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{
"202000111_0": "立花響という少女①",
"202000111_1": "リディアン音楽院入学式後、",
"202000111_2": "響はこれから始まる学生生活に心を躍らせていた。",
"202000111_3": "「さーて、ちょっと校内の探検をー……」",
"202000111_4": "「もう、響ったら。ちゃんと授業までに戻らないとダメだよ?」",
"202000111_5": "「わかってるって~」",
"202000111_6": "「うわ、いきなりやっちゃった……ッ!」",
"202000111_7": "「どうしたの?」",
"202000111_8": "「ああ、実は次の授業の教科書忘れちゃって……」",
"202000111_9": "「あちゃー、初日からそれはマズいよね」",
"202000111_10": "「まだ時間あるし、\\n 隣のクラスの子に借りてきたらどうかな」",
"202000111_11": "「でも、わたし、他のクラスにまだ知り合いいないし……」",
"202000111_12": "「じゃあー、わたしの貸してあげるよッ!」",
"202000111_13": "「え、でも立花さんも同じ授業出るんじゃ?」",
"202000111_14": "「大丈夫大丈夫ッ!」",
"202000111_15": "「……え? いいの?」",
"202000111_16": "「うん……<speed=0.5>。</speed>良くは無いんだけど、いつものことだから」",
"202000111_17": "「へぇ……?」",
"202000111_18": "「もう、響ったら」",
"202000111_19": "「どこかに困ってる人、いないかな~」",
"202000111_20": "「降りておいでー。ほら、お弁当のおかず分けてあげるから」",
"202000111_21": "「怖いことしないからさぁ。君なら軽く飛び降りられるでしょ?」",
"202000111_22": "「あー、ダメだ。完全にビビっちゃってる」",
"202000111_23": "「なになに? どうしたの?」",
"202000111_24": "「ほらアレ」",
"202000111_25": "「あの猫ちゃん、\\n 木に登ったまま降りられなくなっちゃったみたいなのよ」",
"202000111_26": "「うわ、大変、助けてあげなきゃッ! それじゃわたしがーッ!」",
"202000111_27": "「えッ、登るの? 大丈夫ッ!? 結構、木高いよッ!?」",
"202000111_28": "「やば、予鈴だッ! 次の授業始まっちゃうよッ!」",
"202000111_29": "「わたしたち、先に行くからねー……? 聞こえてないのかな」",
"202000111_30": "「あなたも早く行きなよー?」",
"202000111_31": "「ほーら、おいで~。\\n んーダメか、もうちょっと登って――ッ」",
"202000111_32": "<size=40>「うわわッ!?」</size>",
"202000111_33": "「あいたたた……。勢い余って落ちちゃったけど」",
"202000111_34": "「にゃー」",
"202000111_35": "「この子が助けられて良かったッ! ん? なになに?\\n お腹すいてるの ご飯食べないと力出ないもんねー」",
"202000111_36": "「にゃー?」",
"202000111_37": "「学食に行けば、この子のご飯何かくれるかなー?」",
"202000111_38": "「あ、予鈴……まあ急げばまだ間に合うかな<speed=0.5>ー</speed>\\n ……ってこれ本鈴だーッ」",
"202000111_39": "「予鈴、鳴らなかったッ<speed=0.5></speed>\\n あわわわわ……わたし、呪われてるーッ」",
"202000111_40": "「とりあえず、君も一緒に――急ごうッ!」",
"202000111_41": "「にゃーんッ!」"
}

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@ -0,0 +1,41 @@
{
"202000112_0": "「さーて、ちょっと校内の探検をー……」",
"202000112_1": "「もう、響ったら。ちゃんと授業までに戻らないとダメだよ?」",
"202000112_2": "「わかってるって~」",
"202000112_3": "「うわ、いきなりやっちゃった……!」",
"202000112_4": "「んんっ、どうしたの?」",
"202000112_5": "「ああ、実は次の授業の教科書忘れちゃって……」",
"202000112_6": "「あちゃー、初日からそれはマズいよね」",
"202000112_7": "「まだ時間あるし、\\n 隣のクラスの子に借りてきたらどうかな」",
"202000112_8": "「でも、私、他のクラスにまだ知り合い居ないし……」",
"202000112_9": "「じゃあー、私の貸してあげるよ!」",
"202000112_10": "「え、でも立花さんも同じ授業出るんじゃ?」",
"202000112_11": "「大丈夫大丈夫! それじゃ、私は行って来まーす!」",
"202000112_12": "「……え? いいの?」",
"202000112_13": "「うん……。良くは無いんだけど、いつものことだから」",
"202000112_14": "「へぇ……?」",
"202000112_15": "「もう、響ったら」",
"202000112_16": "「どこかに困ってる人、いないかな~」",
"202000112_17": "「降りておいでー。ほら、お弁当のおかず分けてあげるから」",
"202000112_18": "「怖いことしないからさぁ。君なら軽く飛び降りられるでしょ?」",
"202000112_19": "「あー、ダメだ。完全にビビっちゃってる」",
"202000112_20": "「なになに? どうしたの?」",
"202000112_21": "「ほらアレ」",
"202000112_22": "「あの猫ちゃん、\\n 木に登ったまま降りられなくなっちゃったみたいなのよ」",
"202000112_23": "「うわ、大変、助けてあげなきゃ! それじゃあたしがー!」",
"202000112_24": "「えっ、登るの? 大丈夫!? 結構、木高いよ!?」",
"202000112_25": "「やば、予鈴だ! 次の授業始まっちゃうよ!」",
"202000112_26": "「私たち、先に行くからねー……? 聞こえてないのかな」",
"202000112_27": "「あなたも早く行きなよー?」",
"202000112_28": "「ほーら、おいで~。んーダメか、もう、ちょっと登って――!」",
"202000112_29": "「うわわッ!?」",
"202000112_30": "「あいたたた……。勢い余って落ちちゃったけど」",
"202000112_31": "「にゃー」",
"202000112_32": "「この子が助けられて良かった! ん? なになに?\\n お腹すいてるの ご飯食べないと力出ないもんねー」",
"202000112_33": "「にゃー?」",
"202000112_34": "「学食に行けば、この子のごはん何かくれるかなー?」",
"202000112_35": "「あ、予鈴……まあ急げばまだ間に合うかなー\\n ……ってこれ本鈴だー」",
"202000112_36": "「予鈴、鳴らなかった!?\\n あわわわわ……わたし、呪われているー」",
"202000112_37": "「とりあえず、君も一緒に――急ごう!」",
"202000112_38": "「にゃーん!」"
}

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@ -0,0 +1,21 @@
{
"202000211_0": "立花響という少女②",
"202000211_1": "シンフォギア装者として覚醒した響は、",
"202000211_2": "学生生活を送ると同時に装者としての戦いを開始する。",
"202000211_3": "「うえッ、授業中なのにノイズ……ッ!?」",
"202000211_4": "「どうしましたか、立花さん」",
"202000211_5": "「ええっと、立花響、急病で早退しますッ!」",
"202000211_6": "「ちょっと立花さんッ!?」",
"202000211_7": "「失礼しまーすッ!」",
"202000211_8": "「…………まったくッ!」",
"202000211_9": "「今度はいったい何を見つけたんだか」",
"202000211_10": "「授業くらいは落ち着いて受ければ良いと思うのですけれど」",
"202000211_11": "「落ち着かないよねー本当に。でもアニメみたい」",
"202000211_12": "「あはは<speed=0.5>……</speed>響は響だから、仕方ないよ」",
"202000211_13": "「はぁ、はぁ、はぁ……ッ<speed=0.5></speed> こうしてる間にも、きっとノイズが\\n 人を襲ってる……急がないとッ」",
"202000211_14": "(ノイズと戦うのは、わたしだってもちろん怖い)",
"202000211_15": "(話が通じない敵。容赦なく人を殺す怪物……ノイズ。\\n 戦って、無事で済むとは限らない。怖いに決まってる",
"202000211_16": "「――だけど」",
"202000211_17": "「わたしには戦える力があるんだ。\\n わたしが戦うことで、助けられる人がいる。そのことが嬉しいから」",
"202000211_18": "「だからわたしは戦うんだッ<speed=0.5></speed>\\n この力で、もっとたくさんの人を助けるんだッ」"
}

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@ -0,0 +1,17 @@
{
"202000222_0": "「ただいまー」",
"202000222_1": "「おかえり、響。急に授業中に飛び出してこんな時間まで、\\n どこで何をしてきたの」",
"202000222_2": "「ちょーっと、人助けを……ね」",
"202000222_3": "「だと思った。おなか空いてるでしょ。\\n 響の分も買っておいたから、一緒に食べよう」",
"202000222_4": "「わぁ、待っててくれたんだ?」",
"202000222_5": "「うん。でも、人助けもほどほどにね。\\n 授業もちゃんと出なきゃダメだよ」",
"202000222_6": "「あはは……心掛けます。うーん、未来はあったかいなぁ……」",
"202000222_7": "「きゃッ!? もう、抱き着かないの」",
"202000222_8": "「それは無理~」",
"202000222_9": "「ほら、ご飯がさめるよ? わたしもおなか空いたんだから」",
"202000222_10": "「うーん、名残惜しいけどご飯も大事だねッ<speed=0.5></speed>\\n 未来、早く早くッ」",
"202000222_11": "「はいはい」",
"202000222_12": "(未来、あったかいなぁ……。\\n やっぱり、ここがわたしの帰ってくる場所なんだ",
"202000222_13": "(ギアを纏って戦うのは大変だし、辛いと思う事もあるけど――)",
"202000222_14": "(未来がいれば大丈夫。……うん、へいき、へっちゃら)"
}

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@ -0,0 +1,14 @@
{
"202000252_0": "「ただいまー」",
"202000252_1": "「おかえり、響。急に授業中に飛び出してこんな時間まで、\\n どこで何をしてきたの」",
"202000252_2": "「ちょーっと、人助けを……ね」",
"202000252_3": "「だと思った。おなか空いてるでしょ。\\n 響の分も買っておいたから、一緒に食べよう」",
"202000252_4": "「わぁ、待っててくれたんだ?」",
"202000252_5": "「うん。でも、人助けも程ほどにね。響。\\n 授業もちゃんと出なきゃダメだよ」",
"202000252_6": "「あはは……心掛けます。うーん、未来は暖かいなぁ……」",
"202000252_7": "「きゃっ!? もう、抱き着かないの」",
"202000252_8": "「それは無理~」",
"202000252_9": "「ほら、ご飯がさめるよ? わたしもお腹すいたんだから」",
"202000252_10": "「うーん、名残惜しいけどご飯も大事だね!\\n 未来、早く早く」",
"202000252_11": "「はいはい」"
}

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@ -0,0 +1,12 @@
{
"202000311_0": "防人の誇り①",
"202000311_1": "ライブ事件後、奏を亡くした翼は、",
"202000311_2": "1人、奏の穴を埋めるべく無茶な戦いを続けていた。",
"202000311_3": "「はあ――ッ!」",
"202000311_4": "「キリが無いな……ッ<speed=0.5></speed>\\n これほど大量のイズが一度に発生するとは」",
"202000311_5": "「くッ、そこかッ!」",
"202000311_6": "「斬っても斬っても、雲霞の如く湧いて出る――ッ!」",
"202000311_7": "「ポイント付近になおもノイズが増殖中ですッ!」",
"202000311_8": "「近隣の民間人の避難は概ね終了しているッ!\\n この数にひとりで対処するのは無理だ。翼、一旦退けッ」",
"202000311_9": "「これしきの状況を乗り越えられないようでは――防人としての\\n 務めを果たす事などできませんッ<speed=0.5></speed> わたしは、戦いますッ!」"
}

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@ -0,0 +1,8 @@
{
"202000312_0": "「はあ――ッ!」",
"202000312_1": "「はぁッ、はぁッ、はぁッ……ッ! まだ、来るか……ッ!?」",
"202000312_2": "「周辺のノイズ、殲滅を確認しました」",
"202000312_3": "「どうやら、片付いたようだな。これで――」",
"202000312_4": "「――ッ! 翼さんッ!?」",
"202000312_5": "「翼ッ! 意識喪失した翼の回収急げッ!」"
}

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{
"202000321_0": "「…………」",
"202000321_1": "「――私は、悔いている」",
"202000321_2": "「二年前のあの日、私にもっと力があれば」",
"202000321_3": "「避けられたかもしれない。\\n 片翼を失うことがなかったかもしれない」",
"202000321_4": "「たとえ力が及ばなかったとしても、奏に絶唱を使わせる事無く、\\n 私が唄えば良かった……」",
"202000321_5": "「ノイズは奏の家族と、そして他ならぬ奏自身の仇。だから、\\n 私が奏の代わりに討たねばならないんだ……ッ」",
"202000321_6": "「――司令」",
"202000321_7": "「翼、もういいのか。体の調子はどうだ」",
"202000321_8": "「あれしきの事で倒れてしまうとは、不覚でした」",
"202000321_9": "「たった一人であの大群のノイズを殲滅したんですから、\\n 翼さんは立派でしたよ」",
"202000321_10": "「でも、無茶しすぎよ、翼ちゃん。\\n 私たちだってバックアップするんだから、退く時は退かないと」",
"202000321_11": "「了子くんの言う通りだ。\\n まずは自分の命を大切にすることを――」",
"202000321_12": "「いえ。私が弱かったのがいけないのです。シミュレータの用意を\\n お願い出来ますか。これより鍛錬に入ります」",
"202000321_13": "「先程、目覚めたばかりなのにですかッ!? しかし――」",
"202000321_14": "「……やらせてやれ、緒川」",
"202000321_15": "「それでは……。くれぐれも無理はしないで下さいね、翼さん」",
"202000321_16": "「司令、緒川さん、ありがとうございます」",
"202000321_17": "「わだかまってるわねえ……」"
}

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{
"202000322_0": "<size=40>「はあ――ッ!」</size>",
"202000322_1": "「はぁ、はぁ、はぁ……ッ<speed=0.5></speed> まだ、来るか……ッ!?」",
"202000322_2": "「周辺のノイズ、殲滅を確認しました」",
"202000322_3": "「どうやら、片付いたようだな。これで――」",
"202000322_4": "「――ッ<speed=0.5></speed> 翼さんッ!?」",
"202000322_5": "「翼ッ! 意識喪失した翼の回収を急げッ!」",
"202000322_6": "「…………」",
"202000322_7": "「――わたしは、悔いている」",
"202000322_8": "「2年前のあの日、わたしにもっと力があれば」",
"202000322_9": "「避けられたかもしれない。\\n 片翼を失うことがなかったかもしれない」",
"202000322_10": "「たとえ力が及ばなかったとしても、奏に絶唱を使わせる事無く、\\n わたしが唄えば良かった……」",
"202000322_11": "「ノイズは奏の家族と、そして他ならぬ奏自身の仇。だから、\\n わたしが奏の代わりに討たねばならないんだ……ッ」",
"202000322_12": "「――司令」",
"202000322_13": "「翼、もういいのか。体の調子はどうだ」",
"202000322_14": "「あれしきの事で倒れてしまうとは、不覚でした」",
"202000322_15": "「たった1人であの大群のノイズを殲滅したんですから、\\n 翼さんは立派でしたよ」",
"202000322_16": "「でも、無茶しすぎよ。\\n 私たちだってバックアップするんだから、退く時は退かないと」",
"202000322_17": "「了子くんの言う通りだ。\\n まずは自分の命を大切にすることを――」",
"202000322_18": "「いえ。わたしが弱かったのがいけないのです」",
"202000322_19": "「翼さん……」",
"202000322_20": "「翼、あの日のことは――奏の事はお前のせいじゃない」",
"202000322_21": "「――ッ」",
"202000322_22": "「……だから全てを自分1人で背負い込もうとするな。人の命を\\n 守るためには、まず自分自身を守らねばならないのだから」",
"202000322_23": "「奏に無理をさせてしまったのは、\\n わたしの力が足りなかったからです」",
"202000322_24": "「過ちを繰り返さぬために、\\n わたしはもっと、この剣を研ぎ澄まさねばならない……」",
"202000322_25": "「翼、それは違うッ<speed=0.5></speed> お前に至らぬところなど無かった。\\n あれは不幸な事故だ」",
"202000322_26": "「あの時奏の傍にいたわたしには、そうは思えません。\\n ――もう行きます」",
"202000322_27": "「…………」",
"202000322_28": "「…………」",
"202000322_29": "「翼……」",
"202000322_30": "「く……ッ<speed=0.5></speed> あんな子供に何もかも背負わせて……俺たちは\\n どうしてこんなに無力なんだ――ッ」」"
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"202000332_0": "「はあ――ッ!」",
"202000332_1": "「はぁッ、はぁッ、はぁッ……! まだ、来るか……!?」",
"202000332_2": "「周辺のノイズ、殲滅を確認しました」",
"202000332_3": "「どうやら、片付いたようだな。これで――」",
"202000332_4": "「――ッ! 翼さん!?」",
"202000332_5": "「翼ッ! 意識喪失した翼の回収急げッ!」"
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"202000341_0": "「…………」",
"202000341_1": "「――私は、悔いている」",
"202000341_2": "「二年前のあの日、私にもっと力があれば」",
"202000341_3": "「避けられたかもしれない。\\n 片翼を失うことがなかったかもしれない」",
"202000341_4": "「たとえ力が及ばなかったとしても、奏に絶唱を使わせる事無く、\\n 私が唄えば良かった……」",
"202000341_5": "「ノイズは奏の家族と、そして他ならぬ奏自身の仇。だから、\\n 私が奏の代わりに討たねばならないんだ……」",
"202000341_6": "「――司令」",
"202000341_7": "「翼、もういいのか。体の調子はどうだ」",
"202000341_8": "「あれしきの事で倒れてしまうとは、不覚でした」",
"202000341_9": "「たった一人であの大群のノイズを殲滅したんですから、\\n 翼さんは立派でしたよ」",
"202000341_10": "「でも、無茶しすぎよ、翼ちゃん。\\n 私たちだってバックアップするんだから、退く時は退かないと」",
"202000341_11": "「了子くんの言う通りだ。\\n まずは自分の命を大切にすることを――」",
"202000341_12": "「いえ。私が弱かったのがいけないのです。シミュレータの用意を\\n お願い出来ますか。これより鍛錬に入ります」",
"202000341_13": "「先程、目覚めたばかりなのにですか!? しかし――」",
"202000341_14": "「……やらせてやれ、緒川」",
"202000341_15": "「それでは……。くれぐれも無理はしないで下さいね、翼さん」",
"202000341_16": "「司令、緒川さん、ありがとうございます」",
"202000341_17": "「わだかまってるわねえ……」"
}

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{
"202000352_0": "「はぁ、はぁ、はぁ……」",
"202000352_1": "「熱心だな、翼」",
"202000352_2": "「戦場に立つ防人として、日々の鍛錬は当然のことです」",
"202000352_3": "「翼、あの日のことは――奏くんの事はお前のせいじゃない」",
"202000352_4": "「――ッ」",
"202000352_5": "「……だから全てを自分ひとりで背負い込もうとするな。人の命を\\n 守るためには、まず自分自身を守らねばならないのだから」",
"202000352_6": "「奏に無理をさせてしまったのは、\\n 私の力が足りなかったからです」",
"202000352_7": "「過ちを繰り返さぬために、\\n 私はもっと、この剣を研ぎ澄まさねばならない……」",
"202000352_8": "「翼、それは違う! お前に至らぬところなど無かった。\\n あれは不幸な事故だ」",
"202000352_9": "「あの時奏の側に居た私には、そうは思えません。\\n ――風鳴司令、私はもう行きます」",
"202000352_10": "「翼……」",
"202000352_11": "「く……ッ! あんな子供に何もかも背負わせて……俺達は\\n どうしてこんなに無力なんだッ――」"
}

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@ -0,0 +1,12 @@
{
"202000411_0": "防人の誇り②",
"202000411_1": "奏の意思を継ぐ装者、立花響と出会った翼。",
"202000411_2": "当初あったわだかまりは消え、今は立花響を仲間として認め、",
"202000411_3": "共にノイズと戦う日々を送っている。",
"202000411_4": "「装者2名、ノイズ発生地点に到着。これより戦闘に入ります」",
"202000411_5": "「一体たりとも討ち漏らすな。\\n 確実にこの区画内でイズを殲滅する」",
"202000411_6": "「用意はいいか、立花ッ!」",
"202000411_7": "「はい、いつでも行けます、翼さんッ!」",
"202000411_8": "「良し、行くぞッ!」",
"202000411_9": "「はいッ!」"
}

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@ -0,0 +1,11 @@
{
"202000413_0": "お昼当番①",
"202000413_1": "「調、切歌。用意はいいわね?」",
"202000413_2": "「いつでも来いデスッ!」",
"202000413_3": "「うん。調整十分」",
"202000413_4": "(二人は、わたしのためにいろいろなものを犠牲にして、\\n それでも健気について来てくれている",
"202000413_5": "(わたしは、決してこの子たちに弱いところは\\n 見せられない――ッ",
"202000413_6": "「さあ、人類救済のため……やるわよ。\\n わたしについて来なさいッ」",
"202000413_7": "「うん、マリア」",
"202000413_8": "「やってやるデスッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,37 @@
{
"202000422_0": "「現場付近のノイズを殲滅完了。これより帰投します」",
"202000422_1": "「なかなか、良く動けていたぞ。立花」",
"202000422_2": "「いやー、そんな事ありますよー」",
"202000422_3": "「調子に乗るな<speed=0.5>。</speed>\\n 戦場では常に命懸けだと言う事を、くれぐれも忘れるなよ」",
"202000422_4": "「それは、もちろんですッ!」",
"202000422_5": "「ああ、それなら構わないが」",
"202000422_6": "(――立花の体に宿ったガングニール。奏から受け継がれた……)",
"202000422_7": "(奏。わたしはあの時よりも強くなれたのだろうか――)",
"202000422_8": "「……どうしたんですか?」",
"202000422_9": "「いや、なんでもない。立花は先に戻って休め」",
"202000422_10": "「はい、そうしますッ!」",
"202000422_11": "「今回の仕事はインタビューと写真撮影だけなので、\\n 日取りをずらして貰えば良かったのでは」",
"202000422_12": "「ノイズとの戦闘は思いのほか速やかに片付きましたし、\\n 問題ありません」",
"202000422_13": "「そうですか。でも、良かったですね、翼さん」",
"202000422_14": "「……?」",
"202000422_15": "「響さんと一緒に、戦うことができるようになって」",
"202000422_16": "「はい……そう、思います」",
"202000422_17": "(わたしは1人で戦っているわけではない――)",
"202000422_18": "(それは立花の事ばかりではなく、マネージャーとしてもわたしを\\n 支えてくれる緒川さんを初めとして、二課の人たちもそうだ",
"202000422_19": "「しかし、時々不安になります」",
"202000422_20": "「何が……ですか?」",
"202000422_21": "「わたしはあれから強くなれたのでしょうか」",
"202000422_22": "「こうして仲間と戦う事で、\\n 弱くなってしまうのではないでしょうか……」",
"202000422_23": "「仲間と一緒に戦うこと。それは、決して弱さではないですよ」",
"202000422_24": "「仲間に寄りかかるのではなく、支え合えばいいんですから」",
"202000422_25": "「支え合う……それなら、昔のわたしは失格ですね。\\n 思えば、わたしは奏に頼ってばかりでした」",
"202000422_26": "「いいえ、僕はそうは思いません」",
"202000422_27": "「奏さんは、確かに翼さんの歌に支えられていました」",
"202000422_28": "「奏さんは翼さんがいるから、翼さんと明日も一緒に唄いたいから\\n 戦っている……と、そう話してくれたことがあります」",
"202000422_29": "「わたしの歌が、奏の……?」",
"202000422_30": "「そうです。翼さんの歌には力があります。\\n その事は、翼さんのマネージャーとして保証しますよ」",
"202000422_31": "「そうですか……奏が」",
"202000422_32": "(防人としても歌女としても、わたしはまだまだかもしれない)",
"202000422_33": "(だが、奏がわたしを支えてくれたように、\\n わたしも誰かを支えていきたい",
"202000422_34": "(だからどうか、奏。わたしを見守っていて欲しい……)"
}

View file

@ -0,0 +1,36 @@
{
"202000452_0": "「現場付近のノイズを殲滅完了。これより帰投します」",
"202000452_1": "「なかなか、良く動けていたぞ。立花」",
"202000452_2": "「いやー、そんな事ありますよー。あはは……」",
"202000452_3": "「調子に乗るな。\\n 戦場では常に命懸けだと言う事を、くれぐれも忘れるなよ」",
"202000452_4": "「それは、もちろんです! 翼さん」",
"202000452_5": "「ああ、それなら構わないが」",
"202000452_6": "(――立花の体に宿ったガングニール。奏から受け継がれた……)",
"202000452_7": "(奏。私はあの時よりも強くなれたのだろうか――)",
"202000452_8": "「……どうしたんです? 翼さん」",
"202000452_9": "「いや、なんでもない。お前は戻って休め」",
"202000452_10": "「はい、そうします!」",
"202000452_11": "「今回の仕事はインタビューと写真撮影だけなので、\\n 日取りをずらして貰えば良かったのでは」",
"202000452_12": "「ノイズとの戦闘は思いのほか速やかに片付きましたし、\\n 問題ありません」",
"202000452_13": "「そうですか。でも、良かったですね、翼さん」",
"202000452_14": "「……?」",
"202000452_15": "「響さんと一緒に、戦うことができるようになって」",
"202000452_16": "「ああ……そう、思います」",
"202000452_17": "(私は一人で戦っているわけではない――)",
"202000452_18": "(それは立花の事ばかりではなく、マネージャーとしても私を\\n 支えてくれる緒川さんを初めとして、二課の人たちもそうだ",
"202000452_19": "「しかし、時々不安になります」",
"202000452_20": "「何が……ですか?」",
"202000452_21": "「緒川さん。私はあれから強くなれたのでしょうか」",
"202000452_22": "「こうして仲間と戦う事で、\\n 弱くなってしまうのではないでしょうか……」",
"202000452_23": "「仲間と一緒に戦うこと。それは、決して弱さではないですよ」",
"202000452_24": "「仲間に寄りかかるのではなく、支え合えばいいんですから」",
"202000452_25": "「支え合う……それなら、昔の私は失格ですね。\\n 思えば、私は奏に頼ってばかりでした」",
"202000452_26": "「いいえ、僕はそうは思いません」",
"202000452_27": "「奏さんは、確かに翼さんの歌に支えられてました」",
"202000452_28": "「奏さんは翼さんがいるから、翼さんと明日も一緒に歌いたいから\\n 戦っている……と、そう話してくれたことがあります」",
"202000452_29": "「私の歌が、奏の……?」",
"202000452_30": "「そうです。翼さんの歌には力があります。\\n その事は、翼さんのマネージャーとして保証しますよ」",
"202000452_31": "「そうですか……奏が」",
"202000452_32": "(防人としても歌女としても、私はまだまだかもしれない。だが、\\n 奏が私を支えてくれたように、私も誰かを支えていきたい",
"202000452_33": "(だからどうか、奏。私を見守っていて欲しい……)"
}

