jp update

This commit is contained in:
argoneus 2020-05-15 23:14:04 +02:00
parent fe17fecc6e
commit 86385b3dfc
811 changed files with 42359 additions and 980 deletions

View file

@ -0,0 +1,51 @@
{
"336000111_0": "境界を越えて",
"336000111_1": "『――もはや、審判は下された。\\n 地獄となって迫る空と海に、為す術も無く立ち尽くす戦士たち』",
"336000111_2": "「ダメだ……諦めちゃ――\\n だけど……一体どうすれば――」",
"336000111_3": "『雷鳴を伴って叩きつけられる波濤は――\\n 航空機を、船舶を無慈悲に飲み込み、命を噛み砕いていく』",
"336000111_4": "「そんな……本当にこれで終わり……?\\n もう、どうしようもないの……」",
"336000111_5": "『今日を生きる命を見捨てることだけが、\\n 明日を救うために必要だと説かれても――』",
"336000111_6": "「……そんなの、残酷だよ……」",
"336000111_7": "「……信じてたのに……ッ! きっと、負けないって。\\n みんなの明日を、救ってくれるってッ」",
"336000111_8": "「でも……もう……」",
"336000111_9": "「あたしは……あたしは……」",
"336000111_10": "『また1つ、夢が死ぬ――星が散る』",
"336000111_11": "『世界は、闇よりも昏き青に塗り潰されていき――\\n 一面に広がった、抗い難いまでの赤に帰結する……』",
"336000111_12": "『―完―』",
"336000111_13": "「――こんな結末、あたしは望んでいなかったッ!」",
"336000111_14": "「はいはい。エンディングアニメも流れたし、\\n 電気点けるからね」",
"336000111_15": "「っていうか、呆気にとられているうちに\\n エンディングの歌、回流れなかった わたしの気のせい」",
"336000111_16": "「ずいぶん古そうなアニメでしたけれど、\\n おふたりとも、ずいぶん入り込んでいましたね」",
"336000111_17": "「もちろんよッ!\\n みんなだって観てたでしょ」",
"336000111_18": "「序盤から丁寧に配置された伏線と、クライマックスに向けての\\n 怒涛のごとき回収、それに付随する話の盛り上がり――」",
"336000111_19": "「そうだっけ?」",
"336000111_20": "「あとは、ラストさえ……、\\n ラストに全ての大逆転があったならッ」",
"336000111_21": "「……いや、まあ、このラストだからこそ、\\n 名作を超えた伝説になったんだけど、ゴニョゴニョ……」",
"336000111_22": "「まさか負けちゃうだなんて、思わなかったよね……」",
"336000111_23": "「当時のアニメ事情じゃよくある打ち切りだったとはいえ、\\n ――こんな結末、あたしは望んでいなかったッ」",
"336000111_24": "「それ、さっきも言ってた」",
"336000111_25": "「じゃ、どんな結末を望んでたのさ?」",
"336000111_26": "「大熱血のハッピーエンドに決まってるでしょッ!」",
"336000111_27": "「ハッピーエンドね。\\n つまりは、ヒーローが勝てば良かったってこと」",
"336000111_28": "「あったりまえじゃないッ!\\n あんたもそう思うでしょ」",
"336000111_29": "「うーん……」",
"336000111_30": "「どうしたの?」",
"336000111_31": "「頑張るのがあのヒーローだけじゃなくて、\\n もっとみんなの協力があればーと思って……」",
"336000111_32": "「ナントカ連盟とか、簡単に諦めずに連携してたら、\\n もっと違う結末になったかもしれないのに……」",
"336000111_33": "「それはそうかもしれないけれど、\\n そんな逆境すら覆してこそ、ヒーローのナンタルカじゃない」",
"336000111_34": "「はうッ!? そのココロはッ!?」",
"336000111_35": "「ヒーローは孤独だからこそヒーローなのよ」",
"336000111_36": "「でも、先ほどのアニメでもヒーローには\\n 仲間がいたようですが……」",
"336000111_37": "「仲間はいいの。\\n でも、護るべき人々とは分けてなきゃ」",
"336000111_38": "「護るべき人々の運命をも背負って戦い、戦い抜いてッ!\\n 最後はバッチリかっこよく勝利するッ」",
"336000111_39": "「それでこそ、理想のヒーローってものじゃない(ふんす)」",
"336000111_40": "「孤独でも、かっこよく勝利か……。\\n だったらわたしは、ヒーローにはなれそうにないなぁ……」",
"336000111_41": "「今でも十分、響は誰かのヒーローだけどね」",
"336000111_42": "「実際、わたしたち、\\n ビッキーにはもう何度も助けられているし」",
"336000111_43": "「ヒーローって意外に、\\n ヒーローの自覚が無いのかもしれません」",
"336000111_44": "「……でも、今後に更なるヒーローを目指すって言うのなら、\\n あたしは協力を惜しまないんだけどねッ」",
"336000111_45": "「え? 目指すって言ったわけでは……」",
"336000111_46": "「まあまあ。だったらさっそく\\n 徹夜でヒーローアニメのマラソンしかないわね」",
"336000111_47": "「うえええええッ!?\\n 準備も無しにいきなり高地トレーニングッ」",
"336000111_48": "「あんたにヒーローのナンタルカをブチ込んであげるッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,40 @@
{
"336000121_0": "「……とまあ、そんな感じで、\\n その日は朝までアニメお遍路してたんだ」",
"336000121_1": "「こないだ眠そうにしてたのはそういうことか……。\\n ――って、お遍路をそんなふうに使うな。バチ当たるぞ」",
"336000121_2": "「それで、ヒーローのナンタルカってのは――」",
"336000121_3": "「結局、ナンタルカだったデス?」",
"336000121_4": "「うん、人それぞれ」",
"336000121_5": "「それ、一番いけない答えデスよッ!」",
"336000121_6": "「つまりわからないままということですね……」",
"336000121_7": "「だから、お土産を持たされたの」",
"336000121_8": "「わッ、なんだこの大量のアニメディスクはッ!?」",
"336000121_9": "「教材。板場教官がこれでヒーローのナンタルカを勉強しろって。\\n 今からみんなで一緒に観ない」",
"336000121_10": "「なんで、あたしまで巻き込まれなきゃいけないんだッ!\\n 任務が終わって、のんびりできるこのタイミングに――」",
"336000121_11": "「ほほう。『快傑☆うたずきん』スピンオフシリーズ」",
"336000121_12": "「それ知ってるデスッ!\\n 確か漫画の懸賞に応募した人だけが見られるんデスッ」",
"336000121_13": "「ぐぬぬ」",
"336000121_14": "「確か好きだったよね、クリスちゃん」",
"336000121_15": "「……一話だけだからなッ!\\n 観賞に付き合うの、一話だけだからなッ」",
"336000121_16": "「では、全話に付き合うとの合図も出ましたので、\\n さっそく――」",
"336000121_17": "「おーまーえーらあああああぁぁぁぁッ!」",
"336000121_18": "「ハハハ、たちまちクリスちゃんのおつむが大噴――」",
"336000121_19": "「――大噴火ッ!?」",
"336000121_20": "「バカッ! あたしなものかッ!!\\n まさか潜航中に海底火山の――」",
"336000121_21": "「総員、聞こえるかッ! 緊急事態だッ!」",
"336000121_22": "「本艦内に、正体不明の敵性体を複数確認ッ!」",
"336000121_23": "「艦内に敵侵入ッ!?\\n ……どうしてッ」",
"336000121_24": "「気になるのは『どうして』ではなく、\\n 『どうやって』だッ」",
"336000121_25": "「被害が拡大しきる前に、急速浮上を行うッ!\\n 総員、衝撃と気圧変化に備えろッ」",
"336000121_26": "「くうううぅぅッ、耳抜きが……」",
"336000121_27": "「間に合わないデスよおおぉぉッ!」",
"336000121_28": "「あいたた……師匠ッ!」",
"336000121_29": "「通常装備による応戦には限りがあるッ!\\n 装者各員は、至急、指定のブロックに向かってくれッ」",
"336000121_30": "「言われなくともッ!\\n 全部まとめて迎え撃ってやるッ」",
"336000121_31": "「負傷者多数ッ! 被害状況、なおも拡大中……。\\n このままでは、仲間も艦も――」",
"336000121_32": "「みんな、気をつけてッ! 前方に敵性体群を確認ッ!\\n 数は……各個体が密集しすぎてて判別できないわッ」",
"336000121_33": "「響――あれッ!」",
"336000121_34": "「ノイズでも……、\\n アルカ・イズでもない……ッ」",
"336000121_35": "「……」",
"336000121_36": "「それでも……、\\n 誰かを傷つけるというのなら――」",
"336000121_37": "「Balwisyall Nescell gungnir tron――」"
}

View file

@ -0,0 +1,36 @@
{
"336000122_0": "「装者達による掃討が開始されましたッ!\\n ですが、既に負傷者の中には――」",
"336000122_1": "「くッ、あの敵は、一体――」",
"336000122_2": "「パターンの照合、完了しましたッ!」",
"336000122_3": "「恐らくは、ネフィリムと同タイプ――\\n 自律稼働型の聖遺物に近しい存在と思われますッ」",
"336000122_4": "(どこだ? 敵の狙いはどこにある……。\\n 新たなる超常兵器を送り込む、その理由は……",
"336000122_5": "「こいつでえええッ!」",
"336000122_6": "「初めて見る敵――\\n だけど、倒せない相手じゃないッ」",
"336000122_7": "「無事かッ!? 立花ッ!」",
"336000122_8": "「翼さんッ!」",
"336000122_9": "「よかった、みんな一緒だったのね」",
"336000122_10": "「お前たち、聞こえるかッ!」",
"336000122_11": "「はい。たった今、立花たちと合流しました」",
"336000122_12": "「手短に話す。現在、敵の強襲によって、\\n 艦内のほぼ全域が機能不全を起こしている」",
"336000122_13": "「モニタリングによる支援管制他、\\n バックアップの多くが見込めない状況だッ」",
"336000122_14": "「目隠しされれば、\\n 盛り上がるとでも思ってやがるのか……」",
"336000122_15": "「そこで、お前たちを役割分担した2チームに編成し、\\n 以降の行動を、それぞれに委ねることで機動性を担保する」",
"336000122_16": "「求められているのは、状況判断……」",
"336000122_17": "「むしろ、得意な気がするアタシなのデスッ!」",
"336000122_18": "「まずは翼、クリスくん、響くんらを、\\n 連携練度の高さを活かした遊撃班とする」",
"336000122_19": "「遊撃――臨機応変な立ち回り……。\\n つまりは、斬り込み役と心得ました」",
"336000122_20": "「残りの面々には掃討班として機能してもらう。\\n 遊撃班の後方より、各箇所のクリアと負傷者の保護だ」",
"336000122_21": "「討ち漏らしはこちらで片づけるのね。\\n オッケー、後ろは任されたわ」",
"336000122_22": "「未来たちが帰るところを守ってくれるなら……、\\n わたしは安心して前に出ていける」",
"336000122_23": "「だからって、1人で飛び出さないで」",
"336000122_24": "「わかってる」",
"336000122_25": "「わたしは――孤独にカッコ良くなんてできないから。\\n みんなが好きなアニメのヒーローになんてなれないからさ」",
"336000122_26": "「……」",
"336000122_27": "「わからんでもないが、その心配は無用だ。\\n あたしと先輩がこのバカを人にさせるもんか」",
"336000122_28": "「だよな、先輩」",
"336000122_29": "「無論だとも」",
"336000122_30": "「……」",
"336000122_31": "(ここに居並ぶ全員が、1人で飛び出しかねないのだが、\\n 今はそのような野暮を口にする時では……",
"336000122_32": "「――各員、それぞれの役割は把握したなッ!?\\n ここからが反撃だッ 頼んだぞッ」",
"336000122_33": "「了解ッ!(デスッ!)」"
}

