!」",
"359000522_45": "「フォルテのことだって、\\n わたしが止めてやる――ッ」",
"359000522_46": "「がは……ッ!」",
"359000522_47": "「それでも、きっと仲直りできる。\\n だから、フォルテも本当の気持ちを教えてよ……ッ」",
"359000522_48": "「…………」",
"359000522_49": "「てめーの言う、通りだ……」",
"359000522_50": "「本当はテスラに、人殺しなんてしてほしくなかった。\\n アタシの故郷の大人たちと一緒になってほしくなかった……」",
"359000522_51": "「世界への復讐なんてどうでもいい。\\n 理想郷だって、なくたっていい……」",
"359000522_52": "「ただ、みんなで一緒にいられたら……、\\n それだけでよかったんだ……」",
"359000522_53": "「うん……」",
"359000522_54": "「ララとスターリットとテスラと、てめーも一緒に……。\\n そんな、<ruby=ユートピア>理想郷</ruby>が……」",
"359000522_55": "「うん……ッ!」",
"359000522_56": "「なあ、まだ止められるかな……」",
"359000522_57": "「今まで犯した罪は消えねーけど、\\n それでも、最後まで行っちまう前に……」",
"359000522_58": "「止めよう……ッ!\\n わたしたちなら、きっとできるよ」",
"359000522_59": "「言ったな。\\n 約束、だからな……」",
"359000522_60": "「フォルテッ!?」",
"359000522_61": "「だ、大丈夫……?」",
"359000522_62": "「うる……せえ……ッ!\\n てめーが本気で<ruby=やり>戦い</ruby>すぎなんだよッ!」",
"359000522_63": "「クソ……ッ!\\n これからって時に――」",
"359000522_64": "「わたし、先に行く。\\n テスラを止めなきゃいけないから」",
"359000522_65": "「でも、わたし1人じゃきっとダメだ。\\n だから、絶対に追いついてきて」",
"359000522_66": "「あたりめーだ……。テスラには言わなきゃいけねーことがある。\\n てめーにもらったダメージくらい、すぐ回復させてやる」",
"359000522_67": "「うん、待ってる――」",
"359000522_68": "「チッ、勝手なやつだぜ――」",
"359000522_69": "「――ルテッ! フォルテッ!」",
"359000522_70": "「ああ? ララか」",
"359000522_71": "「――ッ!\\n ヒビキが行ってから、どれくらい経った」",
"359000522_72": "「フォルテも、ヒビキと戦ったんだ。\\n 時間、あまり経ってないと思う」",
"359000522_73": "「てめーも、わかったんだな?\\n テスラにしてやんなきゃいけないこと……」",
"359000522_74": "「ヤー……ッ!\\n ヒビキ、教えてくれた」",
"359000522_75": "「ああ、アタシもだ。\\n だったら、早く行かねーとな」",
"359000522_76": "「動ける?」",
"359000522_77": "「あたりめーだッ!\\n ちょっと寝すぎたくらいだぜ」",
"359000522_78": "「けど、テスラのやつ、\\n 大人しくアタシたちの話を聞いてくれっかなー……」",
"359000522_79": "「ララ、そのために考えあるッ!\\n 最上階に行く前、ちょっと寄り道」",
"359000522_80": "「あぁん?」"
}

View file

@ -0,0 +1,19 @@
{
"359000611_0": "宇宙への鍵",
"359000611_1": "「テスラあああああッ!」",
"359000611_2": "「君1人か……」",
"359000611_3": "「フォルテもララも、君に敗れてしまったのだな」",
"359000611_4": "「2人もすぐにここに来るッ!\\n テスラに大事なことを伝えるためにッ」",
"359000611_5": "「そうか……。\\n 人揃うなら問題ない」",
"359000611_6": "「それぞれの並行世界の星命力は今や風前の灯だ」",
"359000611_7": "「ワールドシステムはまもなく完成する。\\n ついに、私の理想郷が完成するのだ」",
"359000611_8": "「わたしはそれを止めに来たッ!」",
"359000611_9": "「大切な人を失って悲しい気持ちはわかる……。だけど、\\n そのためにすべての並行世界を犠牲にするなんて間違ってるッ」",
"359000611_10": "「アメリアさんだって、そんなこと……」",
"359000611_11": "「その名を――。\\n ララにでも聞いたか」",
"359000611_12": "「だが、君にアメリアの何がわかるというのだッ!」",
"359000611_13": "「悲しみの無い理想郷が完成すれば、\\n 旧世界のことなどすぐに忘れるだろう」",
"359000611_14": "「だからそれまで、\\n 君には大人しくしていてもらおう」",
"359000611_15": "「レーベンガー……ッ!」",
"359000611_16": "「邪魔をするなあああッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"359000612_0": "「テスラを止めるッ!\\n 人でも多くの人を救うんだ……ッ」",
"359000612_1": "「もはやレーベンガーをものともしないか」",
"359000612_2": "「テスラッ!\\n ウォーデンクリフタワーを止めろッ」",
"359000612_3": "「その気はない」",
"359000612_4": "「なら、わたしが直接ぶち壊して……ッ!」",
"359000612_5": "「させないと言っているだろう……ッ!」",
"359000612_6": "(テスラの放電攻撃……ッ!)",
"359000612_7": "「させるか……ッ!」",
"359000612_8": "「よく防いだが、いつまで持つかな?」",
"359000612_9": "「く……ッ!」",
"359000612_10": "(攻撃がどこから来るのかわからない……ッ!\\n せめて、どうやって攻撃しているのかわかれば――",
"359000612_11": "「次はこれだ」",
"359000612_12": "「しま――ッ!」",
"359000612_13": "「ぐう……ッ!\\n 身体が動かなく……」",
"359000612_14": "「こんなもの……ッ!」",
"359000612_15": "「静かにしていろ」",
"359000612_16": "「がは……ッ!」",
"359000612_17": "「どうすることもできまい。\\n そのままそこで、ワールドシステムの完成を見ているといい」",
"359000612_18": "「く……そ……」"
}