View file

@ -0,0 +1,24 @@
{
"202000511_0": "知らない街①",
"202000511_1": "両親を亡くし、数年ぶりに日本に帰国したクリス。",
"202000511_2": "もう自分の居場所を無くしたくないという想いから、",
"202000511_3": "ただ1人、フィーネの命令に従い、知らない街をさまよう。",
"202000511_4": "(ただ何もせず街中をうろうろしろって……\\n こんなのが偵察になるのか……",
"202000511_5": "「…………」",
"202000511_6": "「……あたしは一体何やってんだ」",
"202000511_7": "(誰も彼ものんきな顔並べて歩きやがって。同じ人間の中を\\n 歩いてるはずなのに、あたしはどこに行っても異分子だ",
"202000511_8": "(何もかもが作り物に見えやがる。決して手の届かない、\\n ガラスの向こうにあるみたいで――",
"202000511_9": "(うるさい学生どものグループ、ニヤけた恋人同士、理由も\\n ないのに幸せそうにしている家族連れ――",
"202000511_10": "(……パパとママが生きてたら、あたしもあんな風に――)",
"202000511_11": "「――くそッ<speed=0.5></speed> ここは落ちつかねえッ!」",
"202000511_12": "「あなた、今どこにいるのかしら?」",
"202000511_13": "「はあ? あんたが街中ほっつき歩けって言うから――」",
"202000511_14": "「現在位置を聞いているの。答えなさい」",
"202000511_15": "「街外れのあたりだよ<speed=0.5>。</speed>\\n ……なあ、偵察って一体何を――」",
"202000511_16": "「街外れね<speed=0.5>……</speed>まぁ、いいわ。\\n その場にイズを出すから戦いなさい。イチイバルで」",
"202000511_17": "「ノイズをって……どういう事だよッ!\\n しかもイチイバルでって……」",
"202000511_18": "「実験の1つよ。心配しなくても特異災害対策機動部に\\n 気づかれることは無いわ。好きに暴れなさい」",
"202000511_19": "「なあ、それにどんな意味が――」",
"202000511_20": "「あなたの目的のために必要な事よ。可愛いクリス。\\n ――戦いを、無くしたいんでしょう」",
"202000511_21": "「ちッ……わかったよッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,11 @@
{
"202000522_0": "「ふう、こんなもんか……?\\n 見える範囲のイズは全部倒したな」",
"202000522_1": "「本当にこんなことをしていて、あたしの目的は――」",
"202000522_2": "(いや、フィーネはあたしを拾い上げてくれた恩人だ。\\n あいつの言う事に、間違いなんて無いんだ……",
"202000522_3": "「良くやったわ。実験は終了よ。戻りなさい」",
"202000522_4": "(フィーネの言うことは、正しいんだ。あいつの言う事を\\n 聞いていれば、きっとこれ以上の戦いを無くせる……",
"202000522_5": "「――聞いているの? 戻りなさいと言ったのよ」",
"202000522_6": "「あ、ああ……わかった。そうするよ」",
"202000522_7": "(そうだ、フィーネが正しいんだ。だってフィーネはあたしを\\n 拾ってくれて、イチイバルを与えてくれた――",
"202000522_8": "(……だから、絶対正しいんだ……)"
}

View file

@ -0,0 +1,11 @@
{
"202000552_0": "「ふう、こんなもんか……?\\n 見える範囲のイズは全部倒したな」",
"202000552_1": "「本当にこんなことをしていて、あたしの目的は――」",
"202000552_2": "(いや、フィーネはあたしを拾い上げてくれた恩人だ。\\n あいつの言う事に、間違いなんて無いんだ……",
"202000552_3": "「良くやったわ。実験は終了よ。戻りなさい」",
"202000552_4": "(フィーネの言うことは、正しいんだ。あいつの言う事を\\n 聞いていれば、きっとこれ以上の戦いを無くせる……",
"202000552_5": "「――聞いているの? 戻りなさいと言ったのよ」",
"202000552_6": "「あ、ああ……わかった。そうするよ」",
"202000552_7": "(そうだ、フィーネが正しいんだ。だってフィーネはあたしを\\n 拾ってくれて、イチイバルを与えてくれた――",
"202000552_8": "(……だから、絶対正しいんだ……)"
}

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@ -0,0 +1,26 @@
{
"202000611_0": "知らない街②",
"202000611_1": "フィーネに見限られ、再び1人となってしまったクリスだが、",
"202000611_2": "響や翼に出会い、弦十郎に助けられたことで、",
"202000611_3": "自分が本当にやりたいことに気付き始める。",
"202000611_4": "「……この街、こんな感じだったっけか?」",
"202000611_5": "「……前にフィーネの指示で街を偵察した時は、\\n もっと居心地悪く感じたんだけどな……」",
"202000611_6": "「お前は、お前が思ってるほど、ひとりぼっちじゃない」",
"202000611_7": "(……あのおっさんの言葉がチラつきやがる)",
"202000611_8": "(あのバカと一緒に戦ったこと、おっさんに言われたこと。\\n それであたしが変わったって言うのか",
"202000611_9": "「あッ! このまえ迷子になってくれたおねえちゃんッ!」",
"202000611_10": "「違うだろ。お姉ちゃん、あの時はありがとーッ!」",
"202000611_11": "「お前らはいつかの……はは……もう、迷子になんなよ」",
"202000611_12": "「うんッ!」",
"202000611_13": "「それじゃあね、おねえちゃんッ!\\n またおうた聴かせてねー」",
"202000611_14": "「…………歌、か」",
"202000611_15": "(あいつに、歌、好きなの? って聞かれたっけな)",
"202000611_16": "「嫌いじゃねーよ、多分……」",
"202000611_17": "「う、うわーッ! 化け物だッ!」",
"202000611_18": "「助けて……誰か、助け――ああッ!」",
"202000611_19": "「――ノイズッ!?」",
"202000611_20": "「逃げろ、お前らッ! 死にたくなけりゃ走れッ!」",
"202000611_21": "「ゆっくり街も歩かせてくれねえってか。は――ッ!」",
"202000611_22": "「Killter Ichaival tron」",
"202000611_23": "「空飛ぶ大型1体に、あとはザコか。\\n まとめて蹴散らしてやるよッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,11 @@
{
"202000621_0": "「雑魚ノイズごときが、あたしの邪魔をしてんじゃねぇッ!」",
"202000621_1": "(謝るよ。パパ、ママ。あたしが馬鹿だった)",
"202000621_2": "(せっかく二人から貰った歌を、壊す事だけにしか使えなくて\\n ごめん。……ずっと間違ったままで、ごめん",
"202000621_3": "(パパとママの娘なのに……あたしは二人の事を\\n なんにも分かっていなかった……",
"202000621_4": "(ずっと聞いていたのに、平和の為に歌う二人を一番近くで\\n 見ていたのに……",
"202000621_5": "(でも、やっと分かった……)",
"202000621_6": "(歌は壊すためじゃない、守るために、誰かのために歌うもの\\n なんだって……気づけたから……",
"202000621_7": "「だから――てめぇらの好き勝手になんてさせるかッ!」",
"202000621_8": "「どんなに居ようが関係ねぇッ!\\n あたしが相手だッ まとめてかかってきやがれッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,28 @@
{
"202000622_0": "「雑魚ノイズごときが、あたしの邪魔をしてんじゃねぇッ!」",
"202000622_1": "(謝るよ。パパ、ママ。あたしが馬鹿だった)",
"202000622_2": "(せっかく2人から貰った歌を、壊す事だけにしか使えなくて\\n ごめん。……ずっと間違ったままで、ごめん",
"202000622_3": "(パパとママの娘なのに……あたしは2人の事を\\n なんにも分かっていなかった……",
"202000622_4": "(ずっと聴いていたのに、平和の為に唄う2人を一番近くで\\n 見ていたのに……",
"202000622_5": "(でも、やっと分かった……)",
"202000622_6": "(歌は壊すためじゃない、守るために、誰かのために唄うもの\\n なんだって……気づけたから……",
"202000622_7": "「だから――てめぇらの好き勝手になんてさせるかッ!」",
"202000622_8": "「どんなにいようが関係ねぇッ!\\n あたしが相手だッ まとめてかかってきやがれッ」",
"202000622_9": "「聞こえるか、クリスくんッ! もし君がもう一度歌を――」",
"202000622_10": "「うるせえ、分ってるよおっさんッ! 黙ってろッ!」",
"202000622_11": "(そうだ、分かってる……<speed=0.5>。</speed>\\n あたしが本当は何をしなくちゃいけないかなんて……",
"202000622_12": "(この力は、あたしの歌は、\\n 誰かをぶっ潰すための物じゃないって……",
"202000622_13": "「……あたしも行ってやるッ!\\n だから、あのデカブツの行き先を教えやがれッ」",
"202000622_14": "「……いいのか、クリスくん?」",
"202000622_15": "「良いも何もあるかよッ!\\n あたしがやらずに、誰がやるんだッ」",
"202000622_16": "「わかった。協力、感謝するッ!」",
"202000622_17": "「御託はいいんだよッ! それで場所は?」",
"202000622_18": "「ああ、東京スカイタワーに向かっているようだ。\\n 翼と響くんもタワーに向けて先行している」",
"202000622_19": "「……そっか、アイツもいるのか……」",
"202000622_20": "「……どうした?」",
"202000622_21": "「何でもねぇッ!\\n 邪魔しやがったら一緒に吹っ飛ばすって思っただけだッ」",
"202000622_22": "「……フ、そうか。頼んだぞ、クリスくんッ!」",
"202000622_23": "<size=40>「頼まれてやらぁッ!」</size>",
"202000622_24": "(あたしはもう、二度と間違えない。\\n 今度こそこの力を、歌を正しく使うんだ……",
"202000622_25": "(パパとママの夢<speed=0.5>……</speed>歌で世界を平和にするために――ッ!)"
}

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@ -0,0 +1,5 @@
{
"202000632_0": "(謝るよ。パパ、ママ。あたしが馬鹿だった)",
"202000632_1": "(せっかく二人から貰った歌を、壊す事だけにしか使えなくて\\n ごめん。……ずっと間違ったままで、ごめん",
"202000632_2": "「歌は壊すためじゃない、守るために、誰かのために歌うもの\\n なんだよ……なあッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,6 @@
{
"202000652_0": "「ちッ、大型は逃げやがったか!」",
"202000652_1": "「聞こえるか、クリスくん! もし君がもう一度歌を――」",
"202000652_2": "「うるせえ! 分ってるよ、おっさん!\\n 今から派手にブチかましに行くところだッ」",
"202000652_3": "「――そうだ、今度こそ、あたしは守るために唄うんだッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,20 @@
{
"202000711_0": "お昼当番①",
"202000711_1": "フロンティア計画に向けて作戦行動中の武装組織",
"202000711_2": "フィーネの日常風景",
"202000711_3": "「調、切歌。あなたたち2人からです」",
"202000711_4": "「はい」",
"202000711_5": "「了解デス。今日も訓練頑張るデスッ!」",
"202000711_6": "「ええ、僕がちゃーんとモニタリングしておいて\\n あげますからねえ」",
"202000711_7": "「……なんかいきなりやる気がそがれたデス……」",
"202000711_8": "「切ちゃん、しっかり。必要な事だから頑張ろう?」",
"202000711_9": "「それは分かってるデスけど……」",
"202000711_10": "「その通りッ<speed=0.5></speed> 如何に僕の作ったLiNKERが優秀でも、肝心の\\n 装者がポンコツではどうしようもないという事ですよッ」",
"202000711_11": "「……トンデモのくせに、相変わらず自信過剰デスね」",
"202000711_12": "「慣れるしかないよ、切ちゃん」",
"202000711_13": "「この天才的な僕が作ったLiNKERを使う以上、みっともない\\n 真似をされては困るのですよッ それに相応しいだけの――」",
"202000711_14": "「……ドクター、時間がもったいないわ。早く始めて」",
"202000711_15": "「……ちッ、これからだというのに<speed=0.5>。</speed>まあ、いいでしょう。\\n それでは、シミュレータ開始しますよ」",
"202000711_16": "「やろう、切ちゃん」",
"202000711_17": "「デスッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,42 @@
{
"202000712_0": "「数値は上昇しており、上々の結果だったと思います。\\n 人とも、お疲れ様です」",
"202000712_1": "「うん」",
"202000712_2": "「デス」",
"202000712_3": "「それでは、そろそろ食事にしましょうか」",
"202000712_4": "「ええ、マム」",
"202000712_5": "「数値が上昇と言っても、目標数値にはまだまだ届いて\\n いないんですがねえ……」",
"202000712_6": "「……くッ」",
"202000712_7": "「……切ちゃん」",
"202000712_8": "「まあいいでしょう。天才たる僕の頭脳には、多くの栄養が\\n 必要ですし、食事を取るとしましょうか」",
"202000712_9": "「……調と切歌は育ち盛りなんだから、\\n しっかり食べたほうがいいわ」",
"202000712_10": "「そうですね。それならこれもあげましょう」",
"202000712_11": "「ん……」",
"202000712_12": "「や、野菜デスか……」",
"202000712_13": "「マムもあまり偏食は……」",
"202000712_14": "「いいえ、私は2人の為を思って――」",
"202000712_15": "「はぁ……そんな子供みたいなこと言わないで。\\n ちゃんとバランスよく栄養を取らないと……」",
"202000712_16": "「バランス、ですか。そう言うなら、私よりも――」",
"202000712_17": "「なんです、ナスターシャ教授? 何か僕に言いたい事でも?」",
"202000712_18": "「ええ。どうしてあなたはお菓子のみしか食べないのです?」",
"202000712_19": "「頭脳労働者には何より糖分が必要なのですよ」",
"202000712_20": "「……まあ、構いませんが」",
"202000712_21": "「ふん、僕はドクターですからねえ。自分の栄養管理くらい\\n 当然、自分でできますよ。お構いなく」",
"202000712_22": "「…………」",
"202000712_23": "「…………」",
"202000712_24": "「…………はぁ」",
"202000712_25": "「ふう~やっと終わったのデス。あの空気、苦手なのデス。\\n ヘンな緊張感があって、食べた気がしないデスよ」",
"202000712_26": "「それより大変だよ、切ちゃん。あの人の食べてたお菓子――」",
"202000712_27": "「それがどうかしたデス?」",
"202000712_28": "「あれ、しまっておいたわたしたちの買い置きだよ。\\n いつの間にか全部無くなってる……」",
"202000712_29": "「あ、あのトンデモッ<speed=0.5></speed> 許せないデス……」",
"202000712_30": "「あの人が来てから、お菓子が大量に消費されるようになって、\\n 我が家のエンゲル係数は上がりっぱなし……」",
"202000712_31": "「くッ……何でアイツはお菓子ばっかり食べるデスかッ!?」",
"202000712_32": "「とにかく、食費がもう残り少なくてピンチだよ」",
"202000712_33": "「せ、世界を救う前に家計を救わなきゃならないデスかッ!?\\n なんて世知辛い世の中デス……ッ」",
"202000712_34": "「こうなったら……手立ては一つだよ、切ちゃん」",
"202000712_35": "「分かってるデス、あのトンデモを片付けるデスッ!」",
"202000712_36": "「……そうじゃなくて。自炊するんだよ」",
"202000712_37": "「自炊……そ、そんな解決法がッ!」",
"202000712_38": "「うん……そうしてなるべく食費を抑えよう」",
"202000712_39": "「さっすが調、頼りにしてるのデスッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,7 @@
{
"202000811_0": "お昼当番②",
"202000811_1": "作戦行動中、資金繰りに難航するマリアたち。",
"202000811_2": "それは、日々の食費にも大きなダメージを与えている。",
"202000811_3": "そんな中、調と切歌は、限られた資金で、",
"202000811_4": "美味しい物を食べようと模索する。"
}

View file

@ -0,0 +1,40 @@
{
"202000822_0": "「お疲れさま、切ちゃん」",
"202000822_1": "「調も、おつかれさまデースッ」",
"202000822_2": "「あぅぅ<speed=0.5>……</speed>動いたせいか、\\n お腹がへりんこファイヤーなのデスよ……」",
"202000822_3": "「最近ご飯少ないもんね……」",
"202000822_4": "「家計がピンチだから仕方ないのはわかるデスけど、\\n ご飯が足りないと力が出ないデス……」",
"202000822_5": "「……わかった。なんとかしてみる」",
"202000822_6": "「調……?」",
"202000822_7": "「まずは買い物に行こう?\\n お肉……食べさせてあげる」",
"202000822_8": "「な<speed=0.5>、</speed>なんデスとッ!」",
"202000822_9": "「お買い物~、お買い物~デスッ!」",
"202000822_10": "「目的のスーパーはこっち。\\n ……夕方からよく半額セールをやってるんだって」",
"202000822_11": "「手に入れた情報では、スーパーに行くのが早すぎても、\\n 遅すぎても半額はゲットできないって」",
"202000822_12": "「タイミングが重要なのデスね。\\n ところで、今日のおかずは何の予定デスか」",
"202000822_13": "「もやしの牛肉風味炒め」",
"202000822_14": "「牛肉……風味デスか?」",
"202000822_15": "「うん、風味。でも安心して。しっかりお肉の味は付けるから」",
"202000822_16": "「調がそう言うなら信じるデスッ!\\n 牛肉ならごちそうデースッ」",
"202000822_17": "「美味しい牛肉風味にするために、\\n 無料の牛脂をたくさん手に入れるのが今日の作戦だよ」",
"202000822_18": "「いくつ確保するのデスか……?」",
"202000822_19": "「目標は、二桁」",
"202000822_20": "「そんな……そんな大それた事を……」",
"202000822_21": "「上手く手に入れられたら、スープも作れるから」",
"202000822_22": "「が、頑張るデス……ッ!」",
"202000822_23": "「――できた」",
"202000822_24": "「もやしから<speed=0.5>……</speed>に<speed=0.5>、</speed>肉の香りがするデス……。\\n 苦労して獲得してきた甲斐があったデスッ」",
"202000822_25": "「何ですかこれは? カスみたいな肉しか入ってないじゃない\\n ですか。貧乏学生でももう少しマシなものを食べてますよ」",
"202000822_26": "「家計の助けにと調が自炊を申し出てくれたのです。\\n 感謝して食べましょう。……調、醤油を取って下さい」",
"202000822_27": "「はい、マム」",
"202000822_28": "「溶け残った牛脂のかけらを噛むと、お肉の味がするのデス……ッ<speed=0.5></speed>\\n スープも……ずずず、濃厚なのデス……ッ」",
"202000822_29": "「切歌、野菜も食べなさい。ビタミンCが不足すると\\n 風邪を引きやすくなるわよ」",
"202000822_30": "「スープッ<speed=0.5></speed> それがスープですかッ!<speed=0.5></speed>\\n 薄すぎてただの白湯かと思いましたよ」",
"202000822_31": "「何でこのトンデモはお菓子しか食べないくせに、\\n いちいち文句を付けるデスか……」",
"202000822_32": "「味が足りなければ足せばいいでしょう。\\n ……調、醤油が足りません。継ぎ足して下さい」",
"202000822_33": "「はい、マム<speed=0.5>。</speed>……あれ? 渡す前は一杯だったのに……?」",
"202000822_34": "「マム、塩分過多になるわよ。醤油は少し控えて」",
"202000822_35": "「調、あなたは痩せ気味なんだからもっと食べなさい。\\n ほら、わたしのを分けてあげるから」",
"202000822_36": "「出来立てのご飯、美味しいデス。\\n 調のご飯だから更に美味しいデスッ」",
"202000822_37": "「ありがとう、切ちゃん。\\n わたし、もっとおさんどんの勉強してみるね」"
}

View file

@ -0,0 +1,23 @@
{
"202000911_0": "マリアの心配事①",
"202000911_1": "フロンティア計画に向けて作戦行動中のマリアは、",
"202000911_2": "調と切歌をこの計画に巻き込んでしまってよかったのかと、",
"202000911_3": "1人悩み続けていた。",
"202000911_4": "「…………」",
"202000911_5": "(調、切歌……)",
"202000911_6": "(わたしはともかく、2人を巻き込んでよかったのかしら……。\\n わたしには、いまだに答えが出せない",
"202000911_7": "(ドクターを利用するため、マムに言われたこととはいえ、\\n フィーネを演じ、人を騙している……本当に、いいの",
"202000911_8": "「わたしは、どうすれば」",
"202000911_9": "「マリア。シミュレータの調整が終わりました。\\n テストを始めます。あなたも準備を」",
"202000911_10": "「わかったわ、マム」",
"202000911_11": "「……ゆっくり考え事をする時間もないのね」",
"202000911_12": "「あ、マリアが来たデス」",
"202000911_13": "「遅かったね」",
"202000911_14": "「ごめんなさい。待たせたかしら?」",
"202000911_15": "「そんなことない。それより、何かあったの?」",
"202000911_16": "「いいえ。どうして?」",
"202000911_17": "「何か悩んでいるように見えるデス」",
"202000911_18": "「心配事があるなら、わたしたちにも話してほしい。\\n マリアの力になりたいから……」",
"202000911_19": "(調<speed=0.5>、</speed>切歌<speed=0.5>……</speed>2人は本当に優しいわね……)",
"202000911_20": "「ありがとう、大丈夫よ。\\n それより今は、訓練を始めましょう」"
}

View file

@ -0,0 +1,10 @@
{
"202000912_0": "「おつかれさま。マリアにしては珍しいミスがあったね」",
"202000912_1": "「……ちょっと油断していただけよ」",
"202000912_2": "「でも、あんまり顔色良く無いデスよ?」",
"202000912_3": "「何か悩みでもあるの」",
"202000912_4": "「マリア、調子悪いデスか」",
"202000912_5": "「いえ……。ありがとう、わたしは大丈夫」",
"202000912_6": "「それなら、構わないんデスけど……」",
"202000912_7": "「…………」"
}

View file

@ -0,0 +1,14 @@
{
"202000921_0": "「ねえ切ちゃん。この前の訓練の事だけど……。\\n やっぱりマリア、何か悩んでたよね……」",
"202000921_1": "「デス。でも、マリア何も言ってくれないから」",
"202000921_2": "「わたしたちじゃ、頼りにならないのかな……」",
"202000921_3": "「それじゃあ、頼りになるようになるデス。\\n アタシたち、このままじゃいけないデス」",
"202000921_4": "「うん」",
"202000921_5": "「もっと強くなって、マリアとマムの役に立ちたいデス。\\n だから、調」",
"202000921_6": "「そうだね、切ちゃん。もっと訓練しよう」",
"202000921_7": "「……しめしめ、誰も居ないデス」",
"202000921_8": "「上手く潜入できたね、切ちゃん」",
"202000921_9": "「デス。このまま秘密特訓するのデスッ!」",
"202000921_10": "「うん。もっと強くなって、マムやマリアの助けに\\n なれるように……」",
"202000921_11": "「シミュレータ起動デスッ! がんばるデスよ、調ッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,49 @@
{
"202000922_0": "「おつかれさま。マリアにしては珍しいミスがあったね」",
"202000922_1": "「……ちょっと油断していただけよ」",
"202000922_2": "「でも、あんまり顔色良く無いデスよ?」",
"202000922_3": "「何か悩みでもあるの?」",
"202000922_4": "「マリア、調子悪いデスか」",
"202000922_5": "「いえ……。ありがとう、わたしは大丈夫」",
"202000922_6": "「それなら、良いんデスけど……」",
"202000922_7": "「…………」",
"202000922_8": "「ねえ切ちゃん。\\n やっぱりマリア、何か悩んでたよね……」",
"202000922_9": "「デス。でも、マリア何も言ってくれないから」",
"202000922_10": "「わたしたちじゃ、頼りにならないのかな……」",
"202000922_11": "「それじゃあ、頼りになるようになるデス。\\n アタシたち、このままじゃいけないデス」",
"202000922_12": "「うん」",
"202000922_13": "「もっと強くなって、マリアとマムの役に立ちたいデス。\\n だから、調」",
"202000922_14": "「そうだね、切ちゃん。もっと訓練しよう」",
"202000922_15": "「……しめしめ、誰もいないデス」",
"202000922_16": "「上手く潜入できたね、切ちゃん」",
"202000922_17": "「デス。このまま秘密特訓するのデスッ!」",
"202000922_18": "「うん。もっと強くなって、マムやマリアの助けに\\n なれるように……」",
"202000922_19": "「シミュレータ起動デスッ! がんばるデスよ、調ッ!」",
"202000922_20": "「……あら、なぜシミュレータが……?」",
"202000922_21": "「あれ、もうこんな時間だ……」",
"202000922_22": "「結構がんばったデス。って、あッ! マリア――」",
"202000922_23": "「あなたたち……こんな時間までどうしたの?」",
"202000922_24": "「……訓練をしてたの」",
"202000922_25": "「秘密特訓なのデス」",
"202000922_26": "「切ちゃん、言ったら秘密にならないよ?」",
"202000922_27": "「あ……つい口が滑ってしまったのデス……」",
"202000922_28": "「秘密特訓って……この事はマムも知らないの?」",
"202000922_29": "「……」",
"202000922_30": "「……」",
"202000922_31": "「いくらシミュレータといったって、体に負荷はかかるのよ?\\n どうしてそんなに……」",
"202000922_32": "「もっと強くならなきゃいけないと思ったデス」",
"202000922_33": "「強くなりたかったの。わたしたち」",
"202000922_34": "「強くだなんて……。あなたたちはそんな無理をしなくても\\n いいのよ。わたしがその分――」",
"202000922_35": "「それはダメ。マリアが大変じゃ意味が無い」",
"202000922_36": "「そうデス。それじゃ本棚転倒なのデス」",
"202000922_37": "「切ちゃん、それを言うなら本末転倒」",
"202000922_38": "「本末転倒って……どういうこと?」",
"202000922_39": "「わたしたちは、マリアの助けになりたいの」",
"202000922_40": "「負担を軽くしたいのデスよ」",
"202000922_41": "「マリア、なんだか疲れてるみたいだから……」",
"202000922_42": "「アタシたちがもっと強くなって、\\n どーんと頼って貰うのデスッ」",
"202000922_43": "「わたしたちにフィーネの力は無いけれど、\\n マリアの苦労を分け合うことはできると思うから」",
"202000922_44": "「あなたたち……ッ<speed=0.5></speed> ……ありがとう。調、切歌……ッ!」",
"202000922_45": "(なんて、優しい子たちなの……<speed=0.5>。</speed>\\n この子たちのためにも、わたしは必ず月の落下を止めてみせる",
"202000922_46": "(だからセレナ、このフロンティア計画を成功させるために、\\n わたしに力を貸して……ッ"
}