View file

@ -0,0 +1,30 @@
{
"336000131_0": "「せいッ! はッ! ――ふんッ!」",
"336000131_1": "「わたしたちの務めは遊撃……。\\n ――できるだけ素早く、できるだけ多くの敵をッ」",
"336000131_2": "「これ以上、誰も傷つけさせないためにッ!」",
"336000131_3": "「災禍の中心はさらに奥か。\\n くそッ、どんどん数が増えていきやがるッ」",
"336000131_4": "「お怪我はありませんかッ!?」",
"336000131_5": "「助かったよ……。\\n 突然あいつらに襲われて……」",
"336000131_6": "「すぐに発令所の方へ避難してください」",
"336000131_7": "「向こうにもう敵はいないデスッ!」",
"336000131_8": "「ああ、ありがとう。\\n ――君たちも気をつけてくれッ」",
"336000131_9": "「マリアさんッ! そっちは――」",
"336000131_10": "「……遅かったわ。ここにはもう……」",
"336000131_11": "「――ッ!? そんな……」",
"336000131_12": "「……他をあたりましょう。\\n まだ、助けられる人がいるはずよ」",
"336000131_13": "「避難状況……、芳しくありませんね」",
"336000131_14": "「ああ、既にかなりの被害が出ているか……」",
"336000131_15": "「司令ッ!\\n もしかしたら、敵の侵入方法がわかったかもしれませんッ」",
"336000131_16": "「艦内へのッ!?」",
"336000131_17": "「そうですッ!」",
"336000131_18": "「通常とは異なる反応のため、アラートが作動しなかったのですが、\\n ギャラルホルンに起動の痕跡が見られますッ」",
"336000131_19": "「ギャラルホルンだとぉッ!」",
"336000131_20": "「行かせないッ! 行かせるものかッ!!\\n この先のみんなが逃げ出せるまで――」",
"336000131_21": "「俺の命で、1秒でも2秒でも時間稼ぎができるなら――\\n 眼鏡のあの子が、少しでも助かる確率が上がるなら――」",
"336000131_22": "「――ぐッ、がはッ!\\n ここまで、か…… 嫌だよ、だけど、それで――」",
"336000131_23": "「おおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!」",
"336000131_24": "「大丈夫ですかッ!?」",
"336000131_25": "「助かった……、俺のことじゃない――\\n この向こうに、非戦闘員たちがたくさんいて……」",
"336000131_26": "「間もなく、わたしたちの後方から掃討班が駆けつける。\\n だからもう安心だ。男の顔で胸を張れ」",
"336000131_27": "「その頑張りのクライマックスに、\\n あたしら遊撃班が花を添えてやる。特等席にて観ていきなッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"336000141_0": "「……ギャラルホルン……」",
"336000141_1": "「馬鹿なッ!? 敵はギャラルホルンを遡行してッ!?\\n いや、こちらから出向けるのなら、あちらからもッ」",
"336000141_2": "「やはり敵は、S.O.N.G.の壊滅を目論んで――」",
"336000141_3": "「――違うッ!\\n そのつもりなら爆薬ひとつ投げ込めば事足りるはずッ」",
"336000141_4": "「……」",
"336000141_5": "「そうかッ、敵は何かを求めて……、\\n ここにしかない何かを――ッ」",
"336000141_6": "「ここにしかない異端技術を――\\n シンフォギア・システムの秘密をッ」",
"336000141_7": "「――翼ァッ!」",
"336000141_8": "「なるほど、敵の目的はシンフォギア・システム……。\\n なのに、こちらに直接手を出してこないということは――」",
"336000141_9": "「本部電算室ッ! そこに記録された\\n ありとあらゆるシンフォギアのデータを狙って――」",
"336000141_10": "「翼さんッ! クリスちゃんッ!\\n 電算室の傍ッ、あそこに――ッ」",
"336000141_11": "「……」",
"336000141_12": "「S.O.N.G.本部を強襲し、職員らを害した――\\n この一連の狼藉は、お前の仕業かッ」",
"336000141_13": "「……」",
"336000141_14": "「おい、なんとか答えやがれッ!\\n 今の相場、<ruby=ちんもく>金</ruby>よりも<ruby=ゆうべん>銀</ruby>の方が価値は高いぞ?」",
"336000141_15": "「賊心より産まれ這う、口縄の蠢きよ……」",
"336000141_16": "「ずっと巨大で……、\\n さらに炎を纏わせた怪物を――」",
"336000141_17": "「ハッ、姿を隠してみたけれど、声はずいぶんと可愛らしい……。\\n 中身はオンナか それもあたしらと大差ない――」",
"336000141_18": "「怒涛せよ、アングィスマリシアスッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,7 @@
{
"336000151_0": "「戦ってる隙に――見失うなんてッ!」",
"336000151_1": "「だけど、行先はまるわかりなんだよッ!」",
"336000151_2": "「目指すは、本部最奥にて管理しているギャラルホルンッ!\\n そこより侵入したのなら、きっとそこから――」",
"336000151_3": "「いたッ!」",
"336000151_4": "「いかなる<ruby=へび>羽々</ruby>にて阻もうと、震えて怖じる剣に非ずッ!\\n 目にもの見よッ、この身は絶刀ッ、天羽々斬ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,51 @@
{
"336000152_0": "「そこまでだッ!」",
"336000152_1": "「足止めにすらならないなんて。\\n でも、目的は果たしてる。ここに用はもう無いの」",
"336000152_2": "「お目当てのデータは、とっくの昔にというわけかッ!」",
"336000152_3": "「だったらなおのこと、行かせるわけにはッ!」",
"336000152_4": "「数を頼りにッ!\\n だが雪音、深淵の竜宮の時のように――」",
"336000152_5": "「あの子との約束だッ、やってやらああッ!」",
"336000152_6": "「頃合いだ。今のうちに――ッ!」",
"336000152_7": "「あいつッ、ギャラルホルンを使ってッ!?」",
"336000152_8": "「逃がすわけにはああああッ!」",
"336000152_9": "「――掴んだッ!\\n だけど、ギャラルホルンに引きずり込まれてえええッ」",
"336000152_10": "「くッ!? 放せッ!」",
"336000152_11": "(――えッ!? マントの下のこの服って――)",
"336000152_12": "「敵の攻撃が逸れて――ギャラルホルンにッ!?」",
"336000152_13": "「この光は、何が起こってやがるッ!」",
"336000152_14": "「立花、危険だッ! そいつから手を放せッ!」",
"336000152_15": "「だけどそれじゃ、に、逃げられちゃう……ッ!」",
"336000152_16": "「ならば……雪音ッ!\\n 立花を掴め。引き戻すぞッ」",
"336000152_17": "「ああッ!」",
"336000152_18": "「<size=40>う……あああああああ――ッ!?</size>」",
"336000152_19": "「全ての不明敵性体、活動を停止。\\n その後に自壊を確認しています……」",
"336000152_20": "「……」",
"336000152_21": "「ようやく落ち着いたみたいね。",
"336000152_22": " だけど――」",
"336000152_23": "「ええ、こちらの被害は甚大です」",
"336000152_24": "「さらには……、遊撃班の3人が\\n 襲撃者を追う形でギャラルホルンの中へと消えてしまった」",
"336000152_25": "「……」",
"336000152_26": "「すぐに追いかけるデスよッ!」",
"336000152_27": "「わたしたちも、敵が逃れた並行世界にッ!」",
"336000152_28": "「それが……できないんです……」",
"336000152_29": "「え……どうしてッ!?」",
"336000152_30": "「ギャラルホルンが、\\n 機能不全を起こしてしまっているようで」",
"336000152_31": "「現在、並行世界に渡ることができない状態です」",
"336000152_32": "「向こうに行くことも、\\n 向こうから帰ってくることもできないの」",
"336000152_33": "「……はい」",
"336000152_34": "「まさか、壊れたなんてことは……」",
"336000152_35": "「少なくとも、外的な損傷は見受けられませんが、\\n ……詳しいことはまだわかりません」",
"336000152_36": "「ギャラルホルンのすぐそばで戦闘が行われたため、\\n なんらかの負荷を受けてしまった影響と思われます」",
"336000152_37": "「……」",
"336000152_38": "「……」",
"336000152_39": "「ったく……、やるべきことが山積みだな。\\n だったら消沈している暇などあるものかッ」",
"336000152_40": "「……弦十郎さん……」",
"336000152_41": "「動ける者は、負傷者の搬送と本部復帰の誘導を。\\n 陣頭の指揮は、緒川――頼まれてくれるか」",
"336000152_42": "「了解しました」",
"336000152_43": "「エルフナインくんは引き続き\\n ギャラルホルンの調査を行ってくれ」",
"336000152_44": "「全力を尽くします」",
"336000152_45": "「いずれの並行世界に投げ出されようと、\\n 必ず人は見つけ出す――救い出すッ」",
"336000152_46": "「その時が来るまで\\n 装者各員は傷を癒し、身体を休めておくんだッ」",
"336000152_47": "「わかりましたッ、寝ますッ!\\n 人分寝て、備えますッ」",
"336000152_48": "「寝るデスよおおおおッ!\\n 気合いを入れて、寝てやるデスよおおおッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,11 @@
{
"336000211_0": "メックヴァラヌス",
"336000211_1": "「――起きろッ、目を覚ませ、立花ッ!」",
"336000211_2": "「う……」",
"336000211_3": "「いつまで寝こけてやがるッ、敵だッ!\\n すっかり敵に囲まれてッ」",
"336000211_4": "「……敵?\\n あの、――炎を纏った正体不明の……ッ」",
"336000211_5": "「違う――、ノイズの、群れ?\\n 何が……、どうなって……」",
"336000211_6": "「呆けるなッ、立花ッ!」",
"336000211_7": "「さっさとこっちを手伝いやがれッ!」",
"336000211_8": "「――は、はいッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,35 @@
{
"336000212_0": "「さっきまで、\\n S.O.N.G.の本部で戦っていたはずなのに……」",
"336000212_1": "「ここって――」",
"336000212_2": "「だな。リディアン音楽院だ。\\n しかも、フィーネに滅茶苦茶される前の……」",
"336000212_3": "「恐らくわたしたちは、\\n ギャラルホルンの輝きに飲み込まれて……」",
"336000212_4": "「どこかの並行世界に\\n 投げ出されたとみて間違いなさそうだな」",
"336000212_5": "「いまだノイズが存在する、並行世界――」",
"336000212_6": "「でも、いつもみたいに元の世界に帰るための\\n 帰還ゲートが見当たりません……ッ」",
"336000212_7": "「ゲートがッ!?」",
"336000212_8": "「見当たらないといえば、\\n わたしたちが意識を失った隙にあの襲撃者の姿も――だな」",
"336000212_9": "「トドメも刺さずにか?\\n ハッ、帰れないあたしらに、随分お優しいことで」",
"336000212_10": "「……」",
"336000212_11": "「そうだッ! さっきの交戦で、\\n 襲撃者のマントの下がチラリと見えたんです」",
"336000212_12": "「マントの下? 中身の事か?」",
"336000212_13": "「うん……、あれは間違いなく――\\n わたしたちの通う、私立リディアン音楽院の制服だった」",
"336000212_14": "「リディアンのッ、制服ぅッ!?」",
"336000212_15": "「旧校舎ということは、地下に二課の施設があるかもしれない。\\n まさか、あの敵は――」",
"336000212_16": "「――しッ、靴音だッ!\\n 誰かが近づいてくるッ」",
"336000212_17": "「動くなッ! 侵入者どもッ!\\n 発砲の許可は下りているッ」",
"336000212_18": "「もしかして、この黒服さんたちは――」",
"336000212_19": "「我々は、特異災害対策機動部二課ッ!\\n 速やかに身に纏った武装を解除するんだッ」",
"336000212_20": "「本部ッ、聞こえますか、本部ッ!\\n イズ反応の検知地点にて、不審人物を発見ッ」",
"336000212_21": "「指示をお願いしますッ!」",
"336000212_22": "「指示も何も、豆鉄砲でどうにかできるあたしらじゃないぞ」",
"336000212_23": "「――くッ、どうすれば……」",
"336000212_24": "「どうにかするわよ」",
"336000212_25": "「この声――、まさかッ!?」",
"336000212_26": "「来てくれたのかッ!」",
"336000212_27": "「みんな、お待たせッ!」",
"336000212_28": "「そちらの方々が、二課敷地内への侵入者ですか?」",
"336000212_29": "「へぇ、面白そうなの纏ってるじゃない」",
"336000212_30": "「な、なんで、みんながここに……」",
"336000212_31": "「だけど、その輝きは――\\n 悪の手先に、似合わないッ」",
"336000212_32": "「行くわよッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,17 @@
{
"336000221_0": "「――メック……」",
"336000221_1": "「――ヴァラヌス……」",
"336000221_2": "「うえええええッ!?\\n ど、どういうことおおおおおッ」",
"336000221_3": "「リディアンの隠された目的のひとつに、\\n 適合者の選出がある……」",
"336000221_4": "「つまり、あたしらのいないこっちの世界では、\\n あいつらが装者として――」",
"336000221_5": "「ごちゃごちゃ言わない、パチモン三馬鹿ッ!」",
"336000221_6": "「――ッ!?」",
"336000221_7": "「パチモンなんかじゃないッ!\\n ぶっ飛びのオリジナリティ、シンフォギアだッ」",
"336000221_8": "「あ、三馬鹿ってのは否定しないんだ?」",
"336000221_9": "「断固否定させてもらうッ!」",
"336000221_10": "「機密の機密ゆえに、著作権保護されてない\\n あたしたちのメックヴァラヌスをパチるなんて――」",
"336000221_11": "「ホントッ、許せないッ!」",
"336000221_12": "「え? 怒りの矛先、そこであってるのでしょうか?」",
"336000221_13": "「む、向かって来るよッ!\\n どうすれば――、感情が追いつかないッ本音」",
"336000221_14": "「これより、メックヴァラヌス盗用裁判を開廷するッ!\\n 即、言い渡す、私情にまみれた判決は――ッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,56 @@
{
"336000222_0": "「勝ったな」",
"336000222_1": "「っていうか、弱ぇ」",
"336000222_2": "「……逆転された……、裁判に……」",
"336000222_3": "「随分と……、舐められたものです……。\\n メックヴァラヌスを相手に鼻歌混じりだなんて……」",
"336000222_4": "「違うよテラジ……。\\n 彼女たち、鼻歌なんかじゃなく本意気で唄ってた……」",
"336000222_5": "「まさかまさかの、本気の舐めプ?\\n 伝え聞く、全力の手加減って、そういう――」",
"336000222_6": "「たとえ手加減だろうと、相手の全力には全力で……。\\n こちらの全力――『モジュール』さえ解除されていたら……」",
"336000222_7": "「悔しさはわかりますが、\\n そろそろお話させていただけないでしょうか」",
"336000222_8": "「くッ、『お話』とは一体何を指す隠語なのかッ!?\\n ああ、見るからに凶猛な黄色い子が、間合いを詰めて……」",
"336000222_9": "「メックヴァラヌスを……、竜姫たちを護るんだ……。\\n 夷狄の走狗に国の宝を踏み躙らせるものかッ」",
"336000222_10": "「俺たちに正義と勇気を教えてくれたちっさい人を……。\\n 今度はこの手で助けるんだッ」",
"336000222_11": "「うおおおおおおおおおおおおッ!\\n やらいでかああああああああッ」",
"336000222_12": "「シヴァよッ、ウォーレン・マーフィ師父よッ、照覧あれッ!\\n 通信講座が修了したばかりのシナンジュにて俺たちが――」",
"336000222_13": "「影縫い」",
"336000222_14": "「か、身体が……」",
"336000222_15": "「動きを封じる対人戦技だ。\\n いいかげん状況を前に進めたくてな」",
"336000222_16": "「……あの」",
"336000222_17": "「何よ……トドメでも刺すつもり?」",
"336000222_18": "「ううん、手をとって」",
"336000222_19": "「え……?」",
"336000222_20": "「わたしたちは、戦いに来たんじゃないんです。\\n だから、攻撃してごめんなさい」",
"336000222_21": "「……」",
"336000222_22": "「お、おいッ! ギアを解いたら――ッ!」",
"336000222_23": "「大丈夫。ここは立花に任せるんだ」",
"336000222_24": "「もしよかったら、お話を聞いてくれませんか?」",
"336000222_25": "「大切な人が気づかせてくれたんです。\\n 武器を向けてじゃなく、こうしてお花みたいに手を開いて……」",
"336000222_26": "「あんた、なんなの……?」",
"336000222_27": "「わたしは、立花響。\\n あなたたちの――友達。友達になりたいんだ」",
"336000222_28": "「…………友達?」",
"336000222_29": "「――ったく、いつもながらにヒヤヒヤさせる……」",
"336000222_30": "「立花に付き合うのは、並大抵の覚悟では済まないな」",
"336000222_31": "「う、動けるッ! 動けるようになったぞッ!\\n 影を縫い留めていた、小太刀が消えると……」",
"336000222_32": "「……」",
"336000222_33": "「……」",
"336000222_34": "「……」",
"336000222_35": "「……お話、ダメ?」",
"336000222_36": "「わかりました。降参いたします。\\n 敗者はおとなしく、勝者の言うことに従います」",
"336000222_37": "「って、なんであんたが答えてるのッ!?」",
"336000222_38": "「悪い人たちには思えなかったので……」",
"336000222_39": "「話をするのは構わないけど、\\n 込み入った内容なら、代行と直でしてもらえないかな」",
"336000222_40": "「――代行?」",
"336000222_41": "「うん。あたしたちの上長で司令代行、凪景義(なぎ かげよし)。\\n 通称――さなぎマン」",
"336000222_42": "「わーおッ、失敬なッ! <ruby=ボキ>僕</ruby>はそんなあだ名でも、\\n ましてや司令代行などというまだるっこしい官職でもないッ」",
"336000222_43": "「特異災害対策機動部二課、期待の新司令――\\n 凪景義と覚えてくれたまえッ」",
"336000222_44": "「わたしは、風鳴翼――\\n わたしたちに交戦の意志はなく、協力を仰ぎたく参上した」",
"336000222_45": "「――カ、カザナリッ!?」",
"336000222_46": "「あ、声が裏返った」",
"336000222_47": "「時々、ああなるんだよね」",
"336000222_48": "「何か、おかしなことでも?」",
"336000222_49": "「いや、知らなかったこととはいえ、\\n こちらこそ失礼しました。早速本部へと案内いたします」",
"336000222_50": "「ほれ、黒服ども。\\n そして竜姫の人も、粗相のないようにな」",
"336000222_51": "「なんだ? 突然しおらしくなりやがった。\\n それにしても、急展開に次ぐ急展開だな」",
"336000222_52": "「でもこれで、ようやく話ができそうだね」",
"336000222_53": "「2人とも気を抜くな――\\n この先もきっと伏魔殿。鬼が出るか蛇が出るか……」"
}

View file

@ -0,0 +1,64 @@
{
"336000231_0": "「しかしなんと言ったものか……。\\n なかなかに趣きある人物が司令なのだな……」",
"336000231_1": "「司令代行ね。本来の司令は病気療養中だからさ」",
"336000231_2": "「はい。全身に水虫が広がったらしく……」",
"336000231_3": "「間が悪いな。話がしたいと言ったのはこっちだが、\\n 正直嫌な予感しかしない……」",
"336000231_4": "「ま、どんなやつかは、実際会ってみればわかるか。\\n あたしは雪音クリス。よろしく頼む」",
"336000231_5": "「こっちもちゃんと名乗ってなかったわね。\\n あたしは板場弓美。そっちが安藤創世と寺島詩織よ」",
"336000231_6": "「やっぱりッ!」",
"336000231_7": "「やっぱり……?\\n どこかでお会いしていましたでしょうか」",
"336000231_8": "「……今は気にしないでくれ。\\n その辺の事情も、おいおい説明するから」",
"336000231_9": "「説明――、うん、どんな事情があってあそこにいたのか、\\n 司令代行のところに着いたらしっかり説明してほしいな」",
"336000231_10": "「もちろんだ。\\n にわかには、信じられないかもしれないが……」",
"336000231_11": "「弓美さんは、突飛なアニメを見ていらっしゃいますので、\\n 多少のことでは動じたりしませんわ」",
"336000231_12": "「そうよッ! あたしは鍛えているからねッ!」",
"336000231_13": "「――って、なんであんたが言うの?」",
"336000231_14": "「よくも、特異災害対策機動部二課を率いる<ruby=ボキ>僕</ruby>を謀ったなッ!」",
"336000231_15": "「調べさせてもらったが、\\n 風鳴の家に翼という名の人物は存在していないッ」",
"336000231_16": "「……」",
"336000231_17": "「この短時間で、身辺調査を……」",
"336000231_18": "「昔からキーワード検索とか、\\n web上のリンクを辿るとか得意だもんね、代行は……」",
"336000231_19": "「検索とかリンクだとかではないッ! ハッキングだッ!\\n データベースに侵入し、個人情報を覗かせてもらったんだッ」",
"336000231_20": "「それはそれで、犯罪的というか変態的というか」",
"336000231_21": "「ビッグネームをちらつかせれば、\\n うぶな<ruby=ボキ>僕</ruby>が怯むとでも思ったようだが、そうはいかんッ!」",
"336000231_22": "「こうなったら、全部洗いざらい吐いてもらうッ!\\n まず、<ruby=チミ>君</ruby>たちはどうやって二課敷地内に侵入したッ!?」",
"336000231_23": "「仰陽館女学院からの出入り口は、\\n すべて厳重なセキュリティが作動しているはずなのにッ」",
"336000231_24": "「仰陽館女学院ッ!?」",
"336000231_25": "「ここって、リディアン音楽院の地下じゃないのか?」",
"336000231_26": "「何を驚いているッ!?」",
"336000231_27": "「特異災害対策機動部二課は、\\n 仰陽館女学院の地下に位置する隠し砦ッ」",
"336000231_28": "「特異災害ノイズに対抗しうる技術――\\n メックヴァラヌスの秘密を探りにやってきたのだろうッ」",
"336000231_29": "「……先輩……」",
"336000231_30": "「ああ、そろそろ頃合いだな」",
"336000231_31": "(ごくり)",
"336000231_32": "「……信じていただけるかはわかりませんが、\\n 順を追ってお話ししましょう」",
"336000231_33": "「許可する。さっさと話したまえ」",
"336000231_34": "「……こいつ、いちいち気に障る話し方だな……」",
"336000231_35": "「発端はわたしたちの所属する組織に、\\n 予期せぬ襲撃者が現れたことでした――」",
"336000231_36": "「――そうして、その襲撃者を追って、わたしたちは\\n 並行世界を渡り、事故に近い形でこの場所に出現したのです」",
"336000231_37": "「そうなんですッ!\\n それでその襲撃者が、リディ――」",
"336000231_38": "「もがッ!?」",
"336000231_39": "「<size=25>……それは流石に伏せとけ。\\n 襲撃者と、この世界の二課との関係もわからないからな</size>」",
"336000231_40": "「<size=25>う、うん……</size>」",
"336000231_41": "「無数に存在する並行世界ッ!?\\n メックヴァラヌスに比肩するシンフォギアッ」",
"336000231_42": "「夢があるッ! だがリアリティは欠片も無いッ!\\n つくならもっとうまい嘘にするべきではないかねッ」",
"336000231_43": "「おおかた、どこかの国の特務機関所属で、\\n メックヴァラヌスの秘密を奪いに来たのだろうッ」",
"336000231_44": "「特異災害ノイズに対して唯一有効なメックヴァラヌス。\\n これこそ我が国の威光を世界に知らしめる秘密兵器なのだから」",
"336000231_45": "「だーかーらーッ!\\n 唯一じゃないんだよ、メックヴァラヌスはッ」",
"336000231_46": "「1つはっきりしているのは、\\n わたしたち竜姫が、彼女たちに敗北したという事実です」",
"336000231_47": "「悔しいけれど、それくらい強力な力を持っているなら……、\\n メックヴァラヌスの技術を奪いには来ないんじゃないかな」",
"336000231_48": "「<ruby=チミ>君</ruby>たちまで、<ruby=ボキ>僕</ruby>の言うことが聞けないのか――」",
"336000231_49": "「代行、あたしは彼女たちを信じようと思う」",
"336000231_50": "「――なんともはやッ!?」",
"336000231_51": "「さっきのあんたたち――\\n アニメみたいで、ちょっとカッコ良かった」",
"336000231_52": "「戦闘の強さも、そのあとの優しさも。\\n ……だから、あたしは信じてみることにしたんだ」",
"336000231_53": "「殴り合ってわかり合うなんて、アニメかねッ!?」",
"336000231_54": "「アニメじゃないッ!\\n 本当のことだよ。――だよね」",
"336000231_55": "「信じてくれたんだ……」",
"336000231_56": "「その話、儂も信じよう」",
"336000231_57": "「――ッ!?」",
"336000231_58": "「――あわわわッ!?\\n あ、あなたは……ッ」",
"336000231_59": "「鬼よりも、蛇よりも――\\n 潜んでいやがったな……伏魔殿にはとんでもないのが……」",
"336000231_60": "「――訃堂様ッ!」",
"336000231_61": "「いかにも、儂である」"
}

View file

@ -0,0 +1,85 @@
{
"336000241_0": "「……」",
"336000241_1": "「<size=25>風鳴訃堂――あたしらの世界では、\\n いまだ影響力を発揮する日本のフィクサー……</size>」",
"336000241_2": "(頭では理解できる……別人だ……。\\n それでも――お祖父様の目に射竦められると……",
"336000241_3": "「よーく来たのう、お嬢さん方ッ!」",
"336000241_4": "「……」",
"336000241_5": "「……ええッ!?」",
"336000241_6": "「いやいや、申し訳ない。\\n 凪くんが失礼な態度を取ってしまったようで」",
"336000241_7": "「並行世界……確かに、にわかには信じがたい話ではあるが、\\n お嬢さん方が嘘を言っているとも思えんッ」",
"336000241_8": "「客人として、丁重にもてなしをしようぞ」",
"336000241_9": "「なんだか、すっごく優しいよッ!?」",
"336000241_10": "「お、おいッ、スゲェぞ並行世界ッ!?\\n ギャラルホルンもたまにはいいことしてくれるッ」",
"336000241_11": "(ぽかーん)",
"336000241_12": "「フォッフォッフォ……」",
"336000241_13": "「おじいちゃんッ!\\n おじいちゃんがなんでここにッ」",
"336000241_14": "「いつも、学院の草花の\\n お手入れをしてくださっていましたよね」",
"336000241_15": "「うん。\\n 学院の理事長さんだと思っていたけど……」",
"336000241_16": "「き、気安いぞッ!\\n 仰陽館女学院の理事長とは仮の姿――」",
"336000241_17": "「このお方こそ、特異災害対策機動部二課の終身名誉司令ッ!\\n 風鳴訃堂様であるッ」",
"336000241_18": "「<size=40>ええええええええッ!?</size>」",
"336000241_19": "「<size=40>ええええええええッ!?</size>」",
"336000241_20": "「だって、おじいさんはいつも弓美さんの\\n アニメの話に付き合ってくれますわよッ」",
"336000241_21": "「どんな話でも、優しく聞いてくれるよね」",
"336000241_22": "「おじいちゃんはすごいんだよッ! なんと、\\n あの『電光刑事バン』のリアルタイム世代なんだからッ」",
"336000241_23": "「フッ、だてに長生きはしとらんからのう」",
"336000241_24": "「って、コラーッ! 何を楽しく盛り上がっているのだッ!?\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>だって訃堂様とそんなに話したことないのにッ!」",
"336000241_25": "「すまんすまん。\\n 儂が身分を隠して学院に遊びに行っていたのが悪かった」",
"336000241_26": "「前途ある若者を応援するためには、\\n 生徒たちの自然な顔を知っておきたくてのう」",
"336000241_27": "「まさか、おじいさんが二課の司令だったなんて――\\n ナイスですッ」",
"336000241_28": "「今はただの名誉職にすぎん。\\n これまで通り、気軽に声をかけておくれ」",
"336000241_29": "「ありがとう、おじいちゃんッ!」",
"336000241_30": "「ぬううううううん」",
"336000241_31": "「……」",
"336000241_32": "(……落ち着け……。\\n お祖父さまと姿形は同じでも、違う人物だ……",
"336000241_33": "(……天・元・行・躰・神・変・神・通・力……。\\n 平常心だ……平常心を保たねば……",
"336000241_34": "「翼さん、だいぶ葛藤してるみたいだね……」",
"336000241_35": "「ここまで性格が違うとな……。\\n 今は、そっとしておくにかぎる」",
"336000241_36": "「さて、並行世界からのお客人方。\\n 儂らに接触してきた目的を教えていただこうかな」",
"336000241_37": "「……」",
"336000241_38": "「わたしたちの世界から盗まれた情報を取り戻し、\\n わたしたちの世界へと無事に帰ることです」",
"336000241_39": "「ふむ。奪還と帰還――というわけか。\\n ならばその目的、我々も協力しようではないか」",
"336000241_40": "「きょ、協力ッ!?」",
"336000241_41": "「左様」",
"336000241_42": "「わたしたちの話、信じてくれたんですねッ!」",
"336000241_43": "「話を信じたわけではない。竜姫を殺さなんだ君たちを信じた。\\n 憎むな、殺すな、赦しましょうと昔から言うようにな」",
"336000241_44": "「そこまで物わかりがいいと、\\n 逆に裏があるんじゃないかって思えてくるんだが……」",
"336000241_45": "「ふむ、本心だが、下心までは隠せなんだか……。\\n その通り。儂は協力に対して見返りを期待しておる」",
"336000241_46": "「見返り……とは?」",
"336000241_47": "「この世界には特異災害――ノイズが出現する。\\n お嬢さん方はご存じかの」",
"336000241_48": "「はい。わたしたちの世界にもノイズは存在しましたし、\\n この世界でもすでに相対しています」",
"336000241_49": "「そうであったか。であれば話は早い」",
"336000241_50": "「メックヴァラヌスとシンフォギア――\\n 共に並び立ち、イズの脅威よりこの国を守ってほしい」",
"336000241_51": "「儂はこの国での特異災害による被害を無くしたい。\\n そのためには一時的でもいい、その力を貸してはくれぬか」",
"336000241_52": "「……あたしたちからも、お願い。\\n シンフォギアが協力してくれれば、きっとみんなを護れる……」",
"336000241_53": "「わたしたちは、1人でも多くの人を助けたいんです」",
"336000241_54": "「ずっととは言わない。ここにいてくれる間だけでも――\\n 一緒に戦ってくれないかな」",
"336000241_55": "「翼さん……、クリスちゃん……。\\n わたしからも――」",
"336000241_56": "「……みんなの明日を、救いたいんだ」",
"336000241_57": "「……わかった。\\n こっちの目的に協力してくれるなら、その分くらいは働くさ」",
"336000241_58": "「人を護るのが、シンフォギア装者の責務。\\n その信念は、いかなる世界に在ろうと揺るぎはしない」",
"336000241_59": "「……ありがとうッ!」",
"336000241_60": "「心強いですわ」",
"336000241_61": "「本当に助かるよ。\\n よろしくね」",
"336000241_62": "「ありがとう、装者たちよ。\\n さしあたって、滞在中に必要なものはこちらで用意しよう」",
"336000241_63": "「いい人揃いで、本当に良かった」",
"336000241_64": "「<size=25>バカ、まだ完全に信用すんな</size>」",
"336000241_65": "「<size=25>――え?</size>」",
"336000241_66": "「<size=25>まずはこうして接触することで、\\n さらなる情報を引き出すんだよ</size>」",
"336000241_67": "「<size=25>恐らくは向こうもその魂胆だろうな</size>」",
"336000241_68": "「ちょ、ちょっと待ってくださいッ!」",
"336000241_69": "「凪くん、どうした?」",
"336000241_70": "「今日までメックヴァラヌスだけでやってきましたッ!\\n 何者とも知れぬポッと出などアテにしなくても……」",
"336000241_71": "「ならば、凪くん。彼女らと共に戦い、\\n 信頼に足る者たちか自身の目で見極めてみるといい」",
"336000241_72": "「はううッ!\\n なんで<ruby=ボキ>僕</ruby>がッ!?」",
"336000241_73": "「そりゃ、あんたが二課の司令代行だからでしょ」",
"336000241_74": "「立場が立場ですものね」",
"336000241_75": "「頑張ってね、代行」",
"336000241_76": "「な、納得いきませんッ!\\n ご再考をッ ご再考をお願いしたくッ」",
"336000241_77": "「……む、もうこんな時間になっておったか」",
"336000241_78": "「儂は失礼させてもらおう。\\n 花に水をあげなくてはいけないからのう」",
"336000241_79": "「ふ、訃堂様……?」",
"336000241_80": "「凪くん、あとはよろしく頼むッ!\\n 客人たちには、失礼のないようにの」",
"336000241_81": "「……とほほ……。\\n なんで、こんなに厄介事が次から次へと……」",
"336000241_82": "「――さて、どう動いてみたものか」"
}