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@ -0,0 +1,51 @@
{
"359000621_0": "「装者、各階層で交戦中ッ!\\n レーベンガーの勢いは未だ衰えません……ッ」",
"359000621_1": "「持ちこたえてはいますが、このままでは……」",
"359000621_2": "「レーベンガーの攻撃パターンや弱点を解析して\\n 装者に伝えてるっスけど、全然追いつかないっスよ」",
"359000621_3": "「それでも助かってるわッ!」",
"359000621_4": "「ここを切り抜けるためにはあなたたちの助けが必要なんだから、\\n しっかりサポートしてよね……ッ」",
"359000621_5": "「隊長の頼みなら仕方ないっスねぇ。\\n 頭の回転もっと上げるっス……ッ」",
"359000621_6": "「本艦からウォーデンクリフタワーへの攻撃も試みていますが、\\n 効果は確認できず……ッ」",
"359000621_7": "「中で戦う装者のためにも、もっと我々にできることが\\n あればいいのですが……」",
"359000621_8": "「今の衝撃はッ!?」",
"359000621_9": "「ウォーデンクリフタワーより飛来した何者かが、\\n 甲板に取りついた模様――ッ」",
"359000621_10": "「まさか、レーベンガーの襲撃がッ!?」",
"359000621_11": "「いえ、これは……ッ!\\n ブリッツァーの人だと思われますッ」",
"359000621_12": "「な、なんですって……ッ!?」",
"359000621_13": "「ララたち、攻撃しに来たのと違うッ!\\n ワールドシステム、止めるために戦う……ッ」",
"359000621_14": "「ヒビキを助けてーんだ。\\n 手伝ってくれねーか」",
"359000621_15": "「こちらの味方に……ッ!?」",
"359000621_16": "「で、どうしてタワーを飛び出してきたっス?」",
"359000621_17": "「ワールドシステムを止めるためには、\\n テスラの相手をする必要がある」",
"359000621_18": "「だけどあいつは、1人でブリッツァーを\\n 相手取れる程の力を持ってる……」",
"359000621_19": "「確かに、何も装備していないにもかかわらず、\\n 放電や金縛りのような攻撃を行ったと報告にありました」",
"359000621_20": "「力の秘密、レーベンガーッ!」",
"359000621_21": "「テスラ様の周り、目に見えないほどの小さなレーベンガーいる。\\n 無数のそれ、電気で攻撃や拘束可能……ッ」",
"359000621_22": "「なんと、そういうことでしたか……」",
"359000621_23": "「それ、止めるためには……」",
"359000621_24": "「科学的に考えて……、\\n 司令塔となる装置、あるいはレーベンガーがいるんスね」",
"359000621_25": "「それを壊せば、\\n テスラの小型レーベンガーは機能を停止するというわけですか」",
"359000621_26": "「ずいぶん察しがいいな……ッ!\\n さすがヒビキの仲間――」",
"359000621_27": "「さすが天才ですかそうですか」",
"359000621_28": "「いやーそれほどでもあるっスよ~」",
"359000621_29": "「んなこと言ってねー……ッ!\\n なんなんだこいつらは」",
"359000621_30": "「とにかく、司令塔についてはお前らの言う通りだ。\\n そいつはテスラの近く、たぶんタワーの頂上付近の上空にいる」",
"359000621_31": "「ははーん、それを手伝えと。\\n 本艦は足場にするには都合がいいっスからねぇ」",
"359000621_32": "「都合のいい話、わかってる。\\n いきなり手伝ってなんて……」",
"359000621_33": "「でも、信じてほしい。罠違う……ッ!」",
"359000621_34": "「いいっスよ、手伝うっスッ!」",
"359000621_35": "「あっさり過ぎねーかッ!?」",
"359000621_36": "「ここに来る前ヒビキさんは、\\n あなたたちのことも助けたいと言っていました」",
"359000621_37": "「詳細は知りませんがきっと、\\n ヒビキさんの愛が通じたということなんでしょう」",
"359000621_38": "「またそれっスか? あたしは別に、\\n わざわざ本艦を罠にはめる必要ないなーと思っただけっス」",
"359000621_39": "「どちらにせよ、世界の消滅を防ぐ可能性が\\n 少しでも上がるならそれに賭けますッ」",
"359000621_40": "「高度を上げろッ! 目標はウォーデンクリフタワー頂上ッ!」",
"359000621_41": "「恩に着るぜ……」",
"359000621_42": "「到着しました。\\n 頂上付近と言えば、このあたりのはずですが……」",
"359000621_43": "「何も見えませんね……」",
"359000621_44": "「そんなはずは……」",
"359000621_45": "「危ない……ッ!」",
"359000621_46": "「なんだこいつ、突然現れて……」",
"359000621_47": "「光学迷彩っスか……ッ!?」",
"359000621_48": "「来る……ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,40 @@
{
"359000622_0": "「…………」",
"359000622_1": "「チッ、フラフラしやがって、\\n 戦いづれー」",
"359000622_2": "「あ、また――」",
"359000622_3": "「見えなくなりやがった――ッ!」",
"359000622_4": "「どこから攻撃来るか――」",
"359000622_5": "「クソッ! どこから来るかわかんねーぞッ!」",
"359000622_6": "「一方的にやられちゃう……」",
"359000622_7": "「3時方向、仰角50度っスッ!」",
"359000622_8": "「ミサイル放てッ!」",
"359000622_9": "「――ッ!」",
"359000622_10": "「当たったッ!?」",
"359000622_11": "「どうやって……」",
"359000622_12": "「特殊部隊APPLEをなめないでほしいっスッ」",
"359000622_13": "「映像を解析して、屈折率の揺らぎから居場所を\\n 特定したっスよッ」",
"359000622_14": "「す、すげー……」",
"359000622_15": "「姿を隠しただけで、消えたわけではないのなら\\n あぶりだす方法はあります」",
"359000622_16": "「例えば、こうやってッ!」",
"359000622_17": "「煙幕弾、発射ッ!」",
"359000622_18": "「見えたッ!」",
"359000622_19": "「もうこっちのもんだぜッ!」",
"359000622_20": "「フォルテ、ごめん。\\n ララ、今まで本当の気持ち隠してた」",
"359000622_21": "「今かよッ!?\\n 戦闘中だぞッ」",
"359000622_22": "「面と向かって、恥ずかしいッ!」",
"359000622_23": "「……まあ、そうだな。\\n アタシも悪かった……」",
"359000622_24": "「ララ、ララとして生きていく。\\n そのためにテスラ様止める。自分の気持ちでッ」",
"359000622_25": "「ああ。本当の家族になるために、\\n 間違いは止めてやらなくちゃなッ」",
"359000622_26": "「それから……。ララ、フォルテ大好きッ!」",
"359000622_27": "「な、なんだよ急にッ!?」",
"359000622_28": "「ずっと変わらない、本当の気持ち」",
"359000622_29": "「……~~ッ! アタシもだッ!",
"359000622_30": " ララとこれからも一緒にいてーんだッ!」",
"359000622_31": "「ヒビキや、テスラともッ!\\n だからッ」",
"359000622_32": "「うんッ!\\n 早く行かなくっちゃッ」",
"359000622_33": "「そうだな。決めるぞッ!」",
"359000622_34": "「<size=40>オルタネーター・フルドライブッ!!</size>」",
"359000622_35": "「やったっスッ!\\n やったっスよッ」",
"359000622_36": "「みんな、ありがとうッ!」",
"359000622_37": "「アタシたちは行くぜ。\\n ヒビキのところに……ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,71 @@
{
"359000631_0": "(早くテスラを止めなきゃいけないのに……。\\n 全然動けな――",
"359000631_1": "「――ッ!」",
"359000631_2": "「拘束が……解けたッ!?」",
"359000631_3": "「なにッ!?\\n 制御が効かないだと……」",
"359000631_4": "「ララたち、それやったッ!」",
"359000631_5": "「もう、電撃は使えねーはずだッ!」",
"359000631_6": "「2人とも……ッ!」",
"359000631_7": "「なんとか間に合ったみてーだな」",
"359000631_8": "「テスラの電撃を、使えなくしてくれたの……?」",
"359000631_9": "「ヤー。\\n テスラ様と、ちゃんと話し合いするため」",
"359000631_10": "「そのためにここまで来たわけだが……、\\n その、ヒビキはそれでよかったのか……」",
"359000631_11": "「テスラ様、ヒビキの大切な人奪った……」",
"359000631_12": "「…………」",
"359000631_13": "「……どうしたって、許すことはできないよ……」",
"359000631_14": "「でも、ララとフォルテだって、\\n もうわたしの大切な人だから」",
"359000631_15": "「2人がテスラを救いたいっていう\\n 本当の想いを、無視したくない」",
"359000631_16": "「だから――」",
"359000631_17": "「ヒビキ、ありがとう……」",
"359000631_18": "「ああ。絶対に、こんなことやめさせてやるから……ッ!」",
"359000631_19": "「そうか、そちら側についたのだな」",
"359000631_20": "「ヤー……。でも、テスラ様と\\n 戦いに来たの違うッ」",
"359000631_21": "「そうだ……。2人はテスラに伝えたいんだ。\\n 仲間として、家族として……」",
"359000631_22": "「どういうことだ?」",
"359000631_23": "「ララ、ずっと言えなかった。テスラ様に好かれたくて、\\n テスラ様の言うことに従ってた……」",
"359000631_24": "「アタシも……、嫌だったんだ。\\n 本当の想いを打ち明けて、絆が壊れるのが……ッ」",
"359000631_25": "「…………」",
"359000631_26": "「でも、ヒビキ背中押してくれたッ!」",
"359000631_27": "「ああ。喧嘩をしてでもわかり合うのが、\\n 本当の家族だってな」",
"359000631_28": "「それで、伝えたいことというのは?」",
"359000631_29": "「ララ、テスラ様に、こんなことやめてほしい」",
"359000631_30": "「このやり方は、間違ってたんだッ!」",
"359000631_31": "「たくさんの命を奪って幸せを追い求めるなんて、\\n アタシが一番嫌いな奴らと同じやり方だ……ッ」",
"359000631_32": "「ヤー……。犠牲の先、理想郷に行っても、\\n 本当の幸せ、きっと見つからない……」",
"359000631_33": "「アメリア、スターリット……、帰ってこない。\\n でもそれは、自然なこと。仕方のないこと」",
"359000631_34": "「それでも、アタシたちがいるじゃねーか……ッ!\\n 悲しみも、犯した罪も、一緒に背負うッ」",
"359000631_35": "「だからッ!\\n お願い、ワールドシステム止めて、テスラ様ッ」",
"359000631_36": "「…………」",
"359000631_37": "「君たちは、素晴らしい……」",
"359000631_38": "「テスラ様?」",
"359000631_39": "「わかって、くれたのか……?」",
"359000631_40": "「ああ。\\n よくぞそこまで、強い想いを胸に宿したな……ッ」",
"359000631_41": "「ついに……ついにだ……ッ!」",
"359000631_42": "「ついに……?\\n どういう――」",
"359000631_43": "「ウォーデンクリフタワーは、\\n まだ完成していないのだ……」",
"359000631_44": "「集めた星命力から理想郷と新人類を生み出すには、\\n カストディアンの領域に至る必要がある」",
"359000631_45": "「しかし、科学ではどうしても模倣できないのだ。\\n その領域は……ッ」",
"359000631_46": "「だが人には、その領域に至り、\\n 時に神すらも超える術がある……ッ」",
"359000631_47": "「それが、生きる人間が持つ『想いの力』ッ!\\n 君たちがその胸に宿すものだ……ッ」",
"359000631_48": "「テスラ様、何言ってる……?」",
"359000631_49": "「ララ、君は確かに失敗作だが、人と同じ想いを持っていた。\\n 嬉しい誤算だったぞ」",
"359000631_50": "「それじゃまるで、\\n タワーを完成させるためにアタシたちを――」",
"359000631_51": "「並みの想いではダメだ。3人の強い想い。\\n これが条件だった……」",
"359000631_52": "「エレクライトは、\\n ただの兵装ではない」",
"359000631_53": "「強い想いを識別する判定装置であり、\\n それをウォーデンクリフタワーに繋ぐ接続装置ッ」",
"359000631_54": "「3つのエレクライトと3人分の強い想い。\\n それが揃ったとき、『宇宙への鍵』が完成するのだ……ッ」",
"359000631_55": "「フォルテ、ララッ!\\n エレクライトの解除を――」",
"359000631_56": "「もう遅いッ!」",
"359000631_57": "「ぐう……」",
"359000631_58": "「動けない……ッ!」",
"359000631_59": "「なんでだ……なんでだよッ!」",
"359000631_60": "「ずっとアタシたちを騙してたのかッ!?\\n 最初から、タワーの部品だと思ってたのかッ」",
"359000631_61": "「一緒に理想郷に行こうって言ってたあの言葉は、\\n 全部嘘だったのかよ……ッ」",
"359000631_62": "「嘘なものか」",
"359000631_63": "「君たちはタワーと1つになり、\\n 新たな星、理想郷とつになるッ」",
"359000631_64": "「言わば世界、言わば神ッ!\\n 高次元の存在となって永遠に生きるのだよッ」",
"359000631_65": "「…………」",
"359000631_66": "「テスラ……あなたは……」",
"359000631_67": "「もうララとフォルテの言葉も届かないくらい、\\n どうしようもなく壊れて……」",
"359000631_68": "「ウォーデンクリフタワーよ。\\n 『宇宙への鍵』を取り込むのだ」"
}

