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{
"344000811_0": "力の代償",
"344000811_1": "「消え去れ、人間ども――ッ!」",
"344000811_2": "「くッ……スヴァフラーメの力が増してる?」",
"344000811_3": "「あいつが直接呪いの力を注ぎこんでいるのかッ!?」",
"344000811_4": "「答えてくれ。なんで魔剣なんてものを打ったんだ。\\n あれは禁忌のはずだぞッ」",
"344000811_5": "「優しかったあんたがなぜ……」",
"344000811_6": "「なぜ……? なぜだったか……」",
"344000811_7": "「ああそうだ。ティルヴィングは、人間に頼まれて作ったんだよ」",
"344000811_8": "「その人間たちとは親交があり、私は仲間だと思っていた。だが、\\n その日は様子が違った。突然、魔剣を作れと言ってきたんだ」",
"344000811_9": "「当然私は断った。\\n だけど、人間たちは欲深く、周到だった……」",
"344000811_10": "「私の仲間は奴らに捕らえられていたんだ。\\n 私が魔剣作りを拒むたび、人、また人と――」",
"344000811_11": "「――ッ!」",
"344000811_12": "「おかげで、たっぷりと憎しみのこもった最強の\\n 魔剣ティルヴィングが出来上がったという訳だ」",
"344000811_13": "「そんな……そんなの、酷すぎる……」",
"344000811_14": "「だから、そんなにも強く人間を憎んで……」",
"344000811_15": "「そんなの、当たり前だよな……」",
"344000811_16": "「優しかった私がなぜ? と聞いたな」",
"344000811_17": "「逆だよ。私が人間たちに優しくして、\\n 隙を見せたから付け入られ、この結果を生んだんだ」",
"344000811_18": "「人間の欲深さ、邪悪さを知っていれば、\\n 仲間を失うこともなかったのにな……ッ」",
"344000811_19": "(ドヴァリンさんの強い憎しみの理由が、\\n そんなに悲しい過去だったなんて……",
"344000811_20": "(そんな風に生まれてしまった呪いを、わたしに\\n 止めることができるの……",
"344000811_21": "「だから私は憎しみ以外の感情を捨てたッ!\\n 人間どもは憎んで恨んで、呪い殺してやるんだ――ッ」",
"344000811_22": "「伏せて、ヴェイグさんッ!」",
"344000811_23": "「大丈夫ですか?」",
"344000811_24": "「あ、ああ、セレナのおかげで――」",
"344000811_25": "「うう――ッ!?」",
"344000811_26": "「大丈夫かッ!?」",
"344000811_27": "「はい……でも、イグナイトモジュールの制御におかしい感じが……」",
"344000811_28": "「気を付けてくださいッ! セレナさんのイグナイトモジュールに\\n 暴走の兆候が出ています……ッ」",
"344000811_29": "「心を落ち着けて、もう1度制御をッ!」",
"344000811_30": "「はいッ! でも……」",
"344000811_31": "「あんな話を聞いて、迷うなって方が無理がある……」",
"344000811_32": "「だけど……」",
"344000811_33": "「敵は待ってくれないッ!\\n 戦わなくちゃ、こっちがやられるぞッ」",
"344000811_34": "「ドヴァリンを止めるために、戦えるか?」",
"344000811_35": "「はい、わたしは、そのために来たんですから……ッ!」",
"344000811_36": "「とりあえず、周りの兵器を潰すぞッ!\\n ドヴァリンはその後だッ」",
"344000811_37": "「はい……ッ!」"
}