View file

@ -0,0 +1,55 @@
{
"336000311_0": "私立仰陽館女学院",
"336000311_1": "「非常に不本意ではあるが、\\n これより<ruby=チミ>君</ruby>たちのことは客人として扱わせてもらう」",
"336000311_2": "「ただし、管理者である<ruby=ボキ>僕</ruby>の目が届くよう、\\n 竜姫と同じように生活してもらうからそのつもりで。いいね」",
"336000311_3": "「いいも悪いも、つまりどういうことなんだ?」",
"336000311_4": "「仰陽館女学院の生徒として過ごし、\\n 寝泊りは学生寮でしてもらうと理解したまえ」",
"336000311_5": "「わたしたちが学院の生徒にッ!? なにゆえッ!?」",
"336000311_6": "「代行は、仰陽館女学院の校長も\\n 兼任していらっしゃいますから」",
"336000311_7": "「そっちも代行だけどね。\\n 管理下に置くつもりだとしたら、都合がいいんじゃないかな」",
"336000311_8": "「いろいろ気になるが仕方がない。\\n 元の世界の生活と、それほど変わらないのが救いだな」",
"336000311_9": "「わたしはすでに卒業した身……」",
"336000311_10": "「つまりはまた、\\n 翼さんの制服姿が見られるってことですよねッ」",
"336000311_11": "「今さら面映ゆいを通り越し、\\n 身体の細胞たちが悲鳴を上げるように拒絶しているのだが……」",
"336000311_12": "「映像作品の種類によっては、30代40代を過ぎても、\\n 学生服に袖を通して演じる俳優さんがいらっしゃいます」",
"336000311_13": "「果たして――それはそれで、\\n わたしへの説得になっているのか甚だ疑問であるのだが……」",
"336000311_14": "「ナイスです」",
"336000311_15": "「何を楽しそうにしている。\\n 学院編入の手続きや準備は済ませているのかねッ」",
"336000311_16": "「そんなに簡単にできるわけないでしょ?\\n うるさいのは放っておいて、次は学生寮に案内しちゃうね」",
"336000311_17": "「この部屋のつくりッ!\\n 何もかもみな懐かしいッ」",
"336000311_18": "「竜姫も装者も管理下にあるとはいえ、腐ってもここは女子寮。\\n 盗聴器とかは無いから安心していいよ」",
"336000311_19": "「え、盗聴器ッ!?」",
"336000311_20": "「元々が政府お抱えのハッカーだからなのでしょうか……。\\n 代行は人のプライバシーを覗きたがるところがありまして……」",
"336000311_21": "「変態だ……人の上に立ちたがる変態がいる……」",
"336000311_22": "「まあ、実際そんなだったら、\\n とっくの昔にあたしたちが爆発四散させてるから、安心して」",
"336000311_23": "「不安しかないなッ、この世界はッ!」",
"336000311_24": "「いろいろ不慣れは慣れるからさ。\\n とりあえず後は任せた」",
"336000311_25": "「わたしたちも、一旦、自室に失礼いたします」",
"336000311_26": "「何かあったら声かけてねー」",
"336000311_27": "「思いがけない助け舟ってのは、\\n 実際、思いがけないところから出港してくるんだな」",
"336000311_28": "「祖父と思しき見知らぬ老人のおかげで、\\n 存外簡単に協力を得ることができたわけだが……」",
"336000311_29": "「どっと疲れた」",
"336000311_30": "「確かに。並行世界の同じ顔と向き合うよりも、\\n ずっと心がすり減ったかもしれない……」",
"336000311_31": "「その甲斐あって、雨風凌げる天井と壁以外に――\\n 新しい情報もいくつか入手できました」",
"336000311_32": "「この世界にわたしたちが存在しないばかりか、\\n 二課の構造、構成も大きく異なっている……」",
"336000311_33": "「さらに――資料と手渡されたファイルによると、\\n イズの自然発生数は、あたしらの世界とは比べ物にならない」",
"336000311_34": "「ざっと計算して、3794倍」",
"336000311_35": "「数字がややこしくてよくわからないけれど、\\n わたしたちの協力が必要なのはよくわかった」",
"336000311_36": "「二課の隠れ蓑――外殻がリディアンでないところから、\\n 歌を力に変える櫻井理論が存在しないとも考えられるな」",
"336000311_37": "「そんな環境で完成したのが――メックヴァラヌス。\\n 竜姫と呼ばれる彼女たちが身に纏う兵器ときた」",
"336000311_38": "「……」",
"336000311_39": "「制服に着替えてどしたの? クリスちゃん?」",
"336000311_40": "「リディアンと同じ、仰陽館女学院の制服……。\\n 兵器を纏うあの子たちが通う学校――管理する組織……」",
"336000311_41": "「――って、まさかッ!?」",
"336000311_42": "「ダ、ダメだよ、クリスちゃんッ!\\n その先を簡単に考えちゃうのはッ」",
"336000311_43": "「異なるとはいえ、この世界に二課が存在しているのなら、\\n ギャラルホルンを保有していてもおかしくはない」",
"336000311_44": "「翼さんまでッ!?」",
"336000311_45": "「案ずるな、立花。\\n 彼女たちへの疑念ではなく、あくまでも可能性を考えている」",
"336000311_46": "「……」",
"336000311_47": "「もしも本当に二課がギャラルホルンを保有しているのなら、\\n わたしたちが元の世界に帰る手段もまた、彼らの手に……」",
"336000311_48": "「あたしたちの……」",
"336000311_49": "「帰る手段も……」",
"336000311_50": "「そうだ」",
"336000311_51": "「わたしたちの世界から盗まれた情報を取り戻し、\\n わたしたちの世界へと無事に帰るために必要なものは――」",
"336000311_52": "「全部ここに揃っているかもしれないということだ」"
}

View file

@ -0,0 +1,101 @@
{
"336000321_0": "「はい。どうぞ」",
"336000321_1": "「あ、ばっちり似合ってる」",
"336000321_2": "「確か、あちらの世界でも同じデザインの制服だったとか……。\\n お似合いなのは、そのせいだからでしょうか」",
"336000321_3": "「どう? 眠れた?\\n 深夜アニメを見てたりで、寝不足だったりしていない」",
"336000321_4": "「おかげさまで、朝までグッスリさせてもらった」",
"336000321_5": "「申し訳ありません。風鳴さんの制服――\\n 身長を合わせると、特待生用のデザインしかご用意できなくて」",
"336000321_6": "「いや、これでいい。\\n これだからこそ、あの頃のわたしに戻れる気がする」",
"336000321_7": "「授業は明日からなんだって。\\n だから今日は、学院内の案内とか……どうかな」",
"336000321_8": "「ホントッ!? ありがとうッ!」",
"336000321_9": "「至れり尽くせりだな」",
"336000321_10": "「なんのなんの。\\n これもまた、あたしの務めなんだからッ」",
"336000321_11": "「……?」",
"336000321_12": "「会長、こんにちは」",
"336000321_13": "「オ――スッ!\\n もうすぐ新人戦でしょ。頑張ってッ」",
"336000321_14": "「わあ、覚えていてくれたんですね」",
"336000321_15": "「もちろんッ!\\n 応援してるから、全力で戦ってきなよッ」",
"336000321_16": "「はいッ! 頑張ってきますッ!」",
"336000321_17": "「ごきげんよう、会長」",
"336000321_18": "「ごきげんようッ!\\n ところであなた、タイが曲がっていてよッ」",
"336000321_19": "「え? あ? すぐに直してきます……。\\n はずかしい……」",
"336000321_20": "「あ、会長さんたちだ。\\n もしかして転校生の案内」",
"336000321_21": "「まあ。そんなところかも」",
"336000321_22": "「よろしくねッ! 部活はもう決めた?」",
"336000321_23": "「え? えーっと……」",
"336000321_24": "「ストップッ! この子たちは当分生徒会預かりになるから、\\n それはなし。部員増やしたい気持ちはわかるけど、今はダメよ」",
"336000321_25": "「残念。それじゃ、生徒会に飽きたら声をかけてね?\\n 料理部……、明日もしれない存続状況なんだよ……」",
"336000321_26": "「え? あの、わたし……お料理作るよりも、\\n 食べる方が得意なんだけど……それでもいいかな」",
"336000321_27": "「さっきから気になってたんだけど、会長って……?」",
"336000321_28": "「何を隠そうあたしたち、生徒会の役員やってんだ」",
"336000321_29": "「わたしが副会長で、テラジは会計、\\n そいでもってユミが、生徒会長なんだよ」",
"336000321_30": "(……ユミ……?)",
"336000321_31": "「何よ、そんなに驚くこと?\\n やっぱ生徒会長たるもの、白ランとか木刀なきゃダメ」",
"336000321_32": "「いや、すごいなーって思って。\\n それに、生徒のみんなからすごく人気があるんだね」",
"336000321_33": "「ユミは愛されキャラだからね」",
"336000321_34": "「全校集会のスピーチで、\\n アニメの話しかしない困り者でもありますが……」",
"336000321_35": "「いいじゃないッ!\\n あたし、大切なことは全部アニメから教わったんだからッ」",
"336000321_36": "(違うけれど、おんなじだ……)",
"336000321_37": "(板場さんはアニメが好きで、2人と友達で……。\\n 人を疑えない……、疑いたくないよ……",
"336000321_38": "「ここがあたしたちの教室よ。見ての通りの2年生。\\n ところであんたたちのホントの学年って……」",
"336000321_39": "「あ、わたしはみんなと同じッ!」",
"336000321_40": "「おふたりさんも?」",
"336000321_41": "「いや、あたしは1つ上だ」",
"336000321_42": "「わたしは更に1つ上になるのだが……」",
"336000321_43": "「どうしよう。\\n 学年が別れるといろいろ大変よね……」",
"336000321_44": "「提案ッ! みんな同じクラスというのはいかがでしょう」",
"336000321_45": "「大雑把であるけれども、やっぱそうなるよね」",
"336000321_46": "「まあ、下の年齢に合わせておけば、\\n 授業とかでもついてく分には問題ないしな……」",
"336000321_47": "「ですよね、先輩」",
"336000321_48": "「……」",
"336000321_49": "「先輩ッ、ものすごい脂汗だぞッ!\\n こっちの世界の水が合わなかったのかッ」",
"336000321_50": "「最後にここが――生徒会室よ」",
"336000321_51": "「まあ、竜姫としての活動が優先だから、\\n いつもいるってわけじゃないけど……」",
"336000321_52": "「あ、会長ッ!\\n 資料の整理、終わりましたッ」",
"336000321_53": "「細かい分類までばっちりです」",
"336000321_54": "「他に何かお手伝いすることはありますか?」",
"336000321_55": "「とりあえずは無いかな?\\n 人とも、いつもありがとう」",
"336000321_56": "「いえ、忙しい会長たちのためですから」",
"336000321_57": "「そうそうッ!」",
"336000321_58": "「先輩、そちらの方々は?」",
"336000321_59": "「転校生。学院内を案内していたんだ」",
"336000321_60": "「よろしくお願いしますッ!\\n ところで人も生徒会なの」",
"336000321_61": "「いえ、わたしたちはたまに手伝っているだけで」",
"336000321_62": "「アレに忙しい先輩たちですからね」",
"336000321_63": "「アレって――」",
"336000321_64": "「えッ!?」",
"336000321_65": "「――警報ッ! ノイズよッ!\\n つまりは、ヒーローの出番ッ」",
"336000321_66": "「参りましょうッ!」",
"336000321_67": "「急がないとッ!」",
"336000321_68": "「みんな、学院のことは任せたわッ!」",
"336000321_69": "「竜姫のおつとめ、頑張ってくださいッ!」",
"336000321_70": "「オツトメッ!?」",
"336000321_71": "「とにかく先輩、あたしらも行こうッ!」",
"336000321_72": "「みんな見てッ! 竜姫が出撃するよッ!」",
"336000321_73": "「がんばってーッ!」",
"336000321_74": "「ノイズなんて全部やっつけてくださいッ!」",
"336000321_75": "「みんな、ありがとッ! 行ってくるわねッ!」",
"336000321_76": "「驚いた。竜姫の存在が\\n 学院内に周知の事実だったとは……」",
"336000321_77": "「あれ? 言ってなかったっけ?」",
"336000321_78": "「ヒーローは応援されてなんぼでしょッ!」",
"336000321_79": "「その分、重い責任を担っていますから」",
"336000321_80": "「なんかいいね。みんなの応援があるって」",
"336000321_81": "「あたし的には、やりづらそうな気もするけどな」",
"336000321_82": "「遅いではないかッ!\\n 充実した学生生活を満喫している場合かねッ」",
"336000321_83": "「お小言は後でお願い。\\n それよりも状況をッ」",
"336000321_84": "「場所は市街区画46ポイント。\\n ここから西にキロの地点になります」",
"336000321_85": "「どうせ<ruby=ボキ>僕</ruby>の小言など聞く<ruby=チミ>君</ruby>たちではあるまいッ!\\n せいぜい暴れて、<ruby=ボキ>僕</ruby>の評価を上げてくるがいいッ!」",
"336000321_86": "「竜姫のみなさん、御武運を」",
"336000321_87": "「いつもながらに腹の立つ、代行の一言」",
"336000321_88": "「だけど、その怒りをバネに\\n ほんのちょっと頑張れるとしたら――」",
"336000321_89": "「あの憎まれ口も許せるかな?」",
"336000321_90": "「どっちでもいいよ。\\n それより急ごうッ、ヒーローの時間だッ」",
"336000321_91": "「……ねえ……。\\n 一緒に戦ってくれるんだよね」",
"336000321_92": "「もちろんッ、そのつもりだよッ!」",
"336000321_93": "「だったら、すぐそばで戦い方を見せてほしい」",
"336000321_94": "「え?」",
"336000321_95": "「いつか1人でも戦い抜ける、本物のヒーローになるために……。\\n 見上げた空を、目指すためにッ」",
"336000321_96": "「――だからッ、あたしはッ!!」",
"336000321_97": "「わたしたちはッ!」",
"336000321_98": "「――メックヴァラヌス・テイクオフッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,15 @@
{
"336000322_0": "「順調快調。今日も今日とてメックヴァラヌス絶好調。\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちも見たかね、竜姫たちの大活躍を」",
"336000322_1": "「見ました。ですがそれ以上に見るべきはシンフォギアです。\\n スピード、パワー、いずれも目を見張る数値を誇り――」",
"336000322_2": "「どうしてもっとメックヴァラヌスを褒めそやさないッ!\\n 自分たちが造った対イズ兵装に自信を持てんのかねッ」",
"336000322_3": "「我々が造ったわけではないので、正直そこまでは――」",
"336000322_4": "「竜姫の活躍は、すなわち二課司令である<ruby=ボキ>僕</ruby>の活躍であるッ!\\n 上司の活躍にゴマをするのも公務員の仕事の内だよ、<ruby=チミ>君</ruby>ぃ」",
"336000322_5": "「はあ」",
"336000322_6": "「スピードで攪乱ッ! 相手を乱してッ!」",
"336000322_7": "「わたしを囮に、集めればッ!」",
"336000322_8": "「必殺必中ッ、この一矢ッ!\\n ごめんあそばせ、あたしにおまかせッ ――赤射ッ」",
"336000322_9": "「やったあああッ!」",
"336000322_10": "「なかなかどうして」",
"336000322_11": "「最初の手合わせでは見落としていたが……、\\n あいつらの本領は連携にあるのかもな」",
"336000322_12": "「うん。タイプ的には、\\n 調ちゃんや切歌ちゃんみたいだよね」"
}