View file

@ -0,0 +1,40 @@
{
"359000711_0": "届かない祈り",
"359000711_1": "「……ッ!\\n ここは、コアの中ッ」",
"359000711_2": "「本当に、エレクライトごと\\n ウォーデンクリフタワーに繋がれて……」",
"359000711_3": "「ララたちの言葉、届かなかった。\\n しかも、最初から利用しようと……」",
"359000711_4": "「だけど、そうやって理想郷を完成させることが、\\n 正しいことだって信じてやがる……ッ」",
"359000711_5": "「きっと出会ったときから、\\n あいつはおかしくなってたんだな……」",
"359000711_6": "「アタシはただ、家族になりたかっただけなのに――\\n なんでだ……なんでだよ……ッ」",
"359000711_7": "「ララたち、気づかなかった。\\n テスラ様のこと、ただ信じて……」",
"359000711_8": "「本当のララ、見てもらえると――」",
"359000711_9": "「まだだッ!」",
"359000711_10": "「こんなところ、\\n すぐに抜け出してやる……ッ」",
"359000711_11": "「――ッ!\\n ビクともしない……」",
"359000711_12": "「電気による攻撃もダメだ。\\n コアに吸収されちまう」",
"359000711_13": "「ララ自身にも、攻撃できない。\\n 制御されてる……」",
"359000711_14": "「うまく接続できたようだな」",
"359000711_15": "「――ッ!\\n テスラの声……」",
"359000711_16": "「ウォーデンクリフタワーの完成だッ!」",
"359000711_17": "「このまま星命力の集積が100%となれば、\\n いよいよ準備が整うッ」",
"359000711_18": "「君たちは世界そのものとなるッ!\\n それでこそ理想郷だ……ッ」",
"359000711_19": "「させるかああああッ!」",
"359000711_20": "「――ッ!」",
"359000711_21": "「君か。よく1人でここまで来たな」",
"359000711_22": "「だが、1歩遅かったようだな。\\n 既にウォーデンクリフタワーは完成した」",
"359000711_23": "「これで、私たちの絆は永遠のものとなるのだ」",
"359000711_24": "「そんなものは絆じゃないッ!」",
"359000711_25": "「ううん。人間ですら……ッ!」",
"359000711_26": "「理想郷では、そんなことは些細な問題だ。\\n なぜそれがわからない」",
"359000711_27": "「たとえ永遠に痛みがなくても、手と手を繋ぐ温かさが\\n 感じられなければ、そんなものに意味なんて無いッ」",
"359000711_28": "「もう1人のわたしッ!\\n その中にいるんだね……ッ」",
"359000711_29": "「すぐに助けるよッ!\\n こんなもの、この拳でぶち壊して――ッ」",
"359000711_30": "「それをさせると思うのか?」",
"359000711_31": "「それは……ッ!」",
"359000711_32": "「もともとは、並行世界を護らんとする神が現れた場合に備え、\\n それに対抗するために作った物だが」",
"359000711_33": "「君がウォーデンクリフタワーに害するというのなら、\\n 起動しよう――」",
"359000711_34": "「エレクロイド・ヴェルトラオム……ッ!」",
"359000711_35": "「――ッ!」",
"359000711_36": "(テスラが巨大な機械を、\\n エレクライトみたいに纏って……",
"359000711_37": "「神を超える私の力を、\\n 受けてみるがいい……ッ」"
}

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@ -0,0 +1,13 @@
{
"359000712_0": "「みんなを返せええッ!」",
"359000712_1": "「その程度の力では、\\n 私の科学は揺るがないッ」",
"359000712_2": "「ぐ……ッ!」",
"359000712_3": "「今までどれだけの時間を科学技術の研鑽に\\n 費やしてきたと思っている」",
"359000712_4": "「その極致がこのウォーデンクリフタワーと\\n エレクロイド・ヴェルトラオムだッ」",
"359000712_5": "「シンフォギアなどに\\n 止められるものではないのだよ……ッ」",
"359000712_6": "「ぐあああ……ッ!」",
"359000712_7": "「諦めた方が賢明だと思うが?」",
"359000712_8": "「だとしてもッ!」",
"359000712_9": "「わたしは、もう1人のわたしを独りぼっちにしないために、\\n 手を繋ぐために来たんだッ」",
"359000712_10": "「まだそれができてないのに……、\\n 倒れるもんかああああッ」"
}

