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louis 2018-12-27 11:20:51 -05:00
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225 changed files with 14387 additions and 1075 deletions

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{}
{
"317000711_0": "宝石龍カーバンクル",
"317000711_1": "「くッ、なんなんデスか、あのジュエル型アルカ・ノイズはッ!\\n 今までの相手とは比べものにならないデスよッ」",
"317000711_2": "「ああ、攻撃も強度も桁違いだ。\\n 雪音でも体ずつ相手にするのがやっとか……」",
"317000711_3": "「勝てるッ! これなら勝てるぞッ!\\n あいつさえ潰せば、戦う手段は失われるッ」",
"317000711_4": "「あたしを狙うってのか。\\n そう簡単にやられると思ったら……」",
"317000711_5": "「キュキューッ!」",
"317000711_6": "「カーバンクルッ!?\\n 爪でジュエル型アルカ・イズの結晶を砕きやがったッ」",
"317000711_7": "「こんなところで何やってんだッ!\\n 危ないから、下がってろって……」",
"317000711_8": "「キューキューッ! キュッキュッ!」",
"317000711_9": "「お前も……一緒に戦いたいのか?」",
"317000711_10": "「この子がなんて言ってるのかわかったのッ!?」",
"317000711_11": "「……わかるわけじゃないけど、なんとなく」",
"317000711_12": "「きっと、お前もあの子を護りたいんだよな」",
"317000711_13": "「キュッ!」",
"317000711_14": "「でも、許可も無く……」",
"317000711_15": "「結晶を砕けるんなら、これ以上の助っ人はいないだろ」",
"317000711_16": "「そうだね、頼もしいよッ!」",
"317000711_17": "「今回限りの相棒だ。いくぞッ!」",
"317000711_18": "「キュイッ!」"
}

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@ -1 +1,23 @@
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{
"317000712_0": "「こいつでラストだッ! 合わせろよッ!」",
"317000712_1": "「キューッ!」",
"317000712_2": "「バ、バカなッ!?\\n 上位種全てを倒したというのかッ」",
"317000712_3": "「なかなか強いじゃねーか。\\n 初めての割に息も合ってたしな」",
"317000712_4": "「キュキュッ!」",
"317000712_5": "「これは強い味方ができたデスッ!\\n 向かう所敵なし、百人力デスよッ」",
"317000712_6": "「今回限りだって言ったろ。確かに頼りになる相棒だけど、\\n やっぱり怪我するところは見たくないからな」",
"317000712_7": "「キュー」",
"317000712_8": "「油断するな。錬金術師たちを捕らえるまでは……」",
"317000712_9": "「……」",
"317000712_10": "「ん? ……おい、うずくまってどうした。\\n どこか怪我でもしたのかッ」",
"317000712_11": "「グ、ググ、グ……ッ!」",
"317000712_12": "「お、おい、暴れるなッ!\\n どうしたんだ、何があったんだよッ」",
"317000712_13": "「ハハ、ハハハハッ! 作戦は成功よッ!\\n この時が来たのね。長かったわ、本当に長かったッ」",
"317000712_14": "「お前はッ!? 作戦ってのはなんだ。\\n こいつに何しやがったッ」",
"317000712_15": "「何をしたのか? いいえ、私は何もしていないわ。\\n その子に何かしたのはあなたたちでしょう」",
"317000712_16": "「カーバンクルが……さらに大きく?」",
"317000712_17": "「まずいわ、離れて……ッ!」",
"317000712_18": "「さあ、真の姿を見せなさいッ!\\n 私の、私だけのカーバンクルッ」",
"317000712_19": "「グアアアアアッ!」",
"317000712_20": "「あ、あれは……カーバンクル……?」"
}

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@ -1 +1,71 @@
{}
{
"317000721_0": "「これがあのカーバンクルだというのッ!?」",
"317000721_1": "「大きい……」",
"317000721_2": "「全然アタシたちのことがわかってないみたいデスッ!」",
"317000721_3": "「何言ってんだよッ!\\n どんな姿になろうが、あいつはあいつだッ」",
"317000721_4": "「あたしが話をつけてやるッ!」",
"317000721_5": "「待って、危ないよッ!」",
"317000721_6": "「ダメだ、暴れるな、お前は暴れちゃダメなんだッ!」",
"317000721_7": "「くッ……頼むから、話を聞いてくれッ!\\n あの子に説教をくらうぞ、いいのかよッ」",
"317000721_8": "「危ないッ!」",
"317000721_9": "「あいつ、あたしを攻撃して……」",
"317000721_10": "「きっと混乱してるだけだから、\\n 落ち着けばいつものあの子に戻るはずだよッ」",
"317000721_11": "「だから、諦めないでッ!\\n 声を掛け続けてあげようよッ」",
"317000721_12": "「……あ、ああ、そうだよな」",
"317000721_13": "「おお……、あれが覚醒かッ!」",
"317000721_14": "「しかし、暴れているぞッ!\\n 貴瀬瑠璃ッ 早く制御しろッ」",
"317000721_15": "「いいえ、完全覚醒したカーバンクルを制御することは\\n 誰にもできないわ」",