View file

@ -0,0 +1,14 @@
{
"202001011_0": "マリアの心配事②",
"202001011_1": "偽りのフィーネであること、調と切歌を巻き込んでしまったこと、",
"202001011_2": "1人悩み、苦悩するマリア、そんな彼女を心配する調と切歌は、",
"202001011_3": "マリアを元気づけようと行動する。",
"202001011_4": "「2人とも、用意はいいわね?」",
"202001011_5": "「いつでも来いデスッ!」",
"202001011_6": "「うん。調整十分」",
"202001011_7": "(2人は、わたしのためにいろいろなものを犠牲にして、\\n それでも健気について来てくれている",
"202001011_8": "(わたしは、決してこの子たちに弱いところは\\n 見せられない――ッ",
"202001011_9": "「さあ、人類救済のため……やるわよ。\\n わたしについて来なさいッ」",
"202001011_10": "「うん、マリア」",
"202001011_11": "「やってやるデスッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,37 @@
{
"202001022_0": "「……訓練の後のお買い物も、だんだん慣れてきたね」",
"202001022_1": "「すぐに休憩するよりも、少し歩いたほうが却って\\n 楽になるかもデス」",
"202001022_2": "「それよりマリアの事デスよ。調」",
"202001022_3": "「うん……<speed=0.5>、</speed>切ちゃんも気づいてたよね。\\n マリア、無理してる」",
"202001022_4": "「デスね……<speed=0.5>。</speed>訓練ではアタシたちに疲れたところを\\n 見せないで、いつものマリアだったデスが」",
"202001022_5": "「無理してるのわかる。\\n ずっと一緒に生活して来たから」",
"202001022_6": "「マリア、作戦行動からずっとエアキャリアに詰めたままで、\\n ほとんど外にも出てないデス」",
"202001022_7": "「それに、わたしたちより重要な作戦を受け持つから\\n わずかな失敗も許されないし」",
"202001022_8": "「疲れるのも当然デス……」",
"202001022_9": "「何とかしたいね、切ちゃん」",
"202001022_10": "「何とかしたいデスね」",
"202001022_11": "「そうだ、それなら――」",
"202001022_12": "「なんデス? いいアイデアでもあるデスか?」",
"202001022_13": "「うん、切ちゃん。ごにょごにょ……」",
"202001022_14": "「それは……了解デースッ!」",
"202001022_15": "「もう少し待ってて。すぐに用意できるから」",
"202001022_16": "「今日のご飯はカップメンデス。\\n ドクターが留守の間に、みんなでほかほかを楽しむデスよ」",
"202001022_17": "「2人とも、すっかりキッチンに立つ姿が板について来ましたね」",
"202001022_18": "「ええ、とても頼もしいわ」",
"202001022_19": "「3<speed=0.5>、</speed><speed=0.5>、</speed>1……これで3分。完成だよ、切ちゃん」",
"202001022_20": "「マリアもマムもテーブルに集まって食べるデスよ」",
"202001022_21": "「温かい食事というものは、心地良いものですね」",
"202001022_22": "「え? わたしのものだけカップメンの種類が……こ、これは、\\n まさかフカヒレ――ッ」",
"202001022_23": "「うん。マリア、最近疲れて見えるから、奮発した」",
"202001022_24": "「マリアにだけ特別デス。\\n 高級食材食べて、体力をつけて欲しいのデスッ」",
"202001022_25": "「2人とも……ッ!」",
"202001022_26": "「美味しいものを食べて、頑張ろう?」",
"202001022_27": "「元気が一番デスよ」",
"202001022_28": "「ありがとう……調、切歌。\\n わたしのために気を使ってくれて……ッ」",
"202001022_29": "「良かったですね、マリア。さあ、冷めないうちに頂きましょう」",
"202001022_30": "「ええ、ありがたく頂くわ」",
"202001022_31": "<size=40>「ずるずるずる――ッ!」</size>",
"202001022_32": "「いい食べっぷり」",
"202001022_33": "「マリアの元気が戻ってよかったデス」",
"202001022_34": "「――これで、フロンティア計画を最後まで遂行する力が沸いて\\n 来たわ。さあ、わたしたちの手で、人類の明日を掴むのよッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,20 @@
{
"202001111_0": "おるすばん①",
"202001111_1": "未来に内緒で、シンフォギアを纏いノイズと戦う響。",
"202001111_2": "そんな響の様子に疑問を抱きつつも、",
"202001111_3": "未来は、響を信じて、1人帰りを待つ。",
"202001111_4": "「響、帰ろう?」",
"202001111_5": "「うん。ちょっと待っててー、すぐに帰り支度するから――」",
"202001111_6": "「――はい。はい、わかりました。すぐに行きます」",
"202001111_7": "「今日も……なの?」",
"202001111_8": "「うん、ごめん……」",
"202001111_9": "「わかった、ご飯用意しておいてあげるから」",
"202001111_10": "「ありがと、それじゃ行ってくる」",
"202001111_11": "「響、この所しょっちゅうだけど。\\n 携帯……何の連絡なんだろう」",
"202001111_12": "「また警報……<speed=0.5>。</speed>ノイズ……最近多いな」",
"202001111_13": "「ノイズが出たのが、響の行き先じゃないといいけど……」",
"202001111_14": "「こんな街中に……ッ<speed=0.5></speed>\\n これ以上、絶対に人を襲わせないッ」",
"202001111_15": "「Balwisyall Nescell gungnir tron」",
"202001111_16": "「わたしの身体に宿ったガングニールの力<speed=0.5>……</speed>\\n シンフォギアの力……ッ」",
"202001111_17": "「この力で、みんなの日常を守るんだッ!\\n わたしにしか出来ないんだッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,19 @@
{
"202001122_0": "「ふう~……<speed=0.5>。</speed>ただいま~……」",
"202001122_1": "「おかえり、響。\\n ずいぶん疲れてるみたいだけど――」",
"202001122_2": "「……すぅ、すぅ……」",
"202001122_3": "「――ほんとに疲れてたんだね。\\n すぐに寝ちゃって」",
"202001122_4": "「……んん、おなかすいた……」",
"202001122_5": "「寝言なんて言って。フフ」",
"202001122_6": "「……響、最近携帯に連絡が入るたび、\\n すぐにどこかへ出かけている気がする……」",
"202001122_7": "「本当に、誰からの連絡なんだろう……」",
"202001122_8": "「――響の携帯……今なら……」",
"202001122_9": "「……ん……ああ<speed=0.5>、</speed>やっぱり未来はあったかいなぁ……\\n むにゃむにゃ」",
"202001122_10": "「……わたし、何しようとしてたんだろう。\\n ダメダメ。勝手に見るなんて」",
"202001122_11": "「響……」",
"202001122_12": "「心配だよ、響……<speed=0.5>。</speed>だけど、信じてるからね……」",
"202001122_13": "「必要な時には、響は必ずわたしに話してくれるって\\n 信じてるから」",
"202001122_14": "「ほら、響。起きて。\\n 寝るならちゃんと着替えなきゃダメ」",
"202001122_15": "「んむ<speed=0.5>、</speed>んん……未来……?」",
"202001122_16": "「着替えたら少し眠るといいよ。\\n 起きたら、ご飯にしようね」"
}

View file

@ -0,0 +1,50 @@
{
"202001211_0": "おるすばん②",
"202001211_1": "響を信じてはいるものの、未来の心配は一向に収まらない。",
"202001211_2": "響が困っているなら力になりたい。そう想う未来は、",
"202001211_3": "いつも以上に、響を注意深く観察するのだが――。",
"202001211_4": "(…………)",
"202001211_5": "「ふむふむ……ッ!」",
"202001211_6": "(響、今日はちゃんと授業受けてる……)",
"202001211_7": "(響が……何をやっているのかは知らないけど、\\n いくらか元気になったみたいで、良かった……",
"202001211_8": "(でも、まだ胸のモヤモヤは取れない……)",
"202001211_9": "(知らない間に、響に置いて行かれちゃうみたいな気がして……)",
"202001211_10": "「――と、言うわけで、藤原氏が政治の実権を握るようになって\\n いきました。藤原氏が就いた要職から、この政治形態を――」",
"202001211_11": "(ねえ、響)",
"202001211_12": "(わたしは今も、響の帰る場所でいられてるのかな……?)",
"202001211_13": "「――さん、小日向さん?」",
"202001211_14": "「え、あ……はい」",
"202001211_15": "「この政治形態をなんと呼ぶか、分かりますか?」",
"202001211_16": "「……その……」",
"202001211_17": "「未来、26ページだよ」",
"202001211_18": "「せ、摂関政治です……ッ!」",
"202001211_19": "「まあ……いいでしょう。\\n 小日向さん、授業はきちんと聞いて下さいね」",
"202001211_20": "「すみません……」",
"202001211_21": "「ふ~、今日の授業も終わった終わった。それにしても」",
"202001211_22": "「なに? 響」",
"202001211_23": "「珍しいね。未来が授業で注意されるなんて」",
"202001211_24": "「それは――」",
"202001211_25": "(響のせいなんだから……)",
"202001211_26": "「――うん、ちょっと心配事があって」",
"202001211_27": "「心配事? 未来のためなら何だってわたしが解決するよー」",
"202001211_28": "「あはは……、ありがとう。響」",
"202001211_29": "(その響の事で、わたしは心配してるんだけどな……)",
"202001211_30": "(でも、いい機会かもしれない。モヤモヤしたものを抱え続ける\\n くらいなら、響に直接聞いてみたほうが……いいのかも",
"202001211_31": "「あのね、響――」",
"202001211_32": "「――ッ!」",
"202001211_33": "「…………」",
"202001211_34": "「ごめん、未来。わたし行かなきゃ」",
"202001211_35": "「……うん。いってらっしゃい」",
"202001211_36": "「それじゃッ! 夜までにはきっと戻るからね~ッ!」",
"202001211_37": "「響……」",
"202001211_38": "「日本政府、特異災害対策機動部よりお知らせします」",
"202001211_39": "「先ほど、特別避難警報が発令されました。すみやかに、\\n 最寄りのシェルター、または退避所へと、避難してください」",
"202001211_40": "「またノイズ……そういえば最近、響が出かける前後に\\n イズ警報が入ることが多い気がする……」",
"202001211_41": "「響、危ないこと、してないよね……?」",
"202001211_42": "<size=40>「たッ<speed=0.5></speed> はあッ!」</size>",
"202001211_43": "(未来、何を悩んでるのかな……<speed=0.5>。</speed>力になれたらいいのに……)",
"202001211_44": "「帰ったら未来に――」",
"202001211_45": "「ぐ――ッ!?」",
"202001211_46": "「何をしてるッ<speed=0.5></speed> 響くん、戦闘に集中するんだッ!」",
"202001211_47": "「は、はいッ<speed=0.5></speed> すみませんッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,27 @@
{
"202001222_0": "「未来、ただいま~」",
"202001222_1": "「おかえり、響……って、どうしたのその足ッ!?」",
"202001222_2": "「あはは、ちょっと転んじゃってさ~」",
"202001222_3": "「転んだ……って、こんな包帯を巻くほどの怪我――ッ!」",
"202001222_4": "「響……ッ!」",
"202001222_5": "「わッ、ちょッ、ど<speed=0.5>、</speed>どうしたの未来ッ!<speed=0.5></speed>\\n いきなり抱きついたら危ないって……」",
"202001222_6": "「どうしたのじゃないッ!」",
"202001222_7": "「響……響、危ないことしてないよねッ!?\\n 本当に大丈夫」",
"202001222_8": "「う、うん。大丈夫ッ<speed=0.5></speed>\\n ちょっと転んだだけだからッ」",
"202001222_9": "「あのね、響。危ないことは――」",
"202001222_10": "(――止めて欲しい。でも)",
"202001222_11": "「ん? どうしたの、未来?」",
"202001222_12": "「……響は人助け、してるんだよね」",
"202001222_13": "「うん、わたしにはそれしか出来ないから」",
"202001222_14": "「ふう……それを聞いて少し安心した。呆れたのもあるけど」",
"202001222_15": "「え~、それは無いよ未来~」",
"202001222_16": "「響、おなか減ってる?」",
"202001222_17": "「減ってる減ってるッ<speed=0.5></speed>\\n もうお腹と背中がくっつきそうで」",
"202001222_18": "「それじゃご飯にしよう。今、支度するから」",
"202001222_19": "「わ~、ありがと未来~ッ!\\n やっぱり未来はわたしの陽だまりだよ」",
"202001222_20": "「もう、響ったら調子のいいこと言って」",
"202001222_21": "「あははは~」",
"202001222_22": "(不安が全て消えたわけじゃないけど、\\n わたしはわたしにできることをしよう",
"202001222_23": "(響の帰って来る場所、\\n 陽だまりと呼んでくれるこの場所は、わたしが守るから",
"202001222_24": "(だけど……お願い、あまり無茶はしないでね)"
}

View file

@ -0,0 +1,47 @@
{
"202001311_0": "うまいもんマップ完成を目指して①",
"202001311_1": "フロンティア計画に向けて作戦行動中のマリアたち。",
"202001311_2": "ネフィリムを成長させるために必要な聖遺物を得るため、",
"202001311_3": "調と切歌は、立花響たちの通う学園へと潜入しようとする。",
"202001311_4": "「…………」",
"202001311_5": "「…………」",
"202001311_6": "「…………ッ」",
"202001311_7": "「じー……」",
"202001311_8": "「……な、なんデスか、調……?\\n アタシの顔に何かついてるデスか」",
"202001311_9": "「切ちゃん……表情がこわばってる」",
"202001311_10": "「そ、そんなこと……ッ! なくはないかもデスけど……」",
"202001311_11": "「マムの回復を待たずに出てきたこと、後悔してる?」",
"202001311_12": "「……いえ、してないデスよ。\\n だってこれは今アタシたちがやらなきゃならないことデス」",
"202001311_13": "「そうだね」",
"202001311_14": "「あの時、あいつ……アタシたちのペンダント見てたデス」",
"202001311_15": "「このままだとネフィリムの餌にされるかも\\n しれないデスッ」",
"202001311_16": "「それだけじゃないよ……」",
"202001311_17": "「ここでわたしたちが奪取できなければ、\\n マリアが出てくることになる」",
"202001311_18": "「それも絶対駄目デスッ!」",
"202001311_19": "「そんなことをすればいつマリアがフィーネに……」",
"202001311_20": "「わかってる。だからこそわたしたちは決めたんだ」",
"202001311_21": "「何としてでも、あの装者たちから聖遺物を奪うって」",
"202001311_22": "「何がなんでも手にして戻らないと……デスね」",
"202001311_23": "「うん。ちょうど装者たちの学校は学園祭だから、\\n 一般人が紛れ込んでも大丈夫」",
"202001311_24": "「絶好のチャンス」",
"202001311_25": "「よぉ……し、やるデスよーッ!」",
"202001311_26": "「……きゃぁぁぁッ!」",
"202001311_27": "「うわぁぁ、ノイズだーッ!!」",
"202001311_28": "「ッ!?」",
"202001311_29": "「調……行ってみるデスッ!」",
"202001311_30": "「あ、ああ、あ……」",
"202001311_31": "「ノイズ……ッ!」",
"202001311_32": "「どうするデス? 今ここで出ていったら、\\n 最悪の場合、駆けつけたあいつらと……」",
"202001311_33": "「……でも」",
"202001311_34": "「…………逃げ遅れた人、見逃せないデスよね?」",
"202001311_35": "「切ちゃん……うん、そうだよね」",
"202001311_36": "「大丈夫デスかッ?\\n イズ、こっちへ来るデスッ」",
"202001311_37": "「……そこの人、早く逃げてッ!」",
"202001311_38": "「え……」",
"202001311_39": "「いいから逃げるデスッ!」",
"202001311_40": "「……分かった……ッ!」",
"202001311_41": "「あの人行ったよね?」",
"202001311_42": "「まわりにも人はいないデスッ!」",
"202001311_43": "「行くよ、切ちゃんッ!」",
"202001311_44": "「了解デスッ!!」"
}

View file

@ -0,0 +1,24 @@
{
"202001322_0": "「ノイズ撃破ッ! いい調子デスッ!」",
"202001322_1": "「さっきの人も無事逃げたみたい」",
"202001322_2": "「はぁぁ、良かったデス」",
"202001322_3": "「…………」",
"202001322_4": "「どうしたデスか調?\\n もしかして、マムやマリアに内緒で戦ったことが……」",
"202001322_5": "「ううん、違うの。\\n なんだか、あの人をわたしたちが助けたんだって思ったら……」",
"202001322_6": "「気持ちがいい、デスか?」",
"202001322_7": "「そう……なのかな?」",
"202001322_8": "「アタシも同じデス。人助けは気持ちがいいデスよ」",
"202001322_9": "「……あ」",
"202001322_10": "「…………切ちゃん」",
"202001322_11": "「いやぁ~、あはは。で、でも仕方ないデスよッ!?」",
"202001322_12": "「マリアたちに怪しまれないように、\\n 今朝は早くに出てきたじゃないデスか」",
"202001322_13": "「だからちゃんと朝ごはんを、\\n 食べられなかったわけデスよ……ッ」",
"202001322_14": "「それに加えて今のノイズとの戦いで……、\\n すっかりエネルギー切れというわけデス」",
"202001322_15": "「学園祭に行けば何か買えるかも」",
"202001322_16": "「はッ! そうデスッ! 屋台とか屋台とか屋台とかデスッ!」",
"202001322_17": "「切ちゃん、わたしたちの目的は――」",
"202001322_18": "「んぎゃッ!? こ、これは……」",
"202001322_19": "「このままだとあいつらと鉢合わせになっちゃう」",
"202001322_20": "「ひとまずここは退散しよう」",
"202001322_21": "「デスデスッ! 学園祭へ急ぐデースッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,20 @@
{
"202001411_0": "うまいもんマップ完成を目指して②",
"202001411_1": "学園祭に潜入した調と切歌は、潜入捜査の一環と言う名目の下、",
"202001411_2": "うまいもんマップの完成を目指そうとする。",
"202001411_3": "そしてその頃、エアキャリアでは――。",
"202001411_4": "「マム……」",
"202001411_5": "「まったく、こんな時に役に立たないなオバハンは……」",
"202001411_6": "「……ドクター」",
"202001411_7": "「そう睨まないでくださいよ。\\n はいはい、分かってますって」",
"202001411_8": "「ナスターシャ教授の治療でしょう?\\n 手は抜きませんから安心してください」",
"202001411_9": "「……ならいいわ」",
"202001411_10": "「まあ、この僕でないと、ちゃんとした医療は\\n 施せませんからねぇ……感謝して欲しいものです」",
"202001411_11": "「……ええ、そうね。\\n けれどマムに何かあったらそのときは――」",
"202001411_12": "「おお怖ッ! 全く、しつけもなってないんですから。\\n さて、それでは僕は失礼しますよ」",
"202001411_13": "(いけすかない男だわ……けれどマムの治療には必要……)",
"202001411_14": "「マム……早く良くなって……」",
"202001411_15": "(わたしは強くあらねばならない……)",
"202001411_16": "(マムのため、調と切歌のため。\\n そしてわたしを救ってくれた、セレナのために……",
"202001411_17": "「――シミュレータ、起動。戦闘を開始するわ」"
}

View file

@ -0,0 +1,14 @@
{
"202001421_0": "「……はぁ、はぁ」",
"202001421_1": "「もうこんな時間なのね」",
"202001421_2": "「……調と切歌は大丈夫かしら」",
"202001421_3": "(わたしはあの子たちに無理をさせているのかもしれない……)",
"202001421_4": "(けれど、この道を選んだ以上、立ち止まる事は許されない)",
"202001421_5": "「わたしはもっと……もっと強くならなければ」",
"202001421_6": "「……セレナ」",
"202001421_7": "(あの時、みんなを護ったセレナ……)",
"202001421_8": "(……わたしはあの子のように強くなれるの?)",
"202001421_9": "(あの子のように、マムを、調を、切歌を護れるの……?)",
"202001421_10": "「ダメね、余計なことを考えている場合じゃないわ」",
"202001421_11": "「今は少しでも強くなるため……訓練を続けましょう」"
}

View file

@ -0,0 +1,61 @@
{
"202001422_0": "「はわーッ!? こ、これは……ッ!」",
"202001422_1": "「屋台がこんなに出てるなんて……」",
"202001422_2": "「すごいデス……なんデスか、ここはッ!」",
"202001422_3": "「恐るべし学園祭だね」",
"202001422_4": "「とりあえず調、回ってみるデスよッ!」",
"202001422_5": "「たこ焼きに磯辺焼き……チョコバナナにりんご飴……」",
"202001422_6": "「ベビーカステラ、わたあめ、かき氷……あっちはえっと……」",
"202001422_7": "「食べたことのないものばかりデスッ!」",
"202001422_8": "「あわわッ、デ、デースッ!? 調……見てくださいッ!」",
"202001422_9": "「どうしたの?」",
"202001422_10": "「角にあるクレープ屋さん……100円って書いてあるデスッ!」",
"202001422_11": "「クレープが……100円?」",
"202001422_12": "「びっくりな価格破壊……」",
"202001422_13": "「こ、ここは……天国デスか? 天国なのデスかッ!」",
"202001422_14": "「とにかくクレープ屋さんに近づいてみるデスよ。\\n 本当かどうか確かめるデスッ」",
"202001422_15": "「うん、行こう切ちゃんッ!」",
"202001422_16": "「もぐもぐもぐ……チョコバナナ……もぐ……」",
"202001422_17": "「あむ……はむ……カスタードいちご……あむ」",
"202001422_18": "「あああ……美味しいデス~」",
"202001422_19": "「うん、幸せだね……」",
"202001422_20": "「最早ここに来たのは運命ッ!\\n こうなったら、うまいもんマップを完成させるしかッ」",
"202001422_21": "「まだ見ぬ美味しいものがアタシたちを待ってるのデェェスッ!」",
"202001422_22": "「じー……」",
"202001422_23": "「な、なんデスか、調」",
"202001422_24": "「………目的を忘れないでね、切ちゃん。\\n わたしたちはペンダントを奪取しに来たってこと」",
"202001422_25": "「食べ歩きばかりしてないで、早くあの人たちを探さなきゃ」",
"202001422_26": "「も、もちろん覚えてるデスよ。だからこうして、\\n 目を光らせながら学園を回ってるんじゃないデスか」",
"202001422_27": "「そうかな? 切ちゃんの目の輝きは、\\n 屋台に向けられてるように見えたけど……」",
"202001422_28": "「そ、そ、そんなことないデス。\\n ちゃんとあいつらを探してるデスよ」",
"202001422_29": "「……本当に?」",
"202001422_30": "「それにデスよ。あいつらと戦う前に美味しい物を沢山食べて\\n おけば、それだけ成功確率もあがるデス」",
"202001422_31": "「腹が減ってはなんとやらデスッ!」",
"202001422_32": "「……わかったよ、切ちゃん。\\n それじゃ引き続き周囲を見て回ろう」",
"202001422_33": "「……と思ったけど、そんなにわたしたちお金持ってなかったね」",
"202001422_34": "「巡回、あっけなく終了……」",
"202001422_35": "「デェェェェェスッ!」",
"202001422_36": "「これじゃあ、うまいもんマップは完成できないし、\\n あいつらからペンダントもーッ」",
"202001422_37": "「それに、お腹も四分目くらいだから、\\n 成功確率も怪しいデス……」",
"202001422_38": "「マップは仕方ないよ。ただペンダントは別の方法で……」",
"202001422_39": "「あ、あの……」",
"202001422_40": "「……はい?」",
"202001422_41": "「あ、やっぱりッ! 良かった……わたしのこと覚えてますか?\\n 少し前にイズに襲われたところを助けてもらった……」",
"202001422_42": "「さっきのお姉さんデスね」",
"202001422_43": "「さっきは逃がしてくれてありがとう。\\n 人が無事だったかすごく気になってたの」",
"202001422_44": "「あなたたちはわたしの命の恩人だよ」",
"202001422_45": "「え、えへへ……そんな照れるデスよ」",
"202001422_46": "「そうだッ! お礼と言うには足りないと思うけど、\\n この券、よかったら使ってくれないかな」",
"202001422_47": "「……これは?」",
"202001422_48": "「この学園祭の無料券だよ。\\n 屋台の食べ物も、催し物もぜーんぶ使えるから」",
"202001422_49": "「デ、デスッ!? 無料ッ!?」",
"202001422_50": "「うん。学園祭、楽しんでいってね。本当にありがとうッ!」",
"202001422_51": "「あ…………行っちゃったね。無料券、束でくれたよ」",
"202001422_52": "「す、すごいデスッ!\\n これだけあれば……マップ完成も夢じゃないデスッ」",
"202001422_53": "「切ちゃん、嬉しそう……」",
"202001422_54": "「そういう調だって、ちょっと笑ってるデスよ」",
"202001422_55": "「わたしは……切ちゃんの笑顔につられたの」",
"202001422_56": "「そういうことにしておいてあげるデス。\\n じゃあ、せっかくだし……」",
"202001422_57": "「屋台を回ろうか」",
"202001422_58": "「デェェースッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,6 @@
{
"202001511_0": "先輩と宿題①",
"202001511_1": "魔法少女事変も幕を下ろした、夏休みの半ば――。",
"202001511_2": "最大の敵(宿題)と再び相まみえることとなる調と切歌。",
"202001511_3": "戦力不足を補うために、頼りになる先輩へ助けを求める。"
}

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@ -0,0 +1,54 @@
{
"202001522_0": "「どんなもんデスッ!」",
"202001522_1": "「やったね、切ちゃん」",
"202001522_2": "「先輩たちがいないからどうかと思ったけど、\\n 意外と楽勝だったデスね」",
"202001522_3": "「これなら毎日でも大丈夫デス」",
"202001522_4": "「もう。あんまり調子に乗っちゃダメだよ」",
"202001522_5": "「そちらも終わったようだな。ご苦労だった」",
"202001522_6": "「まさかこんな夜中に呼び出されるとは\\n 思わなかったデスけどね」",
"202001522_7": "「すまんな。響くんたちは別件で遠方に出動済で、\\n 君らに出てもらうしかなかったんだ」",
"202001522_8": "「これも、わたしたちの務めですから……」",
"202001522_9": "「そういってもらえると助かる」",
"202001522_10": "「響さんたちの方は大丈夫なんデスか?」",
"202001522_11": "「必要なら、そちらの応援も行きます」",
"202001522_12": "「問題ない。向こうも無事、任務完了し帰投中だ」",
"202001522_13": "「そうデスか」",
"202001522_14": "「よかった」",
"202001522_15": "「さて、もう夜も遅い。事後処理はS.O.N.G.の職員に\\n 任せて直帰してくれ。報告書は明日で構わん」",
"202001522_16": "「報告書も免除してもらえるとありがたいんデスけどね……」",
"202001522_17": "「はは。さすがにそういう訳にもいかんな。\\n まあ宿題のようなものだと思ってやっておいてくれ」",
"202001522_18": "「はいはい、宿題デスね……」",
"202001522_19": "「ん……しゅ、宿題――ッ!?」",
"202001522_20": "「この世の終わりデスッ!」",
"202001522_21": "「ど、どうしたの切ちゃん……帰るなり」",
"202001522_22": "「宿題デスよ、宿題ッ!!」",
"202001522_23": "「報告書のことじゃなくて……学校の?」",
"202001522_24": "「そうデスッ! 気づけば夏休みももう半分以上過ぎてるのに、\\n 宿題がまだ半分以上残ってるデスよッ」",
"202001522_25": "「この世の終わりっていうから、なにかと思えば……」",
"202001522_26": "「そういう調は宿題、終わってるんデスか?」",
"202001522_27": "「ううん。わたしもまだ、ほとんど……」",
"202001522_28": "「転入前はあまり勉強してなかったから、知らないことが多くて」",
"202001522_29": "「デスよね~ッ!」",
"202001522_30": "「正直、残り半分もない期間で無事全部終わりにできる\\n 自信はまったくないデスよ。断言していいデス」",
"202001522_31": "「そんなこと、胸張って言わなくても……」",
"202001522_32": "「こうなったら……あの人にまた頼むしかないデスよ……」",
"202001522_33": "「あの人?」",
"202001522_34": "「――というわけで、クリス先輩ッ!\\n アタシたちに勉強教えてほしいデスッ」",
"202001522_35": "「お願いします……」",
"202001522_36": "「んだよ。必死な顔で急に頭下げるから\\n いったい何事かと思っただろうが。焦らせんな」",
"202001522_37": "「アタシたちにとっては死活問題なんデスよッ!」",
"202001522_38": "「だからあん時、全部終わらせとけっていっただろう」",
"202001522_39": "「返す言葉もない……です」",
"202001522_40": "「よっしゃッ!\\n それじゃあ今回はスパルタ式でいくからなッ」",
"202001522_41": "「や、やっぱり別の先輩に教わるデスよ……」",
"202001522_42": "「まあまあ、そう言うなって。\\n 乗りかかった船だろ」",
"202001522_43": "(もしかしてマズイ人に頼んでしまったのではないデスか……)",
"202001522_44": "(でも、クリス先輩が一番頼みやすい)",
"202001522_45": "「なにひそひそ話してんだ?」",
"202001522_46": "「い、いえ、なんでもデスッ!」",
"202001522_47": "「ぜひ勉強を教えて下さい」",
"202001522_48": "「お、お願いするデスよ」",
"202001522_49": "「それじゃ早速この後、勉強道具を持って\\n あたしん家に集合だ」",
"202001522_50": "「宣言通り、ビシビシやるからな。覚悟しておけよ?」",
"202001522_51": "「で、できればお手柔らかにお願いするデスよ……」"
}