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@ -0,0 +1,55 @@
{
"359000721_0": "「並行世界のヒビキ、\\n テスラ様と戦って……」",
"359000721_1": "「だけど、たった1人で敵うわけないッ!\\n もうボロボロじゃねーか……ッ」",
"359000721_2": "「2人とも、ごめん……。\\n フォルテとララの声なら、テスラに届くと思った。でも……」",
"359000721_3": "「ナイン。ヒビキ、間違ってない」",
"359000721_4": "「ああ。後悔もしてねー。\\n ただ、届いてほしかったけどな……」",
"359000721_5": "「…………」",
"359000721_6": "「ヒビキの言葉だったら、\\n テスラにも届くかな……」",
"359000721_7": "「ヤー……ッ!\\n ララたち、ヒビキに気づかせてもらえた」",
"359000721_8": "「ヒビキだったら、もしかしたら……ッ!」",
"359000721_9": "「ダメだよ。\\n いくら叫んだって、ここからじゃ届かない」",
"359000721_10": "「一度完成したウォーデンクリフタワー……。\\n 脱出するなら、コアか、エレクライト破壊するしかないと思う」",
"359000721_11": "「ああ。でも、コアにも自分のエレクライトにも、\\n 攻撃は有効じゃねー……」",
"359000721_12": "「フォルテ」",
"359000721_13": "「――ッ!\\n お前、まさか……」",
"359000721_14": "「どうしたの?」",
"359000721_15": "「ヒビキ、お前1人だったら、\\n 外に出してやれるかもしれねー……ッ」",
"359000721_16": "「もう時間もねー。\\n 方法はつだけだ」",
"359000721_17": "「待って、それって――」",
"359000721_18": "「ララたちの代わり……テスラ様、止めてほしい」",
"359000721_19": "「ああ。何があっても、テスラがアタシたちの\\n 家族だったことに変わりはねーんだ」",
"359000721_20": "「取り返しがつかなくなる前にどうにかしなきゃ、\\n だから……」",
"359000721_21": "「まさか、お互いにッ!?\\n ダメだ、そんなの……ッ」",
"359000721_22": "「仕方ないの……ッ!」",
"359000721_23": "「また一緒に、いただきますしたかった。\\n ヒビキの歌を聴きたかった」",
"359000721_24": "「でも、もうできない……」",
"359000721_25": "「悪い、またてめー1人に背負わせちまう……」",
"359000721_26": "「ダメだああああああ……ッ!」",
"359000721_27": "「エレクライト、最大出力……ッ!\\n 標的は――」",
"359000721_28": "「ララ、受け止めてくれええええッ!」",
"359000721_29": "「<size=40>ぐ、ああああああ……ッ!</size>」",
"359000721_30": "「そんな……ッ!\\n 身体ごと、お互いのエレクライトを貫いて――」",
"359000721_31": "「フォルテ、ララッ!\\n 死んじゃダメだッ」",
"359000721_32": "「嫌だよ、一緒じゃないと……ッ!」",
"359000721_33": "「ヒビキ、ありがとう」",
"359000721_34": "「テスラのこと、頼む……」",
"359000721_35": "「ぐはッ!」",
"359000721_36": "「はあ……はあ……」",
"359000721_37": "「わたしッ!?」",
"359000721_38": "「なんだとッ!?\\n どうやって――」",
"359000721_39": "「この反応……。\\n フォルテとララは自ら命を絶ったというのか……ッ」",
"359000721_40": "「な……」",
"359000721_41": "「どうして……、どうしてだッ!」",
"359000721_42": "「また、護れなかった……。\\n わたし人、生き残って……」",
"359000721_43": "「フォルテ……。ララ……ッ!」",
"359000721_44": "「なぜ1つになることを受け入れない。\\n 自ら命を絶ってまで……」",
"359000721_45": "「いや、今考えるべきは、ワールドシステムの完成だ」",
"359000721_46": "「想定外だが、問題はない……。\\n そのためのスペアはある」",
"359000721_47": "「スペア……?」",
"359000721_48": "「君たち装者のことだ。\\n 強い想いを持ち『宇宙への鍵』の素質を持つ」",
"359000721_49": "「もともと、ブリッツァーに不具合があった時のために、\\n ここに来てもらったのだ」",
"359000721_50": "「そのために、わたしたちを誘い込んで……?」",
"359000721_51": "「ふざけるな……ふざけるなッ!!」",
"359000721_52": "「<size=40>どこまで、狂ってるんだ――ッ!</size>」"
}

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@ -0,0 +1,27 @@
{
"359000722_0": "「お前さえいなければッ!」",
"359000722_1": "「みんないなくならなかった。\\n 未来も、フォルテも、ララも――ッ」",
"359000722_2": "「ああああああああ――ッ!」",
"359000722_3": "「君はまだ大丈夫なようだな」",
"359000722_4": "「気絶させたのち、再び『宇宙への鍵』としてやろう」",
"359000722_5": "「お前だけは許さないッ!\\n お前は、わたしが殺してやる――ッ」",
"359000722_6": "「ぐう……」",
"359000722_7": "(これは、もう1人のわたしの\\n 感情が流れ込んできて――",
"359000722_8": "(怒り、悲しみ、絶望……。\\n こんなにも深く、暗い――ッ",
"359000722_9": "(こんなものに突き動かされて戦っているなんて、\\n そんなの、ダメだよ……",
"359000722_10": "「やっぱり無理なんだ……。",
"359000722_11": " 手を繋ぐなんて、温かさを取り戻すなんて……ッ!」",
"359000722_12": "「この胸にあるのは、憎しみだけッ!」",
"359000722_13": "「この力で、お前を殺す。\\n それで全部終わらせてやる――ッ」",
"359000722_14": "「いくらその想いが強かろうと、\\n 私を超えることは叶わない」",
"359000722_15": "「うああ――ッ!」",
"359000722_16": "「く……」",
"359000722_17": "「はあ……はあ……」",
"359000722_18": "「もう2人とも、立ち上がる力も残っていないようだな。\\n 早く楽にしてやろう」",
"359000722_19": "「ただでやられてやるか……。\\n たとえ、刺し違えてもお前だけは――」",
"359000722_20": "「いいや。殺しはしないさ――ッ!」",
"359000722_21": "「ひびきーッ!!」",
"359000722_22": "「む……」",
"359000722_23": "「この、声は――」",
"359000722_24": "「未来……ッ!」"
}