"317000721_16": "「な、なにッ!? 話が違うではないか……」",
"317000721_17": "「フフ、驚いて当然よ。これは翠も知らないこと……」",
"317000721_18": "「私は研究の末、辿りついたのよ。カーバンクルの真の力にッ!\\n でも、完全覚醒の方法が見つからなかった……」",
"317000721_19": "「そんな時、翠のおかげで、S.O.N.G.が所有するあの兵器を\\n 見つけることができたのよ」",
"317000721_20": "「あの人、何を言っているんデスか……?」",
"317000721_21": "「わたしたちを使って、カーバンクルを成長させていた……」",
"317000721_22": "「……フォニックゲインね」",
"317000721_23": "「なるほど、だから長年宝珠の姿だったのに、\\n あの時動物型に……。気づかないとは、迂闊だった……」",
"317000721_24": "「その力のおかげで今、カーバンクルが完全覚醒したッ!」",
"317000721_25": "「お前は何を言っているんだッ!?\\n 覚醒さえできれば、それだけでいいというのか……」",
"317000721_26": "「フフ、ええその通り」",
"317000721_27": "「それより、早く逃げないと危ないわよ?」",
"317000721_28": "「あいつ、こちらに来るッ!?\\n な、なんとかしろ、貴瀬瑠璃――」",
"317000721_29": "「ッ!? 人や街が結晶化したッ!?」",
"317000721_30": "「うそ、だろ……あいつが、人を……」",
"317000721_31": "「ひいッ、た、助けてくれッ!\\n あのバケモを早く殺してくれッ」",
"317000721_32": "「都合のいいことをッ!」",
"317000721_33": "「誰がバケモノだッ! あいつはあたしの大切な家族なんだ。\\n バケモなんて呼ぶんじゃねぇッ」",
"317000721_34": "「なあ、お前にはそんなの似合わないだろ。\\n キューキュー言って、悪さして、叱られて、遊んで……」",
"317000721_35": "「また一緒に暮らそう。な?\\n 多少、でっかくてもあの子は受け入れてくれるって」",
"317000721_36": "「まずい、避けてッ!」",
"317000721_37": "「ぐあああッ!」",
"317000721_38": "「きゃあああッ!」",
"317000721_39": "「クリスちゃん、調ちゃんッ!」",
"317000721_40": "「ッ!? 切歌、翼ッ!」",
"317000721_41": "「な、なんデスか、これは。ギアが、結晶化して……」",
"317000721_42": "「動かすことが……」",
"317000721_43": "「ギアのおかげで、身体の結晶化は防ぐことができたようね。\\n でも、もう戦うことは……」",
"317000721_44": "「くッ……、わたしたちは戦闘を離脱する。\\n ここにいても、邪魔になるだけだ」",
"317000721_45": "「じゃあ、今動けるのはわたしたち……ッ!\\n クリスちゃんはッ」",
"317000721_46": "「……」",
"317000721_47": "「よかった、無事だった……」",
"317000721_48": "「ジュエル型ギアのおかげ、かしら?でも、\\n 無事とは言えないわ、彼女は戦力として数えられない」",
"317000721_49": "「なんでですか?」",
"317000721_50": "「心身ともに戦える状態ではないわ。\\n 家族だと思っていた相手が人を殺し、攻撃してきたのだから」",
"317000721_51": "「そう、ですね……」",
"317000721_52": "「わたしたちで止めるしかないようね」",
"317000721_53": "「大丈夫ですかッ!?」",
"317000721_54": "「小日向か……。ああ、無事だ。\\n だが、ギアは結晶化の影響を受け戦えなくなってしまった」",
"317000721_55": "「向こうで暴れている、あの龍は……、\\n あの子なんですよね……」",
"317000721_56": "「……そうデス」",
"317000721_57": "「あれが真の姿だと、言っていました……」",
"317000721_58": "「そんな……」",
"317000721_59": "「ジュエル型ギア……。あれならば、\\n 止めることができるかもしれないが……」",
"317000721_60": "「そんな、無理デスよッ! クリス先輩1人で相手を\\n するなんてッ それに……」",
"317000721_61": "「大切な家族なのに、戦うなんて……」",
"317000721_62": "「……」",
"317000721_63": "「どうした?」",
"317000721_64": "「わたし、本部に行かないと……」",
"317000721_65": "「え?」",
"317000721_66": "「先に戻りますッ! ごめんなさいッ!」",
"317000721_67": "「行っちゃった……」",
"317000721_68": "「本部……。まさか……ッ!」"
}

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{
"317000722_0": "「おおっと……ッ!」",
"317000722_1": "「お願い、止まってッ!」",
"317000722_2": "「くッ、こっちの攻撃が全然効いてない……」",
"317000722_3": "「うわあああッ!?」",
"317000722_4": "「ギ、ギアが動かない……」",
"317000722_5": "「これで、わたし1人……」",
"317000722_6": "「わたしがカーバンクルを引き付けるわッ!\\n あなたはクリスと一緒に隠れていて」",
"317000722_7": "「はい……。マリアさん、気をつけて……」",
"317000722_8": "「はあああ――ッ!」"
}

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@ -1 +1,35 @@
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{
"317000731_0": "「マリアさん……」",