View file

@ -0,0 +1,5 @@
{
"202001611_0": "先輩と宿題②",
"202001611_1": "クリスのスパルタ指導のもと、夏休みの宿題をこなす調と切歌。",
"202001611_2": "そろそろ夜も更け、帰ろうとする2人にクリスが――。"
}

View file

@ -0,0 +1,93 @@
{
"202001622_0": "「やっと終わったね……」",
"202001622_1": "「ったく。アルカ・ノイズと来たら、のべつ幕なしに\\n 現れやがってよ……。もう少し時間選べってんだ」",
"202001622_2": "「ほんとデスよ」",
"202001622_3": "「せっかく勉強、進めてたのに……」",
"202001622_4": "「さて、ボサっとしてねえであたしんちに戻るぞ」",
"202001622_5": "「えっ……でも、もう日が暮れてきたデスよ?\\n 今日はもうお仕舞いにしても……」",
"202001622_6": "「お前らの宿題の進みがもうちょっと早けりゃ、\\n あたしも無理しなくて済むんだがなぁ」",
"202001622_7": "「すみません……」",
"202001622_8": "「謝るくらいなら公式と単語をひとつでも多く覚えるんだな。\\n ほら、いくぞ」",
"202001622_9": "「は、はい……」",
"202001622_10": "「ぶ、文武両道は大変デス……」",
"202001622_11": "「だから、そこは計算の順序が違うだろッ!?\\n 四則演算の処理順はさっきもやったぞ」",
"202001622_12": "「え、そんなのあったデスか?\\n 左から順番に計算すればいいんじゃないんデスね……」",
"202001622_13": "「わたしも間違えてた……」",
"202001622_14": "「あのなぁ……。\\n ほんと、先が思いやられる……」",
"202001622_15": "「も、もう一度、チャレンジするデスよッ!」",
"202001622_16": "「出来たデスッ!」",
"202001622_17": "「わたしも……」",
"202001622_18": "「……正解だな。やればできるじゃねーか」",
"202001622_19": "「やったデスッ!」",
"202001622_20": "「うん。やったね」",
"202001622_21": "「お前ら、頭の出来は元々悪かねぇんだよ」",
"202001622_22": "「ただ、土台のところすっ飛ばしてきちまったから、\\n つまずいてるだけだな」",
"202001622_23": "「ま、学校とか行ける境遇じゃなかったかもしれないけどさ……。\\n 勉強とか教えてもらわなかったのか」",
"202001622_24": "「訓練が多くて……」",
"202001622_25": "「そんな中でもマムは勉強を教えてくれようとしたんデスけど、\\n あまりできなかったデスよ」",
"202001622_26": "「……まあ、なんだな。\\n ちゃんとお前らの将来のことも考えてくれてたってことだな」",
"202001622_27": "「ただの目的達成のための道具だって考えてたんなら、\\n そこまでする必要はねぇだろうからな」",
"202001622_28": "「そう……ですね……」",
"202001622_29": "「でもそういうなら、先輩だって……」",
"202001622_30": "「あ、あたしは自力で努力したんだよッ!」",
"202001622_31": "「チッ……しめった話になっちまったな」",
"202001622_32": "「そろそろ一休みすっか。お茶いれてくる」",
"202001622_33": "「ごちそうさまでした」",
"202001622_34": "「おう、お粗末さん」",
"202001622_35": "「お願いしておいてなんデスけど、クリス先輩が\\n 勉強できるなんて、最初は全然想像できなかったデスよ……」",
"202001622_36": "「おい、またそれを言うか?」",
"202001622_37": "「もう、切ちゃん。先生に失礼なこと言わないの」",
"202001622_38": "「す、すみませんデス……」",
"202001622_39": "「ま、いいけどよ」",
"202001622_40": "「ところで……響さんは宿題進んでるんデスかね?\\n あまり焦ってるように見えないデスけど」",
"202001622_41": "「知るか。あいつの面倒まで見てられっかよ。\\n お前らだけで手一杯だっての」",
"202001622_42": "「たぶん大丈夫。\\n 響さんには、未来さんがついてるから……」",
"202001622_43": "「ああ、そういや冬休みも泣きついてたみてぇだな」",
"202001622_44": "「やっぱり……」",
"202001622_45": "「まあ、あいつのことはいいだろ。\\n 休憩はお仕舞いにして、そろそろ続きやるぞ」",
"202001622_46": "「はいデスッ!」",
"202001622_47": "「がんばります」",
"202001622_48": "「はあ……やっと問題集、1冊終わった」",
"202001622_49": "「こっちもなんとか終わったデスよ」",
"202001622_50": "「おう、お疲れさん」",
"202001622_51": "「えっ? も、もうこんな時間デスかッ!?」",
"202001622_52": "「全然気づかなかった」",
"202001622_53": "「ま、そんだけ集中してたってことだな」",
"202001622_54": "「勉強が嫌いってやつらは、とにかく集中力がないもんだが、\\n 頑張ったじゃねーか」",
"202001622_55": "「ありがとうございます」",
"202001622_56": "「先輩が褒めるなんて、弓矢が降らないといいデスけど……」",
"202001622_57": "「なんか言ったか?」",
"202001622_58": "「いえ、何でもないデスよッ!」",
"202001622_59": "「そろそろお暇します。今日もありがとうございました」",
"202001622_60": "「なんだ、もう帰んのか?」",
"202001622_61": "「そりゃ、こんな時間デスから……」",
"202001622_62": "「そうか……。\\n あっ、そういや夕べ、シチュー作り過ぎちまったんだよな」",
"202001622_63": "「お前ら、持って帰るか?\\n ああ、でも今ちょうどいいタッパーないしなぁ」",
"202001622_64": "「食べてったら、さすがに遅くなっちゃうデスよね……」",
"202001622_65": "「でもお買いものするにも、\\n この時間じゃお店も閉まってると思うし……」",
"202001622_66": "「だろ? だったら処分してってくれねぇか?\\n このまま腐らせるのはもったいねぇしよ」",
"202001622_67": "「それに夏休み中なんだし、\\n 無理に帰らないといけないわけじゃないだろ」",
"202001622_68": "(これは……泊まってけってことデスかね……)",
"202001622_69": "(だね……シチューもわざわざ作っておいてくれたのかも)",
"202001622_70": "(デスかねぇ……)",
"202001622_71": "「腹いっぱいになって帰るの面倒になったら\\n 泊まってっていいぞ。客用の布団も2組あるしな」",
"202001622_72": "(全部用意してたみたい……)",
"202001622_73": "(ここまで来たら断るわけにはいかないデスねぇ)",
"202001622_74": "(うん、そうだね)",
"202001622_75": "「それじゃ、お言葉に甘えるとするデス」",
"202001622_76": "「お泊まり、させてください」",
"202001622_77": "「ほ、ホントか? べ、別に無理しなくていいんだぞ?」",
"202001622_78": "「無理はしてないデスよ」",
"202001622_79": "「たくさん勉強したらお腹、空きました」",
"202001622_80": "「そうかそうか。\\n んじゃ温めてくるとするか。風呂も入るだろ」",
"202001622_81": "「お願いするデス」",
"202001622_82": "「アルカ・ノイズとの戦いでたくさん汗かきましたから」",
"202001622_83": "「おう、任せとけ」",
"202001622_84": "「あっ、その前に、クリス先輩。\\n ひとつだけ、お願いがあるんデスけど……」",
"202001622_85": "「ん? どうした」",
"202001622_86": "「さすがに今晩はもう勉強は勘弁して欲しいデスよ。\\n 頭が疲れすぎて、ヘロヘロデス……」",
"202001622_87": "「同感」",
"202001622_88": "「そうだな……たまには息抜きも必要だからな」",
"202001622_89": "「やったッ! じゃあ今日は朝までクリス先輩と\\n 遊ぶデースッ」",
"202001622_90": "「勉強も遊びも、やるからには全力だからな。覚悟しろよ?」"
}

View file

@ -0,0 +1,3 @@
{
"202001711_0": "クリスの災難、夏の海にて①"
}

View file

@ -0,0 +1,73 @@
{
"202001712_0": "「みなさん、お疲れ様でした」",
"202001712_1": "「……」",
"202001712_2": "「おい、どうした? 怖い顔して」",
"202001712_3": "「やっぱり……納得いかないよッ!」",
"202001712_4": "「ばッ、バカッ! いきなり、わめくんじゃねーッ!」",
"202001712_5": "「ど、どうしたんデスか……?」",
"202001712_6": "「どうしましたか?\\n ボクに、なにか不手際でもありましたか」",
"202001712_7": "「ううん、そうじゃない。\\n そうじゃないんだ、エルフナインちゃん……」",
"202001712_8": "「響さん……?」",
"202001712_9": "「このまま夏が終わるだなんていいと思うッ!?\\n いや、よくないよねッ」",
"202001712_10": "「――はいっ?」",
"202001712_11": "「なんだいったい、藪から棒によ」",
"202001712_12": "「だって、もうすぐ夏休みも終わるっていうのにもう\\n この後はなんのイベントもなしだなんて、寂しくない」",
"202001712_13": "「イベントって……なにをするんですか?」",
"202001712_14": "「例えば……そうだ、みんなで旅行行こうよ、旅行ッ!」",
"202001712_15": "「おお、いいデスねッ!」",
"202001712_16": "「お、切歌ちゃんは乗り気だね? じゃあ、どっか行こうか」",
"202001712_17": "「わたしは海に行きたいです……」",
"202001712_18": "(う、海だぁ……?)",
"202001712_19": "「エルフナインちゃんもクリスちゃんも一緒にどう?」",
"202001712_20": "「はい。ぜひご一緒したいです」",
"202001712_21": "「あたしは……どうすっかなぁ……。\\n 正直、あんま行く気しねぇんだけど……」",
"202001712_22": "「えーッ! アタシは先輩と一緒に行きたいデスよ」",
"202001712_23": "「ま、まあ、そこまで言うなら、\\n 考えてやらないでもないけどな……」",
"202001712_24": "「よし、それじゃ決まりだねッ!」",
"202001712_25": "「海だねーッ!」",
"202001712_26": "「もう、響ったら。当たり前のこと言わないの」",
"202001712_27": "「いえ。当然のことを、ただ当然と切り捨てずに\\n 再認識する……」",
"202001712_28": "「それはとても意義深いことではないでしょうか?」",
"202001712_29": "「いいこと言うねぇ、エルフナインちゃんは」",
"202001712_30": "「難しい話は置いといて、早く泳ぎに行くデスよ」",
"202001712_31": "「うん。早く」",
"202001712_32": "「ゴメンゴメン。クリスちゃんも行こ?」",
"202001712_33": "「しょうがねーなー。まあ、あたしは浮き輪でのんびり――。\\n あれ 浮き輪どこいった」",
"202001712_34": "「クリス先輩、今日は浮き輪持ってきてないデスよ」",
"202001712_35": "「なんだとッ!?」",
"202001712_36": "「ほらほら、クリスちゃん行くよ?」",
"202001712_37": "「あー……いや。あたしはいいわ」",
"202001712_38": "「え? なんで?」",
"202001712_39": "「ビーチパラソルんとこで焼いてるからさ。\\n お前ら行ってこいよ」",
"202001712_40": "「えー。海に来たのに、泳がないの?」",
"202001712_41": "「焼くだけだったら都会の日焼けサロンでもできるデスよ」",
"202001712_42": "(ちッ! 余計なことを……)",
"202001712_43": "「いや、荷物も誰か見てないとだろ?」",
"202001712_44": "「荷物が心配ならロッカーに預ければ大丈夫ですよ」",
"202001712_45": "(お前もかよッ!?)",
"202001712_46": "「もしかしてクリス先輩……泳げないとか?」",
"202001712_47": "「馬鹿言えッ! んなわけねーだろッ!」",
"202001712_48": "「デスよねぇ。\\n 運動神経抜群のクリス先輩に限って、そんなこと」",
"202001712_49": "「お、おうよ。\\n 昔は学校の代表選手にも選ばれたこともあるしよ」",
"202001712_50": "「あれ? クリスちゃんて行方不明になってから\\n うちに来る間、学校通ってたっけ……」",
"202001712_51": "「こッ、細けぇことはいいんだよッ!」",
"202001712_52": "「それほどの泳ぎなら是非見せて欲しいデスッ!」",
"202001712_53": "「うん、楽しみ」",
"202001712_54": "「お、おう。見せてやるよ」",
"202001712_55": "(実は泳ぐのあんま得意じゃねーんだよな……。\\n はあ……、何とか誤魔化せないものか……",
"202001712_56": "「それじゃあ、海に向かってGOGOデースッ!」",
"202001712_57": "「おっと、海に入る前には充分、準備体操しねぇとな」",
"202001712_58": "「えー。今さらデスか?」",
"202001712_59": "「水中で足がつったりしたらどうするんだ?」",
"202001712_60": "「わかったデスよ……」",
"202001712_61": "「いちにーさんしー、ごーろくしちはちッ!\\n ――っと。こんなもんで充分デスかね」",
"202001712_62": "「お、おう。いいんじゃねぇか?」",
"202001712_63": "(くッ……これまでは何とか誤魔化してきたけど、\\n 流石にもう覚悟を決めるしか――",
"202001712_64": "「ちょっと待ってくださいッ!\\n 近くからアルカ・イズの反応が――」",
"202001712_65": "「でッ、出たぁッ!?」",
"202001712_66": "「わたしたちを狙って?」",
"202001712_67": "「おーっと、こいつは大変だー。\\n まわりに被害が出ないように退治するぞー」",
"202001712_68": "「な、なんでそんなに棒読みなの?」",
"202001712_69": "「そんなこたーない。\\n ほら、さっさとこいつら叩き潰すぞッ」",
"202001712_70": "(できるだけ時間使って、泳ぐ暇なんかなくしてやるッ!)"
}

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@ -0,0 +1,21 @@
{
"202001722_0": "「いやあ、アルカ・ノイズを相手にしてたら、\\n すっかり日が暮れちまったな」",
"202001722_1": "「まだ日も落ちきってないし、もう少しくらい大丈夫デスよ」",
"202001722_2": "「いけません。水温も低下していますし、潮流も離岸流に\\n 変化しているようです。日没後の海水浴は大変危険です」",
"202001722_3": "(いいぞ、もっと論破してやれッ!)",
"202001722_4": "「ええぇ……」",
"202001722_5": "「いやあ残念だなぁ。せっかくあたしの泳ぎを披露できると\\n 思ったのによ。まあ次の機会ってことで――」",
"202001722_6": "「そうだね。それじゃ、今日はこれまでにして。\\n 予約してある宿に行こうか」",
"202001722_7": "「うんうん、そうだな……って。え? や、宿ッ!?」",
"202001722_8": "「あれ、クリスちゃん。聞いてなかったの?\\n 一泊二日だよ」",
"202001722_9": "「ままままマジでッ!?」",
"202001722_10": "「やっぱり、おいしいお刺身とかは旅館に泊まらないとねッ!」",
"202001722_11": "「どうしたんデスか、クリス先輩。そんなに慌てて」",
"202001722_12": "「もしかして着替え、忘れちゃった?」",
"202001722_13": "「それとも宿代が足りないとか……」",
"202001722_14": "「い、いや。着替えも、金も、一応あるけど、よ……」",
"202001722_15": "「なら問題ないじゃん。\\n もう、びっくりさせないでよクリスちゃん」",
"202001722_16": "「よかったデス。\\n 明日こそ先輩の泳ぎを見せてもらうデスよッ」",
"202001722_17": "「お、おう。楽しみにしとけ」",
"202001722_18": "(マジかよ……明日、土砂降りになんねぇかな……)"
}

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@ -0,0 +1,52 @@
{
"202001811_0": "クリスの災難、夏の海にて②",
"202001811_1": "(カンカン照りじゃねぇか……。\\n まあ、そううまくいくわけね―よな",
"202001811_2": "「いやあ、今日もいい海水浴日和だねぇ」",
"202001811_3": "「お、おう。そうだな……」",
"202001811_4": "「いよいよ先輩の泳ぎを見せてもらえるデスねッ!」",
"202001811_5": "「お、おう。そうだな」",
"202001811_6": "「じゃあまず準備体操は念入りに――」",
"202001811_7": "「今日はもう充分やったデスよ?」",
"202001811_8": "(仕方ない、ここは覚悟を決めるしかねーな)",
"202001811_9": "「よっしゃッ! そんじゃ泳ぎに行くぞッ!」",
"202001811_10": "「おおッ!」",
"202001811_11": "「あたしの泳ぎを、そこでよーく見てろッ!!」",
"202001811_12": "「だりゃぁぁ――ッ!!」",
"202001811_13": "「おおッ!波に向かって思いっきり飛び込んだデスねッ!」",
"202001811_14": "「うおおおりゃ――ッ!!」",
"202001811_15": "「おおッ! すごい迫力だよクリスちゃんッ!」",
"202001811_16": "「なんだかわからないけどすごいデスッ!\\n とてつもない気迫を感じるデスッ」",
"202001811_17": "「うん、まるでクリス先輩の派手な戦い方が\\n 反映されてるような泳ぎ」",
"202001811_18": "「動きに反して、スピードがものすごく遅いような……」",
"202001811_19": "「あれだけ手足を動かしたら、溺れるか、波にさらわれても\\n おかしくないのに……しっかりと前へ進んでいます」",
"202001811_20": "「おそらくこれは、かなり高度な遊泳技法だと思います」",
"202001811_21": "「流石、先輩デスッ!」",
"202001811_22": "「そ、そうなのかな……」",
"202001811_23": "「はあッ! はあッ! はあッ!」",
"202001811_24": "「ぜえ……ぜえ……どうだッ!」",
"202001811_25": "「クリスちゃんすごかったよッ!」",
"202001811_26": "「あんな泳ぎ方、初めて見ました」",
"202001811_27": "「あとで泳ぎ方教えて欲しいデス」",
"202001811_28": "「はあッ! はあッ! はあッ!」",
"202001811_29": "「ねえ、クリス……大丈夫?」",
"202001811_30": "「……これが……大丈夫に見えるか?」",
"202001811_31": "「それじゃあ、わたしたちも泳ぎに行こうか?」",
"202001811_32": "「はいデスッ!」",
"202001811_33": "「うん」",
"202001811_34": "「あたしはちょっと休憩だ……」",
"202001811_35": "「ねえ、クリスちゃんも一緒に泳ごうよ」",
"202001811_36": "「い、いやー、あたしはもう少し……」",
"202001811_37": "「ねえ、響、今度はビーチバレーにしない?」",
"202001811_38": "「あ、それいいかもッ!」",
"202001811_39": "「賛成デースッ!」",
"202001811_40": "「先輩と一緒に遊びたいです」",
"202001811_41": "「クリスもどうかな?」",
"202001811_42": "「へッ、しょうがねーなー、付き合ってやるか」",
"202001811_43": "「それならボールを持ってきますので、待っててください」",
"202001811_44": "「さて、チーム分けどうしようか?」",
"202001811_45": "「ちょっと待って、響。\\n あれってもしかして――」",
"202001811_46": "「空からアルカ・ノイズが来たデスッ!?」",
"202001811_47": "「なんでこんなにビーチに現れるんだよッ!!」",
"202001811_48": "「きっとアルカ・ノイズたちも夏を満喫したいんじゃないかな?」",
"202001811_49": "「だったら満喫してもらおうじゃねーかッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,20 @@
{
"202001822_0": "「いくデスよ、クリス先輩ッ!」",
"202001822_1": "「おっしゃ来いッ!」",
"202001822_2": "「よし、もらったッ!!」",
"202001822_3": "「響、そっちにッ!」",
"202001822_4": "「なんのぉ――ッ!!」",
"202001822_5": "「しまった――ッ!!」",
"202001822_6": "「ゲームセット。クリスさん・切歌さんチームの勝利です」",
"202001822_7": "「やったデスッ!!」",
"202001822_8": "「今のはナイストスだったなッ!!」",
"202001822_9": "「クリス先輩こそナイスアタックデスよッ!」",
"202001822_10": "「はあ、負けちゃった……」",
"202001822_11": "「完全に裏をかかれちゃったね」",
"202001822_12": "「飲み物買ってきました」",
"202001822_13": "「おう、サンキュー」",
"202001822_14": "(なんかいろいろあったけど、\\n 結局お前らと一緒ならどこに行ったって楽しいんだよな",
"202001822_15": "「……クリスちゃんが、すごい可愛い顔して笑ってる」",
"202001822_16": "「なッ! 人の顔覗いてんじゃねーッ!」",
"202001822_17": "「いったああッ!\\n クリスちゃん、やっぱわたしにだけ厳しいよ」"
}

View file

@ -0,0 +1,31 @@
{
"202001911_0": "奏の新しい日常①",
"202001911_1": "並行世界――。",
"202001911_2": "ギャラルホルンにより世界が繋がり、翼と出会い共に戦い、",
"202001911_3": "苦難を乗り越えた奏は、歌手として復帰し、戦いと歌手活動の",
"202001911_4": "二足の草鞋で、忙しい毎日を送っていた。",
"202001911_5": "「はぁ……はぁ…………ふぅ」",
"202001911_6": "「……なかなか、いいトレーニングになるね」",
"202001911_7": "「ノイズの脅威は続いている……あたしの戦いも。\\n 向こうに戻った翼に笑われないように、もっとやらなきゃな」",
"202001911_8": "(翼……)",
"202001911_9": "(あたしはこっちの翼に命を救われ、向こうの翼に心を救われた)",
"202001911_10": "(……全く、情けないったらありゃしない。ずっと翼の手を\\n 引いていたつもりが、あたしが引かれてたなんてさ",
"202001911_11": "「あんまり、情けないところは見せたくないね。\\n あたしにも矜持ってものがあるしさッ」",
"202001911_12": "「奏……訓練の方は順調か?」",
"202001911_13": "「弦十郎のダンナじゃないか。\\n どうしたんだい」",
"202001911_14": "「いや、お前が訓練してると聞いてな……\\n 少し様子を見に来ただけだ」",
"202001911_15": "「シミュレータではあるけど、順調さ。\\n にしても、ダンナが向こうのダンナみたいに戦えたらねぇ……」",
"202001911_16": "「う……そう言われてもな……。\\n 生身で装者と戦えるなんて未だに信じられないんだが……」",
"202001911_17": "「そりゃそうさ。でも実際にそれくらい出来てもおかしくない\\n 雰囲気はあったよ。向こうのダンナはさ」",
"202001911_18": "「ああ、お前は向こうに直接渡ったんだったな……。\\n そういえば並行世界とはどんなところだったんだ」",
"202001911_19": "「変わらないさ。でも、向こうは翼の世界だった」",
"202001911_20": "「翼の世界……?」",
"202001911_21": "「街中のどこを見ても翼、翼なんだ。日本のトップアーティスト\\n で、世界の歌姫なんだよ、あの子はさ」",
"202001911_22": "「翼が夢を叶えた世界、か……」",
"202001911_23": "「それはちょっと違うね。今まさに夢を叶えている最中なんだよ。\\n だからあんなにも眩しいんだ」",
"202001911_24": "「そうか……」",
"202001911_25": "「だから、あたしも翼の片翼として恥ずかしくないくらい、\\n 強く、大きく羽ばたきたいのさ」",
"202001911_26": "「……なら、まずは出来ることからだな」",
"202001911_27": "「もちろんだよ。さて、それじゃ訓練を続けるから、\\n 軽く見ていってくれよ」",
"202001911_28": "「ああ、わかった」"
}

View file

@ -0,0 +1,33 @@
{
"202001912_0": "「あら?」",
"202001912_1": "「ん? 了子くんか。お疲れ様」",
"202001912_2": "「はーい、お疲れ様~」",
"202001912_3": "「なんだ、今日は機嫌がいいな」",
"202001912_4": "「わかっちゃった?\\n 実はね……はい、これ」",
"202001912_5": "「……シミュレータの訓練結果か?」",
"202001912_6": "「そ。今日、奏ちゃんが半日し続けた訓練結果のデータ。\\n さっきまとめてみたところ」",
"202001912_7": "「…………これは」",
"202001912_8": "「フフ……弦十郎くんも気づいた?」",
"202001912_9": "「彼女、体力も精神も消耗しているはずなのに、\\n 後半になるにつれて戦闘に掛かる時間が短くなっているの」",
"202001912_10": "「集中力が途切れるどころか増しているのか……」",
"202001912_11": "「お二人とも、お疲れ様です」",
"202001912_12": "「お疲れ様です……どうかしたんですか?」",
"202001912_13": "「ああ、奏の訓練データを見ていたんだ」",
"202001912_14": "「最近の奏さん、以前にも増して気合入ってますよね」",
"202001912_15": "「時間がある時は率先してシミュレータを使いたがりますし」",
"202001912_16": "「頼もしい限りじゃない?\\n それもこれも……並行世界の誰かさんたちのおかげ、かしら」",
"202001912_17": "「……そうかもしれんな。\\n あれ以来、奏も随分と変わった……」",
"202001912_18": "「そうですね、まるで翼さんがいた頃みたいに、\\n 私たちに明るく話しかけてくれるようになりました」",
"202001912_19": "「……とにかく彼女たちが現れた時は本当に驚いたが、\\n 奏にとって良いきっかけになったなら何よりだ」",
"202001912_20": "「あ~ん、これぞ青春ってやつよねぇ。羨ましいわ~」",
"202001912_21": "「ただいまー、と……」",
"202001912_22": "「あ~、今日もよく訓練した~。\\n ストレッチは念入りにしたけど、こりゃ明日筋肉痛かもな」",
"202001912_23": "「……ッと、留守電が入ってる。やば……気づかなかった」",
"202001912_24": "「お疲れ様です、奏さん。\\n 先日お話した、次回のライブの件で連絡しました……」",
"202001912_25": "「……ということです。詳しいことはまた連絡します」",
"202001912_26": "「次のライブ……か。本当に楽しみだね……」",
"202001912_27": "(あたしも翼のように――)",
"202001912_28": "「ま、まずは地道に活動しないとッ!\\n それで、またいつか翼と一緒に唄いたいッ」",
"202001912_29": "(――今度は、夢を叶えたもの同士として)",
"202001912_30": "「……ふぁ、ぁ。けど、今日はもう……眠い……。\\n 訓練きつかったぁ」"
}