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@ -0,0 +1,11 @@
{
"359000811_0": "心はリンクする",
"359000811_1": "「新たな装者か」",
"359000811_2": "「2人のことは、わたしが護るッ!」",
"359000811_3": "「もう1人の……未来……」",
"359000811_4": "「久しぶりだね。\\n 響から話は聞いているよ」",
"359000811_5": "「…………」",
"359000811_6": "「響……」",
"359000811_7": "「時間をかけている暇はない。\\n 邪魔をするならば消えてもらおう」",
"359000811_8": "「――ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,89 @@
{
"359000812_0": "「響とヒビキを、傷つけさせたりしない――ッ!」",
"359000812_1": "「未来……来てくれたんだ……」",
"359000812_2": "「だが、たかが1人で何ができる?」",
"359000812_3": "「わたしだけじゃない、みんなも一緒ですッ!」",
"359000812_4": "「いい加減、しつこいのよ……ッ!」",
"359000812_5": "「あ――」",
"359000812_6": "「姉さん……ッ!?」",
"359000812_7": "(脚が……、踏ん張りがきかない――ッ!)",
"359000812_8": "「わたしが相手よ……ッ!」",
"359000812_9": "「あ、あなたは……」",
"359000812_10": "「手伝いに来たわ」",
"359000812_11": "「かなりダメージを受けているみたいだけど、\\n まだ立てる……」",
"359000812_12": "「と……、当然ッ!」",
"359000812_13": "「ここからがいいところなんだからッ!\\n そうよね、セレナッ」",
"359000812_14": "「フフ。はい、姉さんッ!」",
"359000812_15": "「元気そうで安心したわ。",
"359000812_16": " わたしたちで、一気に片付けましょうッ!」",
"359000812_17": "「こいつら、なかなか動けるようだが――」",
"359000812_18": "「あたしと先輩の前じゃ、\\n 所詮は雑兵だッ」",
"359000812_19": "「お前たち……」",
"359000812_20": "「来てくれたの?」",
"359000812_21": "「ああッ!\\n 遅くなってすまない」",
"359000812_22": "「ずいぶんやられたみたいだな……ッ!\\n 大丈夫かよ」",
"359000812_23": "「敵の数が多くて、正直かなりピンチだッ!\\n 手を貸してくれると助かるッ」",
"359000812_24": "「無論だッ!\\n わたしたちは友を護るために馳せ参じたッ」",
"359000812_25": "「……ありがとう」",
"359000812_26": "「久々に4人で暴れるとするかッ!」",
"359000812_27": "「これがわたしと切ちゃんの――」",
"359000812_28": "「ユニゾンなのデスッ!」",
"359000812_29": "「すごいッ!\\n 効いてるデスッ」",
"359000812_30": "「あれが、もう1人のわたし……」",
"359000812_31": "「その節は、切ちゃんがお世話になりました」",
"359000812_32": "「と、というか、こっちがお世話になったデスけど……」",
"359000812_33": "「まあまあ、今はそれより、目の前の敵デスッ!」",
"359000812_34": "「こんな敵を相手に、今まで2人だけで\\n 持ちこたえていたの……」",
"359000812_35": "「まあ、ほとんど防御に徹していたから」",
"359000812_36": "「ここからはアタシたちも一緒デスッ!\\n 人の力を合わせれば、きっと倒せるデスよ……ッ」",
"359000812_37": "「頼もしいデスね」",
"359000812_38": "「この先にいるヒビキさんを助けに行くためにも、\\n 手を貸してほしいデス……ッ」",
"359000812_39": "「もちろんッ!\\n わたしたちはそのために来たんだから……ッ」",
"359000812_40": "「みんながここに……」",
"359000812_41": "「でも、わたしたちの世界や、並行世界は大丈夫なのッ!?」",
"359000812_42": "「うん。\\n ツクヨミさんが助けを連れてきてくれたから――」",
"359000812_43": "「街には近づけさせませんッ!\\n はああ……ッ」",
"359000812_44": "(それにしても、数が多い……。\\n わたしだけでは……",
"359000812_45": "「――ッ!」",
"359000812_46": "「これは……スサノオッ!?」",
"359000812_47": "(倒されたって聞いていたのに……。\\n どうしてここに……ッ",
"359000812_48": "「…………」",
"359000812_49": "「レーベンガーだけを狙ってッ!?\\n ひょっとして、味方をしてくれるの……」",
"359000812_50": "「…………」",
"359000812_51": "「お前は……ッ!」",
"359000812_52": "(マズい、レーベンガーの相手だけで\\n 手いっぱいだってのに――ッ",
"359000812_53": "「――ッ!」",
"359000812_54": "「こいつ、暴走してないのかッ!?」",
"359000812_55": "「…………」",
"359000812_56": "「一緒に戦おうって言ってんのか?」",
"359000812_57": "「なんだ、話がわかるやつじゃないかッ!」",
"359000812_58": "「一緒にこの世界を護ってくれッ!」",
"359000812_59": "「スサノオ、ものすごい勢いで\\n レーベンガーを撃破しています」",
"359000812_60": "「各並行世界でも、同様にスサノオが現れ\\n レーベンガーと戦っていると報告が入った……ッ」",
"359000812_61": "「装者不在を補ってくれるには十分な戦力だ」",
"359000812_62": "「スサノオを蘇らせてくれたツクヨミには、\\n 感謝しなくてはな……」",
"359000812_63": "「なんとかギリギリ、間に合ったようじゃの」",
"359000812_64": "「破壊された身体と、\\n 故障し暴走していた頭脳の修復――」",
"359000812_65": "「さすがはあなたです」",
"359000812_66": "「万全の状態であれば、炎による分身をもって、\\n 多くの並行世界を護ることができるでしょう」",
"359000812_67": "「わたしたちも、できることを行わねば」",
"359000812_68": "「星命力の流れに干渉し、\\n ウォーデンクリフタワーへの集積を阻止するのです」",
"359000812_69": "「そうじゃな。\\n わらわたちの力を合わせれば可能じゃ」",
"359000812_70": "「しかし、わらわたちにできるのは所詮時間稼ぎに過ぎぬ――」",
"359000812_71": "「ええ……。\\n 並行世界の命運は、ルル・アメルに託しましょう……」",
"359000812_72": "「みんなの助けがあって、\\n わたしたちはここに来たんです」",
"359000812_73": "「並行世界に送ったレーベンガーの数が減少して……」",
"359000812_74": "「しかも、星命力の流れが止まっただと……ッ!?」",
"359000812_75": "「神の防衛システム……。\\n エンリル、ナンナ、ウトゥの写し身か――ッ」",
"359000812_76": "「アマテラスさんたちが……ッ!」",
"359000812_77": "「だが、ウォーデンクリフタワーの力には及ばないはずだ。\\n 所詮は時間稼ぎに過ぎん」",
"359000812_78": "「順に対処していくとしよう。\\n まずは、君たちを黙らせる」",
"359000812_79": "「ここから先には、進ませません……ッ!」",
"359000812_80": "「だから、響ッ!」",
"359000812_81": "「――ッ!」",
"359000812_82": "「もう1人の<ruby=ヒビキ>響</ruby>のことをお願い……ッ!」",
"359000812_83": "「響なら、わかってあげられるはずだから。\\n 手が繋げるはずだから……ッ」",
"359000812_84": "(ありがとう、未来……)",
"359000812_85": "「う……ッ!」",
"359000812_86": "(感じる……。\\n わたしの、深い憎しみを……ッ"
}