"317000731_1": "「ハハ、戦えるのはあと1人ッ! それが倒れれば、\\n カーバンクルの邪魔をする者はいないッ」",
"317000731_2": "「あなたは……ッ!」",
"317000731_3": "「こんなことをさせて、\\n 目的はなんなんですかッ」",
"317000731_4": "「私の目的? そんなものは最初から決まっているわッ!\\n カーバンクルの覚醒、そして解放よッ」",
"317000731_5": "「覚醒と……解放……?」",
"317000731_6": "「ええそうよ。私は、父の悲願である覚醒を為すため、\\n 下劣な錬金術師と手を組むふりをしてきた……」",
"317000731_7": "「そして、覚醒すると強大な力を手に入れて自我を無くし、\\n ただ本能のままに暴走することがわかったわ」",
"317000731_8": "「その時悟ったの。それこそが真の姿、\\n カーバンクルのあるべき姿だとッ」",
"317000731_9": "「そんな……」",
"317000731_10": "「もう人間の欲のために利用されたり、\\n 研究のために狭い檻に閉じ込められたりしない」",
"317000731_11": "「欲にまみれた人間なんて、ひねり潰せばいいッ!」",
"317000731_12": "「カーバンクルは覚醒することで、そのための力を\\n 手に入れたんだわッ」",
"317000731_13": "「それが、目的……」",
"317000731_14": "「グオオオオッ!」",
"317000731_15": "「これで止まりなさいッ!」",
"317000731_16": "「ガウ――ッ!」",
"317000731_17": "「くッ……」",
"317000731_18": "「ああ――ッ!」",
"317000731_19": "「そんな……、マリアさんまで……」",
"317000731_20": "「計算値以上の、ものすごい力だわ」",
"317000731_21": "「これさえあれば、カーバンクルは自由になれるッ!」",
"317000731_22": "「あなたを縛り付ける世界を滅ぼして、\\n あなたの世界を創りなさいッ」",
"317000731_23": "「……そんなこと、させるかよ」",
"317000731_24": "「なんですって?」",
"317000731_25": "「そんなことさせないって言ったんだッ!」",
"317000731_26": "「世界を滅ぼすなんて、あいつが望むわけないだろ。お前も\\n あいつと暮らしたことがあるなら、わかってるはずだッ」",
"317000731_27": "「……ッ!\\n ……あなたはわかっていないのよ」",
"317000731_28": "「カーバンクルが何を望んだとしても、力を持っている限り、\\n 平和な生活なんてできるわけない」",
"317000731_29": "「その時は、あたしたちが護ってやる。\\n またあの子と人でなッ」",
"317000731_30": "「グオオオオ――ッ!」",
"317000731_31": "「待ってろ……。\\n いまあたしが元に戻してやるからな……ッ」",
"317000731_32": "「無駄よ。あれが、カーバンクルの真の姿。一度覚醒して\\n しまったカーバンクルを元に戻す方法なんて、存在しない」"
}

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@ -1 +1,8 @@
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{
"317000811_0": "大切なものを護るために",
"317000811_1": "「そこら中、結晶だらけだ。\\n ……ずいぶん暴れたな」",
"317000811_2": "「もう、返事はしてくれないのか……」",
"317000811_3": "「頼む、止まってくれ――ッ!」",
"317000811_4": "「効いてる――。\\n でも、止まらない……ッ」",
"317000811_5": "「くッ、わかった。あたしが遊んでやるッ!」"
}

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@ -1 +1,24 @@
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{
"317000822_0": "「はあ――ッ!」",
"317000822_1": "「そうだよな…、痛いよな。\\n あたしだって、わかってんだよ、そんなことはッ」",
"317000822_2": "「でも、ほかにどうしたらいいっていうんだよッ!」",
"317000822_3": "「ぐッ! お前はいつもそうやってあたしたちを困らせてッ!」",
"317000822_4": "「最後の最後まで面倒かけさせんなッ! 大人しく……くッ、\\n とっとと寝させてやるからじっとしてろッ」",
"317000822_5": "「グアオオッ!」",
"317000822_6": "「周辺市民の避難、完了しました。\\n しかし、被害はなおも広がっています」",
"317000822_7": "「現在はイチイバルが交戦中。\\n カーバンクルをか所に留めることに成功しています」",
"317000822_8": "「しかし、クリスくん1人では負担が大きい。\\n いつまでもつか……」",
"317000822_9": "「なに弱気なこと言ってんだッ!\\n それより、カーバンクルを元に戻す方法は何かないのか」",
"317000822_10": "「カーバンクルの完全覚醒……、\\n 父の研究結果に記述があったわ」",
"317000822_11": "「本当かッ! 元に戻す方法は?」",
"317000822_12": "「覚醒した状態こそがカーバンクルの真の姿……、\\n 一度覚醒してしまえば、元に戻す方法は存在しない……」",
"317000822_13": "「……ッ!」",
"317000822_14": "「そうか……。クリスくん、俺はS.O.N.G.の司令として、\\n カーバンクルの討伐を命じなければならない」",
"317000822_15": "「ああ、そうだろうな」",
"317000822_16": "「君に、それができるか?」",
"317000822_17": "「わからない……。でも、やるしかないだろッ!\\n こいつに、人殺しなんてさせるかよ」",
"317000822_18": "「ああ……。では……」",
"317000822_19": "「待ってくださいッ!」",