View file

@ -0,0 +1,22 @@
{
"202001921_0": "「……今日はテレビの収録もないし、訓練でもしようかな」",
"202001921_1": "「あら、奏ちゃん」",
"202001921_2": "「どうも」",
"202001921_3": "「フフ、こんにちは。\\n もしかしてシミュレータを使いにきたの」",
"202001921_4": "「時間がある時はなるべく訓練したくて」",
"202001921_5": "「あら~、感心感心…………ん? んん?」",
"202001921_6": "「あら、あらららら?」",
"202001921_7": "「な……なんだ」",
"202001921_8": "「なんだか顔色が悪いように見えるわよ?\\n ひょっとして疲れてるんじゃないかしら」",
"202001921_9": "「いや、そんなことは――」",
"202001921_10": "「そう? だけどここのところ歌手活動とノイズ討伐と、\\n シミュレータ訓練で休めていないんじゃない」",
"202001921_11": "「健康管理はしなくちゃ駄目よ?」",
"202001921_12": "「大丈夫だって、こんくらい。\\n あたしは、頑丈なのが取り柄だからね」",
"202001921_13": "「そうかしら……でも――」",
"202001921_14": "「……あら」",
"202001921_15": "「……っと、実戦の方が来たね」",
"202001921_16": "「じゃあ行ってくるよッ!」",
"202001921_17": "「ええ、気をつけてね」",
"202001921_18": "「健康管理はしなくちゃ駄目よ、か……」",
"202001921_19": "「あの子に頼るしか無いわたしたちが言うのは、\\n どうにも矛盾しているわよね……」"
}

View file

@ -0,0 +1,12 @@
{
"202001922_0": "「……ふう、少し危なかったけど、何とかなったな」",
"202001922_1": "「これも訓練の成果ってやつかな。\\n ……あたしは強くなってる。そんな気がする」",
"202001922_2": "「もっと訓練すれば……」",
"202001922_3": "「……ッと、留守電が入ってる。マネージャーからか?」",
"202001922_4": "「そういえば今日、新規番組のレギュラーになるかどうか、\\n 決まるって言ってたっけ……」",
"202001922_5": "(戦いも、仕事も怖いくらいに順調だ……)",
"202001922_6": "(毎日が楽しいし、日々前に進んでいるのも実感してる。\\n 翼に会って、あたしはやっと進むことが出来た",
"202001922_7": "(――でも)",
"202001922_8": "「あっちの翼は今頃なにしてんのかな」",
"202001922_9": "「…………会いたい、な」"
}

View file

@ -0,0 +1,19 @@
{
"202002011_0": "奏の新しい日常②",
"202002011_1": "仕事は順調、ノイズとの戦いも好調な奏だが、",
"202002011_2": "翼に会いたいという気持ちだけが、抑えきれなくなっていた。",
"202002011_3": "「…………はぁぁ」",
"202002011_4": "(なんであたし、ため息なんかついてるんだろ)",
"202002011_5": "(ノイズとの戦いは負け無しどころか絶好調もいいところだし、\\n この前出した新曲もチャート上位をキープしてる……",
"202002011_6": "(文句なんてなに一つない……。\\n ――いや、分かってる",
"202002011_7": "「奏…………」",
"202002011_8": "(翼に会いたい……)",
"202002011_9": "「あたしに、こんな女々しい一面があったとはね……」",
"202002011_10": "「けど翼は特別だから……またこっちに来たらいいのに……」",
"202002011_11": "(……いや、いっそこっちから会いに行っても――)",
"202002011_12": "「ってそういうわけにもいかないだろうさ……」",
"202002011_13": "「気軽にホイホイ並行世界に行っていいものじゃないだろうし、\\n イズとの戦いも、アーティスト活動もあるし……」",
"202002011_14": "「……はぁぁ。あ~~~モヤモヤする~ッ」",
"202002011_15": "「……ッて、ノイズかよッ! ちっくしょう~~~」",
"202002011_16": "「全部まとめて、ぶっ倒してやるッ!」"
}

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@ -0,0 +1,17 @@
{
"202002012_0": "「いやぁ、奏ちゃんさっきのトークよかったですよ~」",
"202002012_1": "「ありがとうございます」",
"202002012_2": "「ありがとうございますッ!」",
"202002012_3": "(そういえば翼ともこうして色々な現場に行ったよな……)",
"202002012_4": "(翼のすました顔がおかしくて、途中で笑っちゃったりしてさ、\\n よく怒られたっけなぁ",
"202002012_5": "「次の収録も期待してますから。\\n またよろしくお願いしますね」",
"202002012_6": "「今日はありがとうございました」",
"202002012_7": "「ありがとうございました」",
"202002012_8": "「それじゃあ次は音楽番組のプロデューサーさんとの、\\n 打ち合わせだからね」",
"202002012_9": "「……ああ」",
"202002012_10": "「今回の企画は奏ちゃんをメインレギュラーにしたいって、\\n 向こう側から強い希望があって」",
"202002012_11": "「企画に対する、君の意見もぜひ聞いてみたいって言ってるんだ。\\n 資料はもう見てくれてるよね」",
"202002012_12": "「……大丈夫。貰ったやつなら目を通したよ」",
"202002012_13": "「うんうん、頼りにしているからね。さ、行こう」",
"202002012_14": "(……翼、どうしてるかな)"
}

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@ -0,0 +1,42 @@
{
"202002021_0": "(……奏は今頃どうしてるだろうか?)",
"202002021_1": "(いっそ会いに……、\\n いやいや、用事もないのに聖遺物を使用するわけには……",
"202002021_2": "(それに奏にも都合があるだろうから、\\n いきなり会いに行っては迷惑になるかも……",
"202002021_3": "「あれ? 翼さん、こんなところでどうしたんですか?」",
"202002021_4": "「ッ!? な、なんだエルフナインか。\\n 驚かさないでくれ」",
"202002021_5": "「あ、すみません……」",
"202002021_6": "「いや、悪いのはこちらだな。\\n すまない、ちょっと考えごとを……な」",
"202002021_7": "「考えごと……?」",
"202002021_8": "「そういえば、今ちょうどトレーニングルームに\\n 装者の皆さんが集まってますよ」",
"202002021_9": "「翼さんが日本に帰ってきたとわかれば、\\n 皆さん喜ぶと思います」",
"202002021_10": "「そ、そうか。ありがとう。早速顔を出してみるとしよう」",
"202002021_11": "「はあ……」",
"202002021_12": "「……?」",
"202002021_13": "「……ん?」",
"202002021_14": "「切歌、さっきのタイミングでは調の振り切りとズレてるわ。\\n もう少し早く出ないと」",
"202002021_15": "「了解デスッ!」",
"202002021_16": "「タイミングさえ合えば、あとは問題ないよ」",
"202002021_17": "「頑張ろう、切ちゃん」",
"202002021_18": "「頑張るデースッ!」",
"202002021_19": "「マリアさん、わたしとクリスちゃんはどうでしたか?」",
"202002021_20": "「あなたたちはさすがといったところね。\\n 今のところ改善点は見当たらないわ」",
"202002021_21": "「とーぜんだってのッ!」",
"202002021_22": "「やったね、クリスちゃんッ! ガンガン行こうッ!」",
"202002021_23": "「あとは――あら?」",
"202002021_24": "「ただいま、みんな」",
"202002021_25": "「あーッ! 翼さんおかえりなさーいッ!」",
"202002021_26": "「偶然スケジュールがあいてな。日本に戻ってきたんだ」",
"202002021_27": "「それでここに来るのかよ?\\n ったく、お前といい、こいつといい……」",
"202002021_28": "「い、いいじゃないのッ!\\n あなたたちの事が心配だったのよッ」",
"202002021_29": "「アタシはマリアが来てくれて嬉しいデス」",
"202002021_30": "「うん、そうだね」",
"202002021_31": "「わたしもですッ! 翼さんもマリアさんも会いに来てくれて\\n とっても嬉しいですッ ……クリスちゃんは」",
"202002021_32": "「……う、嬉しくないだなんて、言ってねーだろうが……」",
"202002021_33": "「そうか。わたしも久々に雪音に会えて嬉しく思う」",
"202002021_34": "「あ、あたしにだけ返事するなッ!」",
"202002021_35": "「フフ、皆の訓練を見ていたら、\\n わたしも体を動かしたくなった」",
"202002021_36": "「良ければ付き合ってくれないか?」",
"202002021_37": "「望むところデースッ!」",
"202002021_38": "「いつでも大丈夫です」",
"202002021_39": "「それじゃ、はりきって皆でやりますかッ!」"
}

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@ -0,0 +1,66 @@
{
"202002022_0": "「…………はぁ」",
"202002022_1": "「ご苦労だったな、奏」",
"202002022_2": "「あとはこちらで引き受ける」",
"202002022_3": "「ふぅ……」",
"202002022_4": "「どうかしたのか?」",
"202002022_5": "「なんだか思い詰めちゃってる顔じゃない?」",
"202002022_6": "「…………」",
"202002022_7": "「何かあるなら、話を聞く――」",
"202002022_8": "「あああああああッ!」",
"202002022_9": "「ッ!?」",
"202002022_10": "「……!?」",
"202002022_11": "「ダメだッ!\\n こういうグダグダ考えるのは性に合わないッ」",
"202002022_12": "「やめだッ! あーやめやめッ!」",
"202002022_13": "「一体どうし……」",
"202002022_14": "「弦十郎のダンナ、それから了子さんッ!」",
"202002022_15": "「な、なんだ」",
"202002022_16": "「えっと……」",
"202002022_17": "「あたし、ちょっくら向こうの翼んとこ行ってくる」",
"202002022_18": "「そういうことだから、あとは頼んだッ!」",
"202002022_19": "「向こうの翼のところへ……?」",
"202002022_20": "「並行世界の彼女ってことでしょうね~」",
"202002022_21": "「しかしいきなり叫ぶなんて、何事かと思ったぞ」",
"202002022_22": "「んふふ……弦十郎くんもまだまだねぇ」",
"202002022_23": "「……は?」",
"202002022_24": "「それだけ思い詰めてたってことでしょ」",
"202002022_25": "「あ~ん、いいわねぇ、青春爆走中って感じ?」",
"202002022_26": "「……全く」",
"202002022_27": "「……ッ」",
"202002022_28": "(あのまま勢いでゲートくぐって来たけど……翼、いるのかな)",
"202002022_29": "「あれ?」",
"202002022_30": "「……あ」",
"202002022_31": "「わあ、お久しぶりですッ!」",
"202002022_32": "「あ、ああ……久しぶりだな。\\n その、皆は今ここに来ているのか」",
"202002022_33": "「はい。皆さん、トレーニングルームにいますよ」",
"202002022_34": "「……ッ! そうか。じゃあ、そっちへ行ってみる」",
"202002022_35": "(翼……)",
"202002022_36": "(……翼ッ!)",
"202002022_37": "「え? ……わぁッ、奏さんッ!」",
"202002022_38": "「あら、珍しいお客様ね」",
"202002022_39": "「ああ……ひ、久しぶりだな。皆、元気にしてたか?」",
"202002022_40": "「もっちろん元気デスよッ!\\n 今は訓練でヘトヘトデスけど」",
"202002022_41": "「奏さんは元気でしたか?」",
"202002022_42": "「なんかちょっと痩せたんじゃねぇか?」",
"202002022_43": "「ははッ、ちょっとバタバタと忙しくしてたからかもな。\\n だけどこの通り、元気でやってるよ」",
"202002022_44": "「……それで、その、翼は……?」",
"202002022_45": "「ちょうど入れ違いだったわね……」",
"202002022_46": "「……入れ違い?」",
"202002022_47": "「はい、今日朝の便でロンドンへ。\\n 昨日までは一緒だったんですけど……」",
"202002022_48": "「なんだってッ!?\\n ……じゃあ、会えないのか」",
"202002022_49": "(やっと……決意してここまで来たのに)",
"202002022_50": "(ちくしょう……こんなことなら迷わずこっちに来ていればッ!)",
"202002022_51": "「……そうね、まあ翼のことだから、またすぐこっちに来ると\\n 思うわよ」",
"202002022_52": "(くっ、もういっそロンドンまで行くか?\\n 世界を移動してきたんだから、海外なんてすぐ……",
"202002022_53": "(いやいや、ロンドンで翼に会ってなんて言う?\\n 会いたいから来ちまった、にしてはスケールがでかすぎるよな",
"202002022_54": "「まあ、今回は諦めなさい。\\n 今度、翼が戻ってきたら知らせに行ってあげるから」",
"202002022_55": "「い、いいのか‥…?」",
"202002022_56": "「もちろんですッ!\\n それに翼さんも絶対に会いたいはずですからッ」",
"202002022_57": "「お前ら……」",
"202002022_58": "「ま、そういうこった。今日はあたしらで勘弁しとけ」",
"202002022_59": "「……はは……そうだな。また来ればいいよな」",
"202002022_60": "「ありがとな、励ましてもらったよ」",
"202002022_61": "(会えなくて残念だったけど……また来るよ)",
"202002022_62": "(近いうちに必ず……お前に会いに)",
"202002022_63": "(待ってろよ、翼……ッ!)"
}

View file

@ -0,0 +1,33 @@
{
"202002111_0": "「あったかいもの」の秘密①",
"202002111_1": "戦いの後に友里さんから受け取る『あったかいもの』",
"202002111_2": "これを飲むと戦いが終わったと感じる装者たち。",
"202002111_3": "今日も無事戦いが終わり『あったかいもの』を受け取るのだが――。",
"202002111_4": "「はぐッ……むぐもぐ……もぐッ」",
"202002111_5": "「ん~ッ、おいしいッ!」",
"202002111_6": "「そんなにお腹空いてたの?」",
"202002111_7": "「お腹も空いてたけど、未来のおにぎりが美味しくてッ!」",
"202002111_8": "「大げさだよ、響は……ただ握っただけだもん」",
"202002111_9": "「う~ん、でもでも~やっぱり絶品だと思うなぁ」",
"202002111_10": "「ぱくッ……もぐ……もう1個食べたい……」",
"202002111_11": "「えーッ? まだ食べるの?」",
"202002111_12": "「た、食べ過ぎかなぁ……だけど未来のおにぎりの大きさって、\\n ちょうどいいんだよねぇ」",
"202002111_13": "「大きさといい、塩加減といい、\\n やっぱり未来の愛情が沢山詰まってるからかなッ」",
"202002111_14": "「……まあ、\\n それでついつい個と手を伸ばしちゃうんだけど」",
"202002111_15": "「もう……おだてたっておかずは出てこないよ?」",
"202002111_16": "「そういうんじゃないってば~ッ!」",
"202002111_17": "「ほら、ご飯粒もついてる」",
"202002111_18": "「え、どこどこ?」",
"202002111_19": "「ここ。もー、そんなに急いで食べて、\\n 喉に詰まらせても知らないよ」",
"202002111_20": "「大丈夫、その時は未来が助けてくれるもんッ!」",
"202002111_21": "「響ったら……」",
"202002111_22": "「……ッ!」",
"202002111_23": "「……ひょっとして」",
"202002111_24": "「あー……うん、えへへ」",
"202002111_25": "「…………」",
"202002111_26": "「大丈夫だよ、未来」",
"202002111_27": "「え?」",
"202002111_28": "「わたしはいつだって必ず未来のところに戻ってくるからね」",
"202002111_29": "「だから、ちょっとだけ行ってくるッ!」",
"202002111_30": "「響……うん、わかった。気をつけてね」"
}

View file

@ -0,0 +1,34 @@
{
"202002112_0": "「おっし、完了ッ! おととい来やがれ、アルカ・ノイズ共ッ!」",
"202002112_1": "「……これまた見事な啖呵だ」",
"202002112_2": "「お前たちご苦労だったな。\\n 今夜は敵の数が多かっただろう」",
"202002112_3": "「デスデースッ! 戦っても戦っても湧いて出てきたデスよ」",
"202002112_4": "「あとは俺たちに任せて、お前たちは休んでくれ」",
"202002112_5": "「了解です、師匠ッ! でも――」",
"202002112_6": "「そうデス、あれがまだなのデス」",
"202002112_7": "「あれが無いと、終わった気がしない……」",
"202002112_8": "「……む、あれか……確かにな」",
"202002112_9": "「なんだよ、みんなして物欲しそうな顔しやがって」",
"202002112_10": "「フフ、そういうあなたも待ってるじゃない」",
"202002112_11": "「そ、そりゃあたしも……なんか物足りないっていうか……」",
"202002112_12": "「みなさん、『あったかいもの』どうぞ」",
"202002112_13": "「『あったかいもの』どーもッ!\\n って、あれ、友里さんは」",
"202002112_14": "「今日は非番でな。藤尭のものじゃ物足りないかもしれんが、\\n 我慢してくれ」",
"202002112_15": "「大丈夫ですよ、司令。ちゃんとレシピだって聞いて――」",
"202002112_16": "「いただきますデースッ! ふぅふぅ……。\\n 実はこれを待ってたんデスよ、って、あれ……」",
"202002112_17": "「これを飲むと、無事戦闘が終わったって感じる……ん?」",
"202002112_18": "「フフ……確かに調の言うとおり……って、これは……」",
"202002112_19": "「……こくこく…………ん?」",
"202002112_20": "「……あん?」",
"202002112_21": "「…………む」",
"202002112_22": "「あれ、皆どうかした?\\n ひょっとして……美味しくなかった」",
"202002112_23": "「いえ、美味しくないわけじゃないんだけれど……」",
"202002112_24": "「なんデスかね、何かが違う気がするデスよ」",
"202002112_25": "「うーん……お砂糖が少ないとか?」",
"202002112_26": "「味の濃さかも」",
"202002112_27": "「いや、これは……温度じゃねぇか?」",
"202002112_28": "「おいおい、てんでバラバラだな」",
"202002112_29": "「うーん、彼女が作っているのと同じはずなんだけどなぁ……」",
"202002112_30": "「まあ、今回は藤尭のもので我慢してくれ」",
"202002112_31": "「ぐっ、なんか負けた気がする……」"
}

View file

@ -0,0 +1,25 @@
{
"202002211_0": "友里さんの用意する『あったかいもの』が気になる装者たち。",
"202002211_1": "一体『あったかいもの』にはどんな秘密が隠されているのか――。",
"202002211_2": "「うーむむむ……」",
"202002211_3": "「どうかしたの切歌、唸ったりして……」",
"202002211_4": "「例の『あったかいもの』が\\n どうしても気になって訓練に集中できないデス」",
"202002211_5": "「友里さんの『あったかいもの』の秘密だよね~」",
"202002211_6": "「あれじゃねぇか。\\n ほら……使っている水が名峰から汲んだ湧水とかよ」",
"202002211_7": "「確かに軟水硬水で違いがあるものね」",
"202002211_8": "「水じゃなくて、\\n 友里さんしか知らない秘密の隠し味があるのかも」",
"202002211_9": "「おおッ! 秘伝のレシピってやつだねッ!」",
"202002211_10": "「きっと謎の粉とか使ってるデスッ!\\n それによってアタシたちは中毒に……」",
"202002211_11": "「中毒って、そりゃいくらなんでも失礼だろ」",
"202002211_12": "「でも、それくらい大きな秘密があってもおかしくないです」",
"202002211_13": "「さすがにそういった事は無いと思うが……」",
"202002211_14": "「でも隠し味じゃないとしたら何が……?」",
"202002211_15": "「あ~~ッ! めちゃくちゃ気になるデスよーッ!」",
"202002211_16": "「気になるのはわかるけどよ、そこまでか?」",
"202002211_17": "「……確かにそこまで?って気もするけど、\\n でもあの飲み物を飲むと、戦いが終わったって感じがするのよね」",
"202002211_18": "「うん、すごくホッとする」",
"202002211_19": "「そうそうッ!」",
"202002211_20": "「まあ、今ここで議論をしても答えが出ないのは明白だな」",
"202002211_21": "「ということで訓練を再開するぞ」",
"202002211_22": "「……はぁ、だな」"
}

View file

@ -0,0 +1,37 @@
{
"202002221_0": "「あうぅぅ……今日の訓練もキツイ~」",
"202002221_1": "「キツさを乗り越えてこその訓練だ」",
"202002221_2": "「こういう時にも『あったかいもの』が欲しいデスよー」",
"202002221_3": "「ついでに秘密も知りたい……」",
"202002221_4": "「まったくもう……。\\n 秘密を考えるのは後回しにして、今は訓練に集中しなさい」",
"202002221_5": "「友里さんの飲み物の秘密ですか?」",
"202002221_6": "「のわぁぁぁぁッ!?\\n な……ッ、いきなり出てくるなッ」",
"202002221_7": "「あ、すみません。つい気配を消してしまいまして」",
"202002221_8": "「つい、で消せるものなの……?」",
"202002221_9": "「緒川さんはあの飲み物について、何か心当たりがあるんですか?」",
"202002221_10": "「フフ、実はちゃんとした理由があるんですよ」",
"202002221_11": "「『あったかいもの』どうぞ」",
"202002221_12": "「ありがとうございます」",
"202002221_13": "「……うーん」",
"202002221_14": "「どうかしました?」",
"202002221_15": "「いえ、いつも思っていたんですが……」",
"202002221_16": "「友里さんの淹れる飲み物は、\\n その時にまさに欲しいもの、という感じがしまして」",
"202002221_17": "「…………」",
"202002221_18": "「あ、すみません、なんとなくなんですけどね」",
"202002221_19": "「はあ……、別にこれといって特別なことはしていませんが……」",
"202002221_20": "「え、そうなんですか?」",
"202002221_21": "「しいて挙げるなら、\\n その人の今の気持ちや体調を汲んで淹れてるぐらいですね」",
"202002221_22": "「気持ちや体調って、\\n そんなに簡単にわかるものじゃない気がしますけど……」",
"202002221_23": "「……例えば、今日の緒川さんは徹夜明け。\\n 眼鏡で隠しているようだけど、うっすらとクマがありますよね」",
"202002221_24": "「さっきから何度も眼鏡を外して目元をつまんでいるということは\\n 何か目を酷使するようなことをしていたんじゃないですか」",
"202002221_25": "「だから少し味を濃い目にして、飲んだ時にきちんと熱さを\\n 感じるくらいがいいかなって思いました」",
"202002221_26": "「……驚きましたね」",
"202002221_27": "「装者のみなさんに渡すのも、それぞれの状態を見ながら作って\\n るんです。だから、ほんの少しだけ、いつも違うんですよ」",
"202002221_28": "「渡す相手1人1人の状態に合わせて用意していたとは……」",
"202002221_29": "「そりゃ気づかなかった……すげぇな」",
"202002221_30": "「入っていたのは謎の粉じゃなくて、アタシたちへの愛情\\n だったデスね……」",
"202002221_31": "「相手を想いやっていたから、あんなに美味しかったのね。\\n しかも、それを当たり前のようにやってる」",
"202002221_32": "「……感謝しなきゃ」",
"202002221_33": "「愛情……そっか、だから未来のおにぎりも――」",
"202002221_34": "「お前たち、揃っているなッ!\\n アルカ・イズが現れた。すぐに現場に急行してくれッ」"
}

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@ -0,0 +1,21 @@
{
"202002222_0": "「……ふぅ、どうやら片付いたようだな」",
"202002222_1": "「二度と現れないでほしいデスッ!」",
"202002222_2": "「お疲れ様、みんな。『あったかいもの』どうぞ」",
"202002222_3": "「『あったかいもの』どーもッ!」",
"202002222_4": "「いただきます」",
"202002222_5": "「ありがとうございます」",
"202002222_6": "「ごくッ…………あー、うまい」",
"202002222_7": "「……フ、やはりこの味だな」",
"202002222_8": "「ですよね、やっぱり友里さんのこれですよッ!」",
"202002222_9": "「……えっと、どうかしたの?」",
"202002222_10": "「淹れる人が違うとこんなにも違うなんて……」",
"202002222_11": "「これからも末永くよろしくデスッ!」",
"202002222_12": "「いつもありがとうございます」",
"202002222_13": "「わたしたちは多くの人に支えられているな……」",
"202002222_14": "「ああ、そうだな」",
"202002222_15": "「皆……本当にどうしちゃったの?」",
"202002222_16": "「フフ……友里さん、愛ですよね、愛ッ!」",
"202002222_17": "「あ、愛?」",
"202002222_18": "「はいッ! 愛ですッ!」"
}

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@ -0,0 +1,3 @@
{
"202002311_0": "天体観測①"
}