View file

@ -0,0 +1,64 @@
{
"359000821_0": "(これは、夢……? ううん、見えてるんだ。\\n 精神的リンクを通して、わたしの心が",
"359000821_1": "「どうして……。\\n なんで全部この手から零れていくんだ……ッ」",
"359000821_2": "「わたしの陽だまり……。やっと触れられた温かさなのに……。\\n 突然奪われて、いなくなって――」",
"359000821_3": "「未来のために戦って戦って……、\\n 苦しかった。何もわからなくなって……」",
"359000821_4": "「だけど、フォルテとララに出会えた。\\n 人のおかげで、少しだけ温かさを思い出すことができたんだ」",
"359000821_5": "「それなのに、2人まで――ッ!」",
"359000821_6": "「憎しみに飲み込まれちゃだめだッ!」",
"359000821_7": "「そんなの無理だよ……ッ!\\n 憎いッ すべてを奪ったあいつが……ッ」",
"359000821_8": "「あいつに復讐してやる。同じ目に遭わせてやるッ!\\n そのためなら、わたしの命がどうなったって……ッ」",
"359000821_9": "「思い出して、大事な人たちの温かさを。胸の歌を……ッ!\\n お願い、わたし――」",
"359000821_10": "「この胸の中にそんなもの、もう残ってない……」",
"359000821_11": "「ただ怒りが……ッ!\\n あいつを殺したいっていう憎しみが燃えてるんだ……ッ」",
"359000821_12": "「ぐ……」",
"359000821_13": "(わたしまで、荒れ狂う気持ちに呑まれていく……)",
"359000821_14": "(精神的リンクから流れ込んでくる\\n どうしようもない激情を止められない……",
"359000821_15": "(一体どうしたら……\\n み……く……",
"359000821_16": "「響ーッ!」",
"359000821_17": "「思い出して、その想いの先にいるのが誰なのかを……ッ!」",
"359000821_18": "「その子はずっと、助けを求めてた。\\n 今その手を取れるのは響だけなんだよ」",
"359000821_19": "「大丈夫。その子の想いはきっと、\\n 響を傷つけるものなんかじゃないはずだから……ッ」",
"359000821_20": "「未来……ッ!」",
"359000821_21": "「そうだ……精神的リンクは、危険なものなんかじゃない……。\\n これがあったから、会うことができた……」",
"359000821_22": "「これは、わたしと、もう1人のわたしを繋ぐ絆――。\\n 繋いだ手なんだ……ッ」",
"359000821_23": "「もう1人のわたしの想いが伝わってくるなら、\\n こっちからだって、渡すことができるはず」",
"359000821_24": "「憎しみなんかに負けるな……。\\n 伝えるんだ。わたしの胸の中にある想いを……ッ」",
"359000821_25": "「温かい……。どうして……」",
"359000821_26": "「これはね、わたしの胸に宿っているもの。\\n 今まで、いろいろな人から受け取ってきた想い」",
"359000821_27": "「こんなに、たくさん……」",
"359000821_28": "「今までたくさんの人と、その手を繋いできたあなたの\\n 胸の中にだって、同じものが溢れているはず」",
"359000821_29": "「わたしも、同じ……?」",
"359000821_30": "「うん。今は、ちょっと見えづらくなっちゃってるだけだよ」",
"359000821_31": "「思い出して……ッ! あなたは1人じゃない。\\n その胸は空っぽなんかじゃないはずなんだ……ッ」",
"359000821_32": "「…………」",
"359000821_33": "「あった……」",
"359000821_34": "「あったよ。わたしの胸の中にも……」",
"359000821_35": "「わたしの胸の中には、\\n みんなと手を繋いで、受け取った想いが残ってる……」",
"359000821_36": "「ほらね。\\n わたしと一緒だよ」",
"359000821_37": "「だけど、憎しみを捨てたって、\\n みんながいない現実は変わらないんだ……ッ」",
"359000821_38": "「わたしは、どうすれば……」",
"359000821_39": "「それも、みんなが教えてくれる。\\n 耳を傾けてみて」",
"359000821_40": "「きっと、応えてくれるはずだから」",
"359000821_41": "「…………」",
"359000821_42": "「響……」",
"359000821_43": "「ありがとう。わたしのために悲しんで、怒ってくれて」",
"359000821_44": "「だけど、そのために自分を傷つけないで……」",
"359000821_45": "「響の手は、固く握って何かを傷つけるためにあるんじゃない。\\n 優しく開いて、誰かと繋ぐことができるんだよ――」",
"359000821_46": "「もしかしたら、この先にも\\n 悲しい別れが待っているかもしれない」",
"359000821_47": "「でもね、響が手を繋いだことで生まれたものはずっと残る。\\n そして、響を護ってくれるはずだから」",
"359000821_48": "「だから、もう一度思い出して。\\n 響の胸に灯る歌を――ッ」",
"359000821_49": "「未来……」",
"359000821_50": "「わたしは……」",
"359000821_51": "「わたしはもう、憎しみに身を任せたりしない……ッ!」",
"359000821_52": "「テスラに憎しみをぶつけたって、なんにもならない。\\n 悲しみが残るだけだ……」",
"359000821_53": "「そうじゃない。手を伸ばし続けるんだ……」",
"359000821_54": "「わたしが正しいと思うわたしで、\\n 未来が好きだと言ってくれたわたしであり続けるんだ……ッ」",
"359000821_55": "「伝わるよ、温かい感情が……。\\n これが、あなたの本当の想いなんだ……ッ」",
"359000821_56": "「うん……。\\n 思い出すことができた。なんのために戦いたかったのかを」",
"359000821_57": "「――ッ!」",
"359000821_58": "(何かが胸に込み上げて……。\\n これは――",
"359000821_59": "「――♪……」",
"359000821_60": "「わたし……、\\n 唄える……もう一度ッ」",
"359000821_61": "「ブリッツァーの歌声を感知しました。\\n 最終ロックを解除します――」"
}

View file

@ -0,0 +1,52 @@
{
"359000911_0": "おひさまの歌",
"359000911_1": "「ズノートのロックが……ッ!」",
"359000911_2": "「歌に反応してッ!?」",
"359000911_3": "「――歌は、テスラと私を繋いでくれたもの」",
"359000911_4": "「だから私は、テスラを止めるための最後の希望を歌に託し、\\n エレクライトの中にこっそりと仕込んだ――」",
"359000911_5": "「それはエレクライトだけでは起動せず、ただのエネルギー回路に\\n しか見えない。だから、テスラでも気づくことはなかったわ」",
"359000911_6": "「だけど、その回路に歌が流れ込んだ時初めて起動し、\\n エレクライトは歌の<ruby=アンプ>増幅装置</ruby>として機能する……ッ!」",
"359000911_7": "「増幅されたフォニックゲインを再び撃ち出したときの\\n 力は想像を絶する――はずよ」",
"359000911_8": "「残念だけど、実際に試したことはまだないの」",
"359000911_9": "「私の、一世一代の大発明……。",
"359000911_10": " 名付けて、『シンフォニック・ドライブ』ッ!!」",
"359000911_11": "「詰まるところが、\\n シンフォギアとエレクライトの合体機構よ――ッ」",
"359000911_12": "「シンフォギアと――」",
"359000911_13": "「エレクライトの、合体機構……ッ!?」",
"359000911_14": "「ピピピーッ!",
"359000911_15": " トランスコイルに、新たなメモリーを確認しました」",
"359000911_16": "「こ、今度は何ッ!?」",
"359000911_17": "「ロック解除中の今であれば、読み込み、再生が可能です。\\n 実行する場合は、トランスコイルを私にかざしてください」",
"359000911_18": "「…………」",
"359000911_19": "「これを再生してくれたのは、ヒビキよね。\\n 私よ。スターリット」",
"359000911_20": "「――ッ!?\\n これは……」",
"359000911_21": "「このメッセージをあなたが見ているということは、\\n 恐らく私はもう――」",
"359000911_22": "「なんて、こんなにベタなセリフを吐くことになるとはね」",
"359000911_23": "「スサノオと戦うあなたの元へ向かう時、なんとなく悟ったの」",
"359000911_24": "「だからこのメッセージを残した。本当は、この時から\\n エレクライトを託すのはヒビキしかいないって思ってたんだ」",
"359000911_25": "「スターリット……」",
"359000911_26": "「ごめんなさい。\\n 私は、テスラを止めることができなかった」",
"359000911_27": "「あなたに、あまりにも重いものを託してしまったわ」",
"359000911_28": "「だけど、このメッセージをあなたが見ているということは、\\n ヒビキは今も、温かい歌が唄えているのね」",
"359000911_29": "「私、ヒビキの歌、大好きよ。\\n この歌に、世界を託したいと思ったの」",
"359000911_30": "「あなたなら、きっとできる。\\n どうかフォルテを、ララを、テスラをお願い――」",
"359000911_31": "「わたしの歌で、世界を――」",
"359000911_32": "「きゃああああああ――ッ!」",
"359000911_33": "「君は強かった。だが、ここまでだ……」",
"359000911_34": "「君も十分に宇宙への鍵の素質がある。\\n シンフォギアよりも、エレクライトを纏うべきだ――ッ」",
"359000911_35": "「いいえ、まだです……。\\n 響が立ちあがるまで、わたしは倒れない――ッ」",
"359000911_36": "「未来……ッ!」",
"359000911_37": "「わたしの歌で、シンフォギアとエレクライトを繋ぐ――」",
"359000911_38": "「でも、わたしは歌を捨ててしまった。\\n あの時、ガングニールも手放して――」",
"359000911_39": "「ねえ、わたし――」",
"359000911_40": "「これを使って。\\n わたしのガングニールを……ッ」",
"359000911_41": "「いいの……?」",
"359000911_42": "「わたしたちは、1人じゃない」",
"359000911_43": "「今まで手を繋いできた人たちから受け取ってきた想いが、\\n ここに詰まってるんだ」",
"359000911_44": "「だから――、\\n ガングニールと一緒に、わたしの想いも託すよ」",
"359000911_45": "「うん」",
"359000911_46": "「そして、あなたの――」",
"359000911_47": "「胸の歌を信じて」",
"359000911_48": "「信じるよ、この胸の歌を――」",
"359000911_49": "「Balwisyall Nescell gungnir tron――ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,27 @@
{
"359000921_0": "「ぐ……う……ああ……ッ!」",
"359000921_1": "(すごい負荷だ……ッ!\\n どう……して……",
"359000921_2": "「何をやっているッ!? その光はなんだ……ッ!」",
"359000921_3": "「エレクライトに何をした――ッ!」",
"359000921_4": "「間に合ったデスか……ッ!」",
"359000921_5": "「みんな、来てくれたんだね……ッ!」",
"359000921_6": "「ああ。だけどこれはどういう状況だ――ッ!?」",
"359000921_7": "「響は生身だし、\\n ヒビキが苦しんで――ッ」",
"359000921_8": "「歌を取り戻して、シンフォギアとエレクライトを\\n つにしようとしてるんだッ ",
"359000921_9": "「だけど、あと一押し、何かが――」",
"359000921_10": "「ヒビキを助けてやればいいんだな」",
"359000921_11": "「歌で……だったら……ッ!」",
"359000921_12": "「わたしたちも唄おう……、絶唱をッ!」",
"359000921_13": "「フォニックゲインをヒビキさんへ――ッ!」",
"359000921_14": "「Gatrandis babel ziggurat edenal」",
"359000921_15": "「Emustolronzen fine el baral zizzl」",
"359000921_16": "「Gatrandis babel ziggurat edenal」",
"359000921_17": "「Emustolronzen fine el zizzl――」",
"359000921_18": "「――ッ!」",
"359000921_19": "(これは……、みんなの歌ッ!?)",
"359000921_20": "(みんなが、背中を押してくれる……。\\n わたしに、唄っていいんだって言ってくれる……",
"359000921_21": "「未来……ごめん。\\n わたしは、先に進むね」",
"359000921_22": "「もう、未来には会えないかもしれない。\\n だけど、希望はあるはずだから……」",
"359000921_23": "「わたしは、ミライに行くよ――ッ!」",
"359000921_24": "「行ってらっしゃい。\\n 響の、世界一やさしい歌を、そこにひびかせてね」"
}