"317000822_20": "「未来くん……ッ!?」",
"317000822_21": "「お願いです、わたしにも戦わせてくださいッ!」"
}

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@ -1 +1,29 @@
{}
{
"317000831_0": "「戦う……。それは、<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>を纏うということか」",
"317000831_1": "「そうです。\\n 並行世界からもたらされた<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>を使う許可をください」",
"317000831_2": "「わたしには戦う力がある。\\n それなのに……」",
"317000831_3": "「これ以上、見ているだけは耐えられませんッ!\\n お願いしますッ わたしに戦う許可をくださいッ」",
"317000831_4": "「…………」",
"317000831_5": "「君は今まで何度かギアを纏ったことがあるが、\\n それはあくまで一時的なものだった」",
"317000831_6": "「俺が君を正式な装者にしようとしなかったのは、\\n 君に戦いは向いていないと判断したからだ」",
"317000831_7": "「装者になれば、戦いの中に身を置くことになる」",
"317000831_8": "「普通の一般人ではなくなるということは、\\n 響くんを見てわかっているだろう」",
"317000831_9": "「はい」",
"317000831_10": "「未来くんに、その覚悟があるというのか?」",
"317000831_11": "「戦いに向いていないというのは、確かにその通りだと思います」",
"317000831_12": "「でも、カーバンクルが来てから、力が無くて護りたいものを\\n 護れないのは、戦えないのはとても辛かったんです」",
"317000831_13": "「護るもののために、わたしもみんなと肩を並べて戦いたい。\\n そのために、<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>が必要なんですッ!」",
"317000831_14": "「そうか……。君は今までもずっと、装者たちの帰りを\\n 待ちながら、戦えないもどかしさと戦い続けてきたんだな」",
"317000831_15": "「未来くんの覚悟はよくわかった」",
"317000831_16": "「……それじゃあッ!」",
"317000831_17": "「ああ、\\n 小日向未来、君を正式装者として認めよう」",
"317000831_18": "「――ッ!\\n ありがとうございますッ」",
"317000831_19": "(わたしが、正式装者――、\\n これでやっと……",
"317000831_20": "「すぐに<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>を用意する」",
"317000831_21": "「今も1人で戦っているクリスくんのためにも、苦しみながら\\n 暴れているカーバンクルのためにも、戦場に向かってくれ」",
"317000831_22": "「はい、わかりましたッ!」",
"317000831_23": "<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>……わたしに力を貸して――ッ!)",
"317000831_24": "「Rei shen shou jing rei zizzl――」",
"317000831_25": "(ギアは戦うための力……ううん、これは――ッ!)",
"317000831_26": "「大切なものを護るための力ッ!」"
}

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@ -1 +1,26 @@
{}
{
"317000911_0": "嘆きの赤き獣",
"317000911_1": "「クリスッ!」",
"317000911_2": "「ああ、遅かったな」",
"317000911_3": "「あのね、わたし――」",
"317000911_4": "「通信で聞いてた。\\n 装者になった以上、足を引っ張ったら許さないからなッ」",
"317000911_5": "「うんッ!」",
"317000911_6": "「……というかそのギア、<ruby=シェンショウジン>神獣鏡</ruby>だよな?」",
"317000911_7": "「うん……。わたしもカーバンクルのおかげで、\\n 心象変化をしていたみたい」",
"317000911_8": "「上等だッ! それならあいつを止められそうだな」",
"317000911_9": "(とはいえ、こっちもいい加減ボロボロだ。\\n どこまでフォローできるか……",
"317000911_10": "「しま――ッ!?」",
"317000911_11": "「危ないッ!」",
"317000911_12": "「よそ見してたら危ないよ」",
"317000911_13": "「あ、ああ。\\n ……さっきのは、余計な心配だったか」",
"317000911_14": "「え、なんのこと?」",
"317000911_15": "「いや、なんでもない。\\n お前こそ、あいつに集中しろッ」",
"317000911_16": "「グオオオオ――ッ!」",
"317000911_17": "(これが、本当にあのカーバンクルなの……?)",
"317000911_18": "「あいつを元に戻してやる方法は無いって話だ」",
"317000911_19": "「それで――、あたしたちの任務は、わかってるな?」",
"317000911_20": "「うん。……カーバンクルを倒して、暴走を止めること」",
"317000911_21": "「その覚悟はできてるんだろうな」",
"317000911_22": "「本当は救ってあげたい。でも、今のわたしに出来ることは、\\n あの子を止めてあげることだけだから……」",
"317000911_23": "「だから、カーバンクルを止めよう。\\n わたしたち人でッ」"
}

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@ -1 +1,31 @@
{}
{