View file

@ -0,0 +1,39 @@
{
"336000331_0": "「よくぞ生き残ってきたッ、<ruby=ボキ>僕</ruby>の精鋭たちよッ!」",
"336000331_1": "「あれだけの数のノイズを相手にして……」",
"336000331_2": "「晩御飯の前に帰ってこられるなんて……」",
"336000331_3": "「その戦いっぷりは見させてもらったが、\\n 確かに頼もしいところは否めない……」",
"336000331_4": "「訃堂様からの通達もあるし、\\n そろそろ<ruby=チミ>君</ruby>たちを信用してもいいのかもしれないな」",
"336000331_5": "「では、凪司令代行。\\n つお聞きしたいことがあるのですが」",
"336000331_6": "「許可する。あと、<ruby=ボキ>僕</ruby>の官職は司令ね。\\n 『明日の司令』、『将来の司令』だと言いづらいでしょ」",
"336000331_7": "「ここが特異災害対策機動部二課であるならば、\\n いくつかの聖遺物の管理もしているはず」",
"336000331_8": "「その中にギャラルホルンと呼ばれる聖遺物があれば、\\n 調査資料などを開示いただけないだろうか」",
"336000331_9": "(うっわッ、翼さんてば単刀直入……剣だけに)",
"336000331_10": "「……」",
"336000331_11": "「司令代行ッ!」",
"336000331_12": "「代行のおっさんッ!」",
"336000331_13": "「……」",
"336000331_14": "「凪司令ッ!」",
"336000331_15": "「うほ☆(ほんのり桜色)」",
"336000331_16": "「――ではないッ! 機密に関わるようなことを\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>が軽々に語るとも思ったのかね、<ruby=チミ>君</ruby>は?」",
"336000331_17": "「わたしたちが元の世界に帰還するために必要なことゆえ、\\n どうか、協力をお願いしたく――」",
"336000331_18": "「くどいとは思わないかね?\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>のご機嫌はすっかり斜めだッ! あとは好きにしたまえッ」",
"336000331_19": "「行っちゃった……」",
"336000331_20": "「すまない。早計であったかもしれない」",
"336000331_21": "「いや、どうかな?\\n 何かしら痛いところを突かれたようにも見えるが……」",
"336000331_22": "「怒らせちゃったかな?」",
"336000331_23": "「気にしない気にしない。\\n 望みは高く果てしなくよ」",
"336000331_24": "「はい?」",
"336000331_25": "「それよりも、好きにさせてもらおうじゃない。\\n 今日はみんなでやりたいことがあるの」",
"336000331_26": "「やりたいこと?」",
"336000331_27": "「ずばり、みなさんの歓迎会ですわッ!」",
"336000331_28": "「歓・迎・会……ッ!?」",
"336000331_29": "「うん。せっかく公認の協力体制になったからね。\\n ちなみに場所は、ふらわーってお店で……」",
"336000331_30": "「ふらわあああああああああッ!?」",
"336000331_31": "「お好み焼きのお店なんです。\\n すごく優しいおばちゃんがやられてるお店でして……」",
"336000331_32": "「うんうん、おいしいよねッ!」",
"336000331_33": "「知っているのか、立花響ッ!?」",
"336000331_34": "「わたしたちの世界にもあるんだ。\\n あー、思い出したら、お腹がすいてきたッ」",
"336000331_35": "「やっぱ、ひと暴れした後は粉ものがジャスティスだよね。\\n 暴れた数だけ、食欲に優しくなれるッ」",
"336000331_36": "「じゃあ、さっそく行こうよッ!\\n あとは好きにしろって代行の許可も下りたことだしさッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,51 @@
{
"336000411_0": "機巧する少女たち",
"336000411_1": "――数日後",
"336000411_2": "「なんと、あたしだよッ!\\n 学院に行く時間だよッ」",
"336000411_3": "「あと少し……。\\n 徐々に起きるから、ムニャムニャ……」",
"336000411_4": "「おい起きろッ!\\n あたしに早朝バズーカ撃たせるなッ」",
"336000411_5": "「立花さんッ!」",
"336000411_6": "「はうッ! ずびばぜんッ!」",
"336000411_7": "「全く、転校してきて早々に課題を忘れるだなんて……」",
"336000411_8": "(……あのバカ……)",
"336000411_9": "(いや。どのような戦場にあっても普段と変わらぬ不動心……。\\n 立花の強さとは、こういうところにあるのだろうな",
"336000411_10": "(……はあ、そういうもんすか……)",
"336000411_11": "「仕方ないわね。\\n 今回は大目に見ますから、次までにきちんとやってきなさい」",
"336000411_12": "「では、風鳴さん、教科書の136ページを読んでください」",
"336000411_13": "「あ、あれ、確かに教科書を\\n カバンに入れたはずなのですが……」",
"336000411_14": "(こっちはこっちで調子乱しまくりじゃねえかッ!\\n 久しぶりの学生生活って、そんなにもそんなになのかッ",
"336000411_15": "「いやー、よかったよかったッ!\\n いいもの見させてもらったよッ おふたりさんッ」",
"336000411_16": "「……しゅん………」",
"336000411_17": "「おかげで親近感が湧いてきた」",
"336000411_18": "「あんなにお強い装者のみなさんでも、\\n 同じ人間って思えてくるから不思議ですよね」",
"336000411_19": "「逆に考えれば、まだまだ人間クラスの強さであるあたしたちも、\\n 頑張れば超人クラスの強さを身に付けられる期待が持てるわね」",
"336000411_20": "「きっと、Dモジュールに頼らなくたって……」",
"336000411_21": "「Dモジュール?」",
"336000411_22": "「デンジャラスだかドリームだかわからないけど……、\\n とにもかくにも、なモジュール」",
"336000411_23": "「わたしたちのメックヴァラヌスに取り付けられている、\\n 訣戦機能――なんだけど……」",
"336000411_24": "「うまく機能しないという理由で、\\n 普段は制限がかけられているみたいなんです」",
"336000411_25": "「だとしたら、\\n デンジャラスのでないことを祈りたいんだが……」",
"336000411_26": "「さてと、おしゃべりしてたら休み時間なんてあっという間だね」",
"336000411_27": "「確か次は、音楽の授業でしたわね。\\n 装者のみなさんの戦いじゃない歌が聴けると思うとナイスです」",
"336000411_28": "「それでは、転校生もいることですし、\\n 校歌の合唱から行いましょう」",
"336000411_29": "「校歌ね……。\\n 嫌いじゃないけど、アニソンの方が盛り上がらない」",
"336000411_30": "「学院の名前は違っても、校歌は同じだったね」",
"336000411_31": "「ああ。ちょっと驚いたけどな……」",
"336000411_32": "「……懐かしい歌であった。\\n 卒業式で唄って以来か……」",
"336000411_33": "(確か記憶では――濡れ雑巾みたいに泣きじゃくって、\\n まともに唄えてなかった気がするんだが……",
"336000411_34": "「それにしても風鳴さんて、\\n まるでプロみたいな歌声でしたわね」",
"336000411_35": "「そりゃ、あたしたちの世界じゃ正真正銘のプロだからな」",
"336000411_36": "「出たわね、並行世界……。\\n 正直、もうかなり信じてしまっているあたしがいるわ」",
"336000411_37": "「立ち居振る舞いもきれいだし、\\n 放っておけない一部の過激派がファンクラブ作っちゃうかも」",
"336000411_38": "「ファ、ファンクラブだとッ!?」",
"336000411_39": "「嫌そうな顔しないで。\\n あたしたち竜姫にだってそのくらいあるんだから」",
"336000411_40": "「人気があるのは知ってたが、それほどなのか……」",
"336000411_41": "「もちろん非公認だし、一部の生徒だけだよ?\\n ユミと違って、さすがにわたしはちょっと恥ずかしいんだよね」",
"336000411_42": "「でも、なんかいいな。\\n みんなが竜姫を応援してるんだね」",
"336000411_43": "「その分、期待には応えなくちゃいけない」",
"336000411_44": "「さっそくですわ」",
"336000411_45": "「竜姫と装者に告ぐ、ただちに応戦せよッ!」",
"336000411_46": "「やけに淡白だね。\\n いつものねちっこさはどうしたんだろう」",
"336000411_47": "「かまやしないわよッ!\\n なんたってあたしたちは、明日を救うヒーローなんだからッ」",
"336000411_48": "(……ギャラルホルン……)"
}

View file

@ -0,0 +1,57 @@
{
"336000412_0": "「おらおらおらーッ!\\n どんだけ出ようが、今さらイズッ」",
"336000412_1": "「だけど、流石に数が多すぎるッ!」",
"336000412_2": "「チッ、これが発生率3794倍ってやつなのかッ!?」",
"336000412_3": "「だったら、どうすんのッ!?」",
"336000412_4": "「雪音ッ、立花ッ、このまま消耗すればジリ貧だッ!\\n 歌を重ねるッ 一気呵成に叩みかけるぞッ」",
"336000412_5": "「はいッ!」",
"336000412_6": "「ああッ!」",
"336000412_7": "「歌が、重なって、さらに強く――」",
"336000412_8": "「メックヴァラヌスには無い機能……」",
"336000412_9": "「歌の力さえあれば、\\n きっと、メックヴァラヌスだって……」",
"336000412_10": "「だは――、自分にお疲れ様――ッ!\\n 自分にどういたしまして―――ッ」",
"336000412_11": "「ねえ、あんたたちの歌の力……。\\n それって、わたしたちの装備にも取り付けられないかな」",
"336000412_12": "「うえッ!? 藪から棒にッ!?」",
"336000412_13": "「お願いッ、わたしたちには強い力が必要なんだッ!」",
"336000412_14": "「どんな敵にも後れを取らない、絶対たる力ですわッ」",
"336000412_15": "「……んなコト言われてもなあ……」",
"336000412_16": "「ギアからの補助があるとはいえ、\\n 結局歌は、自分の胸から湧き上がるものだからな」",
"336000412_17": "「――自分の胸……、胸の歌……」",
"336000412_18": "「逆に問わせてほしい……。\\n 竜姫の皆は、なぜそこまで力を欲しているのだ」",
"336000412_19": "「そ、それは……」",
"336000412_20": "「うまく言えないけど、みんなは……、\\n 自分たちで全部を背負いこもうとしてるみたいだよ」",
"336000412_21": "「――全部を、自分で……、\\n そうですね、おっしゃる通りかもしれません」",
"336000412_22": "「どんなヒーローにもヴィランにも、\\n 成り立ちのエピソードってあるもんね……」",
"336000412_23": "「いいよ。話してあげる。\\n わたしたちの始まりの物語――戦い続ける理由を」",
"336000412_24": "「あたしたちがメックヴァラヌスを纏う前。\\n 先代の竜姫に憧れ、仰陽館女学院に入ってすぐのことよ――」",
"336000412_25": "「離島での校外学習に参加していた時、\\n 大量のイズが出現したの」",
"336000412_26": "「ノイズが――ッ!?」",
"336000412_27": "「ユミッ、テラジッ、逃げようッ!」",
"336000412_28": "「こっちですわッ!」",
"336000412_29": "「必死で逃げたけど、\\n 気づけば逃げ場が無くなっていた」",
"336000412_30": "「そんな、囲まれて……ッ!」",
"336000412_31": "「逃げ場がもう、どこにも……」",
"336000412_32": "「わたしたち、死んじゃうの……ッ!?\\n ――嫌だよッ」",
"336000412_33": "「目の前に迫るノイズ。そんな恐怖からあたしたちを\\n 救ってくれたのがメックヴァラヌス――先代の竜姫だった」",
"336000412_34": "「大丈夫? あとは任せて」",
"336000412_35": "「でも、たった1人でこの数は――」",
"336000412_36": "「危険なのはわかってる。でもね――」",
"336000412_37": "「それが竜姫の使命なんだ」",
"336000412_38": "「廃屋に隠れて震えるしかなかったあたしたち。\\n だけど――その時は突然訪れた」",
"336000412_39": "「破壊音と衝撃に、廃屋ごと吹き飛ばされ――\\n ズタズタに引き裂かれる人の身体」",
"336000412_40": "「出血に伴って薄れていく意識――\\n だけどあたしたちはハッキリと見た」",
"336000412_41": "「ゆらめく炎を纏った怪物の姿を」",
"336000412_42": "「意識を取り戻したのは、\\n 日が経過した島の病院だった」",
"336000412_43": "「あとで聞かされた話では、\\n 引き裂かれても命をとりとめたあたしたちと……」",
"336000412_44": "「あたしたち以上に引き裂かれて死んだ、\\n 先代竜姫の亡骸だけが、現場に残されていたみたい」",
"336000412_45": "「……」",
"336000412_46": "(炎を纏った怪物――いささかだが覚えがある)",
"336000412_47": "(そいつが、本部に土足で踏み込んできた\\n あいつだとしたら――",
"336000412_48": "「その……、炎を纏った怪物って――」",
"336000412_49": "「詳しいことはわかっていません。ただ――」",
"336000412_50": "「状況からして、\\n 先代竜姫が命を懸けて追い払ってくれたみたい」",
"336000412_51": "(わたしと――同じなのかもしれない)",
"336000412_52": "(……奏……)",
"336000412_53": "「あたしたち3人は、あの人に命を――\\n 明日を救われて、今日を過ごせてる」",
"336000412_54": "「重たいメックヴァラヌスを背負う理由……。\\n つまんない話だけど、ま、そんなところかな」"
}

View file

@ -0,0 +1,14 @@
{
"336000421_0": "「呼びつけてから、ようやくのご到着。\\n 重役出勤でも気取っているのかね」",
"336000421_1": "「こちとらヒラのシンフォギア装者だ。\\n そんなつもりは毛頭ないから、安心しろ」",
"336000421_2": "「事前に戦闘準備を済ませておけとのことですが、\\n イズの駆逐、殲滅であれば現場に急行すべきでは……」",
"336000421_3": "「通達したいのは、ノイズの駆逐などではないッ!\\n シミュレータにて仮想戦闘を行ってもらう」",
"336000421_4": "「<size=25>二課にシミュレータとは……。\\n F.I.S.からの技術無くとも、この世界では保有しているのか</size>」",
"336000421_5": "「<size=25>それよりも翼さん、仮想戦闘やるってことは……</size>」",
"336000421_6": "「<size=25>ああ、どうやらバトルデータのサンプルを所望のようだ</size>」",
"336000421_7": "「<size=25>どうする、先輩</size>」",
"336000421_8": "「<size=25>ギャラルホルンについて問うて以来、\\n 少し距離を置かれている現状をなんとかしたい</size>」",
"336000421_9": "「<size=25>恐らくは、普段のノイズ戦でもデータを取られているはずだ。\\n ここはあえて向こうの提案に乗るべきであろう</size>」",
"336000421_10": "「女の子たちが、あからさまな内緒話かね?」",
"336000421_11": "「こちらの準備はもう出来てる。\\n 早くシミュレータルームに向かいたまえッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,30 @@
{
"336000422_0": "「大したことはないが、\\n まあまあ見れないこともない動きだったのだ」",
"336000422_1": "「せっかく協力してやったのに、\\n こいつ、ケンカ売ってんのか……」",
"336000422_2": "「フッ、ボキは事実を言っただけなのだ」",
"336000422_3": "「大したことがないってんなら、\\n どこが悪かったのか言ってみろよ」",
"336000422_4": "「そ、それはあれなのだッ!\\n もっとこう、この辺をグッて感じでやった方がいいのだ……」",
"336000422_5": "「意味わかんないぞ」",
"336000422_6": "「同じ司令でも、師匠とは全然違うね……」",
"336000422_7": "「それは……比べるのが酷というものだろう」",
"336000422_8": "「んなッ!? 聞き捨てならないのだッ!\\n チミたちの司令とボキ、どちらが優秀と言いたいのだ」",
"336000422_9": "「それはもちろん――」",
"336000422_10": "「ダブルスコア、いや、コールドゲームでうちの司令だな」",
"336000422_11": "「ボキじゃないのだッ!?」",
"336000422_12": "「どうせ、自分の身内を庇っているだけなのだ。\\n どんなやつか言ってみたまえッ」",
"336000422_13": "「まず、師匠は最強なんですッ!」",
"336000422_14": "「は?」",
"336000422_15": "「司令でありながら、わたしたち3人を同時に敵に回しても、\\n それを圧倒するほどの戦闘能力を有しています」",
"336000422_16": "「何を言ってるのだ?\\n いったいどんな装備を……」",
"336000422_17": "「筋肉と拳だけだ。\\n ぶよぶよのお前とは大違いだな」",
"336000422_18": "「そんな人間いるわけないのだッ! いたとしても、\\n 戦闘員じゃなくて司令やってるなんておかしいのだッ」",
"336000422_19": "「それは、人望もあり、指揮能力も高いからです」",
"336000422_20": "「そっちもすごいのだッ!?\\n やっぱりそんな人間いるわけないのだーッ」",
"336000422_21": "「改めて考えると、師匠って凄いですよね」",
"336000422_22": "「ああ。あの人こそ、理想の司令と言えるだろう」",
"336000422_23": "「こっちにいると、ありがたみがわかるよな……」",
"336000422_24": "「な、なんなのだその人望は……。やっぱり筋肉なのだ?\\n 筋肉がある方がいいって言うのだッ」",
"336000422_25": "「いや、別に筋肉だけってわけじゃ……」",
"336000422_26": "「くっそおおッ! ボキだって……ッ!」",
"336000422_27": "「行っちまった……」"
}

View file

@ -0,0 +1,7 @@
{
"336000431_0": "「どうだッ、あたしらの実力はッ!」",
"336000431_1": "「すごいと言えば、確かにすごいが、\\n そうでないとも言えなくもないレベルだな」",
"336000431_2": "「せっかく仮想戦闘に協力してやったのに、\\n こいつ、ケンカ売ってんのか……」",
"336000431_3": "「<ruby=チミ>君</ruby>ぃ、<ruby=ボキ>僕</ruby>は事実を言ったまでだよ」",
"336000431_4": "「だったら、もっと相手を寄越しやがれッ!\\n あたしの全力を見せつけてやるッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,8 @@
{
"336000441_0": "「もうちょっと――もうちょっとで、\\n 痒いところに手が届きそうなんだがなあ」",
"336000441_1": "「良くなかったところを、\\n もっと具体的に指示してもらえますかッ」",
"336000441_2": "「そ、それはあれなのだッ!\\n もっとこう、この辺をグッて感じでやってみてはどうかね」",
"336000441_3": "「意味わかんないぞ」",
"336000441_4": "「同じ指揮官でも、師匠とは全然違う……」",
"336000441_5": "「今、誰かと<ruby=ボキ>僕</ruby>を比べたなッ!\\n そういうことをする奴には、難易度をさらにこうしてやるッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,10 @@
{
"336000442_0": "「どうだッ!?\\n これで<ruby=ボキ>僕</ruby>の優秀さが万分の一でもわかったかッ!?」",
"336000442_1": "「はあッ!? 言っても仮想戦闘のレベルだろ?\\n もっとハードな実戦くらいに引き上げて――」",
"336000442_2": "「よせッ、雪音――熱くなるな。\\n 向こうのペースに乗せられて実力を見せすぎている」",
"336000442_3": "「データ取られ放題だよ」",
"336000442_4": "「――チッ……」",
"336000442_5": "「……」",
"336000442_6": "「凪景義――\\n ただの昼行燈でないのかもしれないな」",
"336000442_7": "「フフ――いずれ<ruby=チミ>君</ruby>たちは、\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>の優秀さを知ることになるだろう」"
}

View file

@ -0,0 +1,36 @@
{
"336000451_0": "「あんた、体育の時間は元気なのね」",
"336000451_1": "「得意と言うほどではないけど、\\n 体を動かすのは嫌いじゃないんだ」",
"336000451_2": "「はあッ、はあッ、はあッ――」",
"336000451_3": "「そいつは、体育の、時間より……、\\n 体育の後のランチタイムが楽しみなだけだ……」",
"336000451_4": "「どうやら学院にも馴染んできたようだな」",
"336000451_5": "「あ、おじいちゃん。\\n うら若き乙女の運動姿を見るなんて、いい趣味ね」",
"336000451_6": "「庭木の手入れをしていたら、ちょうど見えたのでな。\\n ふむ、なんだか少し若返ったような……」",
"336000451_7": "「まあ、おじいさんったら」",
"336000451_8": "「それに、たまには\\n 並行世界からのお客人とも話したくてのう」",
"336000451_9": "「実際、凪くんとは上手くやれているのだろうか。\\n 彼は彼で癖のあるタイプだからなあ、心配がすぎる」",
"336000451_10": "「じいさんの権限で、\\n もっとマシな人間を頭に据えられないのか」",
"336000451_11": "「そうはいっても優秀な人材だぞ、凪くんは。\\n ああ見えて、見えないところで努力を怠らない男だ」",
"336000451_12": "「――なんとッ!?」",
"336000451_13": "「実はこの間、わたしたちの世界の司令が\\n いかに強いかを教えたのですが――」",
"336000451_14": "「いやいやいや。\\n だからってこっそりカラダ鍛えてるとかありえないって」",
"336000451_15": "「……フッ、フッ、クッ!」",
"336000451_16": "「ふう……。\\n こんな重いダンベルを、回も持ち上げてしまうとは」",
"336000451_17": "「フフ、もうすっかり乳酸が溜まっているじゃないか……。\\n これはいけない。その分、乳酸菌を摂取しなければ」",
"336000451_18": "「くぴぴぴぴぴぴ(ドリンク音)」",
"336000451_19": "「はあああああ、今日も疲れたあああああ。\\n 明日は追試もあるし、無駄なあがきを頑張らないと」",
"336000451_20": "「お前……バカだけど真面目なんだな。\\n っていうか馴染みすぎだ。もっと気を引き締めろッ」",
"336000451_21": "「確かに。\\n このところあの人からの視線が、今まで以上に感じるからな」",
"336000451_22": "「え……ッ!? 3人って――」",
"336000451_23": "「ああ、念のため警戒しているだけなのか、\\n 他の意図があるのか――」",
"336000451_24": "「翼さんもクリスちゃんも、\\n そんなことを考えながら過ごしてたんだ……」",
"336000451_25": "「それでも立花のおかげで、\\n 向こうの警戒が緩んだのも確かだ」",
"336000451_26": "「わたしや雪音では、\\n こうも距離を縮められなかったに違いない」",
"336000451_27": "「いずれにしろ、\\n 動きがあるならそろそろかもな」",
"336000451_28": "「足元をすくわれないように気をつけよう」",
"336000451_29": "(わたしは、竜姫のみんなを信じたい――\\n 一緒に過ごして、笑いあった時間に嘘は無かったはずだから",
"336000451_30": "(それでも、戦うことになったなら――)",
"336000451_31": "(……)",
"336000451_32": "(歌でぶん殴るのは簡単だ。だけどそうしてしまったら――\\n 戦いの犠牲者の数が人増えて終わるだけ",
"336000451_33": "(わたしがシンフォギアをやっているのは、\\n きっと……たぶん、そうするためじゃない……"
}