View file

@ -0,0 +1,45 @@
{
"359000922_0": "「な、なんだ……。\\n その力は……ッ」",
"359000922_1": "(ううん、もっとだ。\\n もっと響け……ッ",
"359000922_2": "「何か聴こえる……。\\n これは……歌……」",
"359000922_3": "「どこから聴こえているの……?」",
"359000922_4": "「怪物が現れて、街が崩壊して……。この世の終わりみたいな\\n 状況なのに、なんて温かい歌なんだ……」",
"359000922_5": "「まるで、一緒に唄ってって言ってるみたいッ!」",
"359000922_6": "「これは、エレクライトの並行世界接続機能ッ!\\n 世界を繋ぎ、歌声を響かせているのか……ッ」",
"359000922_7": "「この歌声は……」",
"359000922_8": "「立花なのか……ッ!?」",
"359000922_9": "「……間違いない、立花の歌声だ。\\n よかった、もう一度唄うことができたのだな……」",
"359000922_10": "「それにしても、なんて美しく、力強い歌声か……」",
"359000922_11": "「わたしの胸にも、希望が灯る。\\n 歌声が溢れてくる……ッ」",
"359000922_12": "「すごい……。並行世界に響いたもう1人のわたしの歌声が――」",
"359000922_13": "「みんなの歌声になって、\\n 返ってきて……ッ」",
"359000922_14": "「まるで、世界そのものをフォニックゲインの\\n 増幅装置にしているみたい――」",
"359000922_15": "「聴こえてくる……。\\n みんなの歌声が……ッ」",
"359000922_16": "「――ッ!?」",
"359000922_17": "「これはお前が消そうとした、人々の想いの力だッ!」",
"359000922_18": "「<size=40>ぜんぶ、うけとれええええええええええええええッ!!</size>」",
"359000922_19": "「ぐ、う、あああああああああああッ!」",
"359000922_20": "「ぐ――ッ!」",
"359000922_21": "「わ、私は……負けたのか……。\\n これが、人々の想いの力だというのか……」",
"359000922_22": "「テスラ、お願い……。思い出して。\\n 胸の中にある、大切な人の想いを……」",
"359000922_23": "「アメリア……」",
"359000922_24": "「ああ、アメリア……」",
"359000922_25": "「テスラ様、これはどういった発明品なのですか?」",
"359000922_26": "「いや、失敗だ。\\n これでは到底求めていた効果は得られないだろう」",
"359000922_27": "「きょ、今日はごちそうにしますッ!\\n だから落ち込まないで――」",
"359000922_28": "「別に、よくあることだ」",
"359000922_29": "「だが、ふと思うこともある。\\n すべてが完全な世界、思い描く理想郷であったなら」",
"359000922_30": "「このように日夜研究に苦しむこともなく、\\n 穏やかな日常があったのかもしれないと――」",
"359000922_31": "「…………」",
"359000922_32": "「アメリア?」",
"359000922_33": "「うまく言えませんが……」",
"359000922_34": "「この世界は完全じゃないから、\\n 私たちは頑張って、何かを生み出そうとするのだと思うんです」",
"359000922_35": "「それに、明日何が起こるかわからないから、\\n 希望があるのだと……」",
"359000922_36": "「また、何が言いたいのかよくわからなくなっているぞ」",
"359000922_37": "「す、すみませんッ!\\n えっと、つまりですね――」",
"359000922_38": "「私には、人々が一生懸命に生きるこの世界が、\\n <ruby=ユートピア>理想郷</ruby>に思えるのです」",
"359000922_39": "「どうして忘れていたんだ。\\n こんなに大切な想い出を……」",
"359000922_40": "「アメリア……」",
"359000922_41": "「スターリット……。\\n ララ、フォルテ…………」",
"359000922_42": "「私は、間違っていたのだな――」"
}

View file

@ -0,0 +1,36 @@
{
"359000931_0": "「な、何事デスッ!?」",
"359000931_1": "「まさか、まだ何か――」",
"359000931_2": "「大丈夫ッ!」",
"359000931_3": "「テスラはもう、\\n 間違いに気づいてる――」",
"359000931_4": "「ああ……」",
"359000931_5": "「あまりにも遅かった……。\\n だがせめて、今からでもできることをしよう」",
"359000931_6": "「アメリアを、これ以上悲しませないために……」",
"359000931_7": "「何を、するつもりなの……?」",
"359000931_8": "「システムを反転する」",
"359000931_9": "「集積を分配に、分解を構築に……」",
"359000931_10": "「完全に消滅してしまった並行世界や人間は戻らないだろうがな」",
"359000931_11": "「償いにもなりはしない……。\\n だが、できることはこれくらいしかない」",
"359000931_12": "「…………」",
"359000931_13": "「また揺れが……ッ!?」",
"359000931_14": "「さっきより大きい……」",
"359000931_15": "「ここは、もともと星命力の枯渇した死にかけの星だ」",
"359000931_16": "「星命力を逆流させすべて吐き出せば、消滅する。\\n 君たちは、その前に脱出しろ」",
"359000931_17": "「待って……ッ!\\n それじゃ、あなたは……」",
"359000931_18": "「ワールドシステムを反転させるには、\\n 私自らをコアに接続し制御する必要がある」",
"359000931_19": "「私はこの星と運命を共にしよう」",
"359000931_20": "「ダメだ、そんな……」",
"359000931_21": "「君に、感謝する」",
"359000931_22": "「――ッ!」",
"359000931_23": "「君のおかげで、大切なものを思い出すことができた」",
"359000931_24": "「私が研究をしていたのは、人々の生活を\\n 科学の力で少しでも豊かにするため」",
"359000931_25": "「そして、アメリアの笑顔を護るため……」",
"359000931_26": "「不本意だろうが、やらせてほしい。\\n 私の、最後の仕事だ……」",
"359000931_27": "「…………」",
"359000931_28": "「行こう……みんな……」",
"359000931_29": "「うん……」",
"359000931_30": "「テスラ……ッ!」",
"359000931_31": "「わたしたちは、これからもそれぞれの世界で生きていくッ!」",
"359000931_32": "「そして、唄い続けていく。\\n テスラ、あなたの想いも込めて……」",
"359000931_33": "「それはいい。\\n 意外かもしれないが、私は歌が好きなんだ」"
}