"317000922_0": "「今だ、その隙を突けッ!」",
"317000922_1": "「うんッ!\\n はあああ――ッ」",
"317000922_2": "「気をつけろッ! 攻撃がくるぞッ!」",
"317000922_3": "「くッ! 危なかった……」",
"317000922_4": "「次がくる前に、こっちから行くぞッ!\\n 先に仕掛けろ、あたしが合わせるッ」",
"317000922_5": "「わかった、お願いッ!」",
"317000922_6": "「両名とカーバンクルの交戦が続いています。\\n 初めてとは思えないほど、人の息が合ってますね」",
"317000922_7": "「このままいけばきっと……ッ!」",
"317000922_8": "「……だと、いいんだがな」",
"317000922_9": "「ガアアウ――ッ!」",
"317000922_10": "「あの子、苦しんでるの……?」",
"317000922_11": "「頼むから、いい加減止まってくれッ!\\n どれだけタフなんだ……」",
"317000922_12": "「無駄よ、覚醒したカーバンクルを止められはしない」",
"317000922_13": "「お前……ッ! まだこんなところにいたのかッ!」",
"317000922_14": "「今はここから離れてください。\\n あなたも巻き込まれますッ」",
"317000922_15": "「目的は果たされたわ。だからもう、\\n 私は、カーバンクルに殺されても構わない……」",
"317000922_16": "「そんな……」",
"317000922_17": "「私のやるべきことは、解放されたカーバンクルを\\n 最後まで見届けること……ッ」",
"317000922_18": "「見て、自由になってあんなに嬉しそう……」",
"317000922_19": "「そんなこと……ッ!」",
"317000922_20": "「かまうなッ! そいつのことはあとだ。\\n それより、また来るぞ」",
"317000922_21": "(喜んでいるわけなんてない。力が暴走して、暴れるしかなくて、\\n きっと、今もあの子は悲しんでる……",
"317000922_22": "(本当に、倒すしか方法は無いの?\\n 元に戻してあげる方法は……",
"317000922_23": "「バカッ、ぼさっとしてんな――ッ!」",
"317000922_24": "「……ッ!」",
"317000922_25": "(ダメ、避けられない――ッ!)",
"317000922_26": "「くうッ!」",
"317000922_27": "「うわあッ!」",
"317000922_28": "「ク、クリス――ッ!」"
}

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@ -1 +1,43 @@
{}
{
"317000931_0": "「クリスッ! 大丈夫ッ!?」",
"317000931_1": "「何やってんだ。\\n 戦うって決めておいて、迷うなよな……」",
"317000931_2": "「ごめん……。\\n 覚悟はできていたつもりだったのに……」",
"317000931_3": "「いざ、あの子を目の前にして、傷つけて傷つけられて、\\n 戦わなければいけないっていうことを肌で感じたら、悲しくて」",
"317000931_4": "「それなら、あたしが全部引き受ける」",
"317000931_5": "「……って言いたいところだけど、\\n さすがにもう動けなさそうだ……」",
"317000931_6": "「……止めてやらないと、ダメなんだ。\\n じゃないと、あいつは本当に怪物になっちまう……」",
"317000931_7": "「だから、あとは任せる。\\n あたしの分も、あのお転婆を叱ってやってくれ」",
"317000931_8": "「うん……。もう、迷わない」",
"317000931_9": "「グアアア――ッ!」",
"317000931_10": "「はああッ!」",
"317000931_11": "(どうして……、戦っているとカーバンクルとの\\n 思い出ばっかり浮かんでくる……",
"317000931_12": "(クリスと2人で同じ部屋に住んで、悪戯する\\n カーバンクルに振り回されて……",
"317000931_13": "「グオオオオッ!」",
"317000931_14": "「く――ッ!」",
"317000931_15": "(些細なことで喧嘩しても、クリスが気を使ってくれて\\n 仲直りできたっけ……",
"317000931_16": "(こんなことになるなら、\\n もっといっぱい写真を撮っておけば――",
"317000931_17": "「グ……ウウ……」",
"317000931_18": "「……ッ!?」",
"317000931_19": "「あの子、涙を……」",
"317000931_20": "「姉さん……」",
"317000931_21": "「翠ッ!? どうしてここに……」",
"317000931_22": "「いま、そんなことはどうでもいいでしょう?\\n それより、カーバンクルを見て」",
"317000931_23": "「……ッ!\\n あれは……、カーバンクルが泣いているッ」",
"317000931_24": "「自由になれたはずなのに、どうして……」",
"317000931_25": "「姉さんも、わかっているんでしょう?\\n あの子は、本当はそんなこと望んでいない」",
"317000931_26": "「……ッ! でも……あのままではカーバンクルは\\n 兵器にさせられていたわ」",
"317000931_27": "「私たちの力では救ってあげることができなかった……」",
"317000931_28": "「ええ、そうね……。でも、あの子たちは違った。\\n あの頃の私たちのように、カーバンクルと心を通わせていたの」",
"317000931_29": "「そして今も、カーバンクルを救おうと頑張っている……」",
"317000931_30": "「私だって、カーバンクルを救うことだけを考えていたわ。\\n でも、違ったというの……」",
"317000931_31": "「グウウ……」",
"317000931_32": "「カーバンクル……あなたも、覚えていてくれたんだね」",
"317000931_33": "「こんなふうに戦わなくちゃいけないのは、悲しいよね……」",
"317000931_34": "「……」",
"317000931_35": "「……ッ!\\n カーバンクルの想いが……、伝わってくる……」",