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@ -0,0 +1,52 @@
{
"202002312_0": "「ただいま戻りました」",
"202002312_1": "「お疲れ様です」",
"202002312_2": "「あれ? どうしたの未来。発令所にいるなんて」",
"202002312_3": "「未来さんには資料調査をお手伝いしてもらってたんです」",
"202002312_4": "「へえ……どんな?」",
"202002312_5": "「ルナアタックの影響で、近年様々な天体運動に\\n 様々な異変が発生していることはご存じですよね」",
"202002312_6": "「うんうん?」",
"202002312_7": "「絶対意味わかってねぇだろ?」",
"202002312_8": "「簡単に言うと、月が削れて質量が変わったことで、\\n 月が地球や周囲に及ぼす重力が少し減ったんです」",
"202002312_9": "「月の全質量から見れば比較的わずかな割合ですが、\\n それでも満潮時の海抜や衛星軌道への影響は免れませんでした」",
"202002312_10": "「へー。そうなんだ」",
"202002312_11": "「けど、主要な人工衛星の軌道修正は、概ね終わったんじゃないの?」",
"202002312_12": "「ええ。軌道修正された人工衛星は、新しい周回軌道に遷移して\\n 稼働を再開するか、無理な物は大気圏へ投入し破棄されました」",
"202002312_13": "「ならどうして今さら、そんな話を?」",
"202002312_14": "「天然の天体については、その限りではないからです」",
"202002312_15": "「と、言うと?」",
"202002312_16": "「本来でしたら月の重力に引かれて消えていたはずの\\n 極小型な流星群が、地球に接近することがわかったのです」",
"202002312_17": "「それって、なにか困ることが起きるの?」",
"202002312_18": "「大半は地球の大気圏で燃え尽きるらしいんだけど、\\n その前に人工衛星に衝突する可能性があるんだって」",
"202002312_19": "「でも、デブリサイズの極小隕石が、高速で地球の軌道上を\\n 周回している衛星に衝突する確率なんて……」",
"202002312_20": "「確かに天文学的に低い確率ですが、決してゼロではありません」",
"202002312_21": "「だからこそ個々の衛星ごとに衝突確率を算定し、\\n 関係国家や省庁に通達していたんです」",
"202002312_22": "「なにも知らないで被害が出るよりは、例え防ぐ手がなくても\\n 事前に危険性を把握していた方が混乱は少ない、ということか」",
"202002312_23": "「はい、そういうことです」",
"202002312_24": "「修正後の人工衛星軌道と、今回やってきた流星の個々の\\n 観測データから軌道計算を延々と……恐ろしい作業量だったよ」",
"202002312_25": "「彼女がいなかったら、\\n こんなに早く終わらなかっただろうね」",
"202002312_26": "「そうなんだぁ……。\\n すごいなぁ、エルフナインちゃんは」",
"202002312_27": "「それに、未来も。\\n そんな大変な仕事のお手伝いができるなんてすごいよ」",
"202002312_28": "「そんなことないよ。\\n 言われたとおりの資料を探して渡すだけだったから」",
"202002312_29": "「だが、どうして手作業で?」",
"202002312_30": "「旧世代の衛星の中にはデータベースに諸元が記載されて\\n いないものがあって。紙資料を探してもらったんです」",
"202002312_31": "「聞いてるだけで頭痛くなってきた。\\n わたしには絶対無理だぁ……」",
"202002312_32": "「安心しろ。誰も立花にやらせようなんて考えないだろう」",
"202002312_33": "「ですよねーッ!」",
"202002312_34": "「フフ……」",
"202002312_35": "「ところで、響。ちょっと相談があるんだけど……」",
"202002312_36": "「え、なになに?」",
"202002312_37": "「週末、その流星群が地球に接近するらしいんだけど……」",
"202002312_38": "「うん、なになに?」",
"202002312_39": "「ちょうど日本が夜の時に、地球の大気圏をかすめるんだって。\\n それが大気の摩擦で、かなり明るく輝くらしいの」",
"202002312_40": "「それでね……前に2人で行った『流れ星の丘』に、\\n またいってみない きっと良く見えると思うの」",
"202002312_41": "「おっ、いいねそれッ!」",
"202002312_42": "「あら、面白そうじゃない」",
"202002312_43": "「イベントの2人じめはずるいデスよ」",
"202002312_44": "「なら、みなさんもご一緒にどうですか?」",
"202002312_45": "「さんせーデスッ!」",
"202002312_46": "「まあ、せっかくの機会だしな」",
"202002312_47": "「ああ。たまには、ゆっくり星を眺めるのも悪くない、か」",
"202002312_48": "「楽しみ……」",
"202002312_49": "「それじゃ、週末に集まろうッ!」"
}

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@ -0,0 +1,20 @@
{
"202002321_0": "「流星群の接近は日没から間もなくですから、\\n 明るいうちに移動してしまいましょう」",
"202002321_1": "「それじゃあ、しゅっぱーつッ!!」",
"202002321_2": "「んで、まだなのかよ、その星の良く見える丘ってのは……」",
"202002321_3": "「け、結構遠いんデスね……」",
"202002321_4": "「これくらいで根を上げるなんて、\\n だらしないわね、人とも」",
"202002321_5": "「もう少しなので頑張りましょう」",
"202002321_6": "「みなさん待って下さいッ!」",
"202002321_7": "「どうしたの?」",
"202002321_8": "「周囲の森から無数のアルカ・ノイズの反応が接近中ですッ!」",
"202002321_9": "「ああ……確かにいるな。完全に囲まれたか」",
"202002321_10": "「まったく、ついてないわね」",
"202002321_11": "「マリア……?」",
"202002321_12": "「ごめんなさい……。\\n わたしが流星群を見ようなんて言ったから……」",
"202002321_13": "「そうじゃないわ。\\n ついてないのはアルカ・イズたちのほうよ」",
"202002321_14": "「まさかわたしたちが全員揃ってる時に襲ってくるだなんてね」",
"202002321_15": "「フッ、違いない」",
"202002321_16": "「流星群が始まっちゃう前に片付けるよ、みんなッ!」",
"202002321_17": "「もちろんデスよッ!!」"
}

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@ -0,0 +1,20 @@
{
"202002322_0": "「よかった。陽が完全に落ちきるタイミングで丘に着けて」",
"202002322_1": "「まったく。次から次へと現れて、\\n 一時はどうなるかと思ったデスよ」",
"202002322_2": "「逆をいえば、これで心置きなく見物できるというものだ」",
"202002322_3": "「流星の接近までもう少しだけ時間があります。\\n その辺に座って待ってましょうか」",
"202002322_4": "「そういうと思ってレジャーシートを持ってきたデスよッ!」",
"202002322_5": "「あら、気がきくじゃない」",
"202002322_6": "「わたしはお弁当と飲み物、用意してきたよ」",
"202002322_7": "「さすが未来ッ! さっそく食べようッ!」",
"202002322_8": "「まったく……星より団子ってヤツか?」",
"202002322_9": "「そんなことないよ。星もお団子もどっちも好きだよ?」",
"202002322_10": "「やれやれ。この欲張りが……」",
"202002322_11": "「いい匂い嗅いでたらアタシもお腹がへってきたデスよ……」",
"202002322_12": "「そうだね、切ちゃん……」",
"202002322_13": "「たくさん作ってきたから、みなさんもどうぞ」",
"202002322_14": "「確かに、一暴れしたら小腹が空いたわね……」",
"202002322_15": "「それじゃ、遠慮無くご相伴に与るとしよう」",
"202002322_16": "「ピクニックみたいで楽しいね、未来」",
"202002322_17": "「うん」"
}

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@ -0,0 +1,45 @@
{
"202002411_0": "天体観測②",
"202002411_1": "「みなさん。そろそろ時間ですよ」",
"202002411_2": "「本当に? どのへんから来るかな?」",
"202002411_3": "「あ……見えた」",
"202002411_4": "「えッ!? どこデスかッ!?」",
"202002411_5": "「ほら。あのあたりだよ、切ちゃん」",
"202002411_6": "「指でさされても、ぜんぜん見えないデスよッ……。\\n もう、調だけずるいデスよッ」",
"202002411_7": "「ずるいって言われても……」",
"202002411_8": "「ほらほら、喧嘩しないの。\\n そんな焦らなくても、すぐに見えるようになるわよ」",
"202002411_9": "「あッ……ホントデスッ! アタシにも見えたデスよッ」",
"202002411_10": "「1つだけじゃない。次から次へと流れてきたな」",
"202002411_11": "「わぁ……すごい数だね、未来」",
"202002411_12": "「うん。それに、とっても綺麗……」",
"202002411_13": "「ひとつひとつは本当に小さな隕石なんですが……。\\n 実際に肉眼で捉えると、意外と大きく見えるんですね」",
"202002411_14": "「資料で知っていても、\\n 実際に目の当たりにした時の驚きと感動は刺激的です」",
"202002411_15": "「エルフナインは流星を見たことがなかったのか?」",
"202002411_16": "「はい、こうしてゆっくりと眺めたのは初めてです」",
"202002411_17": "「こうして目を輝かせているのを見ていると、\\n 年相応な感じがするな」",
"202002411_18": "「すごい綺麗だよねッ!」",
"202002411_19": "「はいッ! すごいです。本当に、綺麗……」",
"202002411_20": "「ああ、なかなか風流な光景だな。来て良かった」",
"202002411_21": "「こうしてると、思い出すわ……」",
"202002411_22": "「なにをデス、マリア?」",
"202002411_23": "「子供の頃、セレナと一緒によく星を見たの……」",
"202002411_24": "「このお星様……マムも見てるかな……?」",
"202002411_25": "「うん。それどころか、この流れ星は、\\n きっとマムが降らせてくれてるデスよ」",
"202002411_26": "「……うん、きっとそうだね」",
"202002411_27": "「ねえ、あそこの星座……。\\n マムの持ってた十字架に見えるデス」",
"202002411_28": "「どれ?」",
"202002411_29": "「あそこの強く光ってる三角形の星の上のところ……。\\n 響さん、アレ、なんて星座デスか」",
"202002411_30": "「ゴメン。星座について、あまり詳しくないんだ」",
"202002411_31": "「あそこの三角形は、たぶん夏の大三角形だと思うけど……。\\n 上のは、何座だったかな」",
"202002411_32": "「それは、恐らくはくちょう座ですね」",
"202002411_33": "「強く輝いているのは夏の大三角形の1つ、\\n はくちょう座、星のデネブです」",
"202002411_34": "「はくちょう座……」",
"202002411_35": "「古来から、白鳥は死者の魂をあらわすとも言います」",
"202002411_36": "「もしかすると……、\\n 本当にナスターシャ教授の魂なのかも知れませんね」",
"202002411_37": "「マム……」",
"202002411_38": "「死者の魂……」",
"202002411_39": "「ねぇ、未来……。\\n またこうやって、みんなで一緒に星を見に来ようね」",
"202002411_40": "「響……うん。きっとだよ? だから……」",
"202002411_41": "(わかってる、未来。わたしは絶対、倒れたりしない。\\n 未来と一緒に、ずっとミライまで生きていくために",
"202002411_42": "(あのお星様に、約束するよ)"
}

View file

@ -0,0 +1,27 @@
{
"203000111_0": "クリスの入学①",
"203000111_1": "「喜べクリスくんッ<speed=0.5></speed>\\n 君の私立リディアン音楽院への転入が決まったぞッ」",
"203000111_2": "「はあッ!?」",
"203000111_3": "「わあ、これでクリスちゃんと一緒に通えるねッ!」",
"203000111_4": "「ちょ――」",
"203000111_5": "「これからは雪音もわたしたちの同門だな。\\n わからないことがあれば何でも聞くといい」",
"203000111_6": "「制服や教科書、その他必要な物は全て用意してある。\\n クリスくんさえいいのなら、明日からでも学院に通えるぞッ」",
"203000111_7": "「勝手に話を進めんじゃねーッ! あたしは行かないからなッ!」",
"203000111_8": "「えーッ!? なんでッ!」",
"203000111_9": "「なんだ? 不服か?」",
"203000111_10": "「ったりめぇだろうがッ<speed=0.5></speed> \\n なんで今さら学生ゴッコなんてしなきゃなんねーんだッ」",
"203000111_11": "「行こうよクリスちゃんッ! 絶対楽しいよッ! 」",
"203000111_12": "「友達作って青春を謳歌するのは、大人になるための\\n 必要課題だぞ。クリスくん」",
"203000111_13": "「知らねーよッ! あたしは行かないからなッ!」",
"203000111_14": "「どうしてもか?」",
"203000111_15": "「ああ、どうしてもだッ!」",
"203000111_16": "「なら、こういうのはどうだ……?」",
"203000111_17": "「どうしてこうなるんだよ……ッ!」",
"203000111_18": "「クリスちゃんと一緒に学院に通いたいからだよッ!」",
"203000111_19": "「それで、なんで模擬戦の流れになんだよッ!」",
"203000111_20": "「互いの意思が相克するなら拳と拳で結着をつけるのがいい……。\\n クリスくんもそう思わないか」",
"203000111_21": "「そんなに大げさな話かコレッ!?」",
"203000111_22": "「クリスちゃんを絶対に学院に通わせましょう、翼さんッ!」",
"203000111_23": "「無論だ。模擬戦といえど、ひとたびギアを纏えばそこは戦場。\\n 手加減はしないからそのつもりで来い、雪音ッ」",
"203000111_24": "「ああ……もうッ<speed=0.5></speed>\\n こうなったらヤケだッ かかってきやがれッ」"
}

View file

@ -0,0 +1,54 @@
{
"203000132_0": "「どうだッ<speed=0.5></speed> これで文句はないだろッ!」",
"203000132_1": "「くッ――、不覚」",
"203000132_2": "「どうしても通いたくないっていう、気迫に負けたーッ!」",
"203000132_3": "「これであたしは無罪放免ってワケだな」",
"203000132_4": "「ここは俺の出番だな……」",
"203000132_5": "「どうしておっさんが出てくるんだよッ!?」",
"203000132_6": "「クリスくんに学校に通って欲しいのは俺も同じだ」",
"203000132_7": "「畜生ッ! たとえおっさん相手でも容赦しねえからなッ!」",
"203000132_8": "「もちろんだ。さあ、クリスくんの登校をかけて勝負だッ!」",
"203000132_9": "「負けられねえ――ッ!」",
"203000132_10": "「おらおらおらッ!」",
"203000132_11": "「ハハハハッ!」",
"203000132_12": "「クッ!」",
"203000132_13": "「まだまだッ!」",
"203000132_14": "「ふんッ!」",
"203000132_15": "<size=40>「終わりだッ!」</size>",
"203000132_16": "<size=40>「ガハァッ!」</size>",
"203000132_17": "「さて、これで決まりだな」",
"203000132_18": "「さっすが、師匠ッ!」",
"203000132_19": "「待てよ、おっさんはさすがに反則だろッ!?」",
"203000132_20": "「しかし、了解したのは雪音だぞ」",
"203000132_21": "「くッ――<speed=0.5>。</speed>くそッ、女に二言はねぇッ!\\n 学校でもどこでも行ってやらあッ」",
"203000132_22": "「うむ。それじゃ編入の準備を整えておくから、\\n クリスくんも、来週までに準備をしておいてくれ」",
"203000132_23": "「準備っつってもいったい何を……」",
"203000132_24": "「心の準備だッ!」",
"203000132_25": "「それじゃあ来週からよろしくねッ! クリスちゃんッ!」",
"203000132_26": "「存外に楽しいものだ。そう気構えず、雪音も楽しむといい」",
"203000132_27": "「ああ、それから」",
"203000132_28": "「まだあんのかッ!?」",
"203000132_29": "「クリスくんの保護者は俺が務めるからなッ!」",
"203000132_30": "「保護者って……ちッ<speed=0.5>、</speed>ほんとに、なんでこんなことに……ッ!」",
"203000132_31": "「今日から登校か。\\n 制服、ってヤツを初めて着てみたが……意外と悪くない」",
"203000132_32": "「でも、あたしが学校なんて……ちゃんとやっていけるのか?」",
"203000132_33": "「……ん、誰だ?」",
"203000132_34": "「クリスちゃーん、迎えに来たよッ!」",
"203000132_35": "「道もわからないだろうし、どうせなら一緒に行こうと思って」",
"203000132_36": "「なんだ、お前らか」",
"203000132_37": "「そう言えばクリスちゃんってどこのクラスなの?\\n 一緒のクラスならいいなぁ」",
"203000132_38": "「あたしか? えーと、2年の――」",
"203000132_39": "「うええええッ!? クリスちゃん、年上だったのッ!?」",
"203000132_40": "「同じ学年だと思ってた……」",
"203000132_41": "「お、おう……そうなのか……。お前ら、1年だったんだな……<speed=0.5>。</speed>\\n ……アイツはどうなんだ」",
"203000132_42": "「ああ、翼さんなら3年生だよー」",
"203000132_43": "「アイツは上級生……? あたし1人が2年ってことか。\\n 本当にやっていけんのかよ……」",
"203000132_44": "「ちょっと不安だね。でも、きっと大丈夫だよ」",
"203000132_45": "「2年生の人たちも同じ学院に通う仲間なんだから、\\n すぐ友達になれるって」",
"203000132_46": "「はああ……<speed=0.5>。</speed>でも、今さら退けねえ。よし、行くぞお前らッ!」",
"203000132_47": "「うんッ! 行こう、クリスちゃんッ!」",
"203000132_48": "「すう<speed=0.5>……</speed>はあ……」",
"203000132_49": "「畜生、あたしとしたことが緊張しやがる」",
"203000132_50": "「学院、教室。――そこは、あたしがいていい場所なのか……?」",
"203000132_51": "「グダグダしてたって始まらねえ。当たって砕けろだッ!」"
}

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@ -0,0 +1,45 @@
{
"203000152_0": "「どうだッ! これで文句はないだろ!」",
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"203000152_3": "「これであたしは無罪放免ってワケだな」",
"203000152_4": "「ここは俺の出番だな……」",
"203000152_5": "「どうしておっさんが出てくるんだよ!?」",
"203000152_6": "「クリスくんに学校に通って欲しいのは俺も同じだ」",
"203000152_7": "「畜生! たとえおっさん相手でも容赦しねえからなッ!」",
"203000152_8": "「もちろんだ。さあ、クリスくんの登校をかけて勝負だ!」",
"203000152_9": "「負けられねえ――ッ!」",
"203000152_10": "「さて、これで決まりだな」",
"203000152_11": "「さっすが、師匠!」",
"203000152_12": "「待てよ、おっさんはさすがに反則だろ!?」",
"203000152_13": "「しかし、了解したのは雪音だぞ」",
"203000152_14": "「くッ――。くそッ、女に二言はねぇ!\\n 学校でもどこでも行ってやらあッ」",
"203000152_15": "「うむ。それじゃ編入の準備を整えておくから、\\n 来週までに準備をしておいてくれ」",
"203000152_16": "「準備っつってもいったい何を……」",
"203000152_17": "「心の準備だ!」",
"203000152_18": "「それじゃあ来週からよろしくね! クリスちゃん!」",
"203000152_19": "「存外に楽しいものだ。そう気構えず、雪音も楽しむといい」",
"203000152_20": "「ああ、それから」",
"203000152_21": "「まだあんのか!?」",
"203000152_22": "「クリスくんの保護者は俺が務めるからな!」",
"203000152_23": "「保護者って……ちッ、ほんとに、なんでこんなことに……!」",
"203000152_24": "「今日から登校か。\\n 制服、ってヤツを初めて着てみたが……意外と悪くない」",
"203000152_25": "「でも、あたしが学校なんて……ちゃんとやって行けるのか?」",
"203000152_26": "「誰だ?」",
"203000152_27": "「クリスちゃーん、迎えに来たよ!」",
"203000152_28": "「道もわからないだろうし、どうせなら一緒に行こうと思って」",
"203000152_29": "「なんだ、お前らか」",
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"203000152_35": "「ちょっと不安だね。でも、きっと大丈夫だよ」",
"203000152_36": "「二年生の人たちも同じ学院に通う仲間なんだから、\\n すぐ友達になれるって」",
"203000152_37": "「はああ……。でも、今さら退けねえ。よし、行くぞお前ら!」",
"203000152_38": "「うん! 行こう、クリスちゃん!」",
"203000152_39": "「すう……はあ……」",
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@ -0,0 +1,18 @@
{
"203000211_0": "クリスの入学②",
"203000211_1": "「ふう、なんとか昼まで乗り切ったな……ッ!」",
"203000211_2": "「やっとお昼だあ。さて、ご飯ご飯っと」",
"203000211_3": "「雪音さん、よかったら、わたしたちと一緒に食べない?」",
"203000211_4": "「あ、あたしッ!<speed=0.5></speed> いや、わりぃ<speed=0.5>、</speed><speed=0.5>よ、</speed>用事がある……ッ!」",
"203000211_5": "「……雪音さん、行っちゃったね。\\n 初日だし、職員室に呼ばれてたりするのかな」",
"203000211_6": "「はぁ……」",
"203000211_7": "「一緒にご飯っつったってよ。\\n あたしは仲良しこよしってガラじゃねーんだよ……」",
"203000211_8": "「んむ、このあんぱん、なかなかイケるな……」",
"203000211_9": "「ノイズッ</speed></speed> また出やがったのかッ!」",
"203000211_10": "「クリスちゃんッ!」",
"203000211_11": "「雪音か」",
"203000211_12": "「おう、お前ら。ノイズはどこだッ!」",
"203000211_13": "「街の方に出たみたい。急ごうッ!」",
"203000211_14": "「そうだな」",
"203000211_15": "「任せろ。派手に暴れてやらぁッ!」"
}

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@ -0,0 +1,9 @@
{
"203000221_0": "(はッ、やっぱりあたしはこうして戦っている方がいい。\\n 今更学院なんて……",
"203000221_1": "「何を呆けている、雪音、戦いの途中だぞッ!」",
"203000221_2": "「んなこたわかってるよッ!」",
"203000221_3": "「翼さん、クリスちゃん、来るよッ!」",
"203000221_4": "(――こいつらが同じ学年だったら、良かったのにな)",
"203000221_5": "(ま、無いものねだりってやつか)",
"203000221_6": "「全部まとめて散らしてやらあッ!」"
}

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@ -0,0 +1,28 @@
{
"203000222_0": "「思ったより長引いちまったな。カバンを取って……帰るか」",
"203000222_1": "「おかえりなさい、雪音さん」",
"203000222_2": "「3人で待ってたのか? な、何の用だよ……」",
"203000222_3": "「ぜんぜん帰って来ないから心配しちゃったよ」",
"203000222_4": "「はい、これ」",
"203000222_5": "「ノート?」",
"203000222_6": "「授業のノート、とっておいたの。良かったら使って?」",
"203000222_7": "「初日から授業飛んでたら大変かなって」",
"203000222_8": "「あ、ああ……ありがとな……」",
"203000222_9": "「あの、明日はお昼、一緒にどうかな?」",
"203000222_10": "「は<speed=0.5>、</speed>はあッ!?」",
"203000222_11": "「あ、ごめんね。迷惑だったかな……」",
"203000222_12": "「い、いやッ<speed=0.5></speed> 迷惑なんかじゃねー……けど……」",
"203000222_13": "「それじゃあ……」",
"203000222_14": "「……う、うん……」",
"203000222_15": "「やったぁッ! 約束だよ?」",
"203000222_16": "「楽しみにしてるね」",
"203000222_17": "「それじゃ雪音さん、また明日ッ!」",
"203000222_18": "(変わった連中だよな……。\\n あたしの事を気に掛けて、わざわざ待ってたなんて……",
"203000222_19": "「明日は、あいつらと一緒に昼飯か……」",
"203000222_20": "「……ん? なんだ雪音、まだ残ってたのか」",
"203000222_21": "「ッ!<speed=0.5></speed> あ、ああ、今帰るところだよ」",
"203000222_22": "「…………」",
"203000222_23": "「な、なんだよッ<speed=0.5></speed> あたしの顔になんかついてんのか?」",
"203000222_24": "「いや、雪音のそんな嬉しそうな顔、初めて見たもんでな。つい」",
"203000222_25": "「――なッ<speed=0.5></speed> くッ…… 忘れろッ!」"
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@ -0,0 +1,9 @@
{
"203000232_0": "(はッ、やっぱりあたしはこうして戦っている方がいい。\\n 今更学院なんて……",
"203000232_1": "「何を呆けている、雪音、戦いの途中だぞ!」",
"203000232_2": "「んなこたわかってるよ!」",
"203000232_3": "「翼さん、クリスちゃん、また来る!」",
"203000232_4": "(――こいつらが同じ学年だったら、良かったのにな)",
"203000232_5": "(ま、無いものねだりってやつか)",
"203000232_6": "「全部まとめて散らしてやらあッ!」"
}

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@ -0,0 +1,13 @@
{
"203000252_0": "「思ったより長引いちまったな。カバンを取って……帰るか」",
"203000252_1": "「おかえりなさい、雪音さん」",
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"203000252_3": "「ぜんぜん帰って来ないから心配しちゃったよ」",
"203000252_4": "「はい、これ」",
"203000252_5": "「ノート?」",
"203000252_6": "「授業のノート、取っといたの。良かったら使って?」",
"203000252_7": "「初日から授業飛んでたら大変かなって」",
"203000252_8": "「あ、ああ……ありがとう……」",
"203000252_9": "「あの、明日は昼、一緒にどうかな?」",
"203000252_10": "「……う、うん……」"
}

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@ -0,0 +1,35 @@
{
"203000311_0": "束の間の平和①",
"203000311_1": "「もう、響。寝癖直ってないよ」",
"203000311_2": "「あれ、どこどこ?」",
"203000311_3": "「ほら、学校つくまでに直してあげるから……」",
"203000311_4": "「ありがとー未来ッ!」",
"203000311_5": "「あ、クリスちゃんだッ! おはようッ!」",
"203000311_6": "「おう。お前ら相変わらず仲いいな」",
"203000311_7": "「うん。長い付き合いだしね。おはよう、クリス」",
"203000311_8": "「それにしても、何だか機嫌良さそうだね、クリスちゃん」",
"203000311_9": "「そんなことねーけど」",
"203000311_10": "「顔、笑ってるよ。良い事でもあったの?」",
"203000311_11": "「別に良い事ってわけじゃねーけど、もうすぐだろ。\\n あいつらがリディアンに来るの」",
"203000311_12": "「そっか、調ちゃんと切歌ちゃんが来るんだよね。楽しみだなー」",
"203000311_13": "「あの2人も入学できて、良かったね」",
"203000311_14": "「これでやっと、あたしにまともな後輩が……ッ!」",
"203000311_15": "「あれ? わたしも後輩だよ、クリスちゃん」",
"203000311_16": "「まともな後輩は先輩をちゃん付けでは呼ばねーんだよッ!」",
"203000311_17": "「うーん、でもクリスちゃんはクリスちゃんだしなぁ……」",
"203000311_18": "「ごめんね、クリス」",
"203000311_19": "「こいつら……ッ!」",
"203000311_20": "(本当はこいつの呼び捨ても大概なんだが……ッ!\\n さすがに恩人には言えねーよッ",
"203000311_21": "「くッ<speed=0.5></speed> ま、まあそう言う事だ……」",
"203000311_22": "「うん、楽しみだねッ!」",
"203000311_23": "「そうだね、響、クリス」",
"203000311_24": "「ああ<speed=0.5>……</speed>ますます早く来て欲しくなってきた」",
"203000311_25": "「クリスちゃんッ!」",
"203000311_26": "「放課後すぐだってのに、忙しない連中だな」",
"203000311_27": "「場所、ここの近くだって師匠が」",
"203000311_28": "「せっかく後輩2人が入ってくるこの場所を、\\n 壊させるわけにはいかねえなッ」",
"203000311_29": "「うんッ<speed=0.5></speed> \\n 調ちゃんと切歌ちゃんのためにも、守らないとッ」",
"203000311_30": "「2人とも……頑張ってッ!」",
"203000311_31": "「未来、行ってくる。絶対に、ノイズをリディアンに\\n 近づけたりしないから」",
"203000311_32": "「あたしがついてんだ。安心して待ってろッ!」"
}