View file

@ -0,0 +1,47 @@
{
"336000511_0": "賊心は口縄のごとく",
"336000511_1": "「なんで呼び出されたのか、\\n 察しはついているのかね」",
"336000511_2": "「あの子たちのことだよね?\\n 言われた通り、怪しいところが無いか見張っていたわよ」",
"336000511_3": "「そろそろ尻尾を掴めたという報告を\\n 聞かせてはもらえると嬉しいのだが」",
"336000511_4": "「掴むも何も、出てないんだから尻尾」",
"336000511_5": "「ノイズと戦える戦士という以外、\\n どこもかしこも普通の女子高生としか思えませんわ」",
"336000511_6": "「制服着るのがそろそろつらそうなのが約1名いるというのに\\n 普通の女子高生とはこれいかにッ」",
"336000511_7": "「映像作品の種類によっては、\\n 代になっても学生服に袖を――」",
"336000511_8": "「何を真顔で言っているのかね? <ruby=チミ>君</ruby>はッ!?」",
"336000511_9": "「ホントにもう、なんの成果も無いとは……。\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちは一体何をやっていたのだッ!」",
"336000511_10": "「ぬううううううん」",
"336000511_11": "「あ、1つ気になることがあるとすれば、学院の中で、\\n 何かを探しているような素振りがあることかな」",
"336000511_12": "「そうですわね。敵意や嘘は無くとも、\\n すべてを話してくれている、というわけでもなさそうです」",
"336000511_13": "「彼女たちの世界を襲ったという襲撃者が、\\n 仰陽館の生徒の中にまぎれているとでも思ってるのかな」",
"336000511_14": "「……」",
"336000511_15": "「まさかねー」",
"336000511_16": "「だが、本当にその場合――\\n 学院の生徒たちに危害が及ぶ事態に発展しかねない」",
"336000511_17": "「――ッ!?」",
"336000511_18": "「奴らが本性を晒して、\\n あまつさえ二課が打撃を受けるなんてことがあったらッ」",
"336000511_19": "「<ruby=ボキ>僕</ruby>の評価にも影響しかねないッ!\\n 竜姫はなんとしてでもシンフォギア装者の目的を暴くのだッ」",
"336000511_20": "「――では、お祖父様は、\\n 力あっての正義だと考えておられるのでしょうか」",
"336000511_21": "「『力が正義ではない。正義が力だ』\\n ――とは、儂とユミちゃんが大好きなアニメの言葉じゃが……」",
"336000511_22": "「果たしてそれは、真実であろうか?」",
"336000511_23": "「正しさを成すにも、正しさを護るにも、\\n まず最初に力が求められる事は往々にしてあるもの」",
"336000511_24": "「まして人は弱い。そして弱さは悪へと歪む脆さでもある。\\n それを正すのが力であり、その力の行使者が防人と儂は考える」",
"336000511_25": "「――人は、弱い……」",
"336000511_26": "「そして歪まないよう、\\n 人の弱さを……、防人は――」",
"336000511_27": "「……」",
"336000511_28": "「あ、おじいちゃん、こんばんはーッ!」",
"336000511_29": "「遅くまでお疲れ様です」",
"336000511_30": "「今度また相談に乗ってくださいね」",
"336000511_31": "「ああ、儂でよければいつでも相談に乗ろう」",
"336000511_32": "「そうやって生徒たちと接することで、\\n 日常の暮らしぶりを見守っておられるのですね」",
"336000511_33": "「なんの。年寄りの茶飲み話に付き合ってもらっているだけ。\\n それもできれば、女の子がイイと思ってのう」",
"336000511_34": "「翼さん……、\\n 少し緊張がほぐれたみたいですね」",
"336000511_35": "「むしろ一番仲良くなってるかもな。\\n まあ、元があれだから、その反動かもしれないが」",
"336000511_36": "「ところで今日は、\\n 竜姫の人とは一緒じゃないのかな」",
"336000511_37": "「ええ。二課の呼び出しとかで」",
"336000511_38": "「彼女たちと一緒に戦ってくれて、感謝申し上げる。\\n たった人に背負わせるには、重い使命じゃからのう」",
"336000511_39": "「儂はせめて、彼女たちが安心して戦えるよう\\n 少しでもこの学院を良いものにしたいんじゃよ」",
"336000511_40": "「……」",
"336000511_41": "「――ノイズの発生警報……」",
"336000511_42": "「あたしらも行くぞッ!」",
"336000511_43": "「急ぎ、お祖父様も安全なところまで退避をッ!」",
"336000511_44": "「生徒たちを避難誘導してからそうさせてもらう。\\n 陣頭に立つのはいつだって、防人の務めだからのう」"
}

View file

@ -0,0 +1,16 @@
{
"336000512_0": "「とりゃッ!」",
"336000512_1": "「よし、あたしたちの方は片付いたな。\\n ――そっちはどうだッ」",
"336000512_2": "「こっちだって――ッ!」",
"336000512_3": "「あと少しで終わりますッ!」",
"336000512_4": "「これがラストよッ!」",
"336000512_5": "「ふう、お疲れ様。\\n 今回も助かったよ」",
"336000512_6": "「はい。これだけ迅速なら、\\n 被害もほとんど出なかったと思います」",
"336000512_7": "「理想を言えば、あたしたちだけでもこれくらい早く\\n イズを倒せたらいいんだけどね」",
"336000512_8": "「それは、これからの課題だねー」",
"336000512_9": "「努力あるのみ、ですよね?」",
"336000512_10": "「フッ……そうだな。\\n さて、それではそろそろ帰投を――」",
"336000512_11": "「――ッ!?\\n まてッ 何かこっちに来るッ」",
"336000512_12": "「あ、あれッ!\\n わたしたちの世界で見た――」",
"336000512_13": "「S.O.N.G.を襲撃しやがったやつかッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,16 @@
{
"336000521_0": "「おおおおおおおおおおッ!」",
"336000521_1": "「よし、こっちはあらかたブチのめしたッ!\\n ――そっちはどうだッ」",
"336000521_2": "「こっちだってえええええええ――ッ!」",
"336000521_3": "「あと少しで終わりますッ!」",
"336000521_4": "「トドメのッ、ラストシューティングッ!」",
"336000521_5": "「ふう、ユミもテラジもお疲れ様。\\n 装者たちの協力で、今回も手早く片付けられたね」",
"336000521_6": "「はい。被害もほとんど抑えられています」",
"336000521_7": "「理想を言えば、あたしたちだけでも\\n これくらいやれたらいいんだけどね……」",
"336000521_8": "「慌てない慌てない」",
"336000521_9": "「ひと休みひと休み、ですわ」",
"336000521_10": "「って、なんであんたたちがそれを――」",
"336000521_11": "「――待てッ!\\n ほのぼのは、そのくらいにしておくんだッ」",
"336000521_12": "「あ、あれッ!\\n わたしたちの世界で見た――」",
"336000521_13": "「ああ……。\\n S.O.N.G.本部で好き勝手に暴れたヤツだッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,25 @@
{
"336000522_0": "「なかなか強敵ね……。\\n でもッ やれないほどじゃないッ」",
"336000522_1": "「行くわよッ! 合わせてッ!」",
"336000522_2": "「任せろッ!」",
"336000522_3": "「――これでもくらいなさいッ!」",
"336000522_4": "「ぶっとべ――ッ!」",
"336000522_5": "「全部、片付きましたわ」",
"336000522_6": "「あんなのがいるなんてね……」",
"336000522_7": "「あの黒いマントの人物は結局現れなかったな」",
"336000522_8": "「はい……」",
"336000522_9": "「さっき言ってた、メックヴァヌラスの違和感は大丈夫なのか?」",
"336000522_10": "「あの敵を倒したら、綺麗さっぱりなくなりましたわ。\\n でも、いったい何だったんでしょう……」",
"336000522_11": "「あの敵が変な電波でも出してたとか?」",
"336000522_12": "「メックヴァラヌスの動きを妨害する電波ってことッ!?\\n ……でも、だとしたら効果が弱すぎるわね……」",
"336000522_13": "「戻ったら一度検査してもらいましょう」",
"336000522_14": "「うん、そうだね」",
"336000522_15": "「それにしても、やっぱりあんたたちは流石ね。\\n イズ戦から立て続けで、あれだけ動けるなんて」",
"336000522_16": "「そうだね。\\n こっちは付いて行くだけで精一杯だった」",
"336000522_17": "「みなさんの強さの秘密は、やっぱり歌なんでしょうか」",
"336000522_18": "「そう……なのか?」",
"336000522_19": "「きっとそうだよッ!\\n わたしたちは、歌の力で戦ってるんだから」",
"336000522_20": "「しかし、これはシンフォギアの根幹部のシステムだ。\\n 簡単に転用できるようなものではないだろう……」",
"336000522_21": "「そっか……残念」",
"336000522_22": "「でも、ないものねだりをしても仕方がないわ。\\n 二課に戻って、あの怪物についてミーティングしましょうッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,20 @@
{
"336000531_0": "「ノイズじゃない――怪物ッ!?」",
"336000531_1": "「わたしたちは、あの怪物による襲撃を受け、\\n こちらの世界に引きずり込まれてきたのだッ」",
"336000531_2": "「こいつらがいるってことは、\\n あの襲撃者もやっぱりこの世界に――」",
"336000531_3": "「あいつら、街を……ッ!」",
"336000531_4": "「大切な……人たちをッ!」",
"336000531_5": "「司令代行、竜姫たちになんと指示を与えれば――」",
"336000531_6": "「……」",
"336000531_7": "「代行ッ! 指示をお願いしますッ!」",
"336000531_8": "「そ、そうであったッ!」",
"336000531_9": "「竜姫、そして装者の諸君ッ! 攻撃だッ!\\n その怪物を食い止めて、<ruby=ボキ>僕</ruby>の査定を守りたまえッ!」",
"336000531_10": "「今さらだけど、迎撃命令よッ!」",
"336000531_11": "「ですが、わたしたちの纏うメックヴァラヌスが――」",
"336000531_12": "「どうしたのッ!?」",
"336000531_13": "「何よこれ……?\\n プロテクターの下を小さな蛇が這いまわっているみたいッ」",
"336000531_14": "「システムの不調ッ!? 動けるのかッ!?」",
"336000531_15": "「は、はい……。\\n 違和感はありますが、動きに支障はありませんわ」",
"336000531_16": "「これくらいで怯むわけには――」",
"336000531_17": "「やろうッ、みんなッ!\\n あたしたちは竜姫だッ 竜姫なんだからああああッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,23 @@
{
"336000532_0": "(やってやれない相手じゃない――)",
"336000532_1": "(ですが、メックヴァラヌスが叫びをあげて……)",
"336000532_2": "(拒絶じゃない……、これは――\\n まるで互いに呼び合っているような……",
"336000532_3": "(……メックヴァラヌスって、一体……?)",
"336000532_4": "「――くッ……」",
"336000532_5": "「うわああああああああああああッ!」",
"336000532_6": "「……はあッ、……はあッ、……はあッ、……はあッ」",
"336000532_7": "(指揮を執る、あの襲撃者の姿は見られない……。\\n だが、それよりも今は――",
"336000532_8": "「みんな、へいき? へっちゃらッ!?」",
"336000532_9": "「よく頑張って押し返したッ!」",
"336000532_10": "「あれが……、あの怪物が、\\n あんたたちの世界に現れたっていう――」",
"336000532_11": "「うん……。\\n そして、人が竜姫になったきっかけの――」",
"336000532_12": "「……炎を纏った怪物……」",
"336000532_13": "「……?」",
"336000532_14": "「え?」",
"336000532_15": "「ん?」",
"336000532_16": "「……ち、違うよッ、全然違うッ!\\n あたしたちを襲ったのは、さっきの怪物なんかじゃないッ」",
"336000532_17": "「はあッ!?」",
"336000532_18": "「どういうことだッ!?」",
"336000532_19": "「炎を纏ってあたしたちを襲ったのは……、",
"336000532_20": " 爪を備えた四つ脚の――、獰猛なケモノみたいな怪物だッ!!」"
}

View file

@ -0,0 +1,42 @@
{
"336000611_0": "誰かの傷ついたココロが",
"336000611_1": "「あれが……、あの怪物が、\\n あんたたちの世界に現れたっていう――」",
"336000611_2": "「うん……。\\n そして、人が竜姫になったきっかけの――」",
"336000611_3": "「……炎を纏った怪物……」",
"336000611_4": "「……?」",
"336000611_5": "「え?」",
"336000611_6": "「ん?」",
"336000611_7": "「……ち、違うよッ、全然違うッ!\\n あたしたちを襲ったのは、さっきの怪物なんかじゃないッ」",
"336000611_8": "「はあッ!?」",
"336000611_9": "「どういうことだッ!?」",
"336000611_10": "「炎を纏ってあたしたちを襲ったのは……、",
"336000611_11": " 爪を備えた四つ脚の――、獰猛なケモノみたいな怪物だッ!!」",
"336000611_12": "「わたしたちの本部を襲った怪物と、\\n 板場さんたちが宿命を背負うきっかけとなった怪物……」",
"336000611_13": "「同じ怪物だと思っていたら、どうやら全然違うみたいで――\\n ああ、何が何だかわからなくなってきたよッ」",
"336000611_14": "「たしかに立花の言うとおりだ」",
"336000611_15": "「これまでも敵の狙いが絞れない事なんて、ままあった。\\n だけど今回の事件は、それら以上に輪をかけて――」",
"336000611_16": "「まず、暗中に模索すべきは敵の正体だ。\\n いずれが敵で、いずれが味方であるのかだけでも――」",
"336000611_17": "「おっと、ガールズトークはここまでだ」",
"336000611_18": "「――くちゅん。(くしゃみ音)\\n 今日も今日とて、市井では<ruby=ボキ>僕</ruby>のウワサでもちきりのようだな」",
"336000611_19": "「うしろゆびの間違いでなきゃいいんだけどな」",
"336000611_20": "「あいつはダメな奴と、レッテル貼られたってッ!?」",
"336000611_21": "「そんなことより、3人の様子は――」",
"336000611_22": "「う、うむ。バイタルのチェック中だが、\\n 今のところ彼女たちの身体に異常は発見されていない」",
"336000611_23": "「メックヴァラヌスから異常が検知されたそうだが、\\n これについても大きな問題ではないと考えている」",
"336000611_24": "「念の為、メック・セッターシステムをオーバーホールし、\\n 今後に備えていくつもりだよ」",
"336000611_25": "「必要とはいえ、\\n この状況にオーバーホールとは……」",
"336000611_26": "「この状況だからだよ。わからないかね」",
"336000611_27": "「――くッ…」",
"336000611_28": "「出現した脅威にメックヴァラヌスが動けなくとも、\\n 今ならシンフォギアにて対抗・迎撃ができる」",
"336000611_29": "「<ruby=チミ>君</ruby>たちを信じてくれた訃堂様の顔を潰さない為にも、\\n せいぜい頑張ってくれたまえ」",
"336000611_30": "「待ってくださいッ!\\n あの正体不明の敵について何か知っている事があればッ」",
"336000611_31": "「ここが二課なら、過去の脅威に対する記録とかあるはずだッ!\\n 今欲しいのは情報なんだッ、頼むッ」",
"336000611_32": "「……」",
"336000611_33": "「残念ながら<ruby=ボキ>僕</ruby>は訃堂様と違い、\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちをまだ完全には信じていないのだ」",
"336000611_34": "「怪物の情報が欲しい、正体を知りたいなどと言っているが……\\n 連れてきたのは、<ruby=チミ>君</ruby>たちじゃないと言い切れるのかね?」",
"336000611_35": "「――ちッ……」",
"336000611_36": "(まずい……\\n まずい事になってきた……",
"336000611_37": "(このままでは<ruby=ボキ>僕</ruby>は――\\n 今日まで築き上げてきた<ruby=ボキ>僕</ruby>の立場が……)",
"336000611_38": "(……)",
"336000611_39": "(面倒ではあるが、\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>の力を使う時のようだ……)"
}

View file

@ -0,0 +1,33 @@
{
"336000621_0": "「翼さん、クリスちゃん、おはよう」",
"336000621_1": "「立花が、――早起きッ!?」",
"336000621_2": "「同じバカ面下げてはいるが、\\n さてはお前ッ、原産地が並行世界のバカだな」",
"336000621_3": "「ひどい言われようッ!\\n 一息で二回もバカって言われたら、さすがに傷つくよッ」",
"336000621_4": "「すまない、立花…… 全てに疑心を抱いてしまう世界ゆえ、\\n 些細なことに心がささくれていたのかもしれない……」",
"336000621_5": "(あたしは、軽い冗談のつもりだったのに、\\n どうやら先輩は、このバカの事を本気で……",
"336000621_6": "「起きてるー? 学院に行くわよ」",
"336000621_7": "「待って、今行くからッ!」",
"336000621_8": "「うわッ!? なんであんたが起きてるのよッ!\\n さては他の世界からまろび出た――」",
"336000621_9": "「いや、あれは本物の立花だッ! 間違いないッ!\\n 信じられぬかもしれないが、信じてやってほしいッ」",
"336000621_10": "「信じるとか信じないとか、\\n わたしらが来る前にいったい何があったの」",
"336000621_11": "「きっと複雑な人間ドラマに違いありませんわ……」",
"336000621_12": "「さて、授業も終わり……\\n 何事もなく、平穏無事に今日が終わりそうだね……」",
"336000621_13": "「授業科目が変わるたび、あれだけいろいろやらかしてきて、\\n 何事もないとか、平穏だとか、どの口が言っているのか……」",
"336000621_14": "「だが、出動の要請が無いというのはいい事だ」",
"336000621_15": "「たしかに。今のあたしたち、メックヴァラヌスを持たない\\n ただの女子高生――友達以上、ヒーロー未満だもんね……」",
"336000621_16": "「そういえばオーバーホールって言ってたけど……」",
"336000621_17": "「いつも以上に時間がかかっているようですね……」",
"336000621_18": "「仕方ない。今日のわたしたちは生徒会役員。\\n できることをできるだけ頑張ろう」",
"336000621_19": "「普段、あの3人に手伝ってもらってばかりですからね。\\n 今日はわたしたちがあの人を手伝うのもいいかもしれません」",
"336000621_20": "「手伝うって……\\n 生徒会のお仕事も、みんなの本業――」",
"336000621_21": "「――出動要請ッ!?\\n ですが、わたしたちは――ッ」",
"336000621_22": "「メックヴァラヌスを纏わぬまま、飛び出させるものかッ!」",
"336000621_23": "「それとも、わたしたちだけでは頼りないのだろうか」",
"336000621_24": "「そ、そういうわけでは……」",
"336000621_25": "「行こうッ、翼さんッ! クリスちゃんッ!」",
"336000621_26": "「――待ってッ!」",
"336000621_27": "「……」",
"336000621_28": "「……わかってる……\\n だから、今日は――お願い」",
"336000621_29": "「――だけどッ!」",
"336000621_30": "「うん。この世界の明日を救うのは、メックヴァラヌスだよ」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"336000632_0": "「この拳でえええええええッ!」",
"336000632_1": "「翼さんッ、クリスちゃんッ!」",
"336000632_2": "「群れの真ん中を叩くッ!\\n 大太刀の一振りに合わせられるかッ、雪音ッ」",
"336000632_3": "「先輩のより、でかいのを見せつけてやりますよッ!」",
"336000632_4": "「おおおおおおおおおおおおッ!」",
"336000632_5": "「まだまだいるッ!?」",
"336000632_6": "「――だ・と・し・て・もおおおおおッ!」",
"336000632_7": "「相手がどれほどの数で圧倒しようと、\\n あの子たちの強さの前には意味がないのかねッ」",
"336000632_8": "「シンフォギアは強い……たしかに強い……」",
"336000632_9": "「その強さを支えているもの、それは彼女たちの歌ですわ」",
"336000632_10": "「あー、竜姫が、もっと、ちゃんと、\\n メックヴァラヌスを扱いこなせていたなら、<ruby=ボキ>僕</ruby>の査定も……」",
"336000632_11": "「――ッ!?」",
"336000632_12": "「わ、わたしたち以外に――」",
"336000632_13": "「あたしたち以外に――\\n あたしたち以上に、メックヴァラヌスを扱えるものかッ」",
"336000632_14": "「――ユ、ユミ……」",
"336000632_15": "「そうですわッ! わたしたちこそが竜姫なんですッ!」",
"336000632_16": "「……」",
"336000632_17": "「<ruby=ボキ>僕</ruby>だって、査定を下げたくないから、\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちに代わる新たなる竜姫を選抜したくないのだよッ!」",
"336000632_18": "「……」"
}