"317000931_36": "「……そう、あなたもそれを望んでいるんだね……」",
"317000931_37": "「グオオオオオオ――ッ!」",
"317000931_38": "「また、暴走が……ッ!」",
"317000931_39": "「でも、気持ちは伝わったよ」",
"317000931_40": "「クリスの分まで、わたしがあなたを止めてみせる――ッ!」"
}

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{}
{
"317000932_0": "「はあああ――ッ!」",
"317000932_1": "(あの子の泣き声が聞こえる……。\\n 助けてって叫び声が聞こえてくる……",
"317000932_2": "「うッ……痛いよね、カーバンクル。\\n 心も身体も痛くて、悲しくてたまらないよね……」",
"317000932_3": "「お願い、もう泣かないで。\\n わたしがすぐに解放してあげるから」",
"317000932_4": "「みんなや、わたしのために戦ってくれた響のためにも……」",
"317000932_5": "「泣きながらも引き金を引いた、クリスのためにも……」",
"317000932_6": "「そして、子供みたいに泣きじゃくる、あなたのためにも……」",
"317000932_7": "「もう、迷わないッ!」",
"317000932_8": "「はああ――ッ!」",
"317000932_9": "「ありがとう……ごめんね……」",
"317000932_10": "「カーバンクルの消滅を確認。\\n 結晶化していた街が元に戻っていきますッ」",
"317000932_11": "「やってくれたか」",
"317000932_12": "「カーバンクルの身体は、結晶化し四散しました。\\n 欠片に聖遺物の力は残っていないようです」",
"317000932_13": "「では、負傷したクリスちゃんと\\n 未来ちゃんを急ぎ回収します」",
"317000932_14": "「ああ、頼む。\\n ……しかし、彼女には大きな荷を背負わせてしまったな」",
"317000932_15": "「そうですね……」",
"317000932_16": "「カーバンクルの身体、バラバラに……」",
"317000932_17": "(カーバンクルの願い、叶えてあげられたんだ……)",
"317000932_18": "(でも、あの子はもう……。\\n ごめん、ごめんね……",
"317000932_19": "「……おい」",
"317000932_20": "「クリスッ! 大丈夫?」",
"317000932_21": "「ああ、あちこち痛いけど、一応な」",
"317000932_22": "「そう……、よかった」",
"317000932_23": "「ありがとうな。最後まで、やり遂げてくれて」",
"317000932_24": "「辛い役目を押し付けちゃったな」",
"317000932_25": "「ううん、誰かがやらなくちゃいけなかったんだよ」",
"317000932_26": "「……そうだな」",
"317000932_27": "「キュ」",
"317000932_28": "「――えっ?\\n 今、何か鳴き声が聞こえなかった」",
"317000932_29": "「はあ? そんなわけ――」",
"317000932_30": "「キュー……」",
"317000932_31": "「聞こえた……、あいつの鳴き声だッ!」",
"317000932_32": "「こっちッ!」",
"317000932_33": "「この欠片から、声が聞こえる……ッ!」",
"317000932_34": "「お前なのかッ!? なあ、返事をしてくれッ!」",
"317000932_35": "「……」",
"317000932_36": "「……気のせい、だったのか?」",
"317000932_37": "「ううん、確かに聞こえたよ」",
"317000932_38": "「きっと、あの子の心はこの中に残ってる。そんな気がするの」",
"317000932_39": "「……そうだな。じゃなきゃ、あの声の説明がつかないもんな」",
"317000932_40": "「おかえりなさい、カーバンクル」"
}

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@ -1 +1,106 @@
{}
{
"317001011_0": "また出会える日を願って",
"317001011_1": "「あのあとから、ペンダントを身につけて生活してるのか?」",
"317001011_2": "「うん、もし何かが起きたら、\\n わたしも一緒に戦うために」",
"317001011_3": "「あの時はあんまり違和感なかったけど、\\n なんか慣れないな」",
"317001011_4": "「そうだよね。\\n 未来がまた怪我しないかってちょっと心配……」",
"317001011_5": "「もうッ! わたしが今まで、その心配をどれだけ\\n したと思ってるの」",
"317001011_6": "「う……ごめん」",
"317001011_7": "「だけど、正式装者だなんて、こんな重要なこと、\\n よく司令は認めてくれたわね」",
"317001011_8": "「これまでのことを踏まえての判断よ」",
"317001011_9": "「友里さんッ!?」",
"317001011_10": "「これまでのこと……?」",
"317001011_11": "「ええ、正式装者でないとはいえ、\\n これまで何度か装者として戦ってくれたことがあるでしょ」",
"317001011_12": "「それに、\\n 人でトレーニングルームで訓練をしていたり」",
"317001011_13": "「そういえば、一緒に心象訓練もしたことあったよね」",
"317001011_14": "「それらを踏まえての判断、と司令は言っていたわ」",
"317001011_15": "「……わたしのことちゃんと見ていてくれたんだ」",
"317001011_16": "「なるほど。\\n これまでずっと、装者としての資格を見極めていたってことね」",
"317001011_17": "「よかったね、未来」",
"317001011_18": "「うん」",
"317001011_19": "「だけど、やっぱりわたしとしては、心配だよ……」",
"317001011_20": "「あら、こんにちは。\\n もしかして、研究室へ向かう途中」",