View file

@ -0,0 +1,42 @@
{
"359001011_0": "ミライへ向かって",
"359001011_1": "「テスラの言った通り、吸い上げられた星命力は、\\n 再びそれぞれの並行世界へと戻されました」",
"359001011_2": "「それでも、既に消滅してしまった多くの並行世界は、\\n 元に戻ることはありません」",
"359001011_3": "「ですが、全体数が減少したことで\\n 残った並行世界に星命力がいきわたり――」",
"359001011_4": "「星命力の枯渇という問題が一時的に緩和された。\\n これもまた事実です」",
"359001011_5": "「私たち防衛システムは、再び眠りに就きます」",
"359001011_6": "「もしもまた、新たな脅威が現れ、\\n 並行世界を脅かす事態となれば」",
"359001011_7": "「その時はまた、会いましょう」",
"359001011_8": "「……戻ってきたんだ。\\n わたしの世界に……」",
"359001011_9": "「みんなも今頃、それぞれの世界に戻ったかな……」",
"359001011_10": "(すごく長い時間、旅をしていた気がする……)",
"359001011_11": "(始まりはあの誕生日……)",
"359001011_12": "(それから、いろいろなものを失って、\\n いろいろなものを手に入れた……",
"359001011_13": "「これからも、この手を誰かと繋いでいくんだ。\\n だから、大丈夫。へいき、へっちゃら」",
"359001011_14": "「さあ、まずは二課に――」",
"359001011_15": "「響……ッ!」",
"359001011_16": "「――ッ!?」",
"359001011_17": "「わたし、また幻を――。\\n ダメだな、先に進むって決めたのに……」",
"359001011_18": "「響……ッ!\\n わたし、本物だよ。ほら、触って」",
"359001011_19": "「……あ……」",
"359001011_20": "「あんまり記憶が定かじゃないんだけど、\\n あの誕生日に、響と離れ離れになって――」",
"359001011_21": "「気が付いた時にはたくさんの人たちと、\\n どこか知らない場所にいたんだ」",
"359001011_22": "「そこから、ずっと響のことを見ていたよ」",
"359001011_23": "「わたしのために泣いてくれたことも、\\n 前を向いて歌を唄ったことも」",
"359001011_24": "「そして、テスラさんがわたしたちを解放してくれた」",
"359001011_25": "「分解から構築への反転って、そういう……」",
"359001011_26": "「じゃあ……本当に未来なの……?」",
"359001011_27": "「うん」",
"359001011_28": "「――ッ」",
"359001011_29": "「未来、会いたかった……ッ!\\n もう、二度と会えないって……」",
"359001011_30": "「うん、ごめん。\\n 辛い……悲しい覚悟をさせちゃったね」",
"359001011_31": "「未来がいなくて、辛くて……。\\n だけど、いろんな出会いもあったんだ」",
"359001011_32": "「だからここに、帰ってくることができたんだよ……」",
"359001011_33": "「響だから繋げたんだよ。\\n 本当にすごいよ」",
"359001011_34": "(温かい……)",
"359001011_35": "(思い出した。これがわたしの陽だまりの温かさなんだ……)",
"359001011_36": "「そのヘアピン……」",
"359001011_37": "「うん……」",
"359001011_38": "「響……。遅くなっちゃったけど、お誕生日おめでとう。\\n それから、おかえりなさい」",
"359001011_39": "「ありがとう……。\\n ただいま……、未来」"
}

View file

@ -0,0 +1,51 @@
{
"359001021_0": "数日後――",
"359001021_1": "「……ふう。片付けはこんなものかな……」",
"359001021_2": "「そろそろ、行かなきゃ」",
"359001021_3": "「立花ッ!」",
"359001021_4": "「あ、翼さんッ!\\n ちょうど、会いに行こうと思っていたんです」",
"359001021_5": "「最後にもう一度聞くが……、\\n 二課に戻る気はないか」",
"359001021_6": "「ごめんなさい。\\n わたしには、やらなくちゃいけないことがあります」",
"359001021_7": "「そうか……」",
"359001021_8": "「だが、二課の籍だけは、残しておくぞ」",
"359001021_9": "「え……?」",
"359001021_10": "「いつでもいい。\\n 立花が戻りたくなった時に、戻ってこい」",
"359001021_11": "「それに、籍だけでもあれば、\\n わたしは立花の先輩でいられるだろう」",
"359001021_12": "「翼さん……」",
"359001021_13": "「……それじゃあな、立花。また会おう」",
"359001021_14": "「翼さん、ありがとうございましたッ!」",
"359001021_15": "「響……。\\n 急に呼び出して、どうしたの」",
"359001021_16": "「挨拶、しようと思って。\\n ちょっと遠くまで出かけるつもりだから……」",
"359001021_17": "「……そっか」",
"359001021_18": "「驚かないの……?」",
"359001021_19": "「なんとなく、そうじゃないかなって思ってた」",
"359001021_20": "「やっぱり、未来はなんでもお見通しか……」",
"359001021_21": "「わたしのせいで、消えてしまった世界がある。\\n 死んでしまった人もいる……」",
"359001021_22": "「助けられたかもしれないのに、\\n 助けられなかった人もいるんだ」",
"359001021_23": "「テスラの起こしたことは終わりを迎えたけど、\\n その爪痕はまだたくさんの世界に残ってる」",
"359001021_24": "「うん……」",
"359001021_25": "「わたしはT.E.C.の一員で、みんなの仲間だったから」",
"359001021_26": "「わたしに残ったこのエレクライトの力で、\\n 並行世界を回って人助けがしたい」",
"359001021_27": "「それが、わたしにできるせめてもの罪滅ぼしなんだ……」",
"359001021_28": "「……帰って、来るよね……?」",
"359001021_29": "「…………」",
"359001021_30": "「いつか、やるべきことが終わったら」",
"359001021_31": "「うん、そっか……」",
"359001021_32": "「ごめん……。\\n でも、たくさん考えて、決めたことなんだ……」",
"359001021_33": "「わかってる」",
"359001021_34": "「きっと、響が手を伸ばしてくれるのを待っている誰かが、\\n どこかにいる」",
"359001021_35": "「だから、引き留めないよ」",
"359001021_36": "「ありがとう」",
"359001021_37": "「もう、胸の歌は無くさないから。\\n 未来に聴こえるくらい、唄い続けるから」",
"359001021_38": "「じゃあ、わたしも頑張る……」",
"359001021_39": "「みんなと一緒に、世界を護る。\\n 響の帰る場所をずっと護っている……ッ」",
"359001021_40": "「待たせちゃうかもしれない」",
"359001021_41": "「けど最後には、\\n わたしの陽だまりのもとに、絶対帰ってくるって約束する」",
"359001021_42": "「うん。約束だよ」",
"359001021_43": "「それじゃあ――」",
"359001021_44": "「響、行ってらっしゃい」",
"359001021_45": "「行ってきます、未来」",
"359001021_46": "戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED",
"359001021_47": "LOST SONG編",
"359001021_48": "完"
}