View file

@ -0,0 +1,77 @@
{
"336000641_0": "「何とかあの怪物どもを蹴散らすことができたが……」",
"336000641_1": "「ああ、怪物を操る外套の不審者は、\\n ついぞ姿を見せることなかったな……」",
"336000641_2": "「……実は……\\n 少しだけ、ホッとしています」",
"336000641_3": "「まあ……、あたしも、かな?」",
"336000641_4": "「わたしたち3人、思うところは同じのようだな」",
"336000641_5": "「正直、竜姫の3人がいない状況であの襲撃者が現れていたら、\\n あの子たちの誰かを疑わずにはいられなかった」",
"336000641_6": "「だが、襲撃者は現れなかった」",
"336000641_7": "「結論を出すのは早計過ぎる。\\n だが――、あの子たちは、疑うよりも信じたい人だ」",
"336000641_8": "「甘すぎですよ……、先輩。\\n 甘いのは、あたしとこのバカだけで充分だってのに」",
"336000641_9": "「良かった……\\n ありがとう、翼さん、クリスちゃん……」",
"336000641_10": "「良かったと、安堵するのも早計だぞ、立花。\\n 何もわからないままに藻掻くしかない状況は変わらずだからな」",
"336000641_11": "「噂をすれば――かな?」",
"336000641_12": "「ごめん……、貸しを作ってしまったよね。\\n でも、あの怪物を倒してくれてありがとう」",
"336000641_13": "「貸しとか借りとか、誰だよ最初に言い出したの……\\n そんなの気にしないわたしたちだよ」",
"336000641_14": "「でも、並行世界からのお客さんが、\\n わたしたちの世界を護ってくれたのは事実だ」",
"336000641_15": "「わたしたちの責任は、わたしたちが背負うべきです。\\n 今後このような事にならないよう、一生懸命頑張ります」",
"336000641_16": "「本当に気にしていないのだが……」",
"336000641_17": "「だから、せめてもの償い――させてもらえないかな?\\n たいしたものじゃないからッ」",
"336000641_18": "「償いだあ?」",
"336000641_19": "「あ、あの、本当にたいしたものじゃないですよ?」",
"336000641_20": "「内心で期待されてしまうと困っちゃいますので、\\n 心の準備というか、ハードルを下げていただけると助かります」",
"336000641_21": "「はあ、言ってみなよ」",
"336000641_22": "「こっちの世界でやってる、\\n アニメとか全然知らないわよね」",
"336000641_23": "「あと15分もすれば、おススメのひとつが始まるんだけど……\\n そういうの、<ruby=しらみつぶ>虱潰</ruby>しに教えてあげようと思ったわけ」",
"336000641_24": "「ありがとう……\\n うん、板場さんは、やっぱり板場さんだよね……」",
"336000641_25": "「あたしの見立て、審美眼をぜひ信じてもらいたいッ!」",
"336000641_26": "「もちろん信じてるよ。\\n 疑ったりなんかするものか……」",
"336000641_27": "「お菓子とジュースも買ってきたからさ。\\n 徹夜でヒーローアニメのマラソンしちゃおうよ」",
"336000641_28": "「用意周到の高地トレーニングッ!?」",
"336000641_29": "「お世話になった人にこの仕打ち……」",
"336000641_30": "「すみません……、本当にすみません……」",
"336000641_31": "「弓美さんは当然として……\\n 立花さんもアニメにかじりついていますわね……」",
"336000641_32": "「驚きなのは、\\n 思ってた以上に雪音さんがハマってる……」",
"336000641_33": "「なんか可愛い。親近感湧いちゃうなあ。\\n キネクリ先輩って呼んだら怒られちゃうかな」",
"336000641_34": "「わたしからは何とも……」",
"336000641_35": "「それより、ひとつ聞かせてはくれまいか」",
"336000641_36": "「君たちがメックヴァラヌスを纏う理由は、\\n 以前に聞かせてもらった。だが――」",
"336000641_37": "「なぜそこまで、メックヴァラヌスで――\\n 自分たちの力だけで、皆を護ることに固執しているのだ」",
"336000641_38": "「――えッ、ああ、それは……」",
"336000641_39": "「そ、それについては……」",
"336000641_40": "「……」",
"336000641_41": "「……」",
"336000641_42": "「……」",
"336000641_43": "「……いいわよ。教えてあげる。\\n ちょうど、エンディングも流れ終わったところだし」",
"336000641_44": "「それに――別に隠す必要も無いしね」",
"336000641_45": "「……」",
"336000641_46": "「離島での校外授業で、わたしたちの命を救ってくれたのは、\\n 先代の竜姫だけではありませんでした」",
"336000641_47": "「そう」",
"336000641_48": "「――って、どうしてあんたが言うのッ!?」",
"336000641_49": "「出血多量で瀕死となったわたしたち。\\n だけど離島には、必要な分の血液が用意されていなかったんだ」",
"336000641_50": "「あんたまで……」",
"336000641_51": "「ですが、仰陽館女学院の何人かが輸血をしてくれたおかげで\\n 何とか命をとりとめることができたのです」",
"336000641_52": "「……そんなことがあったのか……」",
"336000641_53": "「問題はそのあとよ……ッ!」",
"336000641_54": "「あたしたちはお礼がしたくて、\\n 血液提供をしてくれた生徒を探したわ」",
"336000641_55": "「――だけど、一切分からなかったのッ!」",
"336000641_56": "「わたしたちを助けてくれたのは、あくまでも善意だと。\\n その方々は、名乗り出ることを良しとしなかったのです」",
"336000641_57": "「病院の関係者に口止めまでしてね」",
"336000641_58": "「誰に助けられたか、わからない――」",
"336000641_59": "「そりゃもう悔しかったわよ。\\n 感謝も、恩返しもさせてもらえなかったんだから……」",
"336000641_60": "「そんな時、先代竜姫の死と、次の竜姫候補が\\n わたしたちになったことを聞いたんだよね……」",
"336000641_61": "「ええ、そうでしたわ。\\n そうしたら、弓美さんが――」",
"336000641_62": "「あたしは気づいたのッ! 昨日に誰かに助けられたのなら、\\n 今日に明日に、誰かじゃない、誰もを救えばいいんだってッ」",
"336000641_63": "「そうすれば、わたしたちを助けてくれた、\\n 誰だかわからない誰かにも、きっと恩返しできるはずだから」",
"336000641_64": "「そして、わたしたちが負けなければ、戦い続けていれば――\\n 新たな竜姫となって、誰も戦いに身を投じることもありません」",
"336000641_65": "「――えッ!?」",
"336000641_66": "「仰陽館女学院に通う生徒は、みんな――\\n 身寄りがなかったり、育てるのを放棄された子たちばかりでね」",
"336000641_67": "「……ひとりぼっちの……」",
"336000641_68": "「篤志家であるおじいちゃん――\\n 風鳴訃堂理事長によって、日本中から集められてきたんだ」",
"336000641_69": "「……お祖父さまによって……」",
"336000641_70": "「特異災害ノイズから、日本を護るために。\\n メックヴァラヌスの技術を奪おうとする外国と戦うために」",
"336000641_71": "「――ッ!?」",
"336000641_72": "「わたしたちが倒れるようなことがあれば、\\n 仰陽館の誰かが竜姫の使命を背負うことになる」",
"336000641_73": "「誰だかわからない、わたしたちの恩人に\\n 血を吐き続ける宿命を背負わせたりなんかしたくありません」",
"336000641_74": "「だから、あたしたち竜姫は――\\n みんなを護れるメックヴァラヌスでなきゃダメなんだ」"
}

View file

@ -0,0 +1,13 @@
{
"336000711_0": "Growing doubts",
"336000711_1": "「現在、損傷した艦内施設の78%が復旧――」",
"336000711_2": "「進捗の予定を大幅に前倒せています。\\n 通常作戦行動可能な状態までは、もう間もなくです」",
"336000711_3": "「ですが、ギャラルホルンの稼働がまだ――」",
"336000711_4": "「……」",
"336000711_5": "「翼さんたちが境界を越えてから、\\n 間もなく日となります……」",
"336000711_6": "(待っていろ……、生きていろよ。\\n 俺たちは、絶対そこに辿りついてみせる",
"336000711_7": "(だから、翼、クリスくん、響くん――\\n どのような状況にあろうと負けるな、戦い抜くんだ",
"336000711_8": "「風鳴る刃、輪を結び――火翼を以て斬り候ッ!\\n 受けるがいいッ、『風輪火斬』ッ」",
"336000711_9": "「翼さん、敵の群れをまとめてッ!\\n ――わたしも負けていられないッ」",
"336000711_10": "「広域の殲滅力であたしと張り合うなんざッ!\\n 年早いんだよッ、オラオラァッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,18 @@
{
"336000721_0": "「ノイズに代わって、\\n 急にこいつらが出張ってきやがったな」",
"336000721_1": "「炎を纏った正体不明の敵――\\n だけど、あの日に板場さんたちを襲った敵とは違う……」",
"336000721_2": "「いつまでも『正体不明の敵』では座りが良くない。\\n だが、名前を考える暇は無さそうだ」",
"336000721_3": "「メックヴァラヌスが動けない今――\\n わたしたちで何とか被害を押し留めないとッ」",
"336000721_4": "「――えッ!?\\n メックヴァラヌスはもう動かせるんですか」",
"336000721_5": "「でしたら今からでも、\\n あの方たちの助けに参らないとッ」",
"336000721_6": "「――その必要は無いッ!\\n ……とのお達しであるッ」",
"336000721_7": "「どうしてッ! \\n みんなはあたしたちの代わりに戦っているんだよッ」",
"336000721_8": "「<ruby=チミ>君</ruby>たちにはシミュレータにて模擬戦を行ってもらう。\\n 新生メックヴァラヌスの稼働試験と理解したまえ」",
"336000721_9": "「メックヴァラヌスの……」",
"336000721_10": "「たしかに、慣らし運転は必要ではありますが……」",
"336000721_11": "「わかった。明日を救うために今日を甘んじてあげる。\\n 新生メックヴァラヌスを、使いこなすためにッ」",
"336000721_12": "「――こ、これが……\\n 身体に漲るこの力が――」",
"336000721_13": "「新たに生まれたメックヴァラヌスの――」",
"336000721_14": "「――って、前とあんまり変わんないじゃないッ!」",
"336000721_15": "「ゴチャゴチャ言わずに身体を動かしたまえッ!\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちは口から先に生まれてきたのかねッ!?」"
}

View file

@ -0,0 +1,37 @@
{
"336000731_0": "「うん……、確かに動きが軽いかも?」",
"336000731_1": "「動かそうと思ってからの反動速度が、\\n 大幅に向上しているように思われますわ……」",
"336000731_2": "「藩清真博士考案の技術改良だ。\\n 基礎となる各種アクチュエーターに磁力を用いた――」",
"336000731_3": "「いいからッ、そんなのッ!\\n 大事なのは、あたしたちがより強くなれるという事だよッ」",
"336000731_4": "「強くなる――そう、新生メックヴァラヌスには、\\n 強くなるために更なる新機能が搭載されているのだッ」",
"336000731_5": "「更なる――新機能……?」",
"336000731_6": "「メックヴァラヌスが、強くなる……ッ!?」",
"336000731_7": "「それって――\\n モジュールとも違う、別の機能なのッ」",
"336000731_8": "「うおっほんッ!(勿体ぶった咳払い)」",
"336000731_9": "「あー、あー。(発声練習)\\n 静粛に――傾聴したまえ」",
"336000731_10": "「……」",
"336000731_11": "「……」",
"336000731_12": "「メックヴァラヌスに、\\n 歌を力と変える機能を取り付けてみたよ」",
"336000731_13": "「……」",
"336000731_14": "「<size=40>えええええええええええええええええッ!!?</size>」",
"336000731_15": "「いとも簡単にッ、さらっとッ、すごい事をッ!」",
"336000731_16": "「しかも、この短期間のうちにですかッ!?」",
"336000731_17": "「いや……、あたしはそろそろかなと思っていた。\\n 新たな敵の出現に伴う、こちらの戦力強化……むしろ王道ね」",
"336000731_18": "「そ、そんなのまるで――」",
"336000731_19": "「アニメですわッ!」",
"336000731_20": "「アニメじゃないッ! 本当の事だッ!\\n 長く生きていると高校二年生、こういう事はままあるんだ」",
"336000731_21": "「……ユミがそういうのなら……」",
"336000731_22": "「ですが、肝心の歌はどこからご用意すればいいのか……」",
"336000731_23": "「あたしに考えがあるッ!\\n 『突貫人間ジェイワン』のオープニングとかどうだろう」",
"336000731_24": "「わたし、知らないし……\\n たぶん、世間のどなた様も知らないよ、その歌……」",
"336000731_25": "「だったら、『ファンタズムレコード ヨーコ』の挿入歌ッ!\\n あれをソラで唄えないなんて、モグリでしょッ」",
"336000731_26": "「この星に住まう生きとし生けるモノたちに、\\n そのような無茶を強要しないでください」",
"336000731_27": "「ラジオ番組からだけど、これはどうかな?\\n 『朝からガッツリ くれぇむシトロン』のメインテーマッ!」",
"336000731_28": "「昔、親戚のヒロシお兄ちゃんと唄ったことがあるんだけど、\\n お兄ちゃん、大興奮のバイブスぶち上げ。あがるよ、これは」",
"336000731_29": "「だーかーらーッ!\\n 知らないんだってばッ」",
"336000731_30": "「わたしたち3人が知っている歌となると……\\n ――仰陽館女学院の校歌とかいかがでしょう」",
"336000731_31": "「校ぉぉぉぉぉ、歌ぁぁぁぁぁ?」",
"336000731_32": "「たしかに3人で唄えるけどさ……なんか違くない?」",
"336000731_33": "「なんも違くない」",
"336000731_34": "「話はまとまったようだな。それではこれより――\\n メックヴァラヌスによる歌唱実験を開始するッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,10 @@
{
"336000741_0": "「ええいッ、やめやめッ! 唄うのやめたまえッ!\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちは白球を追う球児かね? ここは甲子園か何かかね?」",
"336000741_1": "「唄いながら戦うって――しんどーーーいッ!\\n おまけに全然強くなった気がしないッ しなくないッ」",
"336000741_2": "「本部にて計測している数値に、\\n 何か変化はありましたでしょうか」",
"336000741_3": "「ふむぅ、パワーアップの兆候はどこにも見られない……\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちは本気で唄ってたのかね?」",
"336000741_4": "「がなるように唄っていたの、代行だって聴いていたでしょ?\\n 鳴いて血吐くホトトギスかっちゅーのッ」",
"336000741_5": "「……とりあえず、もう一度だけ試してみようッ!」",
"336000741_6": "「喉で唄おうとせず、\\n もっとこう、お腹の底から声を出すようにして……」",
"336000741_7": "「<size=40>音楽教師みたいな事、言うなあああッ!</size>」"
}

View file

@ -0,0 +1,14 @@
{
"336000742_0": "「だ、だめだこりゃあ……」",
"336000742_1": "「本当に、歌を力に変える機能が\\n メックヴァラヌスに追加されているのでしょうか」",
"336000742_2": "「あたしは、唄う歌に問題があると思うんだけどなあ」",
"336000742_3": "「そもそもシンフォギアみたいに……\\n メックヴァラヌスから伴奏が流れていませんしね……」",
"336000742_4": "「わたしたちで頭悩ますより、直接、3人に訊いてみない?\\n どう唄えばいいの ――って」",
"336000742_5": "「そのアイデア、ナイスですッ!」",
"336000742_6": "「それは許されない」",
"336000742_7": "「――代行ッ!?」",
"336000742_8": "「どうしてですかッ!?」",
"336000742_9": "「そ、それは機密だからして、その――ゴニョゴニョ」",
"336000742_10": "「とにもかくにもッ!」",
"336000742_11": "「メックヴァラヌスにシンフォギアと同等の機能が\\n 取り付けられたことは――、機密中の機密なのだよッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,18 @@
{
"336000751_0": "(もたらされた資料にある\\n フォニックゲインの数値がまるで規定値に達していない……",
"336000751_1": "(装者たちのノイズ戦を観測する事で得られたデータと、\\n シミュレータからのフィードバックだけでは、やはり……",
"336000751_2": "(竜姫の唄う歌に問題があるのか、\\n それともシステムの機能不全、あるいは――",
"336000751_3": "(オーバーホールに偽装した、メックヴァラヌスの改良……\\n シンフォギア装者に知られる前に終えるつもりだったが……",
"336000751_4": "(いざとなったら<ruby=ボキ>僕</ruby>たちは――\\n やはり、モジュールに頼るしかないのだろうか……",
"336000751_5": "「そうなる前に、メックヴァラヌスを完成させねば……」",
"336000751_6": "「司令、データバンクのフルチェック、完了です。\\n ウィルスによる汚染は確認されませんでした」",
"336000751_7": "「あらためて襲撃者の痕跡を辿ると、\\n 一直線にデータバンクの深奥を目指しているようですね」",
"336000751_8": "「それも、シンフォギア・システムの――\\n 歌を力と変えるメカニズムにアクセスしています」",
"336000751_9": "「……」",
"336000751_10": "「襲撃者は、シンフォギア・システムの秘密を調べて、\\n 何を企んでいるのかな」",
"336000751_11": "「きっとロクでもないことに決まってるのデス」",
"336000751_12": "「……考えられるのは、\\n シンフォギアと敵対する事を想定し、その弱点を探る事……」",
"336000751_13": "「他には――」",
"336000751_14": "「シンフォギアと同等――いいえ最終的には、\\n シンフォギアを超える兵器を造ろうとしているのかもしれない」",
"336000751_15": "「シンフォギア、\\n ファウストローブとも異なる、第三の――」"
}

View file

@ -0,0 +1,39 @@
{
"336000811_0": "装者と竜姫と――",
"336000811_1": "「ありがとうッ! 雪音さんッ!!\\n まとめてくれたクラブ活動費の資料、とても見やすかったッ」",
"336000811_2": "「あ、ああ……\\n あたしでも役に立てたのなら、良かった」",
"336000811_3": "「一年生の子たちと一緒に、\\n 校庭裏の草むしりをしてくれたの立花さんですよね」",
"336000811_4": "「あははは。心を無にして\\n 単純作業に勤しむのは得意中の得意なんだよね」",
"336000811_5": "「風鳴さん、お手伝いは助かるのですが、\\n 使った文房具は、元あったところに片付けていただけると……」",
"336000811_6": "「うむ、わかっているのだが、\\n 後でちゃんとやろうと思ってたら、そのままにだな……」",
"336000811_7": "「すっかりみなさん、\\n 仰陽館女学院の生活に馴染んできたみたいですわ」",
"336000811_8": "「竜姫の活動だけじゃなく、\\n 生徒会の活動も助けてもらってるのは申し訳ないけどね」",
"336000811_9": "「ねー、誰かー。\\n ちょっくら買い出しに行ってもらえないかな」",
"336000811_10": "「では会長、わたしたちが」",
"336000811_11": "「ありがと。じゃあ、これが欲しい物リスト。\\n 結構かさばると思うから人で手分けしてね」",
"336000811_12": "「おまかせください」",
"336000811_13": "「それでは行ってまいりまーす」",
"336000811_14": "「わたしたちも、そろそろ休憩いたしませんか?」",
"336000811_15": "「テラジの提案に賛成。\\n ユミもキリのいいところで切り上げちゃいなよ」",
"336000811_16": "「ううーん。(伸び) お言葉に甘えさせていただこうかな?\\n 戦士にだって休息は必要だもんね」",
"336000811_17": "「そうだ、前から気になってたんだけど……\\n どうしてみんなをあだ名で呼ぶのに、板場さんだけは――」",
"336000811_18": "「『ユミ』って本名で呼んでいるのか? ――って事?」",
"336000811_19": "「うん」",
"336000811_20": "「昔はね、ずいぶんと頓狂なあだ名で呼ばれてたんだよ……\\n バキューモンだったかバキュミラーだったか。忘れたけどね」",
"336000811_21": "「せっかく付けたあだ名、忘れないでよ」",
"336000811_22": "「前は、付けてもらったあだ名でもいいと思ってたんだけど、\\n 今は、それ以上に自分の名前が気に入っているんだ」",
"336000811_23": "「――自分の、名前?」",
"336000811_24": "「そ。そう思うようになったきっかけは――」",
"336000811_25": "「この音は、ノイズの出現を報せる――ッ!?」",
"336000811_26": "「ノイズの反応を検知。場所は市街区画21ポイント。\\n 急行せよシンフォギア装者。食費の分くらいは頑張りたまえ」",
"336000811_27": "「待ってくださいッ! 今回はわたしたちも――」",
"336000811_28": "「メックヴァラヌスで出られるはずじゃ……」",
"336000811_29": "「最終調整のチェックは済んでいるのかねッ!\\n 焦るくらいなら、<ruby=チミ>君</ruby>たちは本部にさっさと来たまえッ!」",
"336000811_30": "「ごめん。今回もあたしたちの代わりに――」",
"336000811_31": "「謝らないで。わたしたちは、\\n 誰かに謝ってほしくてシンフォギアやってるんじゃないから」",
"336000811_32": "「……ありがとう」",
"336000811_33": "「――急ぐぞッ、立花ッ! 雪音ッ!\\n 街に被害が広がる前にッ」",
"336000811_34": "「いつにも増して、数が多いな」",
"336000811_35": "「だからって、怖気づくようなわたしたちじゃないッ!」",
"336000811_36": "「よくぞ吠えたッ、立花ッ!\\n 我ら人、メックヴァラヌスの分まで太刀回るぞッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,12 @@
{
"336000812_0": "「――えッ!?\\n メックヴァラヌスの最終チェックは済んでるのッ」",
"336000812_1": "「それも、シンフォギアだけを戦わせるための方便だなんて……」",
"336000812_2": "「未起動とはいえDモジュールに代わる新機能を搭載したのだ。\\n 秘密の花園を、おいそれと開帳するわけには――」",
"336000812_3": "「そんなの関係ないッ!」",
"336000812_4": "「関係あると、何故わからないのかねッ!」",
"336000812_5": "「――ッ!」",
"336000812_6": "「並行世界から来たなどとのたまうあの3人……\\n 外国特務機関所属の戦士でないとどうして言い切れるッ」",
"336000812_7": "「……」",
"336000812_8": "「日本を護り立つ竜姫の使命――忘れられると、\\n 司令代行である<ruby=ボキ>僕</ruby>の査定に障るのだよ」",
"336000812_9": "「……」"
}