"317001011_21": "「はい、宝珠の解析が終わったから来てほしいと言われて」",
"317001011_22": "「せっかくだから、私もご一緒させてもらっていいかしら」",
"317001011_23": "「はい、もちろんです」",
"317001011_24": "「そういや、あれからアイツらはどうなったんだ?\\n 詳しいことはまだ聞けてないんだ」",
"317001011_25": "「姉さんは、刑に服すことになったわ」",
"317001011_26": "「あれだけのことをしたんだから、当然よね……」",
"317001011_27": "「錬金術師たちの中で生き残ったものは全員逃亡してしまったそうよ」",
"317001011_28": "「そうか……」",
"317001011_29": "「お姉さんとは面会はできるんですか?」",
"317001011_30": "「ええ、何度か話をしているわ。姉さん、\\n カーバンクルの涙を見て、やっと昔を思い出したみたい」",
"317001011_31": "「姉妹で仲直りできたんですね」",
"317001011_32": "「まだちょっとぎこちないところはあるけどね」",
"317001011_33": "「皆さん、\\n 未来さんが持ち帰ったこの宝石についてですが――」",
"317001011_34": "「これはカーバンクルの宝珠の欠片で間違いありません」",
"317001011_35": "「やっぱり、そうなのかッ!?」",
"317001011_36": "「はい。ですが、完全聖遺物ではなくなってしまったので、\\n 今は力を検知することはできません」",
"317001011_37": "「おふたりが聞いたというカーバンクルの声についても、\\n 残念ながら確認はできませんでした」",
"317001011_38": "「でも、確かに聞いたぞ」",
"317001011_39": "「はい、それでこれは推測なんですが……」",
"317001011_40": "「もしかしたらこれは、ただの欠片なのではなく、\\n 宝珠の核というべきものなのかもしれません」",
"317001011_41": "「宝珠の核……?」",
"317001011_42": "「もともと意思のようなモノを持った聖遺物でしたので、\\n もしかしたらと」",
"317001011_43": "「じゃあ、カーバンクルは生きてるってこと?」",
"317001011_44": "「その質問の回答はとても難しいです」",
"317001011_45": "「意思のようなものが残っていたとしても、砕けてしまった\\n 宝珠を再び起動することができるか……」",
"317001011_46": "(もう一度、あの子と会えたら、\\n わたしは一体、何を話すのかな……",
"317001011_47": "「このカーバンクルの宝珠の欠片の処遇だが……」",
"317001011_48": "「ど、どうなるんだッ!?」",
"317001011_49": "「貴瀬翠くんに政府直轄の研究施設に所属してもらい、\\n 研究を託そうと思う」",
"317001011_50": "「……お気持ちは嬉しいですが、お受けできません」",
"317001011_51": "「どうしてですか?」",
"317001011_52": "「かつて宝珠の姿になったカーバンクルは、私たちがどんなに\\n 研究を重ねても、元の姿に戻ることはなかった」",
"317001011_53": "「だから、きっと私には……」",
"317001011_54": "「あの子が宝珠に戻ってしまった原因、わかるような気がします」",
"317001011_55": "「え……?」",
"317001011_56": "「あの子は、とっても寂しがり屋で、優しくて、\\n 一緒に暮らす人のことが大好きなんです」",
"317001011_57": "「……ええ、そうだったわね」",
"317001011_58": "「だからきっと、2人が喧嘩しているのを\\n 見たくなかったんじゃないでしょうか」",
"317001011_59": "「え……?」",
"317001011_60": "「自分のせいで仲のよかった2人の気持ちが離れていくのが\\n 耐えられなかったんだと思います」",
"317001011_61": "「だから、自分がいなくなれば喧嘩の原因がなくなると思って、\\n 自らの活動を停止し、宝珠の姿へ戻ったんじゃないでしょうか」",
"317001011_62": "「仮説でしかない話だが、深くカーバンクルと心を通わせた\\n 彼女が言うのなら本当にそうなのかもしれないな」",
"317001011_63": "「私たちの喧嘩が原因……。そうか……、\\n あの子なら、やるかもしれないわね」",
"317001011_64": "「お姉さんは罪を償ってからになりますけど、\\n 昔のように人の仲の良い姿を見せれば、きっと……」",
"317001011_65": "「フフ、なら研究者として、もう一度、あの子に会って、\\n 真相を確かめないといけないわね」",
"317001011_66": "「なら、決まりだな」",
"317001011_67": "「姉さんが罪を償って帰って来た時のために、\\n 宝珠を修復するための研究をしていこうと思います……」",
"317001011_68": "「そして、今度は姉妹で協力して、\\n カーバンクルとの再会を目指します」",
"317001011_69": "(後処理はいろいろとあるみたいだけど、\\n 今回の事件は解決って感じか",
"317001011_70": "(あとはあの部屋に置いてある荷物を持って家に帰れば\\n いつもの日常だな……",
"317001011_71": "(いつもの日常、か……。\\n そういや、あの部屋に何日くらい泊まったんだろう",
"317001011_72": "(すっかり居心地がよくなって、このドアを開けると、\\n カーバンクルのやつが飛びついてきてたんだよな",
"317001011_73": "「ただいまー、なんてな」",
"317001011_74": "「おかえりなさーい」",
"317001011_75": "「うわあッ!? な、なんでいるんだッ!」",
"317001011_76": "「そんなに驚くことないのに。\\n わたしは荷物を取りに来ただけだよ」",
"317001011_77": "「ああ、あたしと一緒か。\\n バタバタしてて、持って帰るの忘れてたんだよな」",