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@ -0,0 +1,46 @@
{
"203000411_0": "束の間の平和②",
"203000411_1": "「リディアンに入れてよかったデス。\\n 潜入調査の時の経験が役に立ったデスよッ」",
"203000411_2": "「そうだね。授業についていくのはなかなか大変だけど」",
"203000411_3": "「でも、音楽が中心の学院だから、\\n 楽しい授業もてんこもりデス」",
"203000411_4": "「切ちゃん。前向きだね」",
"203000411_5": "「そういう調も、笑っているじゃないデスかッ!」",
"203000411_6": "「うん……そうかも」",
"203000411_7": "「今日もはりきっていくのデス」",
"203000411_8": "「うん」",
"203000411_9": "「みんな、おはようッ!」",
"203000411_10": "「おう」",
"203000411_11": "「おはようございます」",
"203000411_12": "「おはよう。2人とも、もう慣れたみたいだね」",
"203000411_13": "「おかげさまですっかり馴染んだのデス」",
"203000411_14": "「それにしても、手を繋いで登校なんて今日も仲がいいね」",
"203000411_15": "「そっちこそなのデスッ!」",
"203000411_16": "「そりゃー、わたしと未来はいつもラブラブだからねッ!」",
"203000411_17": "「もう、響ったら……」",
"203000411_18": "「おお、濃厚なハグデス……ッ!」",
"203000411_19": "「熟年夫婦の貫禄……」",
"203000411_20": "「頼むからそういう事は家でやってくれッ!\\n 毎朝見せ付けられるこっちの身にもなれってんだ……」",
"203000411_21": "「まさかあんなに宿題がでるとは……」",
"203000411_22": "「放課後は商店街で食べ歩きする予定だったのにね」",
"203000411_23": "「あ……」",
"203000411_24": "「はあ<speed=0.5>、</speed>何であたしが荷物運びなんて……<speed=0.5>。</speed>\\n ったく、日直なんて面倒なモン、誰が最初に始めたんだよ……」",
"203000411_25": "「……なんだか機嫌悪そうデスね」",
"203000411_26": "「ねえ、切ちゃん……あのね――」",
"203000411_27": "「どうしたデスか、調? ……元気づける方法<speed=0.5></speed>\\n ふんふん……おおッ<speed=0.5></speed> それは名案デスッ!」",
"203000411_28": "「良かった。それじゃ、やってみよう?」",
"203000411_29": "「……ん? 何だ、お前らか……」",
"203000411_30": "「クリス先輩、こんにちは」",
"203000411_31": "「こんにちはデース、クリス先輩ッ!」",
"203000411_32": "「先輩……<speed=0.5>。</speed>お<speed=0.5>、</speed>おう、後輩ッ<speed=0.5></speed> 良い挨拶だなッ!」",
"203000411_33": "「何してるデス? 荷物運びデスか?\\n さっすがクリス先輩、頼りにされてるデスねッ」",
"203000411_34": "「尊敬します」",
"203000411_35": "「ま、まあなッ<speed=0.5></speed> ……ったくしょうがねえよな<speed=0.5>。</speed>\\n あたしが手伝ってやらねえと……フフ」",
"203000411_36": "「じゃーなッ!\\n あたしという先輩を見習って、お前らも頑張れよッ」",
"203000411_37": "「……まさかあんなに機嫌がよくなるとは」",
"203000411_38": "「うん、今なら何をお願いしても聞いてくれそうだよね」",
"203000411_39": "「おおッ!\\n それならクリス先輩に宿題を手伝ってもらうデスよッ」",
"203000411_40": "「うーん、だけど、クリス先輩って勉強できるイメージが……」",
"203000411_41": "「まったくつかないデス……よね」",
"203000411_42": "「切ちゃん、一緒に頑張ろう」",
"203000411_43": "「……さいデス」"
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@ -0,0 +1,38 @@
{
"203000422_0": "「リディアンに入れてよかったのデス。\\n 潜入調査の時の経験が活きたデスねッ」",
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"203000422_3": "「切ちゃん。前向きだね」",
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"203000422_14": "「そっちこそなのデスッ!」",
"203000422_15": "「そりゃー、私と未来はいつもラブラブだからねッ!」",
"203000422_16": "「もう、響ったら……」",
"203000422_17": "「おお、濃厚なハグデス……ッ!」",
"203000422_18": "「熟年夫婦の貫禄……」",
"203000422_19": "「頼むからそういう事は家でやってくれッ!\\n 毎朝見せ付けられるこっちの身にもなってくれ……」",
"203000422_20": "「あ、クリスさんなのデス」",
"203000422_21": "「はあ、何であたしが荷物運びなんて……。\\n ったく、日直なんて面倒なモン、誰が最初に始めたんだよ……」",
"203000422_22": "「……なんだか機嫌悪そうデスね」",
"203000422_23": "「ねえ、切ちゃん……あのね――」",
"203000422_24": "「どうしたデスか、調? ……元気づける方法?\\n ふんふん……おおッ それは名案なのデスッ」",
"203000422_25": "「良かった。それじゃやってみよう?」",
"203000422_26": "「……ん? 何だ、お前らか……」",
"203000422_27": "「先輩、こんにちは」",
"203000422_28": "「こんにちはデースッ!」",
"203000422_29": "「先輩……。お、おう、後輩ッ! 良い挨拶だなッ!」",
"203000422_30": "「何してるデス? 荷物運びデスか?\\n さっすが先輩、頼りにされてるデスねッ」",
"203000422_31": "「尊敬します」",
"203000422_32": "「ま、まあなッ! ……ったくしょうがねえよな。\\n あたしが手伝ってやらねえと……ふふっ」",
"203000422_33": "「それじゃーなッ!\\n あたしという先輩を見習って、お前らも頑張れよッ」",
"203000422_34": "「……単純だよね」",
"203000422_35": "「単純デスね」"
}

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@ -0,0 +1,32 @@
{
"203000452_0": "「リディアンに入れてよかったのデス。\\n 潜入調査の時の経験が活きたデスね」",
"203000452_1": "「そうだね。授業についていくのはなかなか大変だけど」",
"203000452_2": "「でも、音楽が中心の学院なので、\\n 楽しい授業も沢山あるのデス」",
"203000452_3": "「切ちゃん。前向きだね」",
"203000452_4": "「そういう調も、笑っているのデス!」",
"203000452_5": "「うん……そうかも」",
"203000452_6": "「今日もはりきっていくのデス」",
"203000452_7": "「うん」",
"203000452_8": "「みんな、おはよう!」",
"203000452_9": "「おう」",
"203000452_10": "「おはようございます」",
"203000452_11": "「おはよう。2人ももう慣れたみたいだね」",
"203000452_12": "「おかげさまですっかり馴染んだのデス」",
"203000452_13": "「それにしても、調ちゃんと切歌ちゃん。\\n 手を繋いで登校なんて今日も仲いいね」",
"203000452_14": "「そっちこそなのデス!」",
"203000452_15": "「そりゃー、私と未来はいつもラブラブだからね!」",
"203000452_16": "「もう、響ったら……」",
"203000452_17": "「おお、濃厚なハグデス……!」",
"203000452_18": "「熟年夫婦の貫禄……」",
"203000452_19": "「頼むからそういう事は家でやってくれ!\\n 毎朝見せ付けられるこっちの身にもなってくれ……」",
"203000452_20": "「……ったく何が常在戦場だよ。\\n 荷物運び手伝うことと関係あんのか……」",
"203000452_21": "「あ、クリスさんなのデス」",
"203000452_22": "「なんだか機嫌悪そうだね。元気良い感じで声を掛けてみよう?」",
"203000452_23": "「名案なのデス」",
"203000452_24": "「先輩、こんにちは」",
"203000452_25": "「こんにちはデース!」",
"203000452_26": "「おう、後輩! 良い挨拶だな!」",
"203000452_27": "「……ったくしょうがねえな。\\n あたしが手伝ってやらねえと……ふふっ」",
"203000452_28": "「……単純だよね」",
"203000452_29": "「単純デスね」"
}

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@ -0,0 +1,22 @@
{
"203000511_0": "お見送り①",
"203000511_1": "「いよいよ翼さんもロンドン行きかあ……」",
"203000511_2": "「ああ」",
"203000511_3": "「でも、翼さんの夢を叶えるためなんですよね。だったら」",
"203000511_4": "「そうだね。寂しがってちゃ、いけないんだ」",
"203000511_5": "「こっちにはあたしがいるから、\\n 先輩は気にせず夢でもなんでも追っかけろよなッ」",
"203000511_6": "「ありがとう<speed=0.5>。</speed>\\n わたしとて寂しく思うが、これが今生の別れということもない」",
"203000511_7": "「はいッ! がんばって下さい、翼さんッ! 応援してますッ!」",
"203000511_8": "「まぁ、なんだ。その……行くからには結果出して来いよなッ!」",
"203000511_9": "「わたしも響と一緒に応援してます」",
"203000511_10": "「ああ」",
"203000511_11": "「――それから、立花、雪音。お前たち2人には伝えねば\\n ならないことがある。後で本部へ来てくれないか」",
"203000511_12": "「伝えなきゃならないこと……?\\n わかりましたッ」",
"203000511_13": "「それで伝えなきゃならないことっていうのは」",
"203000511_14": "「うむ。2人に防人としての心構えを伝えておきたくてな」",
"203000511_15": "「なんだ? そりゃ」",
"203000511_16": "「言葉を弄するよりも、この剣をもって伝えたほうが早いだろう。\\n この地を後にする私を、安心させて欲しい」",
"203000511_17": "「翼さん……はいッ!」",
"203000511_18": "「そういうことかよ。やってやろうじゃねえかッ!」",
"203000511_19": "「よしッ<speed=0.5></speed> それでは覚悟はいいな? 行くぞ2人ともッ!」"
}

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@ -0,0 +1,21 @@
{
"203000522_0": "「わざわざ空港まで見送りなど……だが、ありがとう」",
"203000522_1": "「何言ってるんですか。\\n 私たちが来たいから見送りしに来たんですよッ」",
"203000522_2": "「フ……そうか」",
"203000522_3": "「次のライブ、きっと行きますからッ!」",
"203000522_4": "「響と一緒に、精一杯応援しますね。がんばって下さいッ!」",
"203000522_5": "「ああ。ありがとう」",
"203000522_6": "「チケット、送れよな……」",
"203000522_7": "「もちろんだ」",
"203000522_8": "「海外の水は合わねえこともあるから、腹とか壊すんじゃねえぞ<speed=0.5>。</speed>\\n しっかりしてるようで抜けてるんだからよ」",
"203000522_9": "「緒川さんも同行するのだから、そう心配してくれるな<speed=0.5>。</speed>\\n ――ん どうした、雪音」",
"203000522_10": "「あれ? もしかしてクリスちゃん、うるうるしちゃってる~?」",
"203000522_11": "「うるせえッ! このバカッ!」",
"203000522_12": "「いたあーッ!? 何も叩かなくてもッ!」",
"203000522_13": "「フフ、もう、響ったら」",
"203000522_14": "「ははは……。さて、そろそろ刻限だ」",
"203000522_15": "「翼さんッ! 頑張って下さいッ!」",
"203000522_16": "「あちらでの活動、応援しています」",
"203000522_17": "「逃げ帰って来んじゃねえぞッ!」",
"203000522_18": "「みんな――行ってくる」"
}

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@ -0,0 +1,21 @@
{
"203000552_0": "「わざわざ空港まで見送りなど……足労済まなく思う」",
"203000552_1": "「何言ってるんですか。私たちが来たいから見送りしに来たんですよ!」",
"203000552_2": "「ふ……そうか」",
"203000552_3": "「次のライブ、きっと行きますから!」",
"203000552_4": "「響と一緒に、精一杯応援しますね。がんばって下さい!」",
"203000552_5": "「ああ。ありがとう」",
"203000552_6": "「チケット、送れよな……」",
"203000552_7": "「もちろんだ」",
"203000552_8": "「海外の水は合わねえこともあるから、腹とか壊すんじゃねえぞ。\\n ……お前、しっかりしてるようで抜けてるんだからよ」",
"203000552_9": "「緒川さんも同行するのだから、そう心配してくれるな。\\n ――ん どうした、雪音」",
"203000552_10": "「あれ? もしかしてクリスちゃん、うるうるしちゃってる~?」",
"203000552_11": "「うるせえッ! このバカ!」",
"203000552_12": "「いたあーッ!? 何も叩かなくても!」",
"203000552_13": "「ふふふ、もう、響ったら」",
"203000552_14": "「ははは……。さて、そろそろ刻限だ」",
"203000552_15": "「はい、翼さん! 頑張って下さい!」",
"203000552_16": "「あちらでの活動、頑張って下さい」",
"203000552_17": "「逃げ帰って来んじゃねえぞ!」",
"203000552_18": "「みんな――行ってくる」"
}

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@ -0,0 +1,19 @@
{
"203000611_0": "お見送り②",
"203000611_1": "「マリア、またアーティスト活動に復帰するのッ!?」",
"203000611_2": "「デェースッ!?」",
"203000611_3": "「他ならぬ米国政府の意向でね。国連のエージェントとして\\n 潜入捜査を行っていた……という架空の筋書きのために」",
"203000611_4": "「フィーネという組織とフロンティア事変の詳細な顛末を\\n 隠蔽するには、その方が都合がいいのよ」",
"203000611_5": "「マリアは、そんな状態で……自分の心から唄えるデスか?」",
"203000611_6": "「もしもわたしたちのために無理に活動をやるのなら、\\n そんな事しなくても――」",
"203000611_7": "「ストーップッ! わたしはそんなにやわじゃないし、\\n 唄っていたいという気持ちに偽りはないわ」",
"203000611_8": "「だから、心配しないで」",
"203000611_9": "「マリアがそう言うなら、止める理由はないデス。\\n それに、いざとなったらアタシたちが助けに行くデスッ」",
"203000611_10": "「うん、でも、無理はしないでね」",
"203000611_11": "「ありがとう、2人とも」",
"203000611_12": "(……英国に行く理由はそれだけじゃないのよね)",
"203000611_13": "「マリア、どうしたデスか?」",
"203000611_14": "「マリア?」",
"203000611_15": "「旅立つ前に、2人に稽古を付けてあげるわ」",
"203000611_16": "「よくわかんないけど、わかったデスッ!」"
}

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@ -0,0 +1,36 @@
{
"203000622_0": "「どんなもんデスッ<speed=0.5></speed> アタシたちもまだまだ行けるデスッ!」",
"203000622_1": "「切ちゃん、そうじゃないでしょ。マリアの話の続き……」",
"203000622_2": "「確かに、わたしは色々な状況、しがらみがあってアイドル活動を\\n 続ける。だけど、決して歌は嫌いじゃないわ」",
"203000622_3": "「翼と一緒に立ったステージは本当に楽しかった……」",
"203000622_4": "「またあんなステージに立てるのなら、\\n わたしはこれからも歌い続けて行きたい」",
"203000622_5": "「マリアッ!」",
"203000622_6": "「マ、マリアッ!」",
"203000622_7": "「それと、先ほどの戦いだけど、とても素晴らしかったわ。\\n 今回の事件を経て、かなり成長したみたいね」",
"203000622_8": "「おおッ! マリアからお墨付きをもらったデス」",
"203000622_9": "「うん、わたしも成長したって実感してる」",
"203000622_10": "「フフ、でも、あなたたちの力は、\\n まだまだこんなものじゃないと思うの」",
"203000622_11": "「え?」",
"203000622_12": "「もっと、強くなれる。今回戦ってみてわかったわ」",
"203000622_13": "「だから、わたしがいない間も、トレーニングは欠かさないこと」",
"203000622_14": "「はいデスッ!」",
"203000622_15": "「うんッ!」",
"203000622_16": "「それじゃ、今日はこの辺にしましょうか」",
"203000622_17": "「しばらくあなたたちとトレーニングが出来ないと思うと、\\n ちょっと寂しいけど」",
"203000622_18": "「ううぅ……マリアはアタシたちの自慢のお姉さんなのデスッ!」",
"203000622_19": "「頑張ってね。これからも」",
"203000622_20": "「ええ、もちろん」",
"203000622_21": "「行ってくるわ。世界に――わたしの歌を届ける為にねッ!」",
"203000622_22": "「今日は朝ご飯が豪華だったから、マリアも威勢いいのデスね」",
"203000622_23": "「そうだね、切ちゃん」",
"203000622_24": "「もう、こんな時くらいもう少し何とかならないのッ!?\\n カッコつけたまま行かせてくれてもいいのに」",
"203000622_25": "「カッコつけるのはこれからステージの上で\\n 目一杯やればいいデスよ」",
"203000622_26": "「それは、そうだけど」",
"203000622_27": "「ちょくちょく、連絡するデス」",
"203000622_28": "「格好つけてもマリアも寂しがり屋なの、わたしたちは知ってる。\\n だから、ちょっと心配」",
"203000622_29": "「ありがとう、でも、心配なんて必要ない」",
"203000622_30": "「……行ってくるわ、あなたたちが誇れるように、頑張るから」",
"203000622_31": "「はいデスッ!」",
"203000622_32": "「マリア、頑張ってね」",
"203000622_33": "「ええッ!」"
}

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@ -0,0 +1,25 @@
{
"203000652_0": "「どんなもんデス! アタシたちもまだまだ行けるデス!」",
"203000652_1": "「切ちゃん、そうじゃないでしょ。マリアの話の続き……」",
"203000652_2": "「確かに、私は色々な状況、しがらみがあってアイドル活動を\\n 続ける。だけど、決して歌は嫌いじゃないわ」",
"203000652_3": "「翼と一緒に立ったステージは本当に楽しかった……。またあんな\\n ステージに立てるのなら、私はこれからも歌い続けて行きたい」",
"203000652_4": "「マリア……」",
"203000652_5": "「マ、マリア!」",
"203000652_6": "「調、切歌。二人とも、ありがとう……!」",
"203000652_7": "「ううぅ……マリアはアタシたちの自慢のお姉さんなのデス!」",
"203000652_8": "「頑張ってね、お姉ちゃん。これからも」",
"203000652_9": "「ええ、もちろん」",
"203000652_10": "「行ってくるわ。世界に――私の歌を届ける為にね!」",
"203000652_11": "「今日は朝ごはんが豪華だったから、マリアも威勢いいのデスね」",
"203000652_12": "「そうだね、切ちゃん」",
"203000652_13": "「もう、こんな時くらいもう少し何とかならないの!?\\n カッコつけたまま行かせてくれてもいいのに」",
"203000652_14": "「カッコつけるのはこれからステージの上で\\n 目一杯やればいいデスよ」",
"203000652_15": "「それは、そうだけど」",
"203000652_16": "「ちょくちょく、連絡するデス」",
"203000652_17": "「格好つけてもマリアも寂しがり屋なの、私たちは知ってる。\\n だから、ちょっと心配」",
"203000652_18": "「ありがとう、でも、心配なんて必要ない」",
"203000652_19": "「……行ってくるわ、あなたたちが誇れるように、頑張るから」",
"203000652_20": "「デス!」",
"203000652_21": "「マリア、頑張ってね」",
"203000652_22": "「ええ!」"
}

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@ -0,0 +1,77 @@
{
"206010111_0": "雪上のクリスマス①",
"206010111_1": "「ふんふんふ~ん<speed=1>♪</speed> ふんふんふ~ん<speed=1>♪</speed> ふんふ<speed=1></speed>ふ~ふふ~♪」",
"206010111_2": "「なんだよ、ご機嫌じゃねーか。どうしたんだ?」",
"206010111_3": "「だってもうすぐクリスマスデスよ? これが盛り上がらずに\\n いられるデスか いや、いられるわけないデスッ」",
"206010111_4": "「切ちゃん、テンション高すぎ……。でも、気持ちはわかる」",
"206010111_5": "「街もすっかりクリスマスムード一色だもんねえ。\\n そりゃあ、誰だってテンション上がるよ」",
"206010111_6": "「フフ。まあ、そうかもね」",
"206010111_7": "「なるほど。\\n どうも最近落ち着きがないと思ったら、そういうことか」",
"206010111_8": "「えッ、わたしまで? 嘘でしょう?」",
"206010111_9": "「フッ……自覚なしか」",
"206010111_10": "「今年はいっぱい、良い事したデスッ!\\n S.O.N.G.の任務で人助けッ!」",
"206010111_11": "「だから、今年こそはきっと……<speed=0.5>。</speed>\\n ――サンタクロースも来てくれるデスッ」",
"206010111_12": "「サンタ――」",
"206010111_13": "「――クロース……?」",
"206010111_14": "「デスデスッ! 今までサンタクロースに会えなかったデスけど、\\n これだけ良い事をたくさんした今年こそ、絶対会えるデスッ」",
"206010111_15": "「暁は……なんというか、純粋なんだな」",
"206010111_16": "「それが切歌のいい所でもあるんだけど……」",
"206010111_17": "「サンタクロースを信じてるのか?\\n 可愛いとこあるじゃねーか」",
"206010111_18": "「信じてるって……え? どういうことデスか?\\n あ、クリス先輩、普段から良い事あんまりしてないんデスね」",
"206010111_19": "「ちゃんと良い子でいないと、来てくれないデス。\\n だから、今年は諦めて来年はもっと良い事するデス」",
"206010111_20": "「なんであたしが上から励まされてんだ……。\\n あのなぁ、サンタなんてもんはいな――」",
"206010111_21": "「ストーップ、そこまでッ!」",
"206010111_22": "「な、なんだよッ!」",
"206010111_23": "(切歌ちゃんは信じてるんだから、いないっていったら\\n ショック受けちゃうよ",
"206010111_24": "(だからってあのままってわけにもいかないだろ?\\n 後で恥かくのはあいつだぞ",
"206010111_25": "(それはそれ、これはこれだよッ!)",
"206010111_26": "(答えになってねーよッ!)",
"206010111_27": "「……? なんデスかね。\\n なんか変な空気が流れている気がするデス」",
"206010111_28": "「あ、あのね……切ちゃん……」",
"206010111_29": "「調……言いにくいならわたしが――」",
"206010111_30": "「マリア……ううん、わたしが後で伝えるから……」",
"206010111_31": "「そう……強くなったわね、調……」",
"206010111_32": "「ああ、楽しみデスね。クリスマスまであと少し。\\n サンタクロースはどんなプレゼントくれるんデスかね」",
"206010111_33": "「あの、切ちゃん……サンタクロースは……」",
"206010111_34": "「なんデスか? あ、大丈夫デスよッ! 調もアタシと同じか\\n それ以上にいい子だったから、絶対にきてくれるデスッ」",
"206010111_35": "「……あのね、切ちゃん<speed=1>。</speed>\\n サンタクロースは<speed=1.5>、</speed>いないんだよ……」",
"206010111_36": "「……<speed=1>……</speed>へ?」",
"206010111_37": "(その日、アタシはサンタクロースが存在しないと、\\n 初めて知ったデス――",
"206010111_38": "「この世の終わりデス……夢も希望もないデス……」",
"206010111_39": "「おい、そろそろ立ち直れって。\\n サンタクロースの事聞いてショックなのはわかるけどよ」",
"206010111_40": "「そうだよッ!\\n サンタはいなくてもわたしたちにはパーティーがあるッ」",
"206010111_41": "「……パーティー?」",
"206010111_42": "「そ、そうだなッ この訓練が終わったら、S.O.N.G.持ちで\\n パーティーだッ きっとうまいもんもたくさんあるぞッ」",
"206010111_43": "「ごちそう……そうデスよねッ! サンタクロース以外にも\\n クリスマスには楽しみがたくさんあるデスッ」",
"206010111_44": "「よーしッ!それじゃ、パーティーのためにこの訓練を――ッ!」",
"206010111_45": "「……そういえばなんで雪山にいるんデスかッ!?\\n ここで訓練って何の事デスッ」",
"206010111_46": "「お前、ほとんど放心状態で聞いてなかったもんな……」",
"206010111_47": "「S.O.N.G.の特別訓練だよ。なんか師匠が張り切っちゃってッ!\\n この雪山で現れる敵を倒して点数を稼ぐんだよ」",
"206010111_48": "「ついでに補足すると、チーム戦な。\\n お前とあたしとこいつの人のチームだ」",
"206010111_49": "「デデデデースッ!? どうしてよりにもよって、\\n クリスマスにこんな山奥に来なきゃならないデスかッ」",
"206010111_50": "「あたしだってこんな寒いとこ、きたくねーよ……」",
"206010111_51": "「あ、狐がいるッ!\\n ねえねえ、ほらそっちッ」",
"206010111_52": "「なんで響さんはこんな時でも楽しそうなんデスかね……?」",
"206010111_53": "「まあ、それはそれ、これはこれだよッ!」",
"206010111_54": "「ポジティブすぎるデス……」",
"206010111_55": "「シッ……見つけたぞ」",
"206010111_56": "「どこどこ?」",
"206010111_57": "「……ほんとデス」",
"206010111_58": "「いくぞ、2人とも。音を立てるなよ?」",
"206010111_59": "「うん」",
"206010111_60": "「よし、まだ気づかれてないデスね」",
"206010111_61": "「それじゃ、さっさと片付けて点数ゲットだ」",
"206010111_62": "「でもあれ、あんまり得点高そうじゃないね」",
"206010111_63": "「チリも積もれば野となれ山となれデスよ」",
"206010111_64": "「近いけど微妙に間違ってんな」",
"206010111_65": "「細かいことはおいといて、\\n ここはイッキカッセンでいくデスよ」",
"206010111_66": "「だからよ……\\n いちいち間違えられると気合いが入らねーんだっての」",
"206010111_67": "「え? 今の何か間違ってた?」",
"206010111_68": "「どいつもこいつもバカばっかりだ……」",
"206010111_69": "「??」",
"206010111_70": "「いや、もういい。\\n あたしの開幕射撃にあわせて切り込むぞッ」",
"206010111_71": "「了解デースッ!」",
"206010111_72": "「任せておいて」",
"206010111_73": "「いくぞ――」",
"206010111_74": "「今だ、突っ込めッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,17 @@
{
"206010122_0": "「これで全部片付いたデスッ!」",
"206010122_1": "「どうだッ!」",
"206010122_2": "「Aチーム、ただいまの戦闘で点獲得です」",
"206010122_3": "「5点かあ……やっぱり低かったね」",
"206010122_4": "「うう、さっきからこんなのばっかりデス……」",
"206010122_5": "「クリアまであと何点デスか?」",
"206010122_6": "「あと……50点ですね」",
"206010122_7": "「デースッ!?」",
"206010122_8": "「えーッ!今のと同じだったら後10回もやらないといけないの?」",
"206010122_9": "「なんだよ。珍しく計算あってるじゃねーか」",
"206010122_10": "「もう。さすがにそれくらいはできるよー……」",
"206010122_11": "「いや。皮肉でも言ってないとやってらんなくてよ」",
"206010122_12": "「なんだかバランス調整失敗したRPGの\\n 経験値稼ぎを延々やってる気になってきたデスよ……」",
"206010122_13": "「ほんと、終わりが見えないね」",
"206010122_14": "「いったい誰だ、こんなの考えたやつは……」"
}