View file

@ -0,0 +1,7 @@
{
"336000821_0": "「Let's MEGA DETH PARTYッ\\n ミサイルの弾幕をくれてやらああああッ」",
"336000821_1": "「恐れるような相手ではない……\\n だが、この数となると――」",
"336000821_2": "「あ……あれッ!\\n 見てください、あのバスの中に、取り残された人が……ッ」",
"336000821_3": "「なんだってッ!?」",
"336000821_4": "「ノイズを近づけさせるな、行くぞッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,8 @@
{
"336000822_0": "「やはり強いな、歌を力と変えるシンフォギア――\\n イズ兵器としての完成度は、認めざるをえない……」",
"336000822_1": "「だけど、何かがおかしいよッ!」",
"336000822_2": "「はい。今の局面であれば、\\n 一気に押し込められたはずです」",
"336000822_3": "「見てッ、装者の後方にあるバスッ!\\n 逃げ遅れた人たちがッ、あれを護ろうとして――」",
"336000822_4": "「ユミッ、バスの中にッ!\\n 仰陽館女学院の生徒がッ」",
"336000822_5": "「――くッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,25 @@
{
"336000831_0": "「切り捨てるそばから、次々と――」",
"336000831_1": "「あたしらだけじゃ、バスを護るのが精一杯……\\n このままだと、街にイズの群れが殺到して――」",
"336000831_2": "「ふたりともッ、あそこッ!\\n さっき買い出しに出た――」",
"336000831_3": "「――ッ、……ひッ、……」",
"336000831_4": "「いやああああああああああッ!」",
"336000831_5": "「こっちだッ!」",
"336000831_6": "「……会長……?」",
"336000831_7": "「ごめん、ヒーローは遅れて登場する……\\n ――なんて悠長、言ってる場合じゃないよね」",
"336000831_8": "「板場さんッ! みんなッ!\\n 来てくれたんだッ」",
"336000831_9": "「だが、どうして――\\n メックヴァラヌスの最終調整をしていたはずでは」",
"336000831_10": "「うん……、最終調整、してたかもね」",
"336000831_11": "「ユミッ、バスの中にッ!\\n 仰陽館女学院の生徒がッ」",
"336000831_12": "「――くッ!」",
"336000831_13": "「待ちたまえッ!\\n どこに行くつもりかねッ」",
"336000831_14": "「……竜姫の使命は、日本を護り立つ事……」",
"336000831_15": "「――だけど、あたしはッ!」",
"336000831_16": "「わたしたちはッ!」",
"336000831_17": "「使命を遂行するためにッ、誰かの命を見捨てやしないッ!!」",
"336000831_18": "「急ごうッ! 出遅れた分を取り戻すんだッ!」",
"336000831_19": "「竜姫を背負って戦う<ruby=こころいき>乙女心</ruby>――\\n その最終調整は、ここに来るまでに済ませてきた」",
"336000831_20": "「……会長……」",
"336000831_21": "「相手が数を頼むなら、\\n こっちも数を揃えればいいッ」",
"336000831_22": "「これよりッ、竜姫と装者は共同戦線を張るッ!\\n 人とも――ッ、みんなの明日を救うためにッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,24 @@
{
"336000841_0": "「大した被害を出すこともなく、\\n 粗方イズを片付けられたみたいだな」",
"336000841_1": "「ああ、6人で広範囲をカバーできたおかげだ」",
"336000841_2": "「……はあッ、……はあッ、……はあッ、……はあッ」",
"336000841_3": "「……なんとかできたのかな?」",
"336000841_4": "「なんとかできたと信じたいですわ……」",
"336000841_5": "「……会長……」",
"336000841_6": "「ケガは無い? 他の2人は?」",
"336000841_7": "「先にシェルターに避難しています。\\n わたしだけが逃げ遅れて――」",
"336000841_8": "「そっか――、でも、よかった……」",
"336000841_9": "「じゃあ立ちあがって。\\n 今度は遅れず、真っ直ぐにシェルターを目指してちょうだい」",
"336000841_10": "「――え?」",
"336000841_11": "「調整で、かなり抑えられているとはいえ――」",
"336000841_12": "「プロテクターの下で、ザワザワするこの感じ……\\n とても慣れそうにはありません」",
"336000841_13": "「――まさかッ!?」",
"336000841_14": "「先輩ッ、あそこだッ!」",
"336000841_15": "「……」",
"336000841_16": "「わたしたちの世界で、\\n S.O.N.G.本部を襲撃した――」",
"336000841_17": "「あれが――\\n あなたたちの言う、襲撃者……」",
"336000841_18": "「わたしの力が活性化すると、\\n メックヴァラヌスと共振・共鳴してしまうのね」",
"336000841_19": "「じゃあ、このザワザワは……」",
"336000841_20": "「あなたの仕業というわけですか……」",
"336000841_21": "「わたしは更なる高みを目指したいの。\\n 付き合ってもらうわよ、シンフォギアッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,15 @@
{
"336000851_0": "「おおおおお、りゃあああああ――ッ!」",
"336000851_1": "「ええッ!?」",
"336000851_2": "「復活から増殖し、そのうえ成長までするとはッ!?」",
"336000851_3": "「くそッ、何をエネルギーにそんな芸当をッ!」",
"336000851_4": "「――ぐッ!」",
"336000851_5": "「先輩ッ!?」",
"336000851_6": "「――って、こっちもかああああッ!?」",
"336000851_7": "「翼さんッ! クリスちゃんッ!」",
"336000851_8": "「まさか、シンフォギアでも――」",
"336000851_9": "「敵わないなんて……」",
"336000851_10": "(違うッ、ただ敵わないんじゃないッ!)",
"336000851_11": "(これは――)",
"336000851_12": "「新機能は、問題なく稼働しているみたいね。\\n ならばもう用はないわ。――死ぬがいいッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,40 @@
{
"336000852_0": "「この怪物――、もしかして不死身の……」",
"336000852_1": "「違うッ!\\n そいつは自分の力で再生してるんじゃないッ」",
"336000852_2": "「きっと、シンフォギアの歌の力を――\\n 戦う力へと変換しているに違いないよッ」",
"336000852_3": "「……歌の、力を……?」",
"336000852_4": "「フォニックゲインをかッ!?」",
"336000852_5": "(……やっぱり、隠し通すわけにはいかないよね……)",
"336000852_6": "「ほう、ならばどうする?\\n 何ができる あとはただ、噛み砕かれるばかり……」",
"336000852_7": "(ここにマリアさん、調ちゃん、切歌ちゃんが――\\n あいつのキャパを超えるだけのフォニックゲインがあれば……",
"336000852_8": "「できるよッ!\\n シンフォギアの明日、あたしたちが救ってみせるッ」",
"336000852_9": "「――ッ!?」",
"336000852_10": "「仮令、シンフォギアには届かなくても、\\n わたしたちには――」",
"336000852_11": "「歌の力がなくたって、\\n メックヴァラヌスがありますわッ」",
"336000852_12": "「……」",
"336000852_13": "「行ッくぞおおおおおおおおおおおおおおおッ!」",
"336000852_14": "「簡単に触れられるなんて思わないでッ!」",
"336000852_15": "「命よ燃えろ――赤く、真っ赤にッ!\\n 乙女の純情いつだってハート直撃ど真ん中ッ ――赤射ッ」",
"336000852_16": "「……歌の力を使わずに、\\n アングィスマリシアスを……」",
"336000852_17": "「まあいいわ。ここまでね。\\n 必要なデータは充分に観測できているから」",
"336000852_18": "「勝った……? 勝てたのかな? わたしたち――」",
"336000852_19": "「わたしたちでも、\\n シンフォギアのお手伝いができましたッ」",
"336000852_20": "「ああ、見せ場を持ってかれちまったな」",
"336000852_21": "「メックヴァラヌス――頼もしい仲間ができたようだ」",
"336000852_22": "「ありがとうッ! 3人のおかげで助かったッ!」",
"336000852_23": "「うん。だけどそれは――\\n シンフォギアがいてくれたおかげだよ」",
"336000852_24": "「覚えているかな?\\n さっきの話――」",
"336000852_25": "「……?」",
"336000852_26": "「親友が付けてくれたあだ名より――\\n 自分の名前で呼ばれたい理由……」",
"336000852_27": "「あたしの名前は、\\n 『美しい弓』と書いて、弓美――」",
"336000852_28": "「メックヴァラヌスを纏って、この弓でみんなを護って――\\n やっと、名前に見合った自分になれた気がする」",
"336000852_29": "「……板場さん……」",
"336000852_30": "「だから、あだ名よりもあたしを呼ぶ時は――」",
"336000852_31": "「でも、いつかユミには、素敵なあだ名をつけてあげる」",
"336000852_32": "「虎視眈々と狙っていますわね」",
"336000852_33": "「まあ、期待しないで気長に待っていようかな?\\n だって、あんたのつけるあだ名のセンスってば――」",
"336000852_34": "「な・ん・だ・と・おおおおおおッ!?」",
"336000852_35": "「わ、わあああッ!?\\n ダメだよ、人ともケンカしないでッ」",
"336000852_36": "「大丈夫ですわ。何といってもわたしたち3人――\\n ケンカするくらい仲のいい親友ですもの」",
"336000852_37": "「ナイスです」"
}

View file

@ -0,0 +1,57 @@
{
"336000911_0": "破滅への序曲",
"336000911_1": "「いい加減、答えてもらおうかッ!」",
"336000911_2": "「いったい何のことかねッ!?\\n そもそもその態度、司令たる<ruby=ボキ>僕</ruby>に向けるものかね?」",
"336000911_3": "「すべては竜姫の3人から聞かせてもらった」",
"336000911_4": "「――なんとッ!?」",
"336000911_5": "「メックヴァラヌスに急遽組み込まれた、\\n 歌を力に変えるというシステム――」",
"336000911_6": "「わたしたちからデータを採取したとはいえ、\\n ごく短期間のうちに完成させたとなれば、それはおそらく――」",
"336000911_7": "「わたしたちの本部から盗み出した、\\n シンフォギア・システムの技術を使ってッ」",
"336000911_8": "「……」",
"336000911_9": "「何とか言ったらどうなのッ!?」",
"336000911_10": "「――し、知らないのだ。ギャラルホルンに正体不明の敵――\\n <ruby=チミ>君</ruby>たちの言ってることは<ruby=ボキ>僕</ruby>にも何がなんやらサッパリで……」",
"336000911_11": "「今さら信じられるものかよッ!」",
"336000911_12": "「本当だ。信じてほしい。\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>のこの笑顔が、<ruby=チミ>君</ruby>たちには信じられないのかね……」",
"336000911_13": "「――汚い笑顔を見せつけてくれる……」",
"336000911_14": "「まさか、あの態度――\\n 知らぬ事実を隠すために張った、つまらない見栄なのかッ」",
"336000911_15": "「――ぐッ、許してくれたまえ……」",
"336000911_16": "「これはッ、奪われたデータを収めた――\\n サッパリどころか、ヤッパリお前の仕業だったのかッ」",
"336000911_17": "「違うッ、誤解だッ!\\n どうやら<ruby=ボキ>僕</ruby>も、<ruby=チミ>君</ruby>たち同様に踊らされていたようだ」",
"336000911_18": "「踊らされていたなんて、言い逃れを……」",
"336000911_19": "「男らしくないですわ」",
"336000911_20": "「だから、誤解であると――\\n どうして<ruby=ボキ>僕</ruby>の言う事を信じてくれないのかねッ!!」",
"336000911_21": "「――ッ……」",
"336000911_22": "「このデータチップも、\\n 外部機関より特異災害対策機動部へと供与されたものだ」",
"336000911_23": "「シンフォギアの技術を使って、\\n メックヴァラヌスを強化・改造せよと――」",
"336000911_24": "「市街区の危機を報せるこの警報――」",
"336000911_25": "「あの怪物――アングィスマリシアスですわッ!」",
"336000911_26": "「代行――ッ、話は後に回そうッ!\\n 何があろうとも、あたしたちは竜姫で、<ruby=とっきぶつ>特機部二</ruby>――」",
"336000911_27": "「みんなの明日を救うのが――\\n 特異災害対策機動部二課のッ、限りなき使命だッ」",
"336000911_28": "「う、うむ――そうであったな。\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>はそれで毎月、給金をいただいているのだッ!」",
"336000911_29": "「板場さんッ!」",
"336000911_30": "「……」",
"336000911_31": "「知らなかったとはいえ、\\n 結果的にあんたたちを裏切っていた、この事実……」",
"336000911_32": "「それでもまだ――あたしたちを友達と呼んでくれるなら。\\n ――友よッ、共にッ」",
"336000911_33": "「一緒にッ!!」",
"336000911_34": "「竜姫と装者の諸君ッ! 聞こえているかねッ!!」",
"336000911_35": "「状況を教えていただけますか?」",
"336000911_36": "「大きく分けて敵の出現ポイントは、\\n 市街区画の――」",
"336000911_37": "「同時攻略を行うには、竜姫と装者を――\\n 戦力をつに分けなきゃいけないみたいだ」",
"336000911_38": "「戦力の分断は、兵法として下策。\\n 何より――」",
"336000911_39": "「一連の事件に、何者かの思惑が絡んでいる以上、\\n いかにもな敵の出現は、罠である可能性が高いと<ruby=ボキ>僕</ruby>は判断する」",
"336000911_40": "「ど、どうしたんだ?\\n 代行が、代行の仕事を、給料分くらいには粛々と――」",
"336000911_41": "「お祖父様は、代行を優秀な人材と評価していたが、\\n まさか本当に――」",
"336000911_42": "「小心で、自己保身に長けているだけよ。\\n でも、まあ――ちょっとは見直したかな」",
"336000911_43": "「それでも――罠とわかっていても<ruby=ボキ>僕</ruby>は……\\n 事態収拾のため、<ruby=チミ>君</ruby>たちに同時攻略を要請しなければならない」",
"336000911_44": "「うん、罠に気を付ければいいんだよね」",
"336000911_45": "「そう指示されるだけでも、とてもありがたいですわ」",
"336000911_46": "「だけどその分、ここの守りが――」",
"336000911_47": "「その杞憂は、俺たちで解決しよう」",
"336000911_48": "「黒服の皆さんッ!」",
"336000911_49": "「通信講座で会得した必殺拳――\\n マスターオブシナンジュとして、怒れるシヴァにも等しくなろう」",
"336000911_50": "「あの時はすまなかった。\\n そして、竜姫たちの友達になってくれて感謝するよ」",
"336000911_51": "「おそらくはここが正念場ッ!\\n わたしたちはッ、わたしたちの総力をもって勝利するッ」",
"336000911_52": "「竜姫は35区画、装者は84区画にてそれぞれ応戦ッ!\\n 本部の守りは、エージェントたちに託すッ」",
"336000911_53": "「各員ッ、持ち場にあたるんだッ!」",
"336000911_54": "(それ……、<ruby=ボキ>僕</ruby>が言ってみたかった台詞……\\n でも、たしかにそうだ。<ruby=ボキ>僕</ruby>も、<ruby=ボキ>僕</ruby>の総力をもってして――)"
}