"317001011_78": "「というのはウソなんだけどね」",
"317001011_79": "「はあッ!? じゃあ、なんでこの部屋にいるんだよ」",
"317001011_80": "「2人であと1日だけ、この部屋でお泊りしたいなって思ったの。\\n だから、先回りして準備を整えてたんだ」",
"317001011_81": "「はぁ……あのな、あたしが断るとは思わなかったのか?」",
"317001011_82": "「えッ、帰っちゃうの?\\n 弦十郎さんたちから許可も取ってきたのに」",
"317001011_83": "「……ま、まあ、1日くらいなら構わないけど」",
"317001011_84": "「クリスならそう言ってくれると思ってたよ。\\n お茶淹れるから、ちょっと待っててね」",
"317001011_85": "「というか、あのバカはいいのか。\\n 一緒に泊まるーッ とか言いそうなのに」",
"317001011_86": "「ああ、それは大丈夫だよ。\\n 実はこのお泊りは響からの提案なんだ」",
"317001011_87": "「クリスちゃんは寂しがり屋だから、あと1日くらいは\\n 一緒にいてあげないとダメだよッ ……って」",
"317001011_88": "「どこの誰が寂しがり屋だ。あのバカ、あとで覚えとけよ……」",
"317001011_89": "「本当はわたしも誘うつもりでいたんだよ。\\n でも、迷惑かなって思ってた時に響から提案されたの」",
"317001011_90": "「本人はそのつもりなかったんだろうけど、\\n 背中を押された感じかな」",
"317001011_91": "<size=25>「そうだったのか。\\n たまにはいいことするじゃないか……」</size>",
"317001011_92": "「今、なんて言ったの?\\n ちょうどお湯が湧いて聞こえなかった」",
"317001011_93": "「な、なんでもない……」",
"317001011_94": "「……なんか、この部屋でここまでのんびり過ごすのも\\n 初めてかもしれないな」",
"317001011_95": "「いつもはあの子が部屋中を駆け回ったり、\\n どっちかの肩に乗っかってたりしてたもんね」",
"317001011_96": "「ねえ、見て?」",
"317001011_97": "「これは、あの時の……」",
"317001011_98": "「いい子だったね」",
"317001011_99": "「……ああ」",
"317001011_100": "「……」",
"317001011_101": "「……」",
"317001011_102": "「また、会えるかな……?」",
"317001011_103": "「当たり前だろ。きっと、また会える」"
}

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@ -1 +1,34 @@
{}
{
"317001111_0": "おかえりとただいま",
"317001111_1": "「響、ごめん……。\\n わたし、これからもずっとクリスと暮らすね」",
"317001111_2": "「え、ええッ!? どうしてッ!\\n もう任務は終わったんだよね……」",
"317001111_3": "「悪いな。任務とかじゃないんだ」",
"317001111_4": "「じゃあなんでッ! どうしてなのッ!?\\n もう一緒に寝れないの」",
"317001111_5": "「……ごめんね、響」",
"317001111_6": "「ああ、ごめんな」",
"317001111_7": "「だから、どうしてなの――ッ!?」",
"317001111_8": "「……はッ! 夢ッ!?」",
"317001111_9": "「未来……早く帰ってきてよぉッ!」",
"317001111_10": "「もう何日も寮のベッドで1人きりの夜。\\n 寂しくて寂しくて……」",
"317001111_11": "「未来はわたしの陽だまりなのに、\\n 暖まることができないなんてッ」",
"317001111_12": "(昨日はやっと未来がいる日常が戻ってくると思って準備してたのに、\\n S.O.N.G.へ泊まることになっちゃうしッ!)",
"317001111_13": "(……って、言い出したのはわたしなんだけど)",
"317001111_14": "(カーバンクルのことがあったから、もう1日くらい\\n 人でお泊りしたほうがいいかなっと思ったんだよね",
"317001111_15": "「でも、もう限界だよッ!\\n こんなことなら、わたしも一緒に泊まればよかったッ」",
"317001111_16": "「帰ってくるのはお昼すぎって言ってたよね。\\n 今は……朝の時。あと時間もある……」",
"317001111_17": "「もう一回、寝たほうがいいのかな。\\n でも、寝てる間に未来が帰ってきたらどうしよう……ッ」",
"317001111_18": "(カーバンクルとの生活が終わって、\\n 未来はきっと落ち込んでるに違いないよね……",
"317001111_19": "(ここはわたしが、何か未来の寂しさが吹き飛ぶような\\n 出迎えをしてあげて……",
"317001111_20": "「よーし、じゃあ今からその準備を……ッ!」",
"317001111_21": "「あれ? 今、玄関のドアが開く音がしたような……」",
"317001111_22": "「あれ? どうして、響が起きてるの?\\n 今、朝時だよ。もしかして、夜更かししてた」",
"317001111_23": "「ううん、今起きたところだよ……。\\n 未来こそ、帰ってくるの昼だって聞いてたけど」",
"317001111_24": "「ち、違うッ! そうじゃなくてッ!\\n ええっと、まだ出迎える準備ができてないよ……」",
"317001111_25": "「フフ、そんなことだと思った」",
"317001111_26": "「あの子との生活が終わって、落ち込んでるに違いないから、\\n 寂しさが吹き飛ぶような出迎えを、とか考えてたでしょ」",
"317001111_27": "「バレバレだったッ!?」",
"317001111_28": "「ねえ、響。わたしが一番会いたかったのは響だよ」",
"317001111_29": "「だから、寮に帰ってきて、ドアの向こうに\\n 響がいてくれるのがどんなお出迎えよりも嬉しいの」",
"317001111_30": "「未来……フフ、おかえりなさいッ!」",
"317001111_31": "「ただいま、響ッ!」"
}