View file

@ -0,0 +1,57 @@
{
"206010131_0": "「全員揃ったようだな」",
"206010131_1": "「さて、もうすぐクリスマスだ。\\n 楽しみにしている者もきっと多いことだろう」",
"206010131_2": "「……サンタクロース……いな<speed=1>い</speed>……デス……」",
"206010131_3": "「切ちゃん、しっかり……」",
"206010131_4": "「――だが。\\n その前に、諸君のために特別な訓練を用意したッ」",
"206010131_5": "「防人の剣としていつなりと研ぎ澄まさなければならぬこの身。\\n 望むところです」",
"206010131_6": "「なんかいやな予感しかしねーんだけど……」",
"206010131_7": "「それで、どんな風に特別なんですか?」",
"206010131_8": "「この時期でないと経験できない特別な舞台で行われる、\\n ゲーム感覚の訓練だ。きっと楽しんでもらえることだろう」",
"206010131_9": "「そうかしら。なんだか厄介な事になりそうだけど……」",
"206010131_10": "「あたしもそっちに同感だ……」",
"206010131_11": "「安心しろッ!今回の訓練はご褒美付きだッ!\\n 存分にやる気を出してくれッ」",
"206010131_12": "「ご褒美ッ!? なんだろう? 美味しい物がいいなぁ……」",
"206010131_13": "「実に立花らしい発想だな。\\n だが褒賞のことを考えるのは少々気が早いだろう」",
"206010131_14": "「それで司令、訓練の内容というのは?」",
"206010131_15": "「それはだな――」",
"206010131_16": "「それは――?」",
"206010131_17": "「雪上訓練だッ!」",
"206010131_18": "「えッ?それってハッコーダサンとかそういう……」",
"206010131_19": "「シャレになってない例えはやめろッ!」",
"206010131_20": "「あいたッ!?」",
"206010131_21": "「もっと具体的な内容を教えてもらえるかしら?」",
"206010131_22": "「はい。みなさんにはチームに分かれて、S.O.N.G.が用意した\\n 雪山を捜索、敵を発見次第、撃破してもらいます」",
"206010131_23": "「サーチ&デストロイ――索敵殲滅作戦ってことね」",
"206010131_24": "「そういうことだ。だが、それだけではない」",
"206010131_25": "「敵には種類に応じた得点が設定されており、\\n チームの得点が一定に達したら、その日の訓練は終了です」",
"206010131_26": "「その日の訓練は……?」",
"206010131_27": "「確認したいのだが、敵と言うのは……?」",
"206010131_28": "「ノイズ、アルカ・ノイズのことです」",
"206010131_29": "「これは実践ではなく、シミュレータ訓練の一環だ」",
"206010131_30": "「山全体にシミュレータのネットワークを張り巡らすことで、\\n 実地でのシミュレーション戦闘を実現しました」",
"206010131_31": "「ずいぶんと大がかりな仕掛けね……」",
"206010131_32": "「はい。恐らく、みなさんが考えるより多くの予算と人手が\\n 掛かっていると思います」",
"206010131_33": "「もうちょっと別のところに使ってくれよな……」",
"206010131_34": "「今後はこのような地形での戦闘も予想されるからな。\\n 決して無駄にはならないだろう」",
"206010131_35": "「それで、チーム分けはどうするんですか?」",
"206010131_36": "「こちらでバランスを考慮の上、決定させてもらった」",
"206010131_37": "「響さん・クリスさん・切歌さんをAチーム、\\n 翼さん・マリアさん・調さんをチームとしました」",
"206010131_38": "「切ちゃんと違うチーム……」",
"206010131_39": "「……いな<speed=0.5>い</speed>……デス……」",
"206010131_40": "「こんな状態の切ちゃんを放って置くわけには――」",
"206010131_41": "「……だーいじょうぶッ! わたしが何とかするからッ!」",
"206010131_42": "「あたしも、後輩の面倒くらい見てやるよ」",
"206010131_43": "「響さん、クリス先輩……」",
"206010131_44": "「……切歌の事は任せましょう。 きっと大丈夫だから。ね?」",
"206010131_45": "「……うん……2人とも、切ちゃんをよろしくお願いします」",
"206010131_46": "「……ま、元気になったはなったよな?」",
"206010131_47": "「そうだね。\\n 出てくるのが訓練への驚きと不満だらけだけど……」",
"206010131_48": "「雪上訓練だか何だか知らないけど、こんなの横暴デスッ!\\n 労働基準敢闘賞を与えたいくらいデスッ」",
"206010131_49": "「なんだよその賞は……」",
"206010131_50": "「不当な労働を与えた人が表彰される賞なんデスよね?」",
"206010131_51": "「へー。そうだったんだ、切歌ちゃん物知りだなあ」",
"206010131_52": "「お前までボケんなッ!」",
"206010131_53": "「あいたッ!」",
"206010131_54": "「……もういいからさっさと終わらせるぞッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,31 @@
{
"206010141_0": "「くッ! 1匹逃がしたわッ!」",
"206010141_1": "「任せておけッ!」",
"206010141_2": "「はあーーーーッ!」",
"206010141_3": "「……お見事」",
"206010141_4": "「この辺の敵は殲滅できたわね」",
"206010141_5": "「エルフナイン。今回のポイントは?」",
"206010141_6": "「今回の敵グループの得点は合計で8点です」",
"206010141_7": "「Aチームと比べてどう?」",
"206010141_8": "「今のところ、調さんたちBチームの方が\\n 順調なペースで得点を稼いでいますね」",
"206010141_9": "「それは……主に翼のおかげね。\\n 脚のブースターが雪上でも機動力を担保してくれているわ」",
"206010141_10": "「それに引き換え、わたしの車輪は雪が嵌まって、\\n 半分の速度も出てない……」",
"206010141_11": "「それはわたしも同じよ。動きにくいったら仕方ないわ。\\n まあ、そのための訓練なんだろうけど」",
"206010141_12": "「この程度で音を上げるとは、2人とも情けないぞ」",
"206010141_13": "「もう、あなたちょっとズルくないかしら?」",
"206010141_14": "「雪は大敵……」",
"206010141_15": "「すまない、軽口のつもりだったのだが」",
"206010141_16": "「とにかく、わたしたちは機動力が劣る分、\\n 射程が長めの攻撃でカバーするしかないわね」",
"206010141_17": "「うん、そうだね……はぁ……」",
"206010141_18": "「……切歌が心配?」",
"206010141_19": "「うん……切ちゃん、元気出てるといいけど……」",
"206010141_20": "「エルフナイン、切歌はどうなのかしら?\\n 訓練に集中できてる」",
"206010141_21": "「えっと……はい。今は訓練に集中できているようです」",
"206010141_22": "「よかったな」",
"206010141_23": "「はい……安心しました」",
"206010141_24": "「さて、それじゃこちらも訓練に集中しないとね」",
"206010141_25": "「うん」",
"206010141_26": "「……そうこうしている間に次の群れだな」",
"206010141_27": "「探す手間が省けて助かったわ」",
"206010141_28": "「うん。もっとリードを広げておこう」"
}

View file

@ -0,0 +1,32 @@
{
"206010152_0": "「七面鳥撃ちだッ!」",
"206010152_1": "「やったねクリスちゃんッ!」",
"206010152_2": "「今度は何点だッ!?」",
"206010152_3": "「Aチーム、点です」",
"206010152_4": "「ちくしょう、さっきより下がってるじゃねーかッ!」",
"206010152_5": "「手強くない敵じゃ、こんなもんデスよ……」",
"206010152_6": "「向こうのチームはどうなの?」",
"206010152_7": "「現時点では、\\n チームの方が16点ほどリードしています」",
"206010152_8": "「マジデスか……倍近く開いてるデース……」",
"206010152_9": "「このしみったれた点数じゃ当然か……」",
"206010152_10": "「わたしたちも負けてられないねッ!\\n もっと頑張ろうッ」",
"206010152_11": "「とはいっても……ギアを纏ってても寒いデスし、\\n 雪に脚を取られて無茶苦茶戦いにくいデスよ……」",
"206010152_12": "「まあ、確かに膝まで埋まっちゃうような柔らかくて\\n 深い雪の上だから、難しいよね……」",
"206010152_13": "「だからあたしが山の上から全部狙撃した方が早いだろ」",
"206010152_14": "「うーん。でも、それじゃ訓練にならないような……」",
"206010152_15": "「そんなこと言ってる場合か? そんなルールないだろ」",
"206010152_16": "「そうだけど……」",
"206010152_17": "「じゃあどうするんだよ?\\n 根性論でなく対案上げてみろって」",
"206010152_18": "「対案……うーん、あッ!? あるよッ!」",
"206010152_19": "「ギアを適応させればいいんだよッ!\\n 名づけて『クリスマス型』ッ」",
"206010152_20": "「クリスマス……型デスとッ!?」",
"206010152_21": "「そこは雪山型じゃねーのかよ……」",
"206010152_22": "「ギアの変化には強い想いが必要だってエルフナインちゃんも\\n 言ってたから、雪山への想いじゃ足りないかなって」",
"206010152_23": "「いや、それはそうだけどよ……さすがに無理じゃないか?」",
"206010152_24": "「……やってみたいデスッ!」",
"206010152_25": "「おい、マジか……」",
"206010152_26": "「サンタクロースはいない……でもアタシの胸には、\\n まだクリスマスへの熱い想いがあふれているデスッ」",
"206010152_27": "「だから……この想いを歌にのせて、試してみるデスよッ!」",
"206010152_28": "「おおッ! 切歌ちゃんいいねッ!\\n それじゃやってみようッ」",
"206010152_29": "「ったく、仕方ねーな……」"
}

View file

@ -0,0 +1,31 @@
{
"206010211_0": "雪上のクリスマス②",
"206010211_1": "「いくよッ! 準備はいいッ!?」",
"206010211_2": "「心にクリスマスを強く思い描くデス……」",
"206010211_3": "「一回だけだからな、何度もは試さないぞ?」",
"206010211_4": "(クリスマス――みんなで楽しみたい、未来を喜ばせたい、\\n 心に残るような、楽しい日をみんなで――",
"206010211_5": "「Balwisyall Nescell gungnir tron――」",
"206010211_6": "(よくわかんねーけど、こいつらと楽しめるなら、\\n クリスマスってのも悪くねーよな……",
"206010211_7": "「Killter Ichaival tron――」",
"206010211_8": "(ごちそう、プレゼント、パーティー、サンタクロース以外にも\\n 色々あるデスッ だから楽しみなのは変わらないデス――",
"206010211_9": "「Zeios igalima raizen tron――」",
"206010211_10": "「……やっぱりそう上手くはいかないもんデスね」",
"206010211_11": "「仕方ないデス。このまま頑張るしか――」",
"206010211_12": "「って……。なななな<speed=0.5>、</speed>なんデスと――ッ!?」",
"206010211_13": "「できちゃった……クリスマス型のギアになってるよッ!」",
"206010211_14": "「お前……マジかッ!? 変身できたのかよッ!?」",
"206010211_15": "「そういうクリスちゃんだって変わってるよ?」",
"206010211_16": "「本当だ、あたしも変わってやがるッ!?」",
"206010211_17": "「よほどクリスマスが楽しみだったってことなのかな?」",
"206010211_18": "「まあ今回はたまたまって気もするけどよ……」",
"206010211_19": "「ちょちょちょちょッ<speed=0.5></speed> ちょっと待つデスッ!」",
"206010211_20": "「なんでデスかッ!? どうしてアタシだけッ!\\n 人とも何を考えて変身したんデスかッ」",
"206010211_21": "「何って……パーティー楽しみだなーって感じだな……」",
"206010211_22": "「あ、やっぱり楽しみだったんだッ!\\n あたしも、みんなでパーティー楽しみだなーって」",
"206010211_23": "「アタシだって同じデスッ! パーティー、ごちそう、\\n プレゼント交換……楽しみなのに……」",
"206010211_24": "「この世には神も仏もいないデスかッ!?」",
"206010211_25": "「神はともかく仏はクリスマスに関係ないだろ……」",
"206010211_26": "「それはそうとして、このギアの性能を試してみようよッ!」",
"206010211_27": "「そ、そうだなッ!」",
"206010211_28": "「待つデスッ! 絶対納得いかないデーーースッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,21 @@
{
"206010231_0": "<size=40>「デーーー<speed=0.5>ス</speed></size> <size=30>デーー<speed=1>ス</speed></size> <size=25>デ--ス……」</size>",
"206010231_1": "「今のは……切ちゃんの声?」",
"206010231_2": "「全く、暁たちはいったい何をしているのだ」",
"206010231_3": "「でも切ちゃん、やっぱり元気が戻ったみたい」",
"206010231_4": "「まあ、元気は元気みたいね……」",
"206010231_5": "「だがそうなると、むこうのチームは暴走を抑える人間が\\n いなそうなのが心配だな……」",
"206010231_6": "「司令がどういう基準でチームを分けたのかを\\n 聞きたいところだけど」",
"206010231_7": "「だが……ひとたび始めれば勝負は勝負だ。\\n このまま先行して逃げ切りと行こう」",
"206010231_8": "「そう上手くはいかないかもしれませんよ」",
"206010231_9": "「どういうこと?」",
"206010231_10": "「Aチームの得点が急速に上昇、Bチームに迫りつつあります」",
"206010231_11": "「なんだと? さっきまで充分な差があったはずなのに」",
"206010231_12": "「向こうのチームになにが起こったの?」",
"206010231_13": "「さっきの切ちゃんの悲鳴と何か関係が……?」",
"206010231_14": "「それは、公平を期するためにお教えできません」",
"206010231_15": "「む……仕方ないか」",
"206010231_16": "「だがこうしてはいられない。\\n 突き放すためにも次の敵を探すぞッ」",
"206010231_17": "「ええ。いくわよ、調ッ!」",
"206010231_18": "「……うん」"
}

View file

@ -0,0 +1,26 @@
{
"206010242_0": "「よーしッ! これで全部だねッ!」",
"206010242_1": "「みなさん、あと15ポイントで本日の訓練はクリアです」",
"206010242_2": "「Bチームはどうなんデスか?」",
"206010242_3": "「あと8ポイントですね」",
"206010242_4": "「うわっ、それじゃ下手すれば1回でクリアされちゃうよ?」",
"206010242_5": "「くッ……こっちはさすがに1戦じゃ足りないか……」",
"206010242_6": "「なかなか良い接戦を繰り広げているようだな」",
"206010242_7": "「師匠ッ!?」",
"206010242_8": "「なんだよ、こっちはおしゃべりしている暇はないんだ」",
"206010242_9": "「なに、そんな君らに耳寄りな情報を、と思ってな」",
"206010242_10": "「耳寄りな情報?」",
"206010242_11": "「ああ。本日の仕上げとして山の頂上に大物を用意した。\\n それ体でポイントに相当する。是非狙ってくれ」",
"206010242_12": "「クリスちゃん、それを倒せばッ!」",
"206010242_13": "「ああ、一気に逆転だな」",
"206010242_14": "「無論、その代わり手強い事は折り紙付きだがな」",
"206010242_15": "「なあに。このクリスマス仕様のギアがあれば余裕だろッ!」",
"206010242_16": "「うん、行こうッ!」",
"206010242_17": "(アタシだけギアが変化していないデス……)",
"206010242_18": "(ひょっとして、アタシには\\n クリスマスを楽しむ権利がないデスか……",
"206010242_19": "「切歌ちゃん、どうしたの?」",
"206010242_20": "「なにぼさっとしてるッ!\\n チームに先を越されたら元も子もないだろッ」",
"206010242_21": "「あ……ご、ごめんなさいデス……」",
"206010242_22": "「さあ、いくよッ!」",
"206010242_23": "「は……はいデスッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,19 @@
{
"206010311_0": "雪上のクリスマス③",
"206010311_1": "「――というわけで、\\n 本日の訓練の締めくくりに相応しい大物を用意しておいた」",
"206010311_2": "「そいつにはAチームも逆転に充分なポイントを付与してある。\\n 先を越されないようにがんばってくれ。健闘を祈る」",
"206010311_3": "「一発逆転って、まるでバラエティの\\n クイズ番組じゃあるまいし……」",
"206010311_4": "「だが、大物か……どうする?」",
"206010311_5": "「漠然と大物と言われても、相手もわからないしね」",
"206010311_6": "「わたしたちは、普通の敵でも、\\n 組み合わせ次第ではクリアできる残りポイントですし……」",
"206010311_7": "「だが、残り8ポイントか。確実というには微妙なところだな」",
"206010311_8": "「確かに。小型のノイズやアルカ・ノイズだった場合、\\n 時間を食う割りにはポイントは低かったわね」",
"206010311_9": "「最悪のパターンだと2戦でも足りないな」",
"206010311_10": "「翼さん並みの機動力がわたしにあれば余裕だったのに……」",
"206010311_11": "「今それを言っても、始まるまい」",
"206010311_12": "「まずはその大物とやらを見て考えましょう」",
"206010311_13": "「ああ。そいつとの戦闘は回避して通常通り敵を\\n 見つけてクリアすることも視野に入れておこう」",
"206010311_14": "「わたしもその方針に賛成です」",
"206010311_15": "「頂上に着くまでに雑魚グループと遭遇して\\n クリアできる可能性もあるしね」",
"206010311_16": "「さあ、行くぞッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,16 @@
{
"206010331_0": "「ちょっと待って。何か、上の方に見えてきた……」",
"206010331_1": "「なるほど……大物ってのはアイツのことかよ」",
"206010331_2": "「うわー……これはまた、大きいね。\\n まるで山の頂上そのものみたい」",
"206010331_3": "「ハッ! あたしらにかかれば、図体だけの敵なんて――ッ!」",
"206010331_4": "「ナイス、クリスちゃんッ!」",
"206010331_5": "「切歌ちゃんッ!今のうちに懐に飛び込むよッ!」",
"206010331_6": "「……」",
"206010331_7": "「切歌ちゃんッ!?」",
"206010331_8": "「あっ、はいデスッ!!」",
"206010331_9": "「さっきからなんか変だけど、大丈夫?」",
"206010331_10": "「な、なんでもないデスよ」",
"206010331_11": "「なにグズグズしてんだッ!\\n あたし人に戦わせる気かッ」",
"206010331_12": "「ゴメン、今いくッ!」",
"206010331_13": "「いくデスよッ!」"
}

View file

@ -0,0 +1,32 @@
{
"206010351_0": "「はぁぁぁぁ――ッ!」",
"206010351_1": "「やったデスかッ!?」",
"206010351_2": "「いや……まだまだピンピンしてやがるッ!」",
"206010351_3": "「そんな馬鹿な……\\n アレを食らって、なんともないデスかッ」",
"206010351_4": "「いったいどうなってんだよッ!\\n こんな耐久高いなんて、ありえねーだろッ」",
"206010351_5": "「『締めくくりに相応しい相手』って、こういうこと?\\n  師匠らしいといえば、らしいけど――ッ」",
"206010351_6": "「シミュレータとはいえ、パラメータ盛りすぎだろがッ!」",
"206010351_7": "「駄目、火力がぜんぜん足りないよッ!」",
"206010351_8": "「アタシに、力がないから……」",
"206010351_9": "「ば……馬鹿ッ! なにボサっとしてるんだッ!」",
"206010351_10": "「え……なッ、なんデスとッ!?」",
"206010351_11": "「危ないッ!!」",
"206010351_12": "「無事か、暁?」",
"206010351_13": "「つ、翼さんデスか?」",
"206010351_14": "「切ちゃん、大丈夫?」",
"206010351_15": "「やれやれ……訓練だからって気を抜くんじゃねーぞ?」",
"206010351_16": "「あなた、その恰好……」",
"206010351_17": "「マリア、今はこいつの相手が先だ」",
"206010351_18": "「……ええ、そうね」",
"206010351_19": "「どうして助けてくれたんデスか? 競争中デスよ?」",
"206010351_20": "「ああ。だが、苦戦してる仲間を目の当たりにしながら、\\n 見捨てて勝ちを拾いにいくというのは、な」",
"206010351_21": "「シミュレータとは言え、\\n さすがにできない相談よね」",
"206010351_22": "「うん……」",
"206010351_23": "「登ってきながら遠目に戦いを見せてもらったけど、\\n ずいぶんと手強い相手みたいね」",
"206010351_24": "「はいッ! 叩いても叩いても、ぜんぜん倒れませんッ!」",
"206010351_25": "「相手が相手だ。ここは助太刀させてもらおうッ!」",
"206010351_26": "「チッ、余計なことを――と言いたいとこだがッ!」",
"206010351_27": "「仕方ねー、ポイントは半分ずつだからなッ!」",
"206010351_28": "「上等ッ!」",
"206010351_29": "「ならば――推して参るッ!」"
}

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{
"206010352_0": "「はぁぁぁぁぁ――ッ!!」",
"206010352_1": "「はぁ――ッ!!」",
"206010352_2": "「今度こそ、やった」",
"206010352_3": "「……とんだ強敵だったわね」",
"206010352_4": "「約束通り、撃墜ポイントは半々だな」",
"206010352_5": "「えーと。30ポイントの半分だと、\\n ポイントだから――」",
"206010352_6": "「わたしたちは、途中で雑魚を倒してきて、\\n ポイントでクリアだったから余裕なはず」",
"206010352_7": "「Aチームもそれでちょうどクリア。\\n つまり両チーム、同時クリアってことになるわね」",
"206010352_8": "「その声は――ッ?」",
"206010352_9": "「お疲れ様。まずはあったかいものどうぞ」",
"206010352_10": "「ありがとう、助かるわ」",
"206010352_11": "「ギアを纏っているとはいえ、寒さが身にこたえたからな」",
"206010352_12": "「フフ。そんなみなさんのために、\\n もっと嬉しいご褒美が用意してあります」",
"206010352_13": "「ご褒美ッ!?」",
"206010352_14": "「でも、今回は引き分けだから……どうなるんだろう?」",
"206010352_15": "「どちらも勝者と捉えることも出来るし――\\n そもそも勝った方にだけご褒美なんて誰も言ってないわよ」",
"206010352_16": "「あれ? そうだっけ?」",
"206010352_17": "「あ……言われてみれば……」",
"206010352_18": "「全く、司令も人が悪い」",
"206010352_19": "「それを見越しての『最後の仕上げ』ということね」",
"206010352_20": "「ああ。敢えて協力しなければ勝てない設定をして、な」",
"206010352_21": "「どうかしらね?」",
"206010352_22": "「それでそれで、ご褒美ってなんですか?」",
"206010352_23": "「フフ……それはね――」",
"206010352_24": "「この先にある天然の露天風呂よ。\\n 思う存分堪能してね」",
"206010352_25": "「おおーッ! 温泉ッ!」",
"206010352_26": "「雪山の露天風呂か。風流だな」",
"206010352_27": "「きつい訓練に耐えた甲斐があったってもんだ」",
"206010352_28": "「やったね、切ちゃん」",
"206010352_29": "「……」",
"206010352_30": "「……切ちゃん? どうしたの?」",
"206010352_31": "「どうせアタシなんて……」",
"206010352_32": "「切ちゃん?」",
"206010352_33": "「ああ、そういえば。先ほどの戦闘、\\n チームは特殊なギアに変化していたな」",
"206010352_34": "「ッ!<speed=0.5></speed> そ、それは……ううッ」",
"206010352_35": "「切ちゃん、どうどう」",
"206010352_36": "「ギアの変化とは考えたわね。\\n 動きにくい雪上なら適応すればいい……ということかしら」",
"206010352_37": "「途中から急激に追い上げてきたのはそれの効果か。\\n 『雪上型』というわけだな」",
"206010352_38": "「結果としてそれはそうなんですけど……\\n 見ての通り『クリスマス型』なんです」",
"206010352_39": "「『雪上型』ではなく、『クリスマス型』だと?」",
"206010352_40": "「へー。なるほど……って」",
"206010352_41": "「え? クリスマスへの強い想いでギアを変化させたのッ!?」",
"206010352_42": "「はい、やってみたら出来ましたッ!」",
"206010352_43": "「そう。と、言うことは……」",
"206010352_44": "(この子もそんなにクリスマスが楽しみだったのかしら)",
"206010352_45": "「な、なんだッ!? なんか文句あるのかよッ!?」",
"206010352_46": "「いえ、なんでもないわ……」",
"206010352_47": "「つまり、それだけクリスちゃんも\\n クリスマスが楽しみだったってことだよねッ」",
"206010352_48": "「マリアが敢えて口にしなかったものを……」",
"206010352_49": "「全部言っちまってるじゃねーかッ!」",
"206010352_50": "「そうデス……それに引き換え、\\n アタシはクリスマスへの想いが足りなかったデス……」",
"206010352_51": "「切歌ちゃん?」",
"206010352_52": "「ああ。そういえば、暁だけ通常のギアだったな」",
"206010352_53": "「ちょ、ちょっと翼ッ!」",
"206010352_54": "「こんなに楽しみにしてたのに……」",
"206010352_55": "「どうどう、切ちゃん」",
"206010352_56": "「まあ、想いの強さなんて、個人差はあるものだし……」",
"206010352_57": "「個人差かあ……」",
"206010352_58": "「そうだッ、翼さんも試してもらえませんかッ!」",
"206010352_59": "(ナイスアイディアだわッ!)",
"206010352_60": "「そうね、翼も試してみたらいいんじゃないかしら」",
"206010352_61": "(クリスマスに対して淡泊な翼なら、\\n 変身できない可能性が高い",
"206010352_62": "(変身できない仲間がいれば、\\n 切歌の気も多少紛れるはず……",
"206010352_63": "「そ、そうだな。やってみろよ」",
"206010352_64": "「ふむ?」",
"206010352_65": "「翼さんが……?」",
"206010352_66": "(お願いよ、翼ッ!)",
"206010352_67": "(なるほど、そういうことか……ならば一肌脱ぐとしよう)",
"206010352_68": "「ああ。そこまで言うなら、わたしもやってみよう」",
"206010352_69": "(クリスマス型……\\n 絶対に変化するわけにはいかない……そう、絶対ッ",
"206010352_70": "(そもそもわたしはそういったイベントとは無縁の存在。\\n 心は常に常在戦場。浮かれてなどいられない",
"206010352_71": "(例え仲間がクリスマスを楽しみにしていようとも、\\n わたしにそれは似合わない",
"206010352_72": "街を彩る装飾、あの心が躍るようなBGM。\\n 甘く美味しそうなクリスマスケーキに種類豊かなオードブル",
"206010352_73": "(そういえば、親しい仲の人とは、\\n プレゼント交換なるものをするらしいが……",
"206010352_74": "(フッ、わたしには関係ないことだな。\\n 今、考えるべきは大切な仲間のこと",
"206010352_75": "(暁や皆が笑顔になるのなら、\\n わたしは敢えて道化となろう……",
"206010352_76": "「Imyuteus amenohabakiri tron――」",
"206010352_77": "「暁……この通りだ。\\n ギアの変化などそうそう簡単に出来るものでは――」",
"206010352_78": "「出来てるじゃないッ!?\\n なんで成功してるのよ――ッ」",
"206010352_79": "「ちょ、空気読んでくれッ!」",
"206010352_80": "「い、いや、わたしはこんなつもりではッ!?\\n むしろ皆の笑顔のために失敗しようと―<speed=0.5>―</speed>はッ!?」",
"206010352_81": "「ぬぐぐぐぐ……」",
"206010352_82": "「き、切歌ちゃんッ!?」",
"206010352_83": "「翼さんまで……\\n しかも、失敗しようとしたのに、成功したデスと……」",
"206010352_84": "「い、いや、これは何かの間違いだッ!\\n 気をしっかり持て、暁ッ」",
"206010352_85": "「もう<speed=0.5>、</speed>もう……」",
"206010352_86": "<size=40>「デェーーースッ!!」</size>"
}

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