View file

@ -0,0 +1,5 @@
{
"336000912_0": "「こっちは片付きましたッ!」",
"336000912_1": "(湧いて出るのは小物ばかり……\\n フォニックゲインを力と変えるタイプでないのは助かるが――",
"336000912_2": "「くッ、まだまだ休ませてはくれなさそうだッ!\\n この物量でやられたら、竜姫の人には荷が勝ちすぎるぞッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,79 @@
{
"336000921_0": "「あんなに大量に敵の反応を検知していたのに、\\n 駆けつけてみれば、ねこの子一匹見当たらないなんて――」",
"336000921_1": "「待ってくださいッ! あちらに倒れている方が――」",
"336000921_2": "「……あ、あああああ…… あちこちにたくさんの……」",
"336000921_3": "「ひどい……\\n 街のみんなに、犠牲者が――」",
"336000921_4": "「……ローターの音?」",
"336000921_5": "「……あれは、二課のヘリですわッ!」",
"336000921_6": "「――この惨状、遅かったか……」",
"336000921_7": "「おじいちゃんッ!」",
"336000921_8": "「おお、竜姫たちは無事であったかッ!?」",
"336000921_9": "「いったい、何がどうなってるのッ!?」",
"336000921_10": "「竜姫の3人に報せたいことがあるッ!\\n 説明は、ヘリの中で行うとしようッ」",
"336000921_11": "「まずはこれを見てほしい」",
"336000921_12": "「なんなの? これ――?」",
"336000921_13": "「ここ数日に渡る、\\n 本部データバンクへの不正アクセスの痕跡だ」",
"336000921_14": "「楽隠居なりにではあるが、\\n 儂は一連の事件を、裏からいろいろ調べておってな……」",
"336000921_15": "「本部に侵入者、\\n あるいは内通者がいることが判明した」",
"336000921_16": "「――そんなッ!?」",
"336000921_17": "「残念ながら事実だ。\\n おそらくは、国外の特務機関の飼い犬と思われる」",
"336000921_18": "「考えたくはないが、\\n 並行世界からの客人という、人の――」",
"336000921_19": "「――おじいちゃんッ!」",
"336000921_20": "「……疑っているのではない。可能性を論じておる……」",
"336000921_21": "「見てッ! データバンクへの不正アクセスが――」",
"336000921_22": "「……新たに、行われているみたいですわ……」",
"336000921_23": "「……やはり、罠だったのかもしれないな」",
"336000921_24": "「――罠ッ!?\\n さっき代行も言ってたけれど、それってどういう……」",
"336000921_25": "「竜姫の3人を遠くに引き離し、自由に動けるようにするために、\\n ここに敵を呼び出して、無辜の人々を襲わせたとも考えられる」",
"336000921_26": "「……」",
"336000921_27": "「……」",
"336000921_28": "「もう、わけがわからない――わからないよッ!\\n 何が本当で、知らないところで何が起きているのかなんてッ」",
"336000921_29": "「……ユミ……」",
"336000921_30": "「だから、この目で確かめるッ!\\n 自分の目で、真実を見届けてやるッ」",
"336000921_31": "「――結果、シンフォギアと対峙することになってもか?」",
"336000921_32": "「……うん……」",
"336000921_33": "「メックヴァラヌスで、シンフォギアに勝てるのか?」",
"336000921_34": "「……そ、それは……」",
"336000921_35": "「……」",
"336000921_36": "「その胸に覚悟があるならば……\\n 終身名誉司令たる儂の権限で、モジュールの縛鎖を解こう」",
"336000921_37": "「……」",
"336000921_38": "「データバンクへの不正アクセス……\\n どうやら最後のファイアウォールも突破されたようだな……」",
"336000921_39": "「……よしッ、<ruby=ボキ>僕</ruby>のテクをもってすれば、\\n これしきのファイアウォールなんてモの役には……」",
"336000921_40": "「……」",
"336000921_41": "「受け入れ難い事態の連発と、\\n 受け入れ難い情報の連続……」",
"336000921_42": "「すべてを詳らかにしようとも――」",
"336000921_43": "「二課を預かる司令とはいえ、代行の権限では\\n 機密の深奥には踏み込めず、目隠しをされたままに等しかった」",
"336000921_44": "「時間はかかったけど、\\n これで全ての機密は、明日の二課司令たる<ruby=ボキ>僕</ruby>のものに――」",
"336000921_45": "「……」",
"336000921_46": "「……な、な、な……」",
"336000921_47": "「<size=40>いったいこれは、何なのかねえええええッ!!?</size>」",
"336000921_48": "「おいッ、いるんだろッ!?\\n いいかげん姿を見せたらどうだッ」",
"336000921_49": "「小物をけしかけるばかりで、\\n わたしたちを阻むことなど――」",
"336000921_50": "「……」",
"336000921_51": "「マントの下に、リディアンの――\\n 仰陽館女学院の制服を着ているのは知っているッ」",
"336000921_52": "「あなたたちの目的はッ!?\\n ここでいったい何をしようとしているのッ」",
"336000921_53": "「大局的には――実験と研究……\\n だけどわたしは、そんなのどうでもいいの……」",
"336000921_54": "「わたしはただ、あの人を振り返らせたいだけ」",
"336000921_55": "「――あの人ッ!?」",
"336000921_56": "「気をつけろッ、あのタイプは――」",
"336000921_57": "「ああ、こちらのフォニックゲインを吸収し、\\n 戦う力へと変換する難敵だ……」",
"336000921_58": "「でも、板場さんたちが――\\n メックヴァラヌス抜きで対処するには――ッ」",
"336000921_59": "「あの人が執心するあなたたちが嫌いッ! 大嫌いッ!\\n だから壊れてッ、壊れてしまえええええええええッ」",
"336000921_60": "「――ッ!?」",
"336000921_61": "「やったわッ! 壊れたッ!? バラバラにィィィィィッ!」",
"336000921_62": "「……」",
"336000921_63": "「――何ッ!?」",
"336000921_64": "「アーリーシルエット」",
"336000921_65": "「フォニックゲインを喰らう怪物が相手なら、\\n 適合係数を低減し、フォニックゲインを引き下げればいいだけの事」",
"336000921_66": "「できるのッ!?\\n そんな芸当がッ」",
"336000921_67": "「できるんだよ」",
"336000921_68": "「耳年増のお前にはわからないかもだが、\\n こう見えてあたしら、意外に経験豊富なんだよ」",
"336000921_69": "「シンフォギア――完成された兵器どもめ……」",
"336000921_70": "「そこで何をしておる。\\n データサンプルの採取よりも、今は――」",
"336000921_71": "「申し訳ありません。\\n 直ちに計画を遂行します」",
"336000921_72": "「――ッ!?」",
"336000921_73": "「預けるぞ、シンフォギア……\\n いつかにわたしは、お前たちを――」",
"336000921_74": "「――待ってッ!」",
"336000921_75": "「飛び出すなッ、バカッ!」",
"336000921_76": "「今は追うよりも、目の前の敵を――\\n フォニックゲインの出力を下げた分、手強い相手と心得よッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,45 @@
{
"336000922_0": "「はあッ、はあッ、はあッ、はあッ……」",
"336000922_1": "「手こずらせやがって……」",
"336000922_2": "「どうやら、この周辺の掃討は完了したようだが……」",
"336000922_3": "「装者の諸君ッ、<ruby=ボキ>僕</ruby>だッ!\\n 大変なモを発見してしまった<ruby=ボキ>僕</ruby>だよッ!」",
"336000922_4": "「ちょ、ちょっと落ち着いてください、司令代行ッ!」",
"336000922_5": "「落ち着いてなどいられるものかねッ!」",
"336000922_6": "「二課のデータバンクの深奥にアクセスできたのだよッ!」",
"336000922_7": "「あんた、本当に腕の立つハッカーだったんだな」",
"336000922_8": "「<ruby=チミ>君</ruby>たちが探し求めていたギャラルホルン――」",
"336000922_9": "「並行世界への渡航を可能にする聖遺物は、\\n たしかに、この二課に保管されているッ」",
"336000922_10": "「――ギャラルホルンがッ!?」",
"336000922_11": "「そうだッ、<ruby=チミ>君</ruby>が言ってたギャラルホルンッ!\\n だが、それだけじゃないのだよッ」",
"336000922_12": "「メックヴァラヌスは……\\n メックヴァラヌスの力の源となる竜の化石とは――」",
"336000922_13": "「――ッ!?」",
"336000922_14": "「……停電?\\n どうしてこのタイミングで停電なんて起きるのかね……」",
"336000922_15": "「――代行ッ!\\n 凪司令代行ッ 応答願いますッ」",
"336000922_16": "「通信が、強制的に遮断されて――」",
"336000922_17": "「ここいらの敵は片付けたッ!」",
"336000922_18": "「あんなではあるけれど、\\n 一宿一飯以上の恩義があたしらにはあるッ」",
"336000922_19": "「一度、仰陽館女学院に――\\n 二課本部へと戻ろうッ」",
"336000922_20": "「――急ぐぞッ!」",
"336000922_21": "「じゃあ、Dモジュールって――」",
"336000922_22": "「わたしたちを救ってくれた、\\n 先代竜姫の命を奪ったのは――」",
"336000922_23": "「そうだ。Dモジュールだッ!」",
"336000922_24": "「――ッ!」",
"336000922_25": "「Dモジュール……\\n 竜姫に取り付けられた『デヴァステイター』は――」",
"336000922_26": "「メックヴァラヌスの力を増幅し、\\n いかなる敵をも殲滅する訣戦機能の事であるッ」",
"336000922_27": "「だが制御は困難を極め、力至らぬ者が用いた場合――\\n 増幅したメックヴァラヌスの力に取り込まれるとも聞いている」",
"336000922_28": "「メックヴァラヌスに取り込まれちゃうと、どうなるの?」",
"336000922_29": "「メックヴァラヌスは、\\n ドラゴンと総称される超生命体の化石より造られている」",
"336000922_30": "「取り込まれるとは、すなわち――\\n 人外の存在に身をやつすという事に、他ならないッ」",
"336000922_31": "「では、あの日あの時あの場所で……\\n わたしたちが目撃した、炎を纏った怪物とは――」",
"336000922_32": "「取り込まれた先代の竜姫……\\n ――そのなれの果てである……」",
"336000922_33": "「そんな、危険なデヴァステイターを――\\n モジュールを使えるようにするという事は……」",
"336000922_34": "「――そ、そ、そ、それでも……\\n みんなの明日を救うために必要なら――」",
"336000922_35": "「――ユミッ、ダメだよッ! 絶対にッ!」",
"336000922_36": "「だ、大丈夫だから、きっとあたしたちなら――」",
"336000922_37": "「本当は誰よりも怖がりのくせにッ!\\n 震える声で言っても、説得力なんて全然ないからッ」",
"336000922_38": "「だからおじいちゃん、お願いッ!\\n モジュールの使用制限を解除してほしいッ」",
"336000922_39": "「年寄りにできる事であれば、何でもしてやろう」",
"336000922_40": "「ああ、ユミちゃんこそ、まこと美しい弓である……\\n 回天に命を咲かせるその覚悟、桜の花と重なるほどに」",
"336000922_41": "「……」",
"336000922_42": "「本部に――、仰陽館女学院に急いで戻ろうッ!\\n あたしが望んだ結末は、きっとそこにあるはずだからッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,15 @@
{
"336000931_0": "「こうも暗いとキーを叩くのすらままならないものだが、\\n そこはそれブラインドタッチというものである。さすがの<ruby=ボキ>僕</ruby>」",
"336000931_1": "「予備電源の供給経路をちょろまかし、\\n この部屋に繋げる事で、これ、この通りッ」",
"336000931_2": "「ひわわゎゎゎゎゎゎゎゎゎッ、何か出たあああッ!!?\\n <ruby=ボキ>僕</ruby>も思わず何か出してしまったあああああああッ!!!」",
"336000931_3": "「あなたは<ruby=あなた>道化</ruby>の役目を充分に果たしてくれたわ。\\n だからもう、おやすみなさい――」",
"336000931_4": "「――ぐはッ!?\\n うううッ、人の身で光学兵器を使うとは、まさか<ruby=チミ>君</ruby>は――」",
"336000931_5": "「メックヴァラヌスと同じく、\\n アジ・ダハーカの化石から造られた――」",
"336000931_6": "「……」",
"336000931_7": "「――ぐふッ!」",
"336000931_8": "「……正体不明の、アングィスマリシアス……\\n その名はラテン語にて『悪意の蛇』を意味するが――」",
"336000931_9": "「――うッ、ぐはあッ!」",
"336000931_10": "「……」",
"336000931_11": "「なるほど……、<ruby=チミ>君</ruby>や蛇たちと……\\n メックヴァラヌスが共振・共鳴していたのは、そういう――」",
"336000931_12": "「えええいッ、くどいッ! 晩節を汚すなッ!\\n 散り際くらいは美形でいろッ、速やかに死ぬがよいッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,31 @@
{
"336001011_0": "少女の咆哮は闇に呑まれて",
"336001011_1": "「黒服の――、エージェントたちが……」",
"336001011_2": "「……ひどい……」",
"336001011_3": "「ノイズの仕業ではない……\\n 噛みちぎられ、食い荒らされた痕跡から察するに――」",
"336001011_4": "「翼さんッ、クリスちゃんッ!\\n ――あそこにまだッ」",
"336001011_5": "「……ううッ、うううぅ……」",
"336001011_6": "「大丈夫ですか?」",
"336001011_7": "(残念だが、この傷ではもう――)",
"336001011_8": "「――本部にッ、侵入者……、仰陽館の、制服の……」",
"336001011_9": "「ああ、その情報のおかげで皆を護ることができる。ありがとう」",
"336001011_10": "「……、……」",
"336001011_11": "「つらいのに……、痛いのに……\\n 誰かに伝えるために、ずっと我慢して……」",
"336001011_12": "「だけど、確かに受け取った。\\n あとは、あたしらの仕事だ」",
"336001011_13": "「――先を急ぐぞッ、立花ッ! 雪音ッ!」",
"336001011_14": "「――行かせないッ!」",
"336001011_15": "「……板場、さん……?」",
"336001011_16": "「疑いたくはないけれど、この状況は――」",
"336001011_17": "「信じたくはありませんが、まさか、みなさんが――」",
"336001011_18": "「違うよッ! だから、話を聞いて――」",
"336001011_19": "「――爆発がッ!?」",
"336001011_20": "「立ち昇る火柱――火元は地下ッ!?\\n だとしたら、代行のおっさんが――ッ」",
"336001011_21": "「仰陽館女学院の、校舎が……燃えていく……」",
"336001011_22": "「大切な時間を過ごした校舎が……\\n みんなとの想い出が――」",
"336001011_23": "「――みんな……」",
"336001011_24": "「……」",
"336001011_25": "「もしも――校舎に、みんなが残っていたなら……」",
"336001011_26": "「……」",
"336001011_27": "「話をすれば――」",
"336001011_28": "「<size=40>話をする前にッ、ぶん殴る流儀なんだろッ!\\n シンフォギアってのはああああああああああッ</size>」"
}

View file

@ -0,0 +1,41 @@
{
"336001021_0": "「――ぐはッ!」",
"336001021_1": "(やっぱり、今のままでは――)",
"336001021_2": "(シンフォギアに勝てません……)",
"336001021_3": "「板場さんッ!」",
"336001021_4": "「……来るな……、なんで、よその世界から来たんだよ……\\n あたしたちの世界をメチャクチャにするために来やがって……」",
"336001021_5": "「違う、そんなつもりじゃ――」",
"336001021_6": "「――ユミッ、生徒会室のあたりッ!」",
"336001021_7": "「――灰島さんがッ!?」",
"336001021_8": "「灰島友鈴? あの子が生徒会室に――ッ!?」",
"336001021_9": "「校舎が崩れて……、見知った顔を、飲み込んで――」",
"336001021_10": "「いやああああああああッ、あああ――」",
"336001021_11": "「……」",
"336001021_12": "「背負ってやるッ、竜姫の宿命、背負ってやるッ!\\n これ以上、何も喪わないために――」",
"336001021_13": "「みんなの明日を喪わせやしないためにッ、あたしがッッ、\\n デヴァステイターモジュールをおおおおおおおおお――ッ」",
"336001021_14": "「備えろッ、何かを仕掛けてくるぞッ!」",
"336001021_15": "「巷で噂のDモジュールってやつかッ!?」",
"336001021_16": "「――ッ……」",
"336001021_17": "「……板場、……さん?」",
"336001021_18": "(怖い――、怖いよ……)",
"336001021_19": "(みんなを護るために――\\n みんなと一緒でいられない怪物になるなんて……",
"336001021_20": "(……怖いよ……、誰か――)",
"336001021_21": "「それは、わたしがやるよ」",
"336001021_22": "「――え?」",
"336001021_23": "「Dモジュールの使用制限を解いてもらったのは、\\n ユミひとりじゃないから」",
"336001021_24": "「――なん、で……?」",
"336001021_25": "「人一倍怖がりのくせに、\\n カッコつけたがるんだよね、ユミは」",
"336001021_26": "「わたしのケガじゃ、ここから離脱しても、\\n どのみち追いつかれてしまうから――テラジをお願い」",
"336001021_27": "「1人で戦えますッ、\\n お願いなんか――されたくありませんッ」",
"336001021_28": "「――だ、だめ……」",
"336001021_29": "「親友のために――」",
"336001021_30": "「<size=40>咆哮ッ、デヴァステイターッ!!!</size>」",
"336001021_31": "「だめえええええええええええええええええッ!!!」",
"336001021_32": "「エネルギーが急激に膨れ上がって――」",
"336001021_33": "「人が――、人の形のまま爆弾みたいにッ!」",
"336001021_34": "「――安藤さんッ!」",
"336001021_35": "「ううううッ、――ぐううウウウッ!\\n グウウウウウワワワワッ、ガアアアアアアアアッ」",
"336001021_36": "「――あんたッ、あたしにあだ名を考えるってッ!\\n 待ってるんだからッ、こんな事してる場合じゃないでしょッ」",
"336001021_37": "「ゴめん、……ばだジ、もヴ――\\n ユみにビっだリの、あダナ、ガンガえ、らレゾウに――」",
"336001021_38": "「――ごめん、ね――」"
}

View file

@ -0,0 +1,23 @@
{
"336001031_0": "「……炎を纏い、四つの脚で地を踏みしめて……\\n 大きな爪を振るう、あれは……、あの姿は――」",
"336001031_1": "「大きな翼や鱗こそありませんが、\\n あの日にわたしたちを引き裂いた――怪物によく似ていますわ」",
"336001031_2": "「あたしたちを護るために先代の竜姫は、本当に――\\n <ruby=デヴァステイター>制御できない力</ruby>に取り込まれて怪物になったの……?」",
"336001031_3": "「わたしたちの纏うメックヴァラヌスは――\\n モジュールとは、明日を救える力なのでしょうか……」",
"336001031_4": "「……救うべき明日なんて、もう、どこにも……」",
"336001031_5": "「――くッ、勢いを殺せないッ!\\n どうやったら、あの破壊衝動を殺ぎ落とせるッ」",
"336001031_6": "「距離を取り、体制を立て直すぞッ!\\n 正面から激突しては、こちらが消耗するばかりだッ」",
"336001031_7": "(わたしは、また――\\n 歌でぶん殴る事しかできないの……",
"336001031_8": "(そんなの嫌だ――、だけど、どうすれば……\\n ――サンジェルマンさんッ",
"336001031_9": "「おい、バカッ!\\n 案山子みたいに立ち尽くすなッ」",
"336001031_10": "「ついて来いッ、雪音ッ! 立花ッ!」",
"336001031_11": "「――グウウウウウ、アアアアアアアアッ!!」",
"336001031_12": "「ああ――、大切な友達が、手の届かないところに……」",
"336001031_13": "「わたしたちも、追いかけましょうッ!」",
"336001031_14": "「――ガアアアアアアアァァァッッ!!」",
"336001031_15": "「こちらに狙いをぴたりと定め、撒くことも能わずか――」",
"336001031_16": "「どうするッ!? 先輩ッ!」",
"336001031_17": "「――ッ……」",
"336001031_18": "「わたしに考えがありますッ!」",
"336001031_19": "「お前にかッ!?」",
"336001031_20": "「まずは、狙いを定めるために――\\n 動きを封じるのを、手伝ってくださいッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,22 @@
{
"336001032_0": "「まだまだ元気が有り余っていやがるッ!\\n ――底無しなのかッ」",
"336001032_1": "「速度に任せて突っ込んでくるぞッ!\\n 散開しろッ、雪音ッ 立花ッ」",
"336001032_2": "「――立花ッ!」",
"336001032_3": "「あのバカッ、逃げ遅れて――」",
"336001032_4": "「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!」",
"336001032_5": "「――あいつッ!\\n 拳ひとつであの巨体を受け止めやがったッ」",
"336001032_6": "「立花の――絶唱ッ!」",
"336001032_7": "「あのバカ――いったい……?」",
"336001032_8": "「アダムとの決着の際――\\n サンジェルマンのスペルキャスターを使った時のように……」",
"336001032_9": "「――嘘だろッ!? デヴァステイターのエネルギーを\\n 自分に取り込もうとしてるのかッ」",
"336001032_10": "「止すんだッ!\\n <ruby=ヘキサ>6人</ruby>でないと<ruby=コンバージョン>転換</ruby>はできないッ!!」",
"336001032_11": "「うおおおおおおおおおおおおおッ!」",
"336001032_12": "「引っぺがしたエネルギーをパージするんだッ!\\n ギアで抱えられる許容量を超える前にッ 早くッ」",
"336001032_13": "「でやあああああああああああッ!」",
"336001032_14": "「やった――、これで、何とか……」",
"336001032_15": "「お、おい――バカッ!\\n しっかりしろッ」",
"336001032_16": "(絶唱を口にして、\\n この程度のバックファイアに抑えられている――",
"336001032_17": "<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>の凶祓いにて融合症例を治癒して以来、\\n 立花が高い適合係数を獲得した理由――それはいったい……",
"336001032_18": "「――先輩ッ! あの子の事は追手に任せてッ!\\n あたしらはその前にこのバカを安全なところにまでッ」",
"336001032_19": "「――あ、ああ、急ぐとしようッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,35 @@
{
"336001041_0": "「制限解除したDモジュール――\\n やはりまだ、竜姫が使用に耐えられなんだか」",
"336001041_1": "「ここまで磨き上げてきたが致し方なし。\\n 兵器とは元来、使い潰す物――次の竜姫の選抜もやむを得まい」",
"336001041_2": "「……」",
"336001041_3": "「シンフォギアに手こずっているように見えるな」",
"336001041_4": "「申し訳ございません。\\n 次にまみえる事があれば、必ず――」",
"336001041_5": "「いいや、良い。それで良いのだ。\\n シンフォギアとは、そうでなくてはならぬ」",
"336001041_6": "「……」",
"336001041_7": "「強力にして無比だからこそ、\\n シンフォギアは、メックヴァラヌスの礎に相応しい」",
"336001041_8": "「お前が境界の向こうより持ち帰った、\\n シンフォギア・システムの要――、歌を力へと変える技術ッ」",
"336001041_9": "「すでにメックヴァラヌスには組み込まれ、\\n 採取したデータ、サンプル、改良に次ぐ改良で、完成は近い」",
"336001041_10": "「いずれシンフォギアへと並び立ち、\\n やがて凌駕するのだ――メックヴァラヌスはッ」",
"336001041_11": "「……」",
"336001041_12": "「この国の山を、緑を、せせらぎを――\\n 狙う夷狄を<ruby=コロ>戮</ruby>せるならば、如何なる犠牲も犠牲にあらずッ!」",
"336001041_13": "「仰陽館の乙女どもをどれほど使い潰そうとも構わぬッ!\\n メックヴァラヌスをこの国の至宝と磨き上げるのだッ」",
"336001041_14": "「……」",
"336001041_15": "「……ひとつ、お聞かせいただけますか……」",
"336001041_16": "「申してみよ」",
"336001041_17": "「使い潰された兵器は、\\n いったいどうなるのでしょうか」",
"336001041_18": "「ああ、そのようなものに――\\n 儂は毛ほどの興味すら懐けぬわ」",
"336001041_19": "「――良かったッ! 人の姿に戻れて……」",
"336001041_20": "「シンフォギア装者たちはどこに――\\n まさか、デヴァステイターの力を使って彼女たちを……」",
"336001041_21": "「……」",
"336001041_22": "「大丈夫ですかッ!?」",
"336001041_23": "「黙ってないで、何か――」",
"336001041_24": "「ごめん――、ふたりとも……\\n ……わたし……」",
"336001041_25": "「よかったッ! 無事――」",
"336001041_26": "「まさかッ、シンフォギアにやられて――」",
"336001041_27": "「あああ、ああッ、そんな――」",
"336001041_28": "「世界は、闇よりも昏き青に塗り潰されていき――\\n 一面に広がった、抗い難いまでの赤に帰結する……」",
"336001041_29": "「しっかりッ! しっかりしてください……ッ!!」",
"336001041_30": "「こんな結末――あたしは望んでいなかった……」",
"336001041_31": "「……許せない……\\n ……許さない……」",
"336001041_32": "「許さんぞッ、シンフォギアッ!\\n ――ぶっ殺してやるッッ